JP4644891B2 - 対物レンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

対物レンズ及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクなどの情報記録媒体に、情報を記録もしくは再生する光学式記録再生装置の光ピックアップ装置、及びその対物レンズに関し、特に波長の異なる2つの光源を用いて、基板厚の異なる2つの情報記録媒体に情報を記録もしくは再生する光学式記録再生装置に好適な光ピックアップ装置、及びその対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来の光情報記録媒体であるCDと同程度の大きさで、記録密度を大幅に高めたDVDが開発され、その普及が急速に進んでいる。DVDを再生するためには、光源の波長が635nmないし660nmのレーザを使用し、レーザからの発散光束はコリメートレンズで一度平行光束にされてから光情報記録媒体側の開口数(NA)が0.6の対物レンズに入射され、光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面に集光される。
【0003】
ところで、DVDの再生用光ピックアップ装置は、既に情報が記録されているCDやCD−Rから情報を読み取って再生も行えるものでなくては実用性に乏しい。ところが、DVDとCDとでは、透明基板の厚さが異なっており、又再生用ピックアップ装置の対物レンズにおける光情報記録媒体側の開口数NAが異なっているという実情がある。またCD−Rはそれに加えて、波長が635nmないし660nmの光を吸収してしまうため、DVDとCD−Rの互換性を有する光ピックアップ装置には、波長が635nmないし660nmのレーザと、波長が780nmのレーザの二つを搭載する必要があるという実情もある。
【0004】
このようなDVDとCD等の互換再生装置においても、コストダウンとコンパクト化のために、DVDの再生及びCDやCD−Rの再生において、一つの対物レンズで兼用する様々な技術が開発され実用化されている(例えば特開平11−96585号公報参照)。
【0005】
このような対物レンズは、透明基板厚の薄いDVDに対しては、波長が635nmないし660nmのレーザ光を用いて再生し、透明基板厚の厚いCDやCD−Rに対しては波長が780nmのレーザ光を用いて再生できるように、各レーザ光について、球面収差及びコマ収差が良好に補正されている必要がある。
【0006】
一方、最近は1つのチップで波長の異なる2つのレーザ光を射出できるレーザ光源が開発されている。かかるレーザ光源をDVDとCD等の互換再生装置において用いれば、レーザ光源を複数個設ける必要がなくなり、スペースやコストの削減を図れる。ところが、かかるレーザ光源を、一方の波長のレーザ光を対物レンズの光軸に沿って入射させるように配置した場合、他方の波長のレーザ光は対物レンズの光軸に対しわずかながら傾いて入射するという特性がある。かかる特性によれば、光軸に対し傾いて入射するレーザ光にコマ収差が発生するという問題がある。従って、このようなレーザ光源に対して用いる対物レンズにおいては、特にコマ収差を実用可能なレベルまで小さくさせることができるかが問題となる。
【0007】
かかる問題に対し、近年において、レンズの表面に位相差を与えるレリーフ状の輪帯を設けた回折レンズが開発されている。かかる回折レンズを、上述したDVDとCD等の互換再生装置にかかる光学系に用いれば、回折による偏向角が波長によって変わるという特性を利用して、レーザ光の波長と基板厚とが異なる条件においても、球面収差を良好に補正することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような回折レンズを用いたとしても、レーザ光の波長と基板厚とが異なる条件においてコマ収差を良好に補正することは、設計上の制約から困難であった。
【0009】
本発明は、かかる問題点に鑑み、レーザ光の波長と基板厚とが異なる条件において、十分に収差が補正された対物レンズと、かかる対物レンズを用いた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0010】
更に本発明は、1つのチップで波長の異なる2つのレーザ光を射出できるレーザ光源を用いた光ピックアップ装置に適した対物レンズを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の対物レンズは、光ピックアップ装置に用いられる単玉の対物レンズであって、透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの波長の各光に対して発生する回折光の中で最も回折効率が高い回折光の次数が一致する回折面を両面に有し、かつ前記情報記録媒体の情報記録面上の波面収差が0.07λrms以下であり、前記回折面のうち少なくとも一面の回折面が次式を満たすことを特徴とする。
0.4≦│(ph/pf)−2│≦25 (1)
ただし、
pf:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数における回折輪帯のピッチ
ph:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数の1/2の開口数における回折輪帯のピッチ
【0012】
本発明においては、対物レンズに少なくとも2面の回折面を設けることによって、DVDなどの第1の情報記録媒体と、CDなどの第2の情報記録媒体の双方に対し、情報の記録又は再生が可能となるように、対物レンズの収差補正を行うようにしている。より具体的には、情報記録媒体の基板厚が異なることによる球面収差及び正弦条件の差を、回折面における回折による偏向角が波長によって変わることを利用して補正しようとするものである。
【0013】
更に、上記式(1)によれば、回折輪帯のピッチすなわち光軸に垂直な方向の輪帯の間隔を規定することができる。回折面光路差関数がhの2乗の項しか有しないならば、(ph/pf)−2=0となる。これに対し、2つの基板厚が異なることによる球面収差の差を、回折を利用して良好に補正するためには、光路差関数の高次の項を用いることが望ましいので、従って、(ph/pf)−2は、0からある程度離れた値とすると良い。ここで、0.4≦(ph/pf)−2としたのは、かかる下限値を下回ると高次の球面収差を補正する回折の作用が弱まり、基板厚及び波長が異なることによる球面収差の差を回折の作用で補正することが困難となるからである。
【0014】
一方、(ph/pf)−2≦25としたのは、かかる上限値を上回ると回折輪帯のピッチが過小となる部分が生じ、回折効率の高いレンズを製造することが困難となるからである。
【0015】
かかる対物レンズは、屈折パワーを有するレンズの表面に、さらに回折のための微細構造(レリーフ)を形成したものであ。このとき、回折のための微細構造の包絡面がレンズの屈折面形状となる。例えば、非球面単玉対物レンズの面に、いわゆるブレーズ型の回折面が設けられたものであって、子午断面が鋸歯状となる輪帯が全面に設けられたレンズであってよい。
【0016】
すなわち、本明細書中で用いる回折面とは、光学素子の表面、例えばレンズの表面に、レリーフを設けて、回折によって光束を集光あるいは発散させる作用を持たせる面のことをいい、同一光学面に回折を生じる領域と生じない領域がある場合は、回折を生じる領域をいう。レリーフの形状としては、例えば、光学素子の表面に、光軸を中心とする略同心円状の輪帯として形成され、光軸を含む平面でその断面をみれば各輪帯は鋸歯のような形状が知られているが、そのような形状を含むものである。本発明において、上記の回折面を少なくとも2面以上対物レンズに設けたものである。好ましくは2面である。
【0017】
また、回折効率は、全回折光に対するそれぞれの次数の回折光の光量の割合を回折面の形状(レリーフの形状)に基づき、また照射する光の波長を所定の波長に設定したシュミレーションによる計算で求めることができる。
【0018】
本発明において同じ次数の回折光を発生させるとは、2つの波長の光のそれぞれに対しての発生する回折光の中で最も回折光率が高い次数が一致していることをいう。ここで次数が一致とは、回折光の次数が符号を含めて同じであることをいう。
【0020】
また、請求項に記載の対物レンズは、透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの波長の各光に対して同じ次数の回折光を発生させる回折面を両面有し、かつ前記情報記録媒体の情報記録面上の波面収差が0.07λrms以下であるので、異なる厚さの透明基板を有する情報記録媒体に情報の記録又は再生を行うための光ピックアップ装置に好適である。
【0024】
請求項2に記載の光ピックアップ装置は、互いに異なる波長の光を出力する少なくとも2つの光源と、前記光源からの光を情報記録媒体上に集光するための単玉の対物レンズと、前記情報記録媒体からの透過光或いは反射光を検出する光検出器とを有する光ピックアップ装置において、
前記対物レンズは、透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの波長の各光に対して発生する回折光の中で最も回折効率が高い回折光の次数が一致する回折面を両面に有し、かつ前記情報記録媒体の情報記録面上の波面収差がそれぞれ0.07λrms以下であり、
前記回折面のうち少なくとも一面の回折面が次式を満たすことを特徴とするものである。
0.4≦│(ph/pf)−2│≦25
ただし、
pf:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数における回折輪帯のピッチ
ph:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数の1/2の開口数における回折輪帯のピッチ
【0025】
これにより、異なる波長の光を用いて異なる厚さの透明基板を有する情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行うことができる。
【0030】
前記情報記録媒体の一方の透明基板の厚さは、0.6±0.1mmであり、他方の透明基板の厚さは1.2±0.1mmである。
【0031】
請求項に記載の光ピックアップ装置は、前記対物レンズの光軸と、前記光源から前記対物レンズに入射する主光線とのなす角θが、少なくとも1つの情報記録媒体に対して次式を満たすことを特徴とするものである。
0.1°≦θ≦1.0° (3)
【0032】
更に、上記式(3)によれば、1つのチップで波長の異なる2つのレーザ光を射出できるレーザ光源を便用する場合に、少なくとも一方の情報記録媒体に対して、対物レンズの光軸と対物レンズに入射する主光線とのなす角θについての望ましい範囲を定めることができる。ここで、2つの発光点が所定の間隔、例えば0.1mm程度離れたレーザ光を用いるとき、0.1°≦θとしたのは、かかる下限値を下回ると光学系が長くなって、光ピックアップ装置が大きくなりすぎるからである。一方、θ≦1.0°としたのは、かかる上限値を上回ると、対物レンズの軸外特性の補正が難しくなるからである。
【0033】
本明細書中において、「対物レンズ」とは、狭義には光情報記録媒体に最も近い位置においてこれと対向配置される集光作用を有するレンズを指し、広義には光情報記録媒体に対向する位置に配置され、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に作動可能なレンズを指すものとする。
【0034】
本明細書において、最大開口数とは、実使用上の開口数のうち最大のものを意味する。すなわち、複数の光情報記録媒体に対して互換的に用いる光ピックアップ装置の場合、複数の実使用上の開口数が定義されるが、この最大のものを最大開口数とする。ここで、実使用上の開口数とは、それぞれの光情報記録媒体の規格で規定されている開口数を意味し、それぞれの光情報記録媒体に対して情報の記録または再生をするための必要なスポット径を得ることができる回折限界性能の対物レンズの開口数に相当する。
【0035】
このように本明細書では、実使用上の開口数を光情報記録媒体の規格で規定するので、ピックアップ装置の対物レンズを通る実際の光束の光記録情報媒体側の開口数が、実使用上の開口数より大きくてもよい。
【0036】
本明細書中において、光情報記録媒体としては、例えば、CD, CD-R, CD-RW, CD-Video, CD-ROM等の各種CD、DVD, DVD-ROM, DVD-RAM, DVD-R, DVD-RW等の各種DVD、或いはMD等のディスク状の現在の光情報記録媒体のみならず、次世代の記録媒体なども含まれる。多くの光情報記録媒体の情報記録面上には透明基板が存在する。
【0037】
本明細書中において、情報の記録および再生とは、上記のような情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録すること、情報記録面上に記録された情報を再生することをいう。本発明の光学系は、記録だけ或いは再生だけを行うために用いられるものであってもよいし、記録および再生の両方を行うために用いられるものであってもよい。また、或る情報記録媒体に対しては記録を行い、別の情報記録媒体に対しては再生を行うために用いられるものであってもよいし、或る情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の情報記録媒体に対しては記録及び再生を行うために用いられるものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
【0038】
本発明の光ピックアップ装置は、例えばCD、CD−R、CD−RW、CD−Video、CD−ROM、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、MD等の光情報記録媒体に対してコンパチブルなプレーヤまたはドライブ等、あるいはそれらを組み込んだAV機器、パソコン、その他の情報端末等の音声および/または画像の記録および/または再生装置に搭載することができる。
【0039】
本発明の光ピックアップ装置用光学系は、光源からの発散光束をほぼ平行光に変換するためのコリメータと該平行光を光情報記録面に集光するための対物レンズで構成しても良く、また光源からの発散光束の角度を発散光束または収束光束に変換するための変換レンズ(カップリングレンズ)と変換レンズからの光束を光情報記録面に集光するための対物レンズで構成してもよく、または光源からの発散光束を光情報記録面に集光するための対物レンズ(有限共役型対物レンズ)のみで構成してもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0041】
一般に、回折輪帯のピッチは、後述の実施例で詳述する位相差関数若しくは光路差関数を使って定義される。具体的には、光路差関数Φ(h)は単位をmmとして〔数1〕で表される。
【数1】
Figure 0004644891
【0042】
今、説明を簡単にする為、1次回折光を用いる回折レンズについて述べることにすると、光路差関数において、関数値が主波長λの整数倍を超える毎に輪帯が刻まれる。
【0043】
例えば、屈折パワーのない円筒状の両平面の物体側面に回折輪帯を刻んだレンズを想定し、主波長を0.5μ=0.0005mm、光路差関数の2次係数(2乗項)を−0.05、他の次数の係数を全て零とすると、第1輪帯の半径はh=0.1mmであり、第2輪帯の半径はh=0.141mmということになる。また、この回折レンズの焦点距離fについては、光路差関数の2次係数b2=−0.05に対して、f=−1/(2・b2)=10mmとなることが知られている。
【0044】
今、上記の定義を基にした場合、光路差関数の2次係数を零でない値とすることにより、光軸に近い、いわゆる近軸領域での色収差を補正することができる。また、光路差関数の2次以外の係数、例えば、4次係数、6次係数、8次係数、10次係数等を零でない値とすることにより、2波長間での球面収差を制御することができる。尚、ここで、制御するということは、2波長間で、球面収差の差を極めて小さくすることもできるし、光学的仕様に必要な差を設けることも可能であるということを意味する。
【0045】
以下、図面を参照して、まず、本発明の光ピックアップ装置の構成例を具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る光ピックアップ用光学系を含む光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。図1に示す光ピックアップ装置は、第1の光ディスク(情報記録媒体)再生用の第1光源である半導体レーザ111と、第2の光ディスク(情報記録媒体)再生用の第2光源である半導体レーザ112とを有しており、すなわち、互いに波長の異なるレーザ光を射出することができる。なお光ディスクの一方の基板厚さは、0.6±0.1mmであり、他方の基板厚さは1.2±0.1mmである。
【0046】
まず第1の光ディスクを再生する場合、第1半導体レーザ111からビームを出射し、出射された光束は、両半導体レーザ111、112からの出射光の合成手段であるビームスプリッタ19を透過し、偏光ビームスプリッタ12、コリメータ13、1/4波長板14を透過して円偏光の平行光束となる。この光束は絞り17によって絞られ、対物レンズ16により第1の光ディスク20の透明基板21を介して情報記録面22に集光される。
【0047】
情報記録面22で情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ16、絞り17、1/4波長板14、コリメータ13を透過して、偏光ビームスプリッタ12に入射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ18により非点収差が与えられ、光検出器30上ヘ入射し、その出力信号を用いて、第1光ディスク20に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0048】
また、光検出器30上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ15が第1の半導体レーザ111からの光束を第1光ディスク20の記録面22上に結像するように対物レンズ16を移動させると共に、半導体レーザ111からの光束を所定のトラックに結像するように対物レンズ16を移動させる。
【0049】
一方、第2の光ディスクを再生する場合、第2半導体レーザ112からビームを出射し、出射された光束は、光合成手段であるビームスプリッタ19で反射され、上記第1半導体111からの光束と同様、偏光ビームスプリッタ12、コリメータ13、1/4波長板14、絞り17、対物レンズ16を介して第2の光ディスク20の透明基板21を介して情報記録面22に集光される。
【0050】
情報記録面22で情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ16、絞り17、1/4波長板14、コリメータ13、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリカルレンズ18を介じて、光検出器30上へ入射し、その出力情号を用いて、第2光ディスク20に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0051】
また、第1の光ディスクの場合と同様、光検出器30上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、2次元アクチュエータ15により、合焦、トラッキングのために対物レンズ16を移動させる。
【0052】
(実施例)
本実施の形態にかかる対物レンズの実施例を以下に記す。
回折面を形成するベースとなる非球面を次式で表す。
【数2】
Figure 0004644891
ただし、κ:円錐係数、A4,A6,A8,A10...:非球面係数
以下の実施例では、それぞれの2つの光源波長に対して、1次光を用いて収差補正をしている。
【0053】
実施例1,2において、以下の表に示す値を用いた。
【表1】
Figure 0004644891
ただし、
pf:最大NAにおける回折輪帯のピッチ
ph:最大NAの1/2のNAにおける回折輪帯のピッチ
θ:一方の光ディスクに対して、対物レンズ16の光軸と、半導体レーザ111又は112から対物レンズ16に入射する主光線とのなす角
【0054】
(1)実施例1
光源波長λ=650nmのとき
焦点距離f=3.33mm 像側開口数 NA=0.60 無限仕様
光源波長λ=780nmのとき
焦点距離f=3.35mm 像側開口数 NA=0.60 無限仕様
非球面係数
非球面1
κ=−1.3288
4=9.9467×10-3
6=−5.8215×10-4
8=3.0109×10-5
10=1.8463×10-5
非球面2
κ=−1.2440
4=1.3576×10-2
6=−4.1835×10-3
8=6.0407×10-4
10=−5.0173×10-5
回折面係数1(基準波長650nm)
2=1.5582×10-3
4=−5.3404×10-4
6=−3.6998×10-4
8=3.0218×10-5
10=1.3126×10-5
回折面係数2
2=−4.0970×10-3
4=3.9086×10-4
6=−1.7170×10-4
8=−1.7387×10-5
10=1.2680×10-5
【0055】
【表2】
Figure 0004644891
【0056】
本実施例にかかる対物レンズの光路図を図2に示し、第1の波長(640〜660nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図を図2に示し、第2の波長(770〜790nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図を図3に示す。本実施例によれば、収差が良好に補正されている。
【0057】
(2)実施例2
光源波長λ=650nmのとき
焦点距離f=3.33mm 像側開口数 NA=0.60 無限仕様
光源波長λ=780nmのとき
焦点距離f=3.27mm 像側開口数 NA=0.60 無限仕様
非球面係数
非球面1
κ=−1.5293
4=1.0321×10-2
6=−5.3397×10-5
8=−3.2761×10-4
10=7.8834×10-5
非球面2
κ=74.939
4=3.9789×10-3
6=−2.2715×10-3
8=1.0556×10-3
10=−2.0714×10-4
回折面係数1(基準波長650nm)
2=1.4712×10-4
4=−1.4518×10-3
6=−1.9859×10-5
8=−1.1282×10-4
10=3.5793×10-5
回折面係数2
2=−2.6815×10-2
4=5.8050×10-3
6=−8.6149×10-4
8=−3.0260×10-4
10=1.0334×10-4
【0058】
【表3】
Figure 0004644891
【0059】
本実施例にかかる対物レンズの光路図を図5に示し、第1の波長(640〜660nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図を図6に示し、第2の波長(770〜790nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図を図7に示す。本実施例によれば、収差が良好に補正されている。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、1つのチップで波長の異なる2つのレーザ光を射出できるレーザ光源を用いた光ピックアップ装置、及びそれに適した対物レンズを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光ピックアップ用光学系を含む光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】第1実施例にかかる対物レンズの光路図である。
【図3】第1実施例にかかる対物レンズの、第1の波長(640〜660nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図である。
【図4】第1実施例にかかる対物レンズの、第2の波長(770〜790nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図である。
【図5】第2実施例にかかる対物レンズの光路図である。
【図6】第2実施例にかかる対物レンズの、第1の波長(640〜660nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図である。
【図7】第2実施例にかかる対物レンズの、第2の波長(770〜790nm)のレーザ光に対する球面収差及び正弦条件の収差図である。
【符号の説明】
12 偏光ビームスプリッタ
13 コリメータ
14 1/4波長板
15 2次元アクチュエータ
16 対物レンズ
17 絞り
18 シリンドリカルレンズ
21 光ディスクの透明基板
22 情報記録面
18 凹レンズ
19 光検出器
111、112 半導体レーザ

Claims (3)

  1. 光ピックアップ装置に用いられる単玉の対物レンズであって、
    透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの波長の各光に対して発生する回折光の中で最も回折効率が高い回折光の次数が一致する回折面を両面に有し、かつ前記情報記録媒体の情報記録面上の波面収差が0.07λrms以下であり、
    前記回折面のうち少なくとも一面の回折面が次式を満たすことを特徴とする対物レンズ。
    0.4≦│(ph/pf)−2│≦25
    ただし、
    pf:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数における回折輪帯のピッチ
    ph:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数の1/2の開口数における回折輪帯のピッチ
  2. 互いに異なる波長の光を出力する少なくとも2つの光源と、前記光源からの光を情報記録媒体上に集光するための単玉の対物レンズと、前記情報記録媒体からの透過光或いは反射光を検出する光検出器とを有する光ピックアップ装置において、
    前記対物レンズは、透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの波長の各光に対して発生する回折光の中で最も回折効率が高い回折光の次数が一致する回折面を両面に有し、かつ前記情報記録媒体の情報記録面上の波面収差がそれぞれ0.07λrms以下であり、
    前記回折面のうち少なくとも一面の回折面が次式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
    0.4≦│(ph/pf)−2│≦25
    ただし、
    pf:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数における回折輪帯のピッチ
    ph:2つの情報記録媒体にそれぞれ対応する2つの開口数のうち大きい方の開口数の1/2の開口数における回折輪帯のピッチ
  3. 前記対物レンズの光軸と、前記光源から前記対物レンズに入射する主光線とのなす角θが、少なくとも1つの情報記録媒体に対して次式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
    0.1°≦θ≦1.0°
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