JP4713984B2 - 複屈折フィルムおよび液晶表示装置 - Google Patents
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Description
また、nx>ny>nzの光学的に二軸の位相差板を用いることにより、VAモードの液晶表示装置の視野角特性を向上することが提案されている(特許文献3)。しかし、これも上記と同様に、カラーシフトの点は不十分である。
さらに、高い波長分散値を有する負のCプレートを使用することで前記黒表示でのカラーシフト現象を抑制できることが提案されている(特許文献4)。しかしこの場合に用いられる負のCプレートの具体的な波長分散値の範囲が定義されておらず、十分なカラーシフト抑制効果があるとは言えない。
式[1] nx1≧ny1>nz1
式[2] 0nm≦Re1≦100nm
式[3] 50nm≦Rth1≦500nm
式[4] 1.00<D1<1.40
(ただし、式[1]において、nx1、ny1およびnz1は、それぞれ、複屈折フィルムにおける、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、複屈折フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。式[2]のRe1および式[3]のRth1は、それぞれ式[5]および式[6]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また、式[4]において、D1は式[7]で定義される値であり、複屈折フィルムの450nmおよび590nmの各波長の光で測定した法線方向のリターデーション(Rth)の比である。)
式[5] Re1=(nx1−ny1)d
式[6] Rth1=(nx1−nz1)d
式[7] D1=Rth1(450nm)/Rth1(590nm)
Rth1(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth1(590nm):波長590nmの光で測定したRth
[構造単位A]
以下のいずれか1単位。
[構造単位D]
式[8] nx2≧ny2>nz2
(ただし、式[8]において、nx2、ny2およびnz2は、それぞれ延伸フィルムにおけるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、延伸フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。)
式[9] 50nm≦Re2≦500nm
式[10] 0nm≦Rth2≦200nm
式[11] 0.70≦D2≦1.05
(ただし、式[9]のRe2および式[10]のRth2は、それぞれ式[12]および式[13]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また式[11]において、D2は式[14]に示すように延伸フィルムの450nmおよび590nmの各波長光で測定したリターデーション(Re)の比である。)
式[12] Re2=(nx2−ny2)d
式[13] Rth2=(nx2−nz2)d
式[14] D2=Re2(450nm)/Re2(590nm)
Re(450nm):波長450nmの光で測定したRe
Re(590nm):波長590nmの光で測定したRe
式[15] D3≦D1
(ただし、式[15]において、D3は式[16]で定義される値であり、450nmおよび590nmの各波長の光で測定した液晶セルの法線方向のリターデーション(Rth)の比である。)
式[16] D3=Rth3(450nm)/Rth3(590nm)
Rth3(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth3(590nm):波長590nmの光で測定したRth
本発明の複屈折フィルムは、下記式[1]の屈折率異方性を有し、かつ下記式[2]〜[4]を満たすものである。
式[1] nx1≧ny1>nz1
式[2] 0nm≦Re1≦100nm
式[3] 50nm≦Rth1≦500nm
式[4] 1.00<D1<1.40
ただし、前記式[1]において、nx1、ny1およびnz1は、それぞれ、複屈折フィルムにおける、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、前記複屈折フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。また、前記式[2]のRe1および式[3]のRth1は、それぞれ下記式[5]および式[6]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また、前記式[4]において、D1は下記式[7]で定義される値であり、複屈折フィルムの450nmおよび590nmの各波長の光で測定した法線方向のリターデーション(Rth)の比である。
式[5] Re1=(nx1−ny1)d
式[6] Rth1=(nx1−nz1)d
式[7] D1=Rth1(450nm)/Rth1(590nm)
Rth1(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth1(590nm):波長590nmの光で測定したRth
また、偏光板の光軸から外れた方位における偏光板による光漏れを取り除くため、上記式[5]のように定義されるRe1値を0nm〜100nmの範囲とすることが重要である。この範囲外では偏光板による光漏れが生じ、コントラストの低下が発生する。
構造単位Dは、構造単位Cを溶融重縮合で高分子化合物中に導入するうえで有用な単位である。
構造単位Dのアルキレン基部分の炭素数は2以上14以下であることが必要であり、好ましくは2以上10以下、特に好ましくは2以上7以下である。アルキレン基の炭素数が14より大きい場合は、非液晶性光学活性ポリエステルの軟化点が低くなりすぎ、組成物となるもう一方の液晶性高分子化合物に配合したとき、組成物として熱的安定性を低下させる恐れがある。また、構造単位Dは構造単位Cの導入を主目的としているので、構造単位Dの重量が増えることは構造単位Cを希釈することにもなるので好ましい方向とはいえない。
かかる2級のヒドロキシキル基を有するジオール類としては、例えば、1,2−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオールなどを挙げることが出来る。これらのジオールの中には、不斉炭素を有するものもあるが、光学活性は構造単位Cに基づくので、ラセミ体で一向に差し支えない。
構造単位A〜D以外の構造単位としては、各種ジカルボン酸、各種オキシカルボン酸、各種脂肪族ジオール等を非液晶性光学活性ポリエステルの性状を大きく損なわない範囲で導入することは可能である。ただし、以下に述べる合成法の観点から、フェノール性のヒドロキシル基をもつような化合物の導入はあまり好ましいとはいえない。
その後抜き出して得られるポリマーはそのままでもよいし、一旦溶媒に溶解させた後、貧溶媒に投入して析出させる再沈操作を行ってもよい。
なお、ポリエステル製造時の重縮合の様式としては、上記の方法のほか、アルコール類のアシル化物とカルボン酸との反応が挙げられるが、構造単位Cと構造単位Dが脂肪族であるのでアシル化による活性化はあまり有効ではなく、適用は困難である。
かかる液晶性高分子組成物において、液晶性高分子化合物としては組成物とした際に相分離等生じることなく、かつ当該組成物を液晶状態にした際に均一なモノドメイン配向を形成できるものであれば特に制限はなく、主鎖型液晶性高分子化合物および側鎖型液晶性高分子化合物のいずれの化合物も用いることができる。
側鎖型液晶性高分子化合物は、ポリマー主鎖を構成する骨格とそこからペンダント状にぶら下がる液晶性を発現する側鎖から構成される液晶性高分子化合物である。側鎖型液晶性高分子化合物としては、側鎖にエステル結合を有するものが好ましい。
本発明においては、主鎖にエステル結合を多量に含む主鎖型液晶性高分子化合物、具体的には液晶性ポリエステルを用いることが最も望ましい。
さらには、本発明において用いる液晶性化合物および液晶性高分子化合物としては構造単位に少なくともオルソ置換芳香族単位を含むものがより好ましい。オルソ置換芳香族単位を導入することにより結晶性を抑制することができる。かかる、オルソ置換芳香族単位としては以下のようなものが例として挙げられる。
かかる、スチルベン基単位としては以下のようなものが例として挙げられる。
溶融重縮合法としては、カルボン酸とフェノール性のヒドロキシル基のアセチル化物との脱酢酸反応により行うことができる。ここでフェノール性ヒドロキシル基はあらかじめアセチル化しておいても良い。またフリーなヒドロキシル基から出発して、反応器内で無水酢酸によりアセチル化を行う方法を採用してもよい。
このような方法によって得ることができる液晶性ポリエステルとしては、具体的には以下のようなものを例示として挙げることができる。ただし各構造単位の組成比は示していない。
非液晶性光学活性ポリエステルと液晶性高分子化合物の混合割合は、用途にもよるので一概にはいえないが、非液晶性光学活性ポリエステル:液晶性高分子化合物が、通常1〜80質量%:99〜20質量%、好ましくは2〜60質量%:98〜40質量%、さらに好ましくは5〜40質量%:95〜60質量%である。非液晶性光学活性ポリエステルが1質量%より少ない場合は、得られる液晶性高分子組成物のねじれのピッチが十分に短くならない恐れがあり、非液晶性光学活性ポリエステルが80質量%よりも多い場合は、得られる液晶性高分子組成物が液晶性を示さないこともあり、組成物全体としての液晶性が不十分になる恐れがある。
溶液の調製に用いる溶媒に関しては、液晶性化合物または液晶性高分子組成物を溶解でき適当な条件で留去できる溶媒であれば特に制限はなく、一般的に、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ブトキシエチルアルコール、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチルなどのエステル類、フェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系などやこれらの混合系が好ましく用いられる。また、配向基板上に均一な塗膜を形成するために、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤などを溶液に添加してもよい。
液晶性化合物または液晶性高分子組成物の溶液を塗布する方法では、塗布後に溶媒を除去するための乾燥工程を入れることが好ましい。この乾燥工程は、塗膜の均一性が維持される方法であれば、特に限定されることなく公知の方法を採用することができる。例えば、ヒーター(炉)、温風吹きつけなどの方法が挙げられる。
式[8] nx2≧ny2>nz2
ただし、前記式[8]において、nx2、ny2およびnz2は、それぞれ延伸フィルムにおけるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、前記延伸フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。
前記延伸フィルムのRe2、Rth2、D2値は下記式[9]〜[11]を満たす。
式[9] 50nm≦Re2≦500nm
式[10] 0nm≦Rth2≦200nm
式[11] 0.70≦D2≦1.05
ただし、前記式[9]のRe2および式[10]のRth2は、それぞれ下記式[12]および式[13]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また式[11]において、D2は下記式[14]に示すように延伸フィルムの450nmおよび590nmの各波長光で測定したリターデーション(Re)の比である。
式[12] Re2=(nx2−ny2)d
式[13] Rth2=(nx2−nz2)d
式[14] D2=Re2(450nm)/Re2(590nm)
Re(450nm):波長450nmの光で測定したRe
Re(590nm):波長590nmの光で測定したRe
このような延伸フィルムを用いると、カラーシフトが軽減できるのは、延伸フィルムは、波長板と同様の使い方をされているので、上記のリターデーションR(λ)(=Δn・d)を波長λで割った位相差が波長に因らずに略フラットになること、すなわち、広波長帯域で一定の位相差の波長板と見なせるようになるからであると解釈することができる。したがってカラーシフトを抑制するための上記のように定義されるD2値は0.70から1.05、好ましくは0.75から1.05の範囲である。この範囲外では広波長帯域で一定の位相差の波長板とはならず、カラーシフトの改善が望めない。
液晶セルを構成する前記透明基板としては、液晶層を構成する液晶性を示す材料を特定の配向方向に配向させるものであれば特に制限はない。具体的には、基板自体が液晶を配向させる性質を有している透明基板、基板自体は配向能に欠けるが、液晶を配向させる性質を有する配向膜等をこれに設けた透明基板等がいずれも使用できる。また、液晶セルの電極は、公知のものが使用できる。通常、液晶層が接する透明基板の面上に設けることができ、配向膜を有する基板を使用する場合は、基板と配向膜との間に設けることができる。
液晶層を形成する液晶性を示す材料としては、特に制限されず、各種の液晶セルを構成し得る通常の各種低分子液晶物質、高分子液晶物質およびこれらの混合物が挙げられる。また、これらに液晶性を損なわない範囲で色素やカイラル剤、非液晶性物質等を添加することもできる。
液晶セルの方式としては、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super Twisted Nematic)方式、ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式、IPS(In-Plane Switching)方式、VA(Vertical Alignment)方式、OCB(Optically Compensated Birefringence)方式、HAN(Hybrid Aligned Nematic)方式、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)方式、ハーフトーングレイスケール方式、ドメイン分割方式、あるいは強誘電性液晶、反強誘電性液晶を利用した表示方式等の各種の方式が挙げられる。
D3=Rth3(450nm)/Rth3(590nm)
Rth3(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth3(590nm):波長590nmの光で測定したRth
なお、実施例で用いた各分析方法は以下の通りである。
(1)顕微鏡観察
オリンパス光学社製BH2偏光顕微鏡で液晶の配向状態を観察した。
(2)複屈折フィルムのパラメータ測定
王子計測機器(株)製自動複屈折計KOBRA21ADHを用いた。
(3)ReおよびRthの算出
日本分光(株)製の商品名「エリプソメータM−220」を使用し、550nmの波長にて、0〜40°までサンプルを傾斜させて位相差を測定し、Re及びRthを求めた。
(4)視野角特性
液晶表示装置の視野角特性は、ELDIM社製の商品名「EZ−Contrast」を用いて測定した。
4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル27.0g(100mmol)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル24.4g(100mmol)、イソソルビド14.6g(100mmol)、および1,2−プロパンジオール7.6g(100mmol)
を少量のオルトチタン酸テトラn−ブチルの存在下、500mlのフラスコ中で攪拌しつつ溶融重縮合を行った。反応温度は、190℃で2時間、200℃で2時間、および220℃で5時間反応させた後、1.33kPa(10mmHg)の減圧下で30分反応させて、式(1)の光学活性なポリマー(ポリマー1)を得た。ポリマー1は液晶相を有さず、加熱状態では粘ちょうな淡黄色の透明な濁りのない液体で、冷却するとガラス状態に変化した。
得られたTAC上の液晶フィルム1の複屈折率Δn(=|ne −no|、ne:異常光屈折率、no:常光屈折率)の波長依存性は図1に示す通りであり、リターデーションR(λ)(=Δn・d)は正の波長分散特性を持ち、nx1=1.660、ny1=1.659、nz=1.520、Re1=2nm、Rth1=280nm、D1値は1.20であった。
負の誘電異方性を持つ液晶MLC−6608(メルク社製)を注入して得られるVAモード液晶表示装置に、上記でTAC上の液晶フィルム1と、Re=95nm、Rth=0nm、D2=0.83である帝人(株)製の商品名「ピュアエースWR」(延伸フィルム)を、図2に示したような構成でVAモードの液晶セルに貼りあわせて液晶表示装置を得た。
実施例1で得られた複屈折フィルムと帝人(株)製の商品名「ピュアエースWR」との積層フィルムを実施例1で用いたVAモード液晶表示装置の両側に1枚ずつ計2枚張り合わせ、図3に示す液晶表示装置を得た。
実施例1において、帝人(株)製の商品名「ピュアエースWR」に替えて、日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」フィルムを175℃で1.2倍に縦一軸延伸し、Re=97nm、Rth=0nm、D2値が1.00のフィルムを用いた以外は実施例1と同様に各フィルムを貼り合わせて、図2に示すのと同様のフィルム配置を有する液晶表示装置を得た。
実施例1において、複屈折フィルムに替えて、日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」フィルムを175℃で2倍縦横逐次二軸延伸し、Re=0nm、Rth=280nm、D値が1.00となるフィルムを用いる以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
実施例1において、複屈折フィルムに替えて、日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」フィルムを195℃で2倍縦横逐次二軸延伸し、Re=0nm、Rth=280nmD1値が1.40となるフィルムを用いる以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
実施例1において、複屈折フィルムに替えて日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」フィルムを175℃で2倍縦横逐次二軸延伸し、Re=0nm、Rth=280nmであり、D値が1.00であるフィルムを、また帝人(株)製の商品名「ピュアエースWR」に替えて日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」フィルムを175℃で1.2倍縦一軸延伸し、Re=97nm、Rth=0nmであり、D2値が1.00であるフィルムをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
図4〜15からわかるように、本発明の液晶表示装置は、コントラストに優れ、カラーシフトも効果的に抑制できた。これに対し、比較例の液晶表示装置はややコントラストには優れるものの、カラーシフトを抑制することができなかった。
以上のように、本発明の液晶表示装置は、広範囲にわたりコントラスト比が高く、しかもカラーシフトを効果的に抑制できる。したがって、本発明の複屈折フィルムを用いた液晶表示装置は、その表示品位が優れたものになる。
A:延伸フィルム
L:VA液晶セル
C:複屈折フィルム
2P:第2の偏光フィルム
Claims (11)
- 下記式[1]の屈折率異方性を有し、かつ下記式[2]〜[4]を満たすカイラルネマチック液晶相を形成する液晶性組成物からなる複屈折フィルムであって、前記液晶性組成物が液晶性高分子化合物と非液晶性光学活性ポリエステルとからなる液晶性高分子組成物であることを特徴とする複屈折フィルム。
式[1] nx1≧ny1>nz1
式[2] 0nm≦Re1≦100nm
式[3] 50nm≦Rth1≦500nm
式[4] 1.00<D1<1.40
(ただし、式[1]において、nx1、ny1およびnz1は、それぞれ、複屈折フィルムにおける、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、複屈折フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。式[2]のRe1および式[3]のRth1は、それぞれ式[5]および式[6]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また、式[4]において、D1は式[7]で定義される値であり、複屈折フィルムの450nmおよび590nmの各波長の光で測定した法線方向のリターデーション(Rth)の比である。)
式[5] Re1=(nx1−ny1)d
式[6] Rth1=(nx1−nz1)d
式[7] D1=Rth1(450nm)/Rth1(590nm)
Rth1(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth1(590nm):波長590nmの光で測定したRth - 前記液晶性高分子化合物が、オルソ置換芳香族単位を含む液晶性ポリエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の複屈折フィルム。
- 前記複屈折フィルムが、液晶性組成物を液晶状態においてカイラルネマチック配向させ、その状態から冷却することにより該配向をガラス固定化した液晶フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複屈折フィルム。
- 前記複屈折フィルムが、液晶性組成物を液晶状態においてカイラルネマチック配向させ、光または熱による架橋反応により該配向を固定化した液晶フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複屈折フィルム。
- 2枚の偏光板の間に液晶セルが配置され、該液晶セルと偏光板の間に請求項1〜6のいずれかに記載した複屈折フィルムと下記式[8]を満たす延伸フィルムとが配置された液晶表示装置。
式[8] nx2≧ny2>nz2
(ただし、式[8]において、nx2、ny2およびnz2は、それぞれ延伸フィルムにおけるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の屈折率を示す。前記X軸方向は、延伸フィルムの面内方向において最大の屈折率を示す軸方向であり、前記Y軸方向は、面内におけるX軸方向に対して垂直な軸方向であり、前記Z軸方向は、前記X軸方向および前記Y軸方向に垂直な厚み方向を示す。) - 前記延伸フィルムのRe2、Rth2、D2値が下記式[9]〜[11]を満たすことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
式[9] 50nm≦Re2≦500nm
式[10] 0nm≦Rth2≦200nm
式[11] 0.70≦D2≦1.05
(ただし、式[9]のRe2および式[10]のRth2は、それぞれ式[12]および式[13]で定義される値であり、dはフィルムの膜厚を表す。また式[11]において、D2は式[14]に示すように延伸フィルムの450nmおよび590nmの各波長光で測定したリターデーション(Re)の比である。)
式[12] Re2=(nx2−ny2)d
式[13] Rth2=(nx2−nz2)d
式[14] D2=Re2(450nm)/Re2(590nm)
Re(450nm):波長450nmの光で測定したRe
Re(590nm):波長590nmの光で測定したRe - 前記延伸フィルムとしてフルオレン骨格を有するポリカーボネートフィルムを用いたことを特徴とする請求項7又は8に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶セルが垂直配向モードの液晶層を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記液晶セルが下記式[15]を満たすことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の液晶表示装置。
式[15] D3≦D1
(ただし、式[15]において、D3は式[16]で定義される値であり、450nmおよび590nmの各波長の光で測定した液晶セルの法線方向のリターデーション(Rth)の比である。)
式[16] D3=Rth3(450nm)/Rth3(590nm)
Rth3(450nm):波長450nmの光で測定したRth
Rth3(590nm):波長590nmの光で測定したRth
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