JP4720121B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4720121B2
JP4720121B2 JP2004209388A JP2004209388A JP4720121B2 JP 4720121 B2 JP4720121 B2 JP 4720121B2 JP 2004209388 A JP2004209388 A JP 2004209388A JP 2004209388 A JP2004209388 A JP 2004209388A JP 4720121 B2 JP4720121 B2 JP 4720121B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel cord
load
tire
twist
pneumatic radial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004209388A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006027441A (ja
Inventor
紳也 張替
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2004209388A priority Critical patent/JP4720121B2/ja
Publication of JP2006027441A publication Critical patent/JP2006027441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720121B2 publication Critical patent/JP4720121B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、カーカス層がスチールコードからなるタイヤにおける耐久性と乗り心地性を共に改善した空気入りラジアルタイヤに関する。
スチールコードは高温時(熱時)における剛性の低下や接着性の低下が実質的になく、、またコード自身が発熱することがなく、かつ熱伝導性にも優れるため、タイヤが内部発熱したときの放熱性に優れているという特性を有する。このようなスチールコードの特性を利用して、近年では乗用車用の空気入りタイヤのカーカス層、特にランフラット用タイヤのカーカス層にスチールコードを使用することにより優れた耐久性を得るようにしている。
特許文献1は、このようにカーカス層をスチールコードで構成したランフラットタイヤにおいて、スチールコードの耐久性を一層改善するために、コード構造を1×n(n=2〜7)にし、素線径を0.125〜0.275mm、破断伸びを3.5%以上にすることを提案している。しかし、このようにタイヤの耐久性を向上するという観点からスチールコードを改良する提案は多数あるが、スチールコードの宿命であるタイヤの乗り心地性悪化を、スチールコード自体の改良により改善するようにした試みは見当たらない。
特開平11−240307号公報
本発明の目的は、カーカス層をスチールコードから構成したタイヤにおいて、スチールコード自体の改良により耐久性と乗り心地性とを共に改善するようにした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りラジアルタイヤは、カーカス層をスチールコードで構成すると共に、サイドウォール部に断面三日月形の硬質ゴム補強層を内挿したランフラット走行用の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記スチールコードを素線径が0.13〜0.22mmでm×nの複撚りコード構造(ここでm=2〜7,n=2〜7)にすると共に、下撚りと上撚りの撚り方向を同一方向に構成し、かつタイヤに使用する前の前記スチールコードの荷重−歪み曲線から特定される30N負荷時の伸びEm を0.3〜1.5%にしたことを特徴とするものである。
このようにカーカス層を構成するスチールコードの構成を、素線径が0.13〜0.22mmであるm×nの複撚りコード構造にし、かつ下撚りと上撚りの撚り方向を同一にしたことにより、スチールコード自体を耐屈曲疲労性に優れた柔軟性に富んだ特性にするため、カーカス層の耐久性が向上すると共に、乗り心地性を向上することができる。また、スチールコードの30N負荷時における伸びEm が0.3〜1.5%であることで振動伝達率が低減するため、乗り心地性を一層向上することができる。
以下、図に示す実施形態を参照して本発明を具体的に説明する。
図1は本発明をランフラットタイヤに適用した場合の空気入りタイヤを例示する。空気入りタイヤTにおいて、1はトレッド部であり、このトレッド部1の左右両側にサイドウォール部2,2及びビード部3,3が半径方向に延長している。タイヤ内側にはスチールコードからなるカーカス層4が挿入され、そのカーカス層4の両端部はそれぞれ左右一対のビードコア5,5の周りにビードフィラー6を包み込むようにタイヤ内側から外側へ折り返されている。
サイドウォール部2には断面三日月形をした硬質ゴム層7が挿入され、その硬質ゴム層7はカーカス層4とインナーライナー10との間に挟まれている。硬質ゴム層7の硬度はJIS−A硬度で70〜90であり、タイヤがパンクしたときに荷重を支えるように作用する。また、カーカス層4の外周側にスチールコードからなる2層のベルト層8が配置され、その2層のベルト層8は層間でコードを互いに交差させている。ベルト層8の外周には、さらに有機繊維コードをタイヤ周方向に対し0°〜8°の角度で螺旋状に巻付けて形成したベルトカバー層9が配置されている。
上記のようにカーカス層4を構成するスチールコードには、図2に断面図として例示するような複撚りコード構造を有すると共に、図3に荷重−伸び曲線で例示するような特性を有するものが使用されている。
本発明において、カーカス層に使用されるスチールコードとしては、素線として径が0.13〜0.22mmの範囲のスチールワイヤが使用され、かつm×n(ここでm=2〜7,n=2〜7の整数)の複撚りコード構造に構成されている。さらに、この複撚りコード構造の撚り構成が、下撚りと上撚りの撚り方向を同一方向にするように加撚されていることである。図2に例示した実施形態では、複撚りのコード構造が3×3であり、下撚ストランドSが3本の素線w(m=3)で構成され、かつこの下撚ストランドSが3本(n=3)引き揃えられ、下撚りの撚り方向と同一方向の上撚りが施されてスチールコードCが構成されている。
上記のように構成されたスチールコードは、下撚りと上撚りの撚り方向が同一であり、撚が同一方向に加算された状態になっているため低負荷時においても伸び易く、高い柔軟性を有している。そのためスチールコードの耐屈曲疲労性が大きくなり、カーカス層の耐久性が向上すると共に、柔軟であるため乗り心地性が向上する。しかし、スチールコードの素線径が0.13mmよりも細いとカーカス層が強度不足になり、耐久性は低下する。また、0.22mmよりも太いと、スチールコードの屈曲部における表面歪みが大きくなるため、耐屈曲疲労性が低下する。
また、上記構成からなるスチールコードは、30N負荷時の伸びEm を0.3〜1.5%、好ましくは0.8〜1.3%にすることができる。伸びEm が0.3%以上であることにより振動伝達率が低下し、乗り心地性を更に向上することができる。しかし、1.5%よりも大きいと、柔軟性が高くなりすぎることにより操縦安定性が低下する。また、ランフラットタイヤの場合には、ランフラット走行時に三日月断面の硬質ゴム層に対する負担が増すため発熱が高くなり、タイヤの耐久性を不利にする。
本発明に使用するスチールコードは、上記構成にすることにより、図3に示すように、スチールコードの剛性が低荷重域で低く、高荷重域で高くなり、中間域において剛性の変曲点を有する特性を有するものになっている。このように剛性の変曲点を有する特性において、好ましくは、荷重−歪み曲線の伸び0.1〜0.3%の領域に対して引いた接線の平均傾きSiと、この荷重−歪み曲線の全域における接線のうちの最大傾きSmax との比Smax/Siが2.0〜12.5であること、さらに好ましくは、5.0〜10.0であると一層好ましい。
すなわち、上記の比Smax/Siが2.0〜12.5であるスチールコードとすることにより、高度の振動減衰性を得ることができるので、乗り心地性を更に向上することができる。また、ランフラットタイヤの場合には、空気圧が0となったランフラット走行において良好な乗り心地性を保障し、また正規内圧が充填された非パンク走行には、カーカス層の剛性が高くなって優れた操縦安定性を保障する。比Smax/Siが2.0よりも小さいと上記のような効果を得ることが難しくなり、また12.5よりも大きいと、タイヤとしてのバランスが悪化し、乗り心地性が低下する。
タイヤサイズを205/55R16、タイヤ構造を図1のランフラット構成にし、かつカーカス層をトレッドセンターにおける打込み本数が37本/50mmになるようにスチールコードで構成した点を同一の共通条件にし、カーカス層を構成するスチールコードのコード構造、素線径、30N負荷時の伸び(%)、荷重−歪み曲線の接線の傾き比Smax/Siを、それぞれ表1に記載するように異ならせた11種類の空気入りラジアルタイヤを製作した。
これら11種類の空気入りタイヤについて、下記の試験法によりランフラット耐久性と乗り心地性とを測定した結果を表1に記載した。
表1の結果から、スチールコードの素線径が0.13mmよりも細いと、カーカス層の強度不足により耐疲労性が低下し、また素線径が0.22mmよりも太いと、スチールコードの屈曲部における表面歪みが増大して耐疲労性が低下することがわかる。
スチールコードの30N負荷時伸びについては、0.3%よりも小さいと振動伝達率が大きくなるため乗り心地性が悪化し、また1.5%よりも大きいと、ランフラット走行時に三日月断面の硬質ゴム補強層の発熱が増大するため耐久性が悪化している。
また、比Smax/Siについては、2.0以上であると振動減衰性が良好なため乗り心地性が一層良好になり、また12.5以下であることによりタイヤバランスは安定していて良好な乗り心地性を有している。
〔ランフラット耐久性〕
試験タイヤをリムサイズ16×71/2JJのリムにリム組みし、空気を抜いた状態にして排気量4000ccの後輪駆動車の前輪右側に装着し、訓練されたテストドライバーが楕円の周回コースを80km/hの速度で反時計回りに走行する場合において、タイヤ故障による異常振動を感じて走行中止するまでの距離を測定した。
評価は従来例タイヤの走行距離を100とする指数で示した。指数が大きいほどランフラット耐久性に優れていることを意味する。
〔乗り心地性〕
試験タイヤをリムサイズ16×71/2JJのリムに内圧220kPaでリム組みして、排気量4000ccの後輪駆動車の四輪に装着し、訓練された5人のテストドライバーによりテストコースを走行するときのフィーリングで評価した。
評価は、下記の判定基準により5点法で行い、最高点と最低点を出した2人の評点を除いた3人の評点の平均値で示した。
5点:非常に優れる。 4点:優れる。 3.5点:やや優れる。 3点:標準。
2.5点:やや劣る(実用下限)。 2点:劣る。 1点:非常に劣る。
Figure 0004720121
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの半断面図である。 本発明においてカーカス層に使用されるスチールコードの一例を示す断面図である。 スチールコードの荷重−伸び曲線図である。
符号の説明
1 トレッド層
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
7 (三日月断面の)ゴム補強層
2 補強コード
T タイヤ
C スチールコード
S 下撚糸
w 素線

Claims (2)

  1. カーカス層をスチールコードで構成すると共に、サイドウォール部に断面三日月形の硬質ゴム補強層を内挿したランフラット走行用の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記スチールコードを素線径が0.13〜0.22mmでm×nの複撚りコード構造(ここでm=2〜7,n=2〜7)にすると共に、下撚りと上撚りの撚り方向を同一方向に構成し、かつタイヤに使用する前の前記スチールコードの荷重−歪み曲線から特定される30N負荷時の伸びEm を0.3〜1.5%にした空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記スチールコードの荷重−歪み曲線における伸び0.1〜0.3%の領域に対する接線の平均傾きSiと該荷重−歪み曲線の全域における接線の最大傾きSmax との比Smax/Siが2.0〜12.5である請求項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
JP2004209388A 2004-07-16 2004-07-16 空気入りラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP4720121B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004209388A JP4720121B2 (ja) 2004-07-16 2004-07-16 空気入りラジアルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004209388A JP4720121B2 (ja) 2004-07-16 2004-07-16 空気入りラジアルタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006027441A JP2006027441A (ja) 2006-02-02
JP4720121B2 true JP4720121B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=35894302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004209388A Expired - Fee Related JP4720121B2 (ja) 2004-07-16 2004-07-16 空気入りラジアルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4720121B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3421262A1 (en) 2017-06-26 2019-01-02 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Run flat tire and method for manufacturing same

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5109458B2 (ja) * 2007-04-26 2012-12-26 横浜ゴム株式会社 空気入りラジアルタイヤ
JP4957356B2 (ja) * 2007-04-26 2012-06-20 横浜ゴム株式会社 ランフラット用空気入りタイヤ
JP6364925B2 (ja) * 2014-04-24 2018-08-01 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及びその空気入りタイヤとリムとの組立体
JP7045174B2 (ja) * 2017-11-29 2022-03-31 Toyo Tire株式会社 乗用車用空気入りラジアルタイヤ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0112682B2 (ja) * 1982-06-18 1989-03-01 Yokohama Rubber Co Ltd
JPH01114697U (ja) * 1988-01-25 1989-08-02

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01114697A (ja) * 1987-10-29 1989-05-08 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0112682B2 (ja) * 1982-06-18 1989-03-01 Yokohama Rubber Co Ltd
JPH01114697U (ja) * 1988-01-25 1989-08-02

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3421262A1 (en) 2017-06-26 2019-01-02 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Run flat tire and method for manufacturing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006027441A (ja) 2006-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3983270B2 (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP4751454B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4377933B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5799594B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP4462936B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2011046195A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2003237315A (ja) 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法
WO2021039792A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP4738918B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4720121B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP6078949B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH11227427A (ja) 空気入り安全タイヤ
JP4458993B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP5332422B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5521880B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7088402B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5309869B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP2013244782A (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP3669806B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4548870B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2021130449A (ja) 空気入りタイヤ
JP2021165087A (ja) 空気入りタイヤ
JP4097448B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4220049B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5696432B2 (ja) 空気入りランフラットタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100331

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees