JP4722422B2 - 表面処理アルミニウム材および熱交換器 - Google Patents

表面処理アルミニウム材および熱交換器 Download PDF

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Description

本発明は、親水性、耐汚染性、耐食性、成形性に優れる熱交換器のフィン材用の表面処理アルミニウム材およびこの表面処理アルミニウム材を備えた熱交換器に関するものである。
熱交換器は、ルームエアコン、パッケージエアコン、冷凍ショーケース、冷蔵庫、オイルクーラー及びラジエータ等を代表として種々の分野に利用されている。これらの熱交換器において、ルームエアコン及びパッケージエアコン等の熱交換器用フィンには熱伝導性及び加工性が優れることからアルミニウムが使用されている。
この熱交換器用のフィン材の表面には、冷房運転時に発生する結露水を水膜状水滴として流出させるために、親水性処理が施されている。すなわち、親水性を高める表面処理をアルミニウム材表面に施すと、このアルミニウム材からなるフィンに付着した水滴の接触角が小さくなる。この接触角が小さいほど水膜(水滴)が薄くなり、フィン表面で結露した水滴の落下性が良好となる。その結果、フィンに付着した水滴や水膜によって送風時の抵抗が高くなることを防止でき、優れた熱交換器特性を得ることができる。
しかしながら、近年汚染物が付着した場合の親水性の持続性が重要になってきた。エアコン等が使用される環境には様々な室内浮遊物質があり、これがフィン表面に付着して親水性を大きく劣化させる場合が頻発している。ここでいう汚染物とは、例えばフタル酸ジイソオクチル(DOP)などの可塑剤、パルミチン酸、ステアリン酸、パラフィン類などのプラスチック用滑剤などが挙げられる。これらの汚染物が付着した場合は、表面処理が施されたフィンにおいても親水性が大きく劣化し、フィンの表面が撥水性に変質しやすくなる。フィン表面は撥水性に変質すると、フィン表面に結露した水滴が流れ落ちることなくフィン表面に滞留し、この滞留した水滴が室内に飛散する現象(以下、水飛び現象という)を引き起こすことがある。
また、可塑剤、プラスチック用滑剤などの汚染物は、アルミニウムからなるフィン材に対して腐食性を有しているため、長期間の使用によりフィン材が腐食してしまう問題もある。
そこで、親水性と耐腐食性の両立を図ることを目的として、フィン材の表面に陽極酸化膜を形成するとともにこの陽極酸化膜上にシランカップリング剤からなる塗布層を形成した表面処理アルミニウム材が提案されている(特許文献1)。
特開2002−371381号公報
しかし、特許文献1に記載の表面処理アルミニウム材においては、シランカップリング剤からなる塗布層の厚みが極めて薄いために、アルミニウム材をフィンの形状に成形加工しようとした場合に塗布層が剥離してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、親水性、耐汚染性および耐食性ならびに成形性に優れ、かつ密着性にも優れた防食層を備えた表面処理アルミニウム材およびこのアルミニウム材を備えた熱交換器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の表面処理アルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属基材と、該金属基材の表面に形成され、空孔率が3%以下であって厚みが150nmないし300nmの範囲であり、水酸基を有する陽極酸化皮膜からなる下地層と、前記下地層上に積層され、厚みが50nmないし2200nmの範囲であって少なくともシラノール基を有する親水性樹脂が含有されてなる中間層と、前記中間層上に積層され、厚みが200nmないし5000nmの範囲であって、水酸基を有する水溶性樹脂が含有されてなる水溶性防食層とを具備してなり、前記中間層に含まれるシラノール基を前記陽極酸化皮膜に含まれる水酸基と脱水反応させてシロキサン結合を形成し、前記中間層に含まれるシラノール基を前記水溶性防食層に含まれる水酸基と脱水反応させてシロキサン結合を形成してなることを特徴とする。
上記の水溶性防食層は、結露水によって僅かに溶解するので、汚染物質を洗い流すセルフクリーン機能を有する。このため、結露水とともに汚染物質を流出させることができる。
また、水溶性防食層が上述のように結露水によって僅かに溶解したとしても、上記のように十分な厚みを有しているため、汚染物質による腐食が下地の金属基材まで達するおそれもない。
更に、下地層と親水性防食層との間に、シラノール基を含む樹脂からなる中間層が設けられているので、上記のように比較的厚みが大きな水溶性防食層であっても、密着性を高めることができる。
更にまた、金属基材の表面には陽極酸化皮膜からなる下地層が形成されており、この下地層は空孔率が5%と低く、緻密で硬い膜なので、下地層の凝集破壊による中間層および水溶性防食層の剥離を抑制され、成形加工による剥離を防止することができる。
また前記中間層には、前記中間層には、前記シラノール基を有する樹脂として、シラノール基を有する親水性樹脂が含有され、前記親水性樹脂に対するシラノール基の割合は0.8質量%以上15質量%以下の範囲であることが好ましい。
また前記中間層には、前記シラノール基を有する樹脂として、親水性樹脂とシラノール基を有するシランカップリング剤とからなる複合樹脂が含有され、前記親水性樹脂に対するシランカップリング剤の割合は1質量%以上20質量%以下の範囲であることが好ましい。
上記の構成によれば、中間層にベースとなる親水性樹脂が含まれているために、従来のシランカップリング剤のみからなる塗布層に対して、中間層の厚みを大きくすることができる。このため、下地層と水溶性防食層の密着性をより向上させることができる。また、中間層に含まれる親水性樹脂は、水溶性防食層に含まれる水溶性樹脂との親和性が高いので、水溶性防食層の密着性をより高めることができる。
次に本発明の熱交換器は、先のいずれかに記載の表面処理アルミニウム材をフィンとして備えたことを特徴とする。この構成によれば、結露水の流出性に優れ、耐汚染性が良好であり、さらに対腐食性に優れた熱交換器を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金の金属基材の表面に形成され、空孔率が3%以下であって厚みが150nmないし300nmの範囲であり、水酸基を有する陽極酸化皮膜からなる下地層と、前記下地層上に積層され、厚みが50nmないし2200nmの範囲であって少なくともシラノール基を含む樹脂が含有されてなる中間層と、前記中間層上に積層され、厚みが200nmないし5000nmの範囲であって、水酸基を有する水溶性樹脂が含有されてなる水溶性防食層とを具備してなるので、中間層のシラノール基と下地層の水酸基がシロキサン結合を形成し、中間層のシラノール基と水溶性防食層の水酸基がシロキサン結合を形成するので、親水性、耐汚染性および耐食性ならびに成形性に優れ、かつ密着性にも優れた防食層を備えた表面処理アルミニウム材およびこのアルミニウム材を備えた熱交換器を提供することができる。

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形態に係る表面処理アルミニウム材Aを示すもので、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属基材1と、この金属基材1の表面に形成された陽極酸化皮膜からなる下地層2と、この下地層2上に積層された中間層3と、中間層3の上に積層された水溶性防食層4とを具備して板状に形成されている。
前記金属基材1は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、純アルミニウムの他に、純アルミニウム系のJIS1000系合金、Al―Cu系のJIS2000系合金、Al−Mn系のJIS3000系合金、Al−Si系のJIS4000系合金、Al−Mg系のJIS5000系、Al−Mg−Si系のJIS6000系合金、あるいは、Al−Zn−Mg系のJIS7000系合金等から、用途に対応して適宜選択して使用できる。特に、フィン材等にはJIS1000系合金やJIS3000系合金が好適に採用できる。また、金属基材1としては、これらの合金等に溶体化処理、時効処理等の種々の調質処理を施したものも使用される。また、これらの素材の各種圧延板が好んで使用されるが、これらのアルミニウム合金のクラッド材も使用可能である。
前記下地層2は、前記金属基材1を陽極酸化することで形成される。この陽極酸化処理(いわゆるアルマイト処理)は、基材を構成するアルミニウム又はアルミニウム合金を電解液に浸漬して陽極処理を行う陽極酸化処理によって陽極酸化皮膜を形成するものである。下地層2は、ホウ酸、ホウ酸塩、アジピン酸塩、ケイ酸塩、マロン酸塩等の水溶液中で電解処理を施すことにより得られる空孔率5%以下の無孔質の陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)から形成されている。なお、空孔率とは、陽極酸化皮膜表面の測定領域において孔の形成されている部分の面積を全測定面積で除算した値、すなわち、空孔率=(孔のあいている面積)/(全測定面積)の関係式で示されるものである。空孔率が5%を越えると、汚染物質に対するバリアー性が低下し、耐食性が低下するので好ましくない。また、下地層2の膜厚は、30nm以上300nm以下の範囲とされている。これは、厚みが30nm未満では十分な耐食性が得られず、一方、300nmを越えると、加工によりクラックが生じやすくなり、耐食性および密着性が低下するためである。なお、より望ましい膜厚の範囲は50nm以上200nm以下の範囲である。
前記中間層3は、シラノール基を含む樹脂をディップ法、ロールコート法等により塗布することで形成される。
前記シラノール基を含む樹脂の一例として、分子内にシラノール基を有する親水性樹脂を例示できる。親水性樹脂は、水溶性防食層に含まれる水溶性樹脂との親和性が高いので、水溶性防食層の密着性をより高めることができる。また、親水性樹脂が含まれることで、中間層の厚みを大きくすることができ、下地層と水溶性防食層の密着性をより向上させることができる。また、シラノール基は、−Si−OHから構成される官能基であり、下地層2を構成する陽極酸化皮膜の水酸基(−OH)と脱水反応してシロキサン結合(Al−O−Si)を形成する。これにより、陽極酸化皮膜の水和の進行を抑制でき、極めて良好な耐食性を示すとともに、中間層3と下地層2との密着性を高めることができる。また、シラノール基は、後述する水溶性防食層を構成する水溶性樹脂の水酸基(−OH)とも脱水反応してシロキサン結合(Al−O−Si)を形成し、これにより、中間層3と水溶性防食層2との密着性を高めることができる。例えば、アクリル酸(CH=CHCOOH)とビニル系シラン(CH=CHSi(OH))を混合して重合する。
親水性樹脂としては、ポリアクリル酸樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、カルボキシメチルセルロース等を例示することができ、特にポリアクリル酸樹脂を用いることが好ましい。
また親水性樹脂に対するシラノール基の割合は、ポリアクリル酸樹脂中のカルボキシル基(−COOH)に対する割合として、0.1%以上30%以下の範囲とすることが好ましい。シラノール基の割合が0.1%未満だと、耐食性及び密着性の向上効果が得られないので好ましくない。またシラノール基の割合が30%を越えると、シラノール基同士の反応が増して密着性向上の効果が得られないので好ましくない。シラノール基のより好ましい範囲は、0.8%以上15%以下の範囲である。
次に、前記シラノール基を有する樹脂の他の例として、親水性樹脂とシラノール基を有するシランカップリング剤とからなる複合樹脂を例示できる。親水性樹脂を用いることで、水溶性防食層の密着性をより高めることができるとともに、中間層の厚みを大きくして下地層と水溶性防食層の密着性をより向上させることができる。また、シランカップリング剤に含まれるシラノール基は、下地層2を構成する陽極酸化皮膜の水酸基(−OH)と脱水反応してシロキサン結合を形成し、陽極酸化皮膜の水和の進行を抑制でき、極めて良好な耐食性を示すとともに中間層3と下地層2との密着性を高めることができる。また、シラノール基は、後述する水溶性防食層を構成する水溶性樹脂の水酸基(−OH)とも脱水反応してシロキサン結合(Al−O−Si)を形成し、中間層3と水溶性防食層2との密着性を高めることができる。
親水性樹脂としては、先に説明した樹脂を用いることが好ましい。
またシランカップリング剤としては、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤等を例示することができる。
また親水性樹脂に対するシランカップリング剤の混合割合は、0.1質量%以上30質量%以下の範囲とすることが好ましい。シランカップリング剤の割合が0.1質量%未満だと、耐食性及び密着性が得られないので好ましくなく、シランカップリング剤の割合が30質量%を越えると、カップリング剤同士が反応して耐食性及び密着性の効果が向上しないので好ましくない。シランカップリング剤のより好ましい範囲は、1質量%以上20質量%以下の範囲である。
中間層3の厚みは10nm以上5000nm以下の範囲とされている。これは、厚みが10nm未満では水溶性防食層を構成する水溶性樹脂と十分な結合ができないために、水溶性防食層との間で十分な密着性が得られず、一方、5000nmを越えると、加工によりクラックが生じやすくなり、剥離されやすくなるためである。なお、より望ましい膜厚の範囲は50nm以上2000nm以下の範囲である。
前記水溶性防食層4は、表面処理アルミニウム材の最表面に位置する層であり、結露水に対して水溶性を示すとともに汚染物質に対して防食性を示す。この水溶性防食層4は、水溶性樹脂をディップ法、ロールコート法等で塗布することにより形成される。水溶性防食層4を構成する水溶性樹脂は、分子内に水酸基(−OH)を有するものが好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、カルボキシメチルセルロース系樹脂等を例示できる。
水溶性樹脂層4の厚みは100nm以上7000nm以下の範囲とされている。これは、厚みが100nm未満では、結露水とともに流出してしまい、親水性の持続性が低下するので好ましくなく、一方、7000nmを越えると、加工によりクラックが生じやすくなり、剥離されやすくなって好ましくないためである。なお、より望ましい膜厚の範囲は200nm以上5000nm以下の範囲である。
この表面処理アルミニウム材Aは、プレス加工、絞り加工、しごき加工等の塑性加工により必要な形状に加工して種々の目的に使用されるアルミニウム成形体とすることができ、特に、熱交換器用のフィン材として用いられる。図2は、熱交換器の一実施形態として、エアコン用の熱交換器の一例を示すもので、この例の熱交換器Bは、フィン部材が多数積層された構成のフィン材14に蛇行状態のチューブ13を配して構成されている。この構造の熱交換器Bはフィン材14が先に説明した表面処理アルミニウム材Aにより構成されている。本実施形態によれば、本実施形態の表面処理アルミニウム材を用いているので、耐食性・耐汚染性に優れた熱交換器とすることができる。
次に、本実施形態の表面処理アルミニウム材の製造方法について説明する。本実施形態の表面処理アルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材の表面を電解処理することにより陽極酸化皮膜からなる下地層を形成し、この下地層の表面に中間層と水溶性防食層を順次積層することにより、製造することができる。
下地層2として空孔率5%以下の陽極酸化皮膜を形成するには、陽極酸化皮膜が多孔質化する前の段階で電解を停止し、多孔質皮膜が成長する前の段階で電解を停止することで多孔質皮膜が成長する前の段階の皮膜を得ることにより行う方法が好ましい。
ここで用いる電解液としては、ホウ酸、ホウ酸塩、アジピン酸塩、ケイ酸塩、マロン酸塩等の水溶液が用いられる。これらの水溶液を用いることにより、空孔率の調整が比較的容易に行われる。これらの電解液を用いてアルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材を陽極酸化すると、電解の初期段階において無孔質のバリア層と称される陽極酸化皮膜が成長し、この無孔質の陽極酸化皮膜の成長が所定の段階まで進むと、この無孔質の皮膜上に多孔質層が急激に成長して多孔質の陽極酸化皮膜が生成される。ここで多孔質の陽極酸化皮膜とは、無孔質の薄いバリア層の上に多孔質層が成長したものを意味する。
従って、下地層2として用いる空孔率5%以下の陽極酸化皮膜を得るためには多孔質層が成長する前に電解処理を停止すれば良い。
次に、陽極酸化皮膜上に中間層3を形成する。この中間層3は、上述のシラノール基を有する樹脂をアルコールなどの揮発性溶媒によって希釈して塗布することにより形成される。塗布の方法に特に限定はなく、ロールコート法、スプレーコート法、バーコート法、ディッピング法などの従来から知られている方法を採用することができる。塗布した後には、100℃〜300℃の熱処理を行う。熱処理の時間は、熱処理温度等に応じて、適宜調整することができる。すなわち、熱処理温度が高いほど処理時間は短く、熱処理温度が低いほど処理時間は長くすることが望ましい。例えば、180℃以上では30秒以上、250℃では10秒以上などとすることができる。この熱処理により、無機材料である金属基材と中間層に含まれるシラノール基との結合を強くすることができる。また、シラノール基同士の結合も強くすることができる。そのため、耐食性、耐汚れ性を向上させることが可能となると共に、良好な接着適性も得ることができる。
次に、中間層3上に水溶性防食層4を形成する。この水溶性防食層4は、上述の水溶性樹脂をアルコールなどの揮発性溶媒によって希釈して塗布することにより形成される。塗布の方法は、中間層の場合と同様に、ロールコート法、スプレーコート法、バーコート法、ディッピング法などを採用できる。塗布した後には、80℃〜300℃の熱処理を行う。熱処理時間は、例えば、120℃以上では30秒以上、170℃では10秒以上などとすることができる。この熱処理により、中間層に含まれるシラノール基と、水溶性防食層に含まれる水溶性樹脂との結合を強くすることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
(実験例1)
まず、金属基材として、0.1mmまで圧延したJISA1100−H24のアルミニウム合金の板材を準備した。この板材を10%NaOH水溶液で50℃で30秒間エッチングした後、30秒間水洗した。引き続き、10%HNO溶液で30秒間洗浄した後、30秒間水洗した。次いで、10%ホウ酸水溶液中で、上記アルミニウム合金を陽極とし、カーボンを陰極として、1.5A/dmで電解処理を行い、陽極酸化皮膜からなる下地層を形成した。下地層の膜厚は電圧で調整し、電解時間は30秒とした。
次に、中間層材料Aとして、ポリアクリル酸樹脂の分子中にシラノール基を2%の割合で導入させたものを用意し、これを水に分散させて塗料Aとした。また、中間層材料Bとして、90重量部のポリアクリル酸樹脂と10重量部のアミノシラン(シランカップリング剤)からなる混合樹脂を、水に分散させて塗料Bとした。また、中間層材料Cとして、ポリアクリル酸からなる樹脂を、水に分散させて塗料Cとした。更に中間層材料Dとして、ポリビニルアルコールからなる樹脂を、水に分散させて塗料Dとした。
そして、先に形成した下地層の上に、塗料A,B、C,Dをそれぞれバーコーターで塗布し、180℃で3分間の熱処理を行なうことにより、中間層A、B、C、Dを形成した。
次に、水溶性防食層材料aとして、平均重合度800のポリビニルアルコール樹脂を用意し、これを水に分散させて塗料aとした。また、水溶性防食層材料bとして、平均分子量12万のポリエチレンオキサイド樹脂を用意し、これを水に分散させて塗料bとした。更に、水溶性防食層材料cとして、ポリアクリル酸樹脂を用意し、これを水に分散させて塗料cとした。
そして、先に形成した中間層の上に、塗料a,b,cをそれぞれバーコーターで塗布し、240℃で3分間の熱処理を行なうことにより、水溶性防食層a,b,cを形成した。
以上のようにして、実施例1ないし実施例15および比較例1ないし比較例15の表面処理アルミニウム材を製造した。表1に、製造した表面処理アルミニウム材の詳細を示す。
得られた各試験例、比較例の表面処理アルミニウム材について、耐汚染性、耐食性、密着性を評価した。耐汚染性の評価は、内容積10リットルの容器に50gのステアリン酸を入れ、更に100mm角に切断した表面処理アルミニウム材を投入した。そして、容器を密閉して70℃のオーブンに50時間放置した。放置後、表面処理アルミニウム材を取り出してから水滴を付着させ、この水滴の接触角を測定した。接触角が15°以下のものを○、接触角が15°を越えて30°以下のものを△、接触角が30°を越えるものを×とした。評価結果を表2に示す。
また、耐食性の評価は、5%の塩化ナトリウム水溶液を50℃において10日間に渡って噴霧した後の表面状態を観察することにより行った。そして、外観に変化がないものを○、軽微な変色が見られるものを△、腐食されたものを×とした。結果を表2に示す。
また、密着性の評価は、表面処理アルミニウム材の上に10mm角のフェルト布を載せ、このフェルト布に対して500gの荷重を印加させながら、フェルト布を50mmの距離を20往復させた。往復後の表面の状態を観察した。剥離が観察されなかったものを○、剥離面積がフェルト布を擦った面積に対して剥離面積が15%以下のものを△、剥離面積が15%を越えるものを×とした。結果を表2に示す。
Figure 0004722422
Figure 0004722422
表2に示すように、試験例1については、下地層の厚みが30nmと本発明の下限値であったため、下地層のバリアー性が低下し、このため耐食性が△になった。
また、試験例5では、中間層の厚みが10nmと本発明の下限値であったため、親水性防食層の密着性が低下し、密着性が△になった。
更に試験例9については、中間層の厚みが上限値であったため、剥離が生じやすくなり、密着性が△になった。
更に試験例10については、水溶性防食層の厚みが下限値であったため、結露水で溶解されやすくなり、耐汚染性が△になった。
また、試験例13については、空孔率が上限値であったため、耐食性が△になった。
その他の試験例については、いずれも良好な特性を示した。
次に、比較例1については、下地層の膜厚が薄いため、耐食性が低下した。更に、腐食の発生で最表面の水溶性防食層が剥離して密着性が低下した。
比較例2については下地層の膜厚が大きいため、クラックが発生して耐食性が低下した。更に、腐食の発生で最表面の水溶性防食層が剥離して密着性が低下した。
比較例3および比較例4については、中間層にシラノール基が含有されていないため、水溶性防食層の密着性が低下し、これに伴い耐食性も低下し、さらに腐食発生で耐汚染性も低下した。
比較例5および比較例12については、下地層の空孔率が上限を超えているため、耐食性が低下した。更に、腐食の発生で最表面の水溶性防食層が剥離して密着性が低下した。
比較例6および比較例14については、中間層の膜厚が小さいため水溶性防食層の密着性が低下し、腐食が生じて耐汚染性も低下した。
比較例7および比較例13については、中間層の膜厚が大きいため水溶性防食層の密着性が低下し、腐食が生じて耐汚染性も低下した。
比較例8については、水溶性防食層として撥水性の樹脂を使用したため、耐汚染性が低下した。
比較例9については、水溶性防食層の膜厚が小さく、耐汚染性が低下した。
比較例10については、水溶性防食層の膜厚が大きく、部分的に密着性が低下し、耐汚染性および耐食性が低下した。
比較例11については、親水性防食層がないため、低汚染性および耐食性が低下した。
比較例15については、下地層としてクロメート処理膜を使用したため、全ての指標が低下した。
なお、比較例15のクロメート処理は、リン酸クロメート処理によって、クロムの付着量を20mg/mとしたものである。
(実験例2)
まず、金属基材として、実験例1と同様に、0.1mmまで圧延したアルミニウム合金の板材を準備し、これにエッチング、水洗などの処理を行なった。次に、実験例1と同様にして、陽極酸化皮膜からなる下地層を形成した。下地層の膜厚は150nmとし、空孔率は3%とした。
次に、試験例14〜20については、中間層材料として、ポリアクリル酸樹脂とアミノシラン(シランカップリング剤)からなる混合樹脂を、水に分散させた塗料を用意した。ポリアクリル樹脂に対するシランカップリング剤の混合率は、0.1%ないし30%の範囲とした。そして、先に形成した下地層の上に、用意した塗料をバーコーターで塗布し、180℃で3分間の熱処理を行なうことにより、厚さ1000nmの中間層を形成した。ただし、シランカップリング剤が100%のものについては、前記の膜厚を得ることができなかった。塗布量としては80mg/mとなった。
試験例21〜29については、シラノール基を0.1〜30%導入したポリアクリル酸を塗布した。
次に、水溶性防食層として、実験例1で用いた塗料aを用い、先に形成した中間層の上に塗料aバーコーターで塗布し、240℃で3分間の熱処理を行なうことにより、厚さ
2000nmの水溶性防食層を形成した。
以上のようにして、試験例14ないし試験例29および比較例16の表面処理アルミニウム材を製造した。表3に、製造した表面処理アルミニウム材の詳細を示す。
得られた各試験例、比較例の表面処理アルミニウム材について、実験例1と同様にして耐汚染性、耐食性、密着性を評価した。結果を表3に示す。


なお、表3における空孔率は、下地層表面の任意の20カ所について、10万倍の拡大写真を電子顕微鏡で撮影し、撮影面積に対する孔の開口面積率を測定してこの開口面積率を空孔率とした。尚、孔は、開口面積が5nm以上で深さが5nm以上のものを計測対象とした。また、金属間化合物等が存在して皮膜が不連続になったような部位は測定対象から除外した。
また表3における各層の膜厚は、各層をミクロトームで切断し、その断面を観察して膜厚を求めた。
Figure 0004722422
表3に示すように、シランカップリング剤の含有量が 0.1%ないし30%の範囲では、各指標が良好な特性を示した。シランカップリング剤が少なすぎると、水溶性防食層の密着性が低下し、これに伴って対汚染性および耐食性も低下した。また、比較例16のシランカップリング剤が100%のものは、中間層の膜厚が測定不能な程度に低下し、これにより水溶性防食層の密着性が低下し、対汚染性および耐食性も低下した。
本発明のフィン材用表面処理アルミニウム材は、ルームエアコン、パッケージエアコン、冷蔵庫、冷凍ショーケース、オイルクーラー、ラジエーター等の熱交換器のフィン材として好適に用いられる。
本発明の実施形態である表面処理アルミニウム材の断面模式図。 本発明の実施形態であるエアコン用の熱交換器の一例を示す斜視図。
符号の説明
A…表面処理アルミニウム材、1…金属基材、2…下地層、3…中間層、4…水溶性防食層

Claims (4)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属基材と、
    該金属基材の表面に形成され、空孔率が3%以下であって厚みが150nmないし300nmの範囲であり、水酸基を有する陽極酸化皮膜からなる下地層と、
    前記下地層上に積層され、厚みが50nmないし2200nmの範囲であって少なくともシラノール基を有する親水性樹脂が含有されてなる中間層と、
    前記中間層上に積層され、厚みが200nmないし5000nmの範囲であって、水酸基を有する水溶性樹脂が含有されてなる水溶性防食層とを具備してなり、
    前記中間層に含まれるシラノール基を前記陽極酸化皮膜に含まれる水酸基と脱水反応させてシロキサン結合を形成し、
    前記中間層に含まれるシラノール基を前記水溶性防食層に含まれる水酸基と脱水反応させてシロキサン結合を形成してなることを特徴とする表面処理アルミニウム材。
  2. 前記中間層には、前記シラノール基を有する樹脂として、シラノール基を有する親水性樹脂が含有され、前記親水性樹脂に対するシラノール基の割合は0.8質量%以上15質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理アルミニウム材。
  3. 前記中間層には、前記シラノール基を有する樹脂として、親水性樹脂とシラノール基を有するシランカップリング剤とからなる複合樹脂が含有され、前記親水性樹脂に対するシランカップリング剤の割合は1質量%以上20質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理アルミニウム材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理アルミニウム材をフィンとして備えたことを特徴とする熱交換器。
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