JP4728177B2 - 内装材の取付工法及び取付構造 - Google Patents

内装材の取付工法及び取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、内装材の取付工法及び取付構造に関する。
建物等の壁面には、スタッド等からなる内装下地を形成して、これに内装材を張り付ける二重壁構造が採用されている。この内装材の取付け工法として、壁面とスタッドとの固定に弾性接着剤を用いたものが知られている。この工法は図13に示すように、壁面54との間に所定の間隔をおいてスタッド52を配置し、このスタッド52を、その裏面と壁面54との間に弾性接着剤56を充填して固定するものである。
この工法の施工手順としては、先ず天井面及び床スラブに取付けられたランナー50間に、スタッド52を一定間隔をおいて配置する。このスタッド52の表面部には所定の間隔をおいて弾性接着剤56の注入孔59が設けられており、この注入孔59の裏面の近傍にスポンジ状の保持部材57を装着する。
次に、上記保持部材57の反発力による弓形に出っ張る孕みを抑えるため、及び隣接するスタッドの水平レベル調整を行うために、不陸調整用の調整棒材58をスタッド52に当てがい、この調整棒材58を介してアジャスター用のピン60を壁面54に打ち込んでスタッド52の孕みをなくするように調整する。そして、上記注入孔59から弾性接着剤56を注入して壁面54との間に充填させその硬化を待つ。この弾性接着剤56としては、変性シリコーン樹脂接着剤等が用いられその硬化には通常1〜3日(冬季は若干余計にかかる)の期間を要する。
この弾性接着剤56の硬化後、調整棒材58及びピン60を取り除き、スタッド52に内装材を敷設して二重壁の施工を行う。特許文献1にも、弾性接着剤を用いた内装板の取付け方法が開示されている。
一方、特許文献2には、上記スタッドの固定に発泡ウレタンフォームを用いる工法が記載されている。これは、発泡ウレタン樹脂液をスタッドと壁面間に直接注入してここに充填し、その硬化後、固定されたスタッドに内装材を敷設するものである。この工法は、硬化の速い発泡ウレタン樹脂液を用いていることから内装材の施工が簡易迅速に行え、また施工後、内装ボードの裏面にカビ等が発生することもない。
特許文献3には、ベース部材とこのベース部材に貫入される貫入部材からなり、押圧することで厚みを調節可能な固着具と、発泡性接着材とを介し、石膏ボードを押圧することで上記固着具の厚みを調節して石膏ボードを配置するパネル取付方法が開示されている。また、特許文献4には、スタッド材と壁面との間に弾性接着剤を注入充填する一方、発泡ウレタン剤を注入充填し、発泡ウレタン剤が硬化してスタッド材が保持された時点で、弾性接着剤の硬化を待たずにスタッド材に内装材を敷設する工法が開示されている。
特開平10−245962号公報 特開平9−158446号公報 特開2006−77435号公報 特開2004−263418号公報
しかしながら、上記弾性接着剤を用いた工法では、弾性接着剤が硬化するまでに約1〜3日程度の時間がかかることから、その間は作業が中断され、また季節による温度差によって硬化時間が相違することから、工事期間の管理も容易ではなく、現場からは施工期間の改善の要望がある。
また、上記発泡ウレタン剤を用いた工法では、簡易迅速に施工が行えて施工性は良いが、発泡ウレタンは地震等における層間変位の追随性が悪く、このような変位に対しては壁面などから発泡ウレタン剤が剥離し易いという問題がある。特許文献3の工法では、石膏ボードを押圧する際に壁面との間隔調整が取りづらいという問題がある。また、特許文献4の工法では、発泡ウレタン剤が乾いて硬化するまでは、内装材の敷設の作業を行うことができないという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、作業工程が迅速に行えて施工性及び耐久性に優れた内装材の取付工法及び取付構造を提供することを目的とする。
以上の技術的課題を解決するため、本発明に係る内装材の取付工法は、図1、2等に示すように、壁面10に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれランナーを取付け、これら上下ランナー間に、所定の間隔をおいてスタッド8,11を架設立設するとともに、当該スタッドの後方の壁面に支持部材14を固着し、上記支持部材の左右の側面部に、それぞれ一方のレベル調整具12,42及び他方のレベル調整具12,42の差込部32,46を差し込むとともに、これら両レベル調整具によりスタッド8,11の前面部及び後面部を狭持し、この状態でスタッドを壁面との間に所定間隔の空間部を設けて保持固定し、上記スタッドと上記壁面との間に、スタッド8,11を壁面10に接着固定する弾性接着剤16を充填し、上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に内装材9を取り付けることである。
本発明に係る内装材の取付工法は、上記支持部材14の一方の側面部38に、上記一方のレベル調整具12の差込部32を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具12の基板部28により、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部又は後面部の一方を保持し、上記支持部材14の他方の側面部38に、上記他方のレベル調整具12の差込部32を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具の基板部28により、上記スタッドの前面部又は後面部の他方を保持狭持して上記スタッドを固定することである。
本発明に係る内装材の取付工法は、図1、12等に示すように、壁面10に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれランナーを取付け、これら上下ランナー間に、所定の間隔をおいてスタッド8,11を架設立設するとともに、当該スタッドの後方の壁面に支持部材14を固着し、上記支持部材14の一方の側面部38に、一方のレベル調整具42の差込部46を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具42の第一の基板部43及び第二の基板部45により、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部及び後面部を保持狭持し、上記支持部材14の他方の側面部38に、他方のレベル調整具42の差込部46を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具42の第一の基板部43及び第二の基板部45により、上記スタッドの前面部及び後面部を保持狭持して上記スタッドを固定し、上記スタッドと上記壁面との間に、スタッド8,11を壁面10に接着固定する弾性接着剤16を充填し、上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に内装材9を取り付けることである。
本発明に係る内装材の取付構造は、図1、2、12等に示すように、壁面10に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれ取り付けられたランナーと、これら上下ランナー間に所定の間隔をおいて架設立設されたスタッド8,11と、上記スタッドの後方の壁面に固着される支持部材14と、上記支持部材の一方の側面部38に差込部32,46が横向きに差し込まれるとともに、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部又は後面部の一方又は両方を保持する一方のレベル調整具12,42と、上記支持部材14の他方の側面部38に差込部が横向きに差し込まれるとともに、上記スタッド8,11の前面部又は後面部の他方又は両方を保持して上記スタッドを狭持固定する他方のレベル調整具12,42と、上記スタッドを壁面に接着固定する弾性接着剤16と、上記スタッドの裏面側に装着され、上記弾性接着剤を上記スタッドと壁面間に保持させるための保持部材18と、上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に取り付けられる内装材9と、を有する構成である。
以上説明したように、本発明に係る内装材の取付工法によれば、スタッドの後方の壁面に固着した支持部材に、それぞれレベル調整具の差込部を差し込むとともに、これら両レベル調整具によりスタッドを狭持保持し、スタッドと壁面との間に弾性接着剤を充填し、弾性接着剤の硬化を待たずにスタッドの表面側に内装材を取り付けることとしたから、レベル調整具等でスタッドを仮固定した後は、直ちに弾性接着剤を用いた接着工程を行うことができ、かつこの弾性接着剤の充填後は、その硬化を待たずに直ぐにスタッドに内装材を取り付けることができるので、各作業工程の間に待ち時間なく連続して次の工程を行うことができて内装材の施工が短時間で完了し、全体の施工が迅速に行え施工性が大幅に改善されるという効果を奏する。さらに、スタッドと壁面との間に弾性接着剤が介在されているので、地震等による層間変位の追随の良い弾性接着剤の接着固定により、スタッドの壁面からの剥離や落下が防止でき、耐震性、耐久性に優れるという効果がある。
また本発明に係る内装材の取付工法によれば、支持部材の一方の側面部に差し込むレベル調整具により、スタッドの一方を保持し、支持部材の他方の側面部に、他方のレベル調整具の差込部を横向きに差し込みスタッドを狭持固定することとしたから、レベル調整具の支持部材への装着が容易に行なえてスタッドの仮固定が迅速かつ確実に行え、また次の工程に直ちに移れるため作業効率が良いという効果がある。
本発明に係る内装材の取付工法によれば、スタッドの後方の壁面に固着した支持部材の一方の側面部に差し込むレベル調整具により、スタッドの前面部及び後面部を保持狭持し、支持部材の他方の側面部に差し込むレベル調整具により、スタッドの前面部及び後面部を保持狭持することとしたから、レベル調整具の支持部材への装着が容易に行なえてスタッドの仮固定が迅速かつ確実に行え、また次の工程に直ちに移れるため作業効率が良いという効果がある。
本発明に係る内装材の取付構造によれば、ランナー間に所定の間隔をおいて架設立設されたスタッドと、壁面に固着される支持部材に差し込まれスタッドを保持する一方のレベル調整具及びスタッドを保持して狭持固定する他方のレベル調整具と、弾性接着剤をスタッドから壁面間にかけて充填保持させるための保持部材と、弾性接着剤の硬化を待たずにスタッドの表面側に取り付けられる内装材とを有する構成としたから、レベル調整具、支持部材等を用いることで作業性が改善され次の作業へと迅速に移ることができ、また弾性接着剤の硬化を待たずにスタッドに内装材を取り付けることができるので、全体の施工が迅速に行え施工性が大幅に改善され、さらにスタッドと壁面との間に弾性接着剤が介在されているので、地震等による層間変位の追随の良い弾性接着剤の接着固定により、スタッドの壁面からの剥離や落下が防止でき、耐震性、耐久性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態に係る内装材の取付工法及び取付構造を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、上記内装材の取付構造を示したものである。この取付構造は、天井面2及び床スラブ4に取付けられたランナー6間にスタッド8を架設し、これらスタッド8を建物の躯体等の壁面10に固定し、石膏ボード等の内装材9を敷設する構造に関するものである。
上記スタッド8を壁面10に保持固定させるため、レベル調整具12と支持部材14とを用い、壁面10とスタッド8との間に所定間隔の空間部を設けてスタッド8を固定し、このようにしてスタッド8を仮固定した状態で、保持部材18で保持される弾性接着剤16を壁面10とスタッド8との間に充填し、スタッド8を壁面10に弾性接着し固定する。
図3に示すように、上記ランナー6は断面コの字状の長尺状軽量鋼材である。また、上記スタッド8は、前面部20、側板部21及び後面のフランジ部22からなる断面Cの字状の長尺状軽量鋼材である。ここで、スタッドの幅(W)は45mm、奥行き(D)は10mm、開口部24の左右のフランジ部22の幅(V)はそれぞれ10mm、開口部24の開口幅(Y)は25mmである。このスタッド8の前面部20には、所定の間隔をおいて上記弾性接着剤16の注入孔26が複数設けられている。
図4,5は、上記レベル調整具12を示したものである。図7等に示すように、レベル調整具12は、上記支持部材14と組み合わせて使用し、壁面10に対するスタッド8のふかし幅(R)(壁面からスタッドの前面部までの幅)の位置決め(レベル合せ)を行う。
上記レベル調整具12は、スタッド8の前面部20を基準に位置決めを行うタイプAのレベル調整具12A、スタッド8の後面のフランジ部22を基準に位置決めを行うタイプBのレベル調整具B、スタッド8を挟んだ形態で一方のフランジ部22を保持しこのフランジ部22を基準に位置決めを行うタイプCのレベル調整具C、スタッド8の他方のフランジ部22を保持しこのフランジ部22を基準に位置決めを行うタイプDのレベル調整具Dがある。
上記レベル調整具は、通常上記タイプAとタイプBのものを組み合わせて使用し、又は上記タイプCとタイプDのものを組み合わせて使用する。なお、上記スタッド8に代えて、後述するスタッド11を上記レベル調整具のタイプAとタイプBのものを組み合わせて使用する形態に用いることができる。
図4(a)は、上記タイプAのレベル調整具12Aを示すものであり、スタッド8の前面部20からの位置決めを行う。各レベル調整具は、矩形状の鋼板の一方の短辺側を鋸の歯形状に加工されたものを屈曲成形して用いる。
このレベル調整具12Aは、スタッド8に当接させる基板部28、ここから直角に屈曲形成された調整板部30、この調整板部30からさらに内向きかつ上記基板部28と平行に屈曲した差込部32を有し、上記基板部28の他端側は内向き直角に屈曲形成された屈曲片部34が設けられている。なお、このレベル調整具に限らず他のレベル調整具についても同様であるが、各レベル調整具の基板部の面部の内で特にスタッド8(又はスタッド11)に当接する面部については、予め合成樹脂フィルムなどの樹脂材を塗布、或いは貼着しておくのが好ましい。これにより、施工の際における金属音の発生が防止されて作業環境が良くなり、また施工後においても衝撃などによる金属のきしみ音の発生が防止され良好である。
ここで、上記基板部28の長さ寸法(K)は50mm、調整板部30の奥行き寸法(L)は21mm、差込部32の長さ寸法(M)は10.5mm、屈曲片部の長さ寸法(N)は2mmとしている。また各レベル調整具の幅(P)は30mmであり、この幅内に上記歯形は、山部が16箇所、谷部が15箇所形成されたものであり、谷から山の頂部までの寸法(J)は7mmであり、鋭利な鋸歯形状をなしている。レベル調整具12Aの板厚は0.5mmである。
図4(b)は、上記タイプBのレベル調整具12Bを示すものである。このレベル調整具12Bは、スタッド8の後面を形成するフランジ部22を基準に位置決めを行うものであり、上記レベル調整具12Aと組み合わせて使用する。このレベル調整具12Bについても、上記レベル調整具12Aと同様にして成形されたものであり、基板部28、調整板部30、差込部32及び屈曲片部34を有する形状である。
このレベル調整具12Bは、スタッド8のフランジ部22側を保持する形態で使用されるため、調整板部の奥行き寸法(L)は11.6mmであり、レベル調整具12Aの調整板部30の寸法よりスタッド8の奥行き分、寸法が小さく形成されている。このレベル調整具12Bは、調整板部以外の形状寸法は上記レベル調整具12Aと同様である。
このレベル調整具12Bは、原則として基板部28が支持部材14の表面には当たらない形態で使用される。このため、レベル調整具12Bの板厚(0.8mm)は、レベル調整具12Aの板厚(0.5mm)より厚くして、前方からの押圧力に十分耐えられるように強化されている。
図5(a)は、上記タイプCのレベル調整具12Cを示すものである。このレベル調整具12Cは、スタッド8の前面部20と一方のフランジ部22とを狭持した形態でスタッド8の位置決めを行うものである。このレベル調整具12Cについても、上記レベル調整具12Aと同様にして成形されたものであり、基板部28、調整板部30、差込部32及び屈曲片部34を有する形状である。
このレベル調整具12Cは、その一部をスタッド8の開口部24に突入した形態で使用される。このためレベル調整具12Cは、幅の狭い支持部材14への差込が十分行なえるよう、差込部32の長さ寸法(M)を25mmとしてレベル調整具12Aより長くしている。このレベル調整具12Cの板厚は0.5mmである。また、レベル調整具12Cは、調整板部30の奥行き寸法(L)を11mmとしている。これにより、レベル調整具12Cの板厚(0.5mm×2)を考慮すると調整板部30の内側の寸法(10mm)は、丁度スタッド8の奥行き(D=10mm)と同じであり、スタッド8を密着狭持し得るようにしている。
図5(b)は、上記タイプDのレベル調整具12Dを示すものである。このレベル調整具12Dは、スタッド8の他方のフランジ部22を保持する形態で位置決めを行うものである。このレベル調整具12Dは、矩形状の鋼板(一辺が歯形状)をL字状に屈曲成形したものであり、調整板部30及び差込部32を有する形状である。このレベル調整具12Dは、差込部32の一部でスタッド8のフランジ部22を保持するため、上記基板部及び屈曲片部は無い形状である。
このレベル調整具12Dは上記レベル調整具12Cと同様、その一部をスタッド8の開口部24に突入した形態で使用される。このためレベル調整具12Dは、幅の狭い支持部材14への差込が十分行なえるように、差込部32の寸法(M)を25mmと長くしている。このレベル調整具Dは、スタッド8のフランジ部22を基準に位置決めを行うものであり、上記レベル調整具12Cと組み合わせて使用する。このレベル調整具12Dの板厚は0.5mmである。
図6は、上記支持部材14を示したものである。この支持部材14は、上記レベル調整具12の差込部32の差し込みが可能でありこの状態でレベル調整具12が安定して支持され、かつ内装材を敷設する際の押圧力に対してもスタッド8と壁面10との間の間隔を一定に保持できる硬さのある材料が好適である。この支持部材14としては、比較的硬質のクッション材、弾性材、或いは発泡スチロール材などがある。この実施の形態では、支持部材14として硬質ポリウレタンフォームを用いている。
この実施の形態では、上記支持部材14としては、大小二種類の型のタイプ(タイプA、及びタイプB)のものを用いる。図6(a)は、タイプAの支持部材14Aを示すものであり、図6(b)は、タイプBの支持部材14Bを示すものである。このタイプBの支持部材14Bの表面部は、タイプAの支持部材14Aの半分の大きさである。
上記支持部材14は、表面部36、裏面部37、側面部38,38、上面部40、下面部41を有する直方体の形状である。上記支持部材14Aの幅(G)は、上記スタッド8の幅と同程度としており、またタイプBの支持部材14Bの幅(G)は、支持部材14Aの幅(G)の幅の半分としている。ここでは、支持部材14Aの表面部36の長さ(F)は70mm、幅(G)は45mm、側面部38,38の板厚(H)は15mmとしている。また、支持部材14Bの長さ(F)は70mm、幅(G)は22.5mm、板厚(H)は11mmとしている。
上記支持部材14Bの幅(G=22.5mm)は、スタッド8の開口部24の開口幅(Y=25mm)よりも幅を狭くして、支持部材14B自体を開口部24に突入可能としている。これは、ふかし幅を狭くする工法のためであり、この支持部材14Bに上記レベル調整具12C及びレベル調整具12Dを取り付けて使用される。
上記支持部材14Aの板厚(H)は、支持部材14Bの板厚より厚く形成されており、これら支持部材14A及び支持部材14Bは、内装材の取付構造のふかし幅に応じて使い分けられる。また、上記支持部材14Aと支持部材14Bとは長さ(F)は同じとし、支持部材14Bの幅(G)は、支持部材14Aの半分の大きさとしている。このため支持部材14Bを2個併設すれば、支持部材14Aと同様の表面積が確保され、支持部材14Aとは異なる薄い板厚のタイプAの支持部材が形成される。なお、支持部材14Aと支持部材14Bの板厚を同じとすれば、支持部材14Bを2個併設することで支持部材14Aと構成上同等のものが得られる。この場合には、支持部材Aを用いる必要もなく部品の節約になる。
この実施の形態では、上記4種類のレベル調整具A〜D、及び2種類の支持部材A,Bを用い、ふかし幅として13mm〜30mmの範囲のふかし壁について説明しているが、これら各部材などの種類及びふかし幅については上記の範囲に限定されるものではない。
次に、上記各レベル調整具12A〜Dの使用形態について説明する。
図7は、レベル調整具12A及びレベル調整具12Bを用いた使用形態を示す。
この使用形態では上記タイプAの支持部材14Aを用い、この支持部材14Aは例えば両面接着テープを用いて壁面10に貼着する。この場合、あらかじめ支持部材14Aに両面接着テープを固着しておき、剥離紙を剥がして壁面10に支持部材14Aを貼着する方法が便利である。勿論、壁面10に両面接着テープを固着し、これに支持部材14Aを貼着するようにしてもよい。そして、糸を張るなどして位置決めを行った後、このレベルに合わせて上記レベル調整具12Bの差込部32を上記支持部材14Aの側面部38に差し込み、このレベル調整具12Bの基板部28をスタッド8の裏面のフランジ部22に当接させて、壁面10とスタッド8との間を所定間隔に調整する。
さらに、上記レベル調整具12Bとは反対側から、上記タイプAのレベル調整具12Aを同様にして上記支持部材14Aの側面部38に差し込む。そして、レベル調整具12Aの基板部28を上記スタッド8の前面部20に当接させ、このスタッド8の端部を上記屈曲片部34で係止して支持部材14Aへの差し込みを終える。このようにして、スタッド8を上記レベル調整具12Bの基板部28とレベル調整具12Aの基板部28で狭持保持する。またこれにより、スタッド8が壁面10に対して浮き上がらないように保持される。この使用形態は、壁面10からスタッド8の前面部20までのふかし幅(R)が26mm〜30mm程度の施工に好適である。なお、上記レベル調整具12Aを先に取り付け、レベル調整具12Bを後から取り付けるようにしても良い。
図8は、レベル調整具12A及びレベル調整具12Bを用いた他の使用形態を示すものである。ここでは、上記支持部材14Aの半分(表面部)の大きさの支持部材14Bを用いる。この使用形態では、上記図7の使用形態と比べてふかし幅が狭い形態である。この施工では、ふかし幅を比較的狭くするため、板厚の薄い支持部材14Bを使用し、また支持部材14Bは2個併設して用いる。この場合、タイプAの支持部材14Aの厚さを薄くしたタイプの支持部材14を用いてもよいが、1個使用も有り得る支持部材14Bを流用することで部品点数の削減にもなる。
まず、両面接着テープを用い、壁面10に上記支持部材14Bを2個並べて貼着する。そして、糸を張るなどして位置決めを行った後、このレベルに合わせて上記レベル調整具12Bを支持部材14Bの側面部38に差し込み、このレベル調整具12Bの基板部28を上記スタッド8の裏面のフランジ部22に当接させて、壁面10とスタッド8との間を所定間隔に調整する。
さらに、上記レベル調整具12Bとは反対側から、上記タイプAのレベル調整具12Aを同様にして上記支持部材14Bの側面部に差し込む。このレベル調整具12Aをスタッド8の前面部20に当接させ、スタッド8がふかし幅の位置から浮き上がらないように保持する。この使用形態は、ふかし幅(R)が21mm〜25mm程度の施工に好適である。なおこの使用形態において、ふかし幅が上記使用形態(図7)と同等の場合には、タイプAの支持部材14Aと同じ板厚のタイプBの支持部材を用いることができる。
図9は、レベル調整具12C及びレベル調整具12Dを用いた使用形態を示す。
上記と同様に、両面接着テープを用い壁面10に上記タイプBの支持部材14Bを貼着する。この施工では、ふかし幅(R)を狭くするため支持部材14Bを用いる。そして、この支持部材14Bの一部をスタッド8の開口部24に突入させた形態で、スタッド8を配置する。
次に、糸を張るなどして位置決めを行った後、このレベルに合わせて上記レベル調整具12Dの差込部32を上記支持部材14Bの側面部38に差し込み、このレベル調整具12Dの差込部32を上記スタッド8の裏面の一方のフランジ部22に当接させて、壁面10とスタッド8との間を所定間隔に調整する。
さらに、上記レベル調整具12Dとは反対側から、上記タイプCのレベル調整具12Cを支持部材14Bに取付ける。このとき、レベル調整具12Cの基板部28と差込部32とで上記スタッド8の前面部20と裏面のフランジ部22とを狭持させ、この状態のまま差込部32を支持部材14Bの側面部38に差し込む。
このレベル調整具12Cにより、スタッド8が壁面10に対して浮き上がらないように保持する。この使用形態は、スタッドと壁面との間隔を狭くすることが可能であり、ふかし幅が13mm〜20mm程度の狭い形態の施工に好適であり、これにより内装材取り付け後の内部空間が広く確保できる。なお、上記レベル調整具12Cを先に取り付け、レベル調整具12Dを後から取り付けるようにしても良い。
次に上記弾性接着剤16を充填する形態について説明する。この弾性接着剤16は、上記スタッドの注入孔26の裏面側に装着される保持部材18を用いて充填する。弾性接着剤16としては、硬化後、弾性力を有する樹脂系からなる材質の接着剤が用いられるが、好ましくは、プライマーの処理の必要性がなく、無溶剤型で耐久性、接着性に優れる変性シリコーン樹脂接着剤が良い。上記保持部材18は直方体形状をなし、スポンジ材等の海綿状の合成樹脂弾性材からなる。
上記保持部材18は、スタッド8の裏面のフランジ部22に挟まれる形態で取付ける。保持部材18は、スタッド8の注入孔26の上部及び下部にそれぞれ装着し、この注入孔26から注入される弾性接着剤16が垂れないように保持し、かつスタッド8から壁面間にかけて一定量が充填されるように、この注入孔26を中心に上下断面一定の空間部を確保する状態で取付ける。
この保持部材18の形態は他に、注入孔26から壁面10に至る中空部が設けられたもの等があるが、要は、スタッド8と壁面10との間に、この注入孔26から注入される弾性接着剤を保持し、かつスタッド8から壁面10間に一定量が充填され、弾性接着剤16からなる断面一定の連結体が形成されるものであれば良好である。上記弾性接着剤16は、壁面10とスタッド8との間で、かつ上下の保持部材18間に注入充填される。
この場合、先ずスタッド8の弾性接着剤注入孔26の裏面と壁面10との間であって、かつ注入孔26の上部及び下部の両側に保持部材18を装着する。この保持部材18は、スタッド8の断面Cの字状の内側に屈曲したフランジ部22に挟ませる等して装着する。保持部材18は、弾性接着剤16の垂れ防止の役割をもち、一対のものを所定の間隔(空間部)をおいて配置することにより、この空間部に充填される弾性接着剤16の接着断面積を一定にして、スタッド8の壁面10への連結強度を一定にして施工品質の均一化を図る。
ここで、上記内装材の取付構造の取付工法について説明する。
この取付の工程は、図1〜3に示すように、先ず天井面2及び床スラブ4の隅部近傍にそれぞれランナー6を配置し、ランナー6をアンカーボルト7等を用いて固定する。これら上下に設置されたランナー6間に、スタッド8(又はスタッド11)を一定間隔をおいて互いに平行に架設する。これらスタッド8は、各端部をランナー6の溝部5に差し込んで取り付ける。
次の工程では、例えば上記レベル調整具12A、レベル調整具12B及び上記支持部材14Aを用いてスタッドを固定する。ここでは、両面接着テープを用いて上記支持部材14Aをスタッド8の後方の壁面10に貼着する。そして、例えば位置決め用としてスタッド8に孔部を設けておきこの孔部の下部位置に上記支持部材14Aを配置する。このとき、予め支持部材14Aに固着した両面接着テープの表面の剥離紙を剥がして、支持部材14Aを壁面10に貼着する。同様にして、スタッド8の後方に所定間隔をおいて支持部材14Aを接着固定する。他のスタッドについても、同様にして支持部材14Aを接着固定する。
次に、糸を張るなどして上記各レベル調整具12の上記支持部材14Aへの差込位置の位置決めを行う。そして、このレベルに合わせてレベル調整具12Bを支持部材14Aに差し込み、このレベル調整具12Bを上記スタッド8のフランジ部22に当接させて、壁面10とスタッド8との間を所定間隔に調整する。
さらに、上記レベル調整具12Bとは反対側から、上記レベル調整具12Aを同様にして上記支持部材14Aに差し込むとともに、このレベル調整具12Aをスタッド8の前面部20に当接させ、スタッド8が浮き上がらないように狭持し固定する。他の支持部材14Bについても同様にして、レベル調整具12A及びレベル調整具12Bを取り付ける。上記レベル調整具12を取り付けることで、スタッド8が壁面10に固定される。
なお、ここではレベル調整具12A、レベル調整具12B及び支持部材14Aを用いる場合について説明したが、これはふかし幅のサイズに応じて上記他方のレベル調整具及び支持部材を用いることであっても良い。
次に、弾性接着剤16を壁面10とスタッド8間に充填する工程に移る。このとき、上記レベル調整具12等によりスタッド8は固定されているため、直ちに弾性接着剤16の充填工程に移ることができる。ここでは、上述したようにスタッド8の注入孔26の上部及び下部の両側に保持部材18を装着する。スタッド8の全体への保持部材18の装着配置が完了すると、注入器具等を用いて各スタッド8の注入孔26から弾性接着剤16を注入する。この弾性接着剤16は、壁面10とスタッド8との間で、かつ注入孔26の上部及び下部の両側に装着された保持部材18同士の空間部に注入充填される。
図2は、レベル調整具12、支持部材14を用いてスタッド8を壁面10に固定し、弾性接着剤16をスタッド8と壁面10間に充填した状態を示したものである。この状態では、弾性接着剤16が未硬化のままであるが、スタッド8はレベル調整具12により保持固定されているため、次の工程である内装材9の取り付け作業を行うことに何ら支障はない。このため、弾性接着剤16が未硬化の状態のまま、内装材9の敷設工程に移る。この工程では、上記壁面10に仮固定されたスタッド8の表面に、石膏ボード等からなる内装用の内装材9をビス等の止着具を用いて取り付けて施工を終える。上記弾性接着剤16の硬化には通常1〜3日を要する。
したがって、上記実施の形態においては、レベル調整具等でスタッドを仮固定した後は、直ちに弾性接着剤を用いた接着工程を行うことができ、かつこの弾性接着剤の充填後は、その硬化を待たずに直ぐにスタッドに内装材を取り付けることができるので、各作業工程が待ち時間なく連続して行えて内装材の施工が短時間で完了し、全体の施工が迅速に行え施工性が大幅に改善されるという効果がある。
またレベル調整具及び支持部材を用いたスタッドの保持固定については、これら各具材を取り外すことはないため、従来のようにスタッドをピンで仮止めし弾性接着剤の硬化後にピンを除去するといった作業がなく、このため作業効率が良く施工性に優れる。また従来、調整棒材を介してアジャスター用のピンを壁面に打ち込んでスタッドの孕みをなくするように調整していたが、レベル調整具はスタッドを狭持固定するためスタッドの孕みは生じない。
さらに、スタッドと壁面との間に硬化後において弾性特性を有する弾性接着剤が介在されているので、地震等による層間変位の追随の良い弾性接着剤の接着固定により、スタッドの壁面からの剥離や落下が防止でき、耐震性、耐久性に優れる。
なお、上記弾性接着剤の充填に際しては、上下の保持部材の間に弾性接着剤を充填する形態を用いたが、これは他に様々な形態がある。例えば、スタッドに装着した上記レベル調整具及び支持部材の上部に直接弾性接着剤を充填して、スタッドを壁面に接着することもできる。この場合には、レベル調整具と支持部材との隙間に、保持部材などを詰めることで粘りのある弾性接着剤が垂れないでまとまり良く充填できる。また、上記保持部材をスタッド8の注入孔26の下部のみに配置し、スタッド8と壁面10との間の隙間から弾性接着剤16を注入してスタッド8と壁面10との間に充填する形態を採用することもできる。また、保持部材に注入孔と連通する貫通孔を設けてこの孔内に弾性接着剤を充填してスタッドを壁面に接着することもできる。
次に、他の実施の形態に係る内装材の取付工法及び取付構造について説明する。
この取付構造は、上記実施の形態と同様、天井面2及び床スラブ4に取付けられたランナー6間に下記スタッド11を架設し、これらスタッド11を建物の躯体等の壁面10に固定し、石膏ボード等の内装材9を敷設する構造に関するものである。
図10はスタッド11を示す。このスタッド11は、前面部19、側板部25及び後面部27からなる断面ロの字状の長尺状軽量鋼材で、いわゆる角スタッドである。このスタッド11の幅、奥行きは上記スタッド8と同様である。このスタッド11は、上記スタッド8に比べて強度的に優れる。このスタッド11には、上記弾性接着剤16の注入孔は設けていないが、このスタッド11を用いる場合には、弾性接着剤16の注入はスタッド11と壁面10との間の隙間を利用して横方向から行う。なお、この実施の形態において、スタッド11に代えて上記スタッド8を用いることに何ら差し支えはない。
図11は、この実施の形態で用いるレベル調整具42を示す。このレベル調整具42は、これ自体で上記スタッド11(又は、スタッド8)を狭持保持可能な形態である。また、このレベル調整具42についても、上記支持部材14と組み合わせて使用し、壁面10に対するスタッド11のふかし幅(R)(壁面からスタッドの前面部までの幅)の位置決め(レベル合せ)を行う。
このレベル調整具42は、スタッド11の前面部19に当接させる2つの突出片からなる第一の基板部43,43、ここから直角に屈曲形成された調整板部44、この調整板部44の中央近傍から屈曲形成され上記第一の基板部43,43と同方向かつ平行に突出する第二の基板部45、上記調整板部30の端部から内向きに屈曲され上記第一の基板部43と同方向向きの差込部46を有している。
また、上記第一の基板部43,43の端部には、内向き直角に屈曲形成された屈曲片部47,47がそれぞれ設けられ、上記第二の基板部45の端部には、上記第一の基板部43に向けて屈曲された屈曲部48が形成されている。なお、上記レベル調整具42は、上記第一の基板部43,43と第二の基板部45との間隔を、先端に向かうに従って狭くなるように形成しておいてもよい。これにより、両基板部のスタッド11に対する押圧力が強くなり、圧着した状態で狭持が行なえる。このレベル調整具42は、矩形状の鋼板の一方の短辺側を鋸の歯形状に加工し、これに切り込みを入れ屈曲成形してつくられる。
上記レベル調整具42の、第一及び第二の基板部43,45の長さ寸法、調整板部44の奥行き寸法、差込部46の長さ寸法、屈曲片部47の長さ寸法、差込部46の歯形の形状及び板厚は、上記タイプAのレベル調整具12Aの寸法と同様である。
図12は、上記レベル調整具42及び上記支持部材14Aを用いた使用形態を示す。壁面10に支持部材14Aを貼着し、この側面部38にレベル調整具42の差込部46を差し込み、同時にレベル調整具42の一の基板部43,43と他の基板部45によりスタッド11を狭持保持する。レベル調整具42の差し込みの際、上記屈曲片部47,47及び差込部46がスタッド11の端部に係止されるので、これにより差し込みの完了が確認できる。
また、レベル調整具42は、支持部材14Aの一方の側面部38に差し込んでスタッド11を支持する形態であるため、支持部材14Aの他方の側面部38に別のレベル調整具42を差し込んでスタッド11を狭持保持してバランスをとる。このように、左右から差し込むレベル調整具42を一組とし、スタッド全体で複数組のレベル調整具42を配置することでスタッド11の固定が安定する。
ここで、上記レベル調整具42を用いた内装材の取付構造の取付工法について説明する。
この取付の工程は、上記実施の形態と同様に、ランナー6及びスタッド11を取り付け、次の工程では、レベル調整具42及び上記支持部材14Aを用いてスタッド11を固定する。この支持部材14Aは両面接着テープを用いて壁面10に貼着する。そして、糸を張るなどして位置決めを行った後、このレベルに合わせて上記レベル調整具42を支持部材14Aに差込み、併せてスタッド11を狭持固定する。
このとき、上記レベル調整具42を用いてバランスよく安定してスタッド11を保持固定するため、上下に配置された支持部材14Aの左右の側面部38にレベル調整具42を交互に差し込む形態とする。たとえば、スタッド11に所定の間隔をおいて支持部材14Aを配置した場合、下から順に最初の支持部材14Aについては、右の側面部38にレベル調整具42を差し込み、その上の次の支持部材14Aについては、左の側面部38にレベル調整具42をそれぞれ差し込んでスタッド11を狭持保持し、以降も同様にして左右交互にレベル調整具42を差し込む。
このとき、二つの支持部材14Aをスタッドの上下に近接して配置し(これは、上下に長い一つの支持部材を用いても良い)、一方の支持部材14Aは例えば右側の側面部38からレベル調整具42を差し込み、他方の支持部材14Aは左側の側面部38からレベル調整具42を差し込み、これらを一つの組として、スタッド11の上下に複数の組の支持部材14A、レベル調整具42を配置するようにしてもよい。
このようにして、支持部材14A、レベル調整具42を用いてスタッド11が狭持保持され、またスタッド11が壁面10に対して浮き上がらないように保持される。なお、ここでは支持部材14Aを用いた場合について説明したが、これは上記支持部材14Bを2個併設する形態であってもよく、またふかし幅のサイズに応じて支持部材の板厚を変更して用いることとしても良い。
次に、弾性接着剤16を壁面10とスタッド11間に充填する工程に移る。このとき、上記レベル調整具42によりスタッド11は保持固定されているため、直ちに弾性接着剤16の充填工程に移ることができる。ここでは例えば、上記スタッド11に所定の間隔をおいて配置した各レベル調整具42同士の中間位置を基準に、この基準位置の上下に所定の間隔をおいて保持部材18を装着する。スタッド11の全体への保持部材18の装着配置が完了すると、注入器具等を用いて壁面10とスタッド11との間の隙間から、弾性接着剤16を注入する。この弾性接着剤16は、壁面10とスタッド11との間でかつ保持部材18同士の空間部に注入充填される。
この状態では、弾性接着剤16は未硬化のままであるが、スタッド11はレベル調整具42により保持固定されているため、次の工程である内装材9の取り付け作業を行うことに何ら支障はない。このため、弾性接着剤16が未硬化の状態のまま、内装材9の敷設工程に移る。この工程では、上記壁面10に仮固定されたスタッド11の表面に、石膏ボード等からなる内装用の内装材9をビス等の止着具を用いて取り付けて施工を終える。
したがって、上記実施の形態においては、レベル調整具等でスタッドを仮固定した後は、直ちに弾性接着剤を用いた接着工程を行うことができ、かつこの弾性接着剤の充填後は、その硬化を待たずに直ぐにスタッドに内装材を取り付けることができるので、各作業工程が待ち時間なく連続して行えて内装材の施工が短時間で完了し、このため全体の施工が迅速に行え施工性が大幅に改善される。
またレベル調整具及び支持部材を用いたスタッドの保持固定については、従来のようにスタッドをピンで仮止めし弾性接着剤の硬化後にピンを除去するといった作業がなく、このため作業効率が良く施工性に優れる。さらに、地震等による層間変位の追随の良い弾性接着剤の接着固定により、スタッドの壁面からの剥離や落下が防止でき、耐震性、耐久性に優れる。
本発明の実施の形態に係る内装材の取付工法及び取付構造を示す図である。 実施の形態に係り、スタッドの取付け充填状態を示す図であり、(a)は側面を、(b)は前面を示す。 実施の形態に係り、スタッドの配置状態を示す図である。 実施の形態に係るレベル調整具を示す図であり、(a)はタイプA、(b)はタイプBのレベル調整具を示す。 実施の形態に係るレベル調整具を示す図であり、(a)はタイプC、(b)はタイプDのレベル調整具を示す。 実施の形態に係る支持部材を示す図であり、(a)はタイプA、(b)はタイプBの支持部材を示す。 実施の形態に係り、タイプA及びタイプBのレベル調整具及び支持部材を用いた使用形態を示す図である。 実施の形態に係り、タイプA及びタイプBのレベル調整具及び支持部材を用いた他の使用形態を示す図である。 実施の形態に係り、タイプC及びタイプDのレベル調整具及び支持部材を用いた使用形態を示す図である。 他の実施の形態に係り、他のスタッドの配置状態を示す図である。 他の実施の形態に係るレベル調整具を示す図である。 他の実施の形態に係り、レベル調整具及び支持部材を用いた使用形態を示す図である。 従来例に係る、内装材の取付構造を示す図である。
符号の説明
6 ランナー
8 スタッド
9 内装材
10 壁面
12,12A,12B,12C,12D,42 レベル調整具
14,14A,14B 支持部材
16 弾性接着剤
18 保持部材
19,20 前面部
22 後面部(フランジ部)
27 後面部
26 注入孔
28 基板部
43 第一の基板部
45 第二の基板部
30,44 調整板部
32,46 差込部
38 側面部

Claims (4)

  1. 壁面に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれランナーを取付け、
    これら上下ランナー間に、所定の間隔をおいてスタッドを架設立設するとともに、当該スタッドの後方の壁面に支持部材を固着し、
    上記支持部材の左右の側面部に、それぞれ一方のレベル調整具及び他方のレベル調整具の差込部を差し込むとともに、これら両レベル調整具によりスタッドの前面部及び後面部を狭持し、この状態でスタッドを壁面との間に所定間隔の空間部を設けて保持固定し、
    上記スタッドと上記壁面との間に、スタッドを壁面に接着固定する弾性接着剤を充填し、
    上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に内装材を取り付けることを特徴とする内装材の取付工法。
  2. 上記支持部材の一方の側面部に、上記一方のレベル調整具の差込部を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具の基板部により、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部又は後面部の一方を保持し、
    上記支持部材の他方の側面部に、上記他方のレベル調整具の差込部を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具の基板部により、上記スタッドの前面部又は後面部の他方を保持狭持して上記スタッドを固定することを特徴とする請求項1記載の内装材の取付工法。
  3. 壁面に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれランナーを取付け、
    これら上下ランナー間に、所定の間隔をおいてスタッドを架設立設するとともに、当該スタッドの後方の壁面に支持部材を固着し、
    上記支持部材の一方の側面部に、一方のレベル調整具の差込部を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具の第一の基板部及び第二の基板部により、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部及び後面部を保持狭持し、
    上記支持部材の他方の側面部に、他方のレベル調整具の差込部を横向きに差し込むとともに、このレベル調整具の第一の基板部及び第二の基板部により、上記スタッドの前面部及び後面部を保持狭持して上記スタッドを固定し、
    上記スタッドと上記壁面との間に、スタッドを壁面に接着固定する弾性接着剤を充填し、
    上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に内装材を取り付けることを特徴とする内装材の取付工法。
  4. 壁面に近接して天井側及び床スラブ側にそれぞれ取り付けられたランナーと、
    これら上下ランナー間に所定の間隔をおいて架設立設されたスタッドと、
    上記スタッドの後方の壁面に固着される支持部材と、
    上記支持部材の一方の側面部に差込部が横向きに差し込まれるとともに、壁面との間に所定間隔の空間部を設けて上記スタッドの前面部又は後面部の一方又は両方を保持する一方のレベル調整具と、
    上記支持部材の他方の側面部に差込部が横向きに差し込まれるとともに、上記スタッドの前面部又は後面部の他方又は両方を保持して上記スタッドを狭持固定する他方のレベル調整具と、
    上記スタッドを壁面に接着固定する弾性接着剤と、
    上記スタッドの裏面側に装着され、上記弾性接着剤を上記スタッドと壁面間に保持させるための保持部材と、
    上記弾性接着剤の硬化を待たずに上記スタッドの表面側に取り付けられる内装材と、を有することを特徴とする内装材の取付構造。
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