JP4713167B2 - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生産性の高い吸水性樹脂の製造方法に関する。
吸水性樹脂は、紙オムツ、生理用ナプキン、成人用失禁製品などの衛生用品、土壌用保水剤等の各種用途に幅広く利用され、大量に生産、消費されている。
従来、これら吸水性樹脂を製造する方法としては、水溶液重合による方法が知られており、例えば、親水性モノマーを含む水溶液を重合して含水ゲルを得るにあたり攪拌しながら破砕する方法や、親水性モノマーを含む水溶液を静置重合したのちに得られた含水ゲルを破砕する方法等が挙げられる。これらのなかでも、後者の静置重合による方法は、例えばエンドレスベルトを備えた連続搬送可能な反応装置で行うことにより連続的な製造が容易に可能となる点で有利である。
前記静置重合による方法においては、重合で得られた含水ゲルは、反応装置から例えばゲル粗砕機等に搬送されて所定の大きさに破砕されることになる。しかしながら、一般に、含水ゲルは粘着性を有するために、例えば、反応装置においてモノマー液が接する面(以下、「接材部」と称することもある)に付着しやすく、これにより様々な問題を招くことがあった。例えば、エンドレスベルトを備えた連続搬送可能な反応装置で重合を行う場合、含水ゲルの引っ掛かり、詰まり、たぐれ、巻き込みなどが起こり、スムーズな搬送を阻害されることになる。また、含水ゲルが引き延ばされて亀裂が生じたり切断されたりすることもあり、そうすると、さらに、この亀裂や切断部位からガイドロールや回転ロール等に巻きまれやすくなったり、ゲル粗砕機などの入り口付近に引っ掛かりやすくなる。このような含水ゲルの付着により起こる種々の問題は、吸水性樹脂の製造の生産性を大きく低下させることになるため、その改善が要望されている。
前記含水ゲル付着の問題を解決する手段として、反応装置の接材部と含水ゲルとの間に水を噴霧することにより剥離させやすくする技術が提案されている(特許文献1参照)。しかし、このように水を噴霧して剥離した含水ゲルは含水率が非常に高くなるため、その後に乾燥を過剰な負荷をかけて施すことが必要となり、生産性を損ない、コスト面でも不利になるという問題を生じることになる。
また、含水ゲルの付着を防止する手段として、モノマー液を攪拌重合するにあたり、接材部を電解研磨により表面粗さRmaxを3μm以下にするとともに、該接材部の裏側を常に冷却しておくようにする手段(特許文献2参照)も提案されている。しかし、エンドレスベルトを備えた連続搬送可能な反応装置を用いた静置重合においては、無攪拌状態で重合させるために含水ゲルがより付着しやすく、該手段を採用したとしても充分に付着を防止することができなかった。しかも、前記手段をエンドレスベルトを備えた装置で適用するには、接材部の裏側を常に冷却しておく必要があり、これを実現させるには、装置的なコストアップが避けられず、この点でも不利であった。
そこで、含水ゲルの剥離性を向上させる別の手段として、反応装置の接材部の材質を工夫することが考えられる。例えば、一般的なシート剥離剤として用いられている界面活性剤を反応装置の接材部に塗布して剥離性を向上させる方法が提案されている(特許文献3参照)。しかし、この場合、含水ゲルの表面に界面活性剤が付着して最終的に製品として得られる吸水性樹脂にも残存することとなり、該吸水性樹脂に残存する界面活性剤が、例えば紙オムツなどの衛生用品に吸収された吸収液(尿など)の表面張力の低下を招き、その結果、吸収液(尿など)の戻り量を増加させてしまうという問題が起こる。
そこで、さらに、前述の表面張力低下の問題を招く恐れのない手段として、反応装置の接材部をフッ素樹脂製とするか、もしくは該接材部をフッ素樹脂でコーティングする手段(特許文献4〜6参照)が開示されている。しかし、本発明者が最も汎用的なフッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて前記特許文献4〜6に開示されている手段を実施してみたところ、含水ゲルの付着防止は未だ充分とはいえないことが判った。例えば、エンドレスベルトを備えた連続搬送可能な反応装置で連続的な製造を行う場合、短時間では含水ゲルの付着等は起こりにくいものの、長時間運転を行うと徐々に付着が生じ、結果として生産性が低下することがあった。しかも、前記特許文献4〜6に開示されている手段をフッ素樹脂としてPTFEを用いて得られた吸水性樹脂は、なぜか可溶分が多いものとなる傾向があり、可溶分が多い吸水性樹脂は、例えば紙オムツなどの衛生用品に用いたときに肌荒れの原因となることから、この可溶分の問題の解決も望まれていた。
他方、前記静置重合による方法における連続搬送可能な反応装置としては、従来、エンドレスベルトコンベアを用いることが一般的であった。エンドレスベルトを備えた連続搬送可能な反応装置においては、無端帯状のベルトをループ状に走行させることを考慮すると、その接材部にはフィルムやシートのような可とう性を有する材料を用いることが望ましい。しかしながら、この場合、搬送時の駆動のテンションが全てフィルムまたはシートにかかることによりフィルムまたはシートが破れることがあり、長期間の連続製造が難しく、しかも、生産性を考慮して装置を大型化すること(特に、長手方向に大型化すること)もフィルムやシートの耐久性の点で難しいといった問題があり、生産性を向上させるうえでは、これらの問題を解決することが求められていた。
特開2001−131218号公報 特公平6−15568号公報 特開昭61−155405号公報 特開2004−155963号公報 特公昭58−15481号公報 特開昭60−55002号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、高い生産性を確保しながら吸水性樹脂を得させる方法、さらには、良好な含水ゲルの剥離性を維持しながら可溶分の少ない吸水性樹脂を得させたり、長期的な連続製造を可能とさせる、吸水性樹脂の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、前記特許文献4〜6に開示されている手段における前述した問題、すなわち含水ゲルの付着および可溶分が多くなることの原因を突き止めた。すなわち、汎用的なフッ素樹脂であるPTFEは、溶融粘度が1×1010〜1×1012ポアズ(340〜380℃)と極めて高いため、完全に溶融流動化することが難しく、これを溶融して成形もしくはコーティングした場合、得られた成形体、フィルムやシート、膜などの表面に多数のボイドが存在することになり、該ボイドに吸着された酸素が重合の阻害要因となってPTFE近傍における重合率を低下させ、生じる含水ゲルが付着しやすく可溶分の多いものとなる、ことを見出したのである。詳しくは、PTFEを反応装置の接材部に用いるべくこれを用いて成形体、フィルムやシート、膜などを形成する場合には、溶融押出法や射出成型法のような一般に用いられる溶融成形法を採用することが困難であるため、通常、微粒子や粉末を圧縮・押出などで賦形後に焼成を行う焼成加工法(いわゆるフリーベーキング法)にてブロック状の成形体を得、焼成で得られたブロックを切削(スライス)してフィルムやシートとしたり、いわゆる含浸焼付加工によってコーティングして膜を形成したりする方法が採用されるが、いずれの方法によっても、微粒子や粉末の焼結過程やブロックからの切削過程でボイドが残りやすく、平滑な表面を形成することができないのである。しかし、一方で、フッ素樹脂は、ポリエチレンやポリプロピレンなどに比べ、非粘着性に優れ、しかも難燃性で高い耐熱性を有するものであり、さらに低摩擦性をも備えた材料であるので、前述した反応装置の接材部を構成する材料としては好適であると考えられる。そこで、本発明者は、これらの知見に基づき、汎用的なフッ素樹脂であるPTFEでは前述の問題を回避できなかったところ、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面が溶融粘度が特定値よりも低いフッ素樹脂からなる反応装置を用いることにより、含水ゲルの付着および可溶分の増加という問題を一挙に解決しうることを見出した。
ところで、前述したように、従来は、静置重合による方法における連続搬送可能な反応装置としてエンドレスベルトコンベアを用いることが一般的であり、この場合、搬送時の駆動のテンションが全てフィルムまたはシートにかかる傾向があるため、ベルトの材質として強度が求められる。ところが、前述のように、含水ゲルの付着および可溶分の増加を抑制をすることを考慮して、フィルムやシートを溶融粘度が低い樹脂からなるものにすると、強度が弱くなる傾向がある。特に、フッ素樹脂は、フッ素に起因する分子間力の弱さから、その強度を上げるためには高分子量化が必要である。この点からも、従来、反応装置の接材部に用いられているフッ素樹脂としては前述したPTFEのように溶融粘度が極めて高いものを選択する必要があったのであるが、それでもなお、長期間にわたり運転するとフィルムまたはシートが破れるという問題があったのである。そこで、本発明者は、これらを考慮して、従来のエンドレスベルトコンベアに代えて、例えば空港の荷物搬出用に用いられるようなエンドレスチェーンコンベアを備えた反応装置を用いることをも着想した。つまり、エンドレスチェーンコンベアを備えた反応装置であれば、搬送時の駆動のテンションは全てチェーンにかかり、しかも、通常、エンドレスチェーンコンベアには、チェーンのガイドが設けられているため、エンドレスベルトコンベアと比べてフィルムまたはシートが蛇行する恐れが少なく、蛇行防止のためにフィルムまたはシートにかかる負荷が大幅に低減するので、接材部が薄いフィルムまたはシートで構成されていても破れにくく、長期間の連続製造が可能になり、さらに生産性を考慮して装置を大型化すること(特に、長手方向に大型化すること)も可能になる、と考えたのである。そして、実際にエンドレスチェーンコンベアを備えた反応装置においてこれらの利点が得られることを確認した。
本発明は、以上の知見と確認を経て完成したものである。
すなわち、本発明にかかる第一の吸水性樹脂の製造方法は、モノマー液を反応装置に供給して重合させることにより含水ゲルを得る工程と、含水ゲルを前記反応装置から剥離する工程とを含む吸水性樹脂の製造方法において、前記反応装置として、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面が、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満であるフッ素樹脂からなる装置を用いる、ことを特徴とする。
本発明にかかる第二の吸水性樹脂の製造方法は、モノマー液を反応装置に供給して重合させることにより含水ゲルを得る工程と、含水ゲルを前記反応装置から剥離する工程とを含む吸水性樹脂の製造方法において、前記反応装置として、エンドレスチェーンコンベアを備え、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面に、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満である樹脂からなるフィルムまたはシートを備えた装置を用いる、ことを特徴とする。
本発明によれば、良好な含水ゲルの剥離性を維持して高い生産性を確保しながら、可溶分の少ない吸水性樹脂を得ることができる。
以下、本発明にかかる吸水性樹脂の製造方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明の製造方法は、モノマー液を反応装置に供給して重合させることにより含水ゲルを得る工程(以下「重合工程」と称することもある)と、含水ゲルを前記反応装置から剥離する工程(以下「剥離工程」と称することもある)とを含むものである。詳しくは、本発明は、モノマー液(すなわちモノマーを含む水溶液)を重合開始剤とともに前記反応装置の接材部に供給して重合させ、生じた含水ゲルを前記反応装置の接材部から剥離するものである。
本発明にかかる第一の吸水性樹脂の製造方法において用いる前記反応装置は、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面(すなわち、接材部)が、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満、好ましくは1×10〜1×10ポアズであるフッ素樹脂からなる装置である。さらには、モノマー液との接触面(接材部)が、前記特定のフッ素樹脂を溶融して形成した表面となっていることが好ましい。このような溶融粘度が特定範囲であるフッ素樹脂からなる表面、好ましくは、溶融して形成された表面(以下、単に「フッ素樹脂層」と称することもある)は、表面が比較的平滑でありボイドが存在しないものとなり、これにより、重合で生じた含水ゲルの付着性を大幅に低減するとともに、可溶分の少ない吸水性樹脂を得させることができるのである。
なお、モノマー液との接触面が前記フッ素樹脂層となっている具体的な態様としては、例えば、反応装置の接材部自体が前記フッ素樹脂層からなる形態(例えば、接材部自体が前記フッ素樹脂製のフィルムまたはシートである形態)や、反応装置の接材部の表面が前記フッ素樹脂製のフィルムまたはシートで覆われた形態などが挙げられる。
本発明において、溶融して形成する(溶融形成)とは、溶融押出法や射出成型法のような一般に用いられる溶融成型法(例えば、平野陽三著「実用プラスチック事典」産業調査会(第2刷1994年1月5日)p721を参照。)によりフィルムやシートあるいはモノマー液を反応させうる所望の形状に成形すること、前記フィルムやシートをラミネートすること、もしくは、溶融して膜状にコーティングすること、を意味するものであり、特に、本発明においては、溶融押出法によりフィルムやシートに成形することが好ましい。
本発明において溶融粘度とは、JIS−K−7199−1999に準じたキャピラリーレオメーターによる流れ特性試験方法おいて、試験温度:380℃、バレル直径:9.55mm、キャピラリー寸法:直径(d)=1mm、長さ(l)=10mm、キャピラリーの入口:フラット、の試験条件で測定されたせん断速度に対する溶融粘度の変化曲線から、1×10sec−1のせん断速度に対応する溶融粘度を意味するものである。
本発明で用いられるフッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン/エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等が挙げられ、これらのなかで、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満(好ましくは1×10〜1×10ポアズ)であるものであれば、特に制限されない。380℃における溶融粘度が1×10ポアズ以上のものであると、溶融成型法が適用しにくくなる傾向があり、平滑な表面の形成が困難になる。本発明で用いられるフッ素樹脂としては、PFA、FEPが好ましく、PFAがより好ましい。
本発明に用いうる反応装置において、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面(接材部)の表面粗さは、Rz1.0μm以下であることが好ましい。より好ましくはRz0.5μm以下であるのがよい。前記表面粗さがRz1.0μmを超えると、重合で生じる含水ゲルが付着しやすく可溶分の多いものとなる傾向がある。本発明においては、前述したように、接材部は前記フッ素樹脂層を備えたものであり、該フッ素樹脂層の表面粗さがモノマー液が接する面の表面粗さとなる。本発明の第一の吸水性樹脂の製造方法においては、前記接材部が前記フッ素樹脂層となっていることから、特別に微小な調整を要する場合を除き通常は切削加工を要することもなく、その表面粗さは、前記範囲を満たす所望の値(例えば、Rz0.15μm〜0.5μm程度)となるのである。これに対して、従来から用いられているPTFEを圧縮成形したのち切削して得られるフッ素樹脂層は、通常、その表面粗さがRz5μm前後となることが知られている。なお、前記特定のフッ素樹脂にて溶融形成されてなる層であっても、溶融形成の条件等によってはフッ素樹脂層の表面粗さがRz1.0μmを超える場合があるが、この場合には、表面を熱処理することにより、容易に表面粗さがRz1.0μm以下である層とすることができる。このときの熱処理の方法としては、特に制限はないが、例えば、300〜500℃の発熱体表面に所定時間接触させる方法などが挙げられる。
ただし、本発明で言う前記表面粗さとは、JIS−B−0601−1994で規定されたRzを指すもので、十点平均粗さを意味するものである。詳しくは、粗さ曲線からその平均線の方向に0.8mm抜き取り、この抜き取り部分の平均線から縦倍率の方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和を求め、この値をμmで表したものである。
前記フッ素樹脂層が溶融成形により形成されたフッ素樹脂フィルムまたはシートである場合、その厚みは100μm〜5mmであることが好ましい。フィルムの厚みが100μm未満であると、例えば、反応装置に帯状の1枚のフィルムを設けて連続運転する際に、フィルムの一部がちぎれたりするおそれがあり、強度の点から膜厚はできるだけ厚い方が望ましいが、5mmを超えると、経済的に不利益となる。なお、一般に、厚みが200μm未満の膜状体は「フィルム」、厚みが200μm以上の膜状体は「シート」、と称されており、本明細書においてもこの概念に従い、膜状体をその厚みに応じて「フィルム」または「シート」と称することとする。
前記重合工程においては、モノマー液、すなわちモノマーを含む水溶液を、重合開始剤とともに反応装置に供給し、水溶液重合させる。ここで、水溶液重合の方法としては、生産性を考慮すると、静置重合(すなわち無攪拌重合)が好ましい。
前記モノマー(単量体)としては、重合により吸水性樹脂となりうるものであれば特に限定されないが、例えば以下に示すようなものが挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、ビニルスルホン酸、アリルトルエンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート等の、アニオン性不飽和単量体およびその塩;メルカプタン基含有不飽和単量体;フェノール性水酸基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有不飽和単量体などである。これらモノマーは単独で用いてもよく、適宜2種以上を混合して用いてもよいが、得られる吸水性樹脂の性能やコストの点から、アクリル酸および/またはその塩(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウム、アミン類等の塩、中でもコスト面からナトリウム塩が好ましい)を主成分として用いることが好ましい。アクリル酸および/またはその塩の使用量は全単量体成分に対して70〜100モル%が好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、上限は100モル%である。なお、前記モノマーが酸基含有単量体の場合、その中和率には特に制限はないが、衛生用品など人体に触れる可能性のある用途では、重合後の中和を必要としないこともあわせ、40モル%以上90モル%以下が好ましく、50モル%以上80モル%以下がより好ましい。
重合時における前記モノマー液の濃度(モノマー濃度)は、特に制限はないが、40重量%以上であることが好ましく、45重量%以上であることがより好ましい。一般に、前記モノマー液の濃度が低いと生産性が低下することになり、逆に高いと重合で生じる含水ゲルの粘性が上昇して付着しやすくなるところ、45重量%以上という高濃度での重合において、特に本発明の優位性が明らかとなってくるからである。
前記重合に際して、重合温度(すなわち、反応装置に供給する前記モノマー液の温度)は特に制限されないが、50℃以上の重合温度で行うことが好ましい。一般に、重合温度が低すぎると、誘導期間、重合時間の延びのために生産性が低下することになる。一方、重合温度を高めると、例えば特開2002−212204号公報で提案されているような高温高濃度重合技術を適用する場合に、重合開始後、反応系内の温度が急速に上昇して水の沸点に達し、水蒸気を発しながら重合が進行することとなるため、重合で生じる含水ゲルの固形分濃度が高くなり付着しやすくなる。したがって、50℃以上という高温での重合において、特に本発明の優位性が明らかとなってくるのである。
前記重合開始剤としては、特に制限はなく、重合させるモノマーの種類や重合条件などに合わせて、通常の吸水性樹脂製造において利用されているものの中から1種または2種以上を選択して使用すればよい。例えば、熱分解型開始剤(例えば、過硫酸塩:過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム;過酸化物:過酸化水素、t−ブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド;アゾ化合物:アゾニトリル化合物、アゾアミジン化合物、環状アゾアミジン化合物、アゾアミド化合物、アルキルアゾ化合物、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド)や、光分解型開始剤(例えば、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アゾ化合物)等を挙げることができる。これらのなかでも、コスト、残存モノマー低減能から過硫酸塩が好ましい。また、これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用し、両者を組み合わせることによりレドックス系開始剤とすることもできる。前記の還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の(重)亜硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の還元性金属(塩)、アミン類等が挙げられるが、特に限定されるものではない。より好ましくは、光分解型開始剤と熱分解型開始剤を併用することである。重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、モノマー液中のモノマーに対して、通常、0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲である。
前記重合開始剤は、通常、反応装置に供給する前に予め前記モノマー液と混合されるが、このとき、混合や供給に時間がかかったり、両者の混合液の一部が配管内で滞留したりすると、反応装置に供給される前に混合液が通過する配管内などで重合物が付着成長してしまい、配管が閉塞してしまう恐れがある。従って、モノマー液と重合開始剤との混合および反応装置への供給は迅速に行うことが好ましく、例えば、特開2004−155963号公報に提案されている技術を適用することが望ましい。なお、重合開始剤は、溶液あるいは分散液の状態でモノマー液と混合されるが、液状であればそのままモノマー液と混合することもできる。
前記重合に際しては、必要に応じて、内部架橋剤を用いることができる。内部架橋剤としては、従来公知の内部架橋剤を用いることができる。具体的には、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等、を挙げることができ、これらのなかから、反応性を考慮して、1種または2種以上を用いればよい。特に、内部架橋剤としては、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を必須に用いることが好ましい。内部架橋剤の使用量は、所望する吸水性樹脂の物性により適宜決定すればよいが、通常、前記モノマー成分に対して、0.0001〜10モル%の範囲が好ましく、より好ましくは0.001〜1.0モル%の範囲である。内部架橋剤の使用量が少なすぎると、ゲル強度が低下し可溶分が増加する傾向にあり、逆に多すぎると吸収倍率が低下する傾向にある。なお、内部架橋剤を用いる場合、前述した重合開始剤と同様に、モノマー液に混合するようにすればよい。
前記重合に際しては、反応系に、澱粉、澱粉誘導体、セルロース、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子や、次亜燐酸(塩)等の連鎖移動剤、キレート剤を添加してもよい。これらを添加する場合には、前記モノマー成分に対して0〜30重量%の範囲とするのがよい。なお、これらを反応系に添加する場合、前述した重合開始剤と同様に、モノマー液に混合するようにすればよい。
前記重合は、通常、装置および操作の容易さ等のため常圧下で行われるが、重合系の沸騰温度を下げるために減圧にして行うのも好ましい態様である。
前記重合で生じる含水ゲル(すなわち、剥離工程に供する時点での含水ゲル)の固形分濃度は、特に制限されないが、30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましく、55〜80重量%であることがさらに好ましい。一般に、前記含水ゲルの固形分濃度が低いと、乾燥時の負荷が大きくなり生産性が低下することになる。一方、前記含水ゲルの固形分濃度が高くなると、ゲルの粘着性が高くなり付着しやすくなる。したがって、重合で生じる含水ゲルが30重量%以上、より好ましくは50重量%以上という高固形分濃度である場合において、特に本発明の優位性が明らかとなってくるのである。
本発明の製造方法において、前記重合工程と前記剥離工程とは、連続して行うことが生産性の点で望ましく、それには、前記反応装置として連続搬送可能な装置を用いることが好ましい。連続搬送可能な装置としては、具体的には、例えば、エンドレスベルトコンベア、エンドレスチェーンコンベア等を備えた、通常の吸水性樹脂の製造で用いられるような連続重合装置を用いることができる。詳しくは、該連続重合装置の接材部に前記フッ素樹脂層が設けられてなる装置を用いることができる。連続重合装置に関しては、特開2000−34305号、特開平11−228604号、特開昭62−156102号などに記載された技術も適用できる。前記連続重合装置においては、重合が行われる部分は、通常、モノマー液の流出を防止し溜めておくことができるよう、例えば凹状などの形状になっているか、モノマー液を堰き止めるためのエッジが設けられている。なお、本発明の製造方法において好ましく用いうる連続重合装置としては、例えば、実施例1および実施例2で後述する装置が挙げられる。
本発明の第二の吸水性樹脂の製造方法は、前記反応装置として、エンドレスチェーンコンベアを備え、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面に、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満、好ましくは1×10〜1×10ポアズである樹脂からなるフィルムまたはシートを備えた装置を用いるものである。さらには、前記フィルムまたはシートは、前記特定の溶融粘度をもつ樹脂を溶融して形成した表面を持っていることが好ましい。詳しくは、エンドレスベルトコンベアの場合、搬送時の駆動のテンションが全てフィルムまたはシートにかかる傾向があり、強度の観点からフィルムまたはシートの膜厚を厚くする必要があるが、膜厚にも限界があり、しかも溶融粘度が前記範囲の樹脂では強度が得られにくいことから、生産性を考慮して装置を大型化すること(特に、長手方向に大型化すること)が難しく、しかも耐久性を考慮すると長期間の連続運転が困難になることがある。これに対して、エンドレスチェーンコンベアは、搬送時の駆動のテンションは全てチェーンにかかり、しかも、通常、エンドレスチェーンコンベアには、チェーンのガイドが設けられているため、エンドレスベルトコンベアと比べてフィルムまたはシートが蛇行する恐れが少なく、蛇行防止のためにフィルムまたはシートにかかる負荷が大幅に低減するので、薄いフィルムまたはシートであっても耐久性に優れ、長期の連続製造が可能であり、コスト的にも有利である。好ましいエンドレスチェーンコンベアとしては、ネット(金網)が取り付けられたネットチェーンコンベア、板(プレート)が取り付けられたプレートチェーンコンベア等が挙げられる。
本発明の第二の吸水性樹脂の製造方法においては、前記樹脂はフッ素樹脂を必須とすることが好ましい。フッ素樹脂としては、本発明の第一の吸水性樹脂の製造方法におけるフッ素樹脂と同様のものが挙げられる。また、前記フィルムまたはシートは、溶融粘度が前記範囲になるものであれば、フッ素樹脂以外の樹脂をも含んでいてもよい。
本発明の第二の吸水性樹脂の製造方法における最も好ましい態様は、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面にフィルムまたはシートを備え、このフィルムまたはシートが前記特定の溶融粘度のフッ素樹脂を溶融して形成した表面(前記フッ素樹脂層)を持っていること、である。
前記連続搬送可能な装置においては、接材部から含水ゲルが剥離されてから、該接材部がモノマー液供給ノズルまで戻る間にベルト洗浄手段が設置されていることが望ましい。また、該ベルト洗浄手段が設けられている場合、その洗浄時間(言い換えれば、帯状の接材部のある点がベルト洗浄手段を通過する全時間)は10分以下となることが好ましい。洗浄時間が長い場合、洗浄に大量の洗浄水を要し、その排水処理にコストがかかることになり、逆に洗浄時間が短いと、洗浄効果が充分に得られない、言い換えると接材部の付着物を充分に除去できなくなるところ、10分以下という短い洗浄時間において特に本発明の優位性が明らかになるからである。
前記連続搬送可能な装置において、該反応装置内部の酸素濃度は、特に制限されないが、2.0容量%以上であることが好ましく、5.0容量%から大気濃度の範囲であることがより好ましい。詳しくは、ここで、反応装置内部とは、少なくとも重合反応が起こる接材部の周囲を含む部分であり、接材部周囲の雰囲気の酸素濃度が前記範囲であることが好ましいのである。一般に、重合時に酸素が存在すると重合が阻害されることが知られており、例えば、特開2002−212204号の高温短時間重合法においても、従来の装置では接材部の表面に酸素の吸着が起こるため、装置内部を窒素置換し2.0容量%未満の低酸素濃度としておかなければ、重合の遅延や接材部表面のゲルの重合率の低下が避けられなかったところ、本発明においては2.0容量%以上の酸素存在下であっても重合の遅延や接材部表面のゲルの重合率の低下を招くことがなく、前記範囲の酸素濃度において本発明の優位性が明らかとなるからである。
前記重合工程と前記剥離工程とを連続して行う場合、モノマー液(実際には、モノマー液と重合開始剤などとの混合液)は、その調製装置から直接供給配管に送り込まれたり、一旦、タンクや貯蔵槽に蓄えてから供給配管に送り込まれたりして、連続的に供給される。前記モノマー液の供給量は、希望する生産量に合うように調節される。その際、前記モノマー液を供給する管径と前記モノマー液の流速は、流体の種類と目的によって適当な範囲内に選べばよく、さらに経済的な管径となるようにすればよい。詳しくは、公知の参考書(例えば『配管工学(著者;小河内美男、工学図書株式会社)』)を参照することができる。
本発明の製造方法においては、剥離された含水ゲルをそのままで使用することもできるし、さらに細かく粉砕して使用することもできる。通常は、含水ゲルをさらに乾燥・粉砕して粒子状吸水性樹脂とし、吸水性樹脂粒子はさらに表面架橋処理されたり、造粒されたりして吸水性樹脂製品として使用される。含水ゲルの粉砕や乾燥、および表面架橋処理は公知の技術(例えば、特開2002−212204号公報に記載の技術)を採用すればよい。
本発明の製造方法で得られる吸水性樹脂は、そのGEX値が21以上であることが好ましい。GEX値とは、吸水性樹脂の無荷重下吸収倍率(Gel Volume:以下「GV」と略す)の値をy(g/g)とし、可溶分量の値をx(%)として、下記式により求められる値である。吸水性樹脂においては、無荷重下吸収倍率(GV)と可溶分量の関係において、無荷重下吸収倍率(GV)の割に可溶分量が少ない方が優れた性能を発揮するものとなり、無荷重下吸収倍率(GV)の割に可溶分量が多い方が性能面で劣るものとなる。GEX値はこれを評価するための1つのパラメータであり、該GEX値が大きいほど、高性能であると言える。前述したような本発明の製造方法によれば、GEX値が前記範囲である吸水性樹脂を容易に得ることができるのである。
GEX値=(y+17)/ln(x)
但し、ln(x)=xの自然対数
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下では、特に断りのない限り、「重量部」を単に「部」と、「重量%」を単に「%」と記すものとする。
実施例および比較例において得られた吸水性樹脂の物性は以下のようにして測定した。なお、各測定は、いずれも23±2℃の範囲で行った。
<無荷重下吸収倍率(GV)>
吸水性樹脂約0.2gを正確にはかり取り(この重量が下記式の「吸水性樹脂の重量」となる)、不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、0.9%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離器を用いて250×9.81m/s2(250G)で3分間水切りを行った後、袋の重量W1(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性樹脂を用いないで行い、そのときの重量W0(g)を測定した。そして、これら重量W1、W0から、次式に従って算出した。
GV(g/g)=[(W1−W0)/吸水性樹脂の重量]−1
<可溶分量>
250ml容量の蓋付きプラスチック容器に0.9%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)184.3gをはかり取り、その水溶液中に吸水性樹脂1.00gを加え16時間攪拌することにより樹脂中の可溶分量を抽出した。この抽出液を濾紙を用いて濾過することにより得られた濾液の50.0gを測り取り、これを測定溶液とした。
はじめに生理食塩水だけを、まず、0.1NのNaOH水溶液でpH10まで滴定を行い、その後、0.1NのHCl水溶液でpH2.7まで滴定して空滴定量([bNaOH]ml、[bHCl]ml)を求めた。同様の滴定操作を測定溶液についても行うことにより滴定量([NaOH]ml、[HCl]ml)を求めた。そして、例えばアクリル酸とそのナトリウム塩からなる吸水性樹脂の場合、その単量体としての分子量と上記操作により得られた滴定量をもとに、下記計算式のように算出した。
可溶分量(%)=0.1×Mw×184.3×100×([HCl]−[bHCl])/1000/1.0/50.0
但し、Mw=72.06×(1−中和率/100)+94.04×中和率/100
中和率(モル%)=[1−([NaOH]−[bNaOH])/([HCl]−[bHCl])]×100
<GEX値>
前記無荷重下吸収倍率(GV)の値をy(g/g)とし、前記可溶分量の値をx(%)として、下記式によりGEX値を算出した。該GEX値が大きいほど、高性能であると言える。
GEX値=(y+17)/ln(x)
但し、ln(x)=xの自然対数
〔実施例1〕
図1および図2に示すエンドレスベルトコンベアを備えた連続重合装置(1)を用いて吸水性樹脂の製造を行った。
装置(1)は、無端帯状のベルト10を、両端に配置されたローラで駆動してループ状に走行させる。したがって、ベルト10は、走行ループの上側部分と下側部分とで逆方向に水平走行することになる。
ベルト10は、全体がガラス繊維基材からなり、表面にフッ素樹脂層12がラミネートされている。フッ素樹脂層12は、380℃における溶融粘度が5×10ポアズのテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を溶融押出法により成形してなる膜厚100μmのフィルムである。このフィルム12の表面粗さ、すなわち、モノマー液aが接する面の表面粗さはRz0.35μmであった。
ベルト10の走行ル−プの上方には、モノマー供給ノズル2を備える。モノマー供給ノズル2は、図1の左から右へと水平走行するベルト10の表面上に、モノマー液aを連続的に供給する。ベルト10の水平走行経路で、モノマー供給ノズル2よりも下流側には、供給されたモノマー液aに、重合反応に必要な光を当てるUVランプ3が配置されている。図示を省略したが、ベルト10を加熱する加熱手段が設けられており、モノマー供給ノズル2からUVランプ3の位置を通過する部分のベルト10が、約100℃に保温されるようになっている。
モノマー供給ノズル2からUVランプ3の設置個所付近には、ベルト10の下面側に当接してベルト10を案内するトラフ5が固定設置されている。図2に示すように、トラフ5の断面形状は、上面の形状が、平坦な中央部分と中央部分の両側に傾斜して高くなる傾斜部分とで構成される。柔軟性のあるベルト10が、トラフ5に沿って走行すると、トラフ5の上面形状にしたがって、両側辺が上向きに傾斜して、中央が凹んだ溝状になる。なお、トラフ5の位置を通過したあと、ベルト10は再び平坦な状態に戻って走行する。
モノマー供給ノズル2からベルト10上にモノマー液aを連続的に供給する。モノマー液aは、中央が凹んだベルト10の溝部分に溜まる。モノマー液aが、ベルト10の外側に漏れたり流れ出したりすることがない。ベルト10の凹み部分に溜まったモノマー液aは、UVランプ3の照射によって重合し、帯状の含水ゲルAとなる。
ベルト10は、UVランプ3の個所を通過したあと、水平走行から下向きに湾曲走行したあと逆方向の水平方向に移行する。ベルト10に載せられて走行する帯状の含水ゲルAは、走行経路の末端である剥離部6において、ベルト10から分かれて、真下方向に延びていく。含水ゲルAは、ベルト10のうちフッ素樹脂層12と接触していたので、容易に剥がれてベルト10と分離される。
なお、ベルト10が下方側を逆方向に水平走行する個所では、ベルト10の表面すなわちフッ素樹脂層12が下を向いて走行する。このベルト10の表面に洗浄液を吹き付けて洗浄する洗浄手段4が設けられている。
連続重合装置(1)の各部のサイズは、有効長〔ベルト10上のモノマー液が供給される位置(すなわち、モノマー供給ノズル2の真下に当たる位置)から剥離部6までの距離〕が3.8mであり、ベルト10の全幅が60cmであり、トラフ5の底面幅が20cmであり、トラフ5の傾斜角度が10°であった。
詳しくは、48.5%水酸化ナトリウム水溶液が5.0g/秒、アクリル酸が6.2g/秒、30%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量487)水溶液(I)が0.056g/秒、20%アクリル酸水溶液97.9部に2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン1.0部と45%ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム水溶液1.1部とを溶解させてなる溶液(II)が0.075g/秒、水が5.0g/秒の流量となるように各々設定して、連続的にミキサーに供給し混合することによってモノマー液を調製した。このモノマー液の温度は98℃であった。次いで、前記ミキサーとモノマー供給ノズルとを繋ぐ配管中で前記モノマー液にさらに2%過硫酸ナトリウム水溶液を0.34g/秒の流量で加えながら、該混合物を1m/分の速度で走行するベルトの上に連続的に供給することにより、ベルト上で重合を行って帯状の含水ゲルを生成させ、該生成した帯状の含水ゲルを連続的にベルトから剥離させた。この連続製造を50時間行ったところ、50時間後にもベルト上に含水ゲルの付着は全く認められず、この間に得られた帯状の含水ゲルには傷や切れ目(亀裂)が発生することもなく、常にスムーズに剥離でき後述するスクリュー式押出機に投入することができた。
なお、連続重合装置から剥離した含水ゲルの一部を少量切り取って直ちに冷却したのち、はさみで素早く細分化し、細分化した含水ゲル5gをシャーレに秤りとり、180℃の乾燥機中で24時間乾燥することにより、含水ゲルの固形分濃度を算出したところ、55重量%であった。
前記剥離された帯状の含水ゲルを胴体内部に螺旋状の突起の設けられたスクリュー式押出機に投入し、該スクリュー式押出機の孔径9.5mmの多孔板から押出して粒状化した。この粒状化した含水ゲルを180℃で30分間熱風乾燥したのちに、ロールミル(ミル型粉砕機)で粉砕し、その後、篩を用いて300〜600μmの範囲にある粒子を分級して、吸水性樹脂粒子(1)を得た。得られた吸水性樹脂粒子の物性を測定したところ、無荷重下吸水倍率(GV)は45g/g、可溶分量は16%、GEX値は22.4であった。
〔実施例2〕
図3および図4に示すエンドレスチェーンコンベアを備えた連続重合装置(2)を用いて吸水性樹脂の製造を行った。基本的な構成は、前記実施例1と共通しているので、相違点を主にして説明する。
図4に詳しく示すように、左右一対のチェーン70の間が、ステンレス金網(φ1mm、8メッシュ)72で連結されている。該金網72の上に、フッ素樹脂シート(PFAシート)74が貼り付けられて固定されている。フッ素樹脂シート74は、380℃における溶融粘度が5×10ポアズのテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を溶融押出法により成形してなり、幅70cm、厚み250μmである。このPFAシートの表面粗さ、すなわち、モノマー液aが接する面の表面粗さはRz0.25μmであった。
さらに、フッ素樹脂シート74の上には、左右に一定の間隔をあけて、一対のエッジロープ76が接合されている。エッジロープ76は、高さ3cmのシリコン製であり、シート74の幅方向の両端からそれぞれ5cmの位置に設けられている。
これらチェーン70、金網72、フッ素樹脂シート74およびエッジロープ76で構成されたベルト状のループが、両端に配置されたチェーンスプロケットに掛けられ、ループ走行を行うことになる。
モノマー供給ノズル2、UVランプ3、洗浄手段4、加熱手段などは、前記実施例1における実施形態と共通する。
前記実施例1と同様に、モノマー液aをモノマー供給ノズル2からフッ素樹脂シート74上に連続的に供給する。供給されたモノマー液aは、左右のエッジロープ76で堰き止められることになり、一定の厚みをなす層状に溜まる。チェーン70の走行とともに、モノマー液aが重合して含水ゲルAを生じさせる。水平走行経路の端では、実施例1と同様に、剥離部6において、含水ゲルAがフッ素樹脂シート74から分離される。
連続重合装置(2)の各部のサイズは、有効長〔シート74上のモノマー液が供給される位置(すなわち、モノマー供給ノズル2の真下に当たる位置)から剥離部6までの距離〕が6mであり、フッ素樹脂シート74の全幅が70cmであった。
詳しくは、48.5%水酸化ナトリウム水溶液が19g/秒、アクリル酸が23.5g/秒、30%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量487)水溶液(I)が0.097g/秒、20%アクリル酸水溶液97.9部に2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン1.0部と45%ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム水溶液1.1部とを溶解させてなる溶液(II)が0.29g/秒、水が12g/秒の流量となるように各々設定して、連続的にミキサーに供給し混合することによってモノマー液を調製した。このモノマー液の温度は98℃であった。次いで、前記ミキサーとモノマー供給ノズルとを繋ぐ配管中で前記モノマー液にさらに2%過硫酸ナトリウム水溶液を0.45g/秒の流量で加えながら、該混合物を1.5m/分の速度で走行するシート上に連続的に供給することにより、シート上で重合を行って帯状の含水ゲルを生成させ、該生成した帯状の含水ゲルを連続的にシートから剥離させた。この連続製造を50時間行ったところ、50時間後にもシート上に含水ゲルの付着は全く認められず、この間に得られた帯状の含水ゲルには傷や切れ目(亀裂)が発生することもなく、常にスムーズに剥離でき後述するスクリュー式押出機に投入することができた。また、50時間後にPFAシートの破れも発生していなかった。
なお、連続重合装置から剥離した含水ゲルの固形分濃度を実施例1と同様にして算出したところ、65重量%であった。
前記剥離された帯状の含水ゲルを胴体内部に螺旋状の突起の設けられたスクリュー式押出機に投入し、該スクリュー式押出機の孔径13mmの多孔板から押出して粒状化した。この粒状化した含水ゲルを180℃で30分間熱風乾燥したのちに、ロールミル(ミル型粉砕機)で粉砕し、その後、篩を用いて300〜600μmの範囲にある粒子を分級して、吸水性樹脂粒子(2)を得た。得られた吸水性樹脂粒子の物性を測定したところ、無荷重下吸水倍率(GV)は36g/g、可溶分量は10%、GEX値は23.0であった。
〔実施例3〕
実施例2で用いた連続重合装置(2)におけるシート74(PFAシート)を、380℃における溶融粘度が8×10ポアズのテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)を溶融押出法により成形してなる幅70cm、厚み500μmのシート(FEPシート)に変更した(このFEPシートの表面粗さ、すなわち、モノマー液aが接する面の表面粗さはRz0.30μmであった)こと以外は、連続重合装置(2)と同様の連続重合装置(2’)を用い、実施例2と同様にして吸水性樹脂の製造を行った。
詳しくは、実施例2と同様にして帯状の含水ゲルを生成させ、該生成した帯状の含水ゲルを連続的にシートから剥離させた。この連続製造を50時間行ったところ、50時間後にもシート上に含水ゲルの付着は全く認められず、この間に得られた帯状の含水ゲルには傷や切れ目(亀裂)が発生することもなく、常にスムーズに剥離でき後述するスクリュー式押出機に投入することができた。また、50時間後にFEPシートの破れも発生していなかった。
なお、連続重合装置から剥離した含水ゲルの固形分濃度を実施例1と同様にして算出したところ、64重量%であった。
前記剥離された帯状の含水ゲルを用いて実施例2と同様にして、吸水性樹脂粒子(3)を得た。得られた吸水性樹脂粒子の物性を測定したところ、無荷重下吸水倍率(GV)は37g/g、可溶分量は11%、GEX値は22.5であった。
〔比較例1〕
実施例1で用いた連続重合装置(1)におけるベルト10を、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ以上であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を焼成加工法により成形し、得られたブロックをスライスして得た膜厚400μmのシートがゴム基材の表面に装着されてなるベルトに変更した(このシートの表面粗さ、すなわち、モノマー液aが接する面の表面粗さはRz5.0μmであった)こと以外は、連続重合装置(1)と同様の連続重合装置(1’)を用い、実施例1と同様にして吸水性樹脂の製造を行った。
詳しくは、実施例1と同様にして帯状の含水ゲルを生成させ、該生成した帯状の含水ゲルを連続的にベルトから剥離させた。この連続製造を行ったところ、連続製造開始した直後は接材部に含水ゲルの付着は認められなかったが、開始から1時間後には剥離時に接材部と含水ゲルとの間に糸引きが認められるようになり、徐々に接材部に含水ゲルの付着が発生した。そして、10時間後には付着した含水ゲルの一部が洗浄によっても除去されずにモノマー供給孔2の真下に戻ってくるようになり、15時間後にはさらに強固な付着が起こり製造を停止せざるを得なくなった。
なお、連続重合装置から剥離した含水ゲルの固形分濃度を実施例1と同様にして算出したところ、54重量%であった。
前記剥離された帯状の含水ゲルを用いて実施例1と同様にして、吸水性樹脂粒子(C1)を得た。得られた吸水性樹脂粒子の物性を測定したところ、無荷重下吸水倍率(GV)は44g/g、可溶分量は19%、GEX値は20.7であった。
本発明にかかる吸水性樹脂の製造方法は、吸水性樹脂を水溶液重合、好ましくは無攪拌重合により連続的に製造する際に好適に適用することができる。
本発明に用いることのできる反応装置の一形態として実施例1で用いた連続重合装置(1)の模式図である。 前記連続重合装置(1)の走行ベルトの断面図である。 本発明に用いることのできる反応装置の別の一形態として実施例2で用いた連続重合装置(2)の模式図である。 前記連続重合装置(2)の走行ベルトの断面図である。
符号の説明
10 ベルト
12 フッ素樹脂層
2 モノマー供給ノズル
3 UVランプ
4 洗浄手段
5 トラフ
6 剥離部
70 チェーン
72 金網
74 フッ素樹脂シート
76 エッジロープ

Claims (10)

  1. モノマー液を反応装置に供給して重合させることにより含水ゲルを得る工程と、含水ゲルを前記反応装置から剥離する工程とを含む吸水性樹脂の製造方法において、
    前記反応装置として、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面が、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満であるフッ素樹脂からなる装置を用いる、
    ことを特徴とする、吸水性樹脂の製造方法。
  2. 前記反応装置は連続搬送可能な装置である、請求項1に記載の吸水性樹脂の製造方法。
  3. モノマー液を反応装置に供給して重合させることにより含水ゲルを得る工程と、含水ゲルを前記反応装置から剥離する工程とを含む吸水性樹脂の製造方法において、
    前記反応装置として、エンドレスチェーンコンベアを備え、重合が行われる部分におけるモノマー液との接触面に、380℃における溶融粘度が1×10ポアズ未満である樹脂からなるフィルムまたはシートを備えた装置を用いる、
    ことを特徴とする、吸水性樹脂の製造方法。
  4. 前記樹脂はフッ素樹脂を必須とする、請求項3に記載の吸水性樹脂の製造方法。
  5. 前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体および/またはテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体である、請求項1から4までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  6. 前記モノマー液との接触面の表面粗さが、Rz1.0μm以下である、請求項1から5までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  7. 前記モノマー液の濃度が40重量%以上である、請求項1から6までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  8. 前記重合は50℃以上の重合温度で行う、請求項1から7までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  9. 前記反応装置内部の酸素濃度が2.0容量%以上である、請求項1から8までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  10. 得られる吸水性樹脂のGEX値が21以上である、請求項1から9までのいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
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