JP4644698B2 - 食品の静菌用組成物及び静菌方法。 - Google Patents

食品の静菌用組成物及び静菌方法。 Download PDF

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Description

本発明は、食品の静菌用組成物及び静菌方法に関する。
環境衛生が改善される中、今日においても、大腸菌や腸炎ビブリオなどによる食中毒の発生が絶えない。また、乳酸菌などのように、乳製品や漬物など多くの食品加工に利用されている一方、食品に酸味や酸臭を与えたりガスを発生したりするなど、食品の変質・腐敗等の原因となるものも存在する。そこで、食品分野においては、こういった微生物の繁殖を抑え、食品の保存性を向上させることが求められている。
そのための方法として、例えば、酢酸と酢酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとを配合した水溶液で生野菜などの食品を処理するもの(特許文献1)や、酢酸と酢酸ナトリウムとを含むpH5.8〜6.4の水溶液で生野菜を処理するもの(特許文献2)などが提案されている。また、醸造酢に酢酸ナトリウムを添加して酢酸酸度2.6重量%、pH5.0に調製した魚用調味液で魚体を処理するものも提案されている(特許文献3)。
特開平9−140365号公報 特許第2078999号 特許第3785103号
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2では、生野菜に対する褐変の抑制は期待できるものの、生野菜に比べて細菌等が非常に繁殖しやすい食品、例えば、生肉や生魚などの他の食品については検討されておらず、これらの食品の保存性を向上できるとはいえなかった。
また、特許文献3は、酢締め用であるため酸味がきつく、酢締めを目的としない食品の鮮度保持用には適していなかった。すなわち、特許文献3の組成物では、酸味によって食材本来の風味を損ねてしまうし、また、生の食品に用いた場合には、食品の酸変性の原因となっていた。さらに、乳酸菌のように低pHでも増殖可能な微生物に対しては、その増殖を十分に抑制できず、異臭や変色等の原因となっていた。
そこで、本発明は、微生物が増殖しやすい食品に対しても、食品の鮮度や品質を良好に保持することができる食品の静菌用組成物及び静菌方法を提供することを一つの目的とする。また、耐酸性を有する微生物の増殖も抑制することのできる食品の静菌用組成物及び静菌方法を提供することを他の一つの目的とする。さらに、保存性に優れた食品及びその製造方法を提供することを他の一つの目的とする。
本発明者らは、酢酸と酢酸ナトリウムとの配合比に着目し、これについて種々検討したところ、酢酸に対する酢酸ナトリウムの含有比率を所定範囲にすることにより、生魚、海藻等といった水産物や生肉などのように微生物が非常に繁殖しやすい食品に対しても、異味異臭を与えることなく優れた保存性を付与できること、また、酸に弱い微生物の増殖を抑制するだけでなく、乳酸菌のように耐酸性の微生物の増殖の抑制にも効果的であることを見出し、本発明を完成した。本発明によれば、以下の手段が提供される。
本発明によれば、食品の静菌用組成物であって、酢酸1質量部に対して酢酸ナトリウムを9質量部を超えて13質量部以下含有する、組成物が提供される。
本組成物は、酢酸1質量部に対して酢酸ナトリウムを9.5質量部以上11質量部以下含有するものとすることもできる。また、酢酸濃度が0.1質量%以上2質量%以下であるものとしてもよい。
また、本組成物は、静菌対象が、少なくとも耐酸性を有する微生物であるものとしてもよい。このとき、前記耐酸性を有する微生物が乳酸菌であってもよい。
本発明によれば、上記いずれかの静菌用組成物中に調味成分を含有する、調味液が提供される。
本発明によれば、食品の静菌方法であって、上記いずれかに記載の静菌用組成物又は調味液を用いて食品を処理する処理工程、を備える、静菌方法が提供される。
本静菌方法において、前記処理工程は、前記食品の少なくとも表面に前記組成物又は前記調味液を接触させる工程であるものとしてもよい。また、前記処理工程は、前記食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下になるよう前記食品に前記組成物又は前記調味液を添加する工程であるものとすることもできる。
本発明によれば、上記いずれかに記載の組成物又は調味液を含む、食品が提供される。
本食品において、食品が生の水産物又は食肉であるものとしてもよい。また、前記食品は液状体としての前記組成物又は前記調味液に漬した状態であり、前記食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下としてもよい。
本発明によれば、食品の製造方法であって、上記いずれかに記載の組成物又は調味液を用いて食品を処理する処理工程、を備える、製造方法が提供される。
本発明によれば、酢酸と酢酸ナトリウムとを上記比率で含有していることから、刺身、生わかめなどの水産物等のように、微生物が非常に繁殖しやすい食品に対しても、異味異臭を与えることなく優れた保存性を付与することができる。これにより、保存性に優れた食品を提供することができる。また、乳酸菌のように、耐酸性を有する微生物の増殖も効果的に抑制できる。しかも、人体に対する安全性も高い。
本発明によれば、食品の静菌用組成物及び静菌方法のほか、調味液並びにこれらを用いて処理した食品及びその製造方法が提供される。以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に示す形態は、本発明の好ましい形態であるが、本発明を限定するものではない。
(静菌用組成物)
本組成物は、食品の鮮度や品質等の劣化を抑制し、その保存性を向上させるために用いる。本組成物を適用可能な食品の種類は特に限定せず、例えば、野菜、豆類、芋類、山菜、果物、畜肉、鶏肉、水産物、穀類などの各種食材の非調理品であってもよいし、惣菜、ご飯類、麺類、菓子類、スープ類、乳製品、豆腐類などといった調理済み又は半調理済みの食品であってもよい。好ましくは、生鮮食品又は惣菜である。また、生鮮食品のうち、生の畜肉、鶏肉及び水産物がより好ましく、生魚、生わかめ等の生の水産物がさらに好ましい。特に、水産物は、生食が好まれる一方、微生物が非常に繁殖しやすい。このため、食中毒の防止はもちろん、食品の変色や食味の低下等を抑制する観点からも保存性を向上させる必要性が高い。本組成物によれば、このように微生物が非常に増殖しやすい食品に対しても、食品の保存性を効果的に向上させることができる。特に、室温での保存性を向上できる点において優れている。
本組成物の形態は特に限定しない。粉末状、液状、ペースト状などあらゆる形態を採ることができる。好ましくは、液状である。
(酢酸及び酢酸ナトリウム)
本組成物は、酢酸と酢酸ナトリウムとを含有する。本組成物における両者の比率は、酢酸1質量部に対し、酢酸ナトリウムが9質量部を超えて13質量部以下であるのが好ましい。酢酸ナトリウムが9質量部以下であると、一般生菌、特に乳酸菌の増殖を十分に抑えることができず不適である。また、13質量部を超えると、酢酸ナトリウム由来の苦味を呈し、食味に違和感を与えてしまう。より好ましくは、酢酸1質量部に対し、酢酸ナトリウムが9.5質量部以上11.0質量部以下であり、さらに好ましくは、9.8質量部以上10.5質量部以下である。
本組成物中における酢酸及び酢酸ナトリウムの濃度は、両者を上記比率で含有している限り特に限定しない。好ましくは、酢酸濃度が0.1質量%以上2質量%以下である。酢酸濃度が0.1質量%未満であると、微生物の増殖に対して十分な抑制効果が得られない。また、酢酸濃度が2質量%を超えると、酢酸由来の酸味と酢酸ナトリウム由来の苦味とが現れ、食味に違和感を与えてしまう。より好ましくは、0.1質量%以上1.2質量%以下である。
また、酢酸及び酢酸ナトリウムの濃度は、本組成物による食品の処理方法や処理時間等によって適宜設定してもよい。例えば、本組成物による処理が短時間の場合(例えば、数秒〜数時間)には、酢酸濃度が1質量%以上2質量%以下であることが好ましい。処理時間が短い場合、酢酸濃度が1質量%未満では、微生物の増殖に対する十分な抑制効果が得られない。また、酢酸濃度が2質量%を超えると、酢酸及び酢酸ナトリウムにより食品に異味異臭を与えてしまう。より好ましくは、1質量%以上1.2質量%以下である。
短時間での処理が好適な食品としては、例えば、生の状態で提供される食品や、浸漬液中での保管が不適な食品等が挙げられる。具体的には、例えば、生鮮食品(生魚、野菜、根菜類、豆類、果物、カット野菜、カットフルーツなど)や、一次加工食品(例えば、スライス肉、挽き肉、カット肉などの食肉、刺身や寿司種の水産物など)、二次加工食品(例えば、ハム、ウインナー、ベーコンなどの非加熱食肉加工品や、魚肉ハム、魚肉練り製品などの魚肉加工品など)等が挙げられる。
一方、本組成物による処理が長時間の場合(例えば、数時間〜数日)、食品の保存性を向上させるには、酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下であることが好ましい。酢酸濃度が0.1質量%未満では、微生物の増殖に対する十分な抑制効果が得られない。また、酢酸濃度が0.2質量%を超えると、酢酸及び酢酸ナトリウムにより食品に異味異臭を与えてしまう。より好ましくは、0.10質量%以上0.12質量%以下である。
長時間での処理が好適な食品としては、例えば、液体による食感の変化が小さい食品や浸漬液中での保管が可能な食品(例えば、生牡蠣、しらうお、めかぶ、もずく、いくら等の水産物や、漬物、豆腐、缶・瓶詰製品など)や、本組成物を用いて調理又は半調理された食品(例えば、惣菜、ご飯類、スープ類、菓子類、生肉や生魚などを用いた半調理品など)等が挙げられる。
本組成物中の酢酸濃度を上記濃度とする場合、食品と接触させるとき又は接触させた後の濃度が上記濃度であればよい。したがって、本組成物は、濃縮した状態で提供されるものであってもよい。濃縮状態で提供される場合、酢酸及び酢酸ナトリウムの濃度が所望の濃度になるよう、使用時に例えば水などによって濃縮物を希釈することにより、上記と同様の防腐効果を得ることができる。
このように、本組成物によれば、食品の保存性を向上させるための手段として多量の酸による処理を要しない。このため、食品の酸変性を抑止することができる。また、食材本来の風味も損ねない。したがって、食品の鮮度保持用に適している。
本組成物において、酢酸及び酢酸ナトリウムを含有させるための形態は特に限定しない。酢酸の場合、例えば、氷酢酸、食酢、調味酢などといった、少なくとも酢酸を一成分として含有する1又は2以上の材料を用いてもよい。食品への味、香りの影響等を考慮すると、好ましくは、醸造酢や合成酢などの食酢であり、より好ましくは、米酢、穀物酢、果実酢などの醸造酢である。また、酢酸ナトリウムの場合、酢酸ナトリウムを一成分として含有する1又は2以上の材料を用いてもよいし、あるいは、酢酸を含む組成物中にナトリウム塩を添加してもよい。用いるナトリウム塩は特に限定せず、例えば、炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。これらのうち、炭酸水素ナトリウムを用いることが好ましい。
なお、本組成物を製造するには、例えば、水(水道水、精製水、蒸留水など)に上記材料を常温下又は加温下で混合することにより行うことができる。
(静菌対象)
本組成物による静菌対象としての微生物の種類は特に限定しない。例えば、サルモネラ属菌、ブドウ球菌、病原大腸菌、腸炎ビブリオ、ボツリヌス菌、ウエルシュ菌、セレウス菌などの食中毒原因菌;乳酸菌や枯草菌、シュードモナス菌などのように、病原性はほとんどないが腐敗に関与する細菌;酵母やカビなどの菌類等が挙げられる。なお、これらのうち、1種又は複数の微生物を本組成物の静菌対象とすることができる。
本組成物は、酢酸と酢酸ナトリウムとを上記比率で含むことにより、耐酸性を有する微生物の静菌用として用いることができる。好ましくは、耐酸性を有する微生物と耐酸性を有さない微生物との静菌用として用いる。すなわち、本組成物によれば、酢酸や酢酸ナトリウムによる異味異臭を食品に与えることなく且つ食品に変性を起こさせることなく、低pH(例えば、pH5以下)での増殖が困難な微生物(例えば、サルモネラ属菌、ブドウ球菌、病原大腸菌、腸炎ビブリオ、枯草菌など)と、乳酸菌のように耐酸性を持つ微生物とを静菌できる。特に、生の水産物で非常に繁殖しやすい腸炎ビブリオと乳酸菌とを同時に静菌できる点で有用である。
(調味成分及び調味液)
本組成物においては、静菌効果が得られる限り、酢酸及び酢酸ナトリウム以外の成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、調味成分や食品添加物などが挙げられる。特に、調味成分を含有することにより、食品に対する調味づけと保存性の向上とを同時に行うことができる。また、保存性に優れた調味液及び食品の保存性を向上させることのできる調味液を提供することができる。本発明の調味液によれば、酢酸と酢酸ナトリウムとを上記比率で含むことから、調味液本来の味に影響を及ぼすこともないし、人体に対して悪影響を及ぼすこともない。
調味成分としては特に限定せず、例えば、醤油、砂糖、鰹節、味醂、食塩、酒等が挙げられる。これらのうち、少なくとも醤油を用いることが好ましい。また、食品添加物としては、甘味料、保存料、酸化防止剤、着色料、香料、増粘剤、膨張剤、乳化剤、ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど種々のものが挙げられる。なお、調味成分や食品添加物は、1又は複数の成分を含有させてもよい。
本発明の調味液を用いることにより、種々の食品の味付け等に用いることができる。例えば、鉄火丼やてこね寿司の具材である生魚の切り身の味付けや、しらうおやわかめ、めかぶ、もずくなどの味付け、野菜や魚介類などを使った和え物の味付け等に用いることができる。本調味液で味付けされた食品は、本調味液により十分な静菌効果が付与されていることから、保存性に優れている。
(食品の静菌方法)
本発明の静菌方法は、組成物を用いて食品を処理する処理工程を備える。本組成物を用いて食品を処理するための形態は、少なくとも食品の表面に本組成物を接触可能であれば特に限定せず、各種処理方法を適用できる。例えば、本組成物中に食品を数秒から数日間浸漬してもよいし、食品に本組成物を噴霧又は塗布してもよい。あるいは、食品中に本組成物を添加してもよいし、本組成液を用いて調理又は半調理してもよい。好ましくは、本組成物中に浸漬するか、あるいは本組成物を添加するものである。
本組成物を用いて食品を加工するにあたり、本組成物が食品の少なくとも表面全体に均一に接触されることが好ましい。例えば、本組成物中に食品を浸漬する場合、本組成物を食品の表面全体に均一に接触させるには、本組成物中に食品全体が浸漬可能な量の組成物を用いて処理することが好ましい。このときの浸漬温度や浸漬時間等の条件は特に限定せず、用いる食品の種類や調理方法、組成物の濃度等に応じて適宜設定できる。
例えば、浸漬時間については、数秒から数日とすることができる。すなわち、浸漬の形態は、本組成液中に食品をさっと潜らせる程度であってもよいし、長時間浸するものであってもよい。このとき、酢酸及び酢酸ナトリウムの濃度が高いほど本組成物による処理時間を長くしてもよい。例えば、酢酸濃度が1質量%以上2質量%以下の組成液を用いる場合、食品本来の風味や食感を変化させないようにしつつ十分な静菌効果を得るには、処理時間が5秒以上30分以下であることが好ましい。より好ましくは、30秒以上15分以下である。また、酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下の組成液を用いる場合には、処理時間が12時間以上であることが好ましい。
一方、本組成物を食品中に添加する場合、処理温度や組成物の添加量等の各条件は特に限定せず、用いる食品の種類や調理方法、組成物の濃度等に応じて適宜設定できる。食品への添加の形態は特に限定しない。本組成物が液状体の場合、例えば、食品がひたひたになる程度に本組成物を添加してもよいし、あるいは、少量の本組成物を食品にかけた程度であってもよい。また、本組成物が粉末状の場合、食品にふりかけたり、まぶしたりしてもよい。食品本来の風味を変化させないようにしつつ十分な静菌効果を得るには、食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下になるよう添加することが好ましく、0.10質量%以上0.12質量%以下であることがより好ましい。
(静菌用組成物を含む食品)
本発明の食品は、上述した本発明の静菌用組成物を含むものである。したがって、本食品は、保存性に非常に優れている。特に、食肉や水産物などのように、細菌等が非常に増殖しやすい生鮮食材を好ましく用いることができる。
本発明の食品が静菌用組成物を含む形態は特に限定しない。例えば、浸漬、噴霧、塗布又は添加等により食品中に静菌用組成物を含有させてもよい。あるいは、本組成液を用いて調理又は半調理してもよい。好ましくは、本組成物中に食品を浸漬するか、あるいは本組成物を食品に添加したものである。
本食品は、上述した本組成物の液状体に浸した状態で提供されてもよいし、食品の表面の一部又は全部を本組成物で濡らしただけの状態で提供されてもよい。なお、ここでいう「本組成物に浸した状態」とは、食品の一部又は全部が本組成物に浸された状態であればよく、例えば、和え物やおひたしなども含む。
本食品が本組成物に浸けた状態で提供される場合、加工食品中の酢酸濃度及び酢酸ナトリウム濃度は、食品に施す酸味の程度に応じて適宜設定すればよい。食品本来の風味を変化させないようにしつつ十分な静菌効果を得るには、加工食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下であることが好ましく、0.10質量%以上0.12質量%以下であることがより好ましい。
本発明の食品は、用いる食材の全部が本組成物を含むものであってもよいし、複数の食材のうちの一部が本組成物を含むものであってもよい。本組成物を含む食材であれば、常温でも優れた保存性を有することから、低温での保存により食感や風味が低下しやすい食材(例えば、炊飯米や餅など)と一緒に提供することができる。すなわち、生鮮食材などのように、通常、低温(例えば、4℃以下)で保存される食材であっても、本組成物を含むことにより常温での保存が可能なため、低温での保存に適さない食材と組み合わせた場合には、その食品は常温での保存が可能になる。したがって、このような食品に対しても、良好な風味と保存性とを兼ね備えさせることができる。
このような形態としては、例えば、弁当などのように、種々の食材が組み合わされたものに好ましく適用することができる。本組成物を含む食材としては、加熱に適さない食材(例えば、刺身など)を用いることが好ましい。本組成物を含むことにより、常温での保存が可能になるため、例えば、鉄火丼やてこね寿司などのように、加熱が不適な具材と、低温での保存が不適な炊飯米とが組み合わされたものであっても、保存性と風味との両者を良好に維持することができる。
なお、本発明の加工食品は、従来食品に適用されている保存加工又は包装を施すことができる。例えば、冷凍食品、冷蔵食品、レトルトパウチ品、缶詰、凍結乾燥品、真空包装品等とすることができる。
(食品の製造方法)
本発明の食品の製造方法は、本発明の静菌用組成物で食品を処理する処理工程を備えるものである。本製造方法における組成物には、既に説明した本発明の組成物において用いられる成分や用途などをそのまま適用することができる。したがって、本製造方法によれば、微生物が非常に繁殖しやすい食品に対しても十分な防腐効果が付与された食品を製造することができる。
以下、本発明を具体例を挙げて説明するが、本発明は以下に例示する具体例に限定されるものではない。
[静菌用組成物の調製]
酢酸濃度が1%、酢酸ナトリウム濃度が0〜10%の各整数値となる11種の静菌用組成物を調製した。静菌用組成物の調製は、上記各濃度になるよう、市販の業務用食酢(酢酸濃度10%、内堀醸造社製)と炭酸水素ナトリウムとを蒸留水に加えることにより行った。これにより、実施例1及び比較例1〜10の静菌用組成物を得た。
[本組成物による加工食品の製造]
得られた各静菌用組成物(実施例1及び比較例1〜10)を用いて食品の静菌処理を行った。具体的には、生の白身魚(鯛)1kgを水で丁寧に洗浄したのち10gの大きさにスライスし、これを試料として用いた。スライスした試料の一片(10g)を各静菌用組成物1L中に室温でさっと潜らせ、10℃で48時間保存した。その後、試料を生理食塩水90ml中に入れ、ストマッカーで30秒間破砕して懸濁液を得た。懸濁液1mlを生理食塩水で希釈したのち、この希釈液1mlを一般生菌、大腸菌群及び乳酸菌のそれぞれに対する選択分離培地(日水製薬社製)に加え、38℃で48時間恒温器で培養した。その後、資料1gあたりの一般生菌数、大腸菌群数及び乳酸菌数を測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 0004644698
表1に示すように、実施例1(酢酸濃度1%、酢酸ナトリウム濃度10%)では、一般生菌数、大腸菌群数及び乳酸菌数のすべてにおいて菌数が10以下であり、試料の褐変も起きなかった。これに対し、比較例1〜9では、大腸菌群数は10以下に抑制されたものの、一般生菌数及び乳酸菌数は、いずれも102以上となった。また、比較例10においては、一般生菌数、大腸菌群数及び乳酸菌数のすべてにおいて103以上となった。これらのことから、酢酸と酢酸ナトリウムとを質量比1:10で含有する静菌用組成物は、食品に対して優れた静菌効果を付与できることがわかった。この静菌効果は、乳酸菌において良好な結果が得られた。さらに、本組成物は、刺身等のように非常に腐りやすい食品に対しても良好な静菌効果を付与できることがわかった。
実施例2においては、実施例1で良好な静菌結果が得られた静菌用組成物(酢酸1%、酢酸ナトリウム10%)を用いて、実施例1とは異なる食品の静菌処理を行った。試料としては、マグロ1kgを水で丁寧に洗浄したのち10gの大きさにスライスしたものを用いた。この試料1Kgに対し、実施例1の静菌用組成物5L中に18℃で浸漬して静菌処理を施した。浸漬時間は、それぞれ0分、1分、10分、15分とした。浸漬時間が経過したのち、実施例1と同様にして一般生菌数、大腸菌群数及び乳酸菌数を測定した。なお、本実施例では、保存温度を10℃又は室温とした。また、保存温度を10℃としたときの試料の褐変の発生状況についても観察した。これらの結果を表2に示す。
Figure 0004644698
表2に示すように、実施例1の静菌用組成物中に浸漬した場合(浸漬時間1分、10分、15分)、いずれにおいても、一般生菌数及び大腸菌群数は102〜103のオーダーであり、乳酸菌数は10〜100程度であった。このような静菌効果は、静菌用組成物での処理後の保存温度が10℃の場合にも室温の場合にも見られた。また、10℃で保存したときには、試料の褐変も発生せず、マグロ独特の新鮮な赤みを呈していた。これに対し、静菌用組成物中に浸漬しなかった場合(浸漬時間0分)には、10℃で保存したときには試料の褐変は起きなかったものの、一般生菌数、大腸菌群数及び乳酸菌数は、多数の菌が増殖し測定不能であった。これらのことから、本発明の静菌用組成物は、食品に対して優れた静菌効果を付与できることがわかった。また、浸漬処理が短時間であっても食品の保存性を十分に向上できることがわかった。
実施例3においては、くきわかめ1Kg及びしらうお1Kgを混合し、これを試料として用いた。この試料中に実施例1の静菌用組成物200mlを加えてかき混ぜ、組成物中に漬け込んだ。その後、保存時間を24時間及び48時間とした以外は実施例1と同様にして一般生菌数及び大腸菌群数を測定した。また、試料の褐変の発生状況についても観察した。その結果を表3に示す。
Figure 0004644698
表3に示すように、一般生菌数及び大腸菌群数は102〜103程度であった。菌数については、保存期間が24時間のときよりも48時間のときの方が多かったが、試料の褐変は両者において発生しなかった。この結果から、保存時間が長いほど細菌が増殖する傾向にあるものの、48時間が経過した後であっても優れた静菌効果を得ることができることがわかった。
実施例4においては、生かき1Kgを試料として用いた。この試料中に実施例1の静菌用組成物100mlを加え、組成物中に漬け込んだ。その後、保存時間を24時間及び48時間とした以外は実施例1と同様にして一般生菌数及び大腸菌群数を測定した。また、試料の褐変の発生状況についても観察した。その結果を表4に示す。
Figure 0004644698
表4に示すように、一般生菌数及び大腸菌群数は102又は103のオーダーであった。菌数については、保存期間が24時間のときよりも48時間のときの方が多かったが、試料の褐変は両者において発生しなかった。この結果から、保存時間が長いほど細菌が増殖する傾向にあるものの、48時間が経過した後であっても十分な静菌効果を得ることができることがわかった。
実施例5においては、高野豆腐(乾燥した状態で1Kgずつ)を試料として用いた。また、静菌用組成物としては、調味成分(醤油、みりん、化学調味料、上白糖を使用)を含む調味液としての実施例1及び比較例5(酢酸濃度1%、酢酸ナトリウム濃度5%)を用いた。さらに、比較例として、静菌用組成物を含まない調味液を用意した。まず、各調味液5L中に試料を浸漬し、45分間蒸煮した。これにより、試料は5Kgとなった。この試料10gを用い、保存温度を35℃とした以外は実施例1と同様にして一般生菌数及び乳酸菌群数を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 0004644698
表5に示すように、実施例1の静菌用組成物では、一般生菌数が9.4×102、乳酸菌群数が9.4×10であった。これに対し、比較例5の静菌用組成物では、一般生菌数が5.0×106、乳酸菌群数が5.0×105であり、実施例1の静菌用組成物を用いた場合に比べて105倍以上の菌が増殖した。また、静菌用組成物を含まない場合には、一般生菌数及び乳酸菌数は、多数の菌が増殖し測定不能であった。これらの結果から、酢酸と酢酸ナトリウムとを質量比1:10で含有する静菌用組成物(実施例1)は、両者を1:5の質量比で含有する静菌用組成物(比較例5)よりも、食品に対して優れた静菌効果を付与できることがわかった。また、惣菜に適用した場合にも、優れた静菌効果が得られることがわかった。

Claims (12)

  1. 食品の静菌用組成物であって、
    酢酸1質量部に対して酢酸ナトリウムを10質量部含有する、組成物。
  2. 酢酸濃度が0.1質量%以上2質量%以下である、請求項に記載の組成物。
  3. 静菌対象が、少なくとも耐酸性を有する微生物である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記耐酸性を有する微生物が乳酸菌である、請求項に記載の組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の組成物中に調味成分を含有する、調味液。
  6. 食品の静菌方法であって、
    請求項1〜のいずれかに記載の組成物又は請求項に記載の調味液を用いて食品を処理する処理工程、を備える、静菌方法。
  7. 前記処理工程は、前記食品の少なくとも表面に前記組成物又は前記調味液を接触させる工程である、請求項に記載の静菌方法。
  8. 前記処理工程は、前記食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下になるよう前記食品に前記組成物又は前記調味液を添加する工程である、請求項6又は7に記載の静菌方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の組成物又は請求項に記載の調味液を含む、食品。
  10. 食品が生の水産物又は食肉である、請求項に記載の食品。
  11. 前記食品は液状体としての前記組成物又は前記調味液に漬した状態であり、
    前記食品中の酢酸濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下である、請求項9又は10に記載の食品。
  12. 食品の製造方法であって、
    請求項1〜のいずれかに記載の組成物又は請求項に記載の調味液を用いて食品を処理する処理工程、を備える、製造方法。
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