JP4711038B2 - 非可逆回路モジュール - Google Patents

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秀人 堀口
学 由本
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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は携帯電話等のマイクロ波通信機器等に使用されるサーキュレータ、アイソレータ等の非可逆回路モジュールに関する。
【0002】
【背景技術】
近年の無線通信装置、例えば携帯電話の普及には、目を見張るものがあり、携帯電話の機能及びサービスの向上が益々図られている。携帯電話を例にとると、携帯電話のシステムとしては、例えば主に欧州で盛んなEGSM(Extended Global System for Mobile Communications)方式及びDCS1800(Digital Cellular System 1800)方式、米国で盛んなPCS(Personal Communications Service)方式、日本で採用されているPDC(Personal Digital Cellular)方式等の様々なシステムがある。このようなシステムに用いられる携帯電話においては、アンテナのインピーダンス変動等により送信出力電力の一部が反射し、この反射電力により増幅器が損傷したり、あるいは隣接チャンネルの信号がアンテナから進入して相互変調が発生することがないようにする必要がある。また例えばPDC等においては、基地局から携帯電話に送信出力を規制するための送信出力制御信号を送って携帯電話の送信出力電力の制御を行うことが定められている。
【0003】
そのため、携帯電話の送信回路部を図18に示す構成とし、変調回路部(図示せず)からの高周波信号を増幅器1で増幅し、方向性結合器2により高周波信号に比例する出力を取り出し、その出力を自動利得制御回路7に供給して増幅器1の出力電力を制御する。また方向性結合器2の後段側に配置する非可逆回路素子(アイソレータ)3により、アンテナ6、ローパスフィルタ4及びアンテナ共用器5の各部品の特性インピーダンスと線路インピーダンスとの不整合等により生じる反射波が増幅器1に進入するのを防いでいる。
【0004】
図19は従来の非可逆回路素子の分解斜視図である。この非可逆回路素子は中心導体組立体10と、樹脂ケース12と、負荷容量となる誘電体50a,50b,50cと、永久磁石9と、金属製ケース7,8とを有する。中心導体組立体10は、薄い銅板からなるグランド電極とそれから3方向に放射状に延びた中心導体14a,14b,14cとからなる一体的な中心導体部材と、円板状ガーネット(磁性体)13からなり、中心導体部材は円板状ガーネット(磁性体)13を包み込み、中心導体14a,14b,14cは互いに絶縁を保ちながらガーネット(磁性体)13の上面中央で120°で交差するように折り込まれる。中心導体組立体10は樹脂ケース12のほぼ中央部に形成された凹部15内に配置され、凹部15の周囲に形成された3つの矩形凹部に誘電体50a,50b,50cが配置される。中心導体部材のグランド電極は樹脂ケース12のグランド板に半田付けにより接続され、また中心導体部材の中心導体14a,14b,14c(入出力電極)は誘電体50a,50b,50c上面の外部電極に半田付けにより接続される。ガーネット13上の中心導体14a,14b,14cに直流磁界をかけるための永久磁石9は中心導体組立体10上に配置されている。これらの部品全体は上下一対の金属製ケース7,8内に収容されている。上下一対の金属製ケース7,8は磁気ヨークを兼ねており、磁気回路を構成し、外形寸法が5 mm×5 mm×1.7〜2.0 mmの非可逆回路素子となる。
【0005】
しかしながらこのような構成を有する携帯電話の送信回路部には、方向性結合器2や結合コンデンサ、非可逆回路素子3及びローパスフィルタ4をそれぞれ個別の部品として組み込む場合に次のような不具合がある。
【0006】
携帯電話に対して、小型化のために方向性結合器2、ローパスフィルタ4及び増幅器1の占有面積をできるだけ小さくし、低価格化のために機能当たりの価格をできるだけ下げ、かつ部品点数を削減するといった要求が益々高まっている。このような要求に対し、方向性結合器2、非可逆回路素子3、ローパスフィルタ4及び増幅器1を小型化することにより、これらの部品の占有面積を低減できるが、それにも自ずと限界がある。また単に中心導体組立体10及び誘電体50a,50b,50cの小型化により非可逆回路素子3を小型化しようとすると、以下の問題が生じる。すなわち、中心導体組立体10を小型化すると、非可逆回路素子として最適動作する磁性体寸法から逸脱し、また誘電体を小型化するために高誘電率の誘電体材料を用いると、誘電体材料による損失が相対的に増加して非可逆回路素子としての電気的特性が劣化してしまう。
【0007】
方向性結合器2は、小型化するとアイソレーション特性が著しく劣化する。アイソレーション特性の劣化により、方向性結合器2の重要な特性の一つである方向性(directivity)が十分に得られず、その結果送信信号の進行方向とは逆の反射波の一部あるいは全部が結合取出し端子P5に流れ込み、所望の結合度が得られないといった問題もあった。また方向性結合器と非可逆回路素子とのインピーダンス整合を取るために、新たに整合回路を付加しなければならないこともあった。なお方向性は次式により求められ、少なくとも10 dB以上である必要がある。
方向性=出力端子・結合取出し端子間のアイソレーション―カップリング量
【0008】
さらに方向性結合器2には、主として結合損失と導体損失とからなる一定の挿入損失があり、非可逆回路素子3やローパスフィルタ4にも挿入損失がある。従ってそれぞれを個別の部品として使用した場合には、各々の損失量が加算されて送信回路部全体の損失量が大きくなる。送信回路部の損失は消費電力の増加を招き、バッテリ容量に制限のある携帯電話ではこの損失を無視することができない。
【0009】
このような問題を解消するために、特開平9-270608号には、アイソレータの入力端子に分岐して接続されたコンデンサ(出力検出用容量)から高周波信号に比例する出力を取出し、その出力を自動利得制御回路に供給して増幅器の出力電力を制御すること、さらに前記出力検出用容量をアイソレータの負荷容量とともに、誘電体シートを積層してなる一体的積層体中に構成することが提案されている。
【0010】
しかしながら、出力検出用容量を用いる場合には寄生容量の影響により十分な方向性が得られないため、電極パターン間の干渉を十分に考慮した設計の出力検出用容量を積層体内に形成しなければ所望の結合度が得られないという問題がある。また20 dBの結合度を得ようとすると、出力検出容量を0.15 pFと非常に小さく構成しなければならないため制御が難しく、また製造上のバラツキや寄生容量により結合度がばらつくという問題もある。また電極パターン間の干渉の問題から、更なる小型化は実質的に困難であった。
【0011】
【発明の目的】
従って本発明の目的は、部品点数、実装面積及び製造コストの抑制のために非可逆回路素子及び方向性結合器の機能を有する非可逆回路モジュールを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、少ない損失でさらにローパスフィルタの機能を付加した非可逆回路モジュールを提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、さらに高周波増幅器を具備する非可逆回路モジュールを提供することである。
【0014】
【発明の開示】
本発明の第1の非可逆回路モジュールは、(a) 磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 一端を共通端とし他端を高周波信号の入出力端とする複数の中心導体を前記磁性体に配した組立体と、(c) 導体層を有する複数の誘電体層からなる積層体中に形成され、前記中心導体に接続された複数の負荷容量と、(d) 前記中心導体のいずれかに接続された第1の伝送線路と、(e) 前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを具備し、前記第1の伝送線路及び第2の伝送線路は積層体内に積層形成されていることを特徴とする。
【0015】
この非可逆回路モジュールにおいては、増幅器からの高周波信号は前記積層体内に形成された第1の伝送線路の端子P1に入力する。前記積層体には第1の伝送線路と磁気結合するように第2の伝送線路が形成されており、第2の伝送線路に高周波信号の一部が現れ、非可逆回路モジュールに形成された端子P5から高周波信号に比例する高周波電力が自動利得制御回路に供給される。一方、前記高周波信号は端子P2に伝送され、非可逆回路素子に入力する。端子P2から入力した高周波信号は、前記組立体の中心導体によりガーネットに伝送され、永久磁石によりガーネットに加えられる直流磁界の作用により、高周波信号は進行方向が120°曲げられて、端子P3と接続する中心導体に伝送され、端子P3から出力される。
【0016】
共同して方向性結合器を構成する第1及び第2の伝送線路は、非可逆回路素子を構成する複数の負荷容量とともに、導体層を有する複数の誘電体層からなる積層体内に積層構造として形成される。この構成により、非可逆回路素子と方向性結合器のインピーダンスマッチングを容易に行うことができる。
【0017】
すなわち、方向性結合器のインピーダンスは、方向性結合器を構成する伝送線路のライン幅及びそのグランド面からの距離等により決定される。また非可逆回路素子のインピーダンスは、中心導体組立体を構成する磁性体及び中心導体の材質及び形状、並びに永久磁石の磁力より決定される。方向性結合器及び非可逆回路素子の特性インピーダンスは一般に50Ωに設定されるが、方向性結合器と非可逆回路素子を別体で構成する場合には、製造上必然的に起こるバラツキ(例えば誘電体層の厚さのバラツキ、伝送線路のライン幅のバラツキ、磁性体の磁力のバラツキ等)により、特性インピーダンスのバラツキもある程度やむを得ない。
【0018】
このため、単に方向性結合器と非可逆回路素子を組み合わせると、入出力端子P2においてインピーダンスの不整合が生じ、挿入損失特性が劣化してしまう。しかし、積層体内に方向性結合器を構成する2つの伝送線路と非可逆回路素子を構成する負荷容量とを一体的に形成すると、永久磁石からの直流磁界を調整することにより非可逆回路素子の特性インピーダンスを方向性結合器の特性インピーダンスに合わせることができ、端子P2におけるインピーダンスの不整合を極めて小さくできる。また導体層を有する複数の誘電体層からなる積層体内に負荷容量、第1の伝送線路及び第2の伝送線路を積層構造として形成することにより、非可逆回路モジュールの小型化を達成できる。
【0019】
本発明の第2の非可逆回路モジュールは、(a) 磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 一端を共通端とし他端を高周波信号の入出力端とする複数の中心導体を前記磁性体に配した組立体と、(c) 積層体とを有し、前記積層体は、前記組立体と電気的に接続されそれぞれ誘電体層を介して対向する導体層により形成された複数の負荷容量と、前記中心導体のいずれかに接続される第1の伝送線路と、前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを有し、複数の負荷容量のホット側及びグランド側の導体層は負荷容量ごとに分割されていることを特徴とする。
【0020】
この非可逆回路モジュールは、第1の非可逆回路モジュールと同じ効果を有するとともに、負荷容量のホット側及びグランド側の導体を負荷容量ごとに分割して、負荷容量に寄生するインダクタンス及び等価直列抵抗の増加を防ぎ、負荷容量を高Q値(低損失)にすることにより、低損失化されている。
【0021】
積層体のほぼ中央には、組立体を収容する孔部が形成されている。この孔部は貫通孔でも凹みでも良い。
【0022】
本発明の第3の非可逆回路モジュールは、(a) 板状の磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 薄い銅板からなるグランド電極から複数の方向に中心導体が放射状に延びた形状を有する中心導体部材と、前記磁性体からなる組立体であって、前記中心導体は互いに絶縁された状態で前記磁性体を包み、前記磁性体のほぼ中央で交差する組立体と、(c) 導体層を有する複数の誘電体層からなり、ほぼ中央に組立体を収容する孔部を有する積層体とを具備し、前記積層体は、前記孔部の周囲に形成された複数の負荷容量(前記誘電体層を介して対向する複数の導体層からなる)と、前記中心導体のいずれかに接続された第1の伝送線路と、前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを有し、前記負荷容量は前記組立体と電気的に接続され、前記負荷容量の一つは前記第1の伝送線路と前記中心導体を介して電気的に接続されており、他の負荷容量は前記第1の伝送線路と接続されていないことを特徴とする。
【0023】
このような構成により、上記効果の他に、非可逆回路と方向性結合器の電気特性を別々に確認することができるという効果が得られる。そのため、非可逆回路モジュールとして電気的な不具合が生じた場合、どちらの機能部が原因かを容易に特定することができる。
【0024】
本発明の非可逆回路モジュールにおいては、前記第1の伝送線路の少なくとも一端に負荷容量と並列に静電容量を接続し、ローパスフィルタを構成するのが好ましい。前記第1の伝送線路と並列に静電容量を接続して並列共振回路とし、前記並列共振回路の共振周波数において減衰極を設けるのがより好ましい。このようにローパスフィルタと方向性結合器とを一体化すると、ローパスフィルタと方向性結合器を個別に接続する場合よりも、回路素子の数を少なくでき、高周波回路部全体を小型化できるとともに、挿入損失も方向性結合器のみの損失となるため、全体的に低損失となる。
【0025】
本発明においては、誘電体層を介して積層方向に対向した導体層により負荷容量を構成するとともに、導体層の一部を永久磁石と対向する積層体の主面に形成するのが好ましい。このような構成により、非可逆回路の中心周波数がずれても、導体層の一部をトリミングすれば容量値を調整することができる。
【0026】
また本発明において、方向性結合器を構成する第1の伝送線路と第2の伝送線路は、誘電体層を介して積層方向に対向して配置される。このような構成により、2つの伝送線路を同一平面上に配置して方向性結合器を構成するよりも、平面的な広がりを小さくできる。更に前記伝送線路をコイル状に巻回すれば、積層時の位置ずれによる結合量のバラツキを回避できるため好ましい。
【0027】
第1及び/又は第2の伝送線路は、異なる誘電体層に形成された複数の導体層をスルーホールで電気的に接続することにより構成しても良い。方向性結合器の結合度は、誘電体層を介して対向する第1及び第2の伝送線路用導体層の積層方向に重畳する部分の面積により、調整することができる。
【0028】
また本発明の非可逆回路モジュールに用いる積層体の裏面には、広い面積の導体層からなるグランド電極が設けられており、グランド電極は第1及び第2の伝送線路と負荷容量の共通のグランドとなる。このような構成により、積層体のグランド電位が取り易くなるとともに、半田付けにより十分な固着強度が得られる。
【0029】
本発明の好ましい一実施例による積層体においては、第1及び第2の伝送線路と非可逆回路との干渉を防止するために、第1及び第2の伝送線路を構成する導体層を第1の積層領域に形成するとともに、非可逆回路を構成する複数の負荷容量を第1の積層領域と異なる第2の積層領域に形成する。
【0030】
また干渉を防止するために、第1の伝送線路及び第2の伝送線路を、負荷容量を構成する導体層と積層方向に重ならないように配置したり、前記第1の積層領域と前記第2の積層領域をグランド電極で分離しても良い。
【0031】
本発明においては、積層体に高周波増幅器を搭載することも可能である。高周波増幅器の出力端は、積層体中の導体層により第1の伝送線路の一端と接続される。高周波増幅器は、トランジスタを有する増幅回路と、増幅回路の入力側に接続された入力整合回路と、増幅回路の出力側に接続された出力整合回路とを備え、入力整合回路及び出力整合回路はそれぞれコンデンサ及びインダクタを有する。増幅回路のトランジスタは積層体上に搭載されており、インダクタは伝送線路として積層体の内部に形成されているのが好ましい。コンデンサは積層体内で誘電体層を挟んで対向するコンデンサ電極により形成されているのが好ましい。増幅回路のトランジスタは電界効果型トランジスタからなり、高周波増幅器はガリウム砒素GaAsトランジスタからなるのが好ましく、これらの部品は積層体上に実装するのが好ましい。
【0032】
非可逆回路の特性インピーダンスは50Ωに設定されているが、トランジスタの入出力インピーダンスは数Ω〜十数Ω程度であるため、両者の接続には入力・出力整合回路が必要であるが、図17の等価回路に示すようにローパスフィルタを増幅回路の出力側に接続される出力整合回路として用いれば、出力整合回路を別途設ける場合と比べて回路素子の数を削減できるとともに、挿入損失特性も向上することができる。
【0033】
【発明を実施するための最良の形態】
以下添付図面を参照して本発明の非可逆回路モジュールの具体的な構造例を説明する。
【0034】
図1は本発明の一実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示し、図2は本発明の一実施例による非可逆回路モジュールを示し、図3は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の回路構成を示す。この非可逆回路モジュールは非可逆回路と方向性結合器の機能を備え、非可逆回路部分における磁性体13には永久磁石9により外部磁界を印加され、所望のインピーダンスZoで動作する。
【0035】
図1において、端子P2,P3,P4とグランドGNDと間に接続された負荷容量C1は非可逆回路の動作周波数を決定する。中心導体14a、14b、14cに包まれた磁性体13のインダクタンスLは永久磁石9からの外部磁界により変化する。この非可逆回路をアイソレータとして動作させるために、端子P4とグランド間に抵抗Riが接続されている。端子P2と端子P1との間に配置された第1の伝送線路200と、第1の伝送線路200と磁気結合するように対向して配置され、抵抗Rcと接続した端子P6を有する第2の伝送線路201とは、方向性結合器を構成する。
【0036】
負荷容量C1と第1及び第2の伝送線路200,201は、樹脂ベース12上に配置される積層体11内に導体層により積層構造で形成されており、また印刷抵抗やチップ抵抗素子等からなる抵抗Ri,Rcは積層体11上に配置されている。
【0037】
積層体11は低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなり、例えば比誘電率erが約8であり、900℃で焼成可能な誘電材料を用いる。積層体11は、例えばドクターブレード法により厚さ30μm〜100μmのグリーンシートを作製し、各グリーンシート上にAg、Cu等の導体を主体とする導電ペーストを印刷することにより、それぞれ方向性結合器用の第1及び第2の伝送線路200,201と、非可逆回路用の負荷容量を構成する電極(導体層)を形成し、それらを形成した複数のグリーンシートを一体的に積層し、焼結することにより製造することができる。
【0038】
組立体10は、例えば薄い銅板からなるグランド電極から一体的に放射状に延びる3本の中心導体14a、14b、14cからなる構造を有する中心導体部材と、中心導体部材のグランド電極部の上に配置された円板状ガーネット等の磁性体13とからなる。中心導体14a、14b、14cは円板状磁性体13の側面に沿って折り曲げられ、絶縁フィルム等を介して絶縁状態で120°間隔で重ねられる。組立体10は積層体11の中央孔部15内に配置される。中心導体14aの一端は積層体11の上面に形成された負荷容量を構成する電極50aに接続され、中心導体14bは電極50bに接続される。中心導体の一端は積層体11の上面の電極50cに接続され、各中心導体の他端は円板状磁性体13の下面に位置するグランド電極を介して樹脂ベース12のグランド電極(導体板)18に接続される。樹脂ベース12の側面には、実装基板と接続するための複数の外部端子17a〜17fが形成されている。
【0039】
組立体10は上記以外の方法により作製することもできる。例えば図15及び図16に示すように、ドクターブレード法等のシート形成技術を用いてシート状磁性体を作製し、これに中心導体となる電極パターンを形成して積層一体化し、焼結しても良い。また焼結した磁性体に薄膜技術を用いて中心導体を形成しても良い。
【0040】
積層体11の孔部15内に組立体10を配置し、その上に組立体10に直流磁界を印加するための磁石9を配置し、それらを上下から磁気ヨークを兼ねる金属ケース7,8で囲むことにより、本発明の非可逆回路モジュールが得られる。
【0041】
実施例1
積層体11の内部構造の一例を、図3を用いて積層順に説明する。積層体11はW-CDMA(Wideband CDMA 送信周波数TX 1.92 GHz〜1.98 GHz)の非可逆回路モジュールに用いられるものである。ここでは説明の簡略化のために、無線通信装置のシステムとしてW-CDMAを例にとるが、他のシステムであっても本発明の効果に変わりはない。
【0042】
まず最下層のグリーンシート112の裏面のほぼ全面にグランド電極63を形成するとともに、樹脂ベース12に形成した接続電極30a〜30cに接続するための電極80a〜80cを形成する。グリーンシート112の上に電極パターンが印刷されていないグリーンシート111,110を積層した後、第1の伝送線路を構成するライン電極73が形成されたグリーンシート109を積層する。その上にスルーホール電極(図中黒丸で示す)が形成されたグリーンシート108を積層し、さらに第2の伝送線路を構成するライン電極72とスルーホール電極が形成されたグリーンシート107を積層する。ライン電極72の一端は積層体11の側面に形成された外部電極19cと接続し、ライン電極73の一端は積層体11の側面に形成された外部電極19aと接続する。
【0043】
グリーンシート106上に形成された接続電極70の一端をスルーホール電極を介してライン電極73と接続し、他端をグリーンシート100〜105のスルーホール電極を介して積層体11上面のパターン電極50dと接続する。ライン電極72はグリーンシート100〜106に形成されたスルーホール電極を介して積層体11上面のパターン電極50eと接続する。
【0044】
グリーンシート106の上に、グランド電極62とスルーホール電極が形成されたグリーンシート105、負荷容量用の電極パターン52a〜52c及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート104、グランド電極61とスルーホール電極が形成されたグリーンシート103、負荷容量用の電極パターン51a〜51c及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート102、グランド電極60とスルーホール電極が形成されたグリーンシート101、及び負荷容量用の電極パターン50a〜50c、接続用の電極50d〜50f及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート100を順に積層する。
【0045】
電極パターン50b,51b,52b、電極パターン50c,51c,52c及び電極パターン50a,51a,52aと、グランド電極60,61,62とにより、それぞれ端子P3、端子P2,端子P4に接続する負荷容量C1を構成する。
【0046】
積層体11の上面に抵抗Ri,Rcを印刷・焼き付け法により形成する。抵抗Riはアイソレータ用終端抵抗であり、抵抗Rcは方向性結合器用の終端抵抗である。印刷抵抗の代わりにチップ抵抗を用いることも可能であり、また積層体との同時焼成によって各々の抵抗を形成することも可能である。
【0047】
積層体11の下面に、樹脂ベース12の接続電極30a,30b,30cと接続する入出力用電極80a,80b,80c、及び樹脂ベース12のグランド電極18と接続するグランド電極63を形成する。
【0048】
良好な方向性結合器の機能を得るために、主線路となるライン電極73とグランド電極63、副線路となるライン電極72とグランド電極62の層間距離、及びライン幅を適宜設定することにより、線路の特性インピーダンスを50Ωに維持することが必要である。本実施例では、比誘電率erが約8の誘電体材料を用いて積層体11を構成し、前記ライン電極を挟んだ上下のグランド電極間距離を300μmとし、ライン電極の幅を各々100μmとし、線路長を約1/16波長とした。
【0049】
第1及び第2の伝送線路を構成するライン電極72,73は、それぞれ1ターン巻回されたコイル型とし、誘電体層を介して積層方向に100μmの間隔で対向させ、結合度が20 dBとなるようにした。方向性結合器をこのようなコイル結合型構造とすると、主線路と副線路との層間距離及び重畳部分の線路長の両方により、結合度を容易に制御できるので好ましい。もちろん積層体11の形状に応じてライン電極を1ターン以上巻回しても良い。本実施例の積層体はさらに方向性結合器用のライン電極と負荷容量用の電極をグランド電極を挟んで積層体の別の層に形成することにより、これらの部品の干渉を低減している。
【0050】
方向性結合器用の第1の伝送線路(ライン電極73)と負荷容量用の電極パターン50bとを積層体11の外面上で接続し、非可逆回路及び方向性結合器の電気的特性を個別に確認できるようにする。これにより、非可逆回路に電気的な不具合が生じても、どちらの機能部が原因かを容易に特定することができる。例えば非可逆回路部で中心周波数がずれた場合でも、その発見が容易であり、また積層体11の外面に形成した負荷容量用の電極50a,50b,50cをトリミングして容量値を調整すれば、中心周波数を変化させることができる。
【0051】
このようにして外形寸法が4 mm×3.5 mm×0.5 mmの積層体11を得た。積層体11を用いて、図1に示す等価回路を有し、図2に示す構造で外形寸法が4 mm×4 mm×1.7 mmの超小型非可逆回路モジュールを作製した。
【0052】
図4(a) 〜(c) にこの非可逆回路モジュールの挿入損失特性、カップリング(結合度)特性、出力端子P3−入力端子P1間のアイソレーション特性を示す。図4(a) 〜(c) から明らかなように、本実施例の非可逆回路モジュールは所望の周波数帯域で優れた挿入損失特性、カップリング特性及びアイソレーション特性を有し、また方向性も18 dB以上であった。これから、本実施例の非可逆回路モジュールは十分小型・高性能であることが分かる。
【0053】
実施例2
図5は本発明の別の実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示す。この非可逆回路モジュールは、方向性結合器の機能の他にローパスフィルタの機能も備える。
【0054】
本実施例の非可逆回路モジュールは実施例1のものと同じ部分を有するので、ここでは異なる部分のみ説明する。実施例1との相違は、(1) 第1の伝送線路の両端とグランドとの間に第1及び第2の静電容量C3,C4を接続して、第1の伝送線路と第1及び第2の静電容量C3,C4とによりローパスフィルタを構成し、(2) 減衰が急峻となるように、第1の伝送線路に第3の静電容量C2が並列に接続されている点である。
【0055】
図6は本実施例の積層体11の分解斜視図である。実施例1との相違は、グリーンシート106に静電容量C3用の電極300を形成し、グリーンシート110に静電容量C2用の電極400を形成し、グリーンシート111に静電容量C2用の電極401を形成し、グリーンシート112に静電容量C4用の電極301を形成している点である。このような構成により、第1の伝送線路200をローパスフィルタのインダクタとして利用できるのみならず、単に実施例1の非可逆回路モジュールにローパスフィルタを加える場合と比較して、挿入損失及びサイズを実施例1と同程度に維持したまま、非可逆回路モジュールを多機能化することができる。そのため、更なる部品点数の削減及び実装面積の低減が可能となる。
【0056】
第1の伝送線路200ではローパスフィルタとして十分なインダクタンスが得られない場合、第2の伝送線路201との対向関係を維持しながら、第1の伝送線路200を構成するライン電極73を適宜長くして、図8に示すように第1の分布定数線路200にインダクタンスを付与すればよい。
【0057】
図7(a) 〜(c) にこの非可逆回路モジュールの挿入損失特性、カップリング特性、及び出力端子P3−入力端P1間のアイソレーション特性を示す。図7(a) 〜(c) から明らかなように、所望の周波数帯域で優れた挿入損失特性、カップリング特性、アイソレーション特性が得られ、また2倍波減衰量も30dB以上、方向性も19dB以上であった。これから、本実施例の非可逆回路モジュールは十分小型かつ高性能であることが分かる。
【0058】
実施例3
実施例1,2ではW-CDMA用の非可逆回路モジュールを説明したが、本実施例では、D-AMPS(Digital-Advanced Mobile Phone Service 送信周波数TX 824 MHz〜849 MHz)で用いられる非可逆回路モジュールを説明する。
【0059】
一般に取り扱う周波数が低下するのに伴い、インダクタンス、負荷容量及び方向性結合器のライン長のいずれも大きくする必要があり、小型化が困難となる。そこでこの実施例では、図9に示すように積層体11の円形孔部16の一部を埋めた形状とした。これにより、グリーンシート上での電極パターンの面積を増加でき、負荷容量C1の容量値を増大させ、グランドを安定化し得るという利点が得られる。このため本実施例では、磁性体13の形状を直径2.5 mmとし、端部から0.75 mmで截断した変形円形とした。
【0060】
積層体11の内部構造を図10により積層順に説明する。最下層のグリーンシート112の裏面のほぼ全面にグランド電極63を形成するとともに、樹脂ベース12に形成された接続電極と接続するパターン電極を設ける。グリーンシート112の上に第2の伝送線路を構成する一つのライン電極73bを形成する。グリーンシート112の上に、第2の伝送線路を構成するもう一つのライン電極73aを形成したグリーンシート111を積層する。グリーンシート111にはスルーホール電極が形成されており、ライン電極73aとライン電極73bを前記スルーホール電極により接続し、1ターン巻回した第2の伝送線路を構成する。
【0061】
グリーンシート111の上に電極パターンが印刷されていないグリーンシート110を積層し、さらにその上に第1の伝送線路を構成する一つのライン電極72bを形成したグリーンシート109を積層する。グリーンシート109の上に第1の伝送線路を構成するもう一つのライン電極72aを形成したグリーンシート108を積層する。グリーンシート108にはスルーホール電極が形成されており、ライン電極72aとライン電極72bとを前記スルーホール電極により接続し、1ターン巻回した第1の伝送線路を構成する。この第1の伝送線路の一端は、グリーンシート100〜107に形成したスルーホール電極により、積層体11上面のパターン電極50dまで導出する。
【0062】
グリーンシート108の上に、スルーホール電極が形成されたグリーンシート107及びグリーンシート106、グランド電極62及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート105、負荷容量用の電極パターン52a〜52c及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート104、グランド電極61及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート103、負荷容量用の電極パターン51a〜51c及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート102、グランド電極60及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート101、負荷容量用の電極パターン50a〜50c、接続用のパターン電極50d、50f及びスルーホール電極が形成されたグリーンシート100を順に積層する。
【0063】
電極パターン50b,51b,52b、電極パターン50c,51c,52c及び電極パターン50a,51a,52aと、グランド電極パターン60,61,62とにより、それぞれ端子P2、端子P3,端子P4に接続する負荷容量C1を構成する。
【0064】
積層体8の上面に印刷・焼き付け法により、アイソレータ用終端抵抗である抵抗Riを形成する。印刷抵抗の代わりにチップ抵抗を用いることも可能であり、また積層体との同時焼成によって抵抗Riを形成することも可能である。
【0065】
このようにして、外形寸法が4 mm×3.5 mm×0.5 mmの積層体11を得た。本実施例では、第1の伝送線路及び第2の伝送線路を孔部16を取り囲むように設けた。このような構成により積層体11内の限られた領域で比較的長いラインを形成できるので、送信信号の周波数帯域内における結合度の変化が小さい線路長に分布定数線路を構成することができるとともに、方向性結合器の重要な特性の一つである方向性が10 dB以上となることが分かった。
【0066】
本実施例では、比誘電率erが約8の誘電体を用いて積層体11を構成し、第1及び第2の伝送線路を挟んだグランド電極62、63間の距離を400μmとし、各ライン電極の幅を100μmとし、第1及び第2の伝送線路の線路長を約1/12波長とした。また第1及び第2の伝送線路200,201をそれぞれ1ターンのコイル型とし、誘電体層を介して対向する第1及び第2の分布定数線路用の電極パターンうち最も近接した電極パターン72b,73aを100μmの間隔で対向させた。このようにして、方向性結合器の機能を備えながら外形寸法が4 mm×4 mm×1.7 mmの超小型の非可逆回路モジュールが得られた。
【0067】
上記構造により、14.3 dBの結合度が得られた。このようなコイル結合型構造は、主線路と副線路の層間距離及び重畳部分の線路長の両方により結合度を容易に制御できるので好ましい。もちろん、積層体11の形状に応じてライン電極を1ターン以上巻回しても良い。
【0068】
実施例4
本発明の非可逆回路モジュールの他の例を図12により説明する。本実施例の非可逆回路モジュールは実施例3の非可逆回路モジュールと同じ部分を有するので、説明の簡略化のため異なる部分についてのみ説明する。図12は第1の伝送線路200を構成するライン電極72a、72bを具備するグリーンシート108,109の平面図である。
【0069】
本実施例の第1の伝送線路200は実施例3と同様に2層にわたり形成したライン電極72a,72bをスルーホール電極で接続したものである。スルーホール電極の位置、及びライン電極72a,72bの長さを適宜変えることにより、誘電体層を介して対向する第1及び第2の伝送線路の電極パターンのうち最も近接した電極パターンの面積を増減させた。図12のグリーンシート108のスルーホール電極が点A,B,C又はDにある場合、グリーンシート109上の点A,B,C又はDの部分と接続する。なお実施例3ではBの部分にスルーホール電極を形成している。
【0070】
スルーホール電極の位置の変更による方向性結合器の結合度の変化を測定したところ、各点A〜Dに対して、結合度は12.5dB、14.3dB、14.8dB、15.0dBと変化することが分かった。このように一平面上でスルーホールの位置を調整するだけで、結合度を容易に調節できる。
【0071】
本実施例では、結合度を変化させるために第1の伝送線路200におけるスルーホール電極の位置を変更させたが、第2の伝送線路201におけるスルーホール電極の位置、又は第1及び第2の分布定数線路の両方におけるスルーホール電極の位置を変更しても、同様の効果が得られる。方向性も実施例3と同程度で、10dB以上であった。
【0072】
実施例5
本発明による非可逆回路モジュールの他の例を図11により説明する。本実施例の非可逆回路モジュールは実施例3の非可逆回路モジュールと同じ部分を有するので、説明の簡略化のため異なる部分についてのみ説明する。図11に示す積層体では、第2の伝送線路201を短くし、グリーンシート111のみで形成した。このような構成により、実施例3よりも20.7 dBと結合度を弱めることができた。方向性は実施例1よりも劣るが、10 dB以上であった。
【0073】
実施例6
本発明による非可逆回路モジュールの他の例を図13により説明する。本実施例は前記実施例と同じ部分を有するので、説明の簡略化のため異なる部分にのみ説明する。図13に示す例では、負荷容量を構成するグランド電極を負荷容量ごとに分割し、グリーンシート101にはグランド電極60a,60b,60cを形成し、グリーンシート103にはグランド電極61a,61b,61cを形成している。このようにして、負荷容量を低損失のコンデンサとして構成した。
【0074】
図14は組立体11の上面を示す。第1の伝送線路200の一端は組立体11のスルーホール電極を介して外面まで導出されて電極50dと接続され、図1における端子P2となる。このような構成により方向性結合器と非可逆回路は直流的に断続された状態となるので、方向性結合器の電気的特性を予め計測して問題ないことを確認した後で、負荷容量を構成する電極パターン50bと電極50dとの両方に組立体10の中心導体14bを半田付けすることができる。
【0075】
本実施例においても、他の実施例と同様に小型でありながら優れた電気的特性を有する非可逆回路モジュールが得られた。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の一実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示す図であり、
図2は本発明の一実施例による非可逆回路モジュールを示す分解斜視図であり、
図3は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の回路構成を示す展開図であり、
図4(a) は実施例1の非可逆回路モジュールの挿入損失特性を示すグラフであり、
図4(b) は実施例1の非可逆回路モジュールのカップリング特性を示すグラフであり、
図4(c) は実施例1の非可逆回路モジュールのアイソレーション特性を示すグラフであり、
図5は本発明の他の実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示す図であり、
図6は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の他の回路構成を示す展開図であり、
図7(a) は実施例2の非可逆回路モジュールの挿入損失特性を示すグラフであり、
図7(b) は実施例2の非可逆回路モジュールのカップリング特性を示すグラフであり、
図7(c) は実施例2の非可逆回路モジュールのアイソレーション特性を示すグラフであり、
図8は本発明の他の実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示す図であり、
図9は本発明の非可逆回路モジュールの積層体の他の例を示す斜視図であり、
図10は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の他の回路構成を示す展開図であり、
図11は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の他の回路構成を示す展開図であり、
図12は本発明の非可逆回路モジュールに構成する方向性結合器の結合量の調整を説明するための第1の伝送線路の構成を示す展開図であり、
図13は本発明の非可逆回路モジュールの積層体を構成する各層の他の回路構成を示す展開図であり、
図14は本発明の非可逆回路モジュールの積層体において、非可逆回路と方向性結合器との接続の一例を示す平面図であり、
図15は本発明の非可逆回路モジュールの組立体の他の例を示す斜視図であり、
図16は本発明の非可逆回路モジュールの組立体を構成する各層の回路構成を示す展開図であり、
図17は本発明の他の実施例による非可逆回路モジュールの等価回路を示す図であり、
図18は携帯電話の送信回路部を示すブロック図であり、
図19は従来の非可逆回路素子を示す分解斜視図である。

Claims (15)

  1. (a) 磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 一端を共通端とし他端を高周波信号の入出力端とする複数の中心導体を前記磁性体に配した組立体と、(c) 導体層を有する複数の誘電体層からなる積層体中に形成され、前記中心導体に接続された複数の負荷容量と、(d) 前記中心導体のいずれかに接続された第1の伝送線路と、(e) 前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを具備し、前記第1の伝送線路及び第2の伝送線路は積層体内に積層形成されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  2. 請求項1に記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記積層体のほぼ中央に前記組立体を収容する孔部を有することを特徴とする非可逆回路モジュール。
  3. (a) 磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 一端を共通端とし他端を高周波信号の入出力端とする複数の中心導体を前記磁性体に配した組立体と、(c) 積層体とを有し、前記積層体は、前記組立体と電気的に接続されそれぞれ誘電体層を介して対向する導体層により形成された複数の負荷容量と、前記中心導体のいずれかに接続される第1の伝送線路と、前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを有し、複数の負荷容量のホット側及びグランド側の導体層は負荷容量ごとに分割されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  4. 請求項に記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記積層体のほぼ中央に前記組立体を収容する孔部を有することを特徴とする非可逆回路モジュール。
  5. (a) 板状の磁性体に直流磁界を印加する永久磁石と、(b) 薄い銅板からなるグランド電極から複数の方向に中心導体が放射状に延びた形状を有する中心導体部材と、前記磁性体からなる組立体であって、前記中心導体は互いに絶縁された状態で前記磁性体を包み、前記磁性体のほぼ中央で交差する組立体と、(c) 導体層を有する複数の誘電体層からなり、ほぼ中央に組立体を収容する孔部を有する積層体とを具備し、前記積層体は、前記孔部の周囲に形成された複数の負荷容量(それぞれ前記誘電体層を介して対向する導体層からなる)と、前記中心導体のいずれかに接続された第1の伝送線路と、前記第1の伝送線路と磁気結合する第2の伝送線路とを有し、前記負荷容量は前記組立体と電気的に接続され、前記負荷容量の一つは前記第1の伝送線路と前記中心導体を介して電気的に接続されているが、他の負荷容量は前記第1の伝送線路と接続されていないことを特徴とする非可逆回路モジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1の伝送線路の少なくとも一端に前記負荷容量と並列に静電容量が接続し、もってローパスフィルタを構成することを特徴とする非可逆回路モジュール。
  7. 請求項6に記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1の伝送線路と並列に静電容量を接続して並列共振回路とし、前記並列共振回路の共振周波数において減衰極を設けることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記負荷容量は前記誘電体層を介して積層方向に対向した導体層により構成されており、前記導体層の一部は前記永久磁石と対向する積層体の主面に形成されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路は前記誘電体層を介して積層方向に対向して配置されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1及び/又は第2の伝送線路は、分割されて複数の誘電体層に配置された複数の導体層をスルーホールを介して電気的に接続してなることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1の伝送線路及び前記第2の伝送線路を構成する導体層の積層方向に重畳する部分の面積により、結合度を調整することを特徴とする非可逆回路モジュール。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記積層体の裏面には広い面積を有する導体層からなるグランド電極が設けられており、前記グランド電極を前記第1及び第2の伝送線路と前記負荷容量の共通のグランドとすることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記積層体は前記第1及び第2の伝送線路を構成する導体層が形成された第1の積層領域と、非可逆回路を構成する複数の負荷容量が形成された第2の積層領域とを有することを特徴とする非可逆回路モジュール。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路とは、前記負荷容量を構成する導体層と積層方向に重ならないように配置されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の非可逆回路モジュールにおいて、さらに高周波増幅器を有し、前記高周波増幅器を構成する部品は前記積層体に搭載されていることを特徴とする非可逆回路モジュール。
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