JP4716669B2 - エレベータの運転制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば超高層ビルなどの、風による大きな振動が発生する建屋に設置されるエレベータの運転制御装置に関する。
従来、例えば超高層ビルなどの建屋においては、強風により建屋が振動することで該建屋に水平方向の大きな変位が発生する場合がある。建屋が振動している状態においてエレベータの運行を続けると乗りかご用、カウンタウェイト用のガイドレールが変形する、または、ロープが乗りかごや昇降路の側壁に接触するなどして昇降路器具が破損する可能性がある。これを回避するために、例えば特許文献1に開示されたように、建屋内部に建屋の変位を検出して、この変位が一定以上となった場合に、乗りかごを最寄階に停止させて運行休止する制御や徐行運転の制御を行なうことで安全を確保していた。
特公平5−75670号公報
強風時では、乗りかごやカウンタウェイトに接続されるロープの変位の大小、ならびに乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係によって、ロープが乗りかごや昇降路の側壁などに接触するか否かが決定される。つまり、建屋が一定以上の変位で振動した場合において、エレベータ運行の安全性を保つために最寄階停止や徐行運行を行なう必要がある場合と、最寄階停止や徐行運行を行なわずともエレベータ運行の安全性を保てる場合がある。
最寄階停止や徐行運転への運転切り替えの基準となる変位は、エレベータの運行の安全性を保つことを条件に決定する必要があるが、この基準の変位を、乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係の変化次第でロープの接触事故が発生する変位とした場合には、現在の乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係が、ロープの接触事故の可能性がない位置関係にある場合でも運行を制限してしまうことになるので、エレベータの利便性が低下して、建屋全体の交通効率を不必要に低下させてしまっていた。
そこで、本発明の目的は、エレベータが設置される建屋が強風で振動した場合に、運行上の安全性を保った上で利便性を向上させることが可能になるエレベータの運転制御装置を提供することにある。
すなわち、本発明に係わるエレベータの運転制御装置は、エレベータが設置される建屋の水平方向の変位を検出する検出手段と、この検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって所定の第1の基準値以上である場合に、前記建屋の変位によるワイヤロープの変位の大小ならびに乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係に基づいて定めた階床であって、かつ、前記検出手段により検出した変位が前記定めた時間にわたって前記第1の基準値以上である際に前記乗りかごが当該階床で着床してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった際に当該乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床である所定階床に乗りかごが着床してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった場合には前記乗りかごを前記所定の階床以外の階床に昇降させる制御を行なう制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係わるエレベータの運転制御装置では、エレベータが設置される建屋の水平方向の変位が予め定めた時間にわたって所定の基準値以上である場合には、建屋の変位によるワイヤロープの変位の大小ならびに乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係に基づいて定めた階床であって、かつ、検出した変位が予め定めた時間にわたって基準値以上である際に乗りかごが当該階床で着床してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった際に当該乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床である所定階床に乗りかごが位置してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった場合には、乗りかごを所定階床以外の階床に昇降させる制御を行なうようにしたので、乗りかごの運行を不必要に停止させることがなくなり、強風時に建屋が振動した場合でもエレベータ運行上の安全性を保った上で、利便性を向上させることができる。
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にしたがったエレベータの構成例を示すブロック図である。
このエレベータは、超高層ビルなどの、強風によって水平方向の大きな変位が発生する建屋に設けられるものであり、乗りかご1が、巻き上げ機(図示せず)のモータ軸に設けられたシーブ2に巻き掛けられたメインロープを介してカウンタウェイト(C/W)3に連結されており、巻き上げ機の駆動によるシーブ2の回転に伴い、カウンタウェイト3とともに、昇降路4内を互いに上下反対方向に昇降する。
シーブ2に巻き掛けられたワイヤロープ(メインロープ)のうち、乗りかご1とシーブ2の間のロープをかご側メインロープ5と称し、シーブ2とカウンタウェイト3の間のロープをC/W側メインロープ6と称する。
また、乗りかご1は、昇降路4の下部のコンペンロープシーブ7に巻き掛けられたコンペンロープを介してカウンタウェイト3と連結される。コンペンロープシーブ7に巻き掛けられたロープのうち、乗りかご1とコンペンロープシーブ7の間のロープをかご側コンペンロープ8と称し、コンペンロープシーブ7とカウンタウェイト3の間のロープをC/W側コンペンロープ9と称する。
乗りかご1は、該乗りかご1に設けられるガイドシュー(図示せず)を介して昇降路4の側壁のかごレール10と連結されており、カウンタウェイト3は昇降路側壁のC/Wレール11と連結される。
そして、昇降路4の上部には、建屋変位検出計12とエレベータ制御盤13が設けられる。建屋変位検出計12は、建屋の水平方向の変位を検出する。エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12により検出した変位の大小にしたがって乗りかご1の昇降を制御する。
また、昇降路4内には、強風によるC/W側メインロープ6およびC/W側コンペンロープ9の水平方向の変位を一定範囲以内に抑制するための制振枠14が等間隔で複数設けられる。
昇降路4内のロープは、強風による建屋変位にともなって水平方向に変位し、この結果、昇降路4の側壁や昇降路4内の器具と接触する。この接触するロープの種別、および接触対象物は、乗りかご1とカウンタウェイト3の位置関係によって、以下の図2〜図6に示すように変化する。
図2は、C/W側メインロープ6の振幅がA以上となった場合に、このロープが乗りかご1と接触する例を示した図である。
図3は、C/W側メインロープ6の振幅がB以上となった場合に、このロープがC/Wレール11と接触する例を示した図である。
図4は、かご側メインロープ5の振幅がC以上となった場合に、このロープがかごレール10と接触する例を示した図である。
図5は、C/W側メインロープ6の振幅がD以上となった場合に、このロープが昇降路4の側壁と接触する例を示した図である。
図6は、かご側メインロープ5の振幅がE以上となった場合に、このロープが昇降路4の側壁と接触する例を示した図である。
これら図2〜図6に示したように、ロープが昇降路4の側壁や各器具に接触している状態ではエレベータの運行上の安全性を保てないので、乗りかご1の運行形態を適切に制御する必要がある。
次に、図1に示した構成のエレベータの動作について説明する。
図7は本発明の実施形態にしたがったエレベータの処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、建屋変位検出計12は、建屋の水平方向の変位を検出すると、この情報をエレベータ制御盤13に出力する。エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位が予め定めた時間T1にわたって予め定めた基準値M3以上であるか否かを判別する(ステップS1)。
時間T1は、エレベータ制御盤13が備えるタイマ(図示せず)によって測定する。変位が基準値M3以上で、かつ、乗りかご1が昇降中である場合には、図2〜図6に示したような接触事故が乗りかご1の位置や昇降速度に関係なく発生する可能性がある。また、変位が基準値M3以上では、乗りかご1が停止中であっても、この停止している階床が予め定められた階床(危険階)である場合には、前述した接触事故が起きる可能性がある。
この危険階は、各階床のうち単一または複数の階床であり、建屋の変位によるロープの変位の大小ならびに乗りかご1およびカウンタウェイト3の位置関係によって決定される。
ステップS1の処理の結果、「NO」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位が時間T1にわたって予め定めた基準値M2(M2<M3)以上であるか否かを判別する(ステップS2)。
変位が基準値M2以上かつM3未満であり、予め定めた通常用の速度V2の定格速度で乗りかご1が昇降している場合には、図2〜図6に示したような接触事故が起きる可能性がある。また、変位が基準値M2以上かつM3未満である場合には、乗りかご1の定格速度が速度V2より小さい速度V1であっても、乗りかご1が短時間でも危険階に停止している場合には前述した接触事故が起きる可能性がある。乗りかご1の定格速度の大小で接触事故の発生の有無が区分されるのは、乗りかご1の昇降速度の上下にしたがってロープの変位量が上下するからである。エレベータ制御盤13は、乗りかご1の定格速度を、速度V1およびV2のいずれかに切り替え制御する。
ステップS2の処理の結果、「NO」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位が、時間T1にわたって、予め定めた基準値M1(M1<M2)以上であるか否かを判別する(ステップS3)。
変位が基準値M1以上かつM2未満となった場合で、乗りかご1が危険階に着床してかごドア(図示せず)が閉扉したのちに呼びの登録がなく、そのまま待機状態となった場合には、図2〜図6に示したような接触事故が起きる可能性がある。
ステップS3の処理の結果、「NO」と判別された場合、つまり現在の変位が基準値M1未満である場合には、ステップS1の処理に戻る。また、ステップS3の処理の結果、「YES」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、モード1の制御を行なう。
現在の変位が基準値M1以上かつM2未満である場合には、乗りかご1が危険階で待機状態とならない場合、つまり、乗りかご1の危険階での着床時間が乗客の乗降に要する時間のみであって、乗降終了後に乗りかご1が危険階以外の階床に移動した場合には、図2〜図6に示したような接触事故は発生しない。
したがって、モード1の制御にあたり、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が待機状態にあり、この乗りかご1が待機している階床が危険階である場合には、呼びが登録されていなくとも、乗りかご1を危険階以外の最寄階に退避させる制御を行なう(ステップS4)。
なお、モード1の制御開始時に乗りかご1が昇降中であって、かつ危険階の呼びが登録されていた場合には、エレベータ制御盤13は、この危険階への着床制御を通常どおり行ない、この着床後にかごドアが閉扉して、登録された呼びがない場合には、前述のように乗りかご1を危険階以外の最寄階に退避させる。ステップS4の処理を行なうことで、乗りかご1は危険階に長時間位置しなくなるので、図2〜図6に示したような接触事故を防ぐことができる。
ステップS4の処理以後は、乗りかご1の運転が続行される(ステップS5)。ただし、乗りかご1の着床後にかごドアが閉扉して待機状態になったときの、該乗りかご1が位置する階床が危険階であった場合には、ステップS4の処理を再度行なう。
エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位を、ステップS3の処理後も常に監視しており、建屋変位検出計12からの変位が予め定めた時間T2にわたって基準値M1未満となったか否かを判別する(ステップS6)。時間T2は、時間T1と同様に、エレベータ制御盤13のタイマによって測定する。
ステップS6の処理の結果「YES」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、ステップS4の処理で行なった危険階の待機禁止の制御を解除する(ステップS7)。ステップS7の処理を行なうことで、乗りかご1が待機状態となって、この乗りかご1が位置する階床が危険階であった場合でも、エレベータ制御盤13はステップS4の処理を行なわない。以後は、ステップS1の処理に戻る。
また、前述したステップS2の処理の結果、「YES」と判別された場合、エレベータ制御盤13は、モード2の制御を開始する。
現在の変位が基準値M2以上かつM3未満である場合には、定格速度が速度V1であり、かつ、乗りかご1が危険階に停止しなければ、図2〜図6に示したような接触事故は発生しない。したがって、モード2の制御にあたり、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が待機状態にあり、かつ、該乗りかご1の位置する階床が危険階である場合には、前述したステップS4の処理と同様に、乗りかご1を危険階以外の最寄階に退避させる制御を行なう(ステップS8)。
次に、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が昇降中である場合には、乗りかご1を危険階に着床させない制御を行なう(ステップS9)。具体的には、乗りかご1が昇降中であり、かつ、危険階の呼びが登録されている場合には、この危険階への乗りかご1の着床を禁止する。
ステップS9の処理において、危険階の呼びと、危険階でない階床の呼びがともに登録されている場合には、エレベータ制御盤13は、危険階でない階床のみに乗りかご1が着床するように制御し、危険階の呼びのみが登録されている場合には、エレベータ制御盤13は、危険階以外の最寄階や指定階(例えば玄関階)に乗りかご1を着床させる制御を行なう。
次に、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が昇降している場合の該乗りかご1の定格速度を前述した速度V1に減速させる制御を行なう(ステップS10)。ステップS8〜S10の処理を行なうことで図2〜図6に示したような接触事故を防ぐことができる。
ステップS10の処理以後は、乗りかご1の運転が続行される(ステップS11)。ただし、乗りかご1の着床後にかごドアが閉扉して待機状態になったときの、乗りかご1が位置する階床が危険階であった場合には、ステップS8の処理を再度行ない、乗りかご1の昇降中に危険階の呼びが登録された場合には、ステップS9の処理を再度行なう。
そして、エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位が、前述した時間T2にわたって基準値M2未満となったか否かを判別する(ステップS12)。ステップS12の処理の結果「YES」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、ステップS9の処理で行なった危険階の停止禁止の制御を解除し、ステップS10の処理によって速度V1に減速した定格速度を元の速度V2に戻す制御を行なう(ステップS13)。
ステップS13の処理を行なうことで、乗りかご1の定格速度が元に戻り、また、乗りかご1の昇降中において危険階の呼びが登録された場合に、この危険階への着床がなされるようになる。以後は、ステップS6以降の処理を行なう。
前述したステップS1の処理の結果、「YES」と判別された場合、エレベータ制御盤13は、モード3の制御を開始する。モード3の制御にあたり、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が待機状態にあり、かつ、乗りかご1の位置する階床が危険階である場合には、前述したステップS4の処理と同様に、乗りかご1を危険階以外の最寄階に退避させる制御を行なう(ステップS14)。
エレベータ制御盤13は、乗りかご1が昇降中である場合には、危険階の呼びが登録されている場合でも、ステップS9の処理と同様に乗りかご1を危険階に着床させない制御を行ない(ステップS15)、ステップS10の処理と同様に、乗りかご1の定格速度を速度V1に減少させる制御を行なう(ステップS16)。
ステップS16の処理後、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が昇降中である場合には、乗りかご1の運転を速やかに休止させるために、登録された呼びに関係なく、乗りかご1が現在位置している階床の最寄階で、かつ危険階以外の階床、または予め定めた着床用階床(例えば玄関階)に乗りかご1を着床させる制御を行なう。
このような制御を行なっているときの運転、つまり、強風時の安全を確保するための管制運転を行なっている事を乗客に知らせるために、乗りかご1内に設けられた強風管制表示灯(図示せず)を点灯させる制御を行なう(ステップS17)。乗客は、強風管制表示灯の点灯を確認することで、エレベータが強風用の管制運転を行なっていることを容易に把握することができる。
そして、エレベータ制御盤13は、乗りかご1が危険階以外の最寄階または指定階に着床した(ステップS18)のちに、強風時の管制運転により乗りかご1が安全に着床したことを乗客に知らせるために、乗りかご1内に設けられた強風管制完了表示灯(図示せず)を点灯させる制御を行なう(ステップS19)。乗客は、強風管制完了表示灯の点灯を確認することで、エレベータが強風用の管制運転によって乗りかご1が安全に着床したことを容易に把握することができる。
そして、エレベータ制御盤13は、ステップS18の処理により着床した乗りかご1の運転を休止させる制御を行なう(ステップS20)。具体的には、着床後に開扉したかごドアおよび着床階のホールドア(図示せず)を閉扉させない制御を行ない、かつ、ホール呼びボタンまたは乗りかご1内の行先開登録ボタン(図示せず)の操作がなされても、これらの呼びにしたがった乗りかご1の昇降制御を行なわない。
ここで、エレベータのメンテナンス業者は、エレベータの点検復旧作業を行なう。具体的には、強風によりエレベータの各機器が故障したか否かを確認した上で、故障がないことを確認した際に、エレベータ制御盤13に備えられるリセットスイッチ(図示せず)を操作しておく。
そして、エレベータ制御盤13は、建屋変位検出計12からの変位が時間T2にわたって基準値M3未満となったか否かを判別する(ステップS21)。ステップS21の処理の結果「YES」と判別された場合には、エレベータ制御盤13は、前述したリセットスイッチが操作されていれば(ステップS22のYES)、ステップS17およびS19の処理で点灯させた強風管制表示灯および強風管制完了表示灯を消灯させ(ステップS23)、ステップS20の処理で行なった運転休止の制御を解除する(ステップS24)。
ステップS24の処理を行なうことで、危険階以外の階床のホール呼びおよびかご呼びが正常どおり登録され、定格速度を速度V1に制限する制御を行なって乗りかご1が昇降するようになる。ただし、危険階の階床の呼びが登録された場合には、これを無効とするか、乗りかご1が危険階の最寄階または指定階に着床するように制御する。以後は、ステップS12以降の処理を行なう。
以上のように、本実施形態にしたがったエレベータでは、建屋の変位が、予め定めた危険階に乗りかご1が待機した状態においてロープの接触事故の危険があるような変位であり、かつ、運転の休止や定格速度の制限を行なわずともロープの接触事故の危険がない変位である場合には、運転休止や定格速度の制限を行なうのではなく、乗りかご1が危険階に待機している場合に乗りかご1を他の階床に移動させる制御のみを行なう。また、建屋の変位が、予め定めた危険階に乗りかご1が短時間でも停止した状態または通常の定格速度で昇降している場合においてロープの接触事故の危険があるような変位であり、かつ、運転の休止を行なわずともロープの接触事故の危険がない変位である場合には、運転休止を行なわずに、危険階での着床の禁止及び定格速度の制限のみを行なう。このような制御を行なうことで、変位の大小に応じて不必要な運転休止や定格速度の制限を行なうことがなくなり、エレベータ運行上の安全性を保った上で利便性を向上させることができる。
以上説明した実施形態では、変位が基準値M2以上となった際に、モード2の制御として、危険階での待機および着床を禁止した上で、定格速度を速度V1に制限する制御を行なったが、基準値M2とM3の間の基準値M4を新たに定義し、基準値M2以上かつM4未満の変位が、前述した接触事故を防ぐために危険階での乗りかご1の待機や停止を禁止する必要がある変位であり、かつ、乗りかご1の定格速度を制限せずとも接触事故の危険がない変位である場合には、変位が基準値M2以上であっても定格速度を制限する必要はない。
つまり、変位が時間T1にわたって基準値M2以上である場合には、モード4の制御として、乗りかご1の危険階での待機および停止を禁止する制御を行なう一方で、変位が時間T1にわたって基準値M4以上とならない限り定格速度を速度V2に維持する制御を行なう。変位が時間T1にわたって基準値M4以上となった場合に、モード2の制御として、危険階での乗りかご1の待機や停止を禁止した上で、乗りかご1の定格速度をV1に制限する制御を行なうようにすればエレベータの運行効率を向上させることができる。
そして、変位が時間T2にわたって基準値M4未満となった場合に、変位が時間T2にわたって基準値M2未満とならない限り、定格速度を元に戻す制御のみを行なって、変位が時間T2にわたって基準値M2未満となった場合に危険階の停止禁止を解除する制御を行なうようにすれば、運行形態を元に戻すことができる。
また、以上説明した実施形態は、本発明を、巻き上げ機を昇降路上部に設置したエレベータ、つまり機械室を設けたエレベータに適用した構成としたが、これに限らず、例えば、昇降路上部以外の箇所に巻き上げ機を設けることで機械室を設けないようにしたエレベータにも本発明を適用することが可能である。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の実施形態にしたがったエレベータの構成例の模式図。 図1に示したC/W側メインロープが乗りかごと接触する例を示した図。 図1に示したC/W側メインロープがC/Wレールと接触する例を示した図。 図1に示したかご側メインロープがかごレールと接触する例を示した図。 図1に示したC/W側メインロープが昇降路側壁と接触する例を示した図。 図1に示したかご側メインロープロープが昇降路側壁と接触する例を示した図。 本発明の実施形態にしたがったエレベータの処理動作の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1…乗りかご、2…シーブ、3…カウンタウェイト(C/W)、4…昇降路、5…かご側メインロープ、6…C/W側メインロープ、7…コンペンロープシーブ、8…かご側コンペンロープ、9…C/W側コンペンロープ、10…かごレール、11…C/Wレール、12…建屋変位検出計、13…エレベータ制御盤、14…制振枠。

Claims (10)

  1. エレベータが設置される建屋の水平方向の変位を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって所定の第1の基準値以上である場合に、前記建屋の変位によるワイヤロープの変位の大小ならびに乗りかごおよびカウンタウェイトの位置関係に基づいて定めた階床であって、かつ、前記検出手段により検出した変位が前記定めた時間にわたって前記第1の基準値以上である際に前記乗りかごが当該階床で着床してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった際に当該乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床である所定階床に乗りかごが着床してかごドアが閉扉したときに呼びが登録されておらず待機状態となった場合には前記乗りかごを前記所定階床以外の階床に昇降させる制御を行なう制御手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータの運転制御装置。
  2. 前記所定階床は、前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第1の基準値を超える第2の基準値以上である場合で、当該階床に乗りかごが停止した場合に前記乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床であり、
    前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第1の基準値を超える第2の基準値以上である場合に、前記所定階床の呼びが登録されていても、この所定階床に前記乗りかごを着床させない制御を行なう
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの運転制御装置。
  3. 前記所定階床は、前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第1の基準値を超える第2の基準値以上である場合で、前記乗りかごの定格速度が所定の通常用の速度である第1の速度である場合に前記乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床であり、
    前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値以上である場合に、前記乗りかごが昇降中であれば、この乗りかごの定格速度を前記第1の速度から第2の速度に減少させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの運転制御装置。
  4. 前記所定階床は、前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値を超える第3の基準値以上である場合で、前記乗りかごが走行している場合に前記乗りかごの接触事故が起きる可能性がある階床であり、
    前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値を超える第3の基準値以上である場合に、前記乗りかごが昇降中であっても、呼びに関係なく、前記乗りかごを前記所定階床以外の最寄階に着床させ、かつ、この着床後に前記乗りかごの昇降を停止させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータの運転制御装置。
  5. 前記乗りかごは、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値以上であって、前記制御手段による制御にしたがって、前記乗りかごが前記所定階床以外の最寄階に着床するように昇降する管制運転を行なっている際に、この管制運転を行なっている旨を報知する第1の報知手段と、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値以上であって、前記制御手段による制御にしたがって、前記乗りかごが前記所定階床以外の最寄階に着床した際に、前記管制運転か終了した旨を報知する第2の報知手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載のエレベータの運転制御装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値以上となった後に、前記変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値未満となった場合に、前記第1および第2の報知手段による報知を停止させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータの運転制御装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値以上となった後に、前記変位が予め定めた時間にわたって前記第3の基準値未満となった場合に、前記所定階床以外の階床の呼びが登録されていれば、この呼びにしたがって前記乗りかごを前記第2の速度以下で昇降させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータの運転制御装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値以上となった後に、前記変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値未満となった場合に、前記乗りかごが昇降中であれば、この乗りかごの定格速度を前記第2の速度から前記第1の速度に戻す制御を行なう
    ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータの運転制御装置。
  9. 前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値以上となった後に、前記変位が予め定めた時間にわたって前記第2の基準値未満となった場合に、前記予め指定された階床の呼びが登録されていれば、この呼びにしたがって前記乗りかごを前記指定された階床に着床させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの運転制御装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記検出手段により検出した変位が予め定めた時間にわたって前記第1の基準値以上となった後に、予め定めた時間にわたって前記第1の基準値未満となった場合に、前記所定階床に前記乗りかごが位置して前記かごドアが閉扉して、呼びが登録されていなくても、当該位置する階床に前記乗りかごを待機させる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの運転制御装置。
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