JP2642890B2 - 積層型3dB方向性結合器 - Google Patents

積層型3dB方向性結合器

Info

Publication number
JP2642890B2
JP2642890B2 JP33641694A JP33641694A JP2642890B2 JP 2642890 B2 JP2642890 B2 JP 2642890B2 JP 33641694 A JP33641694 A JP 33641694A JP 33641694 A JP33641694 A JP 33641694A JP 2642890 B2 JP2642890 B2 JP 2642890B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
coil
dielectric layer
electrode
directional coupler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33641694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08191206A (ja
Inventor
剛志 武田
洋一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP33641694A priority Critical patent/JP2642890B2/ja
Publication of JPH08191206A publication Critical patent/JPH08191206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2642890B2 publication Critical patent/JP2642890B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯電話等に使用され
る3dB方向性結合器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の3dB方向性結合器の斜視図を図
7に示す。この従来例では、主線路及び副線路を同じ基
板上に作製した同一平面型の場合を示す。これは、裏面
に平面状の地導体52が形成された誘電体基板51の表
面に2本のストリップライン53、54が間隔Sだけ離
れて平行に配されている。これらのストリップライン5
3、54の平行な部分の長さは、それぞれ1/4波長の
長さになるように構成されている。この方向性結合器で
は、ポートP1より入力された高周波電力は、主線路で
あるストリップライン53を通り、ポートP2に出力さ
れる。このとき、主線路であるストリップライン53と
副線路であるストリップライン54との結合により、ス
トリップライン53を通る電力の半部が、ストリップラ
イン54に流れ、ポートP3に出力される。このとき、
ポートP4には出力は現れない。又、この時ポートP2
に表れる電圧V2とポートP3に表れる電圧V3の間に
は90度の位相差を持つ。次に、主線路であるストリッ
プライン53の逆方向に、つまりポートP2からポート
P1に向かって電力を流した場合、その半部の電力がポ
ートP4に現れ、ポートP3には現れない。つまり、ポ
ートP2とポートP3とには、アイソレーションがあ
り、ポートP3にはポートP2からの電力の回り込みが
ない。これが、3dB方向性結合器の基本的な動作であ
る。主線路53から副線路54への結合は、二つのスト
リップラインの平行部分の間隔Sを調節することにより
可能である。図7の従来例の説明では、主線路及び副線
路をストリップライン53、54としたが、図7の対称
な構造から明かなように、主線路及び副線路の役割を入
れ替えても、同じように方向性結合器の基本的動作を実
現できる。
【0003】図8は、従来技術の他の例であり、主線路
であるストリップライン65及び副線路であるストリッ
プライン66を積層した場合を示す。これは、裏面に平
面状の地導体64が形成された誘電体基板61の表面に
副線路であるストリップライン66が配されている。そ
の上方には主線路であるストリップライン65を形成し
た誘電体基板62が間隔Lだけ離れて平行に配されてい
る。その上には、保護用の誘電体基板63が設けられて
いる。これらの3つの基板を積層して焼成し、外部端子
を付加して完成させた方向性結合器の斜視図を図9に示
す。この場合も図7と同じような動作を実現でき、ポー
トP1より入力された高周波電力は、主線路であるスト
リップライン65を通り、ポートP2に出力される。こ
のとき、主線路であるストリップライン65と副線路で
あるストリップライン66との結合により、ストリップ
ライン65を通る電力の半部が、ストリップライン66
に流れ、ポートP3に出力される。このとき、ポートP
4には出力は現れない。そして、ポートP2とポートP
3に表れる電力の電圧が90度の位相差を持つ。ポート
P2から流れ込む電力はポートP3には表れない。ポー
トP3から流れ込む電力はポートP2には表れない。つ
まり、ポート2とポート3の2出力端子間にはアイソレ
ーションがある。主線路65から副線路66への結合
は、二つのストリップラインの平行部分の積層方向の間
隔、すなわち誘電体基板62の厚みDを調節することに
より可能である。
【0004】このように高周波電力を90度の位相差を
持たせ、2つの出力端子に半分ずつ分岐をする機能を有
する3dB方向性結合器は、マイクロ波通信の例えば携
帯電話の送信器の差動型パワーアンプの入出力用分配/
合成器に用いられる。図10にその応用例のブロック図
を示す。3dB方向性結合器71の主線路のポートP1
をプリアンプ出力端子に接続するとともに、2つの出力
端子ポートP2、P3を、それぞれ並列配置された2つ
のパワーアンプ77の入力端子に接続する。残りのポー
トP4へは電力を吸収する抵抗素子75を接続して、差
動型パワーアンプの入力用分配器71を構成する。同様
に、パワーアンプ出力用合成器72としては、3dB方
向性結合器72のポートP2及びポートP3をそれぞれ
並列アンプ77の2つの出力端子へ接続し、そしてポー
トP1をアンテナ74へ向かう線路に接続する。残りの
ポートP4へは電力を吸収する抵抗素子76を接続し
て、差動型パワーアンプの出力用合成器72を構成す
る。この時、合成器72の2つの端子P2とP3から入
力する電力は、同一周波数で、電圧位相差90度を持つ
電力である。アンプ入力用分配器71の出力端子P2と
アンプ出力用合成器72の入力端子P3を対にして接続
することで、90度位相差をもつ2つの入力端子はアン
プ出力用合成器72の出力端子P1において、同相で合
成され出力される。この3dB方向性結合器には、低損
失で、2つの出力電力の電圧位相差が90度で一定であ
る事、かつ2つの出力電力の電力差が小さい事が必要と
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電
話器などでは、その小型化が重要な課題となっており、
前記目的に使用される方向性結合器についても、より一
層の小型化が要求されるようになっている。従来技術の
図7の例のような1/4波長の方向性結合器では、その
ストリップライン電極の長さは、例えば1GHzでは
2.5cm(比誘電率ε=9とした場合の1/4波長)
の長さを必要とし、十分な小型化が期待できない。さら
に比誘電率の大きな材料を用いて、1/4波長を短くす
る方法も考えられるが、50Ωのインピーダンスを維持
するためにはストリップライン幅が極めて細くなること
や、主線路と副線路の所望の結合を得るためにはストリ
ップラインの間隔が著しく狭くなること等、高い加工精
度が要求されるようになる。このため、量産性に乏し
く、耐電力性も悪くなるという問題があった。また、従
来技術の図8のように複数のストリップラインを縦方向
に積層した構造においては、二つの線路の結合が平面で
行われるので制御の範囲が広くなるものの、小型化とい
う点では事情は前記例となんら変わらない。小型化の一
つの方向は、1/4波長より線路長を短くする方法が考
えられるが、従来技術を用い単に線路長を短くしていっ
たのでは、広い周波数範囲で十分に高いアイソレーショ
ンを実現できないという難点があった。本発明は、上記
のことを鑑みて、小型化された積層型3dB方向性結合
器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】導体膜が形成された誘電
体層を積層し、該導体膜が積層された誘電体層間をスル
ーホールで接続されて、第1のコイルラインと第2の
イルラインとが形成されている積層型方向性結合器であ
って、前記第1のコイルラインは、少なくとも2層の誘
電体層に形成された導体膜をスルーホールで接続して構
成されており、かつ前記第1のコイルラインを構成する
誘電体層間の誘電体層上に第2のコイルラインを構成す
るための導体膜が形成されている積層型3dB方向性結
合器である。また本発明は、前記第1のコイルライン及
び第2のコイルラインが、それぞれ1回以上巻回されて
いるものである。また本発明は、前記第1のコイルライ
ンの入力と出力は、前記積層体の対向する両面に分かれ
て形成されているものである。また本発明は、前記第1
コイルラインの入力と出力は、前記積層体の中心に対
して回転対称の位置に分かれて形成されているものであ
る。
【0007】
【作用】本発明は、導体膜が形成された誘電体層を積層
し、その導体膜を積層方向に接続して、第1のコイル
インと第2のコイルラインとを形成する積層型方向性結
合器であり、かつ、第1のコイルラインを構成する誘電
体層間に第2のコイルラインを挟む構成とするため、主
線路と副線路の結合を高め、方向性結合器として良好な
特性を得ている。また本発明は、第1のコイルライン及
び第2のコイルラインが、それぞれ1回以上巻回されて
おり、これにより主線路と副線路がコイル結合し、従来
の1/4波長結合より短い線路長で結合が可能となり、
小型に形成可能となった。また本発明は、第1のコイル
ラインの入力と出力は、積層体の対向する両面に分かれ
て形成されており、また第1のコイルラインの入力と出
力は、前記積層体の中心に対して回転対称の位置に分か
れて形成されていることにより、図10に示すようなパ
ワーアンプの入力分配器としても出力合成器としても使
用出来る。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を詳
細に説明する。本発明に係わる一実施例の組立構成部品
図を図1に示す。また、本発明に係わる一実施例の前記
構成部品を組み立てた積層型3dB方向性結合器1の斜
視図を図2に示す。本発明の実施例である積層型3dB
方向性結合器1は、下層の誘電体層2と、副線路用の
イルライン電極が形成された誘電体層3、5と、主線路
用のコイルライン電極が形成された誘電体層4、6と、
上層の誘電体層7とを積層して構成されている。これら
の各誘電体層は、低温焼結用のセラミックグリーンシー
トが用いられている。下層の誘電体層2の上に、副線路
用の誘電体層3が積層される。この副線路用の誘電体層
3は、セラミックグリーンシートの一面にコイルライン
電極9aが形成されている。コイルライン電極9aの一
端は誘電体層の側面まで達しており、積層体では外部電
極Cと接続される。またコイルライン電極9aの他端は
スルーホール用ラウンド電極10aが形成されている。
この副線路用の誘電体層3の上に、主線路用の誘電体層
4が積層される。この主線路用の誘電体層4は、セラミ
ックグリーンシートの一面にコイルライン電極8aとス
ルーホール11aが形成されている。コイルライン電極
8aの一端は誘電体層の側面まで達しており、積層体で
は外部電極Aと接続される。またコイルライン電極8a
の他端はスルーホール用ラウンド電極10bが形成され
ている。この主線路用の誘電体層4の上に、もう一つの
副線路用の誘電体層5が積層される。この副線路用の誘
電体層5は、セラミックグリーンシートの一面にコイル
ライン電極9bとスルーホール11cが形成されてい
る。コイルライン電極9bの一端は誘電体層の側面まで
達しており、積層体では外部電極Dと接続される。また
コイルライン電極9bの他端はスルーホール11bが形
成されている。この副線路用の誘電体層5の上に、もう
一つの主線路用の誘電体層6が積層される。この主線路
用の誘電体層6は、セラミックグリーンシートの一面に
コイルライン電極8bが形成されている。コイルライン
電極8bの一端は誘電体層の側面まで達しており、積層
体では外部電極Bと接続される。またコイルライン電極
8bの他端はスルーホール11dが形成されている。こ
の主線路用の誘電体層6の上に、上層の誘電体層7が積
層される。
【0009】主線路用の誘電体層に形成されたコイル
イン電極8a,8bはスルーホール用ラウンド電極10
bと、スルーホール11cと、スルーホール11dで接
続され、外部端子A(P1)と外部端子B(P2)間で
第1のコイルラインを構成している。また副線路用の誘
電体層に形成されたコイルライン電極9a,9bはスル
ーホール用ラウンド電極10aと、スルーホール11a
と、スルーホール11bで接続され、外部端子C(P
3)と外部端子D(P4)間で第2のコイルラインを構
成している。このとき、主線路用の誘電体層4、6の間
に副線路用のコイルライン電極9bが形成された誘電体
層5が挟まれている。この各誘電体層のグリーンシート
は、各電極膜が印刷技術により形成された後に積み重ね
られ、約900℃の温度で焼成され一体化される。結果
として図2に示す方向性結合器1が完成する。各グリー
ンシートの側面に設けられた外部電極A,B,C,D
は、積層体が焼成一体化された後形成したが、焼成前に
形成して一体焼成しても良い。本実施例のセラミックグ
リーンシートは、比誘電率εがほぼ8で、900℃で焼
成可能な誘電体材料であり、その厚みは90μm(焼成
後:65μm)のものを用いた。各電極は、厚さ10μ
mの銀電極であり、コイルライン電極の幅を0.2mm
とした。積層後一体焼成して完成したチップ型方向性結
合器の外寸法は、3.2×1.6×1.0t(mm)で
あった。本実施例は、外部電極Aを主線路の入力P1、
外部電極Bは主線路の出力P2、外部電極Cを副線路の
出力P3、外部電極Dは主線路のアイソレーション出力
P4となっている。この実施例により、1.5GHz用
の積層型3dB方向性結合器を構成した。このとき、線
路長は、9.6mmであり、約1/8波長の長さで構成
されている。また、この実施例の挿入損失特性を図3
に、アイソレーションを図4に、P2とP3の位相差を
図5に示す。この各特性図に示すように、この実施例
は、挿入損失が2分配損失3dBを含めて、4dB以下
であり、低損失となっている。またその電力差は±1d
B以下であり、位相差も約88度でフラットな特性を示
している。3dB方向性結合器として優れた特性を有し
ている。更に、アイソレーションも十分である。
【0010】本発明に係わる別の実施例の組立構成部品
図を図6に示す。また、この実施例を組み立てた積層型
方向性結合器は、図2の斜視図と同様である。この実施
例である積層型方向性結合器は、下層の誘電体層21
と、副線路用のコイルライン電極が形成された誘電体層
22、24、26、28と、主線路用のコイルライン電
極が形成された誘電体層23、25、27、29と、上
層の誘電体層30とを積層して構成されている。これら
の各誘電体層は、低温焼結用のセラミックグリーンシー
トが用いられている。下層の誘電体層21の上に、副線
路用の誘電体層22が積層される。この副線路用の誘電
体層22は、セラミックグリーンシートの一面にコイル
ライン電極32aが形成されている。コイルライン電極
32aの一端は誘電体層の側面まで達しており、積層体
では外部電極Dと接続される。またコイルライン電極3
2aの他端はスルーホール用ラウンド電極33aが形成
されている。この副線路用の誘電体層22の上に、主線
路用の誘電体層23が積層される。この主線路用の誘電
体層23は、セラミックグリーンシートの一面にコイル
ライン電極31aとスルーホール34aが形成されてい
る。コイルライン電極31aの一端は誘電体層の側面ま
で達しており、積層体では外部電極Bと接続される。ま
コイルライン電極31aの他端はスルーホール用ラウ
ンド電極33bが形成されている。この主線路用の誘電
体層23の上に、次の副線路用の誘電体層24が積層さ
れる。この副線路用の誘電体層24は、セラミックグリ
ーンシートの一面にコイルライン電極32bとスルーホ
ール34cが形成されている。コイルライン電極32b
の一端はスルーホール34bが形成されており、他端は
スルーホール用ラウンド電極33cが形成されている。
この副線路用の誘電体層24の上に、次の主線路用の誘
電体層25が積層される。この主線路用の誘電体層25
は、セラミックグリーンシートの一面にコイルライン電
極31bとスルーホール34eが形成されている。コイ
ライン電極31bの一端はスルーホール34dが形成
されており、他端はスルーホール用ラウンド電極33d
が形成されている。この主線路用の誘電体層25の上
に、次の副線路用の誘電体層26が積層される。この副
線路用の誘電体層26は、セラミックグリーンシートの
一面にコイルライン電極32cとスルーホール34gが
形成されている。コイルライン電極32cの一端はスル
ーホール34fが形成されており、他端はスルーホール
用ラウンド電極33eが形成されている。この副線路用
の誘電体層26の上に、次の主線路用の誘電体層27が
積層される。この主線路用の誘電体層27は、セラミッ
クグリーンシートの一面にコイルライン電極31cとス
ルーホール34iが形成されている。コイルライン電極
31cの一端はスルーホール34hが形成されており、
他端はスルーホール用ラウンド電極33fが形成されて
いる。この主線路用の誘電体層27の上に、最後の副線
路用の誘電体層28が積層される。この副線路用の誘電
体層28は、セラミックグリーンシートの一面にコイル
ライン電極32dとスルーホール34kが形成されてい
る。コイルライン電極32dの一端は誘電体層の側面ま
で達しており、積層体では外部電極Cと接続される。ま
コイルライン電極32dの他端はスルーホール34j
が形成されている。この副線路用の誘電体層28の上
に、最後の主線路用の誘電体層29が積層される。この
主線路用の誘電体層29は、セラミックグリーンシート
の一面にコイルライン電極31dが形成されている。
イルライン電極31dの一端は誘電体層の側面まで達し
ており、積層体では外部電極Aと接続される。またコイ
ライン電極31dの他端はスルーホール34lが形成
されている。この主線路用の誘電体層29の上に、上層
の誘電体層30が積層される。
【0011】主線路用の誘電体層に形成されたコイル
イン電極31a、31b、31c、31dはスルーホー
ル用ラウンド電極33bと、スルーホール34cと、ス
ルーホール34d、スルーホール用ラウンド電極33d
と、スルーホール34gと、スルーホール34h、スル
ーホール用ラウンド電極33fと、スルーホール34k
と、スルーホール34lで接続され、外部端子A(P
1)と外部端子B(P2)間で第1のコイルラインを構
成している。また副線路用の誘電体層に形成されたコイ
ライン電極32a、32b、32c、32dはスルー
ホール用ラウンド電極33aと、スルーホール34a
と、スルーホール34b、スルーホール用ラウンド電極
33cと、スルーホール34eと、スルーホール34
f、スルーホール用ラウンド電極33eと、スルーホー
ル34iと、スルーホール34jで接続され、外部端子
C(P3)と外部端子D(P4)間で第2のコイルライ
ンを構成している。このとき、主線路用の誘電体層2
3、25、27、29の間にそれぞれ副線路用のコイル
ライン電極32b、32c、32dが形成された誘電体
層24、26、28が挟まれている。この各誘電体層の
グリーンシートは、各電極膜が印刷技術により形成され
た後に積み重ねられ、約900℃の温度で焼成され一体
化される。結果として図2に示す方向性結合器と同様の
ものが完成する。各グリーンシートの側面に設けられた
外部電極A,B,C,Dは、焼成一体化された後形成し
たが、焼成前に形成して一体焼成しても良い。本実施例
のセラミックグリーンシートは、比誘電率εがほぼ8
で、900℃で焼成可能な誘電体材料であり、その厚み
は90μm(焼成後:65μm)のものを用いた。各電
極は、厚さ10μmの銀電極であり、コイルライン電極
の幅を0.2mmとした。積層後一体焼成して完成した
チップ型方向性結合器の外寸法は、3.2×1.6×
1.0t(mm)であった。本実施例は、外部電極Aを
主線路の入力P1、外部電極Bは主線路の出力P2、外
部電極Cを副線路の出力P3、外部電極Dは主線路のア
イソレーション出力P4となっている。この実施例によ
って、800MHz帯用の積層型3dB方向性結合器を
構成した。このとき、線路長は、16mmであり、約1
/8波長の長さで構成されている。この特性は、上記実
施例と同様の特性であり、3dB方向性結合器として優
れた特性を有していた。
【0012】本発明は、図7、図8の従来技術のように
分布定数型線路を前提としたU字型のストリップライン
ではなく、図1、図6に示すように集中定数回路部品と
同じような1回以上巻いたコイル状のラインとし、第1
コイルラインを構成する誘電体層間に第2のコイル
インを構成する誘電体層を挟むものである。このような
構造により、本来分布定数型線路である複数のライン
お互いにコイル結合させることにより、小型化が達成さ
れると共に、より広い周波数範囲で高い性能を実現でき
るようになった。このため、お互いのコイルラインは重
なっていることが重要である。本実施例では、このた
め、コイルライン電極は、外部電極への引き出し部を除
いて、ほぼ同一線上に重なるように形成されている。ま
た、従来の1/4波長による設計に対し、本発明では、
約1/8波長の長さのコイルラインで構成できた。ま
た、入力端子と出力端子を積層体の対向する側面に形成
したので、マイクロ波の伝搬が直線的回路上に接続で
き、また図10に示すような並列に配置されたパワーア
ンプの回路において、スムーズな配置が可能である。さ
らに、本発明の実施例では、非磁性の誘電体基板につい
て述べたが、基板として磁性体基板を用いても、本発明
の効果を実現できる。このように、本発明の技術を用い
ることにより、広帯域で高周波特性の優れた非常に小型
の積層型3dB方向性結合器を得ることができた。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、非常に小型で、高性能
な積層型3dB方向性結合器を構成できた。これによ
り、携帯電話器用等のマイクロ波部品の小型化に極めて
有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる一実施例の分解斜視図である。
【図2】本発明に係わる一実施例の斜視図である。
【図3】本発明に係わる一実施例の挿入損失特性図であ
る。
【図4】本発明に係わる一実施例のアイソレーション特
性図である。
【図5】本発明に係わる一実施例のP2とP3の位相差
の特性図である。
【図6】本発明に係る別の実施例の分解斜視図である。
【図7】従来技術の斜視図である。
【図8】従来技術の分解斜視図である。
【図9】従来技術の斜視図である。
【図10】方向性結合器の使用例の回路ブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 積層型方向性結合器 2、3、4、5、6、7、21、22、23、24、2
5、26、27、28、29、30 誘電体層 8a、8b、9a、9b、31a、31b、31c、3
1d、32a、32b、32c、32d コイルライン
電極 10a、10b、33a、33b、33c、33d、3
3e、33f スルーホール用ラウンド電極 11a、11b、11c、11d、34a、34b、3
4c、34d、34e、34f、34g、34h、34
i、34j、34k、34l スルーホール

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体膜が形成された誘電体層を積層し、
    該導体膜が積層された誘電体層間をスルーホールで接続
    されて、第1のコイルラインと第2のコイルラインとが
    形成されている積層型方向性結合器であって、前記第1
    コイルラインは、少なくとも2層の誘電体層に形成さ
    れた導体膜をスルーホールで接続して構成されており、
    かつ前記第1のコイルラインを構成する誘電体層間の誘
    電体層上に第2のコイルラインを構成するための導体膜
    が形成されていることを特徴とする積層型3dB方向性
    結合器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1のコイル
    イン及び第2のコイルラインは、それぞれ1回以上巻回
    されていることを特徴とする積層型3dB方向性結合
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1のコイル
    インの入力と出力は、前記積層体の対向する両面に分か
    れて形成されていることを特徴とする積層型3dB方向
    性結合器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第1のコイル
    インの入力と出力は、前記積層体の中心に対して回転対
    称の位置に分かれて形成されていることを特徴とする積
    層型3dB方向性結合器。
JP33641694A 1994-12-21 1994-12-21 積層型3dB方向性結合器 Expired - Lifetime JP2642890B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33641694A JP2642890B2 (ja) 1994-12-21 1994-12-21 積層型3dB方向性結合器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33641694A JP2642890B2 (ja) 1994-12-21 1994-12-21 積層型3dB方向性結合器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08191206A JPH08191206A (ja) 1996-07-23
JP2642890B2 true JP2642890B2 (ja) 1997-08-20

Family

ID=18298906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33641694A Expired - Lifetime JP2642890B2 (ja) 1994-12-21 1994-12-21 積層型3dB方向性結合器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2642890B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6342681B1 (en) 1997-10-15 2002-01-29 Avx Corporation Surface mount coupler device
KR100386729B1 (ko) * 2000-08-31 2003-06-09 주식회사에스지테크놀러지 방향성 결합기
KR100386728B1 (ko) * 2000-08-31 2003-06-09 주식회사에스지테크놀러지 다단 결합선로를 이용한 방향성 결합기
JP4604430B2 (ja) * 2001-08-27 2011-01-05 株式会社村田製作所 積層型方向性結合器
KR100551577B1 (ko) * 2001-10-19 2006-02-13 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 방향성 결합기
KR100735159B1 (ko) * 2006-03-27 2007-07-06 이종철 고결합 특성을 갖는 수직 결합선로
JP4803295B2 (ja) * 2009-10-16 2011-10-26 株式会社村田製作所 積層型方向性結合器
JP5477469B2 (ja) 2010-07-06 2014-04-23 株式会社村田製作所 電子部品
JP5517003B2 (ja) 2012-02-01 2014-06-11 Tdk株式会社 方向性結合器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08191206A (ja) 1996-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2656000B2 (ja) ストリップライン型高周波部品
US6388551B2 (en) Method of making a laminated balun transform
JP3520411B2 (ja) 結合線路を用いた高周波部品
JP2642890B2 (ja) 積層型3dB方向性結合器
WO2000059065A1 (fr) Dispositif non reciproque constant et concentre
US7432777B2 (en) Non-reciprocal circuit element, composite electronic component, and communication apparatus
JP2702894B2 (ja) 方向性結合器
JP2002299915A (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
JP4711038B2 (ja) 非可逆回路モジュール
JP3664358B2 (ja) 方向性結合器及び、それを用いた携帯電話
JP4069457B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP3022797B2 (ja) ストリップライン型高周波部品
JP4069431B2 (ja) 積層型方向性結合器
JPH05243820A (ja) 方向性結合器
JP3883046B2 (ja) 非可逆回路モジュール
US7429901B2 (en) Non-reciprocal circuit element, composite electronic component, and communication apparatus
JPH09116312A (ja) 積層型方向性結合器
KR20020036894A (ko) 적층형 방향성 결합기
JPH07283622A (ja) チップ型方向性結合器
JP2656000C (ja)
JP3267010B2 (ja) 非可逆回路素子
KR20020025311A (ko) 적층형 방향성 결합기
JP2002064309A (ja) 非可逆回路素子
JPH07131209A (ja) 非可逆回路素子
JPH07131207A (ja) 非可逆回路素子

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term