JPH07324680A - 流動体供給方法および装置 - Google Patents

流動体供給方法および装置

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JPH07324680A
JPH07324680A JP11692694A JP11692694A JPH07324680A JP H07324680 A JPH07324680 A JP H07324680A JP 11692694 A JP11692694 A JP 11692694A JP 11692694 A JP11692694 A JP 11692694A JP H07324680 A JPH07324680 A JP H07324680A
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JP
Japan
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fluid
tubular member
valve
communication space
chemical liquid
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Application number
JP11692694A
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English (en)
Inventor
Haruo Amada
春男 天田
Nobuaki Hoshi
伸明 星
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気泡や異物などの不純物が混入しない高純度
な流動体を、所定量高精度に供給する流動体供給方法お
よび装置を提供する。 【構成】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空間で
ある薬液供給ポンプ室57を有する筒状部材51と、薬
液供給ポンプ室57内に吸入薬液61を案内する吸入側
チューブ59と、薬液供給ポンプ室57内からの吸入薬
液61を案内する吐出側チューブ63と、吸入側チュー
ブ59から薬液供給ポンプ室57内への吸入薬液61の
流れを許容し逆方向の流れを阻止する吸入側逆止弁58
と、薬液供給ポンプ室57から吐出側チューブ63への
吸入薬液61の流れを許容し逆方向の流れを阻止する吐
出側逆止弁62と、筒状部材51を繰り返し膨張収縮し
て吐出側チューブ63に吸入薬液61を供給する制御手
段である筒状部材膨張駆動流体55および筒状部材収縮
駆動流体56とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流動体を供給する流動体
供給技術に関し、特に半導体ウェハ製造業、液晶基板製
造業、磁気ディスク製造業をはじめ、多層配線基板製造
業などにおける流動体供給技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下に説明する技術は、本発明を研究、
完成するに際し、本発明者によって検討されたものであ
り、その概要は次のとおりである。
【0003】半導体ウェハ製造業をはじめ、液晶基板製
造業、磁気ディスク製造業、多層配線基板製造業などの
製造プロセスでは、フォトレジスト液、スピニオンガラ
ス液、ポリミド樹脂液、純水、現像液(アルカリ系薬
液)、エッチング液(酸系薬液)、有機溶剤などの薬液
を用いた化学プロセスが多用されている。
【0004】ここで、半導体ウェハ製造プロセスについ
てみると、これらの薬液処理プロセスにより製造される
要求加工寸法、例えば、半導体素子のパターンサイズは
0.3μmから0.18μmと微細化されていることによ
り、薬液供給に伴う薬液中の異物、気泡などの液中不純
物を除去し、クリーンな状態で薬液を供給する技術が要
求されている。
【0005】これらの分野では、フォトレジストなどの
薬液を供給した後に、生じる流動体吐出ノズルからの液
だれを防止する狙いから、薬液を供給した後に、薬液を
流動体吐出ノズル内に引き込むサックバック手段(サッ
クバック弁)を設けているのが一般的であり、前記のよ
うな背景から、種々な薬液供給装置が提案されている。
【0006】すなわち、供給薬液中の異物混入を避ける
手段として、フィルタ、ポンプ、制御弁を一体化し、液
体供給系内の液溜り量を低減し、その上、フィルタによ
り異物を除去する方法が、特表昭64−500135号
公報により公知である。
【0007】また、供給薬液中の気泡混入を避ける手段
として、薬液供給部のフィルタに気泡をトラップさせて
分岐配管により除去する方法が、特開昭62−2119
20号公報により公知となっている。
【0008】さらに、液体供給量およびサックバック量
の変動を防止する手段として、薬液容器を加圧し、液体
容器加圧弁、減圧弁および液体供給弁の開閉タイミング
を独立に制御する方法が、特開昭63−76327号公
報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した技
術においては、短期的には効果があるが、長期的には完
全ではなく、供給薬液中の気泡、異物などの不純物を完
全に除去することができない。
【0010】その上、供給薬液を一定量精度良く供給す
ることができないことや、薬液供給後に、一定量精度良
く流動体吐出ノズル内に薬液をサックバックすることが
できないことが問題点とされている。
【0011】すなわち、特表昭64−500135号公
報に記載の薬液供給手段では、薬液供給制御弁であるダ
イヤフラム膜が破損すると共に、ダイヤフラム膜が劣化
する過程で、パーティクルが発生する。
【0012】その上、フィルタ膜に気泡がトラップし、
フィルタ膜の濾過面積が削減すると、フィルタ圧力損失
が高まり、ゲル状異物がフィルタ膜を通過し、供給液体
中のパーティクル数が増加する。また、フィルタ膜に気
泡がトラップすると、薬液を供給する際のポンプ加圧
時、気泡が加圧圧縮され、フィルタ内蔵ポンプ内の薬液
容量が変動すると共に、ポンプ加圧力が変動し、吐出量
が変動する。
【0013】さらに、特開昭62−211920号公報
に記載の液中気泡除去手段では、気泡と共に、供給液体
が気泡排出分岐配管より排出される。このため、排出液
体により、気泡排出分岐配管が詰まり、気泡の除去効率
が低下する。
【0014】次に、特表昭64−500135号公報に
記載の薬液供給手段では、薄膜プレートの一部の小面積
を強制変形させて、開閉弁動作機能とサックバック弁機
能を果たしている。
【0015】この結果、長時間使用中に、開閉弁機能を
果たしている薄膜プレートの一部の小面積部分がクリー
プ現象を引き起こし、開閉弁動作速度が変動し、薬液吐
出後の液切れが悪くなり、液だれを生じる。さらに、弁
機能を果たしている、薄膜プレートの一部の小面積部分
のクリープ現象が進行し、破壊に至る過程で、表層劣化
を生じクラックした固形物がパーティクルとして作用す
る。
【0016】その上、開閉弁動作速度が変動すると、サ
ックバック動作速度が変動し、液体流動体吐出ノズル内
で、液体が分離したり、所定量のサックバックができな
いサックバック動作不良を生じる。
【0017】一方、特開昭63−76327号公報に開
示されているサックバック制御手段では、薬液供給加圧
容器と流動体吐出ノズル間のフィルタを設けると、使用
過程で、フィルタ膜に気泡やパーティクルがトラップ
し、フィルタ圧力損失が変動する。この結果、フィルタ
圧力損失値に合わせて、薬液供給加圧容器の加圧力と、
開閉弁の開閉タイミングを調整しないと、サックバック
動作不良が生じ、液だれを生じる。
【0018】本発明の目的は、気泡や異物などの不純物
が混入しない高純度な流動体を、所定量高精度に供給す
る流動体供給方法および装置を提供することにある。
【0019】また、本発明のその他の目的は、流動体供
給後の液切れを良くすると共に、流動体供給後に流動体
吐出ノズル内に流動体を引き戻すサックバック動作不良
を防止することにある。
【0020】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0022】すなわち、本発明による流動体供給方法
は、薄膜からなり弾性変形自在の筒状部材の内側あるい
は外側に形成され、かつそれぞれ流動体を案内する吸入
側チューブと吐出側チューブとの間に設けられた連通空
間の容積を制御し、前記流動体を吸入吐出するものであ
る。
【0023】また、前記筒状部材の外側表面もしくは内
側表面に加圧力もしくは負圧力を与えることにより、前
記筒状部材を変形し、前記連通空間の容積を制御するも
のである。
【0024】本発明による流動体供給装置は、薄膜から
なり内側あるいは外側に連通空間を有する筒状部材と、
前記連通空間内に流動体を案内する吸入側チューブと、
前記連通空間内からの流動体を案内する吐出側チューブ
と、前記筒状部材を変形して前記連通空間の容積を変化
させる制御手段とを有するものである。
【0025】また、本発明による流動体供給装置は、薄
膜からなり内側あるいは外側に連通空間を有する筒状部
材と、前記連通空間内に流動体を案内する吸入側チュー
ブと、前記連通空間内からの流動体を案内する吐出側チ
ューブと、前記吸入側チューブから前記連通空間内への
前記流動体の流れを許容し逆方向の流れを阻止する吸入
側逆止弁と、前記連通空間から前記吐出側チューブへの
前記流動体の流れを許容し逆方向の流れを阻止する吐出
側逆止弁と、前記筒状部材を繰り返し膨張収縮して前記
吐出側チューブに前記流動体を供給する制御手段とを有
するものである。
【0026】
【作用】上記した手段によれば、弾性変形自在の筒状部
材によって形成された連通空間の容積を制御し、前記連
通空間内に流動体を吸入すると共に、前記連通空間外に
流動体を吐出する。
【0027】つまり、前記連通空間の容積を大きく制御
することにより、前記連通空間内に流動体を吸入し、逆
に、前記連通空間の容積を小さく制御することにより、
連通空間内に蓄積された流動体を、連通空間外に吐出す
ることができる。
【0028】また、前記連通空間が吸入側チューブと吐
出側チューブとに接続されていることにより、前記連通
空間内を、一方向に流動体を流すことができ、流動体供
給に伴う液溜りによる流動体の劣化やゲル状異物などの
パーティクルの発生を抑えることができる。
【0029】さらに、流動体供給時の流れ方向を一方向
にすることにより、流動体供給系内に、急激に流動体通
過面積を変化させるオリフィスを設けない限り、気泡の
発生を防止することができる。
【0030】また、本発明による流動体供給装置は、弾
性変形自在の筒状部材が設けられ、前記筒状部材を弾性
変形させることによって流動体の流量あるいは流動方向
を制御するものである。つまり、流動体の動作を制御す
る筒状部材が薄膜からなる筒状であることにより、流動
体供給制御量に対する変形制御面積を大きくすることが
できる。
【0031】この結果、同一の吐出量で比較した場合、
前記した公知例である特表昭64−500135号公報
のダイヤフラムポンプにおけるダイヤフラム膜などに比
較し、筒状部材の変形量を少なく抑えることができ、流
動体供給時に、前記筒状部材を繰り返し膨張収縮して
も、前記筒状部材の劣化が抑えられ、表面劣化に伴い筒
状部材が剥離し、固形物がパーティクルとして流動体に
悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0032】一方、本発明による流動体供給装置は、前
記筒状部材の内部に、もしくは前記吸入側逆止弁と前記
筒状部材とを接続する流路内に、あるいは前記筒状部材
と前記吐出側逆止弁とを接続する流路内にフィルタなど
の気泡をトラップする部材が構成されることがないた
め、トラップされた気泡による前記連通空間の容積の変
動を防止することができる。
【0033】さらに、前記筒状部材の内部もしくは外部
に変形しにくい柱状構造体が構成されるため、前記筒状
部材と前記柱状構造体とによって形成された連通空間の
容積を一定に保つことができる。これにより、高純度な
流動体を所定量高精度に供給する技術を提供することが
できる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0035】(実施例1)図1は本発明による流動体供
給装置の一実施例である筒状薬液供給ポンプの構造の一
例を示す断面図である。
【0036】まず、前記流動体供給装置である筒状薬液
供給ポンプ66の構造について説明すると、薄膜からな
り内側あるいは外側に連通空間である薬液供給ポンプ室
57を有する筒状部材51と、薬液供給ポンプ室57内
に流動体である吸入薬液61を案内する吸入側チューブ
59と、薬液供給ポンプ室57内からの吸入薬液61を
案内する吐出側チューブ63と、吸入側チューブ59か
ら薬液供給ポンプ室57内への吸入薬液61の流れを許
容し逆方向の流れを阻止する吸入側逆止弁58と、薬液
供給ポンプ室57から吐出側チューブ63への吸入薬液
61の流れを許容し逆方向の流れを阻止する吐出側逆止
弁62と、筒状部材51を繰り返し膨張収縮して吐出側
チューブ63に吸入薬液61を供給する制御手段とから
なるものである。
【0037】なお、前記制御手段は、流体、粉体などの
流動体、もしくは弾性体であるが本実施例1における前
記制御手段は、真空排気などによる筒状部材膨張駆動流
体55およびエアなどによる筒状部材収縮駆動流体56
である。
【0038】ここで、筒状部材51は円筒状であり、化
学薬品などに安定なテトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFAと略
す)などの材料によって形成され、同じくPFA材料に
よって形成された柱状ハウジング50内に溶着されてい
る。
【0039】さらに、筒状部材51内には、PFA材料
によって形成された柱状構造体52が溶着されている。
【0040】したがって、柱状ハウジング50と筒状部
材51とによって密閉された筒状部材駆動室53が構成
されている。この筒状部材駆動室53には、エア駆動な
どの流体駆動により、筒状部材51を収縮膨張駆動させ
るための筒状部材駆動用制御口54が接続されている。
【0041】また、筒状部材駆動用制御口54は、図5
に示すポンプ制御部360などに接続されており、真空
排気などによって筒状部材51を膨張させるための筒状
部材膨張駆動流体55、あるいは、エアなどの筒状部材
収縮駆動流体56の供給量が制御されて筒状部材駆動室
53へ供給される。
【0042】一方、筒状部材51と柱状構造体52とに
よって、連通空間である薬液供給ポンプ室57が形成さ
れている。この薬液供給ポンプ室57には、吸入側逆止
弁58を介して、吸入側チューブ59が接続されてい
る。前記吸入側逆止弁58は吸入側逆止弁ボール60に
より吸入薬液61を、薬液供給ポンプ室57の一方向だ
けに吸入する機能を有する。
【0043】さらに、薬液供給ポンプ室57には、吐出
側逆止弁62を介して、吐出側チューブ63が接続され
ている。この吐出側逆止弁62は、吐出側逆止弁ボール
64により、吐出薬液65を薬液供給ポンプ室57か
ら、吐出側チューブ63側の一方向だけに吐出する機能
を有する。
【0044】なお、薬液供給ポンプ室57に蓄えられる
薬液容量は、柱状構造体52の大きさと、筒状部材51
の大きさとよって決定される。
【0045】次に、前記筒状薬液供給ポンプ66による
流動体供給方法について説明すると、図5に示す薬液供
給全体制御部362から、薬液供給動作を開始させる
と、薬液供給全体制御部362は、ポンプ制御部360
(図5参照)を制御し、所定負圧力の制御手段である筒
状部材膨張駆動流体55を所定時間作用させ、筒状部材
駆動室53を負圧状態にする。
【0046】この結果、筒状部材51が膨張し、連通空
間である薬液供給ポンプ室57内が負圧状態となり、吸
入側逆止弁58を開いて、吸入薬液61を薬液供給ポン
プ室57内に所定時間吸入することにより、所定量の吸
入薬液61を薬液供給ポンプ室57内に吸入することが
できる。
【0047】その後、前記ポンプ制御部360を制御
し、所定圧力の制御手段である筒状部材収縮駆動流体5
6を所定時間作用させ、筒状部材駆動室53を加圧状態
にする。
【0048】この結果、筒状部材51を収縮させ、連通
空間である薬液供給ポンプ室57内が加圧状態となり、
吸入側逆止弁58が閉じ、吐出側逆止弁62が開き、薬
液供給ポンプ室57内に吸入された吸入薬液61を吐出
薬液65として外部へ吐出する。
【0049】本実施例1の流動体供給方法および装置に
よれば、以下のような効果が得られる。
【0050】すなわち、流動体供給装置である筒状薬液
供給ポンプ66が筒状構造であり、流動体である吸入薬
液61または吐出薬液65の流れ方向を一方向にするも
のである。
【0051】これにより、筒状薬液供給ポンプ66の薬
液供給系における薬液(流動体)の滞留を低減し、その
滞留時間を最小化することができ、薬液滞留に伴う供給
薬液の劣化、固形化、あるいはガスバブル化(気泡)を
防止することが可能となり、常にクリーンな状態で薬液
を供給することができる。
【0052】また、薬液(流動体)の流れ方向を一方向
にすることにより、仮りに、筒状薬液供給ポンプ66内
の薬液供給系において、ガスバブル(気泡)や、パーテ
ィクルが発生しても、薬液供給系における巻き込み現象
を少なくでき、短時間で、前記薬液供給系の外部に吐出
できる。
【0053】さらに、筒状部材51の内部に変形しにく
い柱状構造体52が構成されるため、筒状部材51と柱
状構造体52とによって形成された連通空間である薬液
供給ポンプ室57の容積を一定に保つことができる。
【0054】また、筒状薬液供給ポンプ66を円筒状の
筒状構造にすることによって、直接薬液に接触する素材
を、例えば、PFA製の引き抜きパイプによって形成す
ることができ、その内面の面粗度をRmax=0.2μm
以下にすることができる。
【0055】さらに、筒状薬液供給ポンプ66の内部に
薄膜からなる筒状部材51を設けることにより、薬液供
給に必要な容量のみを構成できる。その結果、デッドボ
リューム(不要な容積)を最小にすることができる。
【0056】また、本実施例1による流動体供給方法
は、それに用いられる筒状薬液供給ポンプ66が薄膜か
らなる筒状部材であり、前記薄膜を変形制御し、前記薄
膜に囲まれた内容積を制御することにより、薬液を供給
する方式である。
【0057】したがって、筒状薬液供給ポンプ66にお
いて、薄膜からなる筒状部材51の表面積(つまり、薬
液供給を制御する加圧または負圧制御面積)を大きくで
きることにより、薬液供給に必要な筒状部材51に形成
された薄膜の変形量を少なくすることができる。
【0058】これにより、薬液供給に伴う前記薄膜の劣
化を防止でき、前記薄膜の表層劣化によるクラックの発
生を防止することができる。その結果、パーティクルの
発生を防止し、流動体供給装置である筒状薬液供給ポン
プ66の信頼性の向上を図ることができる。
【0059】また、前記薄膜の単位面積当たりの変形量
を少なくできることにより、PFAなどのクリープ変形
現象を生じやすい材料を用いても、クリープ変形の発生
を抑えることができ、前記薄膜の応答性の良い状態を保
ったまま、薬液供給制御を行うことができる。その結
果、クリーンかつ高純度な状態で再現性良く薬液を供給
することができ、また、その供給量も高精度に保つこと
ができる。
【0060】さらに、前記薄膜の変形量を少なくできる
ことにより、薬液供給部(薬液供給ポンプ室57)に流
動体である薬液を吸入する際に用いる負圧力の変化量を
小さくすることができ、薬液吸入時に生じるガスバブル
(気泡)の発生を防止することができる。
【0061】また、薬液供給を行う上で、応答性の良い
制御ができることにより、薬液供給後の液切れを良くす
ると共に、薬液供給の速度を再現精度良く制御すること
ができる。
【0062】なお、筒状薬液供給ポンプ66において、
薬液が直接流れる断面形状を円形などの円筒状にするこ
とにより、薬液供給系内に急激に断面形状を変化させる
オリフィス構造を設ける必要がなくなる。この結果、急
激な断面変化に伴う、キャビテーション現象などによる
ガスバブル(気泡)の発生や薬液の劣化を防止すること
ができる。
【0063】さらに、筒状薬液供給ポンプ66の構造の
シンプル化が可能となることにより、該筒状薬液供給ポ
ンプ66のコスト低減が可能になる。また、PFAなど
の引き抜きパイプ成形法を用いて、筒状部材51を製造
できることにより、流動体である薬液に直接接触する面
(例えば、パイプなどの内面)に対する金属などの不純
物の付着(メタルコンタミ)を防止することができる。
【0064】また、PFAなどによる引き抜きチューブ
成形法(もしくは押し出し成形法)では、成形素材パウ
ダー(タブレット)の選定と、成形条件の最適化とによ
り、面粗度をRmax値で0.2μm以下にすることも可
能であり、面粗度に起因する薬液の滞留を防止すること
ができ、薬液供給系内で発生する薬液劣化に伴う固形異
物の発生を低減することができる。
【0065】(実施例2)図2は本発明による流動体供
給装置の他の実施例である筒状サックバック弁の構造の
一例を示す断面図である。
【0066】まず、前記筒状サックバック弁の構造につ
いて説明すると、薄膜からなり内側あるいは外側に連通
空間であるサックバック室107を有する筒状部材10
1と、流動体収容タンク201(図3参照)に接続され
サックバック室107に流動体である吸入薬液110を
案内する吸入側チューブ108と、先端に流動体吐出ノ
ズル206(図3参照)を有しサックバック室107か
らの吸入薬液110を案内する吐出側チューブ109
と、前記流動体吐出ノズル206からの吐出薬液111
の吐出を停止した時に吐出側チューブ109内の吐出薬
液111をサックバック室107に吸入する制御手段と
からなるものである。
【0067】なお、前記制御手段は、流体、粉体などの
流動体、もしくは弾性体であるが本実施例2における前
記制御手段は、真空排気などによる筒状部材膨張駆動流
体105およびエアなどによる筒状部材収縮駆動流体1
06である。
【0068】ここで、PFA製の筒状部材101は、P
FA製の柱状ハウジング100内に溶着され、さらに、
筒状部材101内にはPFA製の柱状構造体102が溶
着されている。
【0069】また、柱状ハウジング100と筒状部材1
01とによって、密閉された筒状部材駆動室103が構
成されている。さらに、この筒状部材駆動室103に
は、筒状部材101を収縮膨張させるための筒状部材駆
動制御口104が接続されている。
【0070】なお、筒状部材駆動制御口104は、サッ
クバック弁制御部361(図5参照)に接続され、真空
排気などによる筒状部材101を膨張させるための筒状
部材膨張駆動流体105、あるいは、エアなどの筒状部
材収縮駆動流体106の供給量が制御されて筒状部材駆
動室103へ供給される。
【0071】一方、筒状部材101と柱状構造体102
とによって、連通空間であるサックバック室107が形
成されている。このサックバック室107には、吸入側
チューブ108と吐出側チューブ109とがそれぞれ接
続されている。
【0072】次に、本実施例2による筒状サックバック
弁112による流動体供給方法について説明する。
【0073】まず、筒状部材駆動制御口104に、真空
排気などによる筒状部材膨張駆動流体105が作用する
と、筒状部材駆動室103が負圧状態になり、筒状部材
101が膨張し、サックバック室107へ吸入薬液11
0を吸入する。
【0074】また、筒状部材駆動制御口104に、エア
などの筒状部材収縮駆動流体106が作用すると、筒状
部材駆動室103が加圧状態になり、筒状部材101が
収縮され、サックバック室107内の吸入薬液110
が、吸入側チューブ108と吐出側チューブ109の両
側に吐出薬液111として吐出する。
【0075】つまり、吸入薬液110や吐出薬液111
などからなる薬液を供給している際中に、筒状部材駆動
制御口104に筒状部材収縮駆動流体106を作用さ
せ、筒状部材駆動室103を加圧状態とし、筒状部材1
01を収縮させ、サックバック室107の容量を小さく
しておく。
【0076】その後、前記薬液の供給が終了した時点
で、吸入側チューブ108側の薬液供給系を遮断し(バ
ルブを閉じるなど)、筒状部材駆動制御口104に筒状
部材膨張駆動流体105を作用させることにより、筒状
部材駆動室103は負圧状態になり、筒状部材101は
膨張する。
【0077】これにより、サックバック室107の容量
が大きくなり、吐出側チューブ109側から、前記薬液
を吸入薬液110として吸入し、前記薬液を所定量サッ
クバックする。
【0078】なお、本実施例2の流動体供給装置である
筒状サックバック弁112によって得られる効果は、実
施例1で説明したものと同様であるため、その重複説明
は省略する。
【0079】(実施例3)図3は本発明による流動体供
給装置の他の実施例であるサックバック弁一体筒状ポン
プの構造の一例を示す断面図である。
【0080】まず、本実施例3の流動体供給装置である
サックバック弁一体筒状ポンプ204の構成について説
明すると、薄膜からなり内側あるいは外側に連通空間で
あるポンプサックバック室210を有するポンプ用筒状
部材208と、流動体収容タンクであるエッチング液容
器201に接続されポンプサックバック室210にエッ
チング液200(流動体)を案内する吸入側チューブ2
11と、先端に流動体吐出ノズル206を有しポンプサ
ックバック室210からのエッチング液200を案内す
る吐出口220と、薄膜からなりエッチング液容器20
1から吐出口220に至る流路221に連通する絞り用
連通空間222を内側あるいは外側に有する絞り用筒状
部材212と、吸入側チューブ211の流路221を開
閉する開閉弁であるエアオペレート開閉弁203と、絞
り用筒状部材212を膨張収縮して流路221の開度を
制御し、かつ流動体吐出ノズル206からの吐出エッチ
ング液217(流動体)の吐出を停止した時に絞り用筒
状部材212内の流動体をポンプサックバック室210
に吸入する制御手段(図示せず)とからなるものであ
る。
【0081】なお、前記制御手段は、流体、粉体などの
流動体、もしくは弾性体であるが本実施例3における前
記制御手段は、真空排気やエアなどである。
【0082】さらに、流路221には、例えばエッチン
グ液200の供給時に、前記エッチング液200を濾過
するフィルタ202が設けられており、また、エアオペ
レート開閉弁203とサックバック弁一体筒状ポンプ2
04とを制御する空圧制御部215が設置されている。
【0083】また、エッチング液200は、図示しない
半導体ウェハ表面の酸化膜をエッチング処理する際など
に用いる薬液(流動体)であり、流動体収容タンクであ
るエッチング液容器201内に収容されている。
【0084】ここで、サックバック弁一体筒状ポンプ2
04においては、PFA製の柱状ハウジング207内
に、薄膜からなるポンプ用筒状部材208が溶着され、
密閉されたポンプ用筒状部材駆動室209が構成されて
いる。
【0085】さらに、ポンプ用筒状部材208内には、
PFA製の柱状構造体219が溶着され、連通空間であ
るポンプサックバック室210が構成されている。この
ポンプサックバック室210には、吸入側チューブ21
1と筒状絞り弁205が接続されており、前記筒状絞り
弁205には、絞り用筒状部材212とその絞り用筒状
部材駆動室213が構成されている。
【0086】一方、ポンプ用筒状部材駆動室209に
は、ポンプ用筒状部材駆動制御口214が設けられ、空
圧制御部215に接続されている。この空圧制御部21
5は、エアオペレート開閉弁203とポンプ用筒状部材
駆動室209および絞り用筒状部材駆動室213に作用
するエア駆動圧力値を制御する機能を有している。
【0087】同様に、絞り用筒状部材駆動室213に
は、絞り用筒状部材駆動制御口216が設けられ、空圧
制御部215に接続されている。
【0088】次に、本実施例3の流動体供給装置である
サックバック弁一体筒状ポンプ204における流動体供
給方法について説明すると、まず、空圧制御部215に
より、絞り用筒状部材駆動室213を加圧状態にし、筒
状絞り弁205を絞る。この時の絞り量は、エアオペレ
ート開閉弁203が開いた時の開口面積より小さくし、
エッチング液200の流量抵抗を大きくすると共に、流
動体吐出ノズル206に引込まれたエッチング液200
が、流動体吐出ノズル206から飛び出さず、所定量の
サックバック量を確保できるものとする。
【0089】この状態で、エアオペレート開閉弁203
を開き、ポンプ用筒状部材駆動室209の圧力を負圧状
態にすると、ポンプサックバック室210が負圧にな
り、エッチング液容器201内のエッチング液200
が、フィルタ202で濾過されて、ポンプサックバック
室210内に吸入される。
【0090】その後、所定時間、所定量のエッチング液
200が、ポンプサックバック室210に吸入される
と、空圧制御部215は、エアオペレート開閉弁203
を閉じ、絞り用筒状部材駆動室213を負圧状態にし、
さらに、筒状絞り弁205を開き、ポンプ用筒状部材駆
動室209の圧力を加圧状態にする。
【0091】この結果、ポンプサックバック室210に
蓄えられたエッチング液200は、吐出エッチング液2
17として、流動体吐出ノズル206から吐出する。
【0092】さらに、所定時間、所定量の吐出エッチン
グ液217が吐出すると、空圧制御部215はエアオペ
レート開閉弁203を閉じた状態で、ポンプサックバッ
ク室210を負圧状態に制御する。この状態で、流動体
吐出ノズル206から吐出した吐出エッチング液217
を吸入し、吸入エッチング液218として、流動体吐出
ノズル206内にサックバックする。
【0093】次に、本実施例3の流動体供給装置から得
られる効果は、サックバック弁と筒状薬液供給ポンプと
を一体形としたサックバック弁一体筒状ポンプ204を
用いたことにより、前記流動体供給装置の構造を簡略化
できることである。
【0094】なお、本実施例3の流動体供給装置によっ
て得られる上記以外の他の効果については、実施例1に
おいて説明したものと同様であるため、その重複説明は
省略する。
【0095】(実施例4)図4は本発明による流動体供
給装置の他の実施例である開閉弁・サックバック弁・ポ
ンプ一体形装置の構造の一例を示す断面図である。
【0096】まず、本実施例4の流動体供給装置である
開閉弁・サックバック弁・ポンプ一体形装置の構成につ
いて説明すると、薄膜からなり内側あるいは外側に連通
空間321を有する筒状部材312と、連通空間321
内に流動体である供給薬液320を案内する吸入側チュ
ーブ300と、薄膜からなる開閉用筒状部材307を有
し吸入側チューブ300と連通空間321との間の供給
薬液320の流れを開放もしくは遮断する吸入側開閉弁
301と、薄膜からなる開閉用筒状部材315を有し連
通空間321からの供給薬液320の流れを開放もしく
は遮断する吐出側開閉弁303と、薄膜からなるサック
バック用筒状部材318および先端に流動体吐出ノズル
305を有し流動体吐出ノズル305内の供給薬液32
0を吸入するサックバック弁304と、筒状部材31
2、開閉用筒状部材307,315およびサックバック
用筒状部材318の膨張収縮を制御し、かつ流動体吐出
ノズル305からの供給薬液320の吐出を停止した時
に流動体吐出ノズル305内の供給薬液320を連通空
間321に吸入する制御手段とからなるものである。
【0097】つまり、本実施例4の流動体供給装置は、
吸入側開閉弁301と、筒状ポンプ302と、吐出側開
閉弁303と、サックバック弁304とを一体化し、チ
ューブ構造を有するものである。
【0098】なお、前記制御手段は、流体、粉体などの
流動体、もしくは弾性体であるが本実施例4における前
記制御手段は、純水などの液体である。
【0099】さらに、吸入側開閉弁301、筒状ポンプ
302、吐出側開閉弁303およびサックバック弁30
4は、それぞれ吸入側開閉弁加圧制御部309、筒状ポ
ンプ加圧制御部310、吐出側開閉弁加圧制御部31
3、およびサックバック弁加圧制御部316によって制
御されており、吸入側開閉弁301、筒状ポンプ30
2、吐出側開閉弁303およびサックバック弁304の
それぞれ内部には、柱状構造体306が共通して設けら
れている。
【0100】また、流動体吐出ノズル305を含め、サ
ックバック弁304、吐出側開閉弁303、筒状ポンプ
302、吸入側開閉弁301のそれぞれは、流動体吐出
ノズル305に設けられている温調水供給部319と同
様な温調水が供給できる構造に形成されており、したが
って、本実施例4の流動体供給装置である開閉弁・サッ
クバック弁・ポンプ一体形装置は高精度な所定温度に温
調されている。
【0101】なお、前記構成部材はPFAなどの溶接
(溶着)可能な材料で形成され、各構成部材は、溶接
(溶着)などにより組立てられている。
【0102】次に、本実施例4の流動体供給装置による
流動体供給方法について説明すると、まず、制御手段で
ある加圧制御水308の加圧力を吸入側開閉弁加圧制御
部309によって制御することにより、薄膜からなる開
閉用筒状部材307を変形制御する。
【0103】これにより、柱状構造体306と変形した
開閉用筒状部材307とによって流動体である供給薬液
320の遮断を行う。
【0104】また、筒状ポンプ302おいては、筒状ポ
ンプ加圧制御部310により、制御手段である加圧制御
水311の加圧力を制御し、薄膜からなる筒状部材31
2を変形制御する。
【0105】これにより、柱状構造体306と筒状部材
312とによって形成された容積を変化させ、筒状ポン
プ302は薬液を吸入吐出する。
【0106】さらに、吐出側開閉弁303においては、
吸入側開閉弁301と同様に、吐出側開閉弁加圧制御部
313により、制御手段である加圧制御水314の加圧
力を制御する。
【0107】これにより、薄膜からなる開閉用筒状部材
315を変形制御し、開閉用筒状部材315と柱状構造
体306とによって、供給薬液320の遮断を行う。
【0108】また、サックバック弁304においては、
サックバック弁加圧制御部316により、制御手段であ
る加圧制御水317を加圧制御し、サックバック用筒状
部材318を変形制御する。
【0109】これにより、サックバック用筒状部材31
8と柱状構造体306とにより形成された容積を制御
し、供給薬液320を流動体吐出ノズル305内にサッ
クバックする。
【0110】本実施例4の流動体供給装置によれば、以
下のような効果が得られる。
【0111】すなわち、各種加圧制御水を制御手段とし
て、薬液供給系内に構成された供給薬液320を温度制
御できることにより、滴下直前の供給薬液320を高精
度に温度制御できる。
【0112】また、開閉弁・サックバック弁・ポンプ一
体形装置とすることにより、この薬液供給系内で構成さ
れるオリフィス部位の断面積変形量が小さいため、前記
オリフィスによるキャビテーション(負圧)現象に伴い
発生する気泡や、薬液滞留量を少なく抑えられ、供給薬
液320の劣化に伴うゲル状異物や固形物の発生を抑え
られる。
【0113】この結果、薬液供給経路上、開閉弁やポン
プ部材などの後にフィルタ部材を構成しなくても高清浄
度で、かつ、純度の高い薬液を供給することができる。
【0114】さらに、フィルタ部材が薬液供給経路上、
ポンプ部材以降に設置されないことから、フィルタ膜の
目詰まりによる圧力損失値の変動に起因する薬液供給系
の圧力損失値変動がなく、薬液供給速度や薬液供給量を
高精度に制御することができ、高精度な薬液供給が可能
となる。
【0115】また、開閉弁・サックバック弁・ポンプ一
体形装置とすることにより、薬液供給系のコンパクト化
を図ることができる。さらに、チューブ引き抜き(もし
くはチューブ押し出し)成形法、ロッド引き抜き(もし
くは押し出し)成形法、樹脂溶接(溶着)などの量産性
の高い製法にて、前記開閉弁・サックバック弁・ポンプ
一体形装置を製造することができるため、その品質を向
上させ、製造コストを低減させることができる。
【0116】(実施例5)図5は本発明による流動体供
給装置の構造の一実施例を示す構成概念図である。
【0117】まず、図5を用いて、本実施例5による流
動体供給装置の構成について説明すると、薄膜からなる
筒状部材を有し流動体収容タンクであるフォトレジスト
薬液容器352からのフォトレジスト液351(流動
体)を吸入吐出する筒状薬液供給ポンプ354と、筒状
薬液供給ポンプ354がフォトレジスト液351を吸入
する該フォトレジスト液351の流れを許容し逆方向の
流れを阻止する吸入側逆止弁353と、筒状薬液供給ポ
ンプ354から吐出するフォトレジスト液351の流れ
を許容し逆方向の流れを阻止する吐出側逆止弁355
と、薄膜からなる筒状部材および先端に流動体吐出ノズ
ル359を有し流動体吐出ノズル359内のフォトレジ
スト液351を吸入する筒状サックバック弁358と、
筒状サックバック弁358にフォトレジスト液351が
供給される前に該フォトレジスト液351を濾過するフ
ィルタ356と、流動体吐出ノズル359からのフォト
レジスト液351の吐出を停止した時に流動体吐出ノズ
ル359内のフォトレジスト液351の筒状サックバッ
ク弁358内部への吸入制御を行う制御手段(図示せ
ず)が設けられた薬液供給全体制御部362とを有する
ものである。
【0118】なお、前記制御手段は、流体、粉体などの
流動体、もしくは弾性体であるが本実施例5における前
記制御手段は、真空排気やエアなどである。
【0119】ここで、フォトレジスト液351を収納し
た流動体収容タンクであるフォトレジスト薬液容器35
2が、吸入側逆止弁353を介して、流動体供給ポンプ
である筒状薬液供給ポンプ354に配管接続されてい
る。
【0120】また、筒状薬液供給ポンプ354の薬液供
給系統は、吐出側逆止弁355を介し、フィルタ356
に接続されている。さらに、フィルタ356には気泡抜
き弁357が接続され、フィルタ356のフィルタ膜に
トラップされた気泡を除去することができる。また、フ
ィルタ356の薬液供給系には、サックバック弁である
筒状サックバック弁358、流動体吐出ノズル359が
接続されている。ここで、筒状サックバック弁358
は、その所定箇所、つまり薬液供給系の中でフィルタ3
56の後段に設置されている。
【0121】なお、本実施例5による流動体供給装置の
駆動系としては、筒状薬液供給ポンプ354がポンプ制
御部360を介して、また、筒状サックバック弁358
がサックバック弁制御部361を介して、それぞれ流動
体供給制御部である薬液供給全体制御部362に接続さ
れている。
【0122】次に、前記流動体供給装置における制御動
作について説明すると、薬液供給全体制御部362か
ら、半導体ウェハ363上に、滴下する滴下フォトレジ
スト液364の滴下量をポンプ制御部360を介して、
筒状薬液供給ポンプ354を動作制御して、所定時間滴
下動作365を行う。
【0123】同時に、滴下後、薬液供給全体制御部36
2から、サックバック弁制御部361を介して、筒状サ
ックバック弁358を所定時間動作させ、流動体吐出ノ
ズル359内に滴下フォトレジスト液364を引き込む
サックバック量を制御し、所定量流動体吐出ノズル35
9内に引き込むサックバック動作366を行う。
【0124】次に、図1、図2および図5を用いて、本
実施例5の流動体供給装置における流動体供給方法につ
いて説明する。この際、図5で示した吸入側逆止弁35
3、筒状薬液供給ポンプ354、吐出側逆止弁355の
構成に、図1で示した吸入側逆止弁58、筒状薬液供給
ポンプ66、吐出側逆止弁62をそれぞれ適用し、ま
た、図5で示した筒状サックバック弁358に、図2で
示した筒状サックバック弁112を適用する。
【0125】なお、ここで説明する流動体供給方法は、
所定量のフォトレジスト液351を半導体ウェハ363
に滴下し、流動体吐出ノズル359内に所定量引き込む
サックバック動作366を行うものである。
【0126】まず、薬液供給全体制御部362に、半導
体ウェハ363上に滴下する滴下量、滴下速度(滴下時
間)などの滴下動作365の条件と、流動体吐出ノズル
359内に引込むサックバック量、サックバック速度
(サックバック時間)などのサックバック動作366の
条件とを設定することにより、薬液供給全体制御部36
2では、ポンプ制御部360とサックバック弁制御部3
61とを統合制御し、筒状薬液供給ポンプ66と筒状サ
ックバック弁112とを動作制御する。
【0127】この時の各構成部材の一連の動作を説明す
ると、薬液供給全体制御部362から、薬液供給動作を
開始させると、薬液供給全体制御部362は、ポンプ制
御部360を制御し、所定負圧力の筒状部材膨張駆動流
体55を所定時間作用させ、筒状部材駆動室53を負圧
状態にする。
【0128】この結果、筒状部材51が膨張し、薬液供
給ポンプ室57内が負圧状態となり、吸入側逆止弁58
を開いて、フォトレジスト薬液容器352内のフォトレ
ジスト液351を薬液供給ポンプ室57内に所定時間吸
入し、所定量のフォトレジスト液351を薬液供給ポン
プ室57内に吸入する。
【0129】その後、ポンプ制御部360を制御し、所
定圧力の筒状部材収縮駆動流体56を所定時間作用さ
せ、筒状部材駆動室53を加圧状態にする。
【0130】この結果、筒状部材51を収縮させ、薬液
供給ポンプ室57内が加圧状態となり、吸入側逆止弁5
8が閉じ、吐出側逆止弁62が開き、薬液供給ポンプ室
に吸入されたフォトレジスト液351をフィルタ35
6、筒状サックバック弁112、流動体吐出ノズル35
9を介して、滴下フォトレジスト液364として半導体
ウェハ363上に滴下する。
【0131】同時に、薬液供給全体制御部362はサッ
クバック弁制御部361を制御し、筒状部材駆動制御口
104より、所定圧力の筒状部材収縮駆動流体106を
作用させ、サックバック室107を加圧状態にする。
【0132】これにより、筒状部材101は収縮し、サ
ックバック室107の容積を小さくなる。
【0133】その結果、半導体ウェハ363上に、所定
量の滴下フォトレジスト液364を滴下すると、薬液供
給全体制御部362はポンプ制御部360を制御し、筒
状部材駆動用制御口54から、所定負圧の筒状部材膨張
駆動流体55を作用させ、吐出側逆止弁62により、滴
下フォトレジスト液364の供給を遮断する。
【0134】同時に、薬液供給全体制御部362は、サ
ックバック弁制御部361を制御し、筒状部材駆動制御
口104から、所定負圧の筒状部材膨張駆動流体105
を作用させることにより、筒状部材駆動室103を所定
の負圧状態にする。
【0135】これにより、筒状部材101は膨張し、サ
ックバック室107を負圧状態にし、流動体吐出ノズル
359からの滴下フォトレジスト液364を吸入薬液1
10として、所定量サックバックする。
【0136】本実施例5の流動体供給方法および装置に
よれば、以下のような効果が得られる。
【0137】すなわち、筒状薬液供給ポンプ354など
の各構成部材の外部にフィルタ356が設けられたこと
により、前記構成部材の内部にフィルタ356などの気
泡をトラップする部材が構成されることがなくなり、こ
の結果、トラップされた気泡による連通空間である薬液
供給ポンプ室57やサックバック室107の容積が変動
することがない。
【0138】また、流動体供給装置である筒状サックバ
ック弁358は、その所定箇所、つまり、薬液供給系の
中でフィルタ356の後段に設置されており、さらに、
フィルタ356は、吸入側逆止弁353、吐出側逆止弁
355、筒状薬液供給ポンプ354あるいは筒状サック
バック弁358などの構成部材の外部に設けられてい
る。これによって、フィルタ356の圧力損失値変動に
伴うサックバック動作不良を防止することができる。
【0139】さらに、フォトレジスト液351などの薬
液からの気泡発生や前記薬液の劣化に伴うゲル化やゾル
化などのパーティクル発生、また、薬液供給系の劣化や
剥離に伴うパーティクルの発生を防止することができ、
トータル的にクリーンな状態で高純度な前記薬液を定速
で定量供給することができる。
【0140】また、混入異物数の少ない、高純度な前記
薬液を精度良く定速で定量供給できることにより、本実
施例5の流動体供給装置をフォトレジスト塗布現像装置
や枚葉ウェットエッチング処理装置などの半導体ウェハ
製造装置に適用することができ、半導体ウェハ363へ
の付着異物数を少なくすることができる。さらに、高品
質な半導体素子を製造することができる。
【0141】なお、本実施例5の流動体供給方法およぞ
装置によって得られる上記以外の他の効果については、
実施例1で説明したものと同様であるため、その重複説
明は省略する。
【0142】(実施例6)図6は本発明の他の実施例で
ある流動体供給装置の構造の一例を示す構成概念図であ
る。
【0143】図5および図6を用いて、本実施例6によ
る流動体供給装置の構成について説明すると、薬液(流
動体)であるフォトレジスト液351の吸入側の開閉弁
であるエアオペレート開閉弁370と、流動体供給ポン
プである筒状薬液供給ポンプ354と、フォトレジスト
液351の供給側の開閉弁であるエアオペレート開閉弁
371と、フォトレジスト液351を濾過するフィルタ
356と、サックバック弁である筒状サックバック弁3
58と、筒状サックバック弁358の前段に設置される
開閉弁であるエアオペレート開閉弁372と、半導体ウ
ェハ363にフォトレジスト液351を滴下する流動体
吐出ノズル359とから構成されている。
【0144】つまり、本実施例6による流動体供給装置
は、実施例5で説明した吸入側逆止弁353と吐出側逆
止弁355とをエアオペレート開閉弁370,371,
372に置き換えたものであり、流動体収容タンクであ
るフォトレジスト薬液容器352と筒状薬液供給ポンプ
354の間、筒状薬液供給ポンプ354とフィルタ35
6の間、さらにフィルタ356と筒状サックバック弁3
58の間にエアオペレート開閉弁370,371,37
2がそれぞれ設置されている。
【0145】なお、前記流動体供給装置における制御動
作について、あるいは、筒状薬液供給ポンプ354また
は筒状サックバック弁358の構造と機能について、さ
らに、本実施例6の流動体供給装置における流動体供給
方法についてのそれぞれの説明は、実施例5で説明した
吸入側逆止弁353と吐出側逆止弁355とをエアオペ
レート開閉弁370,371,372に置き換えること
により、実施例5で説明したものと同様であるため、そ
の説明は省略する。
【0146】本実施例6の流動体供給装置によれば、以
下のような効果を得ることができる。
【0147】まず、薬液供給における逆止弁をエアオペ
レート開閉弁370,371,372とすることによ
り、筒状薬液供給ポンプ354と筒状サックバック弁3
58の薬液供給動作をさらに確実に制御することができ
る。
【0148】また、本実施例6の流動体供給装置に設置
される筒状薬液供給ポンプ354では、該筒状薬液供給
ポンプ354に吸入側および吐出側の弁を設置する必要
がなく、したがって、筒状薬液供給ポンプ354の構造
を簡略化することができる。
【0149】なお、本実施例6の流動体供給装置によっ
て得られる上記以外の他の効果については、実施例5に
おいて説明したものと同様であるため、その重複説明は
省略する。
【0150】(実施例7)図7は本発明による流動体供
給装置の他の実施例である筒状サックバック弁の構造の
一例を示す断面図である。
【0151】まず、本実施例7の流動体供給装置である
筒状サックバック弁168の構成について説明すると、
PFA製のハウジング150内に、PFA製による薄膜
からなる筒状部材151が溶着され、該筒状部材151
の吸入側および吐出側には、それぞれPFA製の吸入側
チューブ152と、PFA製の吐出側チューブ153と
が溶着されている。
【0152】さらに、筒状部材151を囲むように、封
入された純水などである封入液体154が構成されてい
る。また、この封入液体154は筒状部材151を膨張
収縮させる制御手段であり、前記封入液体154の所定
箇所に、変形制御可能なポリテトラフルオロエチレン
(以降、PTFEと略す)によって形成された制御手段
駆動部材であるダイヤフラム駆動膜155が構成されて
いる。前記ダイヤフラム駆動膜155は、ハウジング1
50に機械的にシールされ、封入液体154が完全密閉
されている。
【0153】一方、ダイヤフラム駆動膜155は、駆動
シリンダ156の駆動軸に接続され、駆動シリンダ15
6の駆動によって、変形制御される。この駆動シリンダ
156は、圧縮バネ157の弾性力と、筒状部材駆動制
御口158を介し、所定負圧を供給するエアなどの駆動
シリンダ上昇駆動流体159の作用とにより上昇する。
この時、筒状部材駆動排気口161において、駆動シリ
ンダ156の動作に応じ、吸排気が行われる。
【0154】逆に、筒状部材駆動制御口158からの所
定加圧エアなどの駆動シリンダ下降駆動流体160の作
用によって、駆動シリンダ156は下降する。
【0155】なお、駆動シリンダ156を確実に動作さ
せるために、駆動シリンダ156の駆動軸周辺は、Vパ
ッキン162とOリング163とにより完全に密閉され
ている。
【0156】次に、前記筒状サックバック弁168の動
作とその機能について説明する。
【0157】まず、筒状部材駆動制御口158から、負
圧である駆動シリンダ上昇駆動流体159を供給する
と、圧縮バネ157の弾性力により駆動シリンダ156
が上昇し、ダイヤフラム駆動膜155が上昇変形する。
【0158】この結果、封入液体154が負圧状態とな
り、連通空間であるサックバック室164の容積が大き
くなるように筒状部材151が膨張変形し、薬液が吸入
薬液165(流動体)として、サックバック室164に
吸入される。逆に、筒状部材駆動制御口158から、加
圧である駆動シリンダ下降駆動流体160を供給する
と、駆動シリンダ156が下降し、ダイヤフラム駆動膜
155が下降変形する。
【0159】これによって、封入液体154が加圧状態
となり、サックバック室164の容積を小さくするよう
に、筒状部材151が収縮変形し、流動体である薬液が
吐出薬液166として、サックバック室164から吐出
される。
【0160】これらの動作原理を応用して、実施例5と
同様な方法で、吸入側チューブ152側に開閉バルブを
構成し、図5に示す流動体吐出ノズル359からの滴下
フォトレジスト液364を流動体である吸入薬液165
として所定量サックバックする。
【0161】ここで、サックバック時に所定量を高精度
にする狙いから、サックバックストローク量調整ネジ1
67が設けられている。このサックバックストローク量
調整ネジ167は、駆動シリンダ156のストッパー機
能として用い、駆動シリンダ156のストローク量を機
械的に決めるものである。
【0162】本実施例7の流動体供給装置によれば、以
下のような効果が得られる。
【0163】すなわち、サックバックストローク量調整
ネジ167が設けられたことにより、サックバック時
に、高精度なサックバック量を得ることができる。
【0164】なお、本実施例7の流動体供給装置によっ
て得られる上記以外の他の効果については、実施例1お
よび実施例5において説明したものと同様であるため、
その重複説明は省略する。
【0165】(実施例8)図8は本発明の他の実施例で
ある流動体供給装置に設置される筒状フィルタの構造の
一例を示す断面図、図9は本発明による流動体供給装置
の他の実施例であるピンチバルブ構造の弁の構成の一例
を示す断面図である。
【0166】図3、図8および図9を用いて本実施例8
の流動体供給装置の構成について説明すると、図3に示
すフィルタ202の代わりに、図8で示す円筒状などの
筒状フィルタ膜230を形成した筒状フィルタ234を
使用し、図3に示すエアオペレート開閉弁203の代わ
りに、図9に示すピンチバルブ構造の弁を使用するもの
であり、その他の構成については実施例3で説明したサ
ックバック弁一体筒状ポンプ204と全く同様であるた
め、その重複説明は省略する。
【0167】次に、筒状フィルタ234の構成について
説明すると、ハウジング231と円筒形などの形状から
なる筒状フィルタ膜230とから構成され、ハウジング
吸入側232から吸入した液体(流動体)を筒状フィル
タ膜230によって濾過し、ハウジング吐出側233を
介して外部に吐出するものである。
【0168】次に、前記ピンチバルブ構造の弁の構成に
ついて説明すると、PFA製のハウジング250内に、
PFA製の筒状部材251が溶着され、該筒状部材25
1の吸入側および吐出側には、それぞれPFA製の吸入
側チューブ252と、PFA製の吐出側チューブ253
とが溶着されている。
【0169】さらに、筒状部材251を囲むように、封
入された純水などである封入液体254が構成されてい
る。また、この封入液体254は筒状部材251を膨張
収縮させる制御手段であり、前記封入液体254の所定
箇所に、変形制御可能なPTFEによって形成された制
御手段駆動部材であるダイヤフラム駆動膜255が構成
されている。前記ダイヤフラム駆動膜255は、ハウジ
ング250に機械的にシールされ、封入液体254が完
全密閉されている。
【0170】一方、ダイヤフラム駆動膜255は、駆動
シリンダ256の駆動軸に接続され、駆動シリンダ25
6の駆動によって、変形制御される。この駆動シリンダ
256は、筒状部材駆動制御口258を介して、所定加
圧エアなどの駆動シリンダ上昇駆動流体259の作用に
よって、上昇する。この時、筒状部材駆動排気口261
において、駆動シリンダ256の動作に応じ、吸排気が
行われる。
【0171】逆に、圧縮バネ257の弾性力と、筒状部
材駆動制御口258を介し、所定負圧を供給するエアな
どの駆動シリンダ下降駆動流体260の作用とによっ
て、駆動シリンダ256は下降する。
【0172】なお、駆動シリンダ256を確実に動作さ
せるために、駆動シリンダ256の駆動軸周辺は、Vパ
ッキン262とOリング263とにより完全に密閉され
ている。
【0173】次に、前記ピンチバルブ構造の弁の動作と
その機能について説明する。
【0174】まず、筒状部材駆動制御口258から、加
圧である駆動シリンダ上昇駆動流体259を供給する
と、駆動シリンダ256が上昇し、ダイヤフラム駆動膜
255が上昇変形する。
【0175】これによって、封入液体254が負圧状態
となり、連通空間であるピンチバルブ室264の容積が
大きくなる。つまり、筒状部材251が膨張変形し、筒
状部材251と柱状構造体267との間に間隙が形成さ
れ、その結果、ピンチバルブ室264へ吸入された流動
体である吸入薬液265は前記間隙を通過し、流動体で
ある吐出薬液266となって外部へ吐出される。
【0176】逆に、筒状部材駆動制御口258から、負
圧である駆動シリンダ下降駆動流体260を供給する
と、圧縮バネ257の弾性力により、駆動シリンダ25
6が下降し、ダイヤフラム駆動膜255が下降変形す
る。
【0177】これによって、封入液体254が加圧状態
となり、ピンチバルブ室264の容積が小さくなる。つ
まり、筒状部材251が収縮変形し、筒状部材閉状態2
68になり、柱状構造体267との間で薬液を通過させ
ない弁の機能を果たす。
【0178】本実施例8の流動体供給装置によれば、以
下のような効果が得られる。
【0179】すなわち、エアオペレート開閉弁203
を、薬液の流れ路を閉じるピンチバルブ構造を備えた弁
とし、柱状構造体267と筒状部材251との隙間寸法
値を最適化することにより、筒状部材251の変形量を
小さく抑えてバルブ機能を果たすことができる。
【0180】さらに、筒状フィルタ234に筒状フィル
タ膜230を設けたことにより、薬液供給系統部品、例
えば、薬液容器、開閉弁、薬液供給ポンプ、フィルタ部
材、サックバック弁、ノズルなどにおける薬液供給内部
の断面形状を全て、筒状形状によって形成することがで
きる。
【0181】したがって、前記薬液供給系統部品におい
て、薬液が直接流れる箇所の断面形状を、円形などの筒
状構造にすることにより、薬液供給系内に急激に断面形
状を変化させるオリフィス構造を設ける必要をなくすこ
とができる。
【0182】この結果、急激な断面変化に伴う、キャビ
テーション現象などによるガスバブル(気泡)発生や薬
液劣化を防止できる。
【0183】なお、本実施例8の流動体供給装置によっ
て得られる上記以外の他の効果については、実施例1お
よび実施例5において説明したものと同様であるため、
その重複説明は省略する。
【0184】(実施例9)図10は本発明による流動体
供給装置の他の実施例であるピンチバルブ構造の弁の構
成の一例を示す断面図、図11は本発明による流動体供
給装置の他の実施例である筒状サックバック弁の構造の
一例を示す断面図、図12は図11に示す本発明による
流動体供給装置の他の実施例である筒状サックバック弁
におけるQ1−Q2断面の一例を示す部分断面図であ
る。
【0185】なお、本実施例9で説明する流動体供給装
置は、その内部に設けられる筒状部材151,251を
変形させる制御手段の他の実施例である。
【0186】前記制御手段としては、純水やフッソ樹脂
系オイルなどの液体(流動体)、またはエアなどの気体
(流動体)、さらにPFA粉末などの粉状物体(流動
体)などが考えられる。
【0187】また、ポリウレタンゴムなどの永久弾性変
形機能を有する弾性体を介して筒状部材151,251
を変形させることも考えられる。
【0188】そこで、本実施例9による流動体供給装置
は、筒状部材151,251を変形させる制御手段とし
て、粉状物体などの流動体、あるいは弾性体を用いた場
合の一例である。
【0189】まず、図10に示す流動体供給装置である
ピンチバルブ構造の弁の構成と機能について説明する
と、前記ピンチバルブ構造の弁は、その内部に設けられ
る筒状部材251に加圧力もしくは負圧力を与える制御
手段として、PFA粉末などからなる封入粉状物体40
0を用いたものである。
【0190】したがって、封入粉状物体400以外の弁
の構成と基本動作は、実施例8で説明した図9に示す弁
と同様であるため、その重複説明は省略するが、制御手
段である封入粉状物体400によって、筒状部材251
を変形制御し、該筒状部材251と柱状構造体267と
によって、連通空間であるピンチバルブ室264を筒状
部材閉状態268にし、バルブ機能を得るものである。
【0191】なお、図10に示す流動体供給装置である
ピンチバルブ構造の弁によって得られる効果は、実施例
8において説明した図9に示すピンチバルブ構造の弁に
よって得られる効果と同様であるため、その重複説明は
省略する。
【0192】次に、図11および図12に示す流動体供
給装置である筒状サックバック弁は、実施例7で説明し
た図7に示す筒状サックバック弁とほぼ同じ構成を有す
るもものであり、その内部に設けられた筒状部材151
の制御手段として、ポリウレタン製ゴムなどの弾性体か
らなるポリウレタンゴム弾性体410を用いたものであ
る。
【0193】まず、図11および図12に示す筒状サッ
クバック弁の主要部の構成とその機能について説明する
と、サックバック機能を果たし、楕円断面形状を有する
筒状部材151と、前記筒状部材151を取り囲み、筒
状部材151の断面形状と相似形状を有するポリウレタ
ンゴム弾性体410と、筒状部材151の断面形状と相
似形状の楕円片断面形状を有する弾性変形シリンダヘッ
ド411と、筒状部材151の断面形状と相似形状の楕
円片断面形状を有するハウジング150とからなり、前
記ポリウレタンゴム弾性体410を弾性変形シリンダヘ
ッド411(制御手段駆動部材)とハウジング150と
によって挟み込んでいる。
【0194】これらの構成によって、弾性変形シリンダ
ヘッド上昇駆動流体412または弾性変形シリンダヘッ
ド下降駆動流体413を供給することにより、駆動シリ
ンダ軸414を介して、弾性変形シリンダヘッド411
を上下動させる。
【0195】その結果、筒状部材151を収縮膨張変形
させ、これを制御することにより、てサックバックを行
う。
【0196】なお、前記筒状サックバック弁によって得
られる効果は、実施例7で説明した図7に示すサックバ
ック弁によって得られる効果と同様であるため、その重
複説明は省略する。
【0197】また、前記した封入粉状物体400やポリ
ウレタンゴム弾性体410などの制御手段を用いる例
は、図1に示す筒状薬液供給ポンプ66、図2に示す筒
状サックバック弁112、図3に示すサックバック弁一
体筒状ポンプ204、図4に示す開閉弁・サックバック
弁・ポンプ一体形装置、図7に示す筒状サックバック弁
168、図9に示すピンチバルブ構造の弁において、そ
れぞれに設置されている筒状部材51,101,15
1,251,312,絞り用筒状部材212、ポンプ用
筒状部材208、開閉用筒状部材307,315および
サックバック用筒状部材318を変形制御する制御手段
としても応用することができる。
【0198】なお、前記制御手段を閉じられた空間の中
で用いる場合(例えば、図7に示す筒状サックバック弁
168、図9に示すピンチバルブ構造の弁、図10に示
すピンチバルブ構造の弁、図11に示す筒状サックバッ
ク弁の場合)、前記制御手段を外部から制御する必要が
ないため、各弁(流動体供給装置)の構造を簡略化する
ことができ、さらに、前記制御手段の量が変化しにくい
ことにより、薬液の供給量の精度を向上させることがで
きる。
【0199】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0200】例えば、実施例1〜実施例9において説明
した流動体供給装置では、それぞれに設置された薄膜か
らなる筒状部材の外側表面に加圧力もしくは負圧力を与
えることにより、その変形制御を行うものであったが、
本発明による流動体供給方法および流動体供給装置は、
前記筒状部材の内側表面に加圧力もしくは負圧力を与え
ることにより、その変形制御を行うものであってもよ
く、その場合の実施例を本発明の他の実施例である流動
体供給装置として、図13の断面図に示す。
【0201】ここで、図13に示す流動体供給装置の構
成について説明すると、筒状部材453内に筒状部材駆
動室455が形成され、筒状部材453の外側に連通空
間である薬液供給ポンプ室454が形成されている。さ
らに、薬液供給ポンプ室454の外側に柱状構造体45
2が構成されおり、各構成部材はハウジング450また
はハウジング451に取り付けられ、組み立てられてい
る。
【0202】さらに、前記流動体供給装置の機能につい
て説明すると、まず、筒状部材駆動用制御口460から
筒状部材駆動室455に筒状部材453を膨張収縮させ
る制御手段である筒状部材膨張駆動用流体462を供給
する。
【0203】これによって、筒状部材453が膨張し、
吸入側チューブ456および吐出側チューブ458を介
して、流動体である吐出薬液459として、薬液供給ポ
ンプ室454から薬液(流動体)を吐出する。
【0204】逆に、筒状部材駆動用制御口460から筒
状部材453の制御手段である筒状部材収縮駆動用流体
461を抜くと、筒状部材453が収縮し、薬液供給ポ
ンプ室454内に吸入側チューブ456および吐出側チ
ューブ458を介して、流動体である吸入薬液457と
して、薬液(流動体)を吸入する。
【0205】したがって、吸入側チューブ456もしく
は吐出側チューブ458の前後に開閉弁を設置すること
により、ポンプ機能、サックバック弁機能、開閉弁機能
などを備えることができる。
【0206】また、実施例1〜実施例9においては、本
発明者によってなされた発明を、その背景となった利用
分野である半導体ウェハ製造装置について説明したが、
これに限定されることなく、特開昭54−48160号
公報記載のレジン塗布装置、特開昭57−177365
号公報記載のカラーブラウン管用フリットガラス塗布装
置、特開昭57−177570号公報記載のマルチポッ
ティング装置、特開昭60−95977号公報記載の電
子部品接着用ディスペンサーをはじめ、液晶基板製造
業、磁気ディスク製造業、光学部品製造業、化学薬品製
造業などで高純度かつ、精度良く、定速で定量流動体を
供給して処理する装置に適用することができる。
【0207】さらに、本発明では、好ましくは、流動体
供給装置の薬液供給に関する全ての構成部材について筒
状構造を用いることにより、大きな期待効果が得られる
が、前記構成部材の一部を他の構造によって形成して
も、その効果は期待できる。
【0208】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0209】(1).流動体供給装置に薄膜からなる筒
状部材が設けられ、供給薬液(流動体)の流れ方向を一
方向にすることにより、流動体供給装置内の薬液供給系
における薬液(流動体)の滞留を低減し、その滞留時間
を最小化することができ、薬液滞留に伴う供給薬液の劣
化、固形化、あるいはガスバブル化(気泡)を防止する
ことが可能となり、常にクリーンな状態で薬液を供給す
ることができる。
【0210】(2).供給薬液の流れ方向を一方向にす
ることにより、仮りに、流動体供給装置内の薬液供給系
において、ガスバブル(気泡)や、パーティクルが発生
しても、薬液供給系における巻き込み現象を少なくで
き、短時間で、前記薬液供給系の外部に吐出できる。
【0211】(3).流動体供給装置において、薬液供
給ポンプやサックバック弁などの構成部材の外部にフィ
ルタ部材が設けらる場合、前記構成部材の内部には気泡
をトラップする部材が構成されなくなるため、この結
果、トラップされた気泡によって、薬液供給ポンプ室や
サックバック室などの連通空間の容積が変動するのを防
止することができる。
【0212】(4).前記流動体供給装置において、前
記フィルタ部材を、吸入側逆止弁、吐出側逆止弁、筒状
薬液供給ポンプなどの構成部材の外部に設けることと、
前記サックバック弁を、その所定箇所、つまり、薬液供
給系の中で前記フィルタ部材の後段に設置することとに
よって、前記フィルタ部材の圧力損失値変動に伴うサッ
クバック動作不良を防止することができる。
【0213】(5).流動体供給装置が薄膜からなる筒
状部材を備え、直接薬液に接触する素材を、例えば、P
FA製の引き抜きパイプによって形成することにより、
その内面の面粗度をRmax=0.2μm以下にすること
ができる。
【0214】(6).流動体供給装置の内部に薄膜から
なる筒状部材を設けることにより、薬液供給に必要な容
量のみを構成できる。その結果、デッドボリューム(不
要な容積)を最小にすることができる。
【0215】(7).本発明による流動体供給方法は、
流動体供給装置が筒状構造を備え、筒状側面に形成され
た薄膜を変形制御し、前記薄膜に囲まれた内容積を制御
することにより、薬液を供給する方法である。
【0216】したがって、前記流動体供給装置におい
て、制御すべき筒状側面に形成された薄膜の表面積(つ
まり、薬液供給を制御する加圧または負圧制御面積)を
大きくできることにより、薬液供給に必要な筒状側面に
形成された薄膜の変形量を少なくすることができる。
【0217】これにより、薬液供給に伴う前記薄膜の劣
化を防止でき、前記薄膜の表層劣化によるクラックの発
生を防止することができる。その結果、パーティクルの
発生を防止し、流動体供給装置の信頼性の向上を図るこ
とができる。
【0218】(8).前記薄膜の単位面積当たりの変形
量を少なくできることにより、PFAなどのクリープ変
形現象を生じやすい材料を用いても、クリープ変形の発
生を抑えることができ、前記薄膜の応答性の良い状態を
保ったまま、薬液供給制御を行うことができる。その結
果、クリーンかつ高純度な状態で再現性良く薬液を供給
することができ、また、その供給量も高精度に保つこと
ができる。
【0219】さらに、前記薄膜の変形量を少なくできる
ことにより、薬液供給部に薬液を吸入する際に用いる負
圧力の変化量を小さくすることができ、薬液吸入時に生
じるガスバブル(気泡)の発生を防止することができ
る。
【0220】(9).薬液供給を行う上で、応答性の良
い制御ができることにより、薬液供給後の液切れを良く
すると共に、薬液供給の速度を再現精度良く制御するこ
とができる。
【0221】(10).前記流動体供給装置において、
薬液が直接流れる断面形状を円形などの筒状構造にする
ことにより、薬液供給系内に急激に断面形状を変化させ
るオリフィス構造を設ける必要がなくなる。この結果、
急激な断面変化に伴う、キャビテーション現象などによ
るガスバブル(気泡)の発生や薬液の劣化を防止するこ
とができる。
【0222】(11).前記流動体供給装置の構造のシ
ンプル化が可能となることにより、該流動体供給装置の
コスト低減が可能になる。また、PFAなどの引き抜き
パイプ成形法を用いて、前記流動体供給装置の筒状部材
を製造できることにより、薬液に直接接触する面(例え
ば、パイプなどの内面)に対する金属などの不純物の付
着(メタルコンタミ)を防止することができる。
【0223】また、PFAなどによる引き抜きチューブ
成形法(もしくは押し出し成形法)では、成形素材パウ
ダー(タブレット)の選定と、成形条件の最適化とによ
り、面粗度をRmax値で0.2μm以下にすることも可
能であり、面粗度に起因する薬液の滞留を防止すること
ができ、薬液供給系内で発生する薬液劣化に伴う固形異
物の発生を低減することができる。
【0224】(12).前記(1)〜(11)の相乗効
果として、薬液からの気泡発生や前記薬液の劣化に伴う
ゲル化やゾル化などのパーティクル発生、また、薬液供
給系の劣化や剥離に伴うパーティクルの発生を防止する
ことができ、トータル的にクリーンな状態で高純度な薬
液を定速で定量供給することができる。
【0225】(13).筒状部材を変形させる制御手段
を閉じられた空間の中で用いることにより、前記制御手
段を外部から制御する必要がなくなるため、弁やポンプ
などの流動体供給装置の構造を簡略化することができ
る。さらに、前記制御手段の量が変化しにくいことによ
り、薬液の供給量の精度を向上させることができる。
【0226】(14).混入異物数の少ない、高純度な
薬液を精度良く定速で定量供給できることにより、流動
体供給装置をフォトレジスト塗布現像装置や枚葉ウェッ
トエッチング処理装置などの半導体ウェハ製造装置に適
用することができ、前記半導体ウェハへの付着異物数を
少なくすることができる。さらに、高品質な半導体素子
を製造することができる。
【0227】(15).流動体供給装置を開閉弁・サッ
クバック弁・ポンプ一体形装置とし、さらに、各種加圧
制御水を用いることにより、薬液供給系内に構成された
供給薬液を温度制御でき、滴下直前の供給薬液を高精度
に温度制御できる。
【0228】(16).流動体供給装置を開閉弁・サッ
クバック弁・ポンプ一体形装置とすることにより、この
薬液供給系内で構成されるオリフィス部位の断面積変形
量が小さいため、前記オリフィスによるキャビテーショ
ン(負圧)現象に伴い発生する気泡や、薬液滞留量を少
なく抑えられ、供給薬液の劣化に伴うゲル状異物や固形
物の発生を抑えられる。
【0229】この結果、薬液供給経路上、開閉弁やポン
プ部材などの後にフィルタ部材を構成しなくても高清浄
度で、かつ、純度の高い薬液を供給することができる。
【0230】さらに、フィルタ部材が薬液供給経路上、
ポンプ部材以降に設置されないことから、フィルタ膜の
目詰まりによる圧力損失値の変動に起因する薬液供給系
の圧力損失値変動がなく、薬液供給速度や薬液供給量を
高精度に制御することができ、高精度な薬液供給が可能
となる。
【0231】(17).流動体供給装置を開閉弁・サッ
クバック弁・ポンプ一体形装置とすることにより、薬液
供給系のコンパクト化を図ることができる。さらに、チ
ューブ引き抜き(もしくはチューブ押し出し)成形法、
ロッド引き抜き(もしくは押し出し)成形法、樹脂溶接
(溶着)などの量産性の高い製法にて、前記開閉弁・サ
ックバック弁・ポンプ一体形装置を製造することができ
るため、その品質を向上させ、製造コストを低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流動体供給装置の一実施例である
筒状薬液供給ポンプの構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明による流動体供給装置の他の実施例であ
る筒状サックバック弁の構造の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明による流動体供給装置の他の実施例であ
るサックバック弁一体筒状ポンプの構造の一例を示す断
面図である。
【図4】本発明による流動体供給装置の他の実施例であ
る開閉弁・サックバック弁・ポンプ一体形装置の構造の
一例を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例である流動体供給装置の構
造の一例を示す構成概念図である。
【図6】本発明の他の実施例である流動体供給装置の構
造の一例を示す構成概念図である。
【図7】本発明による流動体供給装置の他の実施例であ
る筒状サックバック弁の構造の一例を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例である流動体供給装置に設
置される筒状フィルタの構造の一例を示す断面図であ
る。
【図9】本発明による流動体供給装置の他の実施例であ
るピンチバルブ構造の弁の構成の一例を示す断面図であ
る。
【図10】本発明による流動体供給装置の他の実施例で
あるピンチバルブ構造の弁の構成の一例を示す断面図で
ある。
【図11】本発明による流動体供給装置の他の実施例で
ある筒状サックバック弁の構造の一例を示す断面図であ
る。
【図12】図11に示す本発明による流動体供給装置の
他の実施例である筒状サックバック弁におけるQ1−Q
2断面の一例を示す部分断面図である。
【図13】本発明の他の実施例である流動体供給装置の
構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
50 柱状ハウジング 51 筒状部材 52 柱状構造体 53 筒状部材駆動室 54 筒状部材駆動用制御口 55 筒状部材膨張駆動流体(制御手段) 56 筒状部材収縮駆動流体(制御手段) 57 薬液供給ポンプ室(連通空間) 58 吸入側逆止弁 59 吸入側チューブ 60 吸入側逆止弁ボール 61 吸入薬液(流動体) 62 吐出側逆止弁 63 吐出側チューブ 64 吐出側逆止弁ボール 65 吐出薬液(流動体) 66 筒状薬液供給ポンプ 100 柱状ハウジング 101 筒状部材 102 柱状構造体 103 筒状部材駆動室 104 筒状部材駆動制御口 105 筒状部材膨張駆動流体(制御手段) 106 筒状部材収縮駆動流体(制御手段) 107 サックバック室(連通空間) 108 吸入側チューブ 109 吐出側チューブ 110 吸入薬液(流動体) 111 吐出薬液(流動体) 112 筒状サックバック弁 150 ハウジング 151 筒状部材 152 吸入側チューブ 153 吐出側チューブ 154 封入液体(制御手段) 155 ダイヤフラム駆動膜(制御手段駆動部材) 156 駆動シリンダ 157 圧縮バネ 158 筒状部材駆動制御口 159 駆動シリンダ上昇駆動流体 160 駆動シリンダ下降駆動流体 161 筒状部材駆動排気口 162 Vパッキン 163 Oリング 164 サックバック室(連通空間) 165 吸入薬液(流動体) 166 吐出薬液(流動体) 167 サックバックストローク量調整ネジ 168 筒状サックバック弁 200 エッチング液(流動体) 201 エッチング液容器(流動体収容タンク) 202 フィルタ 203 エアオペレート開閉弁(開閉弁) 204 サックバック弁一体筒状ポンプ 205 筒状絞り弁 206 流動体吐出ノズル 207 柱状ハウジング 208 ポンプ用筒状部材 209 ポンプ用筒状部材駆動室 210 ポンプサックバック室(連通空間) 211 吸入側チューブ 212 絞り用筒状部材 213 絞り用筒状部材駆動室 214 ポンプ用筒状部材駆動制御口 215 空圧制御部 216 絞り用筒状部材駆動制御口 217 吐出エッチング液(流動体) 218 吸入エッチング液(流動体) 219 柱状構造体 220 吐出口 221 流路 222 絞り用連通空間 230 筒状フィルタ膜 231 ハウジング 232 ハウジング吸入側 233 ハウジング吐出側 234 筒状フィルタ 250 ハウジング 251 筒状部材 252 吸入側チューブ 253 吐出側チューブ 254 封入液体(制御手段) 255 ダイヤフラム駆動膜(制御手段駆動部材) 256 駆動シリンダ 257 圧縮バネ 258 筒状部材駆動制御口 259 駆動シリンダ上昇駆動流体 260 駆動シリンダ下降駆動流体 261 筒状部材駆動排気口 262 Vパッキン 263 Oリング 264 ピンチバルブ室(連通空間) 265 吸入薬液(流動体) 266 吐出薬液(流動体) 267 柱状構造体 268 筒状部材閉状態 300 吸入側チューブ 301 吸入側開閉弁 302 筒状ポンプ 303 吐出側開閉弁 304 サックバック弁 305 流動体吐出ノズル 306 柱状構造体 307 開閉用筒状部材 308 加圧制御水(制御手段) 309 吸入側開閉弁加圧制御部 310 筒状ポンプ加圧制御部 311 加圧制御水(制御手段) 312 筒状部材 313 吐出側開閉弁加圧制御部 314 加圧制御水(制御手段) 315 開閉用筒状部材 316 サックバック弁加圧制御部 317 加圧制御水(制御手段) 318 サックバック用筒状部材 319 温調水供給部 320 供給薬液(流動体) 321 連通空間 351 フォトレジスト液(流動体) 352 フォトレジスト薬液容器(流動体収容タンク) 353 吸入側逆止弁 354 筒状薬液供給ポンプ(流動体供給ポンプ) 355 吐出側逆止弁 356 フィルタ 357 気泡抜き弁 358 筒状サックバック弁(サックバック弁) 359 流動体吐出ノズル 360 ポンプ制御部 361 サックバック弁制御部 362 薬液供給全体制御部(流動体供給制御部) 363 半導体ウェハ 364 滴下フォトレジスト液 365 滴下動作 366 サックバック動作 370 エアオペレート開閉弁(開閉弁) 371 エアオペレート開閉弁(開閉弁) 372 エアオペレート開閉弁(開閉弁) 400 封入粉状物体(制御手段) 410 ポリウレタンゴム弾性体(制御手段) 411 弾性変形シリンダヘッド(制御手段駆動部材) 412 弾性変形シリンダヘッド上昇駆動流体 413 弾性変形シリンダヘッド下降駆動流体 414 駆動シリンダ軸 450 ハウジング 451 ハウジング 452 柱状構造体 453 筒状部材 454 薬液供給ポンプ室(連通空間) 455 筒状部材駆動室 456 吸入側チューブ 457 吸入薬液(流動体) 458 吐出側チューブ 459 吐出薬液(流動体) 460 筒状部材駆動用制御口 461 筒状部材収縮駆動用流体(制御手段) 462 筒状部材膨張駆動用流体(制御手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜からなり弾性変形自在の筒状部材の
    内側あるいは外側に形成され、かつそれぞれ流動体を案
    内する吸入側チューブと吐出側チューブとの間に設けら
    れた連通空間の容積を制御し、流動体を吸入吐出するこ
    とを特徴とする流動体供給方法。
  2. 【請求項2】 前記筒状部材の外側表面もしくは内側表
    面に加圧力もしくは負圧力を与えることにより、前記筒
    状部材を変形し、前記連通空間の容積を制御することを
    特徴とする請求項1記載の流動体供給方法。
  3. 【請求項3】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空
    間を有する筒状部材と、前記連通空間内に流動体を案内
    する吸入側チューブと、前記連通空間内からの流動体を
    案内する吐出側チューブと、前記筒状部材を変形して前
    記連通空間の容積を変化させる制御手段とを有すること
    を特徴とする流動体供給装置。
  4. 【請求項4】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空
    間を有する筒状部材と、前記連通空間内に流動体を案内
    する吸入側チューブと、前記連通空間内からの流動体を
    案内する吐出側チューブと、前記吸入側チューブから前
    記連通空間内への前記流動体の流れを許容し逆方向の流
    れを阻止する吸入側逆止弁と、前記連通空間から前記吐
    出側チューブへの前記流動体の流れを許容し逆方向の流
    れを阻止する吐出側逆止弁と、前記筒状部材を繰り返し
    膨張収縮して前記吐出側チューブに前記流動体を供給す
    る制御手段とを有することを特徴とする流動体供給装
    置。
  5. 【請求項5】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空
    間を有する筒状部材と、流動体収容タンクに接続され前
    記連通空間内に流動体を案内する吸入側チューブと、先
    端に流動体吐出ノズルを有し前記連通空間内からの流動
    体を案内する吐出側チューブと、前記流動体吐出ノズル
    からの流動体の吐出を停止した時に前記吐出側チューブ
    内の流動体を前記連通空間に吸入する制御手段とを有す
    ることを特徴とする流動体供給装置。
  6. 【請求項6】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空
    間を有するポンプ用筒状部材と、流動体収容タンクに接
    続され前記連通空間内に流動体を案内する吸入側チュー
    ブと、先端に流動体吐出ノズルを有し前記連通空間内か
    らの流動体を案内する吐出口と、薄膜からなり流動体収
    容タンクから前記吐出口に至る流路に連通する連通空間
    を内側あるいは外側に有する絞り用筒状部材と、前記吸
    入側チューブの流路を開閉する開閉弁と、前記絞り用筒
    状部材を膨張収縮して前記流路の開度を制御し、かつ流
    動体吐出ノズルからの流動体の吐出を停止した時に前記
    絞り用筒状部材内の流動体を前記連通空間に吸入する制
    御手段とを有することを特徴とする流動体供給装置。
  7. 【請求項7】 薄膜からなり内側あるいは外側に連通空
    間を有する筒状部材と、前記連通空間内に流動体を案内
    する吸入側チューブと、薄膜からなる開閉用筒状部材を
    有し前記吸入側チューブと前記連通空間との間の流動体
    の流れを開放もしくは遮断する吸入側開閉弁と、薄膜か
    らなる開閉用筒状部材を有し前記連通空間からの流動体
    の流れを開放もしくは遮断する吐出側開閉弁と、薄膜か
    らなるサックバック用筒状部材および先端に流動体吐出
    ノズルを有し前記流動体吐出ノズル内の流動体を吸入す
    るサックバック弁と、前記筒状部材、前記開閉用筒状部
    材および前記サックバック用筒状部材の膨張収縮を制御
    し、かつ前記流動体吐出ノズルからの流動体の吐出を停
    止した時に前記流動体吐出ノズル内の流動体を前記連通
    空間に吸入する制御手段とを有することを特徴とする流
    動体供給装置。
  8. 【請求項8】 薄膜からなる筒状部材を有し流動体収容
    タンクからの流動体を吸入吐出する流動体供給ポンプ
    と、前記流動体供給ポンプが前記流動体を吸入する該流
    動体の流れを許容し逆方向の流れを阻止する吸入側逆止
    弁と、前記流動体供給ポンプから吐出する前記流動体の
    流れを許容し逆方向の流れを阻止する吐出側逆止弁と、
    薄膜からなる筒状部材および先端に流動体吐出ノズルを
    有し前記流動体吐出ノズル内の流動体を吸入するサック
    バック弁と、前記サックバック弁に前記流動体が供給さ
    れる前に該流動体を濾過するフィルタと、前記流動体吐
    出ノズルからの流動体の吐出を停止した時に前記流動体
    吐出ノズル内の流動体の前記サックバック弁内部への吸
    入制御を行う制御手段が設けられた流動体供給制御部と
    を有することを特徴とする流動体供給装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、該制御手段を駆動する
    制御手段駆動部材と前記筒状部材、前記制御手段駆動部
    材と前記絞り用筒状部材、前記制御手段駆動部材と前記
    開閉用筒状部材、または前記制御手段駆動部材と前記サ
    ックバック筒状部材とによってそれぞれ形成される閉じ
    られた空間内に設けられていることを特徴とする請求項
    3,4,5,6,7または8記載の流動体供給装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、流体、粉体などの流
    動体もしくは弾性体であることを特徴とする請求項3,
    4,5,6,7,8または9記載の流動体供給装置。
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