JP4716239B2 - 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置に関し、例えば情報記録密度が異なる光情報記録媒体に情報記録及び/又は情報再生の可能な光ピックアップ装置用の対物レンズ及びその光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、短波長赤色半導体レーザ実用化に伴い、従来の光ディスクすなわち光情報記録媒体であるCD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで、より大容量化を図った高密度の光ディスクであるDVD(デジタルバーサタイルディスク)の開発が進んでいる。このような光ディスクなどを媒体とした光情報記録再生装置の光学系において、記録信号の高密度化を図るため、対物レンズが記録媒体上に集光するスポットを小さくすることが要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように市場には、記録密度が異なる様々な光ディスクが存在するが、個々の光ディスクに対して、情報の記録及び/又は再生を行うことができる専用の情報記録再生装置を購入することはユーザーにとって大きな負担となる。そこで、例えばDVDに対して情報の記録又は再生を行う光学系を用いて、CDに対して情報の記録又は再生を行える光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置が開発されている。
【0004】
このような光ピックアップ装置においては、DVDに対しては、対物レンズに平行光を入射させることで、記録面にスポット光を集光させ、一方、平行光を入射させると透明基板厚の差から収差の生じるCDに対しては、発散光を入射させることで、適切なスポット光をその記録面に集光させるようにしている。
【0005】
尚、DVDとCDとでは必要開口数が異なることから、これを調整すべく、ダイクロイックフィルタを用いることも行われている。ダイクロイックフィルタは、DVDに対して情報の記録又は再生を行う波長の光束については、そのまま通過させ、一方、CDに対して情報の記録又は再生を行う波長の光束については、CDに必要な開口数になるよう遮光するという機能を有する。このようなダイクロイックフィルタを設けることなく、情報記録密度が異なる光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生が行われると、コスト面から好ましい。
【0006】
本発明は、異なる情報記録密度の光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生(以下、単に記録再生ともいう)を可能とする光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、波長λ1の光束を射出する第1の光源と、波長λ2(λ1≠λ2)の光束を射出する第2の光源と、第1の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第1の光源から射出された光束を、前記第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させると共に、前記第1の光情報記録媒体とは情報の記録密度が異なる第2の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第2の光源から射出された光束を、前記第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための少なくとも対物レンズを含む集光光学系と、前記第1及び第2の光情報記録媒体からの反射光又は透過光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置用の対物レンズであって、
前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
前記対物レンズの少なくとも1面の光学面は、回折構造を備えない中央領域と、前記中央領域に隣接し回折構造を備えた周辺領域とが設けられており、
前記第1の光源を用いて前記第1の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA1、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、前記第2の光源を用いて前記第2の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA2(NA2<NA1)、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
前記第2の光源から射出された光束が、前記第1の光源から射出された光束より大きな発散角で前記対物レンズに入射し、
前記中央領域は、前記開口数NA2内の光束が通過する領域にほぼ相当し、
前記n次回折光の光束は、前記対物レンズの前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする。
【0008】
すなわち、前記回折構造の前記周辺領域を通過した光束が、前記中央領域を通過した光束により形成されたスポット内に到達すると、前記周辺領域を通過した光束は開口数NAが大きいため、スポット径は小さくなる。請求項1に記載の対物レンズによれば、前記m次回折光の光束が第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が第2スポット内に到達する光量を少なくすることで、前記波長λ1の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が小さくなり、それにより記録密度の高い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来、一方、前記波長λ2(λ2>λ1)の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が大きくなり、それにより記録密度の低い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来る。特に、前記第2の光情報記録媒体の記録又は再生を行う際に必要な前記第2スポットのスポット径に実質的に影響がないよう(スポット径が小さくなりすぎない程度)に、前記第2スポット内に到達する前記n次回折光の光束の光量が少ないことが望ましく、更に、前記n次回折光の光束を含む、前記開口数NA1より外側の光束の全てが、そのスポット径の大きさを実質的に変えない程度に、前記第2スポット内に到達する光量が少ないことが好ましい。
【0009】
更に、次数m=nの関係を満たすような回折構造は、光軸を含む断面形状が鋸歯状に近い形状となり、光軸方向の段差量も比較的小さくすることが出来るので、旋盤による金型加工が比較的容易であるというメリットがある。更に、このような回折構造を用いることで、ダイクロイックフィルタを用いることなく、情報記録密度が異なる光情報記録媒体に対して、それぞれ適切に情報の記録又は再生を行うことができる。尚、本明細書において「ほぼ相当する」とは、両者の領域が完全に一致していなくてもよく、発明の効果を逸脱しない範囲(前記第2の光情報記録媒体に記録又は再生を行う際のスポット径に実質的な影響がない程度)で、わずかに大小の関係があっても良いことを意味する。m、nの整数が、正負の符号にかかる数を含んでいるものであるのは勿論のことである。更に又、前記中央領域に回折構造を備えていないので、回折構造を備えた場合に比較して、そこに入射される光の利用効率を簡単な構成で高くすることができる。本明細書中、回折光の次数が正であるとは、回折の効果が光束を光軸方向に向ける収束のパワーを持つことを意味する。
また、例えば、DVDとCDのような透明基板厚が異なる光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う場合、薄い透明基板厚の第1の光情報記録媒体(DVD)に対して球面収差が補正された光束を用いて、厚い透明基板厚の第2の光情報記録媒体(CD)に対して情報の記録又は再生を行うと、球面収差が補正過剰となってしまう。これに対し、前記対物レンズに入射する光束の発散角を大きくすることで、球面収差を補正不足側に戻すことができる。すなわち、CDに対して情報の記録又は再生を行う際には、DVDに対して情報の記録又は再生を行う際より入射する光束の発散角を大きくすることで、球面収差を適切に補正できる。尚、本明細書において、発散角とは、前記対物レンズの光源側の面における、光軸からの高さが同じ位置に入射する光線が、光軸に対して持つ発散角のことを意味する。
【0010】
請求項2に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記回折構造が、光軸を含む面での断面形状が鋸歯状であるので、前記対物レンズの透過率減少を極力抑制することができる。又、凹凸の矩形状の断面形状の場合と比較して、前述のように、レンズ成形する際の金型を加工するときの製造も容易に行うことができる。
【0012】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記回折構造が、前記波長λ1でブレーズ化されているので、波長λ1の光束に対して、その回折構造での光利用効率を極めて高くすることができる。即ち、波長λ1でブレーズ化することにより、波長λ1の光束に対して、前記周辺領域の回折構造により発生する回折光の中で、特定次数の回折光の効率を他の次数の回折光の効率より高めることができる。
【0015】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記中央領域は、非球面形状の屈折面であるので、光の利用効率を高くすることができる。
【0016】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記少なくとも1面の光学面が、前記中央領域と前記周辺領域とからなるので、光学面を2つの領域からなる簡単な構成にでき、容易に製造することができる。
【0019】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記対物レンズに入射する前記第1の光源から射出された光束が、光軸に対して略平行であることを特徴とする。
【0020】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記第2の光源から射出した光束が、横倍率m2が−1/20<m2<−1/10となるように前記対物レンズに入射することを特徴とする。
【0021】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記n次回折光の光束は、前記第2スポットを形成する前記中央領域を通過した光束よりも対物レンズ側で光軸と交わることを特徴とする。
【0022】
回折の効果により収束のパワーを持たせると、前記対物レンズの屈折による収束のパワーを小さくできるので、屈折率の温度変化に起因する波面収差の球面収差の変化を小さくできる。又、波長の変化に起因する波面収差の球面収差の変化は、回折が収束のパワーを持っている場合、屈折率の温度変化に起因する変化と逆符号なので、更に温度変化による波面収差の球面収差成分の変化を軽減できる。n次回折光が第2スポットを形成する中央領域を通過した光束よりも対物レンズ側で交わるようにすると、回折の収束のパワーが大きくなり、波面収差の球面収差成分の温度変化をより小さくすることができる。特に、対物レンズに発散光が入射する場合、n次回折光が第2スポットを形成する中央領域を通過した光束と比べて、対物レンズよりも遠い側で光軸と交わるようにすると、回折の収束のパワーを大きくすることが難しくなるので、対物レンズ側で交わるようにするのが望ましい。
【0023】
請求項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、所定開口数NA1内の光束が通過する前記周辺領域の前記回折構造は回折輪帯を有し、前記回折輪帯の数は5以上20以下であることを特徴とする。
【0024】
対物レンズの径が決まっている場合、輪帯数が多いと、輪帯の幅が狭くなり、金型の加工や成形によって起こる回折輪帯形状のいわゆるダレの影響が大きくなり、最大回折光量となる次数の回折光率が小さくなる。それにより、波長λ1の光束に対しては、前記中央領域を通過した光束の透過率に比べて、前記周辺領域を通過したm次回折光の透過率が小さくなり、アポダイゼーションの効果によりスポット径が大きくなる。また、輪帯数が少ないと、回折の効果が小さくなる。よって、所定開口数NA1内の光束が通過する前記周辺領域の前記回折構造の回折輪帯数が、5以上20以下であることが望ましい。
【0028】
請求項10に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記n次回折光と前記m次回折光において、n=m=+1の関係を満たすことを特徴とする。
【0029】
請求項11に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記開口数NA2が、0.45<NA2<0.6の関係を満たすことを特徴とする。
【0031】
請求項12に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記波長λ1が、640nm<λ1<680nmの関係を満たし、前記波長λ2が、750nm<λ2<810nmの関係を満たすことを特徴とする。
【0033】
請求項13に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記第1の光情報記録媒体の透明基板厚t1=0.6mmであり、前記第2光情報記録媒体の透明基板厚t2=1.2mmであることを特徴とする。
【0034】
請求項14に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、前記第1の光源から射出した光束のうち、前記第m次回折光の透過率と、前記中央領域を通過した光束の透過率との差が5%以内であることを特徴とする。
【0035】
m次回折光の透過率が、前記中央領域の透過率と比べて小さい場合、アポダイゼーションの効果により、スポット系が大きくなる。所定開口数のスポット径となるようにするには、m次回折光の透過率と、前記中央領域を通過した光束の透過率との差が5%以内であることが望ましい。尚、本明細書において、透過率とは、対物レンズに入射した光束の光量に対する出射した光束の光量の比を意味する。
【0036】
請求項15に記載の光ピックアップ装置は、波長λ1の光束を射出する第1の光源と、波長λ2(λ1≠λ2)の光束を射出する第2の光源と、第1の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第1の光源から射出された光束を、前記第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させると共に、前記第1の光情報記録媒体とは情報の記録密度が異なる第2の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第2の光源から射出された光束を、前記第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための少なくとも対物レンズを含む集光光学系と、前記第1及び第2の光情報記録媒体からの反射光又は透過光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、
前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
前記対物レンズの少なくとも1面の光学面は、回折構造を備えない中央領域と、前記中央領域に隣接し回折構造を備えた周辺領域とが設けられており、
前記第1の光源を用いて前記第1の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA1、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、前記第2の光源を用いて前記第2の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA2(NA2<NA1)、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
前記第2の光源から射出された光束が、前記第1の光源から射出された光束より大きな発散角で前記対物レンズに入射し、
前記中央領域は、前記開口数NA2内の光束が通過する領域にほぼ相当し、
前記n次回折光の光束は、前記対物レンズの前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする。
【0037】
すなわち、前記回折構造の前記周辺領域を通過した光束が、前記中央領域を通過した光束により形成されたスポット内に到達すると、前記周辺領域を通過した光束は開口数NAが大きいため、スポット径は小さくなる。請求項22に記載の光ピックアップ装置によれば、前記m次回折光の光束が第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が第2スポット内に到達する光量を少なくすることで、前記波長λ1の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が小さくなり、それにより記録密度の高い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来、一方、前記波長λ2(λ2>λ1)の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が大きくなり、それにより記録密度の低い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来る。
【0038】
更に、次数m=nの関係を満たすような回折構造は、光軸を含む断面形状が鋸歯状に近い形状となり、光軸方向の段差量も比較的小さくすることが出来るので、旋盤による金型加工が比較的容易であるというメリットがある。更に、このような回折構造を用いることで、ダイクロイックフィルタを用いることなく、情報記録密度が異なる光情報記録媒体に対して、それぞれ適切に情報の記録又は再生を行うことができる。
【0060】
請求項16に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズは、少なくとも1つのレンズ面に、回折構造を備えない中央領域と、回折構造を備えた周辺領域とを備えた光ピックアップ装置用の対物レンズであって、
波長λ1の第1レーザ光による平行光束を入射させた際に、前記中央領域を通過し、第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光した光束の波面収差の球面収差成分が最小となる位置での、前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポットとし、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、
波長λ2(λ2≠λ1)の第2レーザ光による平行光束よりも所定の発散された光束を入射させた際に、前記中央領域を通過し、第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光した光束の波面収差の球面収差成分が最小となる位置での、前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポットとし、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
前記n次回折光の光束は、前記第2スポットを形成する前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする。
【0061】
すなわち、前記回折構造の前記周辺領域を通過した光束が、前記中央領域を通過した光束により形成されたスポット内に到達すると、前記周辺領域を通過した光束は開口数が大きいため、スポット径は小さくなる。請求項44に記載の対物レンズによれば、前記m次回折光の光束が第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が第2スポット内に到達する光量を少なくすることで、前記波長λ1の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が小さくなり、それにより記録密度の高い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来、一方、前記波長λ2(λ2>λ1)の光束を対物レンズに入射させた場合はスポット径が大きくなり、それにより記録密度の低い光情報記録媒体に対して記録又は再生を行うことが出来る。特に、前記第2の光情報記録媒体の記録又は再生を行う際に必要な前記第2スポットのスポット径に実質的に影響がないよう(スポット径が小さくなりすぎない程度)に、前記第2スポット内に到達する前記n次回折光の光束の光量が少ないことが好ましい。
【0062】
更に、次数m=nの関係を満たすような回折構造は、光軸を含む断面形状が鋸歯状に近い形状となり、光軸方向の段差量も比較的小さくすることが出来るので、旋盤による金型加工が比較的容易であるというメリットがある。更に又、前記中央領域に回折構造を備えていないので、回折構造を備えた場合に比較して、そこに入射される光の利用効率を簡単な構成で高くすることができる。
【0080】
本明細書中で用いる回折構造とは、光学素子の表面、例えばレンズの表面に、レリーフを設けて、回折によって光線の角度を変える作用を持たせた形態(又は面)のことをいう。レリーフの形状としては、例えば、光学素子の表面に、光軸を中心とする略同心円状の輪帯として形成され、光軸を含む平面でその断面をみれば各輪帯は鋸歯のような形状となっているものである。
【0081】
本明細書中において、対物レンズとは、狭義には光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと対向すべく配置される集光作用を有するレンズを指し、広義にはそのレンズと共に、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に作動可能なレンズ群を指すものとする。ここで、かかるレンズ群とは、少なくとも1枚以上のレンズを指すものである。従って、本明細書中において、対物レンズの光情報記録媒体側の開口数NAとは、対物レンズの最も光情報記録媒体側に位置するレンズ面から光情報記録媒体側に出射した光束の開口数NAを指すものである。また、本明細書中において光情報記録媒体に対して情報を記録又は再生する際に必要な所定開口数とは、それぞれの光情報記録媒体の規格で規定されている開口数、あるいはそれぞれの光情報記録媒体に対して、使用する光源の波長に応じ、情報の記録または再生をするために必要なスポット径を得ることができる回折限界性能の対物レンズの開口数を示す。
【0082】
本明細書中において、光情報記録媒体(光ディスク)としては、例えば、CD-R, CD-RW, CD-Video, CD-ROM等の各種CD、DVD-ROM, DVD-RAM, DVD-R, DVD-RW,DVD+RW,DVD-Video等の各種DVD、或いはMD等のディスク状の現在の光情報記録媒体および次世代の記録媒体なども含まれる。多くの光情報記録媒体の情報記録面上には透明基板が存在する。しかしながら、透明基板の厚さが殆どゼロに近いもの、あるいは透明基板が全くないものも存在もしくは提案されている。説明の都合上、本明細書中「透明基板を介して」と記載することがあるが、かかる透明基板は厚さがゼロである、すなわち透明基板が全くない場合も含むものである。
【0083】
本明細書中において、情報の記録再生とは、上記のような光情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録すること、情報記録面上に記録された情報を再生することをいう。本発明の光ピックアップ装置は、記録だけ或いは再生だけを行うために用いられるものであってもよいし、記録および再生の両方を行うために用いられるものであってもよい。また、或る情報記録媒体に対しては記録を行い、別の情報記録媒体に対しては再生を行うために用いられるものであってもよいし、或る情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の情報記録媒体に対しては記録及び再生を行うために用いられるものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
【0084】
本発明の光ピックアップ装置は、各種のプレーヤまたはドライブ等、あるいはそれらを組み込んだAV機器、パソコン、その他の情報端末等の音声および/または画像の記録および/または再生装置に搭載することができる。
【0085】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概略構成図である。
【0086】
図1に示す光ピックアップ装置は、第1の光情報記録媒体(ここではDVDの光ディスク)の記録再生用の第1の光源である第1の半導体レーザ111と、第2の光情報記録媒体(ここではCDの光ディスク)の記録再生用の第2の光源である第2の半導体レーザ112とを有している。
【0087】
まず第1の光情報記録媒体に対して情報の記録再生を行う場合、第1の半導体レーザ111からビームを出射し、出射された光束は、ビームスプリッタ190を透過し、偏光ビームスプリッタ120、コリメータ13、1/4波長板14を透過して円偏光の平行光束となる。この光束は絞り17によって絞られ、対物レンズ20により第1の光情報記録媒体200の透明基板210(t1=0.6mm)を介して情報記録面220に集光される。尚、第1スポットとは、対物レンズ20の中央領域を通過する光束によって情報記録面220上に形成されるスポットをいう。また、第1の光情報記録媒体に対して情報の記録再生を行う際に、情報記録面上に形成される実際のスポットは、中央領域を通過した光束及び周辺領域の回折構造による+1次の光束によって形成される。
【0088】
そして第1の光情報記録媒体の情報記録面220で情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ20、絞り17、1/4波長板14、コリメータ13を透過して、偏光ビームスプリッタ120に入射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ180により非点収差が与えられ、光検出器300上へ入射し、その出力信号を用いて、第1の光情報記録媒体200に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0089】
また、光検出器300上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ150が第1の半導体レーザ111からの光束により、第1の光情報記録媒体200の記録面220上に第1のスポットを結像するように対物レンズ20を移動させると共に、半導体レーザ111からの光束を所定のトラックに結像するように対物レンズ20を移動させる。
【0090】
第2の光情報記録媒体に対して情報の記録再生を行う場合、第2の半導体レーザ112からビームを出射し、出射された光束は、光合成手段であるビームスプリッタ190で反射され、上記第1半導体レーザ111からの光束と同様、偏光ビームスプリッタ120、コリメータ13、1/4波長板14、絞り17、対物レンズ20を介し、その中央の領域を通過した光束が、第2の光情報記録媒体200の透明基板210(t2=1.2mm)を介して、情報記録面220上に集光され、第2のスポットを形成する。一方、後述するごとく対物レンズ20の回折構造Dが形成された周辺領域を通過した光束は、第2のスポットに比べて単位面積当たりの光量が低いフレア光となる。また、前述のように第1の半導体レーザ111による+1次回折光の光束が第1スポットに到達して寄与する光量に対して、第2の半導体レーザ112による+1次回折光の光束が第2のスポット内に到達して寄与する光量は少なくなっている。後述する対物レンズの実施例においては、前者の+1次回折光の光束はほぼ100%到達し、後者の+1次回折光は実質的に到達していない。ここで、+1次回折光の光束は、第2スポットを形成する中央領域を通過した光束よりも対物レンズ側で、好ましくは5μm以上隔てた位置で交わっている。尚、コリメータ13を通過した光束は、発散光となるように、第2の半導体レーザ112の位置が決められている。かかる場合、横倍率m2が−1/20より大きく、又−1/10より小さい範囲で対物レンズ20に入射すると好ましい。
【0091】
ただし、半導体レーザ112のレーザ光のうち、対物レンズ20の周辺領域における最も中央領域寄り、すなわちそれらの境界を通過する光束は、対物レンズ20の中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わっている。尚、第2の光情報記録媒体に対して情報の記録再生を行う際に、情報記録面上に形成される実際のスポットは、実質的に中央領域を通過した光束によって形成される。
【0092】
第2の光情報記録媒体の情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ20、絞り17、1/4波長板14、コリメータ13、偏光ビームスプリッタ120、シリンドリカルレンズ180を介して、光検出器300上へ入射し、その出力信号を用いて、第2の光情報記録媒体200に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0093】
また、第1の光情報記録媒体の場合と同様、光検出器300上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、2次元アクチュエータ150により、合焦、トラッキングのために対物レンズ20を移動させる。
【0094】
なお、半導体レーザ111,半導体レーザ112をユニット化した2波長半導体レーザを使った光学系や、半導体レーザ111,半導体レーザ112,光検出器をユニット化した光源−検出器モジュールを使用した光ピックアップ装置にも本対物レンズは適する。その他当業者に知られた複数の光源を持ったピックアップ光学系に適用することも可能である。又、周辺領域の回折構造による回折光の内、最大の光量の回折光を、後述の対物レンズの実施例と整合させて、+1次回折光としたが、0次回折光を除く他の回折光とすることもできる。次に、上述した本実施の形態に好適な対物レンズについて説明する。まず、回折構造を設けた対物レンズの上半部光軸方向断面を模式的に示す図を、図2に示す。図2の対物レンズは、DVDとCDの双方に対して情報の記録再生が可能となっている。
【0095】
図2の対物レンズ20の第1面S1は、開口数NA1以下に相当する中央領域が屈折非球面であり、開口数NA1以上NA2以下に相当する周辺領域が、複数の鋸歯状の輪帯r1,r2、・・・からなる回折構造Dを有している。尚、鋸歯状とは、光軸を含む断面形状が鋸歯状であることを意味し、かかる形状により光透過率を良好に維持することができる。又、本実施の形態では、その段差部を光軸と平行な円筒面にすることで、成形性を高め且つ光透過率を良好としている。回折輪帯の数は、5以上20以下が好ましい。
【0096】
回折面は回折レリーフをはずしたマクロ的な形状を示す母非球面と、光路差関数とで表す。光路差関数は基準波長の回折光に対し回折面によって付加される光路差をあらわすものとし、光路差関数の値がmλ(mは回折次数)変わるごとに回折輪帯を設ける。
【0097】
光路差関数Φ(h)は次式で表せる。
Φ(h)=b0+b2*h2+b4*h4+b6*h6+・・・(mm)
但し、h:光軸からの距離、
b0、b2、b4、b6、・・・:光路差関数の係数である。
【0098】
また、非球面は次式で表せる。
x=(h2/r)/(1+√(1−(1+k)h2/r2))+A0+A2h2+A4h4
+A6h6+・・・
但し、A0、A2,A4,A6,・・・:非球面係数、
k:円錐係数、
r:近軸曲率半径、
n:屈折率である。
【0099】
本実施例にかかるレンズデータを、表1に示す。但し、dは面間隔である。
【表1】
Figure 0004716239
【0100】
本実施例では、かかる回折構造Dは第1の光源すなわち半導体レーザ111の波長λ1でブレーズ化されているが、第1の光源からの光束も、第2の光源すなわち半導体レーザ112からの光束も+1次回折光が最も光量が大きくなる(全次数の回折光の光量に対し、第1の光源については95%以上、第2の光源については90%以上である)ように設計されている。また、第1の光源から射出した光束のうち、かかる回折構造により最大の回折光量を発生する回折次数(ここでは+1次)の回折光の透過率と、中央領域を通過した光束の透過率との差が5%以内であるように設計されている。
【0101】
第1の光源の波長λ1=655nmのとき、焦点距離f=3.05、像側開口数=0.6(必要開口数NA1=0.6)である。ただし、これに限ることはないが、波長λ1が、640nm<λ1<680nmの関係を満たす範囲であれば好ましい。
【0102】
第2の光源の波長λ2=785nmのとき、焦点距離f=3.07、像側開口数=0.45(必要開口数NA2=0.45)である。ただし、この開口数NA2は、0.45でなくても、0.45<NA2<0.6の関係を満たす範囲であれば好ましく、更に0.45<NA2<0.5の関係を満たす範囲であれば、より好ましい。又、波長λ2も、785nmにこだわらないが、750nm<λ2<810nmの関係を満たす範囲であれば好ましい。
【0103】
本実施例では、第1の光情報記録媒体すなわちDVDの透明基板の厚さt1=0.6mmであり、第2の光情報記録媒体即ちCDの透明基板の厚さt2=1.2mmであって、t1<t2なる関係を満たしているが、t1=t2であっても本発明は適用可能である。
【0104】
この対物レンズの断面図を図3(DVD使用時)、図4(CD使用時)に示し、その球面収差図をDVDの場合を図5に、CDの場合を図6に示す。図5,6から明らかなように、DVDに対して情報の記録再生を行う光源波長λ1(655nm)の光束に対して、回折構造D(図1)により最大の回折光量を発生する回折光は、対物レンズの中央領域を通過する光の焦点近傍に集光させ、一方、CDに対して光源波長λ2(785nm)の光束に対して、回折構造Dにより最大の回折光量を発生する回折光が、フレア化するような球面収差を持たせることで、実質的に開口数が小さくなるようにし、それにより異なる光情報記録媒体に対して適切に情報の記録再生を行うことができる。又、回折構造Dは、断面が鋸歯状の輪帯r1,r2、・・を有しており、光源波長λ1の光束を効率的に集光させることができる。
【0105】
【発明の効果】
本発明によると、コストを低く抑えながらも、異なる光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生(以下、単に記録再生ともいう)を可能とする光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概略構成図である。
【図2】回折構造を設けた対物レンズの上半部光軸方向断面を模式的に示す図である。
【図3】本実施例の対物レンズの断面図である。
【図4】本実施例の対物レンズの断面図である。
【図5】本実施例の対物レンズの球面収差図である。
【図6】本実施例の対物レンズの球面収差図である。
【符号の説明】
20 対物レンズ
111 第1の半導体レーザ
112 第2の半導体レーザ
200 光ディスク(光情報記録媒体)
300 光検出器

Claims (16)

  1. 波長λ1の光束を射出する第1の光源と、波長λ2(λ1≠λ2)の光束を射出する第2の光源と、第1の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第1の光源から射出された光束を、前記第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させると共に、前記第1の光情報記録媒体とは情報の記録密度が異なる第2の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第2の光源から射出された光束を、前記第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための少なくとも対物レンズを含む集光光学系と、前記第1及び第2の光情報記録媒体からの反射光又は透過光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置用の対物レンズであって、
    前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
    前記対物レンズの少なくとも1面の光学面は、回折構造を備えない中央領域と、前記中央領域に隣接し回折構造を備えた周辺領域とが設けられており、
    前記第1の光源を用いて前記第1の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA1、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、前記第2の光源を用いて前記第2の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA2(NA2<NA1)、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
    前記第2の光源から射出された光束が、前記第1の光源から射出された光束より大きな発散角で前記対物レンズに入射し、
    前記中央領域は、前記開口数NA2内の光束が通過する領域にほぼ相当し、
    前記n次回折光の光束は、前記対物レンズの前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
    前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  2. 前記回折構造は、光軸を含む面での断面形状が鋸歯状であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  3. 記回折構造は、前記波長λ1でブレーズ化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  4. 前記中央領域は、非球面形状の屈折面であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  5. 前記少なくとも1面の光学面が、前記中央領域と前記周辺領域とからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  6. 前記対物レンズに入射する前記第1の光源から射出された光束が、光軸に対して略平行であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  7. 前記第2の光源から射出した光束が、横倍率m2が−1/20<m2<−1/10となるように前記対物レンズに入射することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  8. 前記n次回折光の光束、前記第2スポットを形成する前記中央領域を通過した光束より対物レンズ側で光軸と交わることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  9. 所定開口数NA1内の光束が通過する前記周辺領域の前記回折構造は回折輪帯を有し、前記回折輪帯の数は5以上20以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  10. 前記n次回折光と前記m次回折光において、n=m=+1の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  11. 前記開口数NA2が、0.45<NA2<0.6の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  12. 前記波長λ1が、640nm<λ1<680nmの関係を満たし、前記波長λ2が、750nm<λ2<810nmの関係を満たすことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  13. 前記第1の光情報記録媒体の透明基板厚t1=0.6mmであり、前記第2の光情報記録媒体の透明基板厚t2=1.2mmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  14. 前記第の光源から射出した光束のうち、前記第m次回折光の透過率と、前記中央領域通過した光束の透過率との差が5%以内であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置用の対物レンズ。
  15. 波長λ1の光束を射出する第1の光源と、波長λ2(λ1≠λ2)の光束を射出する第2の光源と、第1の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第1の光源から射出された光束を、前記第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させると共に、前記第1の光情報記録媒体とは情報の記録密度が異なる第2の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う際には、前記第2の光源から射出された光束を、前記第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための少なくとも対物レンズを含む集光光学系と、前記第1及び第2の光情報記録媒体からの反射光又は透過光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、
    前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
    前記対物レンズの少なくとも1面の光学面は、回折構造を備えない中央領域と、前記中央領域に隣接し回折構造を備えた周辺領域とが設けられており、
    前記第1の光源を用いて前記第1の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA1、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、前記第2の光源を用いて前記第2の光情報記録媒体に対する情報の記録又は再生をする際に必要な前記対物レンズの像側の所定開口数をNA2(NA2<NA1)、その際に前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポット、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
    前記第2の光源から射出された光束が、前記第1の光源から射出された光束より大きな発散角で前記対物レンズに入射し、
    前記中央領域は、前記開口数NA2内の光束が通過する領域にほぼ相当し、
    前記n次回折光の光束は、前記対物レンズの前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
    前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
  16. 少なくとも1つのレンズ面に、回折構造を備えない中央領域と、回折構造を備えた周辺領域とを備えた光ピックアップ装置用の対物レンズであって、
    波長λ1の第1レーザ光による平行光束を入射させた際に、前記中央領域を通過し、第1の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光した光束の波面収差の球面収差成分が最小となる位置での、前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第1スポットとし、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をm次回折光(mは、0を除く整数)とし、
    波長λ2(λ2≠λ1)の第2レーザ光による平行光束よりも所定の発散された光束を入射させた際に、前記中央領域を通過し、第2の光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光した光束の波面収差の球面収差成分が最小となる位置での、前記中央領域を通過した光束により形成されるスポットを第2スポットとし、前記周辺領域を通過した光束が、その前記回折構造により発生される回折光(0次回折光を発生する場合は、その0次回折光を含む)のうち、最大の回折光量である回折光をn次回折光(nは、0を除く整数)としたとき、
    前記第1の光情報記録媒体の透明基板の厚さt1と、前記第2の光情報記録媒体の透明基板の厚さt2とは、t1<t2なる関係を満たし、
    前記n次回折光の光束は、前記第2スポットを形成する前記中央領域を通過した光束よりも5μm以上隔てた位置で光軸と交わり、
    前記m次回折光の光束が前記第1スポット内に到達する光量に対して、前記n次回折光の光束が前記第2スポット内に到達する光量が少なく、且つ、前記m次回折光と前記n次回折光とは、m=nの関係を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置用の対物レンズ。
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