JP2013244782A - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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【課題】転がり抵抗の低減化を図ってベルトコードを削減するときであっても、操縦安定性を高度に維持できる乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供すること。
【解決手段】クラウン領域のカーカス層のタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度でスチールコードが埋設されたベルトプライを互いに交差する向きに2層重ね合わせた主ベルト層を有する乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト補助層として、タイヤ周方向に対して80〜90°の角度でスチールコードを埋設したプライを、幅狭の主ベルト層の幅方向両端部から、それぞれタイヤ赤道側に30mm離間した位置にその一部がかかるようにカーカス層と内側主ベルト層間に配置するとともに、該ベルト補助層は、幅が30mm以上で、かつ該ベルト補助層の初期剛性値が前記主ベルト層の初期剛性値よりも大きいものである乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗用車用空気入りラジアルタイヤに関する。
更に詳しくは、操縦安定性を低下させることなく高度に維持できるとともに、転がり抵抗を顕著に低減することができ、それにより低燃費化を実現する、環境負荷低減に優れた効果を有する乗用車用空気入りラジアルタイヤに関する。
乗用車用空気入りラジアルタイヤは、一般に、一対のビード部間にタイヤ径方向に配向されたカーカスコードを含むカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側にタイヤ周方向に対して傾斜する複数本のスチールコードを含むベルト層を配した構造を有している。
近年、省資源、省エネルギーといった環境負荷低減を求める社会的要請からいっそうの低燃費化が自動車用タイヤにも求められ、これに対応して、転がり抵抗を低減した乗用車用空気入りラジアルタイヤの実現が望まれている。
転がり抵抗を低減する手段の一つとしてタイヤの軽量化が挙げられ、例えば、ベルト層に使用されているベルトコードの構成を見直し、これを削減することが検討されている。
例えば、ベルトコードとして、複数本のフィラメントを撚り合わせた撚り線コードではなく、単線(モノフィラメント)のスチールワイヤを使用して、スパイラル状に型付けした2本の該スチールワイヤの複数対を、特定のスパイラル径、スパイラルのピッチ、該単線ワイヤの直径等として使用し、ベルト層を薄肉化してタイヤの軽量化、転がり抵抗の低減と低燃費化を図るという提案がされている(特許文献1)。
しかし、このようにベルトコードを削減する場合、操縦安定性の低下が新たな問題となる。上述の提案のものでは、ベルト部の面内曲げ剛性が低くなり,操縦安定性が低くなるのである。
特開平8−300905号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、転がり抵抗の低減化を図ってベルトコードを削減するときであっても、操縦安定性を高度に維持できる乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤは、以下の(1)の構成を有する。
(1)クラウン領域のカーカス層のタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度でスチールコードが埋設されたベルトプライを互いに交差する向きに2層重ね合わせた主ベルト層を有する乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト補助層として、タイヤ周方向に対して80〜90°の角度でスチールコードを埋設したプライを、幅狭の主ベルト層の幅方向両端部から、それぞれタイヤ赤道側に30mm離間した位置にその一部がかかるようにカーカス層と内側主ベルト層間に配置するとともに、該ベルト補助層は、幅が30mm以上で、かつ該ベルト補助層の初期剛性値が前記主ベルト層の初期剛性値よりも大きいものであることを特徴とする乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
また、かかる本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、好ましくは、以下の(2)〜(8)のいずれかの構成からなることである。
(2)前記ベルト補助層は、その初期剛性値が前記主ベルト層の初期剛性値の1.03倍以上1.5倍以下であることを特徴とする上記(1)記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(3)前記主ベルト層を構成するスチールコードが、スチールモノフィラメントであることを特徴とする上記(1)または(2)記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(4)前記主ベルトを構成するスチールコードが、該スチールモノフィラメントの2〜5本を一組とする束状ワイヤとしてベルト層中に配設されていることを特徴とする上記(3)記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(5)前記ベルト補助補強層を構成するスチールコードが、2本以上のスチールワイヤを撚り合わせたスチールコードであることを特徴とする上記(1)または(2)記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(6)前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.8mm2 以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(7)前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.1mm2 以下であり、強度が3200Pa以上であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(8)前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、5.5mm2 以下であり、強度が3500Pa以上であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
請求項1にかかる本発明によれば、転がり抵抗の低減化を図ってベルトコードを削減するときであっても、操縦安定性が高度に維持されて、低燃費化を実現する、環境負荷低減に優れた効果を発揮できる乗用車用空気入りラジアルタイヤを実現できる。
請求項2〜8のいずれかにかかる本発明によれば、上記請求項1にかかる発明により得られる効果を、より明確にかつ高度に有する乗用車用空気入りラジアルタイヤを実現できるものである。
本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤの一実施態様例を示したタイヤ子午線方向断面図である。 本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤの他の一実施態様例を示したタイヤ子午線方向断面図である。 (a)は図1に示した乗用車用空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層とベルト補助層との位置関係をモデル的に説明した説明図であり、(b)は図2に示した乗用車用空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層とベルト補助層との位置関係をモデル的に説明した説明図である。 本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤにおける主ベルト層内のコード配列を説明するモデル断面図である。
以下、更に詳しく本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤについて、図面などを参照して説明する。
図1、図2は、いずれも本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤを示したものであり、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはタイヤ赤道である。左右一対のビード部3、3間には一層のカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部はビードコア5の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。ビードコア5の外周側にはゴムからなる断面が三角形状のビードフィラー6が配置されている。クラウン領域のカーカス層4のタイヤ径方向外側には、2層の主ベルト層10(11、12)がタイヤ全周にわたって配置されている。この主ベルト層10(11、12)は、スチールコードからなるベルトコード11a、12aをゴム中に埋設して構成されている。該ベルトコード11a、12aは、タイヤ周方向に対して低角度で傾斜しており、本発明では、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度でスチールコードが埋設されたベルトプライを互いに交差する向きに2層重ね合わせて主ベルト10を構成している。
本発明では、特に、ベルト補助層20として、タイヤ周方向に対して80°〜90°の角度でスチールコードを埋設したプライを、幅狭の主ベルト層11の幅方向両端部11bから、それぞれタイヤ赤道CL側に30mm離間した位置Pにその一部がかかるようにカーカス層4と内側主ベルト層12間に配置するとともに、該ベルト補助層20を、その幅W2が30mm以上で、かつ該ベルト補助層20の初期剛性値が前記主ベルト層10(11、12)の初期剛性値よりも大きいものであることを特徴とする。
図1に示したものと図2に示したものとの相違点は、ベルト補助層20が、図1に示したものではタイヤ赤道CLを挟んで、タイヤ幅方向で分割された分割片21、21としてスプリットタイプで形成されているのに対して、図2に示したものではタイヤ赤道CLをまたいで幅方向で一枚のベルト補助層20として形成されていることである。なお、上述のベルト補助層の幅W2は、図1、図2にそれぞれ示したように、スプリットタイプでは各分割片21の幅をいい、一枚のものではその全幅をいう。
図3(a)は、図1に示した乗用車用空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層とベルト補助層(スプリットタイプ)との位置関係をモデル的に説明した説明図であり、図3(b)は、図2に示した乗用車用空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層とベルト補助層(一枚ものタイプ)との位置関係をモデル的に説明した説明図である。なお、図3(a)と図3(b)のそれぞれにおいて、上下に二つの図を描いているが、それら上下の図は互いに図面上で寸法的に対応しておらず、構造だけをわかりやすく描いているものである。
本発明では、
(a)ベルト補助層20として、タイヤ周方向に対して80°〜90°の角度でスチールコードを埋設したプライを、幅狭の主ベルト層11の幅方向両端部11bから、それぞれタイヤ赤道CL側に30mm離間した位置Pにその一部がかかるようにカーカス層4と内側主ベルト層12間に配置すること、
(b)該ベルト補助層20として、その幅W2が30mm以上であるようにすること、
かつ、
(c)該ベルト補助層20の初期剛性値が主ベルト層10(11、12)の初期剛性値よりも大きいものを使用すること、
の3要件を満足することにより、ころがり抵抗の悪化を招くことなく、かつ、主ベルト面内の曲げ剛性が向上し、また、主ベルト面外へのバックリング抑制効果が得られ、これら理由から優れた操縦安定性を得ることができる。
ベルト補助層の初期剛性値Xと、主ベルト層の初期剛性値Yは、それぞれ以下の式で定義される値である。
・ベルト補助層の初期剛性値X=Ex×Sx×Nx
ここで、Ex:ベルト補助層コードの初期弾性率(5N〜50N負荷時伸びより算出)
Sx:ベルト補助層コードの素線断面積の和
Nx:50mm幅あたりの補助層コード打ち込み本数
・主ベルト層の初期剛性値Y=Ey×Sy×Ny
ここで、Ey:主ベルトコードの初期弾性率(5N〜50N負荷時伸びより算出)
Sy:主ベルトコードの素線断面積の和
Ny:主50mm幅あたりの主ベルトコード打ち込み本数
なお、主ベルト層が2層であるとき、各主ベルト層ごとの初期剛性値Yを求めて、平均値をとる。
ベルト補助層20の初期剛性値が主ベルト層10(11、12)の初期剛性値よりも小さい場合には、主ベルト面内の曲げ剛性の向上効果、および主ベルト面外へのバックリング抑制効果が十分ではなくなるため、操縦安定性の改善効果が不足しがちであり、好ましくない。
好ましくは、ベルト補助層の初期剛性値が、主ベルト層の初期剛性値の1.03倍以上1.5倍以下であることである。ベルト補助層の初期剛性値が小さすぎる場合には、本発明で課題視した操縦安定性の向上効果が小さくなり、本発明で得られる所期の効果は小さくなる。一方で、ベルト補助層の初期剛性値を大きくするために、必要以上にワイヤ量を増やすと、操縦安定性の改善効果が飽和する一方で、ベルト補助層の厚さや質量の増加が顕著になるので、主ベルト層の初期剛性値の1.5倍以下程度までにすることが好ましい。
一方、また、主ベルト層11、12を構成するスチールコード11a、12aは、スチールモノフィラメントであることが好ましい。スチールモノフィラメントには、スパイラル形状や平面波形状の癖付けを施すことができるが、各種の波癖付けを施していない真直なモノフィラメントを用いることが好ましい。真直なモノフィラメントを用いることで主ベルト層をより薄くすることが可能となり、転がり抵抗の低減効果がより大きく得られる。この場合の主ベルト層の断面モデル図を図4(a)に例示した。
一方、主ベルト層11、12を構成するスチールコード11a、12aが、スチールモノフィラメントの2〜5本を一組の束とした束単位でベルト層中に配設して形成されることも好ましい。これは、束状ワイヤとしてベルト層中に配設することにより、コード間のフレッティングによる振動減衰効果により、乗り心地に劣りがちな剛直な単線ベルト層の場合の乗り心地を改善することができる。また、ベルト層内のワイヤ間隔(束と束の間隔)が大きくなり、接地変形における層内のゴムのせん断歪が緩和されることで転がり抵抗低減の観点からより好ましい。この場合の、スチールモノフィラメントの3本で1束の単位でコードを構成した主ベルト層の断面モデル図を図4(b)に例示した。
また、ベルト補助層を構成するスチールコードは、2本以上のスチールワイヤを撚り合わせたスチールコードとして用いるのが好ましい。素線間摩擦で減衰性で勝れた撚り線を主ベルト層とカーカスの間に使用することにより、剛直で減衰しにくいため、一般に乗り心地に劣りがちな単線ベルト使用の欠点を改善することができるからであり、特に、好ましい打ち込み本数は、15〜35本/50mm幅である。
ベルト補助層は、図1、図2に示したように、スチールコードからなるベルト補助コード20aをゴム中に埋設して構成される。このベルト補助コード20aは、タイヤ周方向に対して高角度で傾斜しており、その傾斜角度は80°〜90°、好ましくは87°〜90°である。すなわち、ラジアル方向に配設したと言うべきもので、このようにベルト補助層20を設けることで、主ベルト層コード11a、12aの座屈を抑制して、主ベルト層コードとしてモノフィラメントを使用した場合にあっても、低減する曲げに対する耐疲労性を補うことができるようになる。その結果として、転がり抵抗の低減と優れた操縦安定性の維持を両立することができるのである。
また、主ベルト層を構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりのコード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.8mm2 以下であることが好ましい。
あるいは、さらに、主ベルト層10を構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりのコード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.1mm2 以下であり、かつ、該スチールコードの強度が3200Pa以上であることが好ましい。
強度がどのような範囲であっても、主ベルト層10を構成するスチールコードの断面積と50mm幅当たりの打ち込み本数との積が4.4mm2 よりも小さいと、主ベルト層コード10aの存在量が少なくなりすぎ、剛性が不足して耐久性が低下する方向なので好ましくない。強度が3200Pa以上であるとともに断面積と打ち込み本数との積が6.1mm2 より大きい場合、あるいは、強度が3500MPa以上であるとともに断面積と打ち込み本数との積が5.5mm2 より大きい場合には、主ベルト層コード10aの存在量が各強度範囲において耐久性を十分に維持できる量よりも多くなるため、コード量が多過ぎて質量増加を招き、またコード間隔が狭くなり過ぎて接着性が不足するため、かえって操縦安定性が低下する方向なので好ましくない。更に、ベルトゴムのエネルギーロスが増加するため転がり抵抗の低減を阻害する場合があり、好ましくない。
タイヤサイズ195/65R15 91Hの空気入りタイヤにおいて、主ベルト層について、主ベルト層の、ベルトコードの種類、初期剛性をそれぞれ表1〜表3に示すように変更し、また、ベルト補助層について、ベルト補助層の有無、配置、ベルト補助コードの構造、ベルト補助層の配置形態、層幅、位置Pとの重なりの有無、及びベルト補強コードの打ち込み本数を、それぞれ表1〜表3に示すように変更して、従来例1〜2、比較例1〜4、実施例1〜13の19種類の試験タイヤを製作した。ベルト補助層のコードの傾きは、全て、タイヤ周方向に対して90度である。
これら19種類の試験タイヤについて、下記の評価方法により実車操縦安定性、及び転がり抵抗を評価し、その結果を表1〜表3に併せて示した。
従来例1は、主ベルト層として通常のものを使用し、ベルト補助層を配設していないものであり、従来の一般的な構成のものである。
従来例2は、従来例1と比較して主ベルト層のワイヤ量を削減したもので、転がり抵抗では改善が明らかであるが、実車操縦安定性の悪化が著しいことがわかる。
比較例2は、主ベルト層と剛性、強力が同一のコードでも、ベルト補助層の使用量が少ない場合には、実車操縦安定性は悪化することがわかる。
実施例1〜3からわかるように、補助層の剛性が大きくなることにより操縦安定性が著しく改善されるが、1.5倍程度で該効果は飽和する。
比較例3からわかるように、ベルト補助層が内側すぎると、主ベルト層の面該への座屈変形が容易になり、操縦安定性の改善効果に劣る。
比較例4からわかるように、ベルト補助層の幅が狭すぎると、補強効果が十分に得られないため、比較例3と同様に、操縦安定性の改善効果に劣る。
実施例7−9からわかるように、主ベルト層コードとして、単線ワイヤで構成するとベルトゲージが薄くなり転がり抵抗が顕著に低減する。特に、実施例7では、単線ワイヤ1本で構成しているので、主ベルトの薄ゲージ化で乗り心地が向上するが、ワイヤの剛直さによって該乗り心地の良さが相殺されていると考えられる。特に、実施例8では、単線ワイヤ2本を引き揃えて構成しているので、素線間接触による減衰により該乗り心地の良さが少し相殺されていると考えられる。特に、実施例9では、90度撚り線を2本引き揃えて構成しているが、素線間接触による減衰により該乗り心地の良さが少し相殺されていると考えられる。
実施例10−12からわかるように、また全体的にみると、90度の補助ベルトを有する構造では、主ベルト層のワイヤ量の変化による操縦安定性の変化がない。また、ワイヤの高強度化にともなうワイヤ使用量の減少により、静的な安全率は等価で転がり抵抗を低減することができる。
(1)実車操縦安定性
6JJ×15のリムに内圧230kPaでリム組みした試験タイヤを排気量1.8リッターのFF乗用車に装着し、訓練された5名のテストドライバーにてテストコースを走行して操縦安定性についてフィーリング評価をした。
評価は、基準タイヤとの相対比較にて、以下の判定基準をもとに5点法で採点し、最高点と最低点を除いた3名の点数の平均点で表して評価した。
評価基準:5点:すばらしい、4点:優れている、3.5点:やや優れる、3点:基準同等、2.5点:やや劣る(実用下限)、2点:劣る、1点:大きく劣る、
(2)実車乗り心地性
6JJ×15のリムに内圧230kPaでリム組みした試験タイヤを排気量1.8リッターのFF乗用車に装着し、訓練された5名のテストドライバーにてテストコースを走行して操縦安定性についてフィーリング評価をした。
評価は、基準タイヤとの相対比較にて、以下の判定基準をもとに5点法で採点し、最高点と最低点を除いた3名の点数の平均点で表して評価した。
評価基準:5点:すばらしい、4点:優れている、3.5点:やや優れる、3点:基準同等、2.5点:やや劣る(実用下限)、2点:劣る、1点:大きく劣る、
(3)転がり抵抗
リムサイズ15×6Jのリムに試験内圧200kPaで組み込んだ試験タイヤを、ドラ
ム表面が平滑な鋼製でかつ直径が1707mmであるドラム試験機を用い、荷重は、JATMA イヤーブック2009年版記載の当該空気圧における最大負荷荷重の85%に相当する荷重を負荷して、ドラムに押し付けた状態で、速度80km/hrで走行させたときの転動抵抗を測定した。
測定結果は、従来タイヤ1の測定値を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、優れていることを意味する。
Figure 2013244782
Figure 2013244782
Figure 2013244782
1:トレッド部
2:サイドウォール部
3:ビード部
4:カーカス層
5:ビードコア
6:ビードフィラー
10、11、12:主ベルト層
11a、12a:主ベルトコード
11b:幅狭の主ベルト層の幅方向両端部
20:ベルト補助層
21:ベルト補助層の分割片
P:幅狭の主ベルト層11の幅方向両端部11bから、それぞれタイヤ赤道CL側に30mm離間した位置

Claims (8)

  1. クラウン領域のカーカス層のタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度でスチールコードが埋設されたベルトプライを互いに交差する向きに2層重ね合わせた主ベルト層を有する乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト補助層として、タイヤ周方向に対して80〜90°の角度でスチールコードを埋設したプライを、幅狭の主ベルト層の幅方向両端部から、それぞれタイヤ赤道側に30mm離間した位置にその一部がかかるようにカーカス層と内側主ベルト層間に配置するとともに、該ベルト補助層は、幅が30mm以上で、かつ該ベルト補助層の初期剛性値が前記主ベルト層の初期剛性値よりも大きいものであることを特徴とする乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記ベルト補助層は、その初期剛性値が前記主ベルト層の初期剛性値の1.03倍以上1.5倍以下であることを特徴とする請求項1記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記主ベルト層を構成するスチールコードが、スチールモノフィラメントであることを特徴とする請求項1または2記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記主ベルトを構成するスチールコードが、該スチールモノフィラメントの2〜5本を一組とする束状ワイヤとしてベルト層中に配設されていることを特徴とする請求項3記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記ベルト補助補強層を構成するスチールコードが、2本以上のスチールワイヤを撚り合わせたスチールコードであることを特徴とする請求項1または2記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.8mm2 以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、6.1mm2 以下であり、強度が3200Pa以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  8. 前記主ベルトを構成するスチールコードの断面積と50mm幅あたりの該コード打ち込み本数の積が4.4mm2 以上、5.5mm2 以下であり、強度が3500Pa以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
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