JP4724673B2 - 加工緑色野菜及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、変色や退色を防いで鮮やかな緑色を保持する加工緑色野菜及びその製造方法、該加工緑色野菜を含む加工食品に関する。
緑色野菜に天然に含まれるクロロフィルは、酵素、熱、酸等の働きによって分解し、中心金属のマグネシウム(Mg)が外れて、より安定なフェオフィチンへ変化することが知られている。特に、緑色野菜を含むチルド食品やレトルト食品といった保存用の加工食品では、調理の過程だけでなく、調理後の加熱殺菌処理の過程や保存の過程においてもクロロフィルが分解して緑色野菜の退色や変色が進行するという問題点が存在する。
このような緑色野菜の退色や変色を防ぐ方法として、緑色野菜が本来含有するクロロフィルの中心金属であるマグネシウムを銅(Cu)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)などの金属イオンで置換して、より安定な銅クロロフィル、亜鉛クロロフィル、鉄クロロフィルなどへと変化させることが考えられている。その具体的な方法としては、緑色野菜を銅クロロフィル及び/又は銅クロロフィリンアルカリ金属塩の水溶液に浸漬して加熱する方法(特許文献1)、緑色野菜に銅含有酵母、亜鉛含有酵母、鉄含有酵母などのミネラル酵母を加えて加熱する方法(特許文献2)、細片状又は粉末状の緑色野菜と、銅や亜鉛を多く含む食品原料粉末とを混合する方法(特許文献3)などがある。
しかし、これらの金属置換クロロフィルは合成着色料の一種であり、消費者に対するイメージ上の問題点があった。
そのような問題点に対処するため、アルカリ状態ではクロロフィルが安定化することを利用して、緑色野菜をアルカリ溶液でブランチングすることによって緑色野菜の緑色の安定化を図るという手法も考えられている(特許文献4〜6)。
しかし、ブランチング後に調理加工の過程や加熱殺菌処理の過程で加熱されることによってアルカリ溶液が分散し、その結果、緑色野菜部分のpHが低下し、緑色が褐変化してしまうという問題点があった。
そこで、合成着色料を用いずに、且つ調理加工、加熱殺菌処理の後や保存後でも、緑色野菜が本来含有するクロロフィルの緑色を鮮やかに保持することができる方法が依然として求められている。
特開平6−217732号公報 特開2004−201553号公報 特開2005−102618号公報 特開平10−229816号公報 特開2000−4821号公報 特開2006−158293号公報
本発明は、緑色野菜が天然に有する鮮やかな緑色を保持することができる加工緑色野菜を提供することを目的とする。また、該加工緑色野菜を提供するための加工緑色野菜の製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、包装後加熱殺菌食品において、天然に有する鮮やかな緑色が加熱殺菌処理後及び/又は一定期間保存後も保持できる加工緑色野菜を具材として含む、加工食品を提供することを目的とする。
本発明者等は、緑色野菜の表面にアルカリ処理を施し、その野菜表面に成膜化物質を施し加熱処理して成膜化させることによって、調理加工の過程や、加熱殺菌処理の過程や長期保存の間などにおいて、緑色野菜表面の環境をアルカリ状態で維持することを可能にし、緑色野菜が天然に有する中心金属イオンがマグネシウムであるクロロフィルを安定化して、退色や変色を防いで鮮やかな緑色を保持できる加工緑色野菜が得られることを見出した。
このような加工緑色野菜及びその製造方法は、具体的には以下の通りである。
本発明の加工緑色野菜の製造方法は、緑色野菜の表面にアルカリ処理と成膜化物質を施し、加熱処理を行って成膜化物質の被膜を形成することを特徴とする。
好ましくは、アルカリ処理の前にブランチングを行ってもよい。
アルカリ処理は、緑色野菜に対して、粉粒状のアルカリを混合すること、粉粒状のアルカリを付着させること、アルカリをインジェクションすること、及び緑色野菜をアルカリ性溶液に浸漬することからなる群より選ばれる処理を含むことが好ましい。
成膜化物質を施すことが、粉末のまま又は分散液として付着させることを含むことが好ましい。
加熱処理は、熱湯への浸漬、蒸気の吹付け、炒め若しくは揚げ、マイクロ波での処理、及び熱風の吹付けからなる群より選ばれる処理を含むことが好ましい。
また、本発明により提供する加工緑色野菜は、表面に成膜化物質澱粉の被膜を有し、表面の色調がJIS標準色票の色見本の内、色相:10GY〜10G、明度:3〜7、彩度:6〜10の色調であり、少なくともチルドで2週間の保存性を有することを特徴とする。
あるいは、本発明により提供する加工緑色野菜は、表面に成膜化物質澱粉の被膜を有し、中心金属がマグネシウムであるクロロフィル中にマグネシウムが他の金属陽イオンよりも多く含まれ、少なくともチルドで2週間の保存性を有することを特徴とする。
本発明の加工食品は、上述する製造方法により得られた加工緑色野菜、又は上述する特徴を有する加工緑色野菜を含み、少なくともチルドで2週間の保存性を有するように加熱殺菌処理を施されているのが好ましい。
本発明は、加熱や酸化によって退色や変色せず、加熱殺菌処理が行われるチルド食品やレトルト食品その他加工食品の具材としても好適である、緑色野菜が天然に有する鮮やかな緑色を保持したままの加工緑色野菜を提供することができる。
また、本発明は、緑色野菜が天然に有する鮮やかな緑色を保持したままの加工緑色野菜を具材として含む、加工食品を提供することができる。
本発明の方法に用いられる緑色野菜とは、具体的にはさやいんげん、ほうれんそう、ブロッコリー、さやえんどう、ピーマン、バジル、チンゲン菜などが挙げられるが、これだけに限られず、中心金属がマグネシウム(Mg)であるクロロフィルを含有する緑色の食用植物であればいずれのものであってもよい。本発明で、中心金属がマグネシウム(Mg)であるクロロフィルとは、後述のHPLC測定で検出できるクロロフィルa及びクロロフィルbの両者を含む。
緑色野菜は、どのような大きさのものであっても用いることができるが、後に行う調理の具材として適当な大きさにカットされているのが好ましい。
本発明の製造方法では、緑色野菜の表面にアルカリ処理を施す前に、ブランチングを行ってもよい。ブランチングすることにより、緑色野菜に含まれるクロロフィル分解酵素等の酵素を不活性化させることができる。ブランチングは、緑色野菜の種類や大きさ等に依存して温度や時間が異なり、適切なブランチング条件の設定は、当業者の技術常識の範囲内である。一例を挙げると、80〜100℃にて5分程度の湯通しを行えばよい。
本発明の製造方法では、任意工程としてのブランチングの後、緑色野菜の表面にアルカリ処理を施す。
本発明のアルカリ処理に用いるアルカリとしては、水に溶解した際に、アルカリ性を示すものであれば適宜のものを使用することができる。例えば、アルカリ金属・アルカリ土類金属水酸化物等のアルカリ、それらの弱酸との塩、具体的には、アルカリ金属塩、又はアルカリ土類金属塩を含む物質が例示される。更に具体的には、例えば、下記に示されるような物質を用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができるアルカリとしては、水酸化物であるアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化カルシウム等)、水酸化マグネシウム等が例示される。また、炭酸塩であるアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、炭酸マグネシウム等が例示される。また、炭酸水素塩であるアルカリ金属炭酸水素塩(重曹(炭酸水素ナトリウム)等)、アルカリ土類金属炭酸水素塩等が例示される。有機酸塩であるアルカリ金属有機酸塩(酢酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸水素ナトリウム、リンゴ酸二ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム等)、アルカリ土類金属有機酸塩(乳酸カルシウム等)、マグネシウム有機酸塩等が例示される。また、燐酸塩であるアルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、マグネシウムリン酸塩等が例示される。これらのうち、炭酸塩や炭酸水素塩、特に重曹、及び有機酸塩、特に、クエン酸三ナトリウムが好ましい。上記アルカリにより、緑色野菜を上記のpHに維持することで、緑色野菜が本来含有する中心金属がマグネシウムであるクロロフィルを安定化することが可能となる。
本発明においては、アルカリの添加量については、特に制限は無いが、アルカリ処理した場合の緑色野菜の表面のpHが7〜11、好ましくは7〜9になるように構成することが、所望のクロロフィル安定化効果を得る上で好ましい。このために、一般には、アルカリを緑色野菜に対して、乾燥質量で0.1〜5質量%(以下%と略称する)、好ましくは0.5〜2%用いることができる。
この場合、上記範囲よりpHが低すぎると、所望のクロロフィル安定化効果が得られない場合があり、一方、pHが高すぎると、アルカリ特有の苦味、エグミ、異臭が発生するため、風味を損なう場合がある。なお、前記のpHは、緑色野菜の表面を約1mm程度削り取ってペースト状にし(葉ものの場合はそのまま潰す)、これをハンディーpHメーターなどで計測することで求められる。pHメーターとしては、新電元工業株式会社製「ISFET pH Meter KS723」など使用すればよい。
アルカリ処理を施す手法としては、当業者が技術常識として考え得るいずれの手法をも用いることができるが、例えば、緑色野菜に対して、粉粒状のアルカリを混合すること、粉粒状のアルカリを付着させること、アルカリ溶液をインジェクションすること、及び緑色野菜をアルカリ溶液に浸漬することのいずれかを用いることが好ましい。
粉粒状のアルカリとは、粒径が20μm以上のものを指し、本発明のアルカリとしては粒径が20〜500μmのものを用いることができる。アルカリとして結晶化後の粉砕物を好適に用い得る。
また本発明の製造方法では、緑色野菜の表面組織を傷付けてからアルカリ処理を施すのが好ましい。野菜の表面を損傷する手法としては、当業者が技術常識として考え得るいずれの手法をも用いることができ、例えば、凍結・解凍を施す、すり鉢やミキサーなどの器具、超音波を用いて処理するなどが挙げられる。
特に、傷付けた緑色野菜の表面組織にアルカリを付着させることが好ましく、例えば、すり鉢等で緑色野菜の表面組織を傷付けてから、アルカリを付着させる方法、あるいは、粉粒状のアルカリと緑色野菜とを混合し、該アルカリで該緑色野菜の表面を揉む方法、緑色野菜とスパイスなどアルカリ以外の粉粒物を同様に混合して野菜表面を揉んでから、アルカリを付着させる方法などが挙げられる。その中でも、粉粒状のアルカリと緑色野菜とを混合し、該アルカリで該緑色野菜の表面を揉む方法が特に好ましい。
このような混合は、ミキサーなどを用いて行うこともできる。
アルカリ処理では、一定時間以上保持して、アルカリを緑色野菜に充分浸透させることが好ましい。例えば、アルカリ処理に粉粒状のアルカリを用いた場合には、緑色野菜に付着や混合させてから0〜30℃で10分間以上放置すればよく、10分間〜2時間放置するのがより好ましい。アルカリ処理にアルカリ溶液を用いた場合は、アルカリ溶液中に0〜30℃で10分間以上分間浸漬すればよく、30分間〜2時間分間浸漬するのがより好ましい。また真空状態にして、アルカリを緑色野菜に浸透させてもよい。この場合は、通常の放置又は浸漬時間を短縮することもできる。
また緑色野菜にアルカリ処理を施した後、アルカリ溶液中でブランチングを行ってもよい。アルカリ溶液中でブランチングを行う場合の温度及び時間は、上述と同様、当業者の技術常識によって任意に選択することができる。
本発明の製造方法では、このようにしてアルカリ処理を施すと共に、緑色野菜の表面に成膜化物質を施す。成膜化物質を施す処理は、アルカリ処理を施した後か、アルカリ処理と同時に実施でき、前者が望ましい。
本発明で用いることができる成膜化物質は、食用のものであって、例えば、カラギナン、寒天、アルギン酸及びその塩類、ローカストビーンガム、タラガム、タマリンド種子多糖類、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、プルラン、ジェランガム、カードラン、澱粉、加工澱粉等が例示される。澱粉としては、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、糯米澱粉等の澱粉及びこれらの加工澱粉や、小麦粉等、成分に澱粉を含むものであれば適宜のものを使用することができる。本発明においては、これらのうち、1種類の成膜化物質を使用することで効果を発揮し得るが、2種以上の成膜化物質を併用することも可能である。特に、馬鈴薯澱粉、コーンスターチが好ましい。これらの澱粉によると、より良好に成膜化作用を奏し、緑色野菜表面への歩留まりがよく、緑色野菜がレトルト食品等の高温で加熱処理されるものである場合にも、良好に成膜化作用を奏する。
成膜化物質は、粉末状のものを緑色野菜の表面に付着させてもよく、あるいは水や調味液などを用いて分散液にして、緑色野菜の表面に付着させてもよい。
成膜化物質は、緑色野菜の表面に成膜化物質が薄く均一に付着するように施すことが好ましい。本発明を実施する場合に、成膜化物質が厚く、あるいはデコボコに成膜化すると、野菜本来の食感、食味を損なう場合があり、これを回避して、成膜化物質を薄く均一に付着することにより本来の食感、食味の加工緑色野菜を達成できるためである。
緑色野菜の表面に施す成膜化物質の量は、後の加熱処理によって野菜表面に被膜を形成することができる限りは、特に限定されないが、成膜化物質を緑色野菜に対して、乾燥質量で0.2〜10%、好ましくは1〜5%用いることが好ましい。成膜化物質を分散液として施す場合には、成膜化物質の濃度を20〜60%とすることができ、40〜50%であるのが好ましい。
成膜化物質を施す際には、緑色野菜の表面に成膜化物質を単独で施してもよく、成膜化物質とアルカリとを一緒に施すこともできる。
例えば、成膜化物質を分散液として施す場合には、成膜化物質とアルカリとを含む分散液に緑色野菜を浸漬してもよく、あるいは該分散液を緑色野菜の表面に塗布するなどして施してもよい。
また、成膜化物質を粉末状のまま施す場合は、成膜化物質と粉粒状のアルカリとの混合物を、緑色野菜の表面に付着させることができる。
本発明の製造方法では、アルカリ処理と成膜化物質とを施した緑色野菜に、熱湯、蒸気、熱風、油揚、炒めなどの加熱処理を行い、該緑色野菜表面の一部又は全部に付着した成膜化物質が粘性化して成膜化する雰囲気に食品を置いて、食品の表面を成膜化物質の被膜を形成させる。加熱処理の方法及び手段、その条件等は、成膜が達成でき、かつが剥がれないものであれば特に制限されるものではなく、任意に選択又は設定することができる。なお、加熱処理は、成膜化物質が被膜を形成し得る温度条件で行うことができ、例えば成膜化物質を65〜160℃の条件下で行うことが好ましい。
例えば、成膜化物質として澱粉を用いてボイルする場合について説明すると、ボイルする際には、澱粉の糊化温度以上のお湯に、緑色野菜を入れる必要がある。これよりも温度が低いと、ボイルの間に緑色野菜の表面に付着させた澱粉が糊化する前に湯中に分散してしまうため、緑色野菜の表面で成膜化、すなわち被膜を形成することができない。
このようにして得られた本発明の加工緑色野菜は、更に加熱殺菌処理を行ってもよい。
本発明において、「加熱殺菌処理」とは、食品を密閉や開放状態で加熱殺菌処理すること、例えば、チルド商用流通用の中温域の加熱殺菌処理や、レトルト用の加圧加熱殺菌処理等を意味するものである。「密閉状態」とは、食品を密封容器に充填して加熱殺菌処理したり、食品を容器に充填せず、密閉系の加熱殺菌装置などで加熱殺菌処理したりすること(いわゆる無菌充填処理の場合)を指し、所望の保存性向上作用を付与する上で好ましい。
本発明の加工緑色野菜は、緑色野菜の中心温度が95℃〜135℃で1.5分間〜60分間程度加熱される条件で加熱殺菌処理することができる。例えば、チルド食品の場合は105℃で15分間に相当する以上、レトルト食品の場合は122℃で20分間に相当する以上、無菌充填食品の場合は、130℃で1.5分間に相当する以上の条件で加熱処理することで、所望の殺菌効果を達成することができる。特に、チルド食品の場合は、加熱殺菌処理及び保存の際の緑色の退色や変色が抑えられ、緑色野菜を含む高品質の加工食品を提供することが可能となる。
本発明の製造方法によって得られた加工緑色野菜は、その表面に成膜化物質の被膜を有することを特徴とする。
本発明の加工緑色野菜の表面に存在する成膜化物質の被膜は、成膜化物質の種類に応じて様々な方法を用いて検出することができる。例えば、成膜化物質が澱粉を含む場合は、加工緑色野菜の表面におけるヨウ素澱粉反応が陽性、すなわち青紫色を呈色することによって成膜化物質の被膜の存在を検出することができる。このような適切な検出方法の選択及び検出方法の条件設定は、当業者の技術常識の範囲内に含まれる。
本発明の加工緑色野菜は、成膜化物質の被膜が野菜表面の一部又は全部をおおっていればよいが、加工緑色野菜の表面の大部分又は全部が被膜でおおわれているのが好ましい。
本発明の加工緑色野菜は、表面の色調がJIS標準色票の色見本の内、色相:10GY〜10G、明度:3〜7、彩度:6〜10の色調であることを特徴とする。
上記の色調は、JISの標準色票の使用方法(JIS Z 8721)にしたがって、緑色野菜表面の色調とJIS標準色票の色見本とを見比べて判定することができる。
本発明の加工緑色野菜は、成膜化物質の被膜によって、緑色野菜表面のpHを維持することができ、緑色野菜が本来含有するクロロフィルが分解してマグネシウムが流出するのが防がれるため、中心金属としてマグネシウムを含むクロロフィルが緑色野菜中に安定に保持されていることを特徴とする。一方、緑色野菜の退色や変色を防ぐ従来方法として、緑色野菜が本来含有するクロロフィルの中心金属であるマグネシウムを銅(Cu)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)などの金属イオンで置換している場合がある。
中心金属としてマグネシウムを含むクロロフィル、中心金属が他の金属陽イオン(銅、亜鉛、鉄など)に置き換わっているクロロフィルは、具体的には、実施例で示す方法によりHPLCを用いて分子量の違いに基づき異なる析出ピークで検出することができる。
具体的には、緑色野菜を乳鉢で細かくすりつぶし、これに抽出溶媒(メチルアルコール3:アセトン1の混合物)を加えて混合し、放置した後、濾紙にて濾過し、2倍量の石油エーテルを加えてよく振り、放置する。この上層部の石油エーテル槽を分離したものをクロロフィル液とする。
マグネシウムを含むクロロフィル(a及びb)、他の各金属陽イオンを含むクロロフィル(当該金属陽イオンのa及びb)、フェオフィチンa、フェオフィチンbなどを既知濃度で含む混合液を調製して、標準液とする。この標準液および上記抽出液を上記HPLCによる抽出条件により分離、ピークの評価をすることで、それぞれの含有量、比率を求めることができる。
以上により求められた、マグネシウムを含むクロロフィル(a及びb)と、他の金属陽イオンを含むクロロフィル(当該金属陽イオンのa及びb)との析出ピークより、両者の含有量の大小関係を検出する。
前述のとおり、緑色野菜の退色や変色を防ぐ従来法として、合成添加物を用いて、緑色野菜が含有するクロロフィルの中心金属であるマグネシウムを銅(Cu)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)などの金属イオンで置換した場合には、緑色野菜中の中心金属がマグネシウム以外の金属イオンに置換したクロロフィルが、中心金属がマグネシウムであるクロロフィルより多くなる。本発明により、合成添加物を使用しない場合でも、緑色野菜の退色や変色を防ぐことが可能となり、この点は加工食品の製造技術として重要な意義を有する。そして、本発明の緑色野菜と合成添加物を用いる従来法の緑色野菜とは、前記の析出方法を用いることによって判別できる。なお、本発明は合成添加物の使用を完全に排除するものではない。
本発明によって得られた加工緑色野菜を具材として、チルド食品やレトルト食品などの加熱殺菌処理を施した保存用加工食品を製造することができる。そのような加工食品としては、例えばシチュー、炊き込みご飯、八宝菜、茶碗蒸しなどが挙げられるが、これだけに限定されるものではない。
本発明の加工緑色野菜を加工食品の具材として用いる場合には、香辛料や調味料を加工緑色野菜の製造方法のいずれかの工程で施すこともでき、あるいは、表面に成膜化物質の被膜を形成させた後に、単独又は他の具材と共に香辛料や調味料が施されてもよい。
本発明の加工緑色野菜は、加熱殺菌処理後のみならず、少なくともチルドで2週間の保存の後であっても本願特定の緑色特性(特定の色調及びマグネシウム含有クロロフィルと他の金属イオン含有クロロフィルとの比率)を保持することができる。
本発明では、上記特徴を有する加工緑色野菜を具材として含む加工食品を、適宜前記処理を施した緑色野菜を用いて、米飯、ソース、スープなどの他の食品と組合せて加熱殺菌処理などを施して供することができる。緑色野菜が単独あるいは他の食品と組合される何れの場合でも、前記特徴をもつ緑色野菜が含まれた高品質の製品を提供することが可能となる。少なくともチルドで2週間の保存性を有するように仕立てることもできる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
さやいんげんを質量比100:3の重曹で塩もみし、続いて常温で4時間放置して、さやいんげんにアルカリを浸漬させた。重曹は粒径が約30μmの結晶化後の粉砕物を用いた。このように処理したさやいんげんの表面に、さやいんげん:馬鈴薯澱粉=100:2の重量比で馬鈴薯澱粉の粉末をまぶして、付着させた。これを95℃にて1分間ボイルして、さやいんげん表面の成膜化を行った。
このようにして得られた加工さやいんげん(20g)を、米(80g)、調味液(112g)、ボイル鶏肉(30g)、ボイルしいたけ(20g)、ボイル人参(20g)と共に容器に充填し、シールしてレトルト殺菌機で105℃にて15分間、加熱殺菌処理を行った。このようにして調製した容器入り炊き込みご飯に入ったさやいんげんは、加熱殺菌処理直後及びチルドで2週間保存後も鮮やかな緑色を呈していた。
上記さやいんげんの特徴(緑色特性、成膜化物質の有無)は以下表のとおりであった。
[表1]
加熱殺菌処理直後 2週間保存後
一致するJIS 色相: 5G 色相: 2.5G
標準色票の色調 明度: 4 明度: 4
彩度: 6 彩度: 6

HPLC*1 A > B *2 A > B *2

ヨウ素澱粉反応 陽性 陽性

*1:HPLCにより下記の条件でA:マグネシウムを含むクロロフィルa、bとB:他の金属陽イオンを含むクロロフィルa、bの析出ピークの大きさを調べた。
*2:Bの析出ピークは検出されなかった。
<色素の抽出>
野菜を乳鉢で細かくすりつぶし、これに抽出溶媒(メチルアルコール3:アセトン1の混合物)を加えて混合し、5分間放置した。その後、濾紙にて濾過した。
上記抽出液を試験管にとり、この2倍量の石油エーテルを加えてよく振り、放置した。この上層部の石油エーテル槽を分離したものをクロロフィル液とする。
<HPLCによる分離>
HPLC装置は島津LC−10A(SPD−M10A検出器)を用いて実施した。
分析用カラム 東ソーTSKgel ODS-80TM (4.6mmφ×15cm)
ガードカラム 東ソーTSKguardgel ODS-80TM(3.2mmφ×1.5cm)
移動相 グラジエント(勾配溶出方式)
溶媒A(0.005N Naclを含む95%エタノール溶液):
溶液B(0.005N Naclを含む80%エタノール溶液)=
5:95(v/v)からA:B=95:5まで10分間に直線的にグラジエントし、
その後 95:5を25分間流す。
検出波長 405または425nm 温度 40℃ 流速 0.8ml/min
<化合物の特定>
HPLCのチャートにより溶出時間及びそのピーク面積により物質及びその量を識別した。
具体的には濃度の分かったクロロフィルa、クロロフィルb、フェオフィチンa、フェオフィチンb、銅クロロフィルa、銅クロロフィルb、鉄クロロフィルa、鉄クロロフィルb、亜鉛クロロフィルa、亜鉛クロロフィルb、の混合液を調整して、標準液とした。
この標準液および上記抽出液を上記HPLCによる抽出条件により分離、ピークの評価をすることで、それぞれの含有量、比率を求めた。
ここでクロロフィルaとはクロロフィル還元型を指し、クロロフィルbとはクロロフィル酸化型をさす。フェオフィチン、銅クロロフィル、鉄クロロフィル、亜鉛クロロフィルにおいても同様である。
<比較例1>
馬鈴薯澱粉の粉末をまぶして、付着させる処理を施さなかったこと以外は実施例1と同様にして容器入り炊き込みご飯を調製、保存した。これに入ったさやいんげんは、加熱殺菌処理直後に緑色が退色して褐色化しており、チルドで2週間保存後は更に緑色が退色して褐色化していた。
[表2]
加熱殺菌処理直後 2週間保存後
一致するJIS 色相: 10Y 色相: 5Y
標準色票の色調 明度: 5.5 明度: 6
彩度: 6 彩度: 6

HPLC*1 A > B *3 A > B *3

ヨウ素澱粉反応 陰性 陰性

*1:HPLCにより前記の条件でA:マグネシウムを含むクロロフィルa、bとB:他の金属陽イオンを含むクロロフィルa、bの析出ピークの大きさを調べた。
*3:実施例1の場合より小さいAの析出ピークが検出され、Bの析出ピークは検出されなかった。

Claims (7)

  1. 緑色野菜の表面にアルカリ処理と加熱により粘性化する成膜化物質を施し、加熱処理を行って上記緑色野菜の表面に付着した成膜化物質の粘性化した被膜を形成することを特徴とし、前記成膜化物質が澱粉である、加工緑色野菜の製造方法。
  2. アルカリ処理が、緑色野菜に対して、粉粒状のアルカリを混合すること、粉粒状のアルカリを付着させること、アルカリ溶液をインジェクションすること、及び緑色野菜をアルカリ溶液に浸漬することからなる群より選ばれる処理を含む、請求項1記載の方法。
  3. 成膜化物質を施すことが、成膜化物質を粉末のまま又は分散液として付着させることを含む、請求項1又は2記載の方法。
  4. 加熱処理が、熱湯への浸漬、蒸気の吹付け、炒め若しくは揚げ、マイクロ波での処理、及び熱風の吹付けからなる群より選ばれる処理を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 表面に成膜化物質の被膜を有し、表面の色調がJIS標準色票の色見本の内、色相:10GY〜10G、明度:3〜7、彩度:6〜10の色調であり、少なくともチルドで2週間の保存性を有する、請求項1〜のいずれか1項記載の方法により製造された加工緑色野菜。
  6. 表面に成膜化物質の被膜を有し、マグネシウムを含むクロロフィルが他の金属陽イオンを含むクロロフィルよりも多く含まれ、少なくともチルドで2週間の保存性を有する、請求項記載の加工緑色野菜。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の方法により製造された加工緑色野菜、又は請求項若しくは記載の加工緑色野菜を含む、加熱殺菌処理を施した保存用加工食品。
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