JP4711537B2 - 機能性殺菌入浴装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、入院患者や身体障害者、養護老人等(以下入浴者という)が入浴をするための入浴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として特開平7−275279号公報に、浴槽と、浮遊具と、錘体と、循環ポンプと、循環パイプと、ヒータと、濾過装置と、殺菌装置等からなる入浴式腰痛治療装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来装置に係る殺菌装置は、循環パイプに接続して薬液を注入可能とするが、消耗性薬剤を使用し、浴槽内の薬液濃度が、湯を供給すると同時の直後から経時使用中に亘って有効な濃度になるように混入し、薬液量を調節する手段は開示されていない。
【0004】
浴槽内の薬液濃度が湯の供給直後から経時使用中に亘って有効な濃度になるように、薬液濃度を調節する装置が望まれていた。
【0005】
本発明の目的は、上記要望に応えたものであり、浴槽内に湯を供給した直後から経時使用中に亘って継続的に好適に殺菌でき、経済的で、安全で、信頼性の高い、薬湯入浴の高機能性化を実現した機能性殺菌入浴装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、少なくとも入浴者が入る浴槽(2)と、貯湯槽(3)と、浴槽(2)と貯湯槽(3)を接続する転湯ライン(19)に介装され湯水を浴槽(2)と貯湯槽(3)の間で相互移動させる転湯部(5)と、湯水を供給する給湯部(4)と、薬剤を供給する薬調部(6)とを有する入浴装置(1)であって、薬調部(6)には、給湯薬調機能部(30)と補充薬調機能部(33)が備えられており、貯湯槽(3)に供給される湯水には、給湯薬調機能部(30)を機能させて湯水量に応じて薬剤を混入した後、転湯部(5)を作動させて貯湯槽(3)の浴湯を浴槽(2)に送ることで、浴湯を薬湯入浴用に供する所定の給湯濃度となし、更に、入浴装置(1)に浴湯を貯めて経時使用するにおいて、薬剤の消耗・劣化による薬剤の濃度低下に対しては、補充薬調機能部(33)を機能させ、補充薬調機能部(33)は貯留湯量と濃度不足分とに応じて、転湯ライン(19)を転湯中の浴湯に薬剤の補充・混入を行ない、浴湯の薬剤濃度を薬湯入浴が有効に維持できる管理濃度に維持・回復させ得ることを特徴とした機能性殺菌入浴装置である。
又、給湯部(4)の給湯ライン(23)に、供給する湯水の流量を検知する流量検知部(22)と、薬剤を混入する給湯注入部(24)を設け、該流量検知部(22)の流量検知信号により、給湯薬調機能部(30)を機能させ、薬剤を給湯流量に比例して給湯注入部(24)より湯水中に混入し、所定の給湯濃度の浴湯を供給可能とすることを特徴とする。更に、少なくとも薬剤を供給する薬調部(6)のフィード部(29)が、給湯薬調機能部(30)及び補充薬調機能部(33)の両機能部に共有的に構成されていることを特徴とする。更に、入浴装置(1)に、貯留浴湯の薬剤濃度を検知する湯検知部(43)を設け、少なくとも濃度管理範囲の上限
又は下限の濃度検知を可能とし、該検知信号により、補充薬調機能部(33)を機能させ、貯留浴湯薬剤濃度のフィードバック制御を行なう。
【0007】
【作用】
本発明に係る入浴装置1で、患者に対し殺菌した清潔な湯による入浴を行なう。給湯部4は浴槽2へ湯水を供給し、薬調部6は浴槽2又は給湯部4へ薬剤を供給する。
【0008】
薬調部6が擁する給湯薬調機能部30は、入浴装置1に新たに供給される湯水に混入する薬剤を調整するものであって、該湯水が所定の薬液濃度となるよう、新たに給湯される湯量に応じて、浴槽2の浴湯を所定の薬液濃度になして、所期の薬湯入浴を可能とする。
【0009】
薬調部6が擁する補充薬調機能部33は、薬剤の濃度減衰低下分の追加補充量を決めるものであって、経時使用後の薬剤濃度の減衰低下に対して、貯留浴湯を有効な薬液濃度に回復させる。即ち、浴槽2内の貯留湯量と濃度低下とに応じて、補充薬調機能部33を機能させ貯留浴湯中に薬剤の混入を行ない、浴槽2内の貯留浴湯の薬剤濃度を有効な濃度に回復させる。
【0010】
流量検知部22は、入浴装置1の給湯ライン23に供給する湯水の流量を検知する。給湯薬調機能部30は、流量検知部22の流量検知信号により機能し、薬剤混入部24を介して、給湯流量に比例して給湯部4の給湯ライン23に薬剤を混入する。
【0011】
薬調部6のフィード部29は浴槽2に薬剤を供給する。該フィード部29は、給湯薬調機能部30及び補充薬調機能部33の両機能部用に共有的に使用される。
【0012】
補充薬調機能部33の薬剤追加補充は、浴槽2の貯留浴湯を流動化させている部分に設けた補充注入部37、39、41より注入混入する。
【0013】
入浴装置1に付設した循環部7は、浴槽2又は貯湯槽3の貯留浴湯を循環させる。循環部7に設けられている薬剤注入部41は、逆止弁59を介して、薬剤を該循環部7へ補充・混入する。
【0014】
入浴装置1に設けられる貯留浴湯の薬剤濃度を検出する湯検知部43は、少なくとも濃度管理範囲の上限
又は下限の濃度検知を可能とし、該検知信号により、補充薬調機能部33を機能させ、貯留浴湯薬剤濃度のフィードバック制御を行なう。
【0015】
浴槽2の底壁部2aに設けられた気泡盤ジャケット11は、付与される圧縮空気をもって浴槽2内に気泡を噴出する。気泡盤ジャケット11に設けられたドレン14抜き排水構造は、浴槽2内の浴湯を排出した後に気泡盤ジャケット11に溜まった水を抜く。フラッシュライン15は、フラッシュ水を吹込口12から気泡盤ジャケット11に注入する。
【0016】
又、薬調部6は、経時使用後の薬剤濃度の減衰低下に対して、貯留浴湯を有効な薬液濃度に回復させ得るように、浴槽2内の貯留湯量と低下濃度と増し湯必要量とに応じて薬剤の追加・補充量を決め、初期給湯の所定薬液濃度に更に追加補充分を、上乗せしたより高い濃度に設定した薬液高濃度の増し湯給湯薬調条件に設定する。
【0017】
上述の設定をした後に、所定の増し湯供給を行なうことによって貯留浴湯中に薬剤の混入を行ない、浴槽2内の貯留浴湯の薬液濃度を有効な濃度に回復させる。
【0018】
入浴装置1に設けられる水質検知部47は、浴槽2に新たに供給される湯水又は貯留されている浴湯の水質を検知し、水質検知部47から得る検知値により水処理部48は湯水又は浴湯の調整処理を行なう。
【0019】
【実施例】
図1に本発明の第1実施例を示す。図1は装置の機能構成を示す説明図であり、入浴者が車椅子(図示省略)の座席8に載って入浴する浴槽2と、入退浴に際し転湯部5を経由して
浴槽2の浴湯を出し入れする貯湯槽3と、浴槽2及び貯湯槽3に湯水を供給する給湯部4と、さらに湯水と浴湯に殺菌剤等の薬剤を混入可能な薬調部6とからなる入浴装置1である。
【0020】
浴槽2は、浴湯を貯湯槽3に転湯し空にした状態で
、扉9を開け、車椅子(図示省略)の座席8に載った入浴者を座席8ごと前向きに、浴槽2内に導入装着して扉9を閉止した後、転湯部5を作動させて貯湯槽3の浴湯を浴槽2に転湯して入浴を行うものである。
【0021】
また、浴槽2には給湯部4からの湯水を供給する浴槽給湯口17と、底部に浴湯の排出が可能な排水51が設けられている。さらに、浴槽2の底部には、空気供給ブロア10に繋がる吹込口12と浴槽2内に向かって開孔された気泡孔13が設けられた気泡入浴用の気泡ジャケット11が設けられている。
【0022】
該気泡ジャケット11には、気泡孔13から侵入し溜まった浴湯の残湯を排出するドレン14と、ジャケット部11の内部を湯水や殺菌水等の注入により清浄化出来るフラッシュ15が設けられており、単に汚れた浴湯が排水出来るのみならず、ジャケット内の残湯等による汚れや雑菌の繁殖等にも対処出来る衛生的な構造としたものである。
【0023】
貯湯槽3は、浴槽2の浴湯を出し入れして入浴用に供するもので、転湯ライン19で浴槽2と繋がっており、給湯部4からの湯水を供給する貯槽給湯口18と貯湯の排出なども出来る排水53が設けられている。又図示詳細を省くが、湯面・湯量・湯温などの検知や調整など、貯湯関連の機能装備も内蔵したものである。
【0024】
転湯部5は、図示を省くが、ポンプ装置や湯移動制御装置、入浴安全装置、転湯濾過装置、湯の送り方向を変える切替弁等からなる装置本体部分とそれに付属した転湯ライン19とで構成される。転湯ライン19を介して浴槽2と貯湯槽3に接続された転湯部5は、浴槽2と貯湯槽3との間で、貯留浴湯を相互移動(転湯と言う)させて入浴に供する。
【0025】
また、転湯部5の転湯ライン19には、薬調部6に繋がり転湯中の浴湯に薬剤の混入が可能な転湯注入部39が設けられており、経時入浴中の薬剤の補充も可能な構造となっている。更に転湯ライン19には、適宜残湯等が排出可能な排水52も設けられている。入退浴時などの転湯運転操作は、入浴装置1の操作部(図示省く)に集約され、遠隔操作・自動操作が出来るものである。
【0026】
貯湯槽3には、浴湯を循環する循環部7が付設されており、循環路60の途中には、薬調部6に繋がり循環浴湯に薬剤を混入出来る循環注入部41設けられる。また、循環部7にはポンプ装備、濾過器、加熱システムなどが内蔵(図示省く)されており、貯湯槽3に貯留した浴湯を循環しながら、濾過や保温を行い、さらには補充薬剤の混入により、殺菌等による浴湯処理も可能な衛生的な貯湯装備となっている。
【0027】
給湯部4はボイラー湯など熱水20と給水タンク(図示略)からの水21を湯調整部16に投入し所定温度の湯水に混合調整して、給湯ライン23により浴槽2及び貯湯槽3に供給可能である。給湯ライン23の途中には、湯水の流量検知部22と薬調部6に繋がり給湯湯水中に薬剤を混入可能な給湯注入部24が設けられており、末端側には浴槽給湯口17と貯湯槽給湯口18とに給湯を切替える給湯切替部25が配されている。
【0028】
薬調部6は、給湯する湯水や浴湯に殺菌剤や入浴剤などの薬剤を混入して薬湯入浴に供するもので、そして薬剤供給部35を共有し特にフィード部29を共有して構成された給湯薬調機能部30と補充薬調機能部33とからなり、
薬調切替部28を経由して薬剤の注入部(24、37、39、41)に接続され、湯水や浴湯に薬剤を混入させる。
【0029】
薬剤供給部35は、薬剤原料を仕込んでストックする少なくとも1種類の薬剤貯部27と、ストックした薬剤を計量供給して薬調切替部28を経由して薬液ライン26に送るフィード部29から構成される。薬調切替部28は、給湯薬調機能部30又は補充薬調機能部33の機能化による計装信号により制御され、給湯注入部24又は補充切替部32の薬液系を選択する。
【0030】
給湯薬調機能部30は、給湯部4より新たに入浴装置1に供給される湯水を入浴に適する所定の薬剤濃度に調整して、浴槽2又は貯湯槽3に所定の給湯濃度の薬湯水を供給するための調整機能を有している。流量検知部22で湯水の流量を検知し、給湯制御部31では検知流量に応じて設定した薬剤供給量の指示信号をフィード部29に出し、薬調切替部28では給湯薬液ライン26を選択して給湯ライン23の給湯注入口24に繋げ、給湯作動中供給された薬剤は、湯水に混入されて、入浴に適した所定給湯濃度の湯水が浴槽2又は貯湯槽3に供給される。
【0031】
空の入浴装置1へ供給し入浴に備える初期給湯でも、貯湯槽3の給湯口18より所定薬剤濃度の湯水を供給して貯湯し、さらに入浴中の増し湯給湯でも浴槽給湯口17より浴槽2の貯留浴湯中に初期給湯と同じ所定給湯濃度の新しい湯水が供給される。計装ライン62は薬調部6の制御系の説明線である。
【0032】
補充薬調機能部33は、一旦浴槽2や貯湯槽3に供給された浴湯の薬剤濃度を有効に維持するための機能部であり、浴湯が経時や入浴使用等において、湯が酸化還元作用などにより分解・劣化・消耗した薬剤の補充をするものである。
【0033】
貯留浴湯の薬剤濃度を適時薬液チェッカーなどにより計測し、調整が必要な濃度に低下していれば、
そのデータを補充制御部34に入力し、内蔵されている補充プログラムにより適切な補充設定・制御がなされ、フィード部29に指示信号が伝達される。
【0034】
フィード部29で計量供給された薬剤は、薬調切替部28から補充薬液ライン62を通り、更に補充切替部32で薬液を補充混入する注入ライン36,38,40が選択される。通常使用中は循環注入ライン40が選択され、浴湯が貯湯槽3に貯留され循環されている非入浴時に、循環注入部41より薬剤が補給される。
【0035】
薬剤を湯水に混入する補充注入部は、高濃度の薬剤を効率的にブレンドするよう、浴湯を流動化させていることが必要で、常時安定して循環・攪拌が行われ、また十分な混入時間の取れ穏やかな調整が出来る循環注入部41が最適である。
【0036】
貯留浴湯へ薬剤を補充する注入ライン36、38、40は、まず攪拌注入ライン36を経由して浴槽底部に設けられた攪拌注入部37か、または転湯注入ライン38を経由して転湯部5に設けられた転湯注入部39か、あるいは循環注入ライン40を経由して循環部7に設けられた循環注入部41か、3系統が選択可能であるが、循環装置7故障時や装置消毒時あるいは入浴者の失禁トラブル時以外、通常の入浴使用時は循環注入ライン40が使用される。
【0037】
薬剤の補充供給は、浴湯が濃度チェックで目標濃度に達するまで濃度管理か、あるいは目標濃度到達予定までの時間的供給量管理で、補充運転が行われる。後者の時間的供給管理は、補充プログラムの詳細は省くが、薬剤の補充量を単位供給量で所定時間または所定回数作動させて供給させるもので、湯量や湯質、入浴状況等によって適宜プログラムされているものである。
【0038】
第1実施例装置の薬調部6は、薬剤供給部35が給湯薬調機能部30と補充薬調機能部33用に共有・共通的に構成された装置構成となっている。特に薬剤のフィード部29が共通・共有的に構成され、薬調切替部28の切替により、新たに給湯する湯水へ薬剤を混入する給湯薬調と、貯留浴湯へ薬剤を補充混入する補充薬調との選択的に使用されるため、薬剤の計量・供給・切替・計装装備が共通的に使用出来、装備がコンパクトで安価に構成される。
【0039】
また本実施例の制御を自動化する他の応用例として、図示詳細は省くが、入浴装置1の貯留浴湯中に薬剤の濃度を測る濃度検知部を設け、該検知値で薬調部6フィード部29のフィードバック制御を行うことにより、薬剤濃度の自動制御による調整管理が可能となり、より省作業で経済的な薬湯入浴の提供することも出来る。
【0040】
第1実施例を使用するに際し、まず、浴槽2や転湯部5、貯湯槽3などの残水を排水し清掃する。特に気泡ジャケット11部は浴湯残水の滞留部分となり易く長時間の放置などにより雑菌が繁殖している心配もあるので、残水の排水を行うと共にフラッシュ15より水道水や殺菌剤入りの清掃水などを適宜注入してドレン14より排出させ、内部を洗浄などして清浄化する。
【0041】
次に、給湯部4を機能させて所定温度の湯水を給湯ライン23から貯湯槽3に給湯し貯める。給湯中、給湯制御部31は流量検知部22の流量検知信号により薬調部6の薬剤供給を比例制御し、フィード部29より薬調切替部28を経由して、給湯注入部24の湯水中に薬剤を比例混入して供給する。
【0042】
入浴用の薬剤はレジオネラ菌対策等で厚生省からも推奨されている次亜塩素酸ソーダ(以下次亜塩という)を使用し、供給する湯水に塩素濃度0.5〜3ppm(通常1〜2ppm)程度に希釈しつつ混入する。給湯薬調された所定の給湯濃度の湯を貯湯槽3に貯めたのち、入浴者を載置した座席部8を浴槽2へ装着し扉9を閉め入浴準備を整え、さらに貯湯槽3の湯に異常が無いことを確認する。
【0043】
次いで、転湯部5を作動させて貯湯槽3の浴湯を浴槽2に送り入浴を行う。入浴中、適宜ブロア10を運転し気泡ジャケット11に送気し気泡入浴も行われる。入浴が終了したら湯を貯湯槽3に戻し浴槽2を空にし入浴者を退出させ入浴を終了して、次の入浴の準備に入る。
【0044】
浴湯の次亜塩の濃度は、湯水中に含まれる微量成分などによっても消耗し設定濃度より下がることもあるが、通常大部分は、入浴を行ってゆくに従って入浴者から出る汚れや雑菌などによって、経時的に次亜塩の消耗
あるいは経時的に湯水の含有成分などによって次亜塩が分解劣化するなどで薬剤濃度が下がり、殺菌効果は低下してゆく。
【0045】
通常、湯質や入浴者の人数などにもよるが、入浴前に給湯した湯水とその後入浴中に補給する増し湯など、通常の湯水の供給のみでは、0.5〜3時間程度で薬剤が消耗劣化し、大量の増し湯供給をしない限り、適正濃度以下に下がり殺菌効果が低下し、細菌感染等の問題が懸念されることになる。
【0046】
また、常時次亜塩の濃度を高くすると不経済であるばかりでなく、
入浴者への刺激が強すぎて不快感を与え入浴に不適切となる為、出来るだけ必要最小限の濃度に押さえて管理する必要がある。殺菌効果があり快適な入浴が可能な濃度は、通常0.5ppm〜1.5ppm程度に維持することが実用上の目安である。
【0047】
第1実施例では、初期給湯時は供給する湯水と貯湯槽3などの少量の残水を短時間で殺菌するため、初期給湯では1.5〜2.5ppmの濃度で給湯を行い、殺菌効果が持続している経時入浴中の薬剤補充の濃度管理は、好ましくは0.5〜1.5ppmを目安に、より好ましくは0.6〜1.3ppmを目標に管理調整する。
【0048】
第1実施例は、この経時的な次亜塩の濃度低下に対し薬剤の補充追加を的確により効率的に行うもので、入浴中の浴湯の次亜塩濃度を適宜にチェックし、あるいは別途濃度測定器を設けチェックし、あるいは経常的な経験的データなどを含めて濃度管理を行う。前記濃度チェックにより濃度不足が予想される状態となったら、補充薬調機能部33を機能させて入浴装置に薬剤の補充を行う。
【0049】
すなわち、まず入浴人数や湯量、増し湯量、管理濃度など入浴データを補充制御部34に入力しておき、経時入浴時にチェックデータを入力すると、内蔵されているプログラムにより必要補充薬剤量と補充速度など決定し、指示信号を出しフィード部29を機能させ、プログラムに従い薬調切替部28、補充切替部32を経由し補充注入ライン(36又は38又は40)に送り、補充注入部(37又は39又は41)より貯留浴湯に混入される。
【0050】
補充注入部(37又は39又は41)には、湯水である程度希釈することはあっても、通常
濃度の高い次亜塩を混入させるため、浴湯が十分攪拌流動化した状況で混入する。すなわち、攪拌注入部37は気泡攪拌が行われているときのみ混入が行われ、転湯注入部39は湯の転湯移動を行っているときのみ混入され、循環注入部41では貯湯槽3に貯留した浴湯を循環部7で循環させながら浴湯流動部分に混入が行われる。
【0051】
薬剤の補充は通常、濃度調整や安全性など面から、浴湯を貯湯槽3に貯留し循環部7を使用している非入浴の状態で、保温や濾過などの循環運転を行いながら、循環注入部41から適宜次亜塩の補充・混入が行われる。
【0052】
次亜塩の補充は、通常1から12%の高濃度で混入する為、非入浴中に行い濃度調整するのが好ましく、その意味でも貯湯槽3貯留湯に混入する循環注入部41への混入が最適である。
【0053】
図2に第2実施例を示す。該図2は機能構成を示す説明図であり、入浴リフト44の座席8に入浴者を載せ、昇降部45を昇降させて入浴する浴槽2と、湯水の温度と水質を調整して浴槽2に供給可能な給湯部4と、さらに浴湯2に殺菌剤等の薬剤を混入出来る薬調部6とからなる入浴装置1である。図2中、46はリフト台である。
【0054】
浴槽2は湯を貯めて入浴させるものであり、入浴者の載る入浴リフト44の座席8を上昇させ旋回し、浴室床54側から浴槽2上方に移送した後、昇降部45を降下させて、湯を貯めた浴槽2に座席8を沈めて入浴を行う。
【0055】
浴槽2には、給湯部4から湯水を供給する給湯口17と、排水口(図示省略)や気泡ジャッケト構造などが適宜底部に設けられている。浴槽2には湯検知部43が設けられ、浴温、薬剤濃度、湯水質、湯量など浴湯のデータ検知が可能で、入浴装置1の薬調部6や入浴の安全装備ラインに繋がっており、入浴状態の安全確保や制御に係わる。
【0056】
更に、浴槽2には貯留した浴湯を循環する循環部7が付設されており、浴湯を循環しながら、貯留浴湯の加温・濾過や薬剤の追加補充が可能である。また、循環部7の内部は、図示しない循環ポンプ、加温ヒータ、濾過器、湯量・湯温計装及び配管装備などから適宜構成されている。
【0057】
浴湯の循環経路の途中には循環浴湯を分ける循環分配部42が設けられ、浴槽2に直接湯を戻す循環路60と、薬剤の注入部24を経由して吐湯ライン58に回し給湯口17から浴槽2へ浴湯を戻す分配路61との分岐構成になっている。
【0058】
更に、吐湯ライン58には、給湯ライン23からの湯水と分配ライン(=具体例では分配路61)の分配された循環湯の流量が検知出来る流量検知部22が設けられ、給湯薬調運転と補充薬調運転の湯流量によるフィードバック制御を可能にしている。図2中50は分配流量検知部である。
【0059】
湯調整部16の湯水が温泉水など天然水でなる給湯部4は、熱水20と水21を投入し湯水を所定温度に混合調整して、給湯ライン23より吐湯ライン58を経て浴槽2に給湯可能である。給湯ライン23は、薬調部6に繋がり給湯湯水と循環浴湯に薬剤を混入する注入部24に繋がり、湯量を測る流量検知部22を経由して給湯口17で浴槽2に到る。
【0060】
また、給湯ライン23には、湯調整部16に続いて水質検知部47と水処理部48が設けられており、供給される湯水の水質調整が可能になっている。水質検知部47では、PH、硬度及びCOD等が検知可能である。詳細を省くが、水処理部48では検知されたデータにより、弱酸性処理水などを添加してPH調整などを行うもので、これにより入浴湯の湯質をより入浴に適した水質に処理するとともに、混入薬剤の効果効率をさらに高めた水質とすることが可能となる。
【0061】
特に、供給する湯水をごく弱酸性に調整することによって、疲労回復効果や細菌の活性化を抑えるなど入浴水としての付加価値が高められると同時に、薬剤(次亜塩)のイオン化をバランス良く行い無駄な薬剤劣化を招くことなく経済的で、殺菌効果も高め、効率的に維持可能とするものである。
【0062】
薬調部6は、第1実施例同様、給湯する湯水や浴槽2の浴湯に殺菌剤や入浴剤などの薬剤を混入して薬湯入浴を可能とするもので、薬剤供給部35と給湯薬調制御部31と補充薬調制御部34とから構成され、薬剤供給部35の薬剤フィード部29から薬液ライン26を経て注入部24に接続される。
【0063】
給湯注入部24は、給湯ライン23と循環浴湯の分配路61とに繋がり、薬調部6から供給される薬剤を注入部24の切替的使用により、湯水の給湯薬調と循環浴湯の補充薬調に切替えて共通的に使用され無駄の無い構造としたものである。
【0064】
薬剤供給部35は、薬剤をストックする薬剤貯部27と、ストックした薬剤を給湯薬調制御部31又は補充薬調制御部34からの信号を受けて、薬液ライン26に薬剤を供給するフィード部29から構成される。
【0065】
給湯薬調制御部31は、給湯部4より新たに供給される湯水を即入浴可能な所定の薬剤濃度に調整して
浴槽2に供給するための制御部である。流量検知部22の検知信号で薬剤供給のフィードバック制御を行い、湯量に比例した薬剤の供給量制御を行う。フィード部29から供給された薬剤は注入部24から更湯水に混入されて給湯口17に至り、所定の給湯濃度の湯水が浴槽2に供給され、初期給湯時の更湯供給及び入浴継続中の増し湯として利用される。
【0066】
補充薬調制御部34は、一旦浴槽2に供給・貯留された浴湯の薬剤濃度を有効な状態に調整するための機能部であり、浴湯が経時や入浴使用等において分解・劣化・消耗した薬剤の補充をするものである。
貯留浴湯の薬剤濃度は湯検知部43で検知しており、この検知データを補充制御部34に送り薬剤濃度のフィードバック制御を行う。
【0067】
第2実施例の補充薬調は、給湯薬調が機能されていない状態下で行われる。すなわち、給湯部4が非作動状態で、薬剤濃度が管理濃度以下に低下すると補充薬調機能部33が作動し、内蔵されている補充プログラムにより、薬剤がフィード部29より給湯注入部24に供給され、分配路61の循環浴湯中に混入され、浴湯の薬剤濃度が調整される。
【0068】
給湯注入部24は、さら湯を供給する給湯ライン23と貯留浴湯を循環する分配路61に切替えて共用的に使用されるものであるが、給湯薬調機能部30が機能し給湯薬調中は、分岐部42は切替えられ分配路61は閉止され補充薬調機能部33は待機状態となる。すなわち、増し湯入浴時などは、給湯薬調機能部30が優先的に選択され、補充薬調機能部33は機能しない。給湯が停止すると補充薬調機能部33が機能化し、分岐部42が切替えられ分配路61の循環湯に薬剤の補充が可能とる。
【0069】
第2実施例の給湯薬調機能部30と補充薬調機能部33は薬剤供給部35を共通・共有的に構成しており、薬調切替部28の切替機能により、給湯する湯水へ薬剤を混入する給湯薬調と貯留浴湯へ薬剤を補充混入する補充薬調とが自動的に選択される構成となっている。
【0070】
給湯部4、薬調部6の操作は浴槽2に設けられた操作盤(図示省略)により、自動的に遠隔操作されるものであり、図示しない湯温や濃度の安全表示など安全制御も付帯したものである。図中破線表示は主な計装ライン62の説明線である。
【0071】
第2実施例を使用するに際し、
浴槽2を清掃し給湯部4と給湯薬調機能部30を機能させて所定温度、給湯薬剤濃度の湯水を貯め入浴準備を行う。入浴用の薬剤は第1実施例同様、次亜塩を使用し、供給する湯水に塩素濃度0.5〜3ppm、通常2ppmで該次亜塩を混入する。
【0072】
浴槽2の湯温などに異常が無いことを確認し入浴準備が完了したら、入浴リフト44に入浴者を載置し浴槽2側に移送し、座席部8を浴槽2へ沈め入浴を行う。入浴が終了したら入浴リフト44を作動させて入浴者を浴槽2から出し入浴を終了する。
【0073】
湯水供給に際し、湯調整部16で湯温調整された湯水は水質検知部47に至り水質、特にPHが検知されており、この検知値が弱アルカリ性である場合などには次の水処理部48で酸性水を添加し、湯水を弱酸性に処理され、給湯ライン23から薬剤注入部24を経て浴槽2に供給される。
【0074】
薬剤の濃度管理も第1実施例同様に行われるが、経時使用中の浴湯の管理は、湯検知部43の薬剤濃度、湯温等の検知データによりフィードバック制御を行い、手間を省いてより安全確実に浴湯の管理がなされる。
【0075】
第2実施例の特徴は、供給する湯水の水質調整が可能であるとともに、薬剤の補充追加を効率的に行い得るもので、貯留浴湯の濃度を自動計測し、最適濃度でフィードバック制御を行う。薬剤が消耗し設定濃度以下になると補充薬調機能部33が機能し、薬剤注入部24から循環湯に薬剤を補充混入し、設定濃度を超えると薬剤供給が停止される。
【0076】
尚、第2実施例の装置は、入浴中は補充薬調運転は行わず、また入浴中の増し湯給湯運転中には、介護者、入浴者の見える位置「増し湯中」の警告表示を行い、高温湯給湯の注意喚起と給湯薬剤への注意を喚起する安全システムになっている。
【0077】
湯検知部43には薬剤の濃度検知の他、浴湯の湯温検知も装備されており、湯が高温異常などの場合、入浴リフト44の入浴作動停止と、薬調部6フィード部29の作動停止インターロック制御が装備されている。
【0078】
図3は第3実施例装置を示す。図3は機能構成を示す説明図であり、入浴者が車椅子(図示省略)の座席8に載って入浴する浴槽2と、入退浴に際し転湯部5を経由して
浴槽2の浴湯を出し入れする貯湯槽3と、浴槽2又は貯湯槽3に湯水を供給する給湯部4と、さらに湯水に殺菌剤等の薬剤を混入可能な薬調部6とからなる入浴装置1である。
【0079】
詳細は省くが
薬調部6及び薬剤注入系の構成以外に付いては、ほぼ第1実施例と同等の装備を有するものであるが、浴湯の循環部7に補充薬調機能部33は搭載せず、薬調装備の簡易化、シンプル化を図った実施例である。
【0080】
薬調部6は、薬剤貯部27とフィード部29からなる薬剤供給部35と、フィード部29から
給湯ライン23の給湯注入部24に薬液を送る薬液ライン26と、給湯により薬調部6を制御する給湯制御部31とからなり、貯留浴湯の薬剤濃度データや流量検知部22の検知等により、制御プログラムを機能させ、薬剤を給湯ライン23の湯水に混入するものである。
【0081】
薬剤が混入された湯水は、給湯切替部25で切替えられ、入浴開始前の初期給湯では貯湯槽3に湯水を貯め、入浴中の増し湯では浴槽2に供給される。
【0082】
給湯制御部31は、初期給湯薬調部55と増し湯給湯薬調部56とから構成される。初期給湯薬調部55は、初期給湯時、貯湯槽3へ更湯水を供給し貯める際の薬剤供給を制御するものであり、通常流量に比例して常時一定濃度の薬剤混入を行い、所定薬剤濃度に調整した湯水を浴湯として供給するものである。
【0083】
増し湯給湯薬調部56は入浴装置1に湯を貯めて入浴を開始してから、経時と入浴の繰返しよって、劣化・消耗する薬剤の濃度低下して、不足した薬剤を補充するための制御機能であり、入浴に伴って減った湯を補充したり汚れてきた湯を更新する為の追加供給湯水、すなわち「増し湯」中に、補充追加分の薬剤を加算的にて混入して、貯留浴湯の薬剤濃度を制御調整する機能である。
【0084】
増し湯給湯薬調部56では、比例混入される初期給湯濃度をベースに、給湯中に不足追加分の薬剤量相当を適宜加算し、初期給湯濃度より高い濃度で給湯ライン23の湯水に薬剤を混入するものである。増し湯の補充濃度は劣化消耗の程度と貯留湯量そして補充される湯水の量によってプログラムされており、浴湯の薬剤濃度を適正に維持可能とするものである。
【0085】
通常、増し湯量と薬剤の追加補充量は、湯質や浴槽2の湯量、入浴者数等から経験的に算出され、適宜貯留浴湯の濃度チェックを行いながら調整されるが、貯湯槽3等の貯留浴湯中に濃度検知部を設け給湯制御部31にてフィードバック制御を行なえば自動調整も可能であり、また湯の汚れ具合や更新程度なども加味して、増し湯の供給量と補給湯水の濃度を決め調整することも可能である。
【0086】
さらに、貯留浴湯の濃度が大きく低下した場合などには増し湯給湯の催促警告表示の機能なども搭載することが出来る。
【0087】
第3実施例の入浴方法は、ほぼ第1実施例と同様であるが、薬剤の追加補充を給湯ライン23の薬調機能を共通的に使って、2ステップ化し加算的に行う。制御状態の選択を入浴準備の初期給湯モードと入浴を開始してからの増し湯給湯モードに切替えて行える構成にしたものである。
【0088】
すなわち、入浴装置1の入浴準備時は初期給湯モードで初期給湯薬調部55を機能させて貯湯槽3に更湯を貯める。入浴の開始とともに増し湯給湯モードに切替え、増し湯の際に貯留浴湯の薬剤濃度の調整も行うものである。
【0089】
第3実施例の薬剤も次亜塩を使用しており、初期給湯モードでは初期給湯制御55により通常1〜3ppm濃度で湯水を供給貯湯し、入浴使用中の増し湯給湯モードでは増し湯給湯薬調部56により増し湯の薬剤濃度を貯留浴湯の濃度不足程度に対応して2〜50ppm(好ましくは3〜30ppm)の範囲で適宜増し湯を行い、消耗した湯の補充、汚れた湯の更新、浴湯の温度保持等を行うとともに、劣化消耗したの薬剤の補充を行なう。
【0090】
第3実施例装置の薬液補充機能を給湯機能に組込み薬剤供給部35を共通化することにより、給湯注入部24及び薬調部6が大幅にシンプルで簡易な適正な薬湯入浴が可能になるとともに、入浴を始め、貯湯槽3から浴槽2へ転湯する転湯部5の初回の作動信号により、自動的に増し湯給湯モードに切替わり、増し湯運転ともに薬剤の補充が適正に行われる。
【0091】
【発明の効果】
本発明少なくとも入浴者が入る浴槽2と、貯湯槽3と、浴槽2と貯湯槽3を接続する転湯ライン19に介装され湯水を浴槽2と貯湯槽3の間で相互移動させる転湯部5と、湯水を供給する給湯部4と、薬剤を供給する薬調部6とを有する入浴装置1であって、薬調部6には、給湯薬調機能部30と補充薬調機能部33が備えられており、貯湯槽3に供給される湯水には、給湯薬調機能部30を機能させて湯水量に応じて薬剤を混入した後、転湯部5を作動させて貯湯槽3の浴湯を浴槽2に送ることで、浴湯を薬湯入浴用に供する所定の給湯濃度となし、更に、入浴装置1に浴湯を貯めて経時使用するにおいて、薬剤の消耗・劣化による薬剤の濃度低下に対しては、補充薬調機能部33を機能させ、補充薬調機能部33は貯留湯量と濃度不足分とに応じて、転湯ライン19を転湯中の浴湯に薬剤の補充・混入を行ない、浴湯の薬剤濃度を薬湯入浴が有効に維持できる管理濃度に維持・回復させ得るものである。
【0092】
この構成によれば、給湯直後から適正均一な殺菌剤濃度が得られ給湯して直ぐ衛生的入浴ができ、好都合である。更に、殺菌剤濃度の減衰を補正して殺菌効果を維持でき、殺菌効果の低い入浴による細菌感染などの心配が無く、高い衛生性が維持され、又、殺菌剤濃度補正の為に過剰な増湯をする必要がなく、それ故に無駄な湯を消費しなくてよく、好都合である。又、薬剤補充による濃度斑が無い為薬害の心配が無く安全であり、又、薬液が直接に浴槽2に入らず、薬液高濃度による薬害の心配が無く安全であり、好都合である。
【0093】
本発明に係る薬調部6には給湯薬調機能部30と補充薬調機能部33が備えられており、流量検知部22の流量検知信号により、給湯薬調機能部30を機能させ、給湯流量に比例して薬剤を混入するものであるから、如何なる給湯流量であっても、給湯直後から適正均一な殺菌剤濃度が得られ給湯して直ぐ衛生的入浴ができ、好都合である。
【0094】
本発明は、入浴装置1に薬剤を供給するフィード部29が、給湯薬調機能部30及び補充薬調機能部33の両機能部用に共有的に使用可能に構成されているので、給湯薬調機能部30及び補充薬調機能部33の両機能部ごとに合計2個のフィード部29を設けるものに比して、コストを低減でき、占有スペースを縮小でき、フィード部29に係る可動部分を減らし注入作業性を向上し、好都合である。
【0095】
本発明は、入浴装置1に、貯留浴湯の薬剤濃度を検出する湯検知部43を設け、少なくとも濃度管理範囲の上限又は下限の濃度検知を可能とし、該検知信号により、補充薬調機能部33を機能させ、貯留浴湯薬剤濃度のフィードバック制御を行なうものであるから、殺菌能力が消失し殺菌が行なわれない侭の湯で入浴を行なうといったことは無く、又、薬液が高濃度の侭で入浴することも無く、薬剤濃度を常に適正になし、好適な殺菌状態にある浴湯で衛生的に入浴でき、好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の機能構成を示す系統図である。
【図2】本発明の第2実施例の機能構成を示す系統図である。
【図3】本発明の第3実施例の機能構成を示す系統図である。
【符号の説明】
1 入浴装置
2 浴槽
2a 底壁部
3 貯湯槽
4 給湯部
5 転湯部
6 薬調部
7 循環部
11 気泡盤ジャケット
12 吹込口
14 ドレン
15 フラッシュライン
19 転湯ライン
22 流量検知部
23 給湯ライン
24 給湯注入部
29 フィード部
30 給湯薬調機能部
33 補充薬調機能部
43 湯検知部
47 水質検知部
48 水処理部
55 初期給湯薬調部
56 増し湯給湯薬調部
59 逆止弁

Claims (4)

  1. 少なくとも入浴者が入る浴槽(2)と、貯湯槽(3)と、浴槽(2)と貯湯槽(3)を接続する転湯ライン(19)に介装され湯水を浴槽(2)と貯湯槽(3)の間で相互移動させる転湯部(5)と、湯水を供給する給湯部(4)と、薬剤を供給する薬調部(6)とを有する入浴装置(1)であって、
    薬調部(6)には、給湯薬調機能部(30)と補充薬調機能部(33)が備えられており、
    貯湯槽(3)に供給される湯水には、給湯薬調機能部(30)を機能させて湯水量に応じて薬剤を混入した後、転湯部(5)を作動させて貯湯槽(3)の浴湯を浴槽(2)に送ることで、浴湯を薬湯入浴用に供する所定の給湯濃度となし、
    更に、入浴装置(1)に浴湯を貯めて経時使用するにおいて、薬剤の消耗・劣化による薬剤の濃度低下に対しては、補充薬調機能部(33)を機能させ、補充薬調機能部(33)は貯留湯量と濃度不足分とに応じて、転湯ライン(19)を転湯中の浴湯に薬剤の補充・混入を行ない、浴湯の薬剤濃度を薬湯入浴が有効に維持できる管理濃度に維持・回復させ得ることを特徴とした機能性殺菌入浴装置。
  2. 給湯部(4)の給湯ライン(23)に、供給する湯水の流量を検知する流量検知部(22)と、薬剤を混入する給湯注入部(24)を設け、
    該流量検知部(22)の流量検知信号により、給湯薬調機能部(30)を機能させ、薬剤を給湯流量に比例して給湯注入部(24)より湯水中に混入し、所定の給湯濃度の浴湯を供給可能とすることを特徴とする請求項1記載の機能性殺菌入浴装置。
  3. 少なくとも薬剤を供給する薬調部(6)のフィード部(29)が、給湯薬調機能部(30)及び補充薬調機能部(33)の両機能部に共有的に構成されていることを特徴とする請求項1記載の機能性殺菌入浴装置。
  4. 入浴装置(1)に、貯留浴湯の薬剤濃度を検知する湯検知部(43)を設け、少なくとも濃度管理範囲の上限又は下限の濃度検知を可能とし、該検知信号により、補充薬調機能部(33)を機能させ、貯留浴湯薬剤濃度のフィードバック制御を行なうことを特徴とする請求項1記載の機能性殺菌入浴装置。
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