JP4223340B2 - 光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報の記録または再生がなされる際に、使用光学系の開口数および使用光の波長が互いに異なる2つの光記録媒体に対して、各使用光を対応する光記録媒体上に効率良く収束させることができる光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置に関するものであり、詳しくは、干渉効果を利用して、上記2つの光記録媒体に各々対応する開口数を得るようにした光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の光記録媒体が開発されており、複数種の光記録媒体を共用して記録・再生し得る光ピックアップ装置が知られている。例えば、DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)とCD(コンパクトディスク。−ROM、−R、−RWを含む。)を1つの光ピックアップ装置を用いて記録・再生する装置が知られている。このような2つの光記録媒体においては、DVDについては、記録密度の向上を図るため、例えば657nm程度の可視光を使用することとなっているのに対し、CDについては、可視光領域の光に対して感度を有さない記録媒体も存在するため、790nm程度の近赤外光を使用する必要がある。したがって、これら両者に対して共用し得る光ピックアップ装置では、2つの異なる波長の光を照射光として用いる、いわゆる2波長ビーム方式によることとなる。
【0003】
さらに、上述した例示における2つの光記録媒体においては、各光記録媒体の特性の違いからそれぞれ開口数を異ならせる必要があり、例えばDVDの規格では開口数を0.6とし、CDの規格では開口数を0.45〜0.52程度としている。このように光記録媒体に対応させて異なる開口数を得るために、液晶シャッタや波長選択性のあるフィルタ等からなる開口絞りを介在させたり、複数の絞りを機械的に切り替える手法が従来より行われていた。
【0004】
しかし、このような従来技術では、装置が大型化したり、複雑化し、製造コストも高いものとなる。
【0005】
そこで、本願出願人は、対物レンズの一方の面の最外周領域に所定の深さ(または高さ)の輪帯部を形成し、一方の波長の光に対しては光束の外周部分(最外周領域を含み、この最外周領域から内周側に広がる所定領域)の光量を干渉効果により見かけ上消失せしめ、他方の波長の光に対しては該光量をそのまま保持せしめるように作用する対物レンズを既に開示している(特許文献1)。この対物レンズによれば、従来のような絞りを配設する必要が無くなるので、光ピックアップ装置のコンパクト化および低廉化が可能となる。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−156854号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1記載の対物レンズでは、一方の面の外周部分において、最外周領域とそれよりも内周側の領域との境界位置に1条の円周状の段差部(例えば一方の波長λの光に対して(2n+1)λ/2の深さ;ただしnは整数)を設けることで、対物レンズの一方の面の最外周部分に輪帯部を形成し、一方の波長の光に対し、外周部分において実質的に開口数を小さくしている。しかしながら、このように構成した場合には、上記段差部の位置は、2つの光記録媒体に対する開口数の差に応じた位置(光軸から所定の距離)に固定されてしまう。すなわち、外周部の光量を干渉効果により見かけ上消失せしめるためには、その消失に係る領域の略中央の位置に上記段差部を形成する必要がある。
【0008】
したがって、このような構成とした場合、上記段差を形成する位置の設計自由度がなく、光学性能を良好にするためのレンズ設計が難しくなってしまう。その結果、必要な開口数に相当するビームプロファイルが得られなくなる場合も考えられる。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、光の干渉効果を利用し、光ピックアップ装置の構造を複雑にすることなくコンパクトかつ低廉でありながら、規格の異なる2つの光記録媒体に各々対応した開口数とすることができ、かつ光学設計の自由度が大きくとれる光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の光記録媒体用対物レンズは、
情報の記録または再生がなされる際に、第1開口数および第1波長に対応する第1光記録媒体、ならびに第2開口数および第2波長に対応する第2光記録媒体に対して、使用光を各々所定の位置に収束させるための光記録媒体用対物レンズにおいて、
前記対物レンズは、前記第1波長の光を第1の所定位置に収束せしめ、かつ前記第2波長の光を第2の所定位置に収束せしめるように構成されるとともに、前記対物レンズの少なくとも一方の面には、前記第1波長および前記第2波長のうちいずれか一方の波長をλ1、他方をλ2とした場合に、該波長λ1の光に対しては干渉効果により光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめ、前記波長λ2の波長の光に対しては該外周部の光量をそのまま保持せしめるように作用する開口調整用輪帯部が設けられ、
該輪帯部は、該輪帯部が存在しないと仮定した場合に該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在する場合に該輪帯部の形成位置を通過する光とが下記条件式(1)、(2)を満足するような、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差部の間に形成され、かつ該2つの段差部の各直径が前記第1開口数に相当する光束径および第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定され、
前記第1開口数と前記第2開口数のうち小さい方の開口数の境界位置から前記2つの段差部のうち内側の段差部の位置までの光軸に垂直な方向の長さをa、前記内側の段差部の位置から外側の段差部の位置までの光軸に垂直な方向の長さをb、前記外側の段差部の位置から前記第1開口数と前記第2開口数のうち大きい方の開口数の境界位置までの光軸に垂直な方向の長さをcとしたとき、下記条件式(3)、(4)を満足するように構成されていることを特徴とするものである。
Δ 1 =(2n+1)λ 1 /2+δ 1 (1)
Δ 2 =mλ 2 +δ 2 (2)
0.95 ≦(a+c)/b≦ 1.05 (3)
0.95 ≦a/c≦ 1.05 (4)
ただし、
Δ 1 :波長λ 1 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
Δ 2 :波長λ 2 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
m,n:整数
δ 1 、δ 2 :以下の範囲を満足する。
|δ 1 |≦ 0.25 λ 1
|δ 2 |≦ 0.25 λ 2
【0011】
また、本発明の第2の光記録媒体用対物レンズは、
情報の記録または再生がなされる際に、第1開口数および第1波長に対応する第1光記録媒体、ならびに第2開口数および第2波長に対応する第2光記録媒体に対して、使用光を各々所定の位置に収束させるための光記録媒体用対物レンズにおいて、
前記対物レンズは、前記第1波長の光を第1の所定位置に収束せしめ、かつ前記第2波長の光を第2の所定位置に収束せしめるように構成されるとともに、前記対物レンズの少なくとも一方の面には、前記第1波長および前記第2波長のうちいずれか一方の波長をλ 1 、他方をλ 2 とした場合に、該波長λ 1 の光に対しては干渉効果により光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめ、前記波長λ 2 の波長の光に対しては該外周部の光量をそのまま保持せしめるように作用する開口調整用輪帯部が設けられ、
該輪帯部は、該輪帯部が存在しないと仮定した場合に該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在する場合に該輪帯部の形成位置を通過する光とが下記条件式(1)、(2)を満足するような、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差部の間に形成され、かつ該2つの段差部の各直径が前記第1開口数に相当する光束径および第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定され、
前記第1開口数と前記第2開口数のうち小さい方の開口数の境界位置と前記2つの段差部のうち内側の段差部の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をA、前記内側の段差部の位置と前記2つの段差部のうち外側の段差部の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をB、前記外側の段差部の位置と前記第1開口数と前記第2開口数のうち大きい方の開口数の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をCとしたとき、下記条件式(5)、(6)を満足することを特徴とするものである。
Δ 1 =(2n+1)λ 1 /2+δ 1 (1)
Δ 2 =mλ 2 +δ 2 (2)
0.90 ≦(A+C)/B≦ 1.10 (5)
0.90 ≦A/C≦ 1.10 (6)
ただし、
Δ 1 :波長λ 1 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
Δ 2 :波長λ 2 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
m,n:整数
δ 1 、δ 2 :以下の範囲を満足する。
|δ 1 |≦ 0.25 λ 1
|δ 2 |≦ 0.25 λ 2
【0012】
また、これらの場合、少なくとも一方の面に回折光学面を有していることが望ましい。
【0013】
また、前記条件式(1)および前記条件式(2)において、前記δ1および前記δ2が以下の範囲を満足することがより望ましい。
|δ1|≦0.2λ1
|δ2|≦0.2λ2
【0018】
さらに、上述した各光記録媒体用対物レンズにおいて、前記回折光学面と前記輪帯部が設けられている面が同一で、前記輪帯部の2つの段差部の位置でそれぞれ回折光学面により発生する位相差が2πの整数倍となるように設定されていることが望ましい。
【0019】
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記光記録媒体用対物レンズを備えていることを特徴とするものである。
【0020】
【作用】
上述したように本発明の光記録媒体用対物レンズにおいては、一方の波長の光に対して実質的に開口数を小さくする輪帯部は、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差部によって形成され、該2つの段差部の各直径が、一方の光記録媒体に対応する第1開口数に相当する光束径および他方の光記録媒体に対応する第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定されている。
【0021】
すなわち、上記輪帯部を形成する2つの段差部がこのような範囲に設定されたことにより、上記輪帯部が2つの開口数に相当する光束径の間に位置することになるが、その一方で、この輪帯部の位置は、上記範囲内であれば自由に設定することができることになる。
【0022】
すなわち、上記2つの開口数の間の径を有する光束の光量を干渉効果により見かけ上消失せしめるために、その消失に係る領域のうち、いずれの部分に上記輪帯部を形成するかは不問である。
【0023】
このような構成とすることで、輪帯部を形成する位置の設計自由度が高まり、光学性能を良好にするためのレンズ設計が容易となる。その結果、上記2つの開口数に対応しつつ、光学性能を良好なものとすることができる。
【0024】
なお、本発明の光記録媒体用対物レンズにおいては、上記輪帯部領域の、内側および外側に各々領域を有しており、合計で3つの輪帯部領域を有しているということができる。このように3つの輪帯部を有している従来の光記録媒体用対物レンズとしては、特開平09−145994号公報、特開平09−145995号公報、特開平09−197108号公報等に記載されたものが知られているが、これらの公報記載の従来技術では、干渉効果を生ぜしめるための輪帯部領域は有しておらず、また、外側の2つの輪帯部領域は各々互いに波長の異なる光束のみを所定の位置に集光するように構成されており、本願発明のものとは、基本的な技術思想が相違する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態に係る光記録媒体用対物レンズの形状を模式的に示す図であり、図2は、本実施形態に係る光記録媒体用対物レンズを用いた光ピックアップ装置を示す図である。なお、本実施形態で用いられる図面において、レンズの形状は全て模式的に表されている。
【0026】
この光ピックアップ装置では、図2に示すとおり、LD電源1からの電力供給により半導体レーザ3、4から出力されたレーザ光11がハーフミラー6により反射され、コリメータレンズ7により略平行光とされ、光記録媒体用対物レンズ8により収束光とされて光記録媒体9の記録領域10上に照射される。なお、半導体レーザ3は、CD−R(追記型光記録媒体)等のCD系用の(以下、これを代表してCD−Rとして説明する)、波長790nm(λ1)程度の近赤外域のレーザ光を出力する光源であり、半導体レーザ4は、DVD用の、例えば波長657nm(λ2)の可視域のレーザ光を出力する光源であり、プリズム5を介していずれかの半導体レーザ3、4から出力されたレーザ光11がハーフミラー6に照射されるようになっている。また、LD電源1と半導体レーザ3、4との間には切替スイッチ2が配されており、この切替スイッチ2の操作によりいずれかの半導体レーザ3、4に電力が供給されるようになっている。さらに、対物レンズ8の光源側には、絞り12が配設されている。
【0027】
本実施形態の光ピックアップ装置では、CD−RとDVDのいずれの光記録媒体9についても信号の記録・再生が可能となるように構成されている。光記録媒体9の記録領域10には信号情報を担持したピットがトラック状に配列されるようになっており、この記録領域10からの上記レーザ光11の反射光は信号情報を担持した状態で対物レンズ8およびコリメータレンズ7を介してハーフミラー6に入射し、このハーフミラー6を透過して4分割のフォトダイオード13に入射する。このフォトダイオード13では、分割された4つのダイオード位置の各受光量が電気信号の形態で得られるから、この受光量に基づき図示されない演算手段において所定の演算がなされ、データ信号、およびフォーカスとトラッキングの各エラー信号を得られることになる。
【0028】
なお、ハーフミラー6は光記録媒体9からの戻り光の光路に対して45°傾いた状態で挿入されているのでシリンドリカルレンズと同等の作用をなし、このハーフミラー6を透過した光ビームは非点収差を有することとなり、4分割のフォトダイオード13上におけるこの戻り光のビームスポットの形状に応じてフォーカスのエラー量が決定されることとなる。なお、上記コリメータレンズ7は状況に応じて省略することも可能であり、さらに半導体レーザ3、4とハーフミラー6との間にグレーティングを挿入して3ビームによりトラッキングエラーを検出することも可能である。
【0029】
ところで、本実施形態の対物レンズ8の特徴は、図1(A)および図2に示すとおり対物レンズ8の第1面16の外周部分に、その内側の領域15aおよび外側の領域15bとは高低差を有する輪帯部14を形成している点にある。また、図1(D)は、上述した図1(A)に示す対物レンズ8の第1面16の一部断面構造を示すものであり、大略R部を拡大したものである。図1(D)では、対物レンズ8の第1面16に輪帯部14の境界を形成するための2つの段差部14a、14bが形成されている様子が示されている。なお、図1(A)および図1(D)においては、輪帯部14の領域と、その内側の領域15aおよび外側の領域15bとの高低差を明瞭にするため、実際の高低差よりも誇張して示している。
この面の形状は、下記に示す非球面式により表される。
【0030】
【数1】
【0031】
前述したとおりCD−RとDVDとでは記録・再生光の開口数が異なり、前者では0.45〜0.52程度、後者では0.60となっており、上記輪帯部14を形成することにより、これらいずれの光記録媒体9についても適切な開口数を確保することができる。以下、この作用について説明する。
【0032】
この輪帯部14は、各光記録媒体9に対応するレーザ光11の波長のうち、いずれか一方の波長の光に対しては干渉効果により光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめ、他方の波長の光に対しては該外周部の光量をそのまま保持せしめるように作用する開口調整用のものとして形成される。この輪帯部14は、波長790nm(λ1)の光に対しては、輪帯部14が存在しないと仮定した場合にその輪帯部14に相当する位置を通過する光と、輪帯部14が存在する場合にその輪帯部14を通過する光との間に所定の位相差を発生させ、光束の外周部において輪帯部14以外を通過する光と輪帯部14を通過する光が互いに干渉し合うことにより、その光量を見かけ上消失させる。その一方、波長657nm(λ2)の光に対しては、輪帯部14以外を通過する光と輪帯部14を通過する光との見かけ上の位相差をなくし、光束の外周部においてその光量をそのまま保持するような段差部14a、14bを有している。
【0033】
輪帯部14を通過する光と輪帯部14以外を通過する光との間で所定長の光路差が存在すれば両光の間で光を弱め合う干渉効果が生じるのであるから、波長λ1の光に対して干渉効果を生ぜしめて所望の開口数とするためには、波長λ1の光に対しては1/2波長の奇数倍、波長λ2の光に対しては波長の整数倍の位相差を発生させればよいことになる。しかし、ガウスの振幅分布をもった光がレンズに入射するときには、むしろその位相差を若干変えた方が良く、その許容量はおよそ25%、望ましくは20%程度とされる。
【0034】
すなわち、この段差部14a、14bは、下記条件式(1)および(2)を満足するような位相差を発生させる。
Δ1=(2n+1)λ1/2+δ1 (1)
Δ2=mλ2+δ2 (2)
ただし、
Δ1:波長λ1において輪帯部14が存在しないと仮定した場合に該輪帯部14に相当する位置を通過する光と、輪帯部14が存在する場合に該輪帯部14を通過する光との位相差
Δ2:波長λ2において輪帯部14が存在しないと仮定した場合に該輪帯部14に相当する位置を通過する光と、輪帯部14が存在する場合に該輪帯部14を通過する光との位相差
m,n:整数
δ1:波長λ1の整数倍+半波長からのずれ量であり、|δ1|≦0.25λ1
ただし、|δ1|≦0.2λ1であることが望ましい。
δ2:波長λ2の整数倍からのずれ量であり、|δ2|≦0.25λ2
ただし、|δ2|≦0.2λ2であることが望ましい。
【0035】
すなわち、波長790nm(λ1)の光に対する開口数を0.45とし、波長657nm(λ2)の光に対する開口数を0.6とすると、輪帯部14は対物レンズ8の光軸を中心とする同心円状の2つの段差部14a、14bによって形成され、かつ該2つの段差部14a、14bの各直径が、波長790nm(λ1)の光に対する開口数である0.45と波長657nm(λ2)の光に対する開口数である0.6の間の値となるように設定されている。
【0036】
これにより、波長790nm(λ1)の光に対しては、輪帯部14を通過した光と、その内側の領域15aおよびその外側の領域15bの領域とを通過した光との位相差が1/2波長の奇数倍であるため両光が互いに干渉し合い、光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめて開口数を0.45相当とすることができる。他方、波長657nm(λ2)の光に対しては、輪帯部14を通過する光と、その内側の領域15aおよびその外側の領域15bを通過する光との見かけ上の位相差が生じないため、元々の対物レンズ8の開口数(0.6)がそのまま反映される。
【0037】
このような輪帯部14を設けることにより、図1(B)に示すとおり、DVD9aが所定位置(ターンテーブル上)に配されてその記録・再生が行われる場合には、半導体レーザ4からの波長657nm(λ2)のレーザ光11がコリメータレンズ7により略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射することになるが、入射するレーザ光11は、輪帯部14の存在に影響されることなく開口数を0.6として、対物レンズ8によりDVD9aの記録領域10a上に収束せしめられることになる。
【0038】
他方、図1(C)に示すとおり、CD−R9bが所定位置(ターンテーブル上)に配されてその記録・再生が行われる場合には、半導体レーザ3からの波長790nm(λ1)のレーザ光11が対物レンズ8に入射することになるが、入射するレーザ光11は、輪帯部14によりその外周部の光束が干渉効果により見かけ上消失して開口数が0.45相当となり、対物レンズ8によりCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられることになる。
【0039】
ところで、本実施形態においては、輪帯部14の位置は、波長790nm(λ1)の光に対する開口数である0.45と波長657nm(λ2)の光に対する開口数である0.6の間に存在していればよく、理論的には、開口数0.45に近い位置に形成されていようと、開口数0.6に近い位置に形成されていようと、かまわない(実際には、下記条件式(4)あるいは条件式(6)を満足することが望ましい)。換言すれば、輪帯部14の形成位置についての設計自由度が大とされているのであり、この結果光学性能を良好にするレンズ設計が容易となるため、その実用上の効果は極めて大きい。
【0040】
ただし、この輪帯部14は、光束の外周部において輪帯部14以外を通過する光と輪帯部14を通過する光が互いに干渉し合うことにより、その光量を見かけ上消失させ得るものでなければならないので、その大きさについては以下に示すような範囲とされていることが望ましい。
【0041】
すなわち、小さい方の開口数(0.45)の位置と内側の段差部14aの位置の間の光軸に垂直な方向の長さをa、2つの段差部14a、14bの位置の間(輪帯部14の幅)の光軸に垂直な方向の長さをb、外側の段差部14bの位置から大きい方の開口数(0.6)の位置の間の光軸に垂直な方向の長さをcとしたとき、下記条件式(3)を満足するように設定する。
0.95≦(a+c)/b≦1.05 (3)
【0042】
なお、この場合において、より光学性能を良好とするためには、下記条件式(4)を満足することが望ましい。
0.95≦a/c≦1.05 (4)
【0043】
上記輪帯部14の大きさについての設定手法は、実験結果からもその良好性が認められているが、輪帯部14の大きさを設定する手法としては以下の如き手法を用いてもよい。
【0044】
すなわち、小さい方の開口数(0.45)の位置と内側の段差部14aの位置の間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をA、2つの段差部14a、14bの位置の間の領域(輪帯部14の領域)を光軸に垂直な面に射影した面積をB、外側の段差部14bの位置と大きい方の開口数(0.6)の位置の間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をCとしたとき、下記条件式(5)を満足するように設定してもよい。
0.90≦(A+C)/B≦1.10 (5)
【0045】
なお、この場合において、より光学性能を良好とするためには、下記条件式(6)を満足することが望ましい。
0.90≦A/C≦1.10 (6)
【0046】
また、この対物レンズ8において、回折光学面を用いる場合には、回折光学面と輪帯部14とが、少なくとも一方の同一面に形成され、この同一面上での段差部14a、14bの位置において、前述した如く、非球面は不連続としつつも、この段差部分で波面収差の乱れを防ぐためには、回折光学面の位相差は2πの整数倍とすることが好ましい。図40(A)は、段差部分で回折光学面の位相差が2πの整数倍となっている状態を模式的に示すものである。また、図40(B)は、段差部分で回折光学面の位相差が2πの整数倍となっていない状態を模式的に示すものである。図40(A)、図40(B)において太い実線がレンズ形状を示し、その段差部は光軸と平行となる方向Z´での深さが異なるように形成されている。なお、説明の簡略のため母面は球面とされている。
【0047】
ところで、上記光記録媒体9は、CD−RおよびDVDのいずれについても、PC(ポリカーボネート)からなる保護層を有しており、この保護層を含む上記CD−Rは幾何学的厚みが1.2mmに規格統一されており、また、上記DVDは幾何学的厚みが0.6mmのものに規格統一されている。このように2つの光記録媒体におけるディスク厚が互いに異なる場合には、保護層の厚さの違いにより発生する球面収差の量が異なってくる。そのため、これらいずれの光記録媒体9についても確実にフォーカシングをなすべく、記録・再生を行うための各波長の光のいずれについても球面収差量を最適化する必要があり、互いに異なる収束作用を有する構成が必要となる。
【0048】
そこで、本発明の光記録媒体用対物レンズにおいては、各光記録媒体を記録・再生する際における収差補正機能をさらに良好とするために、少なくとも一方のレンズ面に回折光学面を設けることが望ましい。勿論、本発明の光記録媒体用対物レンズとしては、上記回折光学面を付設せずに構成することも可能であり(特に一方の光記録媒体に対して、光源からの光を対物レンズにやや発散された状態で入射させることが許容される場合等)、その具体例としては実施例9〜12において説明するが、ここでは、本発明の最良の実施形態として光記録媒体用対物レンズの光源側の面に回折光学面を設けた実施形態について詳細に説明する(回折光学面を設けた実施形態に対応する具体例は実施例1〜8により説明する)。
【0049】
図1(A)に示す如く、対物レンズ8の光源側の面(以下、第1面と称する)16に、レンズ基材と一体的に成形された断面形状が鋸歯形状の同心円格子からなる回折光学面を設け、CD−RおよびDVDのいずれの光記録媒体9についても記録・再生が良好に行われるように構成している。なお、図1(A)においては、回折光学面であることを示すために、実際の回折光学面の鋸歯形状よりも誇張して示している(対物レンズ8の断面を示す他の図面において同じ)。
【0050】
この回折光学面は、第1波長の光に対して回折作用が大であって対物レンズ8の屈折力と相まってこの光束を第1の所定位置に収束せしめ、第2波長の光に対して回折作用が小であって対物レンズ8の屈折力と相まってこの光束を第2の所定位置に収束せしめるように形成される。なお、上記回折作用が小である場合とは、回折作用が0である(0次回折光が100%となる)場合を含むものであり、この場合第2波長の光に対しては対物レンズ8の屈折力によりこの光束は第2の所定位置に収束せしめられる。
【0051】
ここでは、上記第1波長がCD−R用の波長790nm(λ1)のレーザ光に対応し、上記第2波長がDVD用の波長657nm(λ2)のレーザ光に対応する。この回折光学面は、これらの光の1次回折光を、対物レンズ8の屈折力と相まって対応する記録領域に収束せしめるように形成される。
【0052】
この場合における、回折光学面の位相差形状は、下記に示す位相差関数により表され、この回折光学面により、波長をλ、回折光学面位相差関数をφとして、回折光にλ×φ/(2π)の光路差が付加される。
【0053】
【数2】
【0054】
なお、回折光学面の具体的な格子ピッチは位相差関数により決定される。また、回折光学面の具体的な鋸歯形状のステップの高さは、各波長のレーザ光に対する各次数の回折光の割合を考慮して設定する。また、回折光学面の最外径は、入射する2つの波長のレーザ光11の開口数とビーム径を勘案して適宜設定し得る。
【0055】
このような回折光学面を設けることによる作用を、図1(B)、(C)を用いて説明する。なお、図1(B)、(C)は後述する実施例1〜8にかかる対物レンズ8に対応する図である。図1(B)に示されるように光記録媒体9としてDVD9aが所定位置(ターンテーブル上)に配されてその記録・再生が行われる場合には、半導体レーザ4からの波長657nm(λ2)のレーザ光11が、コリメータレンズ7により略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射され、DVD9aの記録領域10a上に良好に収束せしめられることになる。
【0056】
他方、図1(C)に示されるようにCD−R9bが所定位置(ターンテーブル上)に配されてその記録・再生が行われる場合には、半導体レーザ3からの波長790nm(λ1)のレーザ光11が、コリメータレンズ7により略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射することになり、入射するレーザ光11は、この対物レンズ8によってCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられることになる。
【0057】
このように、対物レンズ8の第1面16に上記回折光学面を設けるとともに対物レンズ8の両面を非球面とすることで、CD−R9bおよびDVD9aのいずれの光記録媒体9についても収差補正を良好とし、確実にフォーカシングをなし記録・再生が良好に行われるように構成することができる。
【0058】
したがって、半導体レーザ3、4からのレーザ光11は、対物レンズ8のレンズ両面に形成された非球面形状および上記回折光学面の作用により、対応する光記録媒体9の記録領域上にいずれの場合も収差補正された状態で収束せしめられることになる。光記録媒体9の規格の相違による球面収差の発生量の相違は主としてディスク厚によるところが大きいものの、例えば入射光の波長の相違等も影響する。しかし、このような要因によるものについても回折光学面による収差補正作用が有効である。
【0059】
以上に説明した光記録媒体用対物レンズ8においては、その第1面16に所定の開口調整用の輪帯部14が設けられている。これにより、CD−RおよびDVDという規格の異なる光記録媒体について、光記録媒体に対応させて異なる開口数を得るために、液晶シャッタや波長選択性のあるフィルタ等からなる開口絞りを介在させたり、複数の絞りを機械的に切り替えるというように光ピックアップ装置の構造を複雑にすることなく、コンパクトかつ低廉でありながら、規格の異なる2つの光記録媒体に各々対応した開口数とすることができ、また、この第1面16に所定の回折光学面を形成することで、規格の異なるいずれの光記録媒体についても対応する各波長の光に対し球面収差量を最適化させ、良好な収束作用を可能とし、記録・再生を良好に行うことができる。
【0060】
なお、上述した光記録媒体用対物レンズ8においては、第1面16に所定の回折光学面が形成され、かつこの第1面16に所定の開口調整用の輪帯部14が設けられているが、設計上の選択肢としては、回折光学面および輪帯部14を、例えば、いずれも光記録媒体側の面に形成したり、光源側と光記録媒体側の面のいずれか一方に回折光学面、他方に輪帯部14を形成したりすることもできなくはない。回折光学面および輪帯部14の形状設計を適切に行い得るならば、理論的には本実施形態と同じ効果を得ることも可能である。
【0061】
なお、本発明の光記録媒体用対物レンズとしては上述した実施形態のものに限られず種々の態様の変更が可能である。また、本発明の光ピックアップ装置としても、記録・再生対象となる光記録媒体としてはDVDとCD−Rに限られず、使用波長域および開口数の仕様が互いに異なる2つの光記録媒体を共通の光ピックアップ装置で記録・再生する場合に適用できる。これら仕様が互いに異なる2つの光記録媒体によっては、ディスク厚が同じである場合にも本発明を応用することが可能であるし、いずれの光記録媒体に対応する使用波長が大であるか、また、いずれの光記録媒体に対応する開口数が大であるかは規格次第であり、対物レンズ8の回折光学面および輪帯部の構成はこれらに基づいて設定することができる。
【0062】
また、対物レンズ8を形成する材料として、例えばプラスチック材料を使用することで、軽量、安価なものとすることができる。また、上述した実施形態のものにおいては対物レンズ8の両面を非球面として収差補正効果を高めているが、非球面を用いず、球面によるレンズとされていても良い。また、一方の面のみを非球面とすることも可能である。
【0063】
また、対物レンズ8の輪帯部14は、光源側に凸状とされていてもよい。
【0064】
また、上記実施形態に係る光ピックアップ装置は互いに異なる波長の光を出力する各光源を設けているが、これに替えて2つの異なる波長の光を出力し得る1つの光源を設けるようにしても良い。
【0065】
また、上述した実施形態では、対物レンズ8の第1面16に回折光学面を設けることにより、いずれの光記録媒体に対しても、光源からの光を略平行とされた状態で対物レンズ8に入射させる構成としているが、前述したように、一方の光記録媒体(例えばDVD)に対し、対物レンズ8に略平行光を入射させ、他方の記録媒体(例えばCD−R)に対しては、光源からの光が対物レンズ8にやや発散された状態で入射させることが許容される場合には、上述した回折光学面を対物レンズ8上に形成することは必ずしも要求されない(ただし、このような場合に回折光学面を形成することは勿論可能である)。
【0066】
以下、本発明の光記録媒体用対物レンズを具体的な実施例を用いてさらに説明する。なお、実施例1〜8は対物レンズ8の第1面16に回折光学面を形成したものであり、実施例9〜12は対物レンズ8に回折光学面を付していないものである。
【0067】
【実施例】
以下、上述した対物レンズ8を実施例により具体的に説明する。各対物レンズ8は、CD−RおよびDVDという規格の異なる2種の光記録媒体に好適な光記録媒体用対物レンズである。この対物レンズ8は両面が非球面とされている。また、この対物レンズ8の第1面16では非球面は不連続なものとされ、さらに、実施例の1〜8は、回折光学面が形成されている。対物レンズ8に入射されるレーザ光は、いずれの波長の場合もこの対物レンズ8により対応する光記録媒体の記録領域に良好に収束される。
【0068】
<実施例1>
下記表1の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。なお、この表1および後述する表4、7、10、13、16、19、22、25、27、29および31において、曲率半径、面間隔および屈折率に対応させた数字は光源側から順次増加するようになっている。また、表1の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表2に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表3に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
また、図3は、波長657nm(λ2)のレーザ光が略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射し、入射するレーザ光が、輪帯部14の存在に影響されることなく開口数を0.6として、対物レンズ8によりDVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、および波長790nm(λ1)のレーザ光が略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射し、入射するレーザ光が、輪帯部14によりその外周部の光束が干渉効果により見かけ上消失して開口数が0.46相当となり、対物レンズ8によりCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。なお、図6、9、12、15、18、21および24についても同様である。
【0073】
本実施例においては、輪帯部14(1.653≦Y<1.883の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0074】
また、図4はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図3(A)に対応するもの、(B)は図3(B)に対応するものである。図4から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0075】
また、図5はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図3(A)に対応するもの、(B)は図3(B)に対応するものである。図5から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0076】
<実施例2>
下記表4の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表4の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表5に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表6に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
また、図6は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0081】
本実施例においては、輪帯部14(1.676≦Y<1.884の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0082】
また、図7はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図6(A)に対応するもの、(B)は図6(B)に対応するものである。図7から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0083】
また、図8はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図6(A)に対応するもの、(B)は図6(B)に対応するものである。図8から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0084】
<実施例3>
下記表7の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表7の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表8に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表9に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】
【表9】
【0088】
また、図9は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0089】
本実施例においては、輪帯部14(1.643≦Y<1.892の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0090】
また、図10はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図9(A)に対応するもの、(B)は図9(B)に対応するものである。図10から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0091】
また、図11はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図9(A)に対応するもの、(B)は図9(B)に対応するものである。図11から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0092】
<実施例4>
下記表10の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表10の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表11に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表12に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0093】
【表10】
【0094】
【表11】
【0095】
【表12】
【0096】
また、図12は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0097】
本実施例においては、輪帯部14(1.643≦Y<1.892の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0098】
また、図13はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図12(A)に対応するもの、(B)は図12(B)に対応するものである。図13から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0099】
また、図14はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図12(A)に対応するもの、(B)は図12(B)に対応するものである。図14から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0100】
<実施例5>
下記表13の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表13の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表14に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表15に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0101】
【表13】
【0102】
【表14】
【0103】
【表15】
【0104】
また、図15は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0105】
本実施例においては、輪帯部14(1.767≦Y<1.922の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0106】
また、図16はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図15(A)に対応するもの、(B)は図15(B)に対応するものである。図16から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0107】
また、図17はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図15(A)に対応するもの、(B)は図15(B)に対応するものである。図17から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0108】
<実施例6>
下記表16の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表16の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表17に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表18に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0109】
【表16】
【0110】
【表17】
【0111】
【表18】
【0112】
また、図18は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0113】
本実施例においては、輪帯部14(1.767≦Y<1.922の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0114】
また、図19はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図18(A)に対応するもの、(B)は図18(B)に対応するものである。図19から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0115】
また、図20はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図18(A)に対応するもの、(B)は図18(B)に対応するものである。図20から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0116】
<実施例7>
下記表19の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表19の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表20に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表21に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0117】
【表19】
【0118】
【表20】
【0119】
【表21】
【0120】
また、図21は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0121】
本実施例においては、輪帯部14(1.752≦Y<1.912の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0122】
また、図22はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図21(A)に対応するもの、(B)は図21(B)に対応するものである。図22から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0123】
また、図23はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図21(A)に対応するもの、(B)は図21(B)に対応するものである。図23から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0124】
<実施例8>
下記表22の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=657nm、790nmに対する面間隔(mm)、およびλ=657nm、790nmに対する屈折率)を示す。また、表22の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置の各値を示す。また、下記表23に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示し、下記表24に、この実施例に係る対物レンズ8の回折光学面の位相差関数係数を示す。
【0125】
【表22】
【0126】
【表23】
【0127】
【表24】
【0128】
また、図24は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0129】
本実施例においては、輪帯部14(1.752≦Y<1.912の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0130】
また、図25はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図24(A)に対応するもの、(B)は図24(B)に対応するものである。図25から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0131】
また、図26はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図24(A)に対応するもの、(B)は図24(B)に対応するものである。図26から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0132】
<実施例9>
下記表25の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=650nm、780nmに対する面間隔(mm)、およびλ=650nm、780nmに対する屈折率)を示す。また、表25の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置(mm)の各値を示す。また、下記表26に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示す。なお、上述したように、回折光学面は設けられていない。
【0133】
【表25】
【0134】
【表26】
【0135】
また、図27は、波長650nm(λ2)のレーザ光が略平行光とされた状態で対物レンズ8に入射し、入射するレーザ光が、輪帯部14の存在に影響されることなく開口数を0.6として、対物レンズ8によりDVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、および波長780nm(λ1)のレーザ光が発散光とされた状態で対物レンズ8に入射し、入射するレーザ光が、輪帯部14によりその外周部の光束が見かけ上消失して開口数が0.45相当となり、対物レンズ8によりCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。なお、図30、33および36についても同様である。
【0136】
本実施例においては、輪帯部14(1.554≦Y<1.743の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0137】
また、図28はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図27(A)に対応するもの、(B)は図27(B)に対応するものである。図28から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0138】
また、図29はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図27(A)に対応するもの、(B)は図27(B)に対応するものである。図29から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0139】
<実施例10>
下記表27の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=650nm、780nmに対する面間隔(mm)、およびλ=650nm、780nmに対する屈折率)を示す。また、表27の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置(mm)の各値を示す。また、下記表28に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示す。なお、上述したように、回折光学面は設けられていない。
【0140】
【表27】
【0141】
【表28】
【0142】
また、図30は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0143】
本実施例においては、輪帯部14(1.554≦Y<1.743の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(5)および(6)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(5)および(6)に係る各数値は表33(B)に示す如く設定されている。
【0144】
また、図31はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図30(A)に対応するもの、(B)は図30(B)に対応するものである。図31から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0145】
また、図32はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図30(A)に対応するもの、(B)は図30(B)に対応するものである。図32から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0146】
<実施例11>
下記表29の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=650nm、780nmに対する面間隔(mm)、およびλ=650nm、780nmに対する屈折率)を示す。また、表29の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置(mm)の各値を示す。また、下記表30に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示す。なお、上述したように、回折光学面は設けられていない。
【0147】
【表29】
【0148】
【表30】
【0149】
また、図33は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0150】
本実施例においては、輪帯部14(1.546≦Y<1.735の範囲に設定)は光源側に凹形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0151】
また、図34はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図33(A)に対応するもの、(B)は図33(B)に対応するものである。図34から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0152】
また、図35はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図33(A)に対応するもの、(B)は図33(B)に対応するものである。図35から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0153】
<実施例12>
下記表31の上段に、この実施例に係る対物レンズ8のレンズデータ(曲率半径(mm)、λ=650nm、780nmに対する面間隔(mm)、およびλ=650nm、780nmに対する屈折率)を示す。また、表31の下段に、光記録媒体としてDVD9aおよびCD−R9bをセットした各場合における使用波長について、この実施例に係る対物レンズ8の絞り径(mm)、焦点距離(mm)、開口数NA、および光源位置(mm)の各値を示す。また、下記表32に、この実施例に係る対物レンズ8の各非球面の非球面係数を示す。なお、上述したように、回折光学面は設けられていない。
【0154】
【表31】
【0155】
【表32】
【0156】
また、図36は、光源からのレーザ光が対物レンズ8により、DVD9aの記録領域10a上に収束せしめられる様子を示すもの(A)、およびCD−R9bの記録領域10b上に収束せしめられる様子を示すもの(B)である。
【0157】
本実施例においては、輪帯部14(1.546≦Y<1.735の範囲に設定)は光源側に凸形状とされており、前述した条件式(3)および(4)を満足するものとされている。
なお、本実施例における、小さい開口数の開口径、大きい開口数の開口径、内側の段差位置、外側の段差位置および条件式(3)および(4)に係る各数値は表33(A)に示す如く設定されている。
【0158】
また、図37はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光のビームプロファイルを示すものであり、(A)は図36(A)に対応するもの、(B)は図36(B)に対応するものである。図37から明らかなように、この実施例に係る対物レンズ8によれば、必要な開口数に対応する良好なビームスポットを得ることができる。
【0159】
また、図38はこの実施例に係る対物レンズ8で集光した光の波面収差を示すものであり、(A)は図36(A)に対応するもの、(B)は図36(B)に対応するものである。図38から明らかなように、この対物レンズ8をDVDおよびCD−Rのいずれに使用した場合も、レンズ面の輪帯部14に所定の位相差が発生していることがわかる。
【0160】
【表33】
【0161】
なお、上述した各実施例におけるビームプロファイルとの比較のため、一般的な光記録媒体用対物レンズの各開口数および各波長毎のビームプロファイルを図39に示す。
【0162】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置では、一方の波長の光に対する実質的な開口数を小さくする輪帯部は、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差部によって形成され、該2つの段差部の各直径が、一方の光記録媒体に対応する第1開口数に相当する光束径および他方の光記録媒体に対応する第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定されている。
【0163】
すなわち、この輪帯部の位置は、上記範囲内であれば自由に設定することができることになり、上記2つの開口数の間の径を有する光束の光量を干渉効果により見かけ上消失せしめるためには、その消失に係る領域のうち、光学設計に都合のよい位置に上記輪帯部を形成することが可能となる。
【0164】
このような構成とすることで、輪帯部を形成する位置の設計自由度が高まり、光学性能を良好にするためのレンズ設計が容易となる。
すなわち、本発明の光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置によれば、光ピックアップ装置の構造を複雑にすることなく設計の自由度が高く、光学性能が良好でコンパクトかつ低廉でありながら、規格の異なる2つの光記録媒体に各々対応した開口数とすることができる。
【0165】
また、上述した構成において、少なくとも一方のレンズ面、望ましくは光源側の面において、所定の回折光学面を形成すれば、記録または再生を行う複数の光記録媒体についての光束のいずれについても略平行光として入射させ、かつこの複数の光記録媒体のいずれについても良好な収束作用を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光記録媒体用対物レンズを模式的に示す側断面図(A)、対物レンズの作用を示す図(B)、(C)およびこのレンズの部分拡大断面図(D)
【図2】本発明の実施形態に係る光記録媒体用対物レンズを用いた光ピックアップ装置を示す概略図
【図3】本発明の実施例1に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図4】本発明の実施例1に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図5】本発明の実施例1に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図6】本発明の実施例2に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図7】本発明の実施例2に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図8】本発明の実施例2に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図9】本発明の実施例3に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図10】本発明の実施例3に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図11】本発明の実施例3に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図12】本発明の実施例4に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図13】本発明の実施例4に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図14】本発明の実施例4に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図15】本発明の実施例5に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図16】本発明の実施例5に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図17】本発明の実施例5に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図18】本発明の実施例6に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図19】本発明の実施例6に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図20】本発明の実施例6に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図21】本発明の実施例7に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図22】本発明の実施例7に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図23】本発明の実施例7に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図24】本発明の実施例8に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図25】本発明の実施例8に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図26】本発明の実施例8に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図27】本発明の実施例9に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図28】本発明の実施例9に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図29】本発明の実施例9に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図30】本発明の実施例10に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図31】本発明の実施例10に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図32】本発明の実施例10に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図33】本発明の実施例11に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図34】本発明の実施例11に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図35】本発明の実施例11に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図36】本発明の実施例12に係る光記録媒体用対物レンズの作用を示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図37】本発明の実施例12に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合のビームプロファイルを示す図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図38】本発明の実施例12に係る光記録媒体用対物レンズにより集光した場合の波面収差図((A)はDVD記録再生時、(B)はCD−R記録再生時)
【図39】一般的なレンズで光を集光したときのビームプロファイルを各開口数および各波長毎に示す図
【図40】段差部分での回折光学面の位相差状態を説明する模式図
【符号の説明】
1 LD電源
2 切替スイッチ
3、4 半導体レーザ
5 プリズム
6 ハーフミラー
7 コリメータレンズ
8 対物レンズ
9 光記録媒体
9a DVD
9b CD−R
10、10a、10b 記録領域
11 レーザ光
12 絞り
13 フォトダイオード
14 輪帯部
14a、14b 段差部
15a 内側の領域
15b 外側の領域
16 対物レンズの光源側の面(第1面)
Claims (6)
- 情報の記録または再生がなされる際に、第1開口数および第1波長に対応する第1光記録媒体、ならびに第2開口数および第2波長に対応する第2光記録媒体に対して、使用光を各々所定の位置に収束させるための光記録媒体用対物レンズにおいて、
前記対物レンズは、前記第1波長の光を第1の所定位置に収束せしめ、かつ前記第2波長の光を第2の所定位置に収束せしめるように構成されるとともに、前記対物レンズの少なくとも一方の面には、前記第1波長および前記第2波長のうちいずれか一方の波長をλ1、他方をλ2とした場合に、該波長λ1の光に対しては干渉効果により光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめ、前記波長λ2の波長の光に対しては該外周部の光量をそのまま保持せしめるように作用する開口調整用輪帯部が設けられ、
該輪帯部は、該輪帯部が存在しないと仮定した場合に該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在する場合に該輪帯部の形成位置を通過する光とが下記条件式(1)、(2)を満足するような、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差部の間に形成され、かつ該2つの段差部の各直径が前記第1開口数に相当する光束径および第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定され、
前記第1開口数と前記第2開口数のうち小さい方の開口数の境界位置から前記2つの段差部のうち内側の段差部の位置までの光軸に垂直な方向の長さをa、前記内側の段差部の位置から外側の段差部の位置までの光軸に垂直な方向の長さをb、前記外側の段差部の位置から前記第1開口数と前記第2開口数のうち大きい方の開口数の境界位置までの光軸に垂直な方向の長さをcとしたとき、下記条件式(3)、(4)を満足するように構成されていることを特徴とする光記録媒体用対物レンズ。
Δ1=(2n+1)λ1/2+δ1 (1)
Δ2=mλ2+δ2 (2)
0.95 ≦(a+c)/b≦ 1.05 (3)
0.95 ≦a/c≦ 1.05 (4)
ただし、
Δ1:波長λ1において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
Δ2:波長λ2において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
m,n:整数
δ1、δ2:以下の範囲を満足する。
|δ1|≦0.25λ1
|δ2|≦0.25λ2 - 情報の記録または再生がなされる際に、第1開口数および第1波長に対応する第1光記録媒体、ならびに第2開口数および第2波長に対応する第2光記録媒体に対して、使用光を各々所定の位置に収束させるための光記録媒体用対物レンズにおいて、
前記対物レンズは、前記第1波長の光を第1の所定位置に収束せしめ、かつ前記第2波長の光を第2の所定位置に収束せしめるように構成されるとともに、前記対物レンズの少なくとも一方の面には、前記第1波長および前記第2波長のうちいずれか一方の波長をλ 1 、他方をλ 2 とした場合に、該波長λ 1 の光に対しては干渉効果により光束の外周部の光量を見かけ上消失せしめ、前記波長λ 2 の波長の光に対しては該外周部の光量をそのまま保持せしめるように作用する開口調整用輪帯部が設けられ、
該輪帯部は、該輪帯部が存在しないと仮定した場合に該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在する場合に該輪帯部の形成位置を通過する光とが下記条件式(1)、(2)を満足するような、前記対物レンズの光軸を中心とする同心円状の2つの段差 部の間に形成され、かつ該2つの段差部の各直径が前記第1開口数に相当する光束径および第2開口数に相当する光束径の間の値となるように設定され、
前記第1開口数と前記第2開口数のうち小さい方の開口数の境界位置と前記2つの段差部のうち内側の段差部の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をA、前記内側の段差部の位置と前記2つの段差部のうち外側の段差部の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をB、前記外側の段差部の位置と前記第1開口数と前記第2開口数のうち大きい方の開口数の位置との間の領域を光軸に垂直な面に射影した面積をCとしたとき、下記条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする光記録媒体用対物レンズ。
Δ 1 =(2n+1)λ 1 /2+δ 1 (1)
Δ 2 =mλ 2 +δ 2 (2)
0.90 ≦(A+C)/B≦ 1.10 (5)
0.90 ≦A/C≦ 1.10 (6)
ただし、
Δ 1 :波長λ 1 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
Δ 2 :波長λ 2 において前記輪帯部が存在しないと仮定した場合に
該輪帯部に相当する位置を通過する光と、該輪帯部が存在
する場合に該輪帯部を通過する光との光路長差
m,n:整数
δ 1 、δ 2 :以下の範囲を満足する。
|δ 1 |≦ 0.25 λ 1
|δ 2 |≦ 0.25 λ 2 - 少なくとも一方の面に回折光学面を有していることを特徴とする請求項1または2記載の光記録媒体用対物レンズ。
- 前記条件式(1)および前記条件式(2)において、前記δ1および前記δ2が以下の範囲を満足することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の光記録媒体用対物レンズ。
|δ1|≦0.2λ1
|δ2|≦0.2λ2 - 前記回折光学面と前記輪帯部が同一のレンズ面上に設けられており、前記2つの段差部の各位置で該回折光学面により発生する位相差が2πの整数倍となるように設定されていることを特徴とする請求項3または4記載の光記録媒体用対物レンズ。
- 請求項1〜5のうちいずれか1項記載の光記録媒体用対物レンズを備えていることを特徴とする光ピックアップ装置。
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