JP4728072B2 - 電気泳動装置および装置構成器具 - Google Patents

電気泳動装置および装置構成器具 Download PDF

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    • G01N21/6428Measuring fluorescence of fluorescent products of reactions or of fluorochrome labelled reactive substances, e.g. measuring quenching effects, using measuring "optrodes"

Description

本発明は、電気泳動装置および当該装置を構成する器具に関するものであり、より詳細には、分離媒体を外部に取り出さずに感度よくモニタリングし得、かつ分離媒体の所望の部分を切り出して他の分析への移行を簡便に行い得る電気泳動装置および当該装置を構成する器具に関するものである。
電気泳動を用いた分析(例えば、質量分析)では、分離媒体である電気泳動ゲルが充填されたカセットを泳動槽に配置し、タンパク質(またはDNA/RNA)を含むサンプルをアプライし、電気泳動を行った後にゲルをカセットから取り出し、ゲルを染色した結果を観察し、所望の部分をゲルから切り出し、切り出したゲル片を用いている。
サンプルの分離・展開に用いる電気泳動用のゲルは薄く、壊れやすい。電気泳動後のこのようなゲル中に含まれるタンパク質分離スポット(バンド)を検出および/または定量するためには、(1)カセットを泳動槽から取り外し、(2)カセットを分解してゲルを取り出し、(3)ゲルを検出装置へ搬送し(または搬送するために平坦な固定板に載せ)、そして(4)ゲルの変形を防止するために液体に浸す(またはサポートフィルムに固定化する)。このような操作は煩雑であり、ゲルは有毒であるので、取り出し操作は危険を伴う。さらに、電気泳動を行った後に取り出したゲルを染色するので無駄な時間を要する。蛍光染色を施したサンプルを用いてゲル染色までの工程を省略する方法(例えば、特許文献1および2を参照のこと)が知られている。
ゲルに触れることなく所望の部分を切り出すための技術もまた知られている(例えば、特許文献3〜6を参照のこと)。これらの技術を用いれば、ゲルまたはゲル片に触れることなく引き続く分析工程を行うことができる。
特開平5−215713号公報(平成5年8月24日公開) 特開平5−215714号公報(平成5年8月24日公開) 特開平7−132079号公報(平成7年5月23日公開) 特開2005−69905公報(平成17年3月17日公開) 特開2005−77242公報(平成17年3月24日公開) 特開2005−172621公報(平成17年6月30日公開)
しかしながら、特許文献1および2に記載されている技術を用いても種々の分析を行うためにはゲルから所望の部分を切り出す必要がある。また、特許文献3〜6に記載されている技術を用いるためには、上述した(1)〜(4)のような煩雑な操作、場合により取り出したゲルを染色する操作、および検出装置からゲルを切り出す装置へ移動することが必要である。
これらの2種類の技術は、ゲルをカセットから取り出すことが不可欠であるため、これらの技術を組み合わせて行う際においても、作業者がゲルに触れることなく連続的に行い得るものではなく、当業者は、ゲルとの接触を回避することはできなかった。特に、電気泳動工程の機械化・自動化を試みたとしても、ゲルをカセットから取り出すことなく検出し、所望の部分をゲルから切り出すことができなかった。ゲルを取り出すことにより、タンパク質分離スポットが拡散したり、ゲルが汚染、乾燥または変形したりするので、電気泳動終了後に他の分析工程へ首尾よく移行することができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気泳動を開始した後、作業者が電気泳動ゲルに接触することなく、分離したタンパク質を容易に確認し、所望の部分を所望の時点で容易に切り出し得るサンプリング可能な電気泳動装置を実現することにある。
本発明に係る電気泳動器具は、絶縁物を有し、
該絶縁物は、
第1分離媒体を内部に収納するための第1分離媒体収納部;
第1分離媒体収納部と外部とを連絡しかつ第1分離媒体での分離方向を規定するための第1開口部および第2開口部;ならびに
穿孔可能な絶縁薄膜にて被覆された第3開口部
を備えていることを特徴としている。
本発明は、電気泳動用の分離媒体を保持する電気泳動器具に関する。本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、第1開口部から第2開口部に向けてサンプル分離するように電流が流れる際に所望の時点で分離中のサンプルを回収し得る第1分離媒体を収納することができる。
本発明に係る電気泳動器具において、絶縁物は第1板状絶縁体および絶縁薄膜を備え、第1分離媒体収納部が該第1板状絶縁体上に設けられた凹部であり、該絶縁薄膜が前記第1分離媒体を被覆していることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、公知のスラブゲル電気泳動用装置に適用し得るとともに、第1分離媒体を収納する凹部の開口を絶縁薄膜によって外部と遮断した状態で保存することができる。
本発明に係る電気泳動器具は絶縁物を有し、
該絶縁物は、
第1分離媒体が内部に収納されている第1分離媒体収納部;
第1分離媒体収納部と外部とを連絡しかつ第1分離媒体での分離方向を規定するための第1開口部および第2開口部;ならびに
穿孔可能な絶縁薄膜にて被覆された第3開口部
を備えていることを特徴としている。
本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、第1分離媒体中にて第1開口部から第2開口部に向けてサンプル分離するように電流が流れる際に所望の時点で分離中のサンプルを回収することができる。
本発明に係る電気泳動器具において、絶縁物は第1板状絶縁体および絶縁薄膜を備え、第1分離媒体収納部は第1板状絶縁体上に設けられた凹部であり、絶縁薄膜は第1分離媒体を被覆していることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、公知のスラブゲル電気泳動用装置に適用し得るとともに、第1分離媒体を絶縁薄膜によって外部と遮断した状態で保存することができる。
本発明に係る電気泳動器具において、絶縁物は第2板状絶縁体をさらに備え、第1分離媒体収納部は第1板状絶縁体上に設けられた凹部であることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、器具全体により強度を持たせることができ、かつ公知のスラブゲル同様に取り扱うことができる利便性を有している。
本発明に係る電気泳動器具において、第3開口部は第2板状絶縁体に設けられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、第1分離媒体を収納する基板とは別の基板に第3開口部を設けることにより、器具内での第1分離媒体の作製が容易になり、第1分離媒体の封着が容易になる。
本発明に係る電気泳動器具において、第1板状絶縁体または絶縁薄膜が光透過性材料からなることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、第1板状絶縁体または絶縁薄膜が光透過性材料からなることにより、第1板状絶縁体または絶縁薄膜を介して光照射および蛍光検出を行うことが可能であり、第1分離媒体を第1分離媒体収納部において検出し、その場において所望の部分を第1分離媒体から切り出すサンプリング操作が可能になる。
本発明に係る電気泳動器具において、第1開口部にて第1分離媒体と接触させる第1緩衝液を充填するための第1緩衝液槽および第2開口部にて第1分離媒体と接触させる第2緩衝液を充填するための第2緩衝液槽がさらに備えられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、電気泳動に必要な緩衝液を充填するための緩衝液槽を有しているので、新たな組立ての必要性がない。
本発明に係る電気泳動器具において、上記絶縁物、第1緩衝液槽および第2緩衝液槽が一体形成されていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、電気泳動に必要な緩衝液を充填するための緩衝液槽を一体化して有しているので、操作/運搬が容易である。
本発明に係る電気泳動器具において、第1開口部または第2開口部が、サンプルを保持した第2分離媒体を密着させる形状を有していることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、第1開口部または第2開口部が、サンプルを保持した第2分離媒体を密着させる形状を有していることにより、サンプルを確実に第1分離媒体に移動させることができ、かつ第1分離媒体においてより高度な分離を遂行することができる。
本発明に係る電気泳動器具が上記構成を有することにより、別の分離媒体にて分離したサンプルを第1分離媒体に供給することができ、2次元電気泳動を実行し得る。
本発明に係る電気泳動器具において、第1分離媒体の分離パラメータは第2分離媒体の分離パラメータと異なることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具は、上記構成を有することにより、より高度な分解能を有し得る。
本発明に係る電気泳動器具において、上記絶縁薄膜は、膜厚が1000μm以下であることが好ましい。上記絶縁薄膜の膜厚は、フィルムの材質に応じて800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましく、125μm以下であることが最も好ましい。
本発明に係る電気泳動器具において、上記絶縁薄膜は、突き刺し強度が1〜50mNの範囲内であることが好ましい。
本発明に係る電気泳動器具において、上記絶縁薄膜はポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、またはポリプロピレンフィルムであることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記電気泳動器具、および第1分離媒体中のサンプルを切り出すための切り出し手段が備えられていることを特徴としている。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、所望の時点で分離中のサンプルを回収し得る第1分離媒体を収納することができる。
本発明に係る電気泳動装置は、第1分離媒体中のサンプルを照射するための照射手段、および該サンプルからの蛍光を検出するための検出手段がさらに備えられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、分離中のサンプルを観察することができる。
本発明に係る電気泳動装置は、第1分離媒体に電圧を印加するための第1電圧印加手段がさらに備えられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置において、第1緩衝液槽および第2緩衝液槽に挿入するための第1電極および第2電極は、第1電圧印加手段と連結された第1配線手段に設けられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、緩衝液槽とは独立した形態で電極を有することにより、電極の取替えや洗浄を容易に行い得る。
本発明に係る電気泳動装置は、サンプルを保持した第2分離媒体を第1開口部または第2開口部へ移動するための移動手段がさらに備えられていることが好ましい。
ゲルの変形または汚染を防止するためには、ヒトの手を介することなく電気泳動が行われることが必要である。本発明に係る電気泳動装置は、上記移動手段という自動搬送系を有することにより、自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置において、第1配線手段は上記移動手段によって移動されることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、ヒトの手を介することなく自動搬送系による自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置は、サンプルを第2分離媒体中で分離するための分離器具がさらに備えられており、上記移動手段が、第2分離媒体中を分離器具から第1開口部または第2開口部へ移動することが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、ヒトの手を介することなく自動搬送系による自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置は、第2分離媒体中体に電圧を印加するための第2電圧印加手段がさらに備えられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置において、分離器具に挿入するための第3電極が、第2電圧印加手段と連結された第2配線手段に設けられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置において、第2配線手段が上記移動手段によって移動されることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明に係る電気泳動装置において、上記切り出し手段、上記照射手段および上記検出手段を制御するための制御手段がさらに備えられていることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置は、上記構成を有することにより、高度に自動化された2次元電気泳動を可能にする。
本発明を用いれば、電気泳動の終了直後にサンプリングすることができる。さらに、本発明を用いれば、ゲルの乾燥、変形および/またはタンパク質分離スポットの拡散などの不利益を抑制または防止し得る。
例えば、サンプル中には、高含有量であり分子量が既知のタンパク質と、微量で未知のタンパク質とが含まれているが、本発明を用いれば、高含有量タンパク質スポットを容易に除去し得る。よって、高含有量タンパク質のスポットの拡散、および高強度の蛍光の拡散・散乱を防止し得、微量タンパク質の微弱な蛍光を検出することができる。
さらに、本発明を用いれば、検出した蛍光を分析する際に、分析処理の範囲が適性となるため、精度を向上させることができる。また、例えば、サンプル中には種々の分子量のタンパク質が含まれているが、電気泳動の初期段階で分離される高分子量タンパク質を電気泳動の初期段階で切り出すことにより、分離状態の高いタンパク質スポットを回収し得、よって、首尾よく分析することができる。
本発明に係る電気泳動器具の一実施形態を、2次元電気泳動用の2Dチップ(2次元目電気泳動用チップ)として利用可能な電気泳動器具100を例として、図1〜4に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を示す斜視図を図1に示す。本実施形態に係る電気泳動器具100において、下部基板(第1板状絶縁体)1、上部基板(第2板状絶縁体)2、およびこれら2枚の基板の間に設けられた樹脂フィルム(絶縁薄膜)3からなる絶縁物10に、2次元目電気泳動を行う第1分離媒体4を収納する溝部(第1分離媒体収納部)4’、第1緩衝液槽5、第2緩衝液槽6、および第3開口部9が設けられている。図1に示す電気泳動器具100の断面図を図2に示す。
図1および2に示すような電気泳動器具の作製手順を図3および4を用いて説明する。
上面に溝部4’を設けた下部基板1を、樹脂フィルム3と貼り合せた上部基板2と重ね合わせることにより、溝部4’は絶縁物10により覆われる。そして上部基板2を貫く2つの溝(第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6)が下部基板1に設けられている。第1分離媒体収納部4’に収納された第1分離媒体4は、第1開口部7および第2開口部8において絶縁物10の外部と連絡している。第1分離媒体4はまた、上部基板2に設けられた第3開口部9において、樹脂フィルム3によって絶縁物10の外部と隔てられている。
第1開口部7および第2開口部8は、電気泳動器具100に設けられた第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6にそれぞれ面している。サンプルの分離を実行するために、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6には、溝部4’に収納された第1分離媒体4と第1開口部7および第2開口部8にて接する第1緩衝液および第2緩衝液がそれぞれ充填される(図示せず)。
用語「サンプル」は当該分野において標本、調製物と同義で用いられ、本明細書中で使用される場合、「生物学的サンプル」またはその等価物が意図される。「生物学的サンプル」は、供給源としての生物材料(例えば、個体、体液、細胞株、組織培養物もしくは組織切片)から得られる、任意の調製物が意図される。生物学的サンプルとしては、体液(例えば、血液、唾液、歯垢、血清、血漿、尿、滑液、および随液)および組織供給源が挙げられる。好ましい生物学的サンプルは、被験体サンプルである。好ましい被験体サンプルは、被験体から得た皮膚病変部、喀痰、咽頭粘液、鼻腔粘液、膿、または分泌物である。本明細書中で使用される場合、用語「組織サンプル」は、組織供給源より得られた生物学的サンプルが意図される。哺乳動物から組織生検および体液を得るための方法は当該分野で周知である。本明細書中で使用される場合、用語「サンプル」としては、上記生物学的サンプルおよび上記組織サンプル以外に、上記生物学的サンプルおよび上記組織サンプルより抽出したタンパク質サンプル、ゲノムDNAサンプルおよび/または総RNAサンプルも挙げられる。
上部基板2と樹脂フィルム3とが貼り合わされた構成を用いて電気泳動器具100を説明したが、樹脂フィルム3は溝部4’が設けられた下部基板1上に貼り合わされていても、上部基板2と樹脂フィルム3とが別々であってもよい。また、図10および11に示すように、上部基板2を用いることなく、絶縁物10が下部基板1と樹脂フィルム3とからなってもよい。
絶縁物10が下部基板1と樹脂フィルム3とからなる場合、溝部4’には第1分離媒体4がすでに収納されていることが好ましい。また図2では第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6の部位の樹脂フィルム3は除去されているが、この部位の樹脂フィルム3は電気泳動器具100を使用する直前に除去されてもよい。このような構成を用いれば、第1分離媒体4および緩衝液を収納した電気泳動器具100を樹脂フィルム3が完全に覆うことができるので、予め試薬を収納した形態で電気泳動器具100を保存しておくことができる。
電気泳動器具100以外の場所で作製した第1分離媒体4を溝部4’に収納して用いる場合は、操作性の観点から上部基板2と樹脂フィルム3とが貼り合わされている方が好ましい。もちろん、この場合も、上部基板2なしで樹脂フィルム3のみであってもよい。
いずれの場合であっても、電気泳動器具において第2開口部8から第1開口部7に向かってのみ電流が流れる必要があるので、絶縁物10は第1開口部7および第2開口部8を除いた部位にて第1分離媒体4に密着しかつ第1分離媒体4を絶縁しなければならない。また、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6において液体(緩衝液)が保持されなければならないので、絶縁物10は防水性が高いことが好ましい。このような特性を有する絶縁物の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
また、図5に示すように、第1分離媒体4中の所望のタンパク質(またはDNAなど)バンドを切り出し手段20によって切り出す場合、樹脂フィルム3は切り出し手段20によって首尾よく貫かれなければならない。よって、樹脂フィルム3は、中空針状体にて突き刺し貫通可能な樹脂薄膜であることが好ましく、膜厚が125μm以下であることが好ましく、30〜125μmの範囲内であることがより好ましい。また、樹脂フィルム3は、先端径5mm以下の中空針状体にて突き刺し貫通可能な樹脂薄膜であることが好ましく、突し刺し強度が1〜50mNの範囲内であることがなお好ましい。
上記所望のタンパク質(またはDNAなど)が蛍光標識(または蛍光染色)されている場合、タンパク質(またはDNAなど)バンドの蛍光を検出する必要がある。この場合、蛍光を発生させるためには励起光がタンパク質(またはDNAなど)に届かなければならず、発生した蛍光が第1分離媒体外部に放出されなければならない。よって、絶縁物10は、励起光および蛍光を透過させる透過部を有していなければならない。透過部は光透過性材料からなり、透過部の透過率は80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上が最も好ましい。また絶縁物10は、基板1もしくは絶縁薄膜3のいずれかの一部分に透過部を設ける構成でも、全体が光透過性材料からなってもよい。
タンパク質(またはDNAなど)を標識する蛍光物質に励起光を照射するための照射手段30およびタンパク質(またはDNAなど)を標識する蛍光物質が発する蛍光を検出するための検出手段40を設ける部位は適宜設定され得るが、図6に示すように、照射手段30および検出手段40を第1分離媒体4の上方に設置されることが好ましい。したがって、樹脂フィルム3は光透過性であることが非常に好ましい。図6では照射手段30から出射された光が樹脂フィルム3を透過して第1分離媒体4を照射し、第1分離媒体4中のサンプルが照射光によって蛍光を発し、この蛍光を検出手段40が検出する。もちろん、下部基板1が光透過性であれば、下部基板1の下方に照射手段30および検出手段40を設置してタンパク質(またはDNAなど)を標識する蛍光物質が発する蛍光を検出することも可能である。
また、第1開口部7および第2開口部8においてのみ第1分離媒体4が緩衝液と接していることが好ましいので、第1分離媒体4を覆う絶縁物10は防水性が高い物質からなることが好ましい。
以上の観点から、絶縁物10を構成する好ましい材料としては、ガラス、樹脂が挙げられ、樹脂材料としてはアクリル樹脂、PDMS、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、PET、塩ビなどが挙げられ、重量や操作性、生産性の観点からアクリル樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)など)が好ましい。また、本発明に用いられる樹脂フィルム3の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、およびポリ塩化ビニリデンフィルムが挙げられるが、これらに限定されない。特に、樹脂フィルム3自体が透過部である場合は、樹脂フィルム3は光学材料として設計された樹脂を用いたフィルム、例えば、アクリル樹脂フィルムまたはポリオレフィン系樹脂フィルムであることが好ましい。
なお、電気泳動器具100において、絶縁物10、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6が一体形成されている態様を用いて本発明を説明してきたが、これらは別々に構成されていてもよい。また、第1分離媒体4を第1分離媒体収納部4’にて作製しても、別途作製した第1分離媒体4を移動して第1分離媒体収納部4’に固定してもよい。第1分離媒体収納部4’は溝である必要はなく、その場合、下部基板1上の第1分離媒体4を固定する部位を囲むように、第1分離媒体4の厚みと等しいスペーサ(図示せず)を配置し、スペーサを介して下部基板1と上部基板2とを接着すればよい。
以上のように、1つの局面において、本発明に係る電気泳動器具は、第1分離媒体を保持する下部基板と、該下部基板の両端に緩衝液を充填する第1緩衝液槽および第2緩衝液槽を備え、下部基板上に上部基板を有し、該上部基板が樹脂フィルムからなることを特徴としている。
他の局面において、本発明に係る電気泳動器具は、第1分離媒体を保持している下部基板と、該下部基板の両端に緩衝液を充填する第1緩衝液槽および第2緩衝液槽を備え、下部基板上の第1分離媒体を樹脂フィルムが被覆していることを特徴としている。
このように本発明は、タンパク質分離スポットを得るための分離帯体に接する1つの面を薄膜にて被覆している。
本発明に係る電気泳動器具において、上記樹脂フィルムの膜厚が125μm以下で、かつ突き刺し強度が1〜50mNの範囲内であることが好ましい。
上記構成を有することにより、本発明に係る電気泳動器具は、中空針状体にて上記薄膜を突き刺し貫通してゲル(タンパク質スポット)を採取することができる。
本発明に係る電気泳動器具において、上記第1分離媒体がゲル状物質であることが好ましい。
本発明を用いれば、ゲルを取り出す必要がないので、ゲルの乾燥および/または変形を防止し得るとともに、ゲルを取り出した際に不可欠のゲルの洗浄を行うことなく低バックグラウンドにて分析し得る。
また、電圧印加終了(電気泳動終了)の後には、泳動終了時の目印となる色素マーカー、染料、およびサンプルに標識化されなかった蛍光色素がゲル端面(低分子量側)に分離している。これらの物質がサンプル分離後のゲルに接触することを防止し得るので、誤った分析を防止し得る。
さらに、本発明を用いれば、観察しながら経時的にサンプリングし得、よって精度よい、迅速かつ大量なサンプル処理が可能になる。また、泳動中にゲルの一部を切り出すこともできる。
なおさらに、電圧印加終了(電気泳動終了)の後に高含有量タンパク質(またはDNA)のスポットを除去することができるので、微小スポットを容易に検出し得る。
本発明に係る電気泳動装置の一実施形態を、図5〜7に基づいて説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る電気泳動装置200の要部構成を示す。本実施形態に係る電気泳動装置200は、電気泳動器具100および切り出し手段20を備えている。電気泳動器具100は、下部基板1、上部基板2、およびこれら2枚の基板の間に設けられた樹脂フィルム3からなる絶縁物10の溝部4’に、2次元目電気泳動を行う第1分離媒体4が収納されている。すなわち、第1分離媒体4は樹脂フィルム3によって被覆されている。
切り出し手段20は、電気泳動装置200の移動手段(図示せず)により3軸方向に移動可能である。図5に示すように、切り出し手段20はZ軸方向(図中矢印方向)に移動することにより第1分離媒体4を被覆する樹脂フィルム3を貫通し、第1分離媒体4を突き刺して所望のタンパク質(またはDNAなど)のバンドを回収する。上述したように、第1分離媒体4中の所望のタンパク質(またはDNAなど)のバンドを切り出し手段20によって首尾よく貫かれなければならない。よって、樹脂フィルム3は、中空針状体にて突き刺し貫通可能な樹脂薄膜であることが好ましく、膜厚が125μm以下であることが好ましく、30〜125μmの範囲内であることがより好ましい。また、樹脂フィルム3は、先端径5mm以下の中空針状体にて突き刺し貫通可能な樹脂薄膜であることが好ましく、突し刺し強度が1〜50mNの範囲内であることがなお好ましい。このような構成を有することにより、電気泳動装置200を用いる際に、作業者はゲルに接触する必要がない。また、電気泳動の最中に電圧負荷を一旦停止して、一部のタンパク質(またはDNAなど)をサンプリングした後、再度電圧負荷して電気泳動を再開することができる。
なお、本発明に係る電気泳動装置200は、切り出し手段20、照射手段30および検出手段40の動作を首尾よく制御し、かつ収集したデータを処理する制御手段(図示せず)を備えている。本実施形態における制御手段は、演算部、記憶部、処理部などの複数の機能部位を併せ持つ構成を有する制御部を備えている。制御手段の記憶部には、制御手段の処理部にて行われる演算を実行するプログラムが格納されており、記憶部には収集されたデータもまた記録され、必要に応じて処理部に入力される。制御部において、記憶部に格納されたプログラムを演算部が実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって、制御が実現される。周辺回路としては、種々の設定値(例えば、用いる蛍光物質の励起波長/蛍光波長など)を格納する格納部、検出された値と格納されている値とを比較する比較部、比較結果に基づいて移動手段や切り出し手段を制御するための出力を算出する処理部などの間に形成される回路などが挙げられるが、これらに限られない。これらの機能ブロックは、全て演算部の制御を受けており、これら機能ブロックは、その具体的な構成、機能等は特に限定されるものではない。
電気泳動器具100にて実際に電気泳動を行うために、図7に示すように、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に設けられた第1電極52および第2電極53を介して第1電圧印加手段50によって第1分離媒体4に電圧が印加される。その結果、第2開口部8から第1開口部7に向かって電流が流れるとともに第1分離媒体4にアプライされたサンプルが第1開口部7から第2開口部8に向かって展開/分離される。
本実施形態に係る電気泳動装置200では、第1電極52および第2電極53が配線手段51によって第1電圧印加手段50と連結されている。第1電極52および第2電極53は、それぞれ第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に固定されていてもよいが、電気泳動器具100を用いるサンプルごとに交換することを考慮すると、固定されていないことがより好ましい。配線手段51が移動手段(図示せず)によって移動可能である場合は、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に設けられた電極固定部(図示せず)に着脱可能な形態であってもよい。また、図7に示すように、第1電極52および第2電極53は、それぞれ第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に充填される緩衝液中に挿入されるだけでもよい。
なお、第1電極52および第2電極53は、固定されずに移動可能である場合、容易に洗浄され得る。
本発明に係る電気泳動装置の別の実施形態を、2次元電気泳動装置201を例として、図8〜9に基づいて説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る2次元電気泳動装置201の要部構成を示す。本実施形態に係る2次元電気泳動装置201は、2Dセル(電気泳動器具)100および1Dセル(分離器具)70を備えている。2Dセル100には、下部基板1、上部基板2、およびこれら2枚の基板の間に設けられた樹脂フィルム3からなる絶縁物10の溝部4’に、2次元目電気泳動を行う第1分離媒体4が収納されている。すなわち、第1分離媒体4は樹脂フィルム3によって被覆されている。
電気泳動装置201では、1Dセル70は、実際に電気泳動を行うために1D分離槽71を有する。1D分離槽71では、図8に示すように、第3電極82を介して第2電圧印加手段80によって1Dゲル(第2分離媒体)(図示せず)に電圧が印加される。その結果、1Dゲルにアプライされたサンプルが図8の紙面垂直方向に向かって展開/分離される。
本実施形態に係る2次元電気泳動装置201では、第1電極52および第2電極53が配線手段51によって第1電圧印加手段50と連結されており、かつ第3電極82が第2配線手段81によって第2電圧印加手段80と連結されている。
第1電極52および第2電極53は、それぞれ第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に固定されていてもよいが、2Dセル100を用いるサンプルごとに交換することを考慮すると、固定されていないことがより好ましい。配線手段51が移動手段(図示せず)によって移動可能である場合は、第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に設けられた電極固定部(図示せず)に着脱可能な形態であってもよい。また、図8に示すように、第1電極52および第2電極53は、それぞれ第1緩衝液槽5および第2緩衝液槽6に充填される緩衝液中に挿入されるだけでもよい。
第3電極82は、第1電極52および第2電極53と同様に、1D分離槽71に固定されていてもよいが、1Dセル70および2Dセル100を用いるサンプルごとに交換することを考慮すると、固定されていないことがより好ましい。配線手段81が移動手段(図示せず)によって移動可能である場合は、1D分離槽71に設けられた電極固定部(図示せず)に着脱可能な形態であってもよい。また、図8に示すように、第3電極82は、1D分離槽71に充填される緩衝液中に挿入されるだけでもよい。
なお、第1電極52、第2電極53および第3電極82は、固定されずに移動可能である場合、容易に洗浄され得る。また、装置の自動化を考慮すると、1Dセル70および2Dセル100は、ステージ(固定基板)60上に固定されていることが好ましい。
図9は、本実施形態に係る2次元電気泳動装置201における工程を自動化にて行うための要部構成を示す。2次元電気泳動装置201は、1Dセル70および2Dセル100をステージ60上に備えている。2Dセル100には、下部基板1、上部基板2、およびこれら2枚の基板の間に設けられた樹脂フィルム3からなる絶縁物10の溝部4’に、2次元目電気泳動を行う第1分離媒体4が収納されている。すなわち、第1分離媒体4は樹脂フィルム3によって被覆されている。
図9に示すように、1Dゲル72が支持板73と接着しゲル付支持板74を形成している。市販されている1Dゲル72の裏面には約0.2mm厚の透明樹脂シートが付着しているので、接着剤を用いてこのシート部分と支持板73とを接着すればよい。なお、接着材は当該分野において公知のものを使用すればよいが、1Dゲル72を支持板73と接着させた状態で使用時まで低温(−20℃)で保存することが好ましいので、低温保存に適した接着剤を用いることが好ましい。また、このような温度特性は、支持板73についても同様である。支持板73は本実施形態に係る2次元電気泳動装置201の移動手段(図示せず)によって駆動されるアーム90によって保持される。アーム90は移動手段(図示せず)によって、図中に示すようにX方向および/またはZ方向に移動可能である。
第1緩衝液槽5において上部基板2を貫く開口の幅は、対応する下部基板1の溝幅より広い。この差分によって形成されたサンプル供給口によって、1Dゲル72と2Dゲル4とを密着させ得、よって1D分離槽71にて1次元目のサンプル分離を終えた1Dゲル72中のサンプルの2次元目分離を首尾よく行い得る。なお、本実施形態では、図9に示すように、第1開口部7がサンプル供給口を兼ねている。
図9において左方から右方に向けて2次元電気泳動が実行される。2次元電気泳動装置201において実行される各工程について説明すると以下の通りである。
2次元電気泳動に必要なサンプル、試薬、分離媒体を所定の位置にセットした後に、制御手段(図示せず)は、2次元電気泳動装置201の手段を適切に制御しかつ全工程を自動にて実行させる。制御を開始することにより制御手段により駆動される移動手段(図示せず)がアーム90を移動(搬送)し、よって、1Dゲル72は、間接的に移動(搬送)される。
1次元目のサンプル分離に必要な処理を施された1Dゲル72は、第2分離槽71まで搬送され、第2分離槽71内の第3電極62間に配置される。ここで、第2電圧印加手段80によって1Dゲル72に電圧が印加されて、サンプルが1Dゲル72中にて第1方向に分離される。サンプル分離に必要な時間および必要な電圧に関する情報もまた、制御手段の格納部に記録されている。上述した各情報は、制御手段の格納部に記録されたプログラムによって、用いる1Dゲル72の種類、サンプルの種類、各試薬の種類に従って適宜選定かつ実行される。
1Dゲル72中にて第1方向への分離が終了した後、1Dゲル72は、1次元目のサンプル分離後(2次元目のサンプル分離前)に必要な処理を施すために所定位置まで移動手段により搬送され、必要に応じて微小振盪される。次いで、処理後の1Dゲル72は、2Dゲル4のサンプル供給口7まで移動手段により搬送され、2Dゲル4に密着される。
1Dゲル72が2Dゲル4に密着された後に第1電圧印加手段50によって2Dゲル4に電圧が印加されることにより、2Dゲル4において、1Dゲル72中で第1方向に分離した分離サンプルが、第1方向(Y軸方向)と異なる第2方向(X軸右方向)にさらに分離される。この第2方向へのサンプル分離を実行するために、2Dセル100では、第1方向に分離したサンプルを含む1Dゲル72を2Dゲル4に密着させる工程;2Dゲル4に電圧を印加してサンプルを第2方向に分離する工程;第2方向への分離中のサンプルを検出する工程が行われる。
なお、2Dゲル4での分離において必要な時間などの情報もまた、制御手段の格納部に記録されている。上述した各情報は、制御手段の格納部に記録されたプログラムによって、用いる1Dゲル72および2Dゲル4の種類、サンプルの種類、各試薬の種類に従って適宜選定かつ実行される。
照射手段30および検出手段40を用いることにより、サンプルの第2方向への分離途中にサンプルの分離状況を電気泳動終了時または電気泳動中に高感度で分析する。必要に応じて、第1電圧印加手段50による2Dゲル4への電圧印加を停止し、目的の位置に存在する蛍光標識化されたタンパク質(またはDNAなど)のスポットまたはバンドを切り出し手段20によって切り出す。
なお、用いる蛍光物質の特性などの情報もまた、制御手段の格納部に記録されている。上述した各情報は、制御手段の格納部に記録されたプログラムによって、用いる1Dゲル72および2Dゲル4の種類、下部基板1および/または樹脂フィルム3の種類、サンプルの種類、各試薬の種類に従って適宜選定かつ実行される。
2次元電気泳動装置201では、1Dゲル72にてサンプルは第1方向に分離され、次いで、2Dゲル4にて第2方向に分離される。第1方向への分離と第2方向への分離を規定するパラメータは同じであってもよいが、分離性能を向上させるためにはそれぞれ異なることが好ましい。これら2方向への分離を規定するパラメータとしては、タンパク質の等電点、分子量、単位サイズあたりの表面電荷(ゾーン電気泳動)、ミセルへの分配係数(ミセル動電クロマトグラフィー)、固定相−移動相への分配係数(電気クロマトグラフィー)、相互作用物質との親和定数(親和結合電気泳動)などが挙げられるが、通常の2次元電気泳動では、第1方向への分離が等電点に基づいて、第2方向への分離が分子量に基づいて行われる。
1Dセル70および2Dセル100をサンプルごとに交換して用いるべきであることを考慮すると、これらの固定化は着脱可能であることが好ましい。1Dセル70および2Dセル100を、ステージ(固定基板)60に固定するための機構としては、真空吸引機構、挟固定機構、磁力固定機構および静電吸着機構が挙げられるが、これらに限定されない。アーム90によるゲル付支持板74の保持もまた同様である。また、真空吸引機構を採用する場合は、真空吸着プレート(図示せず)を介して固定することが好ましい。
電気泳動装置200においては、ゲル付支持板74の3次元での位置精度が重要であるが、電気泳動装置200の有する制御手段(図示せず)の制御下にてアーム90が精度よく移動され、1Dゲル72に対して種々の工程が精度よく実行される。また、電極52・53・82の搬送/固定を自動化にて行う場合は、制御手段の制御下にてアーム90が、第1緩衝液槽5、第2緩衝液槽6および1D分離槽71への電極52・53・82の搬送/固定を行い得る。
電気泳動は高電圧下にて行われるので、サンプルの分離中には1Dセル70および2Dセル100は高温になる。よって2次元電気泳動装置201には、1Dセル70および2Dセル100ならびにこれらを固定するステージ60を冷却するための冷却手段(図示せず)がステージ60直下に設けられている。特に、2次元電気泳動装置201は、ペルチェ冷却制御機構を採用することにより、電気泳動時の1Dセル70および2Dセル100の温度を一定に保つことができる。
また、本発明に係る2次元電気泳動装置201は、図中に明示していないが、1Dゲル72および2Dゲル4の温度制御を行うための温度制御手段(図示せず)などを備えることにより、さらに高度なサンプル分離を行い得る。
このように2次元電気泳動装置201において、制御手段による上述したような制御が実行されることにより、2次元電気泳動の工程を全自動にて行い得る。また、2次元電気泳動装置201が、上述したような制御が実行する制御手段を有することにより、種々のプロトコルの選定および/または導入を容易に行って、サンプル分離性能を追求することができる。また、2次元電気泳動の電圧印加プログラムをコンピュータにてフィードバック制御するための2次元用高電圧印加制御システムを導入し、自動ステージと連携して制御することができる。
以上のように、1つの局面において、本発明に係る電気泳動装置は、第1分離媒体を保持する下部基板と、該下部基板の両端に、第1電極および第2電極を有しかつ緩衝液を充填する第1緩衝液槽および第2緩衝液槽を備え、下部基板に保持された第1分離媒体上に樹脂フィルムからなる上部基板を有し、第1緩衝液槽および第2緩衝液槽は緩衝液で満たされてなることを特徴としている。
本発明に係る電気泳動装置において、上記樹脂フィルムの膜厚が125μm以下で、かつ突き刺し強度が1〜50mNの範囲内であることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置において、上記下部基板の上部に照射手段および検出手段を備えることが好ましい。
本発明に係る電気泳動装置において、上記第1分離媒体がゲル状物質であることが好ましい。
ヒトゲノムプロジェクトが終了した後、プロテオーム研究が盛んに行われている。「プロテオーム」とは、特定の細胞、器官、臓器の中で翻訳生産されているタンパク質全体が意図され、その研究としてはタンパク質のプロファイリングなどが挙げられる。
タンパク質をプロファイリングする手法の1つとして最も用いられているものが、タンパク質の2次元電気泳動である。タンパク質は、電荷および分子量の独特の性質を有しているので、多数のタンパク質の混合物であるプロテオームから電荷のみまたは分子量のみに依存して個々のタンパク質を分離するよりも、両者を組み合わせることにより、より多くのタンパク質を高分解能にて分離することができる。
2次元電気泳動は、タンパク質を電荷に依存して分離する等電点電気泳動、および分子量に依存して分離するスラブゲル電気泳動(特に、SDS−PAGE)の2つの電気泳動ステップからなる。また、2次元電気泳動は、用いるサンプルを変性剤存在下または非存在下にて行うことことも可能であり、数百種類以上のタンパク質を一度に分離し得る、優れた手法である。
2次元電気泳動では、サンプルを1次元目ゲルにて等電点電気泳動を行った後、1次元目ゲルを取り出して2次元目ゲルにアプライし、分子量に基づいて2次元目の分離を行う。通常、等電点電気泳動を行う1次元目ゲルは、その幅や長さに比べて非常に薄い形状を有している。よって、ゲルの表裏、pH勾配の方向の識別が困難であるだけでなく、反りや捩れが発生しやすく、形状を一定に保つことが困難である。このことは電気泳動結果の再現性が悪い要因となりやすい。さらに、1次元目ゲルの操作もまた容易ではなく、1次元目ゲルを2次元目ゲルまで移動する際の位置精度を向上させることは困難である。
このように2次元電気泳動は優れた手法である一方で、熟練した技術を要する。作業者の熟練度に依存するので、2次元電気泳動を用いて再現性よく定量的なデータを取得することは困難である。
しかし、本発明を用いれば、2次元電気泳動の工程を全自動にて行い得、かつ再現性よく定量的なデータを取得することができる。
なお、本明細書において、電気泳動器具および電気泳動装置について本発明を説明してきたが、本明細書を読んだ当業者は、本発明はまた、タンパク質の分離方法(タンパク質の電気泳動方法)を提供することを容易に理解する。
すなわち、1つの局面において、本発明は、
・分離媒体を保持する下部基板と、該下部基板の両端に、緩衝液を充填する第1緩衝液槽および第2緩衝液槽を備えた電気泳動器具の下部基板に、予め蛍光染色済みのタンパク質試料を含む第1分離媒体を保持する工程、
・該保持された第1分離媒体上に樹脂フィルムからなる上部基板を配置する工程、
・第1緩衝液槽および第2緩衝液槽に緩衝液を充填する工程、
・緩衝液下部基板に第1電極および第2電極を配置する工程、
・電気泳動によりタンパク質を分離する工程、
・分離する様子又は分離した結果を該上部基板上部に位置する照射手段および検出手段により検出する工程、
を有していることを特徴としているタンパク質の分離方法を提供する。
本発明に係るタンパク質の分離方法において、上記タンパク質を分離する工程でタンパク質を分離し、蛍光により検出した後、所望のタンパク質が分離されている分離媒体をフィルム上から回収針を突き刺すことにより回収することが好ましい。
本発明に係るタンパク質の分離方法において、上記樹脂フィルムの膜厚が125μm以下で、かつ突き刺し強度が1〜50mNの範囲内であることが好ましい。
本発明に係るタンパク質の分離方法において、上記第1分離媒体がゲル状物質であることが好ましい。
尚、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、当業者は、本発明の精神および添付の特許請求の範囲内で変更して実施することができる。
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
本発明に係る電気泳動器具は、電気泳動装置(特に2次元電気泳動装置)の不利益を改善し得、現在盛んに行われているプロテオーム研究をより発展させることができる。また、本発明に係る電気泳動器具を電気泳動装置の一部として、または一部材として別々に作製・販売することができるので、機械分野、化学分野、生物分野を問わず、市場を活性化することができる。
本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態に係る自動化2次元電気泳動装置の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る自動化2次元電気泳動装置の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る自動化2次元電気泳動装置の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る自動化2次元電気泳動装置の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る自動化2次元電気泳動装置の要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気泳動器具の要部構成を示す断面図である。
符号の説明
1 下部基板(第1板状絶縁体)
2 上部基板(第2板状絶縁体)
3 樹脂フィルム(絶縁薄膜)
4 2Dゲル(第1分離媒体)
4’ 溝部(第1分離媒体収納部)
5 第1緩衝液槽
6 第2緩衝液槽
7 第1開口部
8 第2開口部
9 第3開口部
10 絶縁物
20 切り出し手段
30 照射手段
40 検出手段
50 第1電圧印加手段
51 第1配線手段
52 第1電極
53 第2電極
60 ステージ(固定基板)
70 1Dセル(分離器具)
71 1D分離槽
72 1Dゲル(第2分離媒体)
73 支持板
74 ゲル付支持板
80 第2電圧印加手段
81 第2配線手段
82 第3電極
90 アーム
100 2Dセル(電気泳動器具)
200 電気泳動装置
201 2次元電気泳動装置

Claims (15)

  1. 絶縁物を有する電気泳動器具であって、
    該絶縁物は、
    第1分離媒体を内部に収納するための第1分離媒体収納部;
    第1分離媒体収納部と外部とを連絡しかつ第1分離媒体での分離方向を規定するための第1開口部および第2開口部;ならびに
    穿孔可能な絶縁薄膜にて被覆された第3開口部
    を備えていることを特徴とする電気泳動器具。
  2. 前記絶縁物が第1板状絶縁体および前記絶縁薄膜を備え、第1分離媒体収納部が該第1板状絶縁体上に設けられた凹部であり、該絶縁薄膜が前記第1分離媒体を収納するための該凹部の開口を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動器具。
  3. 絶縁物を有する電気泳動器具であって、
    該絶縁物は、
    第1分離媒体が内部に収納されている第1分離媒体収納部;
    第1分離媒体収納部と外部とを連絡しかつ第1分離媒体での分離方向を規定するための第1開口部および第2開口部;ならびに
    穿孔可能な絶縁薄膜にて被覆された第3開口部
    を備えていることを特徴とする電気泳動器具。
  4. 前記絶縁物が第1板状絶縁体および前記絶縁薄膜を備え、第1分離媒体収納部が該第1板状絶縁体上に設けられた凹部であり、該絶縁薄膜が前記第1分離媒体を被覆していることを特徴とする請求項3に記載の電気泳動器具。
  5. 前記絶縁物が第2板状絶縁体をさらに備え、前記第3開口部が第2板状絶縁体に設けられていることを特徴とする請求項2または4のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  6. 第1板状絶縁体または前記絶縁薄膜が光透過性材料からなることを特徴とする請求項2,4,または5のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  7. 第1開口部にて第1分離媒体と接触させる第1緩衝液を充填するための第1緩衝液槽および第2開口部にて第1分離媒体と接触させる第2緩衝液を充填するための第2緩衝液槽がさらに備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  8. 前記絶縁物、第1緩衝液槽および第2緩衝液槽が一体形成されていることを特徴とする請求項7に記載の電気泳動器具。
  9. 第1開口部または第2開口部が、サンプルを保持した第2分離媒体を密着させる形状を有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  10. 第1分離媒体の分離パラメータが第2分離媒体の分離パラメータと異なることを特徴とする請求項9に記載の電気泳動器具。
  11. 前記絶縁薄膜は、膜厚が1000μm以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  12. 前記絶縁薄膜は、突き刺し強度が1〜50mNの範囲内であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  13. 前記絶縁薄膜がポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、または二軸延伸性ポリプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気泳動器具。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電気泳動器具、および第1分離媒体中のサンプルを切り出すための切り出し手段が備えられていることを特徴とする電気泳動装置。
  15. 第1分離媒体中のサンプルを照射するための照射手段、および該サンプルからの蛍光を検出するための検出手段がさらに備えられていることを特徴とする請求項14に記載の電気泳動装置。
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