JP4720270B2 - 排ガス浄化用触媒およびその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4720270B2
JP4720270B2 JP2005120336A JP2005120336A JP4720270B2 JP 4720270 B2 JP4720270 B2 JP 4720270B2 JP 2005120336 A JP2005120336 A JP 2005120336A JP 2005120336 A JP2005120336 A JP 2005120336A JP 4720270 B2 JP4720270 B2 JP 4720270B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
magnesium
support
exhaust gas
dispersed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005120336A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006297237A (ja
Inventor
伸一 竹島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005120336A priority Critical patent/JP4720270B2/ja
Publication of JP2006297237A publication Critical patent/JP2006297237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720270B2 publication Critical patent/JP4720270B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、内燃機関などから生じる排ガスを浄化するための触媒に関し、特に触媒活性元素として白金などの貴金属粒子を担持した触媒およびその製造方法に関するものである。
車両の内燃機関から生じる排ガスを、酸化あるいは還元反応によって浄化する触媒として、アルミナなどの耐熱性金属酸化物からなる担体に、白金やロジウムなどの貴金属を担持した触媒が知られている。また、酸素吸蔵能(OSC)のある酸化セリウム(セリア)やNOx吸蔵能のあるバリウムなどを、更に担持したいわゆる吸蔵還元型触媒が知られている。
白金などの貴金属は、酸化触媒としての活性を有しているが、その機能を向上させるためには、可及的に粒径の小さい微粒子状であり、かつ広く分散させられていることが好ましい。しかしながら、触媒は、高温に曝されるために、微粒子となって分散している触媒活性元素が次第に焼結(シンタリング)してその粒径が増大し、その結果、触媒性能が低下することがある。このような触媒活性粒子の焼結は、その移動が一つの要因となっていると考えられるので、特許文献1には、例えば白金粒子を、担体であるアルミナがいわゆる立体障害を形成するように担持した触媒が記載されている。これは、より具体的には、白金粒子をアルミナなどからなる担体に一部、埋没した状態で担持させた構造であり、白金粒子を生成したミセル内の水相で、アルミナなどの担体の沈殿を生じさせ、これにより白金粒子を、担体によって包み込むように構成した触媒である。
また従来、セリアを含有する担体では、内燃機関の空燃比を大きくしたリーン状態すなわち酸化雰囲気において、白金粒子のシンタリングが抑制されることが知られている。これは、セリウムイオンの原子価の影響で、白金粒子を担体上に固定する相互作用が増幅されることによるものと思われる。
なお、従来、触媒の耐久性や性能に影響する担体中の成分として酸化マグネシウムが知られており、担体をアルミナと酸化マグネシウムとによって構成した例が、特許文献2,3,4に記載されている。
特許第3466856号公報 特許第3436427号公報 特開平9−248458号公報 特開平11−319481号公報
特許文献1に記載された触媒では、白金などの貴金属触媒活性粒子が、アルミナなどの担体構成物質によって包み込まれているので、白金粒子の移動を阻止してそのシンタリングを抑制することができるが、白金粒子の全体としての比表面積が減じられる可能性がある。
また、担体中のセリアなどの酸化物によって白金などの貴金属触媒活性粒子と担体との相互作用を増大させる触媒では、還元雰囲気になった場合に、その酸化物が酸素を放出し、特にセリウムイオンでは原子価が三価に減少するので、白金粒子を固定する相互作用が弱くなり、その結果、白金粒子のシンタリングを抑制できなくなり、極端な場合には、白金粒子のシンタリングが促進される可能性がある。
なお、特許文献2ないし4に記載されているように、担体にアルミナと併せて酸化マグネシウムを使用すると、NOx吸蔵材と担体との間の反応を抑制でき、あるいはイオウ被毒を抑制できるとされているが、白金などの貴金属触媒活性粒子のシンタリング抑制の技術は、特許文献2ないし4には開示されていない。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、担体上の白金などの触媒活性粒子の焼結を防止もしくは抑制することのできる排ガス浄化用触媒およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、マグネシアアルミナ複合酸化物を含む金属酸化物担体に、白金を含む貴金属粒子を担持した排ガス浄化用触媒であって、前記担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの原子数の比(Mg/(Mg+Al))が1/3を超えかつ4/5以下であり、粒径が20nm以下の酸化マグネシウム微粒子がスピネル中もしくはスピネル上に分散させられていることを特徴とする触媒である。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒を製造する方法であって、水溶性マグネシウム化合物の水溶液を有機溶媒中に分散させたマイクロエマルション液と、アルミニウムアルコキシド溶液とを混合して、加水分解によりマグネシアアルミナ複合酸化物の前駆体粒子を形成させ、その前駆体粒子を焼成して前記金属酸化物担体とすることにより、前記担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al):原子数の比)が1/3を超えかつ4/5以下で、かつ粒径が20nm以下の酸化マグネシウム微粒子がスピネル中もしくはスピネル上に分散され、さらに、その金属酸化物担体に白金を含む前記貴金属粒子が担されていることを特徴とする方法である。また、請求項3の発明は、前記マイクロエマルション液中に分散させられているミセルの水滴径は、30nm以下であることを特徴とする方法である
この発明によれば、担体におけるマグネシウムの割合(Mg/(Mg+Al))が1/3を超えかつ4/5以下であり、しかも粒径が20nm以下の酸化マグネシウム微粒子がスピネル中もしくはスピネル上に分散させられているために、高温酸化雰囲気であっても、貴金属粒子と担体との間の相互作用の低下や貴金属粒子の移動が抑制され、その結果、貴金属粒子のシンタリングを防止もしくは抑制することができる。あるいは、貴金属粒子が高温酸化雰囲気で一旦焼結しても、マグネシウムが上記の割合および状態で担体中に含まれていることにより、焼結した貴金属粒子が再分散させられ、結局は、貴金属粒子がその焼結を防止もしくは抑制された状態に維持される。
この発明の排ガス浄化用触媒は、貴金属粒子をマグネシアアルミナ複合酸化物を含む金属酸化物からなる担体上に担持させた触媒である。その貴金属粒子は、触媒活性のある粒子であり、具体的には白金(Pt)粒子である。その粒径は、20nm程度以下であることが好ましく、その粒径は、焼結が防止もしくは抑制されることにより、あるいは一旦焼結した後の再分散により、維持されることもある。
担体は、マグネシアアルミナ複合酸化物によって主として構成されるが、これ以外に、セリアやジルコニアを含んでいてもよい。また、担持する元素は、上記の貴金属粒子に加えて、NOx吸蔵能のあるバリウムなどのアルカリ土類金属粒子であってもよい。担体を構成するマグネシウムの量は、アルミニウムとの合計量に対して1/3を超え、4/5以下である。すなわち、マグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al))が1/3を超えかつ4/5以下である。スピネルは、MgO・Al23で表されるから、この発明では、スピネルを含まず、スピネルよりも酸化マグネシウム(マグネシア:MgO)の割合が多い複合酸化物もしくは組成の担体である。
Mgの量とPt粒子の粒径との関係を調べた。先ず、担体をマグネシアアルミナ複合酸化物によって形成するとともにその担体上に、1wt%のPt粒子を担持させ、マグネシウムの量を変化させてPt粒子のシンタリングの状態すなわちPt粒子の粒径の変化を測定した。なお、Pt粒子の粒径は、一酸化炭素ガスの吸着による方法で測定した。また、焼成は、空気中で800℃に、2時間加熱することによりおこなった。測定結果を図1に示す。
図1に示すように、担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al))が1/3以下の状態では、白金の粒径が20nmを大きく超えてしまい、Pt粒子のシンタリングが進行していることが認められた。また、上記の比率が4/5を超えると、白金の粒径が20nmを超えてしまい、Pt粒子のシンタリングが進行していることが認められた。したがってこの発明では、前記担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al))が1/3を超えかつ4/5以下にしたのである。
この発明の構成では、スピネルに対して余剰のMgOが担体中に存在することになり、その余剰のMgOの少なくともいずれかは、粒子として分散して担体を構成する。その状態を図2に模式的に示しており、スピネル担体1の内部および/または表面にMgO超微粒子2が分散している。そして、その担体1の表面にPt粒子3が担持されている。そのMgO粒子の粒径は、この発明では、20nm以下とする。この粒径は、平均粒径である。
表1は、上述した図1に示す結果を得るための測定に供された触媒のうち、担体中のマグネシウムの比率(Mg/(Mg+Al))がこの発明の範囲内である1/3を超えかつ4/5以下のものについて、焼成後のMgOの粒径をX線回折解析で測定するとともに、Pt粒子の粒径を一酸化炭素(CO)吸着で測定し、両者の関係をまとめたものである。
Figure 0004720270
表1に示すように、MgOの粒径が8.0nm以上の場合には、MgOの粒径の増大に応じてPt粒子の粒径が増大し、しかも両者の差が次第に小さくなっていることが認められる。一方、Pt粒子の粒径は、20nm程度以下に維持することが、触媒活性を良好な状態に維持する上で好ましいと考えられるので、MgOの粒径とPt粒子の粒径との上記の関係から、この発明ではMgOの粒径を20nm以下とした。
この発明の排ガス浄化用触媒によれば、白金などの触媒活性のある貴金属粒子のシンタリングを抑制することができる。その機能を検証するために以下に述べる実験をおこなった。まず、アルミナ担体上に、Ptを担持し、焼成してPt粒子径を50nmにシンタリングさせ、これをこの発明に係る組成のマグネシアアルミナ複合酸化物からなる担体(Mg0.46Al00.54)に混合し、その混合粉末を空気中で800℃に加熱して焼成し、その焼成時間を変化させた。焼成時間が2時間の場合と4時間の場合とのPt粒子の粒径を測定した。結果を図3に示してある。
Pt粒子は、上記のようにアルミナに担持させてあるから、マグネシアアルミナ複合酸化物担体には積極的に接触しておらず、むしろ非接触に近い状態となっている。それにも関わらず、図3に示すように、Pt粒子の粒径が、焼成時間が長くなるに従って小さくなっており、これは、一旦焼結したPt粒子が再度、分散させられたことを示している。
Pt粒子がマグネシアアルミナ複合酸化物担体に接触していないにも関わらず、このような作用が生じる要因を検証するために、マグネシアアルミナ複合酸化物からの放出物を調査した。アルミナにPt粒子を1wt%担持させた触媒(Pt/アルミナ)と、マグネシアアルミナ複合酸化物(Mg0.462Al0.538)担体にPt粒子を1wt%担持させた触媒(Pt/Mg12Al1433)とを用意し、H2ガスを1%含有する還元雰囲気で、300℃に加熱する定常還元後の活性酸素(O2 -)の生成量と、空気中に放置した場合の活性酸素の生成量とを、磁場による活性酸素の不対電子のスピン共鳴(ESR)で測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004720270
担体としてマグネシアアルミナ複合酸化物(Mg0.462Al0.538)を用いた触媒では、定常還元後の活性酸素の生成量が格段に増加した。したがって、この発明におけるPt粒子などの触媒活性貴金属粒子のシンタリングを抑制する作用は、マグネシアアルミナ複合酸化物から生成される活性酸素によって生じ、貴金属粒子が一旦、焼結しても、その活性酸素の作用によって貴金属粒子が再分散させられることにより、結果的に貴金属粒子のシンタリングが抑制されるものと考えられる。
この発明の排ガス浄化用触媒においては、上述したように、担体中にMgOの微細な粒子が分散させられている。このような構成の担体は、いわゆるマイクロエマルション法によって製造することができる。
先ず、マグネシウム源としてのマイクロエマルション液を用意する。これは、適宜の水溶性マグネシウム化合物の水溶液を界面活性剤と共に有機溶媒に混合し、水溶液および界面活性剤ならびに有機溶媒の三者のモル比を適宜に調整することにより、内部に水相を含むミセルを有機溶媒中に分散させることにより作ることができる。そのミセルの水滴径は、有機溶媒と界面活性剤とのモル比(O/S)によって調整すればよい。
その水溶性マグネシウム化合物としては、硝酸塩が代表的であるが、これ以外に酢酸塩、塩化物などを使用することができる。また、この発明で使用できる界面活性剤は、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤など多種に亘り、用途に合わせて有機相成分との組合せで使用することができる。
非イオン系の界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(n=5)ノニルフェニルエーテルに代表されるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル系、ポリオキシエチレン(n=10)オクチルフェニルエーテルに代表されるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル系、ポリオキシエチレン(n=7)セチルエーテルなどに代表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタントリオレートに代表されるポリオキシエチレンソルビタン系界面活性剤などを用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、ジ−2−エチレンヘキシルスルフォ琥珀酸ナトリウムなどが用いることができ、カチオン系界面活性剤としては、セチルトリメチルアンモニウムクロライドやセチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどを用いることができる。
また、有機溶媒としては、シクロヘキサン、ベンゼンなどの炭化水素、ヘキサノールなどの直鎖アルコール、アセトンなどのケトン類などが使用できる。
一方、アルミニウム源としては、アルミニウムアルコキシド、アセチルアセトンアルミニウム錯体、アルミニウムカルボキシレート、アルミニウム無機化合物(例えば硝酸塩、オキシ塩化塩、塩化物等)等を用いることができる。アセチルアセトンアルミニウム錯体は、アルミニウムアセトナトが代表的な例である。
アルミニウムアルコキシドやアセチルアセトンアルミニウム錯体などの有機アルミニウム化合物は、アルコール、極性有機溶媒、炭化水素溶媒などの中から適当な溶媒を選択すれば容易に溶解する。この発明の溶媒としては水相と二相分離され得る疎水性(油性)の有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の例としては、シクロヘキサン、ベンゼンなどの炭化水素、ヘキサノールなどの直鎖アルコール、アセトンなどのケトン類がある。
上記のMg源としてのマイクロエマルション液と、Al源としての溶液とを混合してpHを適宜に調整すると、加水分解によってマグネシアアルミナ複合酸化物の一次粒子が生じる。その一次粒子を互いに凝集させて二次粒子を生成させる。さらに、その二次粒子同士の凝集を生じさせる。この二次粒子同士の凝集は、例えば上記のMg源としてのマイクロエマルション液と、Al源としての溶液との混合液を、pH調整するとともに二相分離させておこなうことができる。その二次粒子同士を凝集させるための熟成を所定時間、おこなった後、その沈殿を分離するとともに、定法に従い、界面活性剤の除去のための洗浄、その後の乾燥および焼成をおこなうことにより、マグネシアアルミナ複合酸化物が得られる。
このようないわゆるマイクロエマルション法によれば、Mg源である上記のマイクロエマルション液におけるMgと、Al源としての前記溶液におけるAlとのモル比を適宜に設定することにより、これらの金属イオンに対するMgの比である(Mg/(Mg+Al))を1/3を超えかつ4/5以下に設定することができる。また、上記のマイクロエマルション液におけるミセルの水滴径を調整することにより、担体中に分散するMgOの粒径を20nm以下に設定することができる。さらに、上記の方法では、マグネシアとアルミナとをミセル内もしくはミセルの界面で同時に生成させ、その沈殿を焼成するので、MgOの粒径を微細にすることができると同時に、担体中(スピネル中)もしくはその表面に高分散状態とすることができる。
つぎに、この発明の方法の一実施例を示す。
〔実施例〕
まず、15リットルの反応器にシクロヘキサン9.0リットル、ポリオキシエチレン(NP=5)ノニルフェニルエーテル320gを混合してよく撹拌した。それに硝酸マグネシウム(Mg(NO32)0.60モルを溶解した水溶液250mlを加えて室温下でよく撹拌した。オイル(有機溶媒)と界面活性剤との比率(O/S)は6である。これにより、逆ミセル(油中水型マイクロエマルション、水滴径30nm)が形成され、Mg源としてのマイクロエマルション液を調製した。
また、アルミニウムトリ2−ブドキシド0.070モルを、シクロヘキサン170mlリットルに溶解してアルコキシド溶液を用意した。
つぎに、上記のマイクロエマルション液中にアルコキシド溶液とアンモニア水を撹拌しながら加え、pHを8.2に調整し、加水分解を開始した。すなわち、有機溶媒中に分散しているミセル内の水相あるいはその境界で加水分解が生じてマグネシアアルミナ複合酸化物の一次粒子が生じるとともに、その一次粒子が凝集した二次粒子が生成される。
所定時間後に、上記の二次粒子の凝集を促進するために、アンモニア水によってpHを10.0に調整するとともに、蒸留水を加えて二相分離領域に調整する。すなわち、上記のマイクロエマルション液を、水の投与によって、水相と油相とに分離した状態にする。上記の二次粒子は、分離した水相に含まれ、したがって分散状態が解消されることにより、二次粒子同士の凝集が促進される。このような熟成の操作を60分間継続した後、母液を濾別し、界面活性剤を除去するために、得られた沈殿をエタノールで洗浄するとともに遠心分離器に掛け、さらに一夜乾燥後、大気中800℃で2時間焼成し、マグネシアアルミナ複合酸化物担体とした。
得られた担体の組成は、Mg0.46Al0.54であり、これをX線回折解析したところ、図4に示す結果が得られた。すなわち、MgOが粒子としてスピネル(MgAl24)中に分散していることが認められた。また、そのMgOの粒径は、XDRによって計測したところ、平均値として8.0nmであった。なお、表1および図1に記載のその他の組成のものについても同様の工程を用いて合成した。
マグネシアアルミナ複合酸化物を構成するMgの割合とPt粒子のシンタリングによる粒径との関係を測定した結果を示す線図である。 この発明に係る排ガス浄化用触媒の構造を模式的に示す図である。 この発明に係る排ガス浄化用触媒におけるPt粒子の再分散を示す測定結果の線図である。 この発明に係る担体のX線回折解析結果を示す線図である。
符号の説明
1…担体、 2…MgO超微粒子、 3…Pt粒子。

Claims (3)

  1. マグネシアアルミナ複合酸化物を含む金属酸化物担体に、白金を含む貴金属粒子を担持した排ガス浄化用触媒において、
    前記担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al):原子数の比)が1/3を超えかつ4/5以下であり、
    粒径が20nm以下の酸化マグネシウム微粒子がスピネル中もしくはスピネル上に分散させられていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 水溶性マグネシウム化合物の水溶液を有機溶媒中に分散させたマイクロエマルション液と、アルミニウムアルコキシド溶液とを混合して、加水分解によりマグネシアアルミナ複合酸化物の前駆体粒子を形成させ、その前駆体粒子を焼成して前記金属酸化物担体とすることにより、前記担体におけるマグネシウムとアルミニウムとの総量に対するマグネシウムの量の比(Mg/(Mg+Al):原子数の比)が1/3を超えかつ4/5以下で、かつ粒径が20nm以下の酸化マグネシウム微粒子がスピネル中もしくはスピネル上に分散され、さらに、その金属酸化物担体に白金を含む前記貴金属粒子が担されている請求項1に記載の排ガス浄化用触媒を製造する方法。
  3. 記マイクロエマルション液中に分散させられているミセルの水滴径は、30nm以下であることを特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化用触媒を製造する方法。
JP2005120336A 2005-04-18 2005-04-18 排ガス浄化用触媒およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4720270B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005120336A JP4720270B2 (ja) 2005-04-18 2005-04-18 排ガス浄化用触媒およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005120336A JP4720270B2 (ja) 2005-04-18 2005-04-18 排ガス浄化用触媒およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006297237A JP2006297237A (ja) 2006-11-02
JP4720270B2 true JP4720270B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=37465971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005120336A Expired - Fee Related JP4720270B2 (ja) 2005-04-18 2005-04-18 排ガス浄化用触媒およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4720270B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4325648B2 (ja) 2005-10-24 2009-09-02 トヨタ自動車株式会社 触媒担体及び排ガス浄化用触媒
JP5337930B2 (ja) 2008-10-29 2013-11-06 三菱自動車工業株式会社 排気浄化方法
US10159960B2 (en) * 2016-10-25 2018-12-25 GM Global Technology Operations LLC Catalysts with atomically dispersed platinum group metal complexes

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08117601A (ja) * 1994-10-21 1996-05-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JPH09248458A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JPH11314035A (ja) * 1998-03-04 1999-11-16 Toyota Motor Corp 触媒担体と触媒及びこれらの製造方法
JPH11319481A (ja) * 1998-03-27 1999-11-24 Degussa Huels Ag 硫黄酸化物のための貯蔵材料、その製造方法および使用
JP2002239383A (ja) * 2001-02-16 2002-08-27 Toyota Central Res & Dev Lab Inc NOx吸蔵還元型触媒及びその使用方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3466856B2 (ja) * 1997-02-05 2003-11-17 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒およびその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08117601A (ja) * 1994-10-21 1996-05-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JPH09248458A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JPH11314035A (ja) * 1998-03-04 1999-11-16 Toyota Motor Corp 触媒担体と触媒及びこれらの製造方法
JPH11319481A (ja) * 1998-03-27 1999-11-24 Degussa Huels Ag 硫黄酸化物のための貯蔵材料、その製造方法および使用
JP2002239383A (ja) * 2001-02-16 2002-08-27 Toyota Central Res & Dev Lab Inc NOx吸蔵還元型触媒及びその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006297237A (ja) 2006-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5076377B2 (ja) 排ガス浄化触媒
JP4006976B2 (ja) 複合酸化物粉末とその製造方法及び触媒
RU2423177C1 (ru) Структура ядро-оболочка, способ ее получения и катализатор очистки выхлопных газов, содержащий структуру ядро-оболочка
EP2039425B1 (en) Process for production of an exhaust gas clean-up catalyst
JP4547930B2 (ja) 触媒、触媒の調製方法及び排ガス浄化用触媒
JP4325648B2 (ja) 触媒担体及び排ガス浄化用触媒
JP2010036187A (ja) 酸化セリウム及び酸化ジルコニウムを主体とする向上した還元能と表面性を有する組成物、その製造方法、及び触媒としての利用
JP2007167780A (ja) 排ガス浄化用触媒
EP1452483A1 (en) Process for production of compound oxides
EP1810749A1 (en) Exhaust gas purification catalyst
JP4979900B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2006043654A (ja) 排ガス浄化触媒及びその製造方法
JP4465305B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4720270B2 (ja) 排ガス浄化用触媒およびその製造方法
JP3956733B2 (ja) 排ガス浄化触媒用セリウム−ジルコニウム複合金属酸化物
JPH09155192A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4576909B2 (ja) 多孔質体の製造方法
JP4765381B2 (ja) 耐熱性を備えた複合酸化物の製法
JP2008296107A (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP4697503B2 (ja) 複合酸化物粉末とその製造方法及び触媒
JP5459624B2 (ja) Co酸化触媒及びそれを用いた排ガス浄化方法
JP4770959B2 (ja) 触媒担体及び排ガス浄化用触媒
JP5140987B2 (ja) 触媒担体及びその製造方法、並びに排ガス浄化触媒
JP4911154B2 (ja) 多孔質複合酸化物及びその製造方法
JP6611623B2 (ja) 排ガス浄化用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees