JP4722518B2 - 水処理用微生物担体とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体に関する。
従来、浄化槽などにおける水処理には、好気性バクテリア等の微生物による働きで溶存有機物を酸化分解させる方法が利用されている。また、微生物による水処理方法として、微生物を担持させた担体を、生物処理槽の中で水と共に旋回させることで微生物による処理能力を上げる担体流動方式がある。
水処理用微生物担体としては多孔質の樹脂架橋発泡体が広く用いられている。多孔質の樹脂架橋発泡体は、表面積が大きいため微生物が樹脂架橋発泡体の表面に生物膜を効率よく形成することができ、微生物による処理能力を高めることができる。また、樹脂架橋発泡体としては、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体が多用されている。
さらに、水中で担体が水と共に良好に旋回できるようにして処理能力を高めるため、担体を構成する樹脂架橋発泡体は、気泡(セル)が連通化された連通気泡構造のものが好ましいとされている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる担体を生物処理槽に投入すると、水面に浮かんでいる期間が長く、速やかに水中に入り(潜り)込み難くなって、水と共に効果的に旋回しないため、期待する処理能力を発揮し難い問題がある。
ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる担体が水中に入り込み難い理由として次の理由が挙げられる。その一つとして、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体が撥水性を持つことにより、水面上で水をはじいて水中に入り込みにくいことが挙げられる。また、他の理由として、一般的な連続気泡構造のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、その製造方法からくる気泡構造のために通水性が低く、内部に水が侵入するまでに時間を要するため、発泡体内の空気により浮力が働き、水中に入り込みにくいことが挙げられる。さらに、次の理由も挙げられる。すなわち、一般的な生物処理槽は、好気性微生物の働きを利用するため、散気管から空気を水中に送り込んで微生物を培養しており、散気管から水中に送り込まれる空気については、酸素が水に溶け込み易くなるように微細な気泡にされている。そのため、散気管から水中に送り込まれた微細な気泡は、樹脂架橋発泡体からなる担体に衝突した際に担体の気泡内に入り込んで保持(トラップ)され易く、生物処理槽に投入された担体は一旦水中に入っても、すぐに水面に浮上するようになる。
これらの問題を解決するため、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体に親水性を持たせたり、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の中でも通気性の高いものを担体として用いたりすることが提案されている。しかし、これらの方法によっても、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体内に空気が保持(エアートラップ)されることによる問題を解決することができず、生物処理槽において期待する処理能力を得られない問題がある。
特開2002−199879号公報 特開2002−20532号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、生物処理槽での担体の浮き上がりを抑えて処理能力を向上させることのできる水処理用微生物担体の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオレフィン系樹脂、架橋剤、発泡剤、充填剤を含む混練物から二段発泡により得られた発泡体を圧縮して連通化したポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体であって、密度1.3〜6.0g/cm の充填剤がポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部含まれ、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.03〜1.16g/cm であることを特徴とする
請求項2の発明は、ポリオレフィン系樹脂、架橋剤、発泡剤、充填剤を含む混練物を二段発泡により発泡させ、前記二段発泡により得られた発泡体を圧縮により連通化させることにより、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体を製造する方法であって、前記充填剤として密度1.3〜6.0g/cm の充填剤を前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部含み、前記ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.03〜1.16g/cm であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の気泡が連通化されていることで、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体内に水が侵入可能となり、これにより気泡内の空気が追い出され易くなって気泡内空気による浮力を抑えることができ、水処理用微生物担体が水中に入り込み易くなる。さらに、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.03〜1.16g/cmとされていることで、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体は、比重が水よりも大になり、これによっても水中に入り込み易くなる。そして、これらの相乗作用によって、水処理用微生物担体は、生物処理槽内で水中に入り込んで水と共に旋回し易くなり、水処理能力を向上させることができるようになる。
請求項1の発明によれば、密度1.3〜6.0g/cmの充填剤をポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部含むことによって、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を真密度1.03〜1.16g/cmに調整することが容易になるとともに、発泡状態が良好なポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体が得られるようになる。
本発明における水処理用微生物担体を構成するポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、ポリオレフィン系樹脂、架橋剤、発泡剤、充填剤を少なくとも含み、さらに好ましくは界面活性剤を含み、かつその他の適宜の助剤を含む混練物を発泡したものからなり、気泡膜除去処理により気泡が連通化されたものである。
ポリオレフィン系樹脂は、耐水性及び非汚染性の点で水処理用微生物担体用の発泡体に好ましい樹脂である。この発明において使用されるポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されず、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレンとメチル、エチル、プロピル若しくはブチルの各アクリル酸エステルとの共重合体、又はこれらの塩素化物、あるいはそれらの混合物、さらにはそれらとアイソタクチックポリプロピレン若しくはアタクチックポリプロピレンの混合物等を挙げることができる。
本発明において、より好ましいポリオレフィン系樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体を含むものである。エチレン酢酸ビニル共重合体を含むことによって発泡体の反発弾性率(JIS K 6400準拠)が高くなり、水処理用微生物担体が長期に渡って繰り返し生物処理槽の壁にぶつかったり、担体同士でぶつかったりしても、発泡体の骨格部分が歪んだり、へたったりし難く、歪みやへたりによる寸法減少を抑えることができる。
さらにまた、前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂の全量100重量%中、酢酸ビニル含量が12〜30重量%のものが好ましい。前記酢酸ビニル含量が12重量%未満の場合、水処理用微生物担体は反発弾性率が低くなり、長期使用の際に摩耗程度が大きくなる。それに対し、30重量%を超えると、ゴム成分たるビニル成分が多量に含まれることになって、所望の発泡倍率の発泡体が得られず、水処理用微生物担体のコストが増大する。また、ビニル成分が多いと、粘着性が増大する。前記エチレン酢酸ビニル共重合体の含量は、ポリオレフィン系樹脂の全量100重量%中、75重量%以上(最大100重量%)が好ましい。エチレン酢酸ビニル共重合体は、−70〜70℃で使用可能な熱的性質を備え、低温でも硬くならず、耐候性に優れる。しかも、引張強度や引き裂き強度の物理的強度が高い。さらにポリエチレンよりもエチレン酢酸ビニル共重合体の方が、弾性率が高く、担体同士等の衝突時における負荷を柔らかく受け流し、へたり難い。エチレン酢酸ビニル共重合体が75重量%未満の場合、反発弾性率が低くなり、得られる水処理用微生物担体が長期使用に耐えられなくなる。前記ポリオレフィン系樹脂には、ポリオレフィン系樹脂全量100重量%中、25%以下の範囲でエチレン酢酸ビニル共重合体以外の他のポリオレフィン系樹脂を含んでもよい。他のポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレンとメチル、エチル、プロピル若しくはブチルの各アクリル酸エステルとの共重合体、又はこれらの塩素化物、あるいはそれらの混合物、さらにはそれらとアイソタクチックポリプロピレン若しくはアタクチックポリプロピレンの混合物等を挙げることができる。
架橋剤としては、従来、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の二段階発泡に使用されている公知のものが用いられる。例えば、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス−ターシャリーブチルパーオキシヘキサン、1,3−ビス−ターシャリーパーオキシ−イソプロピルベンゼンなどの有機過酸化物等を挙げることができる。前記架橋剤の配合量は、通常、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.50〜1.3重量部である。
発泡剤としては、加熱により分解してガスを発生するものが用いられ、特に制限されるものではない。例えばアゾジカルボンアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ベンゼン−1,3−スルホニルヒドラジド、ジフェニルオキシド−4,4’−ジスルフォニルヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド、パラトルエンスルフォニルヒドラジド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルフタルアミド、テレフタルアジド、p−t−ブチルベンズアジド、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム等の一種又は二種以上が用いられる。特にアゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドが好適である。添加量としては、通常、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、2〜30重量部とされる。
充填剤としては、密度1.3〜6.0g/cmのものが用いられ、特に限定されるものではない。例えば、重炭酸カルシウム、珪藻土、硫酸バリウム、酸化鉄、アルミナ(酸化アルミニウム)、水酸化アルミニウム、プラスチックパウダー等を挙げることができ、それらを単独または複数種類組み合わせて使用することができる。前記充填剤の量は、ポリオレフィン系樹脂系架橋発泡体からなる水処理用微生物担体の真密度が1.03〜1.16g/cm、好ましくは1.05〜1.13g/cmとなるように調整され、具体的には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部の範囲で調整される。水処理用微生物担体の真密度が1.03g/cm未満の場合、エアートラップによる浮力に抗しきれず水中での十分な旋回性が得られなくなる。一方、水処理用微生物担体の真密度が1.16g/cmを超えると、生物処理槽へ水処理用微生物担体を投入した初期の段階においては水面に存在することもあるが、数日して微生物による生物膜が水処理用微生物担体に充分形成されてくると、生物処理槽の底部に沈んだままとなり、充分な旋回性が得られなくなる。これは、生物膜が水の比重より大きいことから、この生物膜で担体内部が満たされて埋まってくると、担体にはエアートラップ自体が起こらなくなって担体が重くなり過ぎ、旋回できなくなることによる。なお、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度は、発泡体の空隙部分を容積としないで密度を計算したものであり、ピクノメーター法(気相置換法):JIS K5101に記載、に基づくものである。
また、前記充填剤の密度が1.3g/cm未満の場合、充填剤の添加量が50重量部以下では水処理用微生物担体の真比重を1.03〜1.16g/cmにできなくなる。一方、充填剤の密度が6.0g/cmを超える場合には、充填剤の添加量を10重量部未満にすれば水処理用微生物担体の真比重を1.03〜1.16g/cmとすることが可能であるが、このような重い充填剤はポリオレフィン系樹脂に均一に分散させ難く、良好なポリオレフィン系樹脂架橋発泡体が得られなくなる。
また、前記充填剤の量をポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部とするのは次の理由による。すなわち、密度の高い充填剤を用いれば、充填剤の量を10重量部より少なくしても、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真比重を1.03〜1.16g/cmにすることが可能であるが、その場合、ポリオレフィン系樹脂中に存在する充填剤が僅かになって偏在を生じ易く、その結果ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体内での真比重のバラツキが大きくなり、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を裁断等により所望サイズにした際に、裁断後の発泡体間で真比重のバラツキが大きくなり、1.03〜1.16g/cmの水処理用微生物担体を効率よく得られなくなる。一方、密度の低い充填剤を用いれば、充填剤の量を50重量部より多くしてもポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真比重を1.03〜1.16g/cmにすることが可能であるが、その場合には、ポリオレフィン系樹脂中に存在する充填剤が多くなりすぎて発泡工程における発泡阻害が大きくなり、発泡体が得られにくくなる。
界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、また、HLBについても限定されるものではなく、イオン系(陰イオン系、陽イオン系、両性イオン系)、非イオン系のいずれでもよい。陰イオン系(アニオン系)の界面活性剤としては、脂肪酸系、アルキルベンゼン系、アルコール系、アルファオレフィン系等があり、陽イオン系(カチオン系)の界面活性剤としては、アミノ塩系、アンモニウム塩系等があり、両性イオン系の界面活性剤としては、カルボン酸系、硫酸エステル系、スルフォン酸系、リン酸エステル系等があり、非イオン系(ノニオン系)の界面活性剤としては、脂肪酸系、高級アルコール系、含窒素系等がある。
その他適宜添加される助剤としては、発泡助剤等がある。発泡助剤には、酸化亜鉛、酸化鉛等の金属酸化物、低級又は高級脂肪酸あるいはそれらの金属塩、尿素及びその誘導体等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造は、前記成分をニーダーやロールで混練して得た混練物を、公知のポリオレフィン系樹脂の二段発泡方法にしたがい発泡させ、その後気泡膜除去処理することにより行われる。
前記二段発泡方法は、前記混練物を密閉式の一次金型に充填し、加圧下加熱後に除圧することにより一次発泡させて一次発泡体を形成し、次に前記一次発泡体を、常圧で加熱して二次発泡させることにより得られる。発泡倍率は、10〜40倍が好ましい。気泡膜除去処理は、二次発泡体を圧縮することにより、簡単に行うことができる。気泡膜除去処理によって発泡体は気泡膜(セル膜)が破壊され、三次元網目骨格構造となる。気泡が連通化した発泡体は、水処理用微生物担体として使用された際に、発泡体内に水が侵入し易く、水中に入り込んで水と共に旋回し易くなると共に、発泡体内の中央部まで微生物を効率よく保持することができるようになって微生物の担持面積が増大し、しかも微生物と水との接触効率も増大するため、水処理能力を向上させることができる。また、連通化されたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、前記のように真密度が1.03〜1.16g/cmとされている。前記連通化されたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、その後裁断等により所要のサイズにされて水処理用微生物担体として使用される。
ポリオレフィン系樹脂として、酢酸ビニル含量15重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体、品番:エバテートH2020、比重0.95、住友化学工業株式会社製を100重量部、架橋剤としてジクミルパーオキサイドを0.8重量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミド、品番:AC#3、永和化成工業株式会社製を18重量部、界面活性剤として品番:アセチレノールE40、川研ファインケミカル株式会社製を表1〜表2に示す量、充填剤として珪藻土、重炭酸カルシウム、アルミナ、硫酸バリウム、酸化鉄、ポリエチレンテレフタレート(PET)粉を表1〜表3に示す量とした配合を、1Lニーダーで重量約800g混練し、次いで10インチミキシングロールで混練して混練物を得た。
Figure 0004722518
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前記混練物を、150℃にした30mm×155mm×155mmの一次金型内に充填して密封し、加圧した状態で40分加熱し、その後除圧することにより一次発泡させて一次発泡体を得た。次に、前記一次発泡体を160℃で120分加熱することにより二次発泡させ、二次発泡体を得た。その後二次発泡体を、等速二軸ロールに通して元厚の1/5に圧縮しながら5往復させることにより気泡膜除去処理を行い、各実施例のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を得た。なお、比較のために気泡膜除去処理を行わなかったものと、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.01g/cmのものをそれぞれ比較例として製造した。実施例及び比較例のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度は、測定器として、株式会社セイシン企業製、型番;MAT−7000を用いて測定した。
このようにして得られた実施例及び比較例のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を、それぞれ一辺10mmの立方体に切り出して水処理用微生物担体とし、この水処理用微生物担体の2リットル分と水10リットルを、図1に示す透明容器からなる生物処理槽10に投入し、また、生物処理槽10には150mg/LのBOD濃度に調製した人工汚水を合成下水タンク13から1L/hrで供給すると共に、エアーポンプ15により一週間エアーレーションを行った。その間、水処理用微生物担体の位置及び旋回有無について目視で判断し、また一週間後に生物処理槽10の採水口17から採取した試験水についてBODをJIS K 0102にしたがって測定した。なお、生物処理槽10には排水タンク19が接続されている。生物処理槽10に投入した人工汚水は、グルコース50g、グルタミン酸ナトリウム50g、硫酸アンモニウム50g、塩化ナトリウム1g、塩化カルシウム0.5g、硫酸マグネシウム0.3g、リン酸水素二カリウム6.4g、リン酸二水素カリウム1.6g、炭酸水素ナトリウム63gを300リットルの水に溶かして調製した。水処理用微生物担体の位置及び旋回有無及び1週間後のBODの測定結果を表1ないし表3に示す。なお、表中において「水面下浮上」とは、担体が水を含んで水面下に位置しているが、水面に接して浮かんでいる状態をいい、図1に示すような状態をいう。また下線は数値等が本発明の構成から外れて好ましくない場合を示す。
表1ないし表3から理解されるように、各実施例の水処理用微生物担体は、短期間で水中に入り込んで水と共に旋回し、また、1週間後のBOD値が小さく、すなわち水処理能力が高くなっている。それに対して、充填剤の添加量が55重量部と多い比較例1においては、発泡体を形成することができなかった。また気泡膜除去処理を行わなかった比較例2については、担体が水面上に長く浮かんでいて水中に入り込み難く、1週間後のBOD値が大きく、水処理能力が劣っていた。一方、担体の真密度が1.2あるいは1.19g/cmと重い比較例3及び4については、短期間の間に担体が水中に沈降して旋回性に劣り、1週間後のBOD値が実施例よりも少し大きく、水処理能力が少し劣っていた。また、充填剤の添加量が5重量部と充填剤が少量の比較例5については、担体が水中に入り込み難く、1週間後のBOD値が大きく、水処理能力が劣っていた。また、担体の真密度1.01g/cmと軽すぎる比較例6については、担体が水面上に長く浮かんでいて水中に入り込み難く、1週間後のBOD値が大きく、水処理能力が劣っていた。
担体の位置及び旋回性、試験水のBOD値を測定するのに使用した装置の概略図である。
符号の説明
10 生物処理槽
13 合成下水タンク
15 エアーポンプ
17 採水口
19 排水タンク

Claims (2)

  1. ポリオレフィン系樹脂、架橋剤、発泡剤、充填剤を含む混練物から二段発泡により得られた発泡体を圧縮して連通化したポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体であって、
    密度1.3〜6.0g/cm の充填剤がポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部含まれ、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.03〜1.16g/cm であることを特徴とする水処理用微生物担体。
  2. ポリオレフィン系樹脂、架橋剤、発泡剤、充填剤を含む混練物を二段発泡により発泡させ、前記二段発泡により得られた発泡体を圧縮により連通化させることにより、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体からなる水処理用微生物担体を製造する方法であって、
    前記充填剤として密度1.3〜6.0g/cm の充填剤を前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部含み、
    前記ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の真密度が1.03〜1.16g/cm であることを特徴とする水処理用微生物担体の製造方法。
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