JP4720531B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
電子写真技術の中核となる感光体については、その光導電材料として従来からのセレン、ヒ素−セレン合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した感光体が主流となっている。
即ち本発明は、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体と、該感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光し静電潜像を形成する露光装置と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を非接触現像方式で現像する現像装置とを備えた
画像形成装置において、該電子写真感光体の感光層が、電荷発生層、及び電荷輸送層を有する積層型感光層であり、該電荷輸送層に下記式(1)で表される繰り返し構造を有するポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする、画像形成装置に存する。
本発明において、感光層の含有するポリカーボネート樹脂は、下記式(1)で表される繰り返し構造単位を有するものである。
式(1)中、R1は水素原子または炭素数2以上のアルキル基を表し、好ましくは水素原子または炭素数5以下のアルキル基、より好ましくは水素原子または炭素数3以下のアルキル基であり、特には水素原子またはエチル基であることが好ましい。R2およびR3はアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、より好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、特にはメチル基が好ましい。mおよびnは1〜4の整数を表し、好ましくは2以下、特に好ましくは1である。mおよびnが、2以上である場合、複数存在するR2およびR3は、互いに異なっていてもよい。R2およびR3は、式(1)中のベンゼン環に対して任意の位置に結合することが可能であるが、それぞれのベンゼン環に
結合する酸素原子に対して、o−位(ortho−)に結合することが好ましく、この場合特にmおよびnがともに1であることが好ましい。
具体的には、例えば塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等の不活性溶媒存在下、上記二価フェノール系化合物に酸受容体としてアルカリ水溶液あるいはピリジン等を加え、
ホスゲンを導入しながら反応させる。酸受容体としてアルカリ水溶液を使用する時は、触媒としてトリメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミン類、あるいはテトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド等の第4級アンモニウム化合物を用いると反応速度が増大する。また必要に応じて分子量調節剤としてフェノール、p−ターシャリブチルフェノール等の一価のフェノールを共存させても良い。触媒は最初から加えても良いし、オリゴマーを造った後に加えても良い。
(イ) 二種以上のフェノール系化合物を最初に同時にホスゲンと反応させて共重合する。(ロ)先ず一種のフェノール系化合物をホスゲンと反応させ、ある程度反応が進んでから他方のフェノール系化合物を加えて重合する。
(ハ)フェノール系化合物を別々にホスゲンと反応させてオリゴマーを製造し、それらを反応させて重合する。
b=100×ηsp/C C=6.00(g/L)
η=b/a
Mv=3207×η1.205
以下、本発明に係る電子写真感光体について説明する。
電子写真感光体の感光層は、導電性支持体上に設けられ、下引き層を有する場合は下引き層上に設けられる。感光層の型式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された、いわゆる単層型感光体、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層および電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二つに機能分離された複層構造の、いわゆる積層型感光体があげられるが、何れの構成であってもよい。
を発揮できる順積層型感光層が好ましい。
本発明に係る電子写真感光体で使用される式(1)で表される繰り返し構造を有するポリカーボネート樹脂は、導電性支持体上に形成される何れの層に含有されていても構わないが、通常、単層型感光層または積層型感光層の電荷輸送層に含有される。特に、電気特性に高い効果が得られることから、積層型感光層の電荷輸送層中に含有されるのが好ましい。
本発明に係る電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層を形成して構成される。
感光層が形成される導電性支持体としては周知の電子写真感光体に採用されているものがいずれも使用できる。具体的には例えばアルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル、亜鉛、インジウム、金、銀等の金属材料からなるドラム、シートあるいはこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物、あるいは表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化インジウム、導電性高分子等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙、ガラス等の絶縁性支持体が挙げられる。更に、金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、高分子電解質等の導電性物質を適当なバインダーとともに塗布して導電処理したプラスチックフィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等が挙げられる。また、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等の導電性物質を含有し、導電性となったプラスチックのシートやドラムが挙げられる。又、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性金属酸化物で導電処理したプラスチックフィルムやベルトが挙げられる。このように導電性支持体の表面は、画質に影響のない範囲で各種の処理、例えば、表面の酸化処理や薬品処理を行うことができる。形状はドラム、シート、ベルト、シームレスベルト等の任意の形状を取ることができる。
導電性支持体と感光層との間には通常使用されるような公知のブロッキング層が設けられていてもよい。ブロッキング層としては、例えばアルミニウムの陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドなどの有機層が使用される。有機層をブロッキング層として用いる場合には単独あるいはチタニア、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム等の金属酸化物あるいは銅、銀、アルミニウム等の金属微粉末を分散させて用いてもよい。
しくは0.1〜10μmの範囲である。
導電性支持体としてアルミニウム合金等の金属材料を用いた場合、陽極酸化被膜を施してから用いてもよい。陽極酸化被膜を施した場合、公知の方法により封孔処理を施すのが望ましい。
るものではない。
上記低温封孔処理の場合に使用されるフッ化ニッケル水溶液濃度は、適宜選べるが、3
〜6g/lの範囲で使用された場合、より好ましい結果が得られる。また、封孔処理をスムーズに進めるために、処理温度としては、25〜40℃、好ましくは30〜35℃で、また、フッ化ニッケル水溶液pHは、4.5〜6.5、好ましくは5.5〜6.0の範囲で処理するのがよい。pH調節剤としては、シュウ酸、ホウ酸、ギ酸、酢酸、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、アンモニア水等を用いることが出来る。処理時間は、被膜の膜厚1μmあたり1〜3分の範囲で処理することが好ましい。なお、被膜物性を更に改良するためにフッ化コバルト、酢酸コバルト、硫酸ニッケル、界面活性剤等をフッ化ニッケル水溶液に添加しておいてもよい。次いで水洗、乾燥して低温封孔処理を終える。前記高温封孔処理の場合の封孔剤としては、酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸鉛、酢酸ニッケル−コバルト、硝酸バリウム等の金属塩水溶液を用いることが出来るが、特に酢酸ニッケルを用いるのが好ましい。酢酸ニッケル水溶液を用いる場合の濃度は5〜20g/lの範囲内で使用するのが好ましい。処理温度は80〜100℃、好ましくは90〜98℃で、また、酢酸ニッケル水溶液のpHは5.0〜6.0の範囲で処理するのが好ましい。ここでpH調節剤としてはアンモニア水、酢酸ナトリウム等を用いることが出来る。処理時間は10分以上、好ましくは20分以上処理するのが好ましい。なお、この場合も被膜物性を改良するために酢酸ナトリウム、有機カルボン酸、アニオン系、ノニオン系界面活性剤等を酢酸ニッケル水溶液に添加してもよい。次いで水洗、乾燥して高温封孔処理を終える。平均膜厚が厚い場合には、封孔液の高濃度化、高温・長時間処理により強い封孔条件を必要とする。従って生産性が悪くなると共に、被膜表面にシミ、汚れ、粉ふきといった表面欠陥を生じやすくなる。このような点から、陽極酸化被膜の平均膜厚は通常20μm以下、特に7μm以下で形成されることが好ましい。
導電性支持体上に形成された感光層としては、電荷発生物質と電荷輸送物質が同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された単層構造のものであっても、もしくは電荷発生物質がバインダー中に分散された電荷発生層と電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層とに機能分離された積層構造のもののいずれであってもよい。感光層が積層構造のものである場合の電荷発生層は、結着樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に電荷発生物質を分散させることにより調製される塗布液を導電性支持体上、または導電性支持体上に形成された下引き層上に塗布し、電荷発生物質の微粒子と各種バインダー樹脂とを結着することにより形成される。
本発明に係る感光層が含有するアゾ顔料としては、電子写真感光体に用いることができるものであればどのようなアゾ顔料も使用することが可能である。従前知られた電荷発生物質として機能するアゾ顔料としては、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、テトラキスアゾ顔料などがあげられる。これらの中でも、アゾ結合を複数有するものが好ましく、特には、ビスアゾ顔料、またはトリスアゾ顔料が好ましい。また、複数のアゾ結合を有するアゾ顔料の場合、カップラー成分は同じでも異なっていてもよく、より好ましくは異なるカップラーを用いる。以下に本発明の電子写真感光体に好適に用いられるアゾ化合物の具体例を示すが、本発明で用いる電荷発生物質は、以下のアゾ顔料に限定されるものではない。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
ゾール誘導体、ピラゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾフラン誘導体等の複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体及びこれらの化合物の複数種が結合したもの、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体等の電子供与性物質等が挙げられる。これらの中でも、カルバゾール誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体、及びこれらの化合物の複数種が結合したものが好ましい。これらの電荷輸送物質は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせで併用しても良い。
本発明に係る電子写真感光体が分散型の感光層を有する場合は、電荷発生物質は電荷輸送物質と共に、式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を含有する層中に分散または溶解して用いられる。
この際、電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは、0.5μm以下で使用される。
さらに、感光層には、必要に応じて酸化防止剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、滑剤、紫外線吸収剤、増感剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
得られる塗布液を導電性支持体上に塗布、乾燥し、感光層を形成するが、通常、数μ〜数十μ、好ましくは10〜45μm、さらに好ましくは15〜35μmで用いられる。
i)電荷発生層
本発明に係る電子写真感光体が積層型感光層を持つ場合は、電荷発生物質は単独で、またはバインダー樹脂と共に用いられて、電荷発生層を形成する。
電荷発生物質をボールミル、超音波分散器、ペイントシェイカー、アトライター、サンドグラインダ等により適当な分散媒に分散、溶解し、必要に応じてバインダー樹脂を添加して塗布液を調整し、この塗布液をディッピング法、スプレー法、バーコーター法、ブレード法、ロールコーター法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、等の塗布法により塗布後、乾燥する。
電荷発生物質が単独で用いられる場合には、上記分散液にバインダーを添加せずに塗布液を調整し、塗布しても良いし、蒸着やスパッタリング等の方法で形成しても良い。
本発明に係る電子写真感光体が機能分離型の感光層を有する場合、電荷輸送物質は、式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂に混合されて、電荷輸送層を形成する
電荷輸送物質およびバインダー樹脂の割合は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常、電荷輸送物質は10〜200重量部、好ましくは30〜150重量部の範囲である。バインダー樹脂が式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂以外の樹脂を含む場合には、式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂の割合は全樹脂に対して、通常50重量%以上、好ましくは80重量%以上である。50重量%以下であると本発明の効果が小さくなる。
さらに、電荷輸送層には、必要に応じて酸化防止剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、滑剤、紫外線吸収剤、増感剤等の各種添加剤並びに他の電荷輸送材料を含んでいてもよい。
またこの他に、塗膜の機械的強度や、耐久性向上のための種々の添加剤を用いることができる。この様な添加剤としては、周知の可塑剤や、種々の安定剤、流動性付与剤、架橋剤等が挙げられる。
上記各層を塗布する際に使用される溶媒、分散媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ノナン等の飽和脂肪族系溶媒、トルエン、キシレン、アニソール等の芳香族系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロナフタレン等のハロゲン化芳香族系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、4−メチル−4−メトキシ−2−ペンタノン等の鎖状、及び環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、1,2―ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の鎖状、及び環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等の含窒素化合物、リグロイン等の鉱油、水などが挙げられ、後述する下引き層を溶解しないものが好ましく用いられる。またこれらは単独、または2種以上を併用しても用いることが可能である。
感光層の塗布方法としては、スプレー塗布法、スパイラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布法等がある。
スプレー塗布法としては、エアスプレー、エアレススプレー、静電エアスプレー、静電エアレススプレー、回転霧化式静電スプレー、ホットスプレー、ホットエアレススプレー等があるが、均一な膜厚を得るための微粒化度、付着効率等を考えると回転霧化式静電スプレーにおいて、再公表平1−805198号公報に開示されている搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転させながらその軸方向に間隔を開けることなく連続して搬送することにより、総合的に高い付着効率で膜厚の均一性に優れた電子写真感光体を得ることができる。
浸漬塗布法は、一例としては以下のような電荷輸送層の塗布形成手順が挙げられる。
ここで実質的に塗布液の粘度はバインダー樹脂の種類及びその分子量により決まるが、あまり分子量が低い場合には感光層の機械的強度が低下するためこれを損わない程度の分子量を持つバインダー樹脂を使用することが好ましい。この様にして調整された塗布液を用いて浸漬塗布法により電荷輸送層または感光層が形成される。
次に、本発明に係る電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
感光体1は、上述した本発明に係る電子写真感光体であれば特に制限はないが、図1ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に上述した感光層を形成したドラム状の感光体を示している。この感光体1の外周面に沿って、帯電装置2,露光装置3,現像装置4,転写装置5およびクリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
た直接帯電部材を感光体表面に接触させて帯電させる直接帯電装置(接触型帯電装置)がよく用いられる。直接帯電手段の例としては、帯電ローラー、帯電ブラシ等の接触帯電器などがあげられる。なお、図1では、帯電装置2の一例としてローラー型の帯電装置(帯電ローラー)を示している。直接帯電手段として、気中放電を伴う帯電、あるいは気中放電を伴わない注入帯電いずれも可能である。また、帯電ローラーに樹脂シートの等を巻き付け感光体と帯電ローラーを帯電性の安定する距離で非接触に保った状態で帯電を行なうNCローラー帯電方式をとることも可能である。また、帯電時に印可する電圧としては、直流電圧だけの場合、および直流に交流を重畳させて用いることもできる。
色の異なるトナーを感光体上に複数回現像しカラー画像を形成する場合には、先に現像したトナー像が乱されないようにするため、直流のみを用いることが好ましい。
現像ローラー44および供給ローラー43は、回転駆動機構(図示せず)によって回転され、現像ローラー44にトナーTを供給する。現像ローラー44に供給されたトナーTは規制部材45によって所定の層厚に規制された後、電子写真感光体1に向かって搬送される。現像ローラー44は、電子写真感光体1と現像ローラー44上に形成されたトナーTの層とが接しないような所定の距離(エアギャップ)を有するように配設されており、搬送されてきたトナーTが電子写真感光体1表面に形成された潜像部に向かって空間を飛翔することにより現像が行われる。
現像バイアスとして直流に交流が重畳された電圧を用いる場合には、現像ローラー44と感光体1との間をトナーが複数回往復飛翔することにより、最終的に画像部のみにトナ
ーが付着することによって現像が行われることもある。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラー転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法など、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー,転写ローラー,転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を記録紙(用紙,媒体)Pに転写するものである。本発明は、この転写電圧が大きい場合により大きな効果を発現する。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラー定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着、IH定着、ベルト定着、IHF定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。などの公知の方法のいずれでも用いることが可能であり、これら定着方式は単独で用いても良く、複数の定着方式を組み合わせた形で使用してもよい。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3により露
光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行なう。
現像ローラー44に担持された帯電トナーTが感光体1に対向すると、現像ローラー44上のトナーが感光体1へ向かって飛翔し、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。
なお、画像形成装置は、上述した構成に加え、例えば除電工程を行なうことができる構成としても良い。除電工程は、電子写真感光体に露光を行なうことで電子写真感光体の除電を行なう工程であり、除電装置としては、蛍光灯、LED等が使用される。また除電工程で用いる光は、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。
なお、電子写真感光体1を、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6、および定着装置7のうち1つまたは2つ以上と組み合わせて、一体型のカートリッジ(以下適宜「電子写真感光体カートリッジ」という)として構成し、この電子写真感光体カートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。例えば、帯電手段3、現像手段4およびクリーニング手段6の内、少なくとも1つをドラム状感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化とすることが出来る。この場合、例えば電子写真感光体1やその他の部材が劣化した場合に、この電子写真感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい電子写真感光体カートリッジを画像形成装置本体に装着することにより、画像形成装置の保守・管理が容易となる。
下引き層用分散液は、次のようにして製造した。即ち、平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、高速流動式混合混練機((株)カワタ社製「SMG300」)に投入し、回転周速34.5m/秒で高速混合して得られた表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの重量比が7/3の混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表わされる化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表わされる化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表わされる化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表わされる化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表わされる化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行なうことにより、メタノール/1−プロパノールの重量比が7/3で、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する、固形分濃度16.0%の下引き層用分散液とした。
・電荷発生層用分散液β1
CuKα線によるX線回折において、ブラッグ角(2θ±0.2)27.3゜に最大回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン10重量部を、1,2−ジメトキシエタン150重量部に加え、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行い、顔料分散液を作製した。
CuKα線によるX線回折において、ブラッグ角(2θ±0.2)9.3゜、10.6゜、13.2゜、15.1゜、15.7゜、16.1゜、20.8゜、23.3゜、26.3゜、27.1゜に強い回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン10重量部を、1,2−ジメトキシエタン150重量部に加え、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行い、顔料分散液を作製した。
%、1,2−ジメトキシエタン:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン=9:1の電荷発生層用分散液β2を作製した。
電荷発生層用分散液β1と電荷発生層用分散液β2を8:2の割合で混合し、電荷発生層用分散液β3を調製した。
<感光体の作製および評価>
表面が鏡面仕上げされた外径30mm、長さ285mm、肉厚1.0mmのアルミニウム合金よりなるシリンダーの表面に、陽極酸化処理を行い、その後酢酸ニッケルを主成分とする封孔剤によって封孔処理を行うことにより、約6μmの陽極酸化被膜(アルマイト被膜)を形成した。このシリンダーを先に調製した電荷発生層用塗布液β2に浸漬し、その乾燥後の重量が0.3g/m2となるように電荷発生層を形成した。
この際、プリントする前の感光層の膜厚、24000枚プリント後の膜厚を測定し、その差からプリント10000枚当たりの膜減り量を計算した。結果を表1に示す。
表面が粗切削(Rmax=0.8)された外径30mm、長さ254mm、肉厚0.75mmのアルミニウム合金よりなるシリンダーを、先に調製した下引き層用分散液に浸漬塗布し、膜厚約1.3μmの下引き層を形成した。このシリンダーを先に調製した電荷発生層用分散液β3に浸漬塗布し、乾燥後の重量が0.3g/m2となるように電荷発生層を形成した。
電荷輸送層のバインダー樹脂を下記構造式(5)のポリカーボネート樹脂B(粘度平均分子量約40,000)に替えた以外は実施例1と同様にして、感光体B1を作製し、膜減り量を測定した。結果を表1に示す。
電荷輸送層のバインダー樹脂を前記構造式(5)のポリカーボネート樹脂B(粘度平均分子量約40,000)に替えた以外は比較例1と同様にして、感光体B2を作製し、膜減り量を測定した。結果を表1に示す。
写真感光体を用いた場合には、特に非接触現像方式により現像した場合に限り、磨耗量が特段に小さくなった。一方で、接触現像方式により現像した場合においては、本発明に係るポリカーボネート樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体を用いた場合(比較例1)の方が、本発明外のポリカーボネート樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体を用いた場合(比較例3)よりも逆に磨耗量が大きくなっており、本発明の奏する効果は、本発明に特有の構成においてのみ予想外に発現されるものであることが分かる。
2 帯電装置(帯電ローラー)
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラー
44 現像ローラー
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラー)
72 下部定着部材(定着ローラー)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙
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