JP4708950B2 - 水栓 - Google Patents

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Description

この発明は使用者による選択操作によって吐水口から温水,水の何れか一方を吐水する水栓に関し、特に使用者による吐水のための操作をセンサで検知して吐水口から自動的に吐水する自動水栓に適用して好適な水栓に関する。
従来より、センサの前方に手を差し出すとセンサがこれを検知して、吐水口から予め適温に温度調節された温水を自動的に吐水する自動水栓が広く用いられている。
図4はその要部を表している。
図示のようにこの自動水栓は、給水源200からの水を供給する給水流路202及び給湯源204からの湯を供給する給湯流路206と、それら給水流路202及び給湯流路206を通じて送られて来た水及び湯を所定比率で混合して適温の温水とする混合弁(混合部)208と、混合弁208から延び出して吐水口へと到る吐水流路210上に設けられてこれを開閉する温水弁(電磁弁)212とを有しており、温水弁212の開弁によって吐水口から温水の吐水を行い、また温水弁212の閉弁によって吐水を停止するようになっている。
給水流路202及び給湯流路206上には、それぞれ止水栓214,逆止弁216及び止水栓218及び逆止弁220が設けられており、これら止水栓214,逆止弁216,止水栓218,逆止弁220及び混合弁208を含んで温調ユニット222が構成されている。
ここで逆止弁216は給水流路202を通じて水が給水源200の側に逆方向に流れるのを阻止する働きをなし、また同様に逆止弁220も給湯流路206を通じて湯が給湯源204の側に逆方向に流れるのを阻止する働きをなす。
しかしながら図4に示す従来の自動水栓は、単に温水を吐水するに過ぎないものであり(ただし混合弁の弁体位置を水のみ通過させる位置に設定しておけば水の吐水も可能)、利便性の点で必ずしも十分なものではなかった。
このようなことから、使用者の選択操作により予め適温に温度調節された温水又は水の何れかを択一的に吐水可能となした自動水栓が提案されている。
例えば下記特許文献1にこの種の自動水栓が開示されている。
図5はその要部を表している。
同図に示しているようにこの自動水栓では、給水流路202から分岐して水分岐流路224が延び出しており、この水分岐流路224上に、これを開閉する水弁(電磁弁)228が設けられている。
一方、混合弁208から延び出して吐水流路210に連絡された温水流路226上には温水弁(電磁弁)230が設けられていて、この温水弁230にて温水流路226が開閉されるようになっている。
尚、水分岐流路224は温水弁230の下流部において吐水流路210に連絡され、水分岐流路224に流れ出た水が吐水流路210へと流れ込むようになっている。
この自動水栓では、使用者による吐水選択手段の選択操作によって水弁228が閉じられ、温水弁230が開かれると、混合弁208からの温水が温水流路226及び吐水流路210を通じて吐水口へと導かれ、そこから温水が吐水される。
一方、吐水選択手段の選択操作にて温水弁230が閉、水弁228が開とされると、給水流路202の水が水分岐流路224へと流れ出た後吐水流路210へと流入し、吐水口から水が吐水される。
即ちこの自動水栓では、使用者による選択操作によって吐水口から予め適温に温度調節された温水又は水の何れかが択一的に吐水される。
図示のようにこの自動水栓では、給水流路202側において水分岐流路224の分岐位置の上流部に逆止弁216が、また下流部に逆止弁232が設けられている。
即ち同じ給水流路202上に2つの逆止弁216,232が設けられている。
ここで逆止弁232は、給湯圧が給水圧よりも高いような場合、給湯流路206の湯が混合弁208を通過して給水流路202の側に流入し、更には水分岐流路224へと流入して水分岐流路224内の水の温度を高めてしまうのを防止する働きを有する。
一方分岐位置よりも上流部の逆止弁216は、水分岐流路224から給水源200の側への逆方向の流れを阻止する働きをなしている。
しかしながらこのような3つの逆止弁216,220,232を備えた温調ユニット222を有する水栓は、水栓の中では稀であり、従ってかかる温調ユニット222は温水,水を選択的に吐水可能な水栓に専用のものとなってしまう。
例えば図4に示す温調ユニット222は上記の自動水栓以外にも他の様々な水栓の温調ユニットと共用可能であるが、図5の逆止弁を3つ備えた温調ユニット222は、図4の温調ユニット222との共用はもとより他の水栓の温調ユニットと共用することができなくなってしまう。
その結果温調ユニット222に要するコストが高くなり、またその在庫管理,品番管理も面倒となる。
尚、自動水栓にはセンサが手を検知している間だけ吐水を行う形式のもの、或いは手を一旦検知した後は吐水し続け、次に再びセンサが手を検知したときに吐水を停止する形式のもの、或いはセンサが非接触式で手等を検知する形式のものや接触式で手を検知するもの等様々な形式のものが有り、何れにおいても上記の問題が共通して生じる。
或いはこのような自動水栓以外の混合水栓、即ち温水と水とを択一的に吐水可能な混合水栓においてもこのような問題は共通して生じ得る。
特開平11−61911号公報
本発明はこのような事情を背景とし、温調ユニットを他の各種水栓と共通に使用可能な水栓を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(イ)給水源からの水を供給する給水流路及び給湯源からの湯を供給する給湯流路と、(ロ)それら給水流路及び給湯流路を通じて送られて来た水及び湯を所定比率で混合して適温の温水とする混合部と、(ハ)該混合部から延び出し、吐水口へと到る吐水流路に連絡された温水流路と、(ニ)該温水流路上に設けられて該温水流路を開閉する温水弁と、(ホ)前記給水流路から分岐して延び出し、前記温水弁の下流部で前記吐水流路に連絡された水分岐流路と、(ヘ)該水分岐流路上に設けられて該水分岐流路を開閉する水弁と、(ト)該温水弁及び前記水弁の一方を開、他方を閉として温水又は水を選択して前記吐水口から吐水させるための吐水選択手段と、を有し、該吐水口から温水,水の一方を吐水させる水栓において、前記水分岐流路から前記給水源の側への逆方向の流れを阻止する逆止弁該水分岐流路上の、前記水弁の下流部に設けてあり、且つ該逆止弁が、前記水弁及び温水弁を内部に組み込んだ部材とは別部材である、前記水分岐流路と前記吐水流路との連絡部をなす継手の内部に組み込んであることを特徴とする
発明の作用・効果
以上のように本発明は、温水と水とを吐水口から選択的に吐水可能な水栓において、水分岐流路から給水源の側への逆方向の流れを阻止する逆止弁を、水分岐流路上に設けたものである。
かかる本発明において、温調ユニットには給水流路上に1つの逆止弁を、また給湯流路上に1つの逆止弁をそれぞれ通常通り配置することが可能であり、温調ユニットを一般的な水栓における温調ユニットと同様の構成とすることができ、温調ユニットを他の水栓の温調ユニットと共用すること、即ち部品の共通化を図ることが可能となる。
本発明においては、水分岐流路上の逆止弁を、水分岐流路を開閉する水弁の下流部に設けておく。
このようにすることで、水弁に対して下流側から上流側に向う逆方向の圧力,流れが作用し、このことが水弁に対する負荷となるといったことを良好に防止することができる。
特に水弁を電磁弁で構成した場合、かかる電磁弁に対して上記負荷がかかることによって電磁弁が機能低下するのを防止することができる。
更に本発明は、かかる逆止弁を水分岐流路と吐水流路との連絡部をなす継手の内部に組み込むようになしたもので、継手を外すことによって容易に逆止弁のメンテナンスを行うことができる利点が得られる。
次に本発明を自動水栓に適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において10はカウンターで、12はカウンター10に設けられた手洗器、14はこの手洗器12におけるボウル部13の奥部の平坦な取付部16から斜め前方に起立状態に設けられた本実施形態の自動水栓における吐水部である。
吐水部14には、前方に突き出した吐水口18と、吐水口18の上側に設けられたセンサ20とが備えられており、センサ20の前方に手を差し出すとセンサ20がこれを検知し、吐水口18から自動的に吐水する(ここではセンサ20が手を検知している間だけ吐水を行う)。
図2に詳しく示しているように、吐水部14の根元部にはプレート22が設けられており、そのプレート22に吐水口18からの吐水として水を選択操作するための水スイッチ24と、吐水口18からの吐水として適温に温度調節された温水を選択操作するための温水スイッチ26とが設けられている。
本実施形態において、これら水スイッチ24と温水スイッチ26とは吐水の種類を選択する選択手段を成している。
これら水スイッチ24,温水スイッチ26の近接位置には、水の吐水が選択されたことを表示するLED28,温水の吐水が選択されたことを表示するLED30がそれぞれ表示手段として設けられている。
図3に示しているようにこの実施形態の自動水栓は、給水源32からの水を供給する給水流路34,給湯源36からの湯を供給する給湯流路38,それら給水流路34,給湯流路38を通じて送られて来た水と湯とを所定比率で混合し、適温の温水とする混合弁(混合部)40とを有している。
給水流路34と給湯流路38上にはそれぞれ止水栓41,42が設けられており、更にそれら止水栓41,42の下流部において給水流路34,給湯流路38上に逆止弁44,46が設けられている。
そしてこれら止水栓41,42,逆止弁44,46及び混合弁40を含んで温調ユニット48が構成されている。
即ちこの実施形態では、他の一般の水栓と同様に温調ユニット48に逆止弁44,46が2つだけ備えられている。
ここで給湯流路38上の逆止弁46及び給水流路34上の逆止弁44は、それぞれの下流側から給湯源36,給水源32の側への逆方向の流れを阻止する働きを有している。
更に給水流路34上の逆止弁44は、給湯圧が給水圧よりも高いような場合に、給湯流路38内の湯が混合弁40を通過して給水流路34の側に、更には後述の水分岐流路56の側へと流れ込むのを阻止する働きを有する。
図3において、50は混合弁40から延び出した温水流路で、この温水流路50上に電磁弁から成る温水弁52が設けられており、この温水弁52によって温水流路50が開閉されるようになっている。
ここで温水流路50は温水弁52の下流部で吐水口18に到る吐水流路54と連絡されている。
56は、給水流路34から且つ止水栓41と逆止弁44との間の部位から分岐して延び出した水分岐流路で、この水分岐流路56上に電磁弁から成る水弁58が設けられており、かかる水弁58によって水分岐流路56が開閉されるようになっている。
ここで水分岐流路56は、水弁58の下流部で上記の吐水流路54に連絡されている。
本実施形態では、この水分岐流路56上に且つ水弁58の下流部に逆止弁60が設けられている。
ここで逆止弁60は、温水弁52から流出した温水が水分岐流路56と吐水流路54との合流部から水分岐流路56の側に流れ込み、更には水分岐流路56から給水流路34を通じて給水源32の側に逆方向に流れるのを阻止する働きを有する。
62は弁ユニットで、この弁ユニット62に上記の温水弁52及び水弁58とともに制御部64が内蔵されている。
ここで制御部64は温水弁52,水弁58をそれぞれ作動制御する。
66はこの弁ユニット62の外部且つ上側に設けられた継手部で、この継手部66によって水分岐流路56と吐水流路54及び温水流路50とが互いに接続されている。
上記水分岐流路56上の逆止弁60は、この継手部66の内部に組み込まれている。
図2において70はこの継手部66を脱着するための弾性クリップで、継手部66のケーシングに設けられた開口部72を通じてこの弾性クリップ70が弾性的に嵌め込まれ、或いは取り出されることで継手部66が脱着される。
尚、図2において68は上記吐水流路54を内部に形成する可撓性のホースで、上端部が上記吐水部14に接続されている。
この実施形態の自動水栓は、使用者が吐水口18から温水を吐水すべく温水スイッチ26をオン操作すると、LED30が点灯(若しくは点滅)して、温水吐水が選択されたことを表示する。
この状態の下で使用者がセンサ20の前方に手を差し出すとセンサ20がこれを検知し、そのセンサ20からの検知信号に基づいて制御部64の制御の下に温水弁52が開弁し(水弁58は閉弁)、吐水口18から温水が吐水される。
一方使用者が吐水口18から水を吐水すべく水スイッチ24をオン操作すると、LED28が点灯(若しくは点滅)して、水吐水が選択されたことを表示する。
この状態の下で使用者がセンサ20の前方に手を差し出すとセンサ20がこれを検知し、そのセンサ20からの検知信号に基づいて制御部64の制御の下に水弁58が開弁し(温水弁52は閉弁)、給水源32からの水が水分岐流路56及び吐水流路54を通じて吐水口18から吐水される。
即ち温水弁52及び水弁58が択一的に開弁させられることで、吐水口18から温水又は水の何れか一方が択一的に吐水される。
以上のような本実施形態の自動水栓の温調ユニット48には、給水流路34上の1つの逆止弁44と給湯流路38上の1つの逆止弁46との2つの逆止弁が通常通り配置されている。かかる温調ユニット48は一般的な水栓における温調ユニットと同様の構成であり、従って温調ユニット48を他の水栓の温調ユニットと共用すること、即ち部品の共通化を図ることが可能である。
また本実施形態では、水分岐流路56上の逆止弁60を、水分岐流路56を開閉する水弁58の下流部に設けていることから、水弁58に対して下流側から上流側に逆方向の圧力,流れが作用して水弁58に負荷を与えるのを防止でき、水弁58を構成する電磁弁の機能低下を防ぐことができる。
更に本実施形態では逆止弁60を水分岐流路56と吐水流路54との連絡部をなす継手部66の内部に組み込んでいることから、継手部66を外すことによって容易に逆止弁60のメンテナンスを行うことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上記実施形態の自動水栓におけるセンサ20として様々な種類のものを様々な位置に設けることが可能であり、更に本発明は自動水栓以外の混合水栓への適用も可能であるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態である自動水栓をカウンターとともに示す斜視図である。 同実施形態の自動水栓の全体構成を示す斜視図である。 同実施形態の自動水栓を流路を中心として示す図である。 従来の自動水栓を流路を中心として示す図である。 図4とは異なる従来の自動水栓を流路を中心として示す図である。
18 吐水口
24 水スイッチ(吐水選択手段)
26 温水スイッチ(吐水選択手段)
32 給水源
34 給水流路
36 給湯源
38 給湯流路
40 混合弁(混合部)
50 温水流路
52 温水弁
54 吐水流路
56 水分岐流路
58 水弁
60 逆止弁
66 継手部

Claims (1)

  1. (イ)給水源からの水を供給する給水流路及び給湯源からの湯を供給する給湯流路と
    (ロ)それら給水流路及び給湯流路を通じて送られて来た水及び湯を所定比率で混合して適温の温水とする混合部と
    (ハ)該混合部から延び出し、吐水口へと到る吐水流路に連絡された温水流路と
    (ニ)該温水流路上に設けられて該温水流路を開閉する温水弁と
    (ホ)前記給水流路から分岐して延び出し、前記温水弁の下流部で前記吐水流路に連絡された水分岐流路と
    (ヘ)該水分岐流路上に設けられて該水分岐流路を開閉する水弁と
    (ト)該温水弁及び前記水弁の一方を開、他方を閉として温水又は水を選択して前記吐水口から吐水させるための吐水選択手段と
    を有し、該吐水口から温水,水の一方を吐水させる水栓において、
    前記水分岐流路から前記給水源の側への逆方向の流れを阻止する逆止弁該水分岐流路上の、前記水弁の下流部に設けてあり、
    且つ該逆止弁が、前記水弁及び温水弁を内部に組み込んだ部材とは別部材である、前記水分岐流路と前記吐水流路との連絡部をなす継手の内部に組み込んであることを特徴とする水栓。
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