JP4709354B2 - 往復動ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復動ポンプに関し、詳しくは、懸濁液の搬送に適した往復動ポンプに関するものである。さらに、詳しくは、懸濁液の一種である半導体CMP工程におけるCMP用スラリーの搬送に適した往復動ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、往復動ポンプの一種として、可動部たるピストンにダイヤフラムを用いた往復動ポンプが知られている。通常、ダイヤフラムを用いて構成された往復動ポンプにおいては、往復動部分(搬送流体と接するダイヤフラムの表面部分)における液の漏洩が構造上皆無であり、ポンプ室には吸込側、吐出側ともに、逆止弁としてのボール弁が設けられている。
【0003】
ダイヤフラムを用いて構成された往復動ポンプは、上述したように、漏洩等が皆無であるため、清水等を搬送する場合のみならず、固体(粒状物等)を含んだ液体(いわゆる「懸濁液」)を搬送するのにも適している。
【0004】
そこで、従来技術においては、懸濁液を搬送する際には、一般的に、ダイヤフラムを用いて構成された往復動ポンプ(以下、単に「往復動ポンプ」という。)が採用されている。
【0005】
例えば、図7は、従来技術に係る往復動ポンプのポンプヘッド部近傍を示した概略断面図である。
図7に示された往復動ポンプは、ピストン部102を駆動させてダイヤフラム101を往復動させることによって、吸入部103から吐出部104に懸濁液を搬送し得るように構成されている。吸入部103上方には、吸入側チャッキボール105が設けられ、吐出部104下方には、吐出側チャッキボール106が設けられている。
【0006】
図7に示されたダイヤフラム101は、ダイヤフラム固定部111とダイヤフラム押さえ部112とを用いてその周縁部101a近傍を挟持することによって、固定されている。この固定された部分の詳細を示しているのが図8である。図8は、図7に示された破線領域Y内(Y部)の拡大図を示したものである。
【0007】
従来技術に係る往復動ポンプは、ダイヤフラム101の中心部たる可動部(挟持された周縁部101a以外の可動する部分)が往復動するので、この往復動によって周縁部101aとダイヤフラム押さえ部112との間に漏れが発生しないように構成する必要がある。そこで、従来技術によれば、図8に示すように、ダイヤフラム固定部111、周縁部101a、およびダイヤフラム押さえ部112との間に隙間を設けないようにして、ダイヤフラム101が強固に固定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に係る往復動ポンプは、次のような問題を有していた。
【0009】
従来技術に係る往復動ポンプを構成しているダイヤフラムは、表面に大小のポーラスが形成されており、従来は、ダイヤフラムを形成する際、そのポーラスの大きさを含めた表面状態については、何ら考慮されていなかった。したがって、従来技術においては、ポーラスを含めたダイヤフラムの表面状態すなわち表面粗度の値が懸濁液を形成する粒状物の大きさよりもかなり大きく形成されている。
よって、以上のようなダイヤフラムを用いて構成された従来技術に係る往復動ポンプにおいては、ダイヤフラム表面に粒状物が簡単に詰まってしまい、その状態でダイヤフラムの往復動が繰り返されることとなるので、ダイヤフラムに亀裂や割れ等が発生しやすくなるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来技術に係る問題を解決するためになされたものであって、亀裂や割れ等の発生率を低下させ得るダイヤフラムを形成することによって、ダイヤフラムの耐久性を向上させ、係るダイヤフラムを用いて往復動ポンプを構成することによって、ダイヤフラムの交換頻度を低減させることが可能な往復動ポンプを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するための本発明は、ダイヤフラムの往復動を用いて懸濁液の搬送を行う往復動ポンプにおいて、前記懸濁液と接する前記ダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜0.5μm程度であり、フッ素含有樹脂から成る樹脂シートを用いて前記ダイヤフラム表面が形成されており、前記樹脂シートが、粉末体を焼成して円柱形の成形部材を形成する工程と、前記成形部材からダイヤモンドバイトを用いてシート状に切り出す工程とを用いて形成され、前記ダイヤフラムが、固定手段と押さえ手段とを用いて圧縮して固定される周縁部と、前記周縁部の径方向内側に設けられた可動部とを備え、前記ダイヤフラムの往復動方向における前記周縁部の厚さが、前記可動部よりも厚く形成されており、前記可動部の外周縁が、前記固定手段と前記押さえ手段とに当接した状態で、前記固定手段と前記押さえ手段とにより圧縮されず、前記可動部の外周縁における径方向の長さLが以下の式を満足することを特徴としている。
L ≧ (Dmax × 30 + R)
Dmax:懸濁液中の粒状物の最大集合粒径
R:周縁部近傍に位置する押さえ手段のR値
なお、ここで搬送される前記懸濁液としては、特に、半導体CMP工程におけるCMP用スラリーがあげられる。半導体CMP工程のCMP用スラリーとは、スラリー濃度が5〜50wt%、粒状物の平均集合粒径が略0.2μm程度、最大集合粒径が10μm以下のものである。また、スラリーのコンポーネントとしては、シリカ系、酸化セリウム系、アルミナ系、ジルコニア系、二酸化マンガン系の単成分もしくは混合物が用いられている。
【0012】
本発明に係る往復動ポンプによれば、係るポンプを構成するダイヤフラムの接液表面の中心線平均粗さ(Ra)が、上述すべく、0.1〜0.5μm程度である。よって、粒状物の平均集合粒径(略0.2μm)とダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(略0.1〜0.5μm)とを比較すると、1:0.5〜2.5程度となる。
一方、従来技術に係るダイヤフラムの表面における中心線平均粗さ(Ra)は略2μm程度であるので、粒状物の平均集合粒径(略0.2μm)とダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(略2μm)とを比較すると、1:10程度となる。
すなわち、ダイヤフラム表面の中心線平均粗さの大きさについて、本発明に係る技術と従来技術と比較すれば、本発明/従来技術は、0.5〜2.5/10程度となる。
したがって、本発明によれば、従来よりもダイヤフラムの表面平滑性を向上させることが可能となるため(ダイヤフラム表面のポーラスの大きさを従来よりも小さくすることが可能となるため)、ダイヤフラム表面における粒状物の詰まりを、従来よりも低減させることができる。よって、本発明によれば、ダイヤフラムの表面における粒状物の詰まりに起因した、ダイヤフラムの亀裂や割れ等の発生率を低下させて、ダイヤフラムの耐久性を向上させることが可能となり、係るダイヤフラムを用いて往復動ポンプを構成することによって、ダイヤフラムの交換頻度を低減可能な耐久性に優れた往復動ポンプを得ることができる。
【0013】
また、本発明に係る往復動ポンプにおいては、前記懸濁液と接する前記ダイヤフラム表面が、フッ素含有樹脂を用いて形成されていることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明に係る往復動ポンプにおいては、フッ素含有樹脂から成る樹脂シートを用いて前記ダイヤフラム表面が形成されており、前記樹脂シートが、粉末体を焼成して円柱形の成形部材を形成する工程と、前記成形部材からダイヤモンドバイトを用いてシート状に切り出す工程とを用いて形成されることが好ましい。
【0015】
この好ましい構成によれば、前記ダイヤモンドバイトを用いて前記樹脂シートが切り出されるため、前記樹脂シートの表面は、非常に高い平滑度を有することとなる。そして、このようにして得られた前記樹脂シートを用いてダイヤフラムを形成することによって、先に述べた中心線平均粗さが略0.1〜0.5μm程度の物性値を有するダイヤフラムを、容易に得ることができる。
【0016】
また、本発明は、ダイヤフラムの往復動を用いて懸濁液の搬送を行う往復動ポンプにおいて、前記懸濁液と接する前記ダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜0.5μm程度であり、フッ素含有樹脂から成る樹脂シートを用いて前記ダイヤフラム表面が形成されており、前記樹脂シートが、粉末体に、所定圧力と所定温度とを加えることによって形成され、前記ダイヤフラムが、固定手段と押さえ手段とを用いて圧縮して固定される周縁部と、前記周縁部の径方向内側に設けられた可動部とを備え、前記ダイヤフラムの往復動方向における前記周縁部の厚さが、前記可動部よりも厚く形成されており、前記可動部の外周縁が、前記固定手段と前記押さえ手段とに当接した状態で、前記固定手段と前記押さえ手段とにより圧縮されず、前記可動部の外周縁における径方向の長さLが以下の式を満足することを特徴としている。
L ≧ (Dmax × 30 + R)
Dmax:懸濁液中の粒状物の最大集合粒径
R:周縁部近傍に位置する押さえ手段のR値
なお、このような方法で前記樹脂シートが形成される場合においては、前記樹脂シートに接する部材が、高い平滑性を有するべく構成されている。
【0017】
この好ましい構成によれば、前記粉末体を高い平滑性を有する部材で挟持した状態で、前記所定圧力および前記所定温度が加えられて、前記樹脂シートが形成される。したがって、この好ましい構成によれば、比較的容易に、先に述べた中心線平均粗さが略0.1〜0.5μm程度の物性値を有する前記樹脂シートを得ることが可能となり、このようにして得られた前記樹脂シートを用いてダイヤフラムを形成することによって、本発明に係るダイヤフラムを、容易に得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
〈第一の実施形態〉
図1は、本発明の第一の実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッド部近傍の概略断面図を示したものである。ここで示される往復動ポンプは、懸濁液を搬送するために用いられる往復動ポンプである。特に、搬送される前記懸濁液として、半導体CMP工程におけるCMP用スラリーに適用される往復動ポンプである。ここでいう半導体CMP工程のCMP用スラリーとは、スラリー濃度が5〜50wt%、最大集合粒径が10μm以下のものである。また、スラリーのコンポーネントとしては、シリカ系、酸化セリウム系、アルミナ系、ジルコニア系、二酸化マンガン系の単成分もしくは混合物が用いられている。
【0020】
図1に示された往復動ポンプは、ピストン部12を駆動させてダイヤフラム11を往復動させることによって、第一の継手13に設けられた吸入部13aから、第二の継手14に設けられた吐出部14aに対して懸濁aを搬送し得るように構成されている。また、ピストン部12を駆動させる駆動源(図示省略)の方式は、特定の方式に限定されるものではなく、機械式、エアー式、油圧式、電気式、マグネット式等のいずれの方式でも適用可能であり、さらに、直接的であっても間接的であってもよい。
【0021】
ダイヤフラム11は、ポンプヘッド22と、駆動源とポンプヘッド22との間に設けられたスペーサ21とで挟持されている。ここで、スペーサ21はダイヤフラム11を挟持する際の固定部(以下、スペーサは「固定部」ともいう。)として機能し、ポンプヘッド22はダイヤフラム11を挟持する際の押さえ部(以下、ポンプヘッドは「押さえ部」ともいう。)として機能する。すなわち、ダイヤフラム11は、固定部21と押さえ部22とを用い、その周縁部11a近傍を挟持することによって固定されている。
【0022】
第一の継手13には、懸濁液が貯留された貯留タンク等の懸濁液供給源(図示省略)が接続されており、第二の継手14には、何らかの目的に懸濁液を使用する際の懸濁液受給部(図示省略)が接続されている。この懸濁液受給部としては、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)を行う際における研磨定盤上の研磨パッド(図示省略)等があげられ、このCMPを行うために用いられる懸濁液としては、上述したもの(スラリー濃度が5〜50wt%、最大集合粒径が10μm以下のものであって、スラリーのコンポーネントとしては、シリカ系、酸化セリウム系、アルミナ系、ジルコニア系、二酸化マンガン系の単成分もしくは混合物等が用いられているもの)が考えられる。
【0023】
また、吸入部13a上方には、吸入側チャッキボール15が設けられ、吐出部14a下方には、吐出側チャッキボール16が設けられている。
【0024】
ポンプヘッド22には、懸濁液を搬送するための搬送路22aが形成されている。
本実施形態においては、ダイヤフラム11を矢印B方向に動かすことにより、搬送路22a内および各チャッキボール15,16に対して負圧を発生させ、吸入側チャッキボール15を持ち上げ(矢印C方向に持ち上げ)、吸入部13aを介して搬送路22a内に懸濁液を吸入させる(以下、この工程を「搬送第一工程」という。)。
次に、本実施形態においては、ダイヤフラム11を矢印Bの反対方向に動かすことにより、搬送路22a内および各チャッキボール15,16に対して正圧を発生させ、吐出側チャッキボール16を持ち上げ(矢印D方向に持ち上げ)吐出部14aを介して搬送路22a内から懸濁液を吐出させる(以下、この工程を「搬送第二工程」という。)。
すなわち、本実施形態に係る往復動ポンプにおいては、上述した搬送第一工程および搬送第二工程を繰り返すことによって(ダイヤフラム11を往復動させることによって)、懸濁液の搬送処理を実現することが可能となる。
【0025】
図2は、図1に示されたポンプヘッド部近傍の概略断面図の部分拡大図を示したものであり、具体的には、図1の破線領域A内(A部)の拡大図を示したものである。
【0026】
本実施形態においては、図1で説明したように、ダイヤフラム11は、固定部21と押さえ部22とを用いて挟持して固定されているわけであるが、ダイヤフラム11を挟持する際における、ダイヤフラム11と押さえ部22との関係が従来技術とは大きく異なっている。
【0027】
図2に示すように、本実施形態においては、ダイヤフラム11は、周縁部11aを、固定部21と押さえ部22とで挟持することによって、固定されている。ここで周縁部11aとは、固定部21および押さえ部22の両方に接している部位をいう。そして、ダイヤフラム11において、この周縁部11a以外の部分が、ピストン部12によって往復動可能な可動部11bである。
【0028】
また、図2においては、ダイヤフラム11の周縁部11aにのみ、ダイヤフラム11を挟持する際の圧力が作用している。換言すれば、周縁部11aのみを強固に挟持することによって、ダイヤフラム11が固定されている。この際、ダイヤフラム11と押さえ部22との間における漏洩を防止するために、ダイヤフラム11の周縁部11aには、あらかじめ、押さえ代が設けられている。そして、周縁部11aを所定の圧力で押さえることにより、ダイヤフラム11が固定部21と押さえ部22との間で適当に挟持され得るように構成されている。
【0029】
一方、従来技術においては、図7および図8に示すように、周縁部のみではなく、周縁部近傍に位置する可動部の一部も、固定部と押さえ部とによって挟持して固定されている。従来技術においては、より効果的に漏洩防止等を行うために、強固な固定状態を得るべく、このような構成を採用していたものと考えられるが、先に述べたとおり([発明が解決しようとする課題]参照)、本発明者は、この構成が原因となって、ダイヤフラムに亀裂や割れ等が発生しやすくなっていることに想到した。
【0030】
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、ダイヤフラム11を固定する場合であっても、押さえ部22には、周縁部11aのみが接触するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る往復動ポンプは、周縁部11aの近傍に位置する可動部11bと押さえ部22との間に、所定の間隔tを有するべく構成されている。
【0031】
本実施形態に係る往復動ポンプは、このように構成されているので、当然のことながら、周縁部11aの近傍に位置する可動部11bと押さえ部22との隙間に、粒状物が侵入するわけであるが、従来技術と異なり、この隙間(所定の間隔t)には、特に圧力等が作用しているわけではないので、粒状物を介した必要以上の圧力等が、ダイヤフラム11に作用することはない。したがって、本実施形態によれば、ダイヤフラム11の亀裂や割れ等の発生率を低下させて、ダイヤフラムの耐久性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、本実施形態においては、所定の間隔tが、以下の[数1]を満足する構成であることが好ましい。
【0033】
【数1】
0 ≦ t ≦ (Dmax × 100)
t:所定の間隔(周縁部近傍の可動部と押さえ手段との間隔)
Dmax:粒状物の最大集合粒径
【0034】
上記[数1]において、所定の間隔tを0以上と定めているのは、何らかの原因に基づき、ダイヤフラム11の周縁部11a近傍(可動部11bの一部)を押さえ部22に近接させる必要性が生じた場合であっても、ダイヤフラム11と押さえ部22とが接する状態までは、本発明の範囲内であることを意味している。
すなわち、従来技術のように、周縁部近傍(可動部の一部)を強固に圧縮等して挟持すれば、先に述べた問題([発明が解決しようとする課題]参照)が生ずるので、上記[数1]は、これを避けるべく本実施形態を構成するための条件を示したものである。つまり、上記[数1]において、「0 ≦ t ≦…」と定めているのは、押さえ部22が、ダイヤフラム11を形成する周縁部11a近傍の可動部11bを圧縮しない状態であることを意味している。
【0035】
この好ましい構成によれば、CMP用スラリー使用時のダイヤフラムの耐久性を2倍以上に向上させることが可能となる。
【0036】
また、本実施形態においては、ダイヤフラム11と押さえ部22との相対的な関係において、所定の間隔t以上を維持する長さLが、以下の[数2]を満足する構成であることが好ましい。
【0037】
【数2】
L ≧ (Dmax × 30 + R)
L:所定の間隔tを維持する長さ
Dmax:粒状物の最大集合粒径
R:周縁部近傍に位置する押さえ部のR値
【0038】
この好ましい構成によれば、CMP用スラリー使用時のダイヤフラムの耐久性を2倍以上に向上させることが可能となる。
【0039】
なお、図2においては、所定の間隔tが長さLの範囲において、略一定であるべく記載されているが、本実施形態はこの構成に限定されるものではなく、この長さLの範囲においては、所定の間隔t以上の間隔を有すればよい。すなわち、本発明においては、所定の間隔tとして、長さLの範囲において一定の寸法を要求するものではなく、それ(所定の間隔t)以上の間隔を有すればよい。
【0040】
また、本実施形態においては、上述したような物性値(耐屈曲疲労性)を改善したフッ素含有樹脂を用いてダイヤフラム11を形成しているので、ダイヤフラム11の屈曲特性をも向上させることができる。そして、従来よりも4倍程度、屈曲特性を向上させることができる。したがって、本実施形態によれば、屈曲特性を向上させたことによっても、往復動を繰り返し行うダイヤフラム11の耐久性を向上させることが可能となる。
【0041】
以上説明したように、本発明の第一の実施形態においては、ダイヤフラム11を固定する際の挟持状態を改良し、また、ダイヤフラム11の形成材料を変更してダイヤフラム11の表面平滑性および屈曲特性を向上させることによって、ダイヤフラム11における亀裂や割れ等の発生率を低下させることが可能となる。
したがって、本発明の第一の実施形態によれば、このようなダイヤフラム11を用いることによって、ダイヤフラム11の交換頻度を低減させることが可能な往復動ポンプを得ることができる。
【0042】
〈第二の実施形態〉
図3は、本発明の第二の実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッド近傍の部分拡大断面図を示したものである。具体的には、第一の実施形態における図2に相当する図面を示したものである。
【0043】
本実施形態に係る往復動ポンプは、基本的には、第一の実施形態と同様の構成を有しており、主にダイヤフラム31の構成が異なる。そこで、以下、第一の実施形態と異なる、いわゆる第二の実施形態の特徴部分を中心として、詳細に説明する。なお、特に説明しない部分については、基本的に第一の実施形態と同様である。
【0044】
本実施形態に係るダイヤフラム31は、固定部21と押さえ部22とで挟持される周縁部31aと、ピストン部12によって往復動可能である可動部31bとを用いて一体的に形成されている。そして、本実施形態に係るダイヤフラム31は、往復動ポンプに装着された状態において、周縁部31a近傍の可動部31bと、前記周縁部31aに接している押さえ部22(あるいは周縁部31a)との間の角度αが、鈍角となるべく構成されている。
【0045】
従来技術においては、上記角度αに該当する部分(連結部([発明が解決しようとする課題]参照))の角度は略直角に形成されていたので、ダイヤフラムを成形加工する際の負荷および往復動させる際の負荷が連結部に集中し、亀裂や割れ等が発生しやすかった。
【0046】
これに鑑みて、本実施形態においては、上述したように、連結部に該当する部分を鈍角となるべくダイヤフラム31が構成されている。
したがって、本実施形態によれば、連結部に該当する部分に対する負荷の集中を低減させることが可能となるので、従来と比較して、亀裂や割れ等の発生率を低下させることが可能なダイヤフラム31を得ることができる。また、このようなダイヤフラム31を用いることにより、ダイヤフラムの交換頻度を低減させることが可能な往復動ポンプを得ることができる。
【0047】
また、ダイヤフラム31と、これを押さえて挟持する押さえ部22との関係(すなわち周縁部31aと押さえ部22との間における所定間隔等の関係)は、第一の実施形態と同様であるため、上述した効果に加えて、本実施形態においても、第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
〈第三の実施形態〉
図4は、本発明の第三の実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッド近傍の部分拡大断面図を示したものである。具体的には、第一の実施形態における図2、あるいは第二の実施形態における図3に相当する図面を示したものである。
【0049】
本実施形態に係る往復動ポンプは、基本的には、第二の実施形態と同様の構成を有しており、主にダイヤフラム41の構成が異なる。そこで、以下、第二の実施形態と異なる、いわゆる第三の実施形態の特徴部分を中心として、詳細に説明する。なお、特に説明しない部分については、基本的に第二の実施形態と同様である。
【0050】
本実施形態に係るダイヤフラム41は、ゴム等から形成される第一のダイヤフラム層42と、第一および第二の実施形態においてダイヤフラムを形成する際に用いられたフッ素含有樹脂等から形成される第二のダイヤフラム層43とを用いて構成されている。また、ここでは省略しているが、必要に応じて、この第一のダイヤフラム層42と第二のダイヤフラム層43との間には、強度を補うために、基布を設けてもよい。
【0051】
本実施形態においては、以上のように、高い弾性力を有するゴム等から成る第一のダイヤフラム層42と、耐食性、表面平滑性および屈曲特性等に優れたフッ素含有樹脂等から成る第二のダイヤフラム層43とを用いてダイヤフラム41を構成しているので、CMP用スラリー使用時のダイヤフラムの耐久性を2倍以上に向上させることが可能となる。
【0052】
また、本実施形態においても、第二の実施形態で説明した角度αに該当する部分等についての構成は同様である。したがって、本実施形態に係る構成を有するダイヤフラム41を用いた場合であったも第二の実施形態で得られた効果と同様の効果を得ることができる。
【0053】
さらに、ダイヤフラム41と、これを押さえて挟持する押さえ部22との関係(すなわち周縁部と押さえ部22との間における所定間隔等の関係)は、第一の実施形態と同様であるため、上述した効果に加えて、本実施形態においても、第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
なお、第三の実施形態においては、異なる二つの材料(基布を挿入させる場合であれば三つの材料)を用いて、多層的にダイヤフラムを形成する場合について説明したが、本発明は、この二層構造(基布を含めば三層構造)に限定されるものではなく、必要に応じて、適宜、複数の材料を用いて、三層以上の多層構造のダイヤフラムとしてもよい。
【0055】
また、上述した第一〜第三の実施形態においては、周縁部近傍の可動部と押さえ手段との間に所定の間隔を有するべく、往復動ポンプを構成する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、周縁部近傍の可動部と固定手段との間に所定の間隔を有するか、あるいは周縁部近傍の可動部と、押さえ手段および固定手段の両方との間に所定の間隔を有するべく構成されてもよい。すなわち、周縁部近傍の可動部と、押さえ手段および固定手段の少なくとも一方との間に所定の間隔を有するべく構成されてもよい。
このように、周縁部近傍の可動部と、押さえ手段および固定手段の少なくとも一方との間に所定の間隔を有しておれば、周縁部近傍の可動部が、固定手段と押さえ手段とによって強固に圧縮される構造ではなくなるので、ダイヤフラムの亀裂や割れ等を効果的に防止することが可能となる。したがって、このような構成であっても、従来と比較して、ダイヤフラムの耐久性を向上させることができる。よって、ダイヤフラムの交換頻度を低減させることが可能な往復動ポンプを得ることができる。
【0056】
〈他の実施形態〉
また、本発明に係る往復動ポンプは、上述したように、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)を行う際における懸濁液を搬送するために用いられる。CMPとは、化学的な研磨と機械的な研磨の両者の特徴を生かした複合研磨技術をいう。CMPにおいては、研磨すべきウエハと研磨布との間に研磨剤(懸濁液)を流し込んで、ウエハおよび研磨布の少なくとも一方を回転させることにより、研磨剤の持つ化学的な作用と、互いにこすれあう機械的な作用とにより、ウエハの研磨を行うことができる。
【0057】
このような研磨剤としての懸濁液には、所定の種類および粒径の粒状物が含有されている。そして、近年のCMPにおいては、粒状物の最大集合粒径(Dmax)が10μm程度の懸濁液が用いられている。最大集合粒径とは、複数個の粒子が凝集等されることにより形成される集合粒子の中で、最も大きな外径を有する集合粒子の最大外径をいう。
【0058】
ここで、従来技術に係るダイヤフラムの表面における中心線平均粗さ(Ra)は略2μm程度であるので、粒状物の平均集合粒径(略0.2μm)とダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(略2μm)とを比較すると、1:10程度となる。ここで、平均集合粒径とは、複数個の粒子が凝集等されることにより形成される集合粒子の中で、平均的な外径を有する集合粒子の最大外径をいう。
【0059】
一方、本発明の他の実施形態に係る往復動ポンプを形成するダイヤフラムとしては、物性値を改善したフッ素含有樹脂を用いて形成することによって、その表面における中心線平均粗さを略0.1〜0.5μm程度とすることが可能となる。すなわち、粒状物の平均集合粒径(略0.2μm)とダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(略0.1〜0.5μm)とを比較すると、1:0.5〜2.5程度となる。
また、ダイヤフラム表面の中心線平均粗さの大きさについて、本実施形態に係る技術と従来技術と比較すれば、本実施形態/従来技術は、0.5〜2.5/10程度となる。
【0060】
つまり、本実施形態においては、物性値を改善したフッ素含有樹脂を用いてダイヤフラムを形成することにより(具体的な形成方法については後述する)、ダイヤフラムの表面平滑性を向上させることが可能となるため(ダイヤフラム表面のポーラスの大きさを従来よりも小さくすることが可能となるため)、ダイヤフラム表面における粒状物の詰まりを、従来よりも低減させることができる。
よって、本実施形態によれば、ダイヤフラムの表面における粒状物の詰まりに起因した、ダイヤフラムの亀裂や割れ等の発生率を低下させて、ダイヤフラムの耐久性を向上させることが可能となる。そして、係るダイヤフラムを用いて往復動ポンプを構成することによって、ダイヤフラムの交換頻度を低減可能な耐久性に優れた往復動ポンプを得ることができる。
【0061】
ここで、上述したダイヤフラムを形成する方法としては、次の二通りの方法が考えられる。なお、ここでは、ダイヤフラムの表面を形成する際に用いられる樹脂シートの形成方法を説明し、この樹脂シートを用いてダイヤフラムを形成する方法については、省略する。本実施形態においては、後述する樹脂シートを用いてダイヤフラムを形成する方法としては、一般的に知られているいずれの方法も適用可能である。
【0062】
図5は、本実施形態に係るダイヤフラムの樹脂シートの形成方法の第一の例を示した概略図である(以下、この図5に示した方法を「第一の方法」という。)。
【0063】
第一の方法においては、まず第一の工程として、図5(イ)に示すべく、フッ素含有樹脂を焼成して、円柱形の成形部材51が形成される。この際、成形部材51が、75φ×100L程度の寸法を有する場合においては、成形部材51を焼成する際の焼成条件としては、所定の昇温(50℃/hで6.9時間程度)を行って、所定温度(365℃程度)で所定時間(7.5時間程度)の焼成を行った後に、所定の降温を行う条件が好ましい。
【0064】
次に、第二の工程として、図5(ロ)に示すべく、成形部材51を矢印R方向に回転させつつ、ダイヤモンドバイト53を矢印S方向に進行させて、成形部材51から所定厚さの樹脂シート55が切り出される。なお、この図5(ロ)は、樹脂シート55が、成形部材51から、完全に切り出される前の状態を示している。
【0065】
そして、図5(ハ)は、切り出された樹脂シート55の概略図を示したものである。本実施形態に係るダイヤフラムを形成する際に用いられる樹脂シートの厚さtは、略0.3mm程度である。
【0066】
この図5に示した第一の方法においては、図5(ロ)に示すべく、成形部材51から樹脂シート55を切り出す際に、ダイヤモンドバイト53が用いられる。したがって、この方法にて得られる樹脂シート55の表面は、非常に高い平滑度を有することとなる。そして、このようにして得られた樹脂シート55を用いてダイヤフラムを形成することによって、先に述べた中心線平均粗さが略0.1〜0.5μm程度の物性値を有するダイヤフラムを得ることができる。
【0067】
また、図6は、本実施形態に係るダイヤフラムの樹脂シートの形成方法の第二の例を示した概略図である(以下、この図6に示した方法を「第二の方法」という。)。なお、この第二の方法においては、側面側保持手段61、下面側挟持手段62、および上面側挟持手段63を用いて、所望の樹脂シートを得ることができる。
【0068】
第二の方法においては、まず第一の工程として、図6(イ)に示すべく、側面側保持手段61と下面側挟持手段62とで形成される凹部に、樹脂シートを形成するための粉末体64が注入される。
【0069】
次に、第二の工程として、図6(ロ)に示すべく、下面側挟持手段62と上面側挟持手段63とを用いて、粉末体64を挟持した状態で、所定加圧速度を加えつつ、所定圧力を所定時間加え、圧縮成形を行う。ここで、所定加圧速度としては、150mm/min程度、また、所定圧力としては、300kg/cm2程度、さらに、所定時間としては、5分間程度であることが好ましい。
次に、加圧成形された樹脂シートを炉の中に入れて焼成加工を行う。この際の焼成条件としては、所定の昇温(50℃/hで6.9時間程度)を行って、所定温度(365℃程度)で所定時間(7.5時間程度)の焼成を行った後に、所定の降温を行う条件が好ましい。
なお、ここでは、加圧圧縮工程と焼成工程とを別々に行う場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、加圧しながら焼成してもよい(加圧圧縮工程と焼成工程とを同時に行ってもよい)。
【0070】
この第二の方法においては、このようにして、粉末体64(図6(イ)参照)に対し、所定の圧力および温度を加えることによって、樹脂シート65が形成される。
【0071】
そして、図6(ハ)は、下面側挟持手段62と上面側挟持手段63との挟持状態を解除して、側面側保持手段61と下面側挟持手段62とで形成される凹部から取り出された樹脂シート65の概略図を示したものである。本実施形態に係るダイヤフラムを形成する際に用いられる樹脂シートの厚さtは、先にも述べたように、略0.3mm程度である。
【0072】
この図6に示した第二の方法においては、下面側挟持手段62(の上面62a)および上面側挟持手段63(の下面63a)の少なくとも一方が、高い平滑性を有すべく形成されている。具体的には、少なくともどちらかの面が、中心線平均粗さにして、0.1〜0.5μm以下の平滑性を有している。
この第二の方法においては、下面側挟持手段62(の上面62a)および上面側挟持手段63(の下面63a)の少なくとも一方が、上述した平滑性を有しているため、形成される樹脂シート65は、高い平滑性を有することとなる。
【0073】
したがって、この第二の方法にて得られた樹脂シート65を用いてダイヤフラムを形成することによって、先に述べた中心線平均粗さが略0.1〜0.5μm程度の物性値を有するダイヤフラムを容易に得ることが可能となる。
【0074】
また、この第二の方法によれば、第一の方法の如く、切削工程(図5(ロ)にて説明した第一の方法における第二の工程)を有することなく、焼成工程のみにて、所望の樹脂シートを得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、亀裂や割れ等の発生率を低下させ得るダイヤフラムを形成することによって、ダイヤフラムの耐久性を向上させ、係るダイヤフラムを用いて往復動ポンプを構成して、ダイヤフラムの交換頻度を低減させることが可能な往復動ポンプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッド部近傍の概略断面図
【図2】図1のA部拡大図
【図3】本発明の第二の実施形態に係る往復動ポンプにおけるポンプヘッド近傍の部分拡大断面図
【図4】本発明の第三の実施形態に係る往復動ポンプにおけるポンプヘッド近傍の部分拡大断面図
【図5】本発明の他の実施形態に係る往復動ポンプを構成するダイヤフラムに用いられる樹脂シートを形成する第一の方法を示す概略図
【図6】本発明の他の実施形態に係る往復動ポンプを構成するダイヤフラムに用いられる樹脂シートを形成する第二の方法を示す概略図
【図7】従来技術に係る往復動ポンプのポンプヘッド部近傍の概略断面図
【図8】図7のY部拡大図
【符号の説明】
11,31,41…ダイヤフラム、11a,31a…周縁部、11b,31b…可動部、12…ピストン部、13…第一の継手、13a…吸入部、14…第二の継手、14a…吐出部、15…吸入側チャッキボール、16…吐出側チャッキボール、21…スペーサ(固定部)、22…ポンプヘッド(押さえ部)、22a…搬送路、42…第一のダイヤフラム層、43…第二のダイヤフラム層、51…成形部材、53…ダイヤモンドバイト、55…樹脂シート、61…側面側保持手段、62…下面側挟持手段、63…上面側挟持手段、64…粉末体、65…樹脂シート
Claims (2)
- ダイヤフラムの往復動を用いて懸濁液の搬送を行う往復動ポンプにおいて、前記懸濁液と接する前記ダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜0.5μm程度であり、
フッ素含有樹脂から成る樹脂シートを用いて前記ダイヤフラム表面が形成されており、前記樹脂シートが、粉末体を焼成して円柱形の成形部材を形成する工程と、前記成形部材からダイヤモンドバイトを用いてシート状に切り出す工程とを用いて形成され、
前記ダイヤフラムが、固定手段と押さえ手段とを用いて圧縮して固定される周縁部と、前記周縁部の径方向内側に設けられた可動部とを備え、
前記ダイヤフラムの往復動方向における前記周縁部の厚さが、前記可動部よりも厚く形成されており、前記可動部の外周縁が、前記固定手段と前記押さえ手段とに当接した状態で、前記固定手段と前記押さえ手段とにより圧縮されず、
前記可動部の外周縁における径方向の長さLが以下の式を満足することを特徴とする往復動ポンプ。
L ≧ (Dmax × 30 + R)
Dmax:懸濁液中の粒状物の最大集合粒径
R:周縁部近傍に位置する押さえ手段のR値 - ダイヤフラムの往復動を用いて懸濁液の搬送を行う往復動ポンプにおいて、前記懸濁液と接する前記ダイヤフラム表面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜0.5μm程度であり、
フッ素含有樹脂から成る樹脂シートを用いて前記ダイヤフラム表面が形成されており、前記樹脂シートが、粉末体に、所定圧力と所定温度とを加えることによって形成され、
前記ダイヤフラムが、固定手段と押さえ手段とを用いて圧縮して固定される周縁部と、前記周縁部の径方向内側に設けられた可動部とを備え、
前記ダイヤフラムの往復動方向における前記周縁部の厚さが、前記可動部よりも厚く形成されており、前記可動部の外周縁が、前記固定手段と前記押さえ手段とに当接した状態で、前記固定手段と前記押さえ手段とにより圧縮されず、
前記可動部の外周縁における径方向の長さLが以下の式を満足することを特徴とする往復動ポンプ。
L ≧ (Dmax × 30 + R)
Dmax:懸濁液中の粒状物の最大集合粒径
R:周縁部近傍に位置する押さえ手段のR値
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