JP2020078361A - 食材浸漬加熱用調味液及びその製造方法 - Google Patents

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美乃 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】食材を調味液に数回浸漬することにより加熱した場合に、食材にうま味と香りとを付与する食材浸漬加熱用調味液、及びその製造方法を提供する。【解決手段】食材浸漬加熱用調味液11は、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との少なくともいずれか一方と、香味油16を含む油脂21とを含有する。香味油16の質量を1とするときに、タンパク加水分解物13に含まれる窒素と酵母エキス14に含まれる窒素との質量の和は0.005以上0.061以下の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、食材浸漬加熱用調味液及びその製造方法に関する。
家庭における鍋料理は簡便化及び多様化しており、様々な鍋用調味料が広く支持されている。鍋用調味料には、粉末状タイプ、固形状タイプ、ペースト状タイプ、液体のストレートタイプ、液体の希釈(高濃度)タイプ等、種々のタイプがある。
鍋料理は食材を煮込む過程で、食材由来の水分によって調味料を含有する液の味が薄まってしまう。そこで、例えば特許文献1には、食べ始めから終わりまで味の濃さが維持される希釈耐性が付与した鍋用調味料として、(a)水溶性たんぱく質、(b)粘度調整剤及び(c)ジカルボン酸又はその塩を含有する調味料が開示されている。特許文献1の鍋用調味料は、(i)ストレート換算で喫食時の調味液中の成分(a)濃度が0.0005質量%以上20質量%以下、(ii)ストレート換算で喫食時の調味液中の成分(c)濃度が0.0005質量%以上2.0質量%以下、(iii)ストレート換算で喫食時の調味液の20℃静粘度が3〜300mPa・s×g/cm、(iv)ストレート換算で喫食時の調味液の80℃静粘度が2.1〜80mPa・s×g/cm、(v)ストレート換算で喫食時の調味液の80℃におけるBrixが1〜25、及び、(vi)ストレート換算で喫食時の調味液のpHが4.0〜7.5とされている。この特許文献1には、乳化剤を含有すること、及び、粘度調整剤としてキサンタンガムを用いることが記載されている。
鍋料理のメリットは、食材に調味料を混ぜた状態で加熱調理することにより食材のうまみを引き出し、煮込み感を高める点であるが、一方で、長時間の加熱調理が必要であるとも言える。そこで、例えば特許文献2には、長時間の加熱調理を伴わずに、加熱料理に出来立ての触感と煮込み感を付与するために、油、食塩及び乳化剤を含有するとともに、乳化剤を油に対して0.1質量%以上含有し、ストレート換算で調理する時に、pHが4.0〜7.0、Brixが1〜15、油濃度が0.1質量%〜4質量%、乳化剤濃度が1質量%以下、80℃加温時での静粘度が100mPa・s×g/cm以下となるように成分調整されている加熱料理用調味料が開示されている。
上記のような特許文献1や特許文献2に記載される調味料を用いるような鍋料理は、煮込み調理を前提としており、煮込み調理の過程で調味液に食材を浸漬し、一定の継続した時間、食材を加熱調理する。そのため、調理後の食材は調味液のうま味がしっかりしみ込んでおり、別途つけだれを使用しないことが一般的である。
これに対して鍋料理の中でも一般的にしゃぶしゃぶと呼ばれる鍋料理は、生肉をはじめとする食材を加熱されたしゃぶしゃぶ用のスープに数回くぐらせるように浸漬して加熱調理する。したがって、しゃぶしゃぶでの加熱における浸漬は、数秒から数10秒というごく短時間であるので、食材に十分なうま味が付与されない。そのため、つけだれを使用して食材にうま味を付与して喫食することが通常である。
特開2017−093329号公報 特開2017−018002号公報
特許文献1と特許文献2とに記載されるいずれの調味料も、しゃぶしゃぶに用いる加熱用のスープに用いた場合には、数回くぐらせるように浸漬するようにごく短時間の浸漬で加熱しただけでは食材に十分なうま味や香りを付与することができず、つけだれの使用が望まれる。
そこで、本発明は、食材を数回の浸漬で加熱した場合に、食材にうま味と香りとを付与する食材浸漬加熱用調味液、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の食材浸漬加熱用調味液は、タンパク加水分解物と酵母エキスとの少なくともいずれか一方と、香味油を含む油脂とを含有する。香味油の質量を1とするときに、タンパク加水分解物に含まれる窒素と酵母エキスに含まれる窒素との質量の和が0.005以上0.061以下の範囲内である。
本発明の食材浸漬加熱用調味液の製造方法は、タンパク加水分解物と酵母エキスとの少なくともいずれか一方と水とを含有する混合液に、香味油を含む油脂を混合する。香味油の質量を1とするときに、タンパク加水分解物に含まれる窒素と酵母エキスに含まれる窒素との質量の和は0.005以上0.061以下の範囲内である。
本発明の食材浸漬加熱用調味液によれば、食材を調味液に数回浸漬することにより加熱した場合に、食材に、うま味と香りとを付与し、そのような食材浸漬加熱用調味液が本発明の食材浸漬加熱用調味液の製造方法によれば得られる。
食材浸漬加熱用調味液の製造方法のフロー図である。
食材浸漬加熱用調味液(以下、単に「調味液」と称する)11は、本発明の一実施形態であり、喫食される食材が浸漬され、食材の加熱に用いられる調味材料としての液体である。調味液11は、例えば食材を数回(3回程度)ゆっくりくぐらせるように浸漬、すなわち数秒から数10秒というごく短時間の浸漬により加熱して喫食する例えばしゃぶしゃぶの加熱用の液に、特に好ましく用いることができる。調味液11は、食材を浸漬した状態で継続的に加熱して煮込む煮込み用の液にも用いることができる。複数種類の食材のうちの一部を煮込みつつ、他の一部をくぐらせることで加熱させる態様のように、しゃぶしゃぶの加熱用の液と煮込み用の液との両方を兼ねて用いてもよい。また、調味液11は、ラーメンやうどんなどのいわゆる麺類のスープに用いることができ、麺にからめて喫食するいわゆる混ぜそばや付けそばのスープも含む。また、調味液11は、加熱前の食材を浸漬して調味するいわゆる下味付与用に用いることもできる。
調味液11は、水で希釈して喫食する場合もあるし、あるいは薄めることなく喫食される場合もある。調味液11を薄める上記の水は、加熱された水であるいわゆる湯も概念として含める。なお、液体のスープベース(だし汁、コンソメスープ等のスープ基材)で希釈してもよい。液体のスープベースは水を含有しているから、液体のスープベースで希釈する場合も、水で希釈する一態様としてみなす。
調味液11の原料は、タンパク加水分解物13と酵母エキス(イーストエキス)14との少なくともいずれか一方と、香味油16を含む油脂21と、酢酸17とであり、本例ではこれらに加えて水19を原料として用いている。これらに加えて他の素材も原料として用いてよく、本例でも他の素材を加えて用いている。
(1)タンパク加水分解物
タンパク加水分解物13は、食材にうま味を付与するためのものである。タンパク加水分解物13は、各種のタンパク質原料を加水分解したものである。タンパク加水分解物13はアミノ酸を主たる成分として含有しており、植物性タンパク質を原料としたものでもよいし、動物性タンパク質を原料としたものでもよい。植物性タンパク質としては大豆、小麦等が挙げられる。動物性タンパク質としては牛肉、豚肉、鶏肉、及びこれらのゼラチン等が挙げられる。
(2)酵母エキス
酵母エキス14は、食材にうま味を付与するためのものである。酵母エキス14は、各種の酵母から自己消化や酵素添加により分解して可溶分を溶出させたエキス化物である。酵母エキス14は、アミノ酸の他に、ペプチド、核酸関連物質、各種塩類などを含んでいる場合もある。酵母エキス14はペースト状と粉末状とのいずれでもよい。
(3)香味油
香味油16は、食材に香りを付与するためのものである。香味油16は、香味を呈する油であれば特に限定されず、植物から採取された採取油と、動物から採取された採取油と、植物油脂に香味原料(香味成分)が加えられている香味食用油とのいずれであってもよく、これらを組み合せたものであってもよい。植物の採取油としては、例えば、ごまから採取したごま油、オリーブの果肉から採取したオリーブ油等が挙げられ、本例ではごま油を用いている場合もある。なお、ごま油とオリーブ油とは香味油16であるとともに植物油脂でもあり、香味食用油も植物油脂を含むので、同様に香味油16であるとともに植物油脂でもある。このようなものについては香味油16とみなす。また、動物の採取油としては、例えば、ビーフオイル、ポークオイル、チキンオイル等が挙げられる。香味食用油の香味原料は、香辛料、香料等であり、香味食用油としては花椒オイル、ガーリックオイル、ローストガーリックオイル、トリュフオイル、ジンジャーオイル、ローストジンジャーオイル、オニオンオイル、ローストオニオンオイル、ネギ油、ローストネギ油、モヤシ油、ローストキャベツ油、バジルオイル、トウガラシ油、ラー油、エビ油、ホタテ油、カニ油、鰹油、焦がし醤油オイル等が挙げられる。
(4)酢酸
酢酸17は、食材に、すっきりとした後味を付与するためのものである。酢酸は、食用に用いることができる酢酸であれば特に限定されない。食酢は酢酸17を含有しているから、食酢を原料とすることによって酢酸17を調味液11に含有させてもよい。すなわち酢酸17は食酢由来であってもよい。食酢としては、日本農林規格における食酢を用いることができ、醸造酢と合成酢とのいずれか一方を単独で用いてもよいし、もしくはこれらを併用してもよい。醸造酢としては、穀物酢(米酢、米黒酢、大麦黒酢等)、果実酢(りんご酢、ぶどう酢等)が挙げられる。
酢酸17は、酸度が互いに異なる複数種類の食酢を原料として用いることにより、調味液11に含ませることが好ましい。本例において、酸度が互いに異なる複数種類の食酢を用いる場合には、玄米黒酢(酸度は4.6)と玄米黒酢よりも高い酸度の高酸度の食酢(例えば酸度が10.1の高酸度醸造酢)とを併用している。酸度が互いに異なる複数種類の食酢を用いる場合には、酸度が10以上20以下、好ましくは10以上15以下の高酸度の食酢であることが、併用の効果がより顕著に感じられて好ましい。酸度に差がある食酢を併用する場合には、(酸度が相対的に低い一方の質量1に対して、酸度が相対的に高い他方の質量1以上8以下の範囲内であることが好ましい。
上記のタンパク加水分解物13、酵母エキス14、香味油16、酢酸17等他に、食品に使用可能な各種食品素材または食品添加物を原料として用いてもよい。その他の原料24としては、植物油脂21a、キサンタンガム、コハク酸等がある。
(5)植物油脂
香味油16と異なる植物油脂21aも原料として用いてもよい。植物油脂21aは香味油16の香りの強さを調節するためのものである。香味油16以外の植物油脂21aとしては、大豆油、なたね油、米油、キャノーラ油、コーン油、ひまわり油、紅花油、パーム油、ココナッツ油、コーン油、クルミ油及びそれらのサラダ油等が挙げられる。
(6)キサンタンガム
キサンタンガム(図示無し)は、調味液11に、食材の表面に対するまとわり付き(からみ付き)を向上させるためのものである。キサンタンガムは、多糖類であり、増粘剤として広く使用されている。
(7)コハク酸
コハク酸(図示無し)は、酢酸と同様に、食材に、すっきりとした後味を付与するためのものである。
(8)その他
その他の原料24としては、植物油脂21a、キサンタンガム、コハク酸の他、無機塩(食塩等)、糖類(上白糖、異性化糖等)、旨味調味料(グルタミン酸ナトリウム等)、旨味以外の調味料(醤油等)、香辛料(レッドペッパーパウダ,ブラックペッパーパウダ等)、畜肉及び魚介類のだしやエキス、酢酸以外の酸味料、アミノ酸類、核酸、抗酸化剤、着色料、保存料、強化剤、ハーブ等が挙げられる。なお、調味液11は油相と水相とを有し、油相と水相との乳化を抑えるために、乳化剤は使用したとしてもその量はできるだけ少ないことが好ましく、非含有であることがより好ましい。本例でも乳化剤を非含有としている。ただし、その他原料24のひとつとして、例えば水相の構成成分に、乳化系のエキスを用いてもよい。乳化系のエキスに乳化剤が使用されていたとしてもその乳化剤の含有量は調味液11の全量に対して極めて少ないこと、及び乳化系のエキスにおける乳化剤の作用はエキスを構成する成分の乳化作用として用いられているからである。
調味液11は、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との少なくともいずれか一方を含有し、タンパク加水分解物13と酵母エキス14とは、含有している化合物の構造内に窒素を有する。本例では、質量における窒素分が2.5%であるタンパク加水分解物13と、質量における窒素分が7.2%である酵母エキス14とを用いているが、タンパク加水分解物13と酵母エキス14とはこれらに限られない。
調味液11は、タンパク加水分解物13に含まれる窒素と酵母エキス14に含まれる窒素との和は、香味油16の質量を1とするときに、0.005以上0.061以下の範囲内である。なお、タンパク加水分解物13に含まれる窒素と酵母エキス14に含まれる窒素との和を、以下、「窒素和」と称する。香味油16の質量1に対する窒素和が0.005以上であることにより、調味液11はうま味を確実に示す。そのため、食材を調味液11に数回くぐらせるように浸漬するごく短時間の加熱で、食材にうま味が確実に付与される。その結果、つけだれが不要となる。また、香味油16の質量1に対する窒素和が0.005以上であることにより、例えば酢酸17などによる酸味が過度に強く感じることも抑えられる(後述の実施例11,実施例13参照)。香味油16の質量1に対する窒素和が0.061以下であることにより、0.061を超える場合よりも、酢酸17などによる酸味が確実に感じられ、酢酸17を所定の範囲内の質量で含有することによるすっきりとした後味を損なわない(後述の実施例16,実施例17参照)。香味油16の質量1に対する窒素和は、0.010以上0.049以下の範囲内であることがより好ましく、0.015以上0.024以下の範囲内であることがさらに好ましい(後述の実施例13〜15,18参照)。
本例の調味液11は、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との両方を含有している。そのため、調味液11に食材を数回くぐらせるように浸漬する短時間の加熱で、タンパク加水分解物13と酵母エキス14とのいずれか一方のみを含有している場合と比べて、うま味がより確実に、かつ、多面性(複雑さ)のあるうま味が食材に付与される。
タンパク加水分解物13の窒素の質量を1とするときに、酵母エキス14の窒素の質量は1.44以上8.64以下の範囲内であることが好ましく(後述の実施例18,19参照)、これにより、中味から後味にかけてのうま味のバランスがより向上する。タンパク加水分解物13の窒素の質量を1とするときに、酵母エキス14の窒素の質量は1.44以上5.76以下の範囲内であることがより好ましい。
調味液11は、香味油16を含有しているから香りを示す。そのため、食材を調味液11に数回くぐらせるように浸漬する短時間の加熱で、食材に香りが確実に付与される(後述の各実施例参照)。
調味液11は、香味油16の質量を1とするときに、酢酸17の質量が0.02以上0.46以下の範囲内である。香味油16の質量1に対して酢酸17の質量が0.02以上であることにより、0.02未満の場合と比べて、調味液11は、酸味を確実に呈し、これにより、すっきりとした後味を示す。そのため、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との少なくともいずれか一方によりうま味が確実に付与され、かつ香味油により香りが確実に付与された食材には、すっきりとした後味が与えられ、うま味のしつこさが残りにくい。また、喫食を継続するうちに、液面に浮いている油分(例えば油脂21等)が減少するが、しっかりとしたうま味が維持されるとともに、すっきりとした後味が継続する。その結果、喫食者が飽きずに継続して食べることができる。香味油16の質量1に対して酢酸17の質量が0.46以下であることにより、0.46を超える場合に比べて、過度な酸味が抑えられ、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との少なくともいずれか一方によるうま味が損なわれない。また、香味油16の質量1に対して酢酸17の質量が0.46以下であることにより、0.46を超える場合に比べて、香味油16による香りが損なわれない(実施例1〜実施例8参照)。さらに、喫食を継続して液面に浮いている油分が減少しても、うま味が保持され、酸味が過度に強まることなく適度な程度に維持される。
酢酸17として食酢由来のものを用い、異なる酸度の食酢を併用する場合に、酸度が低い一方における酢酸17の質量を1とするときに、酸度が高い他方における酢酸17の質量は1/8以上1以下の範囲内であることが好ましい(実施例9,10参照)。これにより、すっきりとした後味がより確実に食材に付与され、また、香辛料を用いた場合の香辛料の香りが、酸度が低い一方の風味にマスキングされにくいため、より香りが感じられる。
調味液11は食酢を含有しており、酢酸17の少なくとも一部は食酢由来であることにより、よりまろやかな酸味となり、多面性(複雑さ)のあるうま味にもなる。
調味液11は香味油16を含む油脂21を含有する。油脂21は、香味油16と異なる植物油脂21aをさらに含有することが好ましく、本例でもそのようにしている。これにより、喫食時の液面に油分が認められ、見た目の美味しさが向上する。このように、油脂21は、料理の外観の向上に寄与する。また、香味油16がごく少量であっても、香味油16と異なる植物油脂21aを用いることにより、香味油16の香りが全体に行き渡り、香りがより長時間保持される。なお、本例の油脂21は、香味油16と植物油脂21aとのみからなり、これらと異なる油脂(動物由来の油脂)を非含有としている。
油脂21の質量を100とするときに、香味油16の質量が少なくとも5であることが好ましく(後述の実施例20〜実施例25等参照)、本例でもそのようにしている。油脂21の質量100に対して香味油16の質量を5以上100以下の範囲内にすることにより、5未満である場合に比べて、つけだれを用いなくても、食材に香りがより確実に付与される。また、油脂21の質量に対して香味油16の質量の割合を大きくするほど、希釈して用いる場合の調味液11を希釈した場合において、食材にうま味がより確実に付与され、すっきりとした後味もより確実に付与される。油脂21の質量100に対する香味油16の質量は、香味油16に起因する香りの強さをより適度な程度に収めるという香りの強さ調節の観点で5以上50以下の範囲内であることがより好ましく、10以上50以下の範囲内であることがさらに好ましい。本例のように油脂21が香味油16と植物油脂21aとのみから構成されている場合、油脂21の質量100に対して香味油16の質量が100であるとは、香味油16以外の植物油脂21aは油脂21に含有されないことを意味する。
調味液11は、ストレート換算で、油脂21の質量が調味液11の全質量に対して1.1%以上4.4%以下の範囲内であることが好ましい(後述の実施例20〜22参照)。ストレート換算した場合において油脂21の質量が1.1%以上であることにより、1.1%未満である場合に比べて、喫食時において食材に絡みつく油脂21の量がより多く確保され、つけだれが無くても、うま味と香りとが食材により確実に付与される。また、1.1%以上である方が見た目の美味しさ、すなわち料理の外観もよい。ストレート換算した場合において、油脂21の質量が調味液11の全質量に対して4.4%以下であることにより、4.4%を超えた場合に比べて、水相部の総量がより多く確保されるから、油脂21によるマスキングの影響を抑えて、水相部のうま味がより確実に感じられる。油脂21の質量は、調味液11の全質量に対して2.2%以上3.3%以下の範囲内がより好ましく、香味油16に起因する香りの強さがより適度な程度に収められる。
ストレート換算で、窒素和が調味液11の全質量に対して少なくとも0.0014%であることが好ましい(後述の実施例11,12,16,19等参照)。これにより、つけだれが無くても、調味液11はうま味をより確実に示し、バランスに優れたうま味が食材により確実に付与されるとともに、すっきりした後味がより損なわれにくい。ストレート換算で、窒素和が調味液11の全質量に対して0.0014%以上0.014%以下であることが好ましく、0.014%以下であることにより0.014%を超えた場合に比べて、うま味が適度に抑えられる。ストレート換算で、窒素和は調味液11の全質量に対して、0.003%以上0.005%以下の範囲内であることがさらに好ましい。
希釈されて用いられる場合の調味液11は、2倍以上8倍以下の範囲内に希釈されて用いられることが好ましい。すなわち、調味液11を質量MSとし、水の体積をMWとするときに、調味液11は、(MS+MW)/MSで求める希釈比率を2以上8以下の範囲内に設定するように構成されていることが好ましい。希釈比率が2以上であるように構成することにより、2未満であるように構成する場合に比べて、調味液11を製造する工程数がより少なく抑えられて製造効率がより優れる、保存期間が長期化されるなどの利点がある。例えば、設定される希釈比率が2倍以上であるようにした調味液11は、2倍未満であるようにした調味液11に比べて、レトルト殺菌のような加圧加熱殺菌の工程が不要となり、工程が少ない分、製造効率がよい。また、レトルト殺菌に伴うむれ臭(むれたような臭い)も防止される。希釈比率が8倍以下であるように構成することにより、8倍を超えるように構成する場合に比べて、調味液11を占める油脂21の割合を抑えることができ、それに伴って酢酸、タンパク加水分解物及び/又は酵母エキス、その他の原料24を十分に配合することができるから、希釈した場合でのうま味が食材に付与される。そのため、調味液11が食材の内部にしみ込んでいなくても、食材の表面にまとった状態の量でうま味がより確実に感じられる。
一例としてしゃぶしゃぶに用いる場合には、調味液11は、希釈比率が3倍以上7倍以下の範囲内がより好ましく、4倍以上6倍以下の範囲内がさらに好ましい。ただし、喫食に供するにあたり薄めるか否か、及び薄める場合の希釈比率は、喫食する者の嗜好等に応じて適宜決定すればよい。
調味液11の粘度は4mPa・s以上4000mPa・s以下の範囲内であることが好ましく、4mPa・s以上1700mPa・s以下の範囲内であることがより好ましい(後述の実施例28,29等参照)。調味液11の粘度が4mPa・s以上であることにより、4mPa・s未満である場合に比べて、食材に対する調味液11の絡みつきに優れ、うま味と香りとが食材により確実に付与される。また、調味液11の粘度が4000mPa・s以下であることにより、4000mPa・sを超えた場合に比べて、乳化が抑えられ、料理の外観が長時間良好に保たれたり、うま味及び香りが長時間保持されたりする。粘度が1700mPa・s以下であることにより、乳化がさらに抑えられ、料理の外観が長時間、より良好に保たれたり、うま味及び香りが長時間より確実に保持されたりする。なお、本例では後述のように、調味液11を保管及び包装する容器(図示無し)に、油脂21と酢酸17が加えられた混合液51とをそれぞれ案内することにより行っている。このように上記容器に油脂21と混合液51とを独立して充填するいわゆる別添操作を行う場合には、調味液11の粘度が40mPa・s以上であることが、容器中での調味液11における油脂21の状態や態様をより均一にする観点でより好ましい。粘度は、キサンタンガム等の増粘剤の含有率を増減させることにより調節することができる。粘度は、東機産業株式会社製のBMII形粘度計を用い、調味液11の温度を20℃での粘度を測定している。
調味液11は、調味液11の全質量に対して、キサンタンガムを0.01質量部以上0.5質量部以下の範囲内で含有することが好ましい(後述の実施例28,29等参照)。調味液11がキサンタンガムを0.01質量部以上含有することにより、0.01質量部未満である場合に比べて、調味液11が食材に絡みつきやすく、うま味と香りとがより確実に感じられる。また、調味液11が調味液11の全質量に対してキサンタンガムを0.5質量部以下で含有することにより、0.5質量部を超えた場合に比べて、調味液11の食材に対して絡みつき量が抑えられ、うま味と香りとがより適度な程度に抑えられる。なお、キサンタンガムと同様に増粘剤として広く用いられているものとしてデンプンがあるが、デンプンよりもキサンタンガムの方が糊状の粘ばりのある性質が発生しにくく、そのため香りがたちやすいため好ましい。また、同様に増粘剤として広く用いられているものとしてタマリンドシードガムがある。この点、キサンタンガムは、シュードプラスチック性を示す粘質であり、外力が加わる浸漬操作時は粘度が下がることで食材の表面に調味液11がむらなく付着し、また、食材の表面全域に調味液11が行き渡り、浸漬を終えて外力の加わりが解除されると粘度が上がるため、数回の浸漬でも食材にしっかりと調味液11が付着される観点でタマリンドシードガムに比べて、より好ましい。
調味液11は、コハク酸とクエン酸とリンゴ酸とから選ばれる有機酸を含有することが好ましい(後述の実施例30と実施例31参照)。これにより酢酸17と同様に、酸味によってすっきりとした後味が食材に付与される。中でもコハク酸は、さらに、酸味についても多面性(複雑さ)を与え、コハク酸を含有しない場合と比べて明らかな違いが出る。
調味液11は、例えば、酢酸混合工程41と、油脂混合工程42とを有する製造方法により製造することができる。調味液11の製造方法は、さらに混合液調製工程45と、加熱工程47と、降温工程49とを有することが好ましく、本例の製造方法もこれらの各工程を有する。
混合液調製工程45は、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との少なくともいずれか一方と水19とを含有する混合液51を調製する。本例ではタンパク加水分解物13と、酵母エキス14と、その他の原料24と、水19とを含有する調味液11を製造するから、混合液調製工程45では、これらを混合した混合液51を調製している。
混合液調製工程45は、タンパク加水分解物13と酵母エキス14とその他の原料24と水19とを、温度調節機構(図示無し)を備える攪拌装置(図示無し)に入れて攪拌することで混合液51を得る。なお、本例では、その他の原料24のうち植物油脂21aについては混合液調製工程45ではなく油脂混合工程42で混合している。攪拌装置としては、収容された原料を攪拌しながら温度調節できるものであれば市販の攪拌装置であってもよい。市販品としては、例えば、株式会社カジワラのクッキングミキサーOAM等を挙げることができる。
タンパク加水分解物13と酵母エキス14とは、水19の一部に予め分散しておき、その分散液を上記の攪拌装置に案内してもよい。その他の原料24としてキサンタンガムを用いる場合も同様に、例えば水19の一部や、その他の原料24としての醤油などにキサンタンガムを分散した分散液を予めつくり、この分散液を上記の攪拌装置に案内してもよく、本例でもそのようにしている。
混合液調製工程45では、油脂混合工程42で加える香味油16の質量を1とするときに、窒素和が0.005以上0.061以下の範囲内となるように、タンパク加水分解物13と酵母エキス14との各種類及び各量を決定するとよい。また、設定した希釈比率の調味液11を製造する場合には、例えば混合液調製工程45において、調味液11に含有させる水19と、水19以外の成分との比率を調節するとよい。
酢酸混合工程41は、混合液51に酢酸17を混合する。香味油16の質量を1とするときに、酢酸混合工程41で混合する酢酸の質量は0.02以上0.46以下の範囲内である。食酢由来の酢酸17を調味液11に含有させる場合には、酢酸混合工程41は、酢酸17を含有している食酢を混合すればよく、本例でもそのようにしている。なお、酢酸混合工程41では、攪拌を30秒以上行うことが好ましく、本例では60秒行っている。
加熱工程47と降温工程49とは、酢酸混合工程41の前に実施される工程である。加熱工程47は、混合液51を80℃以上95℃以下の範囲内に達するまで加熱する。加熱は、例えば、前述の攪拌装置に設けられた温度調節機構により行えばよい。本例では90℃に達するまで混合液51を加熱している。これにより、混合液51において水19に溶ける原料を水19に溶かす。酢酸混合工程41を加熱工程47の後工程とすることにより、調味液11の後述の冷却工程における冷却により酢酸の酸味とそれに伴うすっきりとした後味の減退とが抑制される。
酢酸17は高温にされた場合には酸味が減退する。そこで、混合液51の温度を下げる(降温させる)降温工程49を、加熱工程47の後に設けることが好ましい。そして、酢酸混合工程41を、降温中あるいは所定温度にまで降温した混合液51に対して酢酸17を混合することにより、酸味が保持され、すっきりした後味が食材に付与される。降温により達する温度は酸味の保持の観点では特に限定されない。酢酸混合工程41は降温工程49に含まれていてもよい。すなわち、加熱工程47を経た混合液51を例えば前述の温度調節機構等により降温させている間に酢酸17を混合してもよいし、混合液51よりも低い温度の酢酸17を混合することにより降温させてもよい。
油脂混合工程42は、油脂21である香味油16を混合する香味油混合工程の一例であり、本例は、香味油16に加えて、植物油脂21aを混合する工程としている。油脂混合工程42により、調味液11が得られる。油脂混合工程42は、上記の攪拌装置に油脂21を加えることにより行ってもよいが、本例では調味液11を保管及び包装する容器(図示無し)に、油脂21と酢酸混合工程41を経た混合液51とをそれぞれ案内することにより行っている。容器としては容量が100ミリリットルのものを用いている。なお、調味液11の品質保持の観点から、上記容器に案内する際に油脂を混合し、調味液11となった時点の温度が70℃以上90℃以下となるように酢酸混合工程41後の混合液51及び/または油脂21が調温されている。
この例では油脂混合工程42を酢酸混合工程41の後としているが、油脂混合工程42のタイミングはこの例に限られない。油脂混合工程42は、混合液調製工程45、混合液調製工程45、加熱工程47、降温工程49、酢酸混合工程41の各工程中であってもよし、これら工程のうちのひとつの工程と次工程との間であってもよい。例えば、香味油16を酢酸17と同時に混合液51に混合してもよいし、混合液調製工程45で得られた混合液51に対して、加熱工程47の前に香味油16を混合してもよい。水相と香味油16との乳化を抑える観点、及び、香味油16の香りを調味液11がより確実に示す観点では、香味油16は酢酸混合工程41の後に混合することがより好ましい。
本例では、さらに、油脂混合工程42の後に、上記容器を密封する密封工程と、密封された調味液11を冷却する冷却工程とを行っている。
[実施例1]〜[実施例10]
上記の製造方法により、10種の調味液11を製造し、実施例1〜10とした。各調味液11の処方は、表1に示す。
各実施例で得られた調味液11からそれぞれ100gをサンプリングし、しゃぶしゃぶ用の鍋に入れた。これに水を350g加えてかき混ぜた後、加熱した。しゃぶしゃぶ用の薄い豚肉を、液中にゆっくりと3回浸漬させ、そのまま喫食し、以下の評価基準に基づき、評価を行った。なお、継続喫食時の評価は、実施例3についてのみ行った。各結果は表1に示す。また、実施例3で得られた調味液11の粘度を測定したところ、40mPa・sであった。
1.加熱浸漬時のうま味
A:うま味が非常に好ましいものであった
B:うま味がやや強め、またはやや弱めであるが、好ましいものであった
C:うま味が強いまたは弱いものの、好ましいレベルであった
D:うま味が過度に強い、または過度に弱いため、不合格
2.香味油の香り
A:香味油の香りが非常に好ましいものであった
B:香味油の香りがやや強め、またはやや弱めであるが、好ましいものであった
C:香味油の香りが強いまたは弱いものの、好ましいレベルであった
D:香味油の香りが過度に強い、または過度に弱いため、不合格
3.すっきりとした後味
A:後味がすっきりとしており非常に好ましいものであった
B:酸味がやや強め、またはやや弱めであるが、後味がすっきりとしており好ましいものであった
C:酸味が強いまたは弱いものの、後味がすっきりとしており好ましいレベルであった
D:酸味が過度に強いまたは過度に弱いため、不合格
4.継続喫食時の評価
しゃぶしゃぶ用の薄い豚肉を数gまたは数10gずつ喫食し、200g食べ終わるまでの間、味を評価し、継続喫食時の評価とした。
P(合格) ;継続して喫食を続けても、満足のいく味わい(うま味と香りとを含む)であった
F(不合格):継続して喫食を続けると、満足のいく味わいではなかった
Figure 2020078361
[比較例1]〜[比較例2]
処方が実施例と異なる2種の調味液を製造し、比較例1〜2とした。各調味液の処方は、表1に示す。その他の条件は実施例1と同じである。
各比較例で得られた調味液について、実施例1と同様の方法で評価した。結果は表1に示す。
比較例1では酸味が感じられず、すっきりとした後味ではなかった。実施例6〜実施例8、及び比較例2では、玄米黒酢の量が多いほど、酸味が強く感じられ、これに伴い、うま味や香味油の香りが感じられにくくなった。比較例2は酸味が過度に感じられ、すっきりとした後味ではなく、酸味が強いためうま味も感じられにくかった。実施例9及び実施例10では、同程度の酢酸含有量である実施例3や実施例6と比較して後味のすっきり感がより優れており、香辛料の風味(うま味及び香りを含む)も強く感じられ、より好ましいものであった。
実施例3は継続して喫食することで油が肉に絡めとられて減少してもしっかりした味わいが保持されたが、比較例1は油が少なくなってくるとすっきりとした後味は更に弱くなっていき、満足のいくうま味と香りと後味とではなかった。また、比較例2は継続して喫食することにより油が肉に絡めとられて減少し、これに伴い、うま味が弱く感じられるようになり、酸味がより過度に感じられるようになり、満足のいくうま味と香りと後味とではなかった。実施例3の粘度を測定したところ40mPa・sであった。実施例7は実施例1と比較して、すっきりとした後味が好ましい分、各評価がバランス良く優れていた。
[実施例11]〜[実施例19]
処方が異なる9種の調味液11を製造し、実施例11〜19とした。各調味液11の処方は、表2に示す。その他の条件は実施例1と同じである。
各実施例で得られた調味液11について、実施例1と同様の方法で、加熱浸漬時のうま味と、香味油の香りと、すっきりとした後味と評価した。結果は表2に示す。
Figure 2020078361
[比較例3]〜[比較例4]
表2の比較例3,4の各欄に示す処方で調味液を製造した。その他の条件は実施例11と同じとした。
各比較例で得られた調味液について、実施例11と同様に評価した。結果は表2に示す。
比較例3はうま味が感じられず、うま味が弱い分、酸味が強く感じられた。比較例3及び実施例11〜実施例13からは、タンパク加水分解物13や酵母エキス14由来の窒素分が少なすぎるとうま味が感じられず、また酸味が強く感じられる傾向があった。実施例16、17及び比較例4では、タンパク加水分解物13や酵母エキス14由来の窒素分が多くなるとうま味が強く感じられるようになり、酸味も感じられるようになる傾向があった。実施例13、14、15、18は、実施例19に比べて、中味から後味にかけてのうま味のバランスがより優れていた。
[実施例20]〜[実施例31]
処方が異なる12種の調味液11を製造し、実施例20〜31とした。各調味液11の処方は、表3に示す。その他の条件は実施例1と同じである。
各実施例で得られた調味液11について、実施例1と同様の方法で、加熱浸漬時のうま味と、香味油の香りと、すっきりとした後味と評価した。結果は表3に示す。また、実施例28と実施例29とで得られた各調味液11の粘度を測定したところ、実施例28で得られた調味液11の粘度は4mPa・sであり、実施例29で得られた調味液11の粘度は1700mPa・sであった。
Figure 2020078361
[比較例5]
表3の比較例5の欄に示す処方で調味液を製造した。その他の条件は実施例20と同じとした。
各比較例で得られた調味液について、実施例20と同様に評価した。結果は表3に示す。
香味油が含有されていない比較例5では、喫食時の香りが弱く、満足のいく味わいではなかった。実施例22は実施例20、21と比較して、より油脂21の使用量が多くなると、希釈時のうま味が弱まる傾向があり、また、全体的にまろやかとなることですっきりとした後味も弱くなった。実施例23及び24より油脂21中の香味油16の割合が低くなるとバランスがよりよくなることがわかった。実施例3,29では、数回の浸漬であっても調味液11がやや多く肉に付着し、そのため、うま味や香味油の香りがやや強く感じられた。実施例30及び31はすっきりとした後味に寄与する酸味にも複雑さがあり、他の実施例と比べてもさらに優れていた。
11 食材浸漬加熱用調味液
13 タンパク加水分解物
14 酵母エキス
16 香味油
17 酢酸
21 油脂
21a 植物油脂
41 酢酸混合工程
42 油脂混合工程
47 加熱工程
49 降温工程

Claims (2)

  1. タンパク加水分解物と酵母エキスとの少なくともいずれか一方と、香味油を含む油脂とを含有し、
    前記香味油の質量を1とするときに、
    前記タンパク加水分解物に含まれる窒素と前記酵母エキスに含まれる窒素との質量の和が0.005以上0.061以下の範囲内である食材浸漬加熱用調味液。
  2. タンパク加水分解物と酵母エキスとの少なくともいずれか一方と水とを含有する混合液に、香味油を含む油脂を混合し、
    前記香味油の質量を1とするときに、
    前記タンパク加水分解物に含まれる窒素と前記酵母エキスに含まれる窒素との質量の和は0.005以上0.061以下の範囲内である食材浸漬加熱用調味液の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114192084A (zh) * 2021-12-14 2022-03-18 重庆市綦江区壹合食品有限公司 一种半固态调味料自动化制料系统

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