JP4708286B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板に薬液やリンス液などの処理液を供給して基板に所定の処理を行う基板処理装置および方法に関する。
半導体ウエハ等の基板に対して一連の処理を施す製造プロセスにおいては、基板の表面に各種薄膜を形成するために成膜工程が実行される。この成膜工程では基板の裏面あるいは基板表面の周縁部にも成膜されることがある。しかしながら、一般的には基板において成膜が必要なのは基板表面の中央部の回路形成領域のみであり、基板の裏面あるいは基板表面の周縁部に成膜されてしまうと、次のような問題が起こることがある。すなわち、成膜工程の後工程において、基板表面の周縁部に形成された薄膜が他の装置との接触により剥がれたりすることがある。そして、剥がれた薄膜が基板表面の中央部の回路形成領域や基板処理装置に付着することが原因となって製造品の歩留まりの低下や基板処理装置自体のトラブルを引き起こすことがある。
そこで、基板の裏面および基板表面の周縁部に形成された薄膜を除去するために、例えば特許文献1に記載された装置が提案されている。この装置では、その表面に薄膜が形成された基板を上方に向けて配置するとともに、該基板の周縁に対応して設けられた保持部材によって基板を保持する。そして、保持部材により保持された状態で基板を回転させる。また、回転している基板の裏面に対して処理液として薬液(第1処理液)を供給する。これにより、薬液が基板裏面全体に広がって基板裏面の不要物がエッチング除去される。また、このとき基板表面に対向する対向面を有し、かつ基板表面と所定の間隔離れた遮断部材を回転させると、基板の回転および遮断部材の回転によって薬液が基板裏面から基板の端面を介して基板表面の周縁部に回り込み、該周縁部に付着している不要物をもエッチング除去する。こうして、基板裏面および基板表面の周縁部のみにおいて薄膜がエッチング除去される。
特開2000−235948号公報(図1)
ところで、エッチング除去対象となっている薄膜(不要物)の性状(薄膜の種類および薄膜の厚み)は多岐にわたっている。例えば薄膜の種類に関して言えば、シリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜(High―k膜)、銅などのメタル層およびテトラエトキシオルソシラン(TEOS)膜等の互いに種類の異なる薄膜が存在している。これらのうち、SiN膜やHigh―k膜は薬液に対して難溶性を示す一方で、TEOS膜は薬液により比較的容易にエッチング除去することが可能となっている。そのため、薄膜の種類に応じて適正なエッチングレートで薄膜をエッチング除去する必要がある。なんとなれば、エッチングレートが過度に高い場合には、基板の端面から内側に向かってエッチング除去される幅(以下「周縁エッチング幅」という)を正確にコントロールすることが困難となるからである。その一方で、エッチングレートが低すぎる場合には、スループットが大きく低下することとなるからである。
そこで、上記した従来装置によって各種薄膜に対して適正なエッチングレートで薄膜をエッチング除去するためには、薄膜の種類に応じて適正濃度の薬液を準備する必要がある。しかしながら、薄膜の種類の数に合わせて互いに濃度の異なる複数の薬液を準備しておくことは現実的でない。すなわち、例えば薬液としてフッ酸を用いる場合には、通常、タンクなどの貯留手段にフッ酸(原液)と純水とをそれぞれ流量を制御しながら供給し、タンク内で所定濃度のフッ酸水溶液を生成している。このため、例えば比較的低濃度のフッ酸水溶液を用いて処理を行った後に高濃度のフッ酸水溶液を用いて処理を行う場合には、タンク内に貯留された低濃度のフッ酸水溶液を廃棄して高濃度のフッ酸に入れ替える必要がある。したがって、タンク内の液を交換するだけで時間を費やしてしまうとともに、薬液(フッ酸)の消費量が多くなってしまう。また、フッ酸水溶液を生成するためにフッ酸および純水の流量を制御するにしても機器的に流量設定が可能な範囲は限られており、低濃度領域から高濃度領域まで支障なく所望濃度の薬液(フッ酸水溶液)を調合できる訳ではない。このため、基板に形成された薄膜に対して適正濃度の薬液を準備することは事実上、不可能となっていた。
そこで、互いに種類の異なる薄膜が付着している複数枚の基板、つまり各基板に付着している薄膜の種類が互いに異なる複数基板の各々に対してエッチング処理を行うために、比較的高濃度の薬液を準備することが考えられる。というのも、比較的高濃度の薬液を準備することによって、比較的容易にエッチング除去することが可能な薄膜が付着する基板に対してのみならず、薬液に対して難溶性を示す薄膜が付着する基板に対してもエッチング処理を施すことができるからである。これにより、互いに種類の異なる薄膜が付着している複数枚の基板の各々に対してスループットを低下させることなく、基板から薄膜をエッチング除去することが可能となる。
しかしながら、比較的容易にエッチング除去可能な薄膜が付着する基板までも比較的高濃度の薬液によりエッチング処理を行った場合には、次のような問題が発生するおそれがある。すなわち、薄膜のエッチングレートが極端に速くなってしまい、周縁エッチング幅を正確にコントロールすることができなくなるおそれがある。したがって、比較的高濃度の薬液を準備したとしても、基板に付着する薄膜(不要物)の性状によっては基板表面の周縁部から不要物を良好にエッチング除去できる状況にはなっていなかった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板に付着する薄膜種類および薄膜の厚みにかかわらず、基板表面の周縁部から該薄膜を良好にエッチング除去することができる基板処理装置および方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するため、基板の表面の周縁部に第1処理液を供給して該周縁部に存在する薄膜を第1処理液によりエッチングして該周縁部から除去するベベルエッチング手段と、第1処理液が付着する基板表面の周縁部に第2処理液を供給して第1処理液による薄膜のエッチング進行を実質的に抑制するエッチング抑制手段と、薄膜種類および薄膜の厚みに応じてベベルエッチング手段によるベベルエッチング処理の実行中にエッチング抑制手段によるエッチング抑制処理を実行して薄膜のエッチングレートを調整する制御手段とを備えることを特徴としている。
また、この発明にかかる基板処理方法は、基板表面の周縁部に第1処理液を供給して該周縁部に存在する薄膜を第1処理液によりエッチングして該周縁部から除去するベベルエッチング工程と、第1処理液が付着する基板表面の周縁部に第2処理液を供給して第1処理液による薄膜のエッチング進行を実質的に抑制するエッチング抑制工程とを備え、薄膜種類および薄膜の厚みに応じてベベルエッチング工程の実行中にエッチング抑制工程を実行して薄膜のエッチングレートを調整することを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理装置および方法)では、基板表面の周縁部への第1処理液の供給によって該周縁部に存在する薄膜を第1処理液によりエッチングして該周縁部から除去(ベベルエッチング処理)している。また、薄膜種類および薄膜の厚みに応じてベベルエッチング処理の実行中に第1処理液が付着する基板表面の周縁部に第2処理液を供給して第1処理液による薄膜のエッチング進行を実質的に抑制することで薄膜のエッチングレートを調整している。このため、基板に付着する薄膜種類および薄膜の厚みに応じて適切なエッチングレートで基板表面の周縁部から薄膜をエッチング除去できる。したがって、薄膜がいかなる種類・厚みを有していたとしても、基板表面の周縁部から薄膜を良好に除去することができる。なお、本発明における「薄膜のエッチングレート」とは、薄膜のエッチング量を薄膜のエッチングが実行されたエッチング処理時間で除した値、または薄膜のエッチング量をエッチング処理時間と薄膜のエッチング進行が抑制されたエッチング抑制処理時間とを合わせた全処理時間で除した値をいう。
ここで、ベベルエッチング手段およびエッチング抑制手段を制御する制御手段を設けて、該制御手段がエッチング抑制処理を実行することなくベベルエッチング処理のみを実行する第1エッチングモードと、ベベルエッチング処理の実行中にエッチング抑制処理を実行する第2エッチングモードとに薄膜種類および薄膜の厚みに応じて選択的に切り換えることが好ましい。この構成によれば、互いに異なる2つのエッチングモードの間で薄膜種類および薄膜の厚みに応じてエッチングモードを選択的に切換可能となっている。このため、薄膜種類および薄膜の厚みに適合したエッチングレートで基板表面の周縁部から薄膜を除去できる。
また、略円形基板の表面の周縁部から薄膜をエッチング除去する場合には、基板処理装置を以下のように構成してもよい。すなわち、基板表面を上方に向けながら基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板を回転させる回転手段とをさらに備えるとともに、ベベルエッチング手段は、基板表面側から基板表面の周縁部に第1処理液を供給する第1ノズルと、基板表面の周縁部に第1処理液を供給可能な第1処理位置と基板から離れた第1待機位置とに第1ノズルを移動させる第1ノズル移動機構とを有し、エッチング抑制手段は、基板表面側から基板表面の周縁部に第2処理液を供給する第2ノズルと、第2ノズルを第1処理位置と異なる位置であって基板表面の周縁部に第2処理液を供給可能な第2処理位置と基板から離れた第2待機位置とに第2ノズルを移動させる第2ノズル移動機構とを有し、制御手段は第1ノズルを第1処理位置に位置決めして該第1ノズルから第1処理液を供給して第1エッチングモードを実行する一方、第1処理位置に位置決めした第1ノズルから第1処理液を供給しながら第2ノズルを第2処理位置に位置決めして第1処理液が付着する基板表面の周縁部に第2処理液を供給して第2エッチングモードを実行してもよい。
この構成によれば、回転する基板の表面の周縁部に第1処理位置に位置決めされた第1ノズルから第1処理液が供給され、基板表面の周縁部から薄膜が全周にわたってエッチング除去される(第1エッチングモード)。その一方で、第1処理位置に位置決めされた第1ノズルから第1処理液を供給しながら、第1処理位置と異なる第2処理位置に位置決めされた第2ノズルから第2処理液を供給することで、第1エッチングモードに比較して薄膜のエッチングレートを低下させることができる(第2エッチングモード)。したがって、上記第1および第2エッチングモードの間で薄膜種類および薄膜の厚みに応じてエッチングモードを選択的に切り換えることで、薄膜種類および薄膜の厚みに適合したエッチングレートで基板表面の周縁部から薄膜を除去できる。なお、上記第1および第2エッチングモードにおける、基板表面の周縁部からの薄膜のエッチング除去作用については、後で図面を参照しつつ詳述する。
また、平面視で基板の回転中心から第1処理位置に延びる方向と基板の回転中心から第2処理位置に延びる方向とが形成する角度を180°にしてもよい。この構成によれば、第1エッチングモードと第2エッチングモードとの間でエッチングモードを選択的に切り換えることで、薄膜のエッチングレートを2段階に設定することができる。
また、平面視で前記基板の回転中心から第1処理位置に延びる方向と基板の回転中心から第2処理位置に延びる方向とが形成する角度を180°と異ならせるとともに、第1エッチングモードに加えて第2エッチングモードとして下記の第1サブモードと第2サブモードとの間でエッチングモードを選択的に切り換えてもよい。つまり、第2エッチングモードとして、基板の回転方向において第1処理位置が第2処理位置に対して上流側となっている第1サブモードと、基板の回転方向において第1処理位置が第2処理位置に対して下流側となっている第2サブモードとに切り換えてもよい。この構成によれば、互いに異なる3つのエッチングモード(第1エッチングモード、第2エッチングモードの第1サブモードおよび第2エッチングモードの第2サブモード)の間で薄膜種類および薄膜の厚みに応じてエッチングモードを選択的に切り換え可能となっている。このため、薄膜のエッチングレートを3段階に設定することができ、処理対象基板ごとに薄膜種類・薄膜の厚みが異なる場合であっても、該薄膜種類・厚みの相違に対して柔軟に対応できる。
また、第2処理位置は第1処理位置に対して基板の径方向内側であることが好ましい。この構成によれば、第1処理液の供給範囲と第2処理液の供給範囲とを相違させることができ、第1処理液による薄膜のエッチング進行を第2処理液の供給によって確実に抑制することができる。つまり、第1処理位置に位置決めされた第1ノズルから基板表面の周縁部(処理領域)の各部に第1処理液が供給されて該処理領域全体がエッチング処理される。そして、第2処理位置に位置決めされた第2ノズルから第2処理液を供給することで、第1処理液の供給範囲を含み、しかも第1処理液の供給範囲よりも広い範囲を第2処理液の供給範囲とすることができる。このため、基板表面の周縁部(処理領域)と基板表面の中央部(非処理領域)との界面に第2処理液を確実に供給して、該界面に付着する第1処理液による非処理領域へのエッチング進行を防止できる。したがって、周縁エッチング幅を正確かつ周面全体にわたって均一にして処理できる。
また、基板表面に対向しながら近接配置されるとともに、基板表面の周縁部に対向する位置に第1および第2ノズルが個別に挿入可能な上下方向に貫通する複数のノズル挿入孔が形成された遮断部材をさらに備え、第1および第2ノズル移動機構はそれぞれ、複数のノズル挿入孔のいずれかに第1および第2ノズルを挿入させて第1および第2処理位置に位置決めしてもよい。この構成によれば、遮断部材が基板表面に対向しながら近接配置されるので基板表面を基板周囲の外部雰囲気から確実に遮断できる。また、遮断部材は基板表面の周縁部に対向する位置に第1および第2ノズルが個別に挿入可能な上下方向に貫通する複数のノズル挿入孔を有しているので、第1および第2ノズルを該複数のノズル挿入孔のいずれかに挿入させることで基板表面の周縁部に対向して配置させることができる。したがって、基板表面を覆う遮断部材によって基板表面の中央部(非処理領域)へ処理液が付着するのを防止しながら、基板表面の周縁部に第1処理液または第1および第2処理液を直接に供給して該周縁部から薄膜を良好にエッチング除去できる。また、ノズル(第1および第2ノズル)は遮断部材のノズル挿入孔に挿入されているため、エッチング処理中に処理液が飛散してノズルに大量の処理液が付着することがない。このため、ノズル移動時においてノズルから処理液が落ちて基板あるいは基板周辺部材に付着して悪影響を及ぼすことが防止される。
また、遮断部材の全表面のうち基板表面と対向する基板対向面にガス吐出口が形成されるとともに、基板保持手段は、鉛直軸回りに回転自在に設けられた回転部材と、回転部材に上方に向けて突設され、基板の裏面に当接して該基板を回転部材から離間させて支持する少なくとも3個以上の支持部材と、ガス吐出口から基板対向面と基板表面とに挟まれた空間にガスを供給することによって基板を支持部材に押圧させるガス供給部とを有するように構成してもよい。この構成によれば、基板がその裏面に当接する少なくとも3個以上の支持部材によって離間して支持されるとともに、ガス供給部から基板表面に供給されるガスによって支持部材に押圧されて回転部材に保持される。そして、回転手段が回転部材を回転させることで支持部材に押圧された基板は支持部材と基板との間に発生する摩擦力で支持部材に支持されながら、回転部材とともに回転することとなる。このように基板を回転部材に保持させることで基板の外周端部に接触して基板を保持する保持部材を不要とすることができるため、基板から径方向外側に振り切られる処理液(第1処理液または第1および第2処理液)が保持部材に当たって基板表面へ跳ね返ることがない。したがって、基板表面の周縁部から薄膜を良好にエッチング除去できる。
この発明によれば、基板表面の周縁部に第1処理液が供給され該周縁部に存在する薄膜がエッチングされ該周縁部から除去(ベベルエッチング処理)される。また、基板に付着する薄膜種類および薄膜の厚みに応じてベベルエッチング処理の実行中に第1処理液が付着する基板表面の周縁部に第2処理液が供給され、第1処理液による薄膜のエッチング進行が抑制される。このため、薄膜のエッチングレートを調整して薄膜種類および薄膜の厚みに応じた適切なエッチングレートで基板表面の周縁部から薄膜をエッチング除去できる。したがって、薄膜がいかなる種類・厚みを有していても基板表面の周縁部から薄膜を良好に除去できる。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は、半導体ウエハ等の略円形基板Wの表面Wfの周縁部に存在する薄膜(不要物)または該周縁部および基板裏面Wbに存在する薄膜をエッチング除去する装置である。処理対象となっている基板Wには、基板WごとにSiN膜、High―k膜、銅などのメタル層およびTEOS膜等の互いに種類の異なる薄膜が基板表面Wfまたは表裏面Wf,Wbに形成されている。そこで、基板表面Wfのみに薄膜が形成されている場合には、基板表面Wfの周縁部TR(処理領域)に薬液および純水やDIWなどのリンス液(以下、薬液およびリンス液を総称して「処理液」という)を供給して該周縁部TRから薄膜をエッチング除去するとともに、基板裏面Wbに処理液を供給して裏面Wbを洗浄する。また、基板Wの表裏面Wf,Wbに薄膜が形成されている場合には、表面周縁部TRおよび裏面Wbに処理液を供給して表面周縁部TRおよび裏面Wbから薄膜をエッチング除去する。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはデバイスパターンが形成されるデバイス形成面をいう。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1(本発明の「基板保持手段」に相当)と、スピンチャック1に保持された基板Wの下面(裏面Wb)の中央部に向けて処理液を供給する下面処理ノズル2と、基板表面側からスピンチャック1に保持された基板Wの表面周縁部TRに薬液を供給する第1ノズル3と、基板表面側からスピンチャック1に保持された基板Wの表面周縁部TRにDIWを供給する第2ノズル4と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに対向配置された遮断部材5とを備えている。
スピンチャック1は中空の回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転中心A0を中心に回転可能となっている。この回転支軸11の上端部にはスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット8(制御手段)からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転中心A0を中心に回転する。このように、この実施形態では、チャック回転機構13が本発明の「回転手段」として、スピンベース15が本発明の「回転部材」として機能する。
中空の回転支軸11には処理液供給管21が挿通されており、その上端に下面処理ノズル2が結合されている。処理液供給管21は薬液供給ユニット16およびDIW供給ユニット17と接続されており、薬液またはリンス液としてDIWが選択的に供給される。また、回転支軸11の内壁面と処理液供給管21の外壁面の隙間は、環状のガス供給路23を形成している。このガス供給路23はガス供給ユニット18(本発明の「ガス供給部」に相当)と接続されており、基板裏面Wbと該基板裏面Wbに対向するスピンベース15の上面とに挟まれた空間に窒素ガスを供給できる。なお、この実施形態では、ガス供給ユニット18から窒素ガスを供給しているが、空気や他の不活性ガスなどを吐出するように構成してもよい。
図3はスピンベース15を上方から見た平面図である。スピンベース15の中心部には開口が設けられている。また、スピンベース15の周縁部付近には複数個(この実施形態では12個)の第1支持ピンF1〜F12と、複数個(この実施形態では12個)の第2支持ピンS1〜S12が本発明の「支持部材」として、鉛直方向に昇降自在に設けられている。第1支持ピンF1〜F12は回転中心A0を中心として放射状に略等角度間隔でスピンベース15から上方に向けて突設されているとともに、第2支持ピンS1〜S12が円周方向に沿って各第1支持ピンF1〜F12の間に位置するように、回転中心A0を中心として放射状に略等角度間隔でスピンベース15から上方に向けて突設されている。つまり、第1および第2支持ピンからなる一対の支持ピンが円周方向に沿って回転中心A0を中心として放射状に12対、スピンベース15の周縁部に上方に向けて設けられている。
第1支持ピンF1〜F12および第2支持ピンS1〜S12の各々は基板裏面Wbと当接することによって、スピンベース15から所定距離だけ上方に離間させた状態で基板Wを略水平姿勢で支持可能となっている。これらのうち、周方向に沿って1つ置きに配置された12個の第1支持ピンF1〜F12は第1支持ピン群を構成し、これらは連動して基板Wを支持し、または基板裏面Wbから離間してその支持を解除するように動作する。一方で、残る12個の第2支持ピンS1〜S12は第2支持ピン群を構成し、これらは連動して基板Wを支持し、または基板裏面Wbから離間してその支持を解除するように動作する。なお、基板Wを水平に支持するためには、各支持ピン群が有する支持ピンの個数は少なくとも3個以上であればよいが、各支持ピン群が有する支持ピンの個数を12個とすることで安定して基板Wを支持できる。
図4は支持ピンの構成を示す部分拡大図である。なお、支持ピンF1〜F12,S1〜S12の各々はいずれも同一構成を有しているため、ここでは1つの支持ピンF1の構成についてのみ図面を参照しつつ説明する。支持ピンF1は、基板Wの下面に離当接可能な当接部61と、当接部61を昇降可能に支持する可動ロッド62と、この可動ロッド62を昇降させるモータ等を含む昇降駆動部63と、可動ロッド62を取り囲むように設けられ可動ロッド62と昇降駆動部63とを外部雰囲気から遮断するベローズ64とを有している。ベローズ64は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)より形成され、薬液等により基板Wを処理する際に、ステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム等から形成される可動ロッド62を保護する。また、当接部61は耐薬性を考慮して、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)で形成されるのが好ましい。ベローズ64の上端部は当接部61の下面側に固着される一方、ベローズ64の下端部はスピンベース15の上面側に固着されている。
上記した構成を有する支持ピンF1〜F12,S1〜S12では、昇降駆動部63が制御ユニット8からの駆動信号に基づき図示省略する駆動連結部を介して可動ロッド62を1〜数mmのストロークで駆動させることにより、次のように基板Wを支持する。すなわち、昇降駆動部63を駆動させない状態では、所定の高さ位置(基板処理位置)で基板Wを支持するように支持ピンF1〜F12,S1〜S12の各々はコイルばね等の付勢手段(図示せず)によって上向きに付勢されており、基板Wは支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群と、支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群との両方の支持ピン群により支持される。一方で、支持ピンS1〜S12を付勢力に抗して下降駆動させると、支持ピンS1〜S12の当接部61は基板裏面Wbから離間して基板Wは支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群のみにより支持される。また、支持ピンF1〜F12を付勢力に抗して下降駆動させると、支持ピンF1〜F12の当接部61は基板裏面Wbから離間して基板Wは支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群のみにより支持される。
図1に戻って説明を続ける。スピンチャック1の上方には、支持ピンF1〜F12,S1〜S12に支持された基板Wに対向する円盤状の遮断部材5が水平に配設されている。遮断部材5はスピンチャック1の回転支軸11と同軸上に配置された回転支軸51の下端部に一体回転可能に取り付けられている。この回転支軸51には遮断部材回転機構53が連結されており、制御ユニット8からの動作指令に応じて遮断部材回転機構53のモータを駆動させることで遮断部材5を回転中心A0を中心に回転させる。制御ユニット8は遮断部材回転機構53をチャック回転機構13と同期するように制御することで、スピンチャック1と同じ回転方向および同じ回転速度で遮断部材5を回転駆動できる。
また、遮断部材5は遮断部材昇降機構55と接続され、遮断部材昇降機構55の昇降駆動用アクチュエータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、遮断部材5をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット8は遮断部材昇降機構55を駆動させることで、基板処理装置に対して基板Wが搬入出される際には、スピンチャック1から上方に十分に離れた離間位置に遮断部材5を上昇させる。その一方で、基板Wに対してエッチング処理などの所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された対向位置まで遮断部材5を下降させる。これにより、遮断部材5の下面501(基板対向面)と基板表面Wfとが近接した状態で対向配置される。
遮断部材5の中心の開口および回転支軸51の中空部は、ガス供給路57を形成している。ガス供給路57はガス供給ユニット18と接続されており、基板表面Wfと遮断部材5の下面501とに挟まれた空間SPに窒素ガスを供給可能となっている。
図5は遮断部材5の底面図である。遮断部材5の下面501の平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。このため、遮断部材5が対向位置に配置されると基板表面全体を覆って基板表面Wf上の雰囲気を外部雰囲気から遮断可能となっている。また、遮断部材5の周縁部には遮断部材5を上下方向(鉛直軸方向)に貫通する、略円筒状の内部空間を有するノズル挿入孔5A,5Bが形成されており、第1および第2ノズル3,4を個別に挿入可能となっている。ノズル挿入孔5Aとノズル挿入孔5Bは回転中心A0に対して対称位置に同一形状に形成されている。一方で、第1ノズル3と第2ノズル4は同一のノズル外径を有している。このため、両ノズル3,4をそれぞれノズル挿入孔5A,5Bのいずれにも挿入可能となっている。
また、遮断部材5の下面501には複数のガス吐出口502が形成されている。複数のガス吐出口502はスピンチャック1に保持される基板Wの表面中央部、つまり表面周縁部TRより径方向内側の非処理領域NTRに対向する位置に、回転中心A0を中心とする円周に沿って等角度間隔に形成されている。これらのガス吐出口502は遮断部材5の内部に形成されたガス流通空間503(図1)に連通しており、ガス流通空間503に窒素ガスが供給されると、複数のガス吐出口502を介して窒素ガスが空間SPに供給される。
そして、遮断部材5が対向位置に位置決めされた状態で、複数のガス吐出口502およびガス供給路57から空間SPに窒素ガスが供給されると、空間SPの内部圧力を高めて基板Wをその裏面Wbに当接する支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧する。これによって、制御ユニット8の動作指令に応じてスピンベース15が回転すると、基板裏面Wbと支持ピンF1〜F12,S1〜S12との間に発生する摩擦力によって基板Wが支持ピンF1〜F12,S1〜S12に支持されながらスピンベース15とともに回転する。なお、空間SPに供給された窒素ガスは基板Wの径方向外側へと流れていく。
図1に戻って説明を続ける。第1ノズル3は薬液供給ユニット16と接続されており、制御ユニット8からの動作指令に応じて薬液供給ユニット16から第1ノズル3に本発明の「第1処理液」として薬液を供給する。薬液としては、薄膜(不要物)のエッチングに適した薬液、例えばフッ酸、塩酸過水(塩酸+過酸化水素水)等が用いられる。この実施形態では、互いに異なる薄膜が付着している複数枚の基板Wの各々から該薄膜を基板Wから除去するために比較的高濃度の薬液が準備される。例えば薬液としてフッ酸を用いる場合には、フッ酸の原液あるいは比較的高濃度のフッ酸水溶液が準備される。これにより、比較的容易にエッチング除去することが可能な薄膜のみならず、薬液に対して難溶性を示す薄膜に対してもスループットを低下させることなく、基板Wから薄膜をエッチング除去することが可能となっている。
第1ノズル3は水平方向に延びるノズルアーム31の一方端に取り付けられている。また、ノズルアーム31の他方端は第1ノズル移動機構33に接続されている。第1ノズル移動機構33は第1ノズル3を水平方向に所定の回動軸回りに揺動させるとともに、第1ノズル3を昇降させることができる。このため、制御ユニット8からの動作指令に応じて第1ノズル移動機構33が駆動されることで、第1ノズル3を遮断部材5のノズル挿入孔5A(または5B)に挿入して表面周縁部TRに薬液を供給可能な処理位置P31(本発明の「第1処理位置」に相当)と、基板Wから離れた待機位置P32(本発明の「第1待機位置」に相当)とに移動させることができる。
また、第2ノズル4はDIW供給ユニット17と接続されており、制御ユニット8からの動作指令に応じてDIW供給ユニット17から第2ノズル4にDIWを供給する。第2ノズル4は、(1)エッチング処理後に基板Wに残留付着する薬液を洗い流すリンス液としてDIWを表面周縁部TRに供給する一方、(2)薬液による薄膜のエッチング進行を実質的に抑制する、本発明の「第2処理液」としてDIWを表面周縁部TRに供給可能となっている。つまり、エッチング処理中に薬液が付着する表面周縁部TRに第2ノズル4からDIWを供給することで、薬液を希釈して薄膜のエッチング進行を抑制(エッチング抑制処理)することができる。このため、後述のようにエッチング処理の実行中にエッチング抑制処理を実行することで、薄膜のエッチングレートを調整可能となっている。なお、リンス液およびエッチング抑制処理のために用いられる液(第2処理液)としては、DIWの他、炭酸水、水素水、希薄濃度(例えば1ppm程度)のアンモニア水および希薄濃度の塩酸などであってもよい。
第2ノズル4を駆動する第2ノズル移動機構43は第1ノズル移動機構33と同様な構成を有している。すなわち、第2ノズル移動機構43はノズルアーム41の先端に取り付けられた第2ノズル4を水平方向に所定の回動軸回りに揺動させるとともに、第2ノズル4を昇降させることができる。このため、制御ユニット8からの動作指令に応じて第2ノズル移動機構43が駆動されることで、第2ノズル4を遮断部材5のノズル挿入孔5A(または5B)に挿入して表面周縁部TRにDIWを供給可能な処理位置P41(本発明の「第2処理位置」に相当)と、基板Wから離れた待機位置P42(本発明の「第2待機位置」に相当)とに移動させることができる。
ここで、ノズル挿入孔5Aとノズル挿入孔5Bは回転中心A0に対して対称位置に形成されており、平面視で回転中心A0から処理位置P31に延びる方向と回転中心A0から処理位置P41に延びる方向とが形成する角度は180°となっている。
上記した構成により、制御ユニット8が薬液供給ユニット16、DIW供給ユニット17を制御しながら第1および第2ノズル移動機構33,43を駆動させることで、薄膜の種類に応じて以下に示す、互いに異なる2つのエッチングモードの間でエッチングモードを選択的に切り換え可能となっている。すなわち、制御ユニット8は、
(1)第1ノズル3を処理位置P31に位置決めして該第1ノズル3から薬液を回転する基板Wの表面周縁部TRに供給する第1エッチングモードと、
(2) 処理位置P31に位置決めした第1ノズル3から薬液を回転する基板Wの表面周縁部TRに供給しながら第2ノズル4を処理位置P41に位置決めして薬液が付着する表面周縁部TRにDIWを供給する第2エッチングモード
とにエッチングモードを選択的に切り換え可能となっている。このように、この実施形態では、第1ノズル3および第1ノズル移動機構33が本発明の「ベベルエッチング手段」として、第2ノズル4および第2ノズル移動機構43が本発明の「エッチング抑制手段」として機能する。
次に、第1および第2ノズル3,4および遮断部材5に設けられたノズル挿入孔5A,5Bの構成について説明する。ここで、両ノズル3,4は吐出する液の種類が異なる点を除いて同一に構成されている。また、両ノズル挿入孔5A,5Bは遮断部材5に同一形状で、しかも回転中心A0に対して対称位置に形成されている。このため、第1ノズル3およびノズル挿入孔5Aの構成のみを図6を参照しつつ説明する。
図6は第1ノズル3および遮断部材5に設けられたノズル挿入孔5Aの構成を示す図である。第1ノズル3は遮断部材5に設けられたノズル挿入孔5Aの形状に合わせて略円筒状に形成され、ノズル挿入孔5Aに挿入されることで、第1ノズル3の先端側が表面周縁部TR(図1)に対向して配置される。第1ノズル3の内部には液供給路301が形成されており、液供給路301の先端部(下端部)が第1ノズル3の吐出口301aを構成している。第1ノズル3のノズル外径は必要以上にノズル挿入孔5Aの孔径を大きくすることのないように、例えばφ5〜6mm程度に形成される。第1ノズル3は、略円筒状に形成されたノズル胴部の断面積がノズル先端側と後端側で異なるように構成されている。具体的には、ノズル先端側の胴部302の断面積がノズル後端側の胴部303の断面積より小さくなるように構成されており、ノズル先端側の胴部302とノズル後端側の胴部303との間に段差面304が形成されている。すなわち、ノズル先端側の胴部302の外周面(側面)とノズル後端側の胴部303の外周面(側面)は段差面304を介して結合されている。段差面304はノズル先端側の胴部302を取り囲むように、しかもスピンチャック1に保持された基板表面Wfに略平行に形成されている。
ノズル挿入孔5Aの内壁には第1ノズル3の段差面304と当接可能な円環状の当接面504が形成されている。そして、第1ノズル3がノズル挿入孔5Aに挿入されると、段差面304と当接面504とが当接することで、第1ノズル3が処理位置P31に位置決めされる。第1ノズル3が処理位置P31に位置決めされた状態で、第1ノズル3の吐出口301a周囲の先端面は遮断部材5の対向面501と面一になっている。当接面504は遮断部材5の対向面501と略平行に、つまり基板表面Wfと略平行に形成されており、第1ノズル3の段差面304と面接触するようになっている。このため、第1ノズル3を処理位置P31に位置決めする際に、第1ノズル3が遮断部材5に当接して位置固定され、第1ノズル3を安定して位置決めすることができる。
第1ノズル3の吐出口301aは基板Wの径方向外側に向けて開口しており、吐出口301aから薬液を表面周縁部TRに吐出可能になっている。液供給路301はノズル後端部において薬液供給ユニット16に接続されている。このため、薬液供給ユニット16から薬液が液供給路301に圧送されると、第1ノズル3から薬液が基板Wの径方向外側に向けて吐出される。これにより、表面周縁部TRに供給された薬液は基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。したがって、薬液の供給位置よりも径方向内側の非処理領域NTRには薬液は供給されず、基板Wの端面から内側に向かって一定の幅(周縁エッチング幅)で薄膜がエッチング除去される。また、第2ノズル4の吐出口についても第1ノズル3と同様にして基板Wの径方向外側に向けて開口しており、該吐出口から表面周縁部TRにDIWを吐出可能となっている。このため、DIW供給ユニット17から第2ノズル4にDIWが圧送されると、第2ノズル4からDIWが基板Wの径方向外側に向けて吐出される。これにより、表面周縁部TRにDIWが供給されるとともに、基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。
図7は第1および第2ノズル3,4の外径とノズル挿入孔5A,5Bの孔径との関係を説明するための断面図である。ノズル挿入孔5A,5Bの孔径は第1および第2ノズル3,4の外径よりも大きく形成されている。このため、ノズル挿入孔5A,5Bの内部空間で第1および第2ノズル3,4を水平方向に互いに異なる位置に位置決めすることが可能となっている。そこで、この実施形態では、第2ノズル4の処理位置P41を第1ノズル3の処理位置P31に対して基板Wの径方向内側(同図の左方向)に設定している。このようなノズル挿入孔5A,5Bの孔径としては、第1および第2ノズル3,4の外径に対して1〜2mm程度大きく形成することが好ましく、処理位置P41は処理位置P31に対して、例えば0.2〜0.5mmだけ基板Wの径方向内側に位置するように設定される。
また、遮断部材5のノズル挿入孔5A,5Bの内壁には、ガス導入口505が開口されており、ガス導入口505からノズル挿入孔5A,5Bの内部空間に窒素ガスを供給可能となっている。ガス導入口505は遮断部材5の内部に形成されたガス流通空間503を介してガス供給ユニット18に連通している。したがって、ガス供給ユニット18から窒素ガスが圧送されると、ノズル挿入孔5A,5Bの内部空間に窒素ガスが供給される。これにより、第1および第2ノズル3,4が待機位置P32、P42に位置決めされた状態、つまり、第1および第2ノズル3,4がノズル挿入孔5A,5Bに未挿入の状態では、ノズル挿入孔5A,5Bの上下双方の開口から窒素ガスが噴出される。このため、ノズル挿入孔5A,5Bにノズルが未挿入の状態でも、処理液がノズル挿入孔5A,5Bの内壁に付着するのが防止される。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図8ないし図12を参照しつつ説明する。図8は図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。この装置では、未処理の基板Wが装置内に搬入されると、制御ユニット8が装置各部を制御して該基板Wに対して一連の膜除去処理(薬液処理工程+リンス工程+乾燥工程)が実行される。ここで、基板表面Wfには薄膜TF(図7)が形成されている。つまり、基板表面Wfが薄膜形成面になっている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入される。なお、遮断部材5は離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。
未処理の基板Wが支持ピンF1〜F12,S1〜S12に載置されると、遮断部材5が対向位置まで降下され基板表面Wfに近接配置される(ステップS1)。そして、ガス吐出口502から窒素ガスを吐出させるとともに、ガス供給路57から基板表面Wfの中央部に向けて窒素ガスを供給する(ステップS2)。これによって、遮断部材5の下面501と基板表面Wfとに挟まれた空間SPの内部圧力が高められ、基板Wはその下面(裏面Wb)に当接する支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧されてスピンベース15に保持される。また、基板表面Wfは遮断部材5の下面501に覆われて、基板周囲の外部雰囲気から確実に遮断される。なお、上記のように基板Wはすべての支持ピンF1〜F12,S1〜S12で支持してもよいし、支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群のみにより支持してもよく、あるいは支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群のみにより支持してもよい。
続いて、基板Wに対して薬液処理が実行される。すなわち、基板処理装置の操作パネル(図示省略)を介してオペレータが処理レシピを選択すると、薄膜の種類に対応したエッチングモード(第1エッチングモードまたは第2エッチングモード)が設定され(ステップS3)、設定されたエッチングモードが実行される。処理レシピには、薄膜の種類に対応して使用する薬液およびエッチングモードを相互に関連付けたジョブデータ(1ラインデータ)が複数個予め制御ユニット8のメモリ81(図2)に記憶されている。このため、処理レシピの内容にしたがって、例えば薬液に対して難溶性を示す薄膜に対しては第1エッチングモードが実行される一方(ステップS4−1)、比較的容易にエッチング除去可能な薄膜に対しては第2エッチングモードが実行される(ステップS4−2)。このように、この実施形態では、処理レシピの選択により、薄膜の種類に適したエッチングモードで該薄膜をエッチング除去可能となっている。
次に、第1および第2エッチングモードにおける基板Wの表面周縁部TRからの薄膜のエッチング除去作用について図9ないし図12を参照しつつ説明する。図9および図10はそれぞれ第1および第2エッチングモードの実行の内容を示すフローチャートである。また、図11は第1および第2エッチングモードによる薄膜のエッチング除去作用を説明するための平面図である。さらに、図12は各タイミングT11〜T14,T21〜T24における微小領域SRに対するエッチング状況を示すタイミングチャートである。図11において、符号SR(T11)〜SR(T14),SR(T21)〜SR(T24)は表面周縁部TRにおける特定の微小領域SRの各タイミングT11〜T14,T21〜T24における位置を示している。また、図12において、「ON」とあるのは薄膜のエッチングが進行している状態を表す一方で、「OFF」とあるのは薄膜のエッチング進行が抑制されている状態を表している。
先ず、処理対象基板Wに形成された薄膜の種類に対応して第1エッチングモードを実行する場合について図9、図11(a)および図12(a)を参照しつつ説明する。この第1エッチングモードでは、第1ノズル3が待機位置P32から処理位置P31に位置決めされる(ステップS21)。具体的には、第1ノズル3を水平方向に沿って遮断部材5のノズル挿入孔5A(または5B)の上方位置に移動させる。そして、第1ノズル3を降下させてノズル挿入孔5A(または5B)に挿入する。それに続いて、遮断部材5を停止させた状態で基板Wを回転させる(ステップS22)。このとき、支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧された基板Wは支持ピンF1〜F12,S1〜S12と基板裏面Wbとの間に発生する摩擦力でスピンベース15に保持されながらスピンベース15とともに回転する。
そして、基板Wの回転速度が所定速度(例えば600rpm)に達すると、回転する基板Wの表面周縁部TRに第1ノズル3から薬液を連続的に供給する。これにより、表面周縁部TRおよび該表面周縁部TRに連なる基板端面部分から薄膜が全周にわたってエッチング除去される(ステップS23;ベベルエッチング工程)。すなわち、図11(a)に示すように基板Wの表面周縁部TRの微小領域SRに対して第1ノズル3から薬液が供給されると、該微小領域SRに対するエッチング処理が開始される(タイミングT11)。そして、微小領域SRに供給された薬液のうち、一部は基板Wの回転(回転方向R)に伴う遠心力で振り切られていくが、微小領域SRに残留付着する薬液によって時間経過とともに該微小領域SRから薄膜が徐々にエッチング除去されていく(タイミングT12)。さらに、基板Wが回転して一周すると、微小領域SRに新たな薬液が第1ノズル3から供給され、該微小領域SRから薄膜がさらにエッチング除去されていく(タイミングT13)。以後、微小領域SRに付着する薬液によって該微小領域SRから薄膜がエッチング除去されていく(タイミングT14)。
このように第1エッチングモードでは、図12(a)に示すように薬液が微小領域SRに供給開始(タイミングT11)されてから該微小領域SRに対してエッチングが継続して進行する。こうして、所定時間の薬液処理が完了すると、薬液の供給が停止され、第1ノズル3が処理位置P31から待機位置P32に位置決めされる(ステップS24)。なお、第1ノズル3の待機位置P32への位置決めは後述のリンス処理後であってもよい。
続いて、処理対象基板Wに形成された薄膜の種類に対応して第2エッチングモードを実行する場合について図10、図11(b)および図12(b)を参照しつつ説明する。この第2エッチングモードでは、第1および第2ノズル3,4がそれぞれ待機位置P32,P42から処理位置P31,P42に位置決めされる(ステップS31)。具体的には、第1ノズル3をノズル挿入孔5A(または5B)に挿入させる一方、第2ノズル4をノズル挿入孔5B(または5A)に挿入させる。それに続いて、遮断部材5を停止させた状態で基板Wを回転させる(ステップS32)。
そして、第2ノズル4からDIWを供給すると同時に、またはDIW供給後に第1ノズル3から薬液を供給する。これにより、薬液による薄膜のベベルエッチング処理(ベベルエッチング工程)とDIWによるエッチング抑制処理(エッチング抑制工程)とが実行されながら表面周縁部TRの各部から薄膜がエッチング除去される(ステップS33)。すなわち、図11(b)に示すように第1ノズル3から薬液が微小領域SRに供給されると、該微小領域SRに対するエッチング処理が開始される(タイミングT21)。そして、微小領域SRに付着した薬液によって時間経過とともに該微小領域SRから薄膜がエッチング除去されていく。そして、基板Wが回転して微小領域SRに第2ノズル4からDIWが供給されると、微小領域SRに付着した薬液がDIWによって希釈され、薄膜のエッチング進行が実質的に抑制される(タイミングT22)。つまり、微小領域SRへのDIWの供給後は、該微小領域SRに対する薄膜のエッチング進行が抑制された状態となっている。さらに、基板Wが回転して一周すると、微小領域SRに新たな薬液が第1ノズル3から供給され、微小領域SRに対するエッチング処理が再開される(タイミングT23)。その後、基板Wが回転して微小領域SRに再びDIWが供給されると、微小領域SRに対する薄膜のエッチング進行が抑制される(タイミングT24)。
このように、第2エッチングモードでは、図12(b)に示すように基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P31の下流側と処理位置P41の上流側との間に微小領域SRが位置しているときに薄膜のエッチングが進行して表面周縁部TRの各部から薄膜がエッチング除去される。その一方で、基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P41の下流側と処理位置P31の上流側との間に微小領域SRが位置しているときに薄膜のエッチング進行が実質的に抑制される。このため、第1エッチングモードに比較して薄膜のエッチングレートを低下させることができる。こうして、所定時間の薬液処理が完了すると、薬液の供給が停止され、第1ノズル3が処理位置P31から待機位置P32に位置決めされる(ステップS34)。
ここで、第2ノズル4の処理位置P41は第1ノズル3の処理位置P31よりも基板Wの径方向内側に設定されているので、薬液供給範囲を含み、しかも薬液供給範囲よりも広い範囲にDIWを供給することができる。このため、表面周縁部TR(処理領域)と表面中央部の非処理領域NTRとの界面にDIWを確実に供給して、該界面に付着する薬液による非処理領域NTRへのエッチング進行を防止できる。したがって、周縁エッチング幅EH(図7)を正確かつ周面全体にわたって均一にして処理できる。
特に、シリコン基板表面に形成されたTEOS膜等の薄膜をフッ酸により表面周縁部から除去する場合には、上記のように処理位置P31,P41を設定することが有効となっている。なんとなれば、フッ酸により薄膜を表面周縁部から除去すると、該表面周縁部は疎水性を呈する一方で、表面周縁部TRより径方向内側の非処理領域NTRに付着する薄膜は親水性を呈している。このため、表面周縁部TR(処理領域)と非処理領域NTRとの界面にフッ酸が残存付着する傾向にあり、非処理領域NTRへのエッチングが進行し易い状況となっているからである。したがって、このような場合でも、表面周縁部TRと非処理領域NTRとの界面に径方向内側から外側に向けてDIWを供給することで、非処理領域NTRへのエッチング進行を確実に防止できる。
上記のようにして薬液処理が完了すると、表面周縁部TRに対してリンス処理が実行される(ステップS5)。すなわち、第1エッチングモードによる薬液処理後では、第2ノズル4が待機位置P42から処理位置P41に位置決めされる。そして、リンス液としてDIWが第2ノズル4から表面周縁部TRに供給される。これにより、表面周縁部TRおよび該表面周縁部TRに連なる基板端面部分に対してリンス処理が実行される。その一方で、第2エッチングモードによる薬液処理後では、既に処理位置P41に位置決めされている第2ノズル4から供給されるDIWにより表面周縁部TRおよび基板Wの端面に対してリンス処理が実行される。すなわち、第2エッチングモードによる薬液処理中に薬液とともに基板Wに供給されていたDIWが薬液処理後にも継続して基板Wに供給されることでリンス処理が行われる。
こうして、所定時間のリンス処理が完了すると、DIWの供給が停止され、第2ノズル4が処理位置P41から待機位置P42に位置決めされる。続いて、スピンベース15の回転数とほぼ同一の回転数で同一方向に遮断部材5を回転させる(ステップS6)。その後、下面処理ノズル2から回転する基板Wの裏面Wbに処理液が供給され、基板裏面Wbに対して裏面洗浄処理が実行される(ステップS7)。具体的には、下面処理ノズル2から基板裏面Wbの中央部に向けて処理液として薬液とリンス液とが順次供給されることにより、裏面全体と裏面Wbに連なる基板端面部分が洗浄される。このように基板Wとともに遮断部材5を回転させることで、遮断部材5に付着する処理液がプロセスに悪影響を及ぼすのを防止できる。また、基板Wと遮断部材5との間に回転に伴う余分な気流が発生するのを抑制して基板表面Wfへのミスト状の処理液の巻き込みを防止できる。
ここで、洗浄処理中に支持ピンF1〜F12,S1〜S12を基板裏面Wbから少なくとも1回以上、離間させることで支持ピンF1〜F12,S1〜S12と基板裏面Wbの当接部分にも処理液を回り込ませて当該部分を洗浄できる。例えば、洗浄処理途中に、支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群と支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群との両方の支持ピン群により基板Wを支持した状態から第1支持ピン群のみにより基板Wを支持した状態に切り換え、基板Wと第2支持ピン群との間の当接部分に処理液を回り込ませる。その後、両方の支持ピン群により基板Wを支持した状態に移行させた後に、第2支持ピン群のみにより基板Wを支持した状態に切り換え、基板Wと第1支持ピン群との間の当接部分に処理液を回り込ませる。これにより、基板Wと支持ピンF1〜F12,S1〜S12との間の当接部分のすべてに処理液を回り込ませて裏面全体の洗浄処理を行うことができる。
こうして、裏面洗浄処理が完了すると、基板Wおよび遮断部材5を高速(例えば1500rpm)に回転させる。これにより、基板Wの乾燥が実行される(ステップS8)。このとき、基板表面Wfへの窒素ガス供給と併せてガス供給路23からも窒素ガスを供給して基板Wの表裏面に窒素ガスを供給することで、基板Wの乾燥処理が促進される。
基板Wの乾燥処理が終了すると、遮断部材5の回転を停止させるとともに(ステップS9)、基板Wの回転を停止させる(ステップS10)。そして、ガス供給路57およびガス吐出口502からの窒素ガスの供給を停止することで、基板Wの支持ピンF1〜F12,S1〜S12への押圧保持を解除する(ステップS11)。その後、遮断部材5が上昇され、処理済の基板Wが装置から搬出される(ステップS12)。
以上のように、この実施形態によれば、基板Wに付着する薄膜の種類に応じて互いに異なる2つのエッチングモード(第1および第2エッチングモード)の間でエッチングモードを選択的に切り換えることができる。つまり、薄膜の種類に応じて薄膜のエッチングレートを2段階に設定可能となっている。このため、薄膜の種類に対応した適正なエッチングレートで表面周縁部TRから薄膜を除去できる。したがって、薄膜の種類にかかわらず、表面周縁部TRから薄膜を良好に除去することができる。
また、この実施形態によれば、比較的高濃度の薬液のみを準備することによって、薄膜の種類にかかわらず、該薄膜を適正なエッチングレートで表面周縁部TRからエッチング除去可能となっている。すなわち、この実施形態によれば、互いに種類の異なる薄膜が付着している複数枚の基板の各々に対してエッチング処理を行う場合であっても、各基板ごとに互いに濃度の異なる薬液を準備することなく、表面周縁部TRから薄膜を良好に除去可能となっている。したがって、装置構成を簡素にしながらも、優れた汎用性を有している。
また、この実施形態によれば、ベベルエッチング処理の実行中に上記したエッチング抑制処理を実行することでエッチングレートを調整しているので次のような利点を有する。すなわち、薄膜のエッチングレートに関しては、エッチング処理時の基板回転速度あるいは薬液供給量等のパラメータを変更することでも調整可能である。しかしながら、これらパラメータの変更により薄膜のエッチングレートを調整してしまうと、他のプロセスパフォーマンス(周縁エッチング幅の均一化、薬液の跳ね返り防止等)に悪影響を与えてしまう。また、処理対象基板ごとにこれらパラメータを変更するのは、安定したエッチング処理の実行を阻害することにもなる。これに対して、この実施形態によれば、他のプロセスパフォーマンスに悪影響を与えることなく、エッチングレートを調整することができ、処理対象基板に付着する薄膜の種類にかかわらず、エッチング処理を安定して実行できる。
また、この実施形態によれば、第1および第2ノズル3,4が処理位置P31,P41に位置決めされる際には、第1および第2ノズル3,4は遮断部材5のノズル挿入孔5A,5Bに挿入されている。このため、エッチング処理中に処理液が飛散してノズル(第1および第2ノズル3,4)に向けて跳ね返ってくるような場合でも処理液は遮断部材5の下面501に遮られる。これにより、ノズルに大量の処理液が付着するようなことがない。したがって、ノズル移動時においてノズルから処理液が落ちて基板Wあるいは基板周辺部材に付着して悪影響を及ぼすことが防止される。
また、この実施形態では、基板Wの外周端部に接触して基板Wを保持するチャックピン等の保持部材を設けていない。したがって、回転する基板Wから径方向外側に振り切られる処理液が保持部材に当たって基板表面Wfへ跳ね返ることがない。また、上記保持部材は基板Wの外周端部付近の気流を乱す要因となり得るが、この要因が存在しないことからミスト状の処理液の基板表面Wf側への巻き込みが軽減される。さらに、この実施形態では、ガス供給路57およびガス吐出口502から基板表面Wfと遮断部材5の下面とに挟まれた空間SPに供給される窒素ガスにより表面中央部の非処理領域NTRへの薬液の入り込みが防止されている。したがって、表面周縁部TRから一定の周縁エッチング幅EHで全周にわたって均一に不要物をエッチング除去できる。
<第2実施形態>
図13はこの発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す平面図である。この第2実施形態にかかる基板処理装置は以下の点で第1実施形態と大きく相違している。すなわち、上記第1実施形態では、平面視で回転中心A0から第1ノズル3の処理位置に延びる方向と回転中心A0から第2ノズル4の処理位置に延びる方向とが形成する角度が180°となっていたのに対し、この第2実施形態では、平面視で回転中心A0から第1ノズル3の処理位置に延びる方向と回転中心A0から第2ノズル4の処理位置に延びる方向とが形成する角度が120°となっている。
また、第1および第2ノズル3,4の処理位置の変更に伴い、遮断部材に形成される2つのノズル挿入孔5A,5Bの形成位置についても第1および第2ノズル3,4の処理位置に併せて変更されている。具体的には、回転中心A0からノズル挿入孔5Aに延びる方向に対して回転中心A0からノズル挿入孔5Bに延びる方向が基板Wの回転方向Rに形成する角度が120°となっている。なお、その他の構成および動作は基本的に第1実施形態と同様であるため、ここでは相違点を中心に説明する。
この実施形態では、第1ノズル3が処理位置P33と待機位置P32との間および処理位置P34と待機位置P32との間で移動される。ここで、処理位置P33はノズル挿入孔5Aに挿入されて表面周縁部TRに薬液を供給可能な位置であり、処理位置P34はノズル挿入孔5Bに挿入されて表面周縁部TRに薬液を供給可能な位置である。
また、第2ノズル4が処理位置P43と待機位置P42との間および処理位置P44と待機位置P42との間で移動される。ここで、処理位置P43はノズル挿入孔5Bに挿入されて表面周縁部TRにDIWを供給可能な位置であり、処理位置P44はノズル挿入孔5Aに挿入されて表面周縁部TRにDIWを供給可能な位置である。
待機位置P32,P42はそれぞれ、処理位置P33(処理位置P44)と処理位置P34(処理位置P43)とを結ぶ線分の垂直二等分線上であって、遮断部材5の径方向外側に位置している。また、待機位置P32と待機位置P42とは回転中心A0を挟んで位置している。これにより、待機位置P32から処理位置P33,P34への第1ノズル3の位置決めおよび待機位置P42から処理位置P43,P44への第2ノズル4の駆動制御を容易としている。また、第1ノズル3と第2ノズル4とが互いに干渉するのを防止している。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図14を参照しつつ説明する。図14は図13の基板処理装置の動作を模式的に示す図である。この第2実施形態では、互いに異なる3つのエッチングモード(第1エッチングモード、第2エッチングモードの第1サブモードおよび第2エッチングモードの第2サブモード)の間で薄膜の種類に応じて選択的に切り換え可能となっている。すなわち、制御ユニット8は、
(1)第1ノズル3を処理位置P33(またはP34)に位置決めして該第1ノズル3から薬液を回転する基板Wの表面周縁部TRに供給する第1エッチングモード(図14(a))。
(2) 処理位置P33に位置決めした第1ノズル3から薬液を回転する基板Wの表面周縁部TRに供給しながら第2ノズル4を処理位置P43に位置決めして薬液が付着する表面周縁部TRにDIWを供給する第2エッチングモードの第1サブモード(図14(b))、
(3) 処理位置P34に位置決めした第1ノズル3から薬液を回転する基板Wの表面周縁部TRに供給しながら第2ノズル4を処理位置P44に位置決めして薬液が付着する表面周縁部TRにDIWを供給する第2エッチングモードの第2サブモード(図14(c))
とにエッチングモードを選択的に切り換え可能となっている。
ここで、第1エッチングモードが実行されると、第1実施形態で説明したとおり、エッチング抑制処理が実行されることなく、第1ノズル3からの薬液により表面周縁部TRに付着する薄膜がエッチングされ該表面周縁部TRから除去(ベベルエッチング処理)される。
また、第2エッチングモードの第1サブモードが実行されると、基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P33の下流側と処理位置P43の上流側との間でエッチング処理が進行して表面周縁部TRの各部から薄膜がエッチング除去される。その一方で、基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P43の下流側と処理位置P33の上流側との間でエッチング処理の進行が実質的に抑制される。つまり、基板Wが一回転(基板Wの回転角にして360°)する間のうち、1/3回転(基板Wの回転角にして120°)する間は薄膜のエッチング処理が進行する一方、残余の2/3回転(基板Wの回転角にして240°)する間は薄膜のエッチング進行が実質的に抑制される。
また、第2エッチングモードの第2サブモードが実行されると、基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P34の下流側と処理位置P44の上流側との間でエッチング処理が進行して表面周縁部TRの各部から薄膜がエッチング除去される。その一方で、基板Wの回転方向Rにおいて処理位置P44の下流側と処理位置P34の上流側との間でエッチング処理の進行が実質的に抑制される。つまり、基板Wが一回転(基板Wの回転角にして360°)する間のうち、2/3回転(基板Wの回転角にして240°)する間は薄膜のエッチング処理が進行する一方、残余の1/3回転(基板Wの回転角にして120°)する間は薄膜のエッチング進行が実質的に抑制される。
したがって、上記した3つのエッチングモードにおける薄膜のエッチングレートを比較すると、第1エッチングモード、第2エッチングモードの第2サブモード、第2エッチングモードの第1サブモードの順に薄膜のエッチングレートが低下していく。
以上のように、この実施形態によれば、薄膜の種類に応じて互いに異なる3つのエッチングモードの間でエッチングモードを選択的に切り換えることで該薄膜のエッチングレートを3段階に設定可能となっている。したがって、処理対象基板ごとに薄膜の種類が異なる場合であっても、該薄膜の種類の相違に対して柔軟に対応できる。しかも、平面視で回転中心A0から第1ノズル3の処理位置に延びる方向と回転中心A0から第2ノズル4の処理位置に延びる方向とが形成する角度が120°となっているので、エッチングモードの切り換えにより、薄膜のエッチングレートを比較的大きく変更できる。すなわち、エッチングが実行されるエッチング処理時間に関して、第2エッチングモードの第1サブモードでは第1エッチングモードの3分の1、第2エッチングモードの第2サブモードでは第1エッチングモードの3分の2とすることができるので、薄膜の種類に応じて薄膜のエッチングレートを幅広く調整できる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、基板Wに付着する薄膜(不要物)の種類に応じてエッチングモードの切り換えを行っているが、エッチングモードの切り換えのタイミングはこれに限定されない。例えば同一種類の薄膜が付着している複数枚の基板であっても、基板Wへの成膜方法の相違等によって基板ごとに薄膜の厚みが異なる場合がある。このような場合であっても、各基板ごとに付着する薄膜の厚みに応じてエッチングモードの切り換えを行うことにより、薄膜の厚みに対応した適正なエッチングレートで表面周縁部TRから薄膜をエッチング除去できる。したがって、不要物がいかなる性状(薄膜の種類および薄膜の厚み)を有したとしても、表面周縁部TRから薄膜を良好に除去することができる。
また、上記実施形態では、基板表面Wf側から表面周縁部TRに薬液を供給することで該表面周縁部TRに存在する薄膜をエッチングして該表面周縁部TRから除去(ベベルエッチング処理)しているが、ベベルエッチング処理方法はこれに限定されない。例えば回転する基板Wの裏面Wbに供給した薬液を基板Wの端面を介して表面周縁部TRに回り込ませることで該表面周縁部TRに存在する薄膜をエッチングして該表面周縁部TRから除去してもよい。
また、上記実施形態では、薬液が付着する表面周縁部TRにDIWを供給することで表面周縁部TRに付着する薬液による薄膜のエッチング進行を抑制しているが、エッチング抑制処理方法はこれに限定されない。例えば基板表面Wfの中心に向けてDIWを間欠的に供給することで表面周縁部TRに付着する薬液による薄膜のエッチング進行を抑制してもよい。すなわち、基板表面Wf側から回転する基板Wの中心に向けてDIWを供給することでDIWが遠心力によって広げられ、表面周縁部TRの全周にわたって供給される。このため、DIWが表面周縁部TRに供給されている間、薬液による薄膜のエッチング進行が表面周縁部TRの全周にわたって抑制される。したがって、DIWの供給期間とDIWの供給停止期間との比であるデューティー比を制御することで薄膜のエッチングレートを調整できる。
また、上記第2実施形態では、平面視で回転中心A0から第1ノズル3の処理位置P33,P34(第1処理位置)に延びる方向と回転中心A0から第2ノズル4の処理位置P43,P44(第2処理位置)に延びる方向とが形成する角度を120°としているが、該角度はこれに限定されず、180°と異なっていればよい。このように構成しても、第1エッチングモードに加えて、基板Wの回転方向Rにおいて第1処理位置が第2処理位置に対して上流側となっている第2エッチングモードの第1サブモードと、基板Wの回転方向Rにおいて第1処理位置が第2処理位置に対して下流側となっている第2サブモードの第2サブモードとの間でエッチングモードを切り換え可能となっている。したがって、互いに異なる3つのエッチングモードの間で不要物の性状に応じてエッチングモードを選択的に切り換えることができ、不要物のエッチングレートを3段階に設定することができる。
また、上記実施形態では、第1および第2ノズル3,4を表面周縁部TRに薬液を供給可能な処理位置に位置決めする際に、遮断部材5に形成されたノズル挿入孔5A,5Bに第1および第2ノズル3,4を挿入しているが、ノズル挿入孔5A,5Bに第1および第2ノズル3,4を挿入することは必ずしも必要でない。例えば基板Wの平面サイズよりも小さな平面サイズを有する遮断部材を基板表面Wfに対向配置して、第1および第2ノズル3,4を該遮断部材の側壁に近接して配置してもよい。さらに、遮断部材5を基板表面Wfに対向配置させることなく、第1および第2ノズル3,4のみを基板表面Wf側に位置決めしてもよい。
また、上記実施形態では、基板Wをその裏面Wbに当接する支持ピンF1〜F12,S1〜S12などの支持部材に押圧支持させて基板Wを保持しているが、チャックピンなどの保持部材を基板Wの外周端部に当接させて基板Wを保持してもよい。
また、上記実施形態では、基板処理装置は第1ノズル3と第2ノズル4とをそれぞれ、1本ずつ装備しているが、ノズルの本数は1本に限定されず、複数本装備してもよい。また、遮断部材5のノズル挿入孔についても、上記実施形態では、第1および第2ノズル3,4に対応して遮断部材5に2つのノズル挿入孔を形成しているが、3つ以上のノズル挿入孔を形成してもよい。例えば、平面視で回転中心A0から第1処理位置に延びる方向と回転中心A0から第2処理位置に延びる方向とが形成する角度が互いに異なる位置に3つ以上のノズル挿入孔を形成してもよい。この構成によれば、不要物の性状に応じて3つ以上のノズル挿入孔のいずれかに第1および第2ノズル3,4を適宜、挿入して処理を行うことで、不要物のエッチングが実行されるエッチング処理時間と不要物のエッチング進行が抑制される処理時間とを合わせた全処理時間中におけるエッチング処理時間の比率を多段階に変更できる。したがって、不要物の性状に応じて不要物のエッチングレートを多段階に設定することができる。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板などを含む各種基板の表面に対してベベルエッチング処理を施す基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 スピンベースを上方から見た平面図である。 支持ピンの構成を示す部分拡大図である。 遮断部材の底面図である。 第1ノズルおよび遮断部材に設けられたノズル挿入孔の構成を示す図である。 第1および第2ノズルの外径とノズル挿入孔の孔径との関係を説明するための断面図である。 図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第1エッチングモードの実行の内容を示すフローチャートである。 第2エッチングモードの実行の内容を示すフローチャートである。 第1および第2エッチングモードによる薄膜のエッチング除去作用を説明するための平面図である。 表面周縁部の微小領域のエッチング状況を示すタイミングチャートである。 この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す平面図である。 図13の基板処理装置の動作を模式的に示す図である。
符号の説明
1…スピンチャック(基板保持手段)
3…第1ノズル(ベベルエッチング手段)
4…第2ノズル(エッチング抑制手段)
5…遮断部材
5A,5B…ノズル挿入孔
13…チャック回転機構(回転手段)
15…スピンベース(回転部材)
18…ガス供給ユニット(ガス供給部)
33…第1ノズル移動機構(ベベルエッチング手段)
43…第2ノズル移動機構(エッチング抑制手段)
501…遮断部材の下面(基板対向面)
502…ガス吐出口
A0…(基板の)回転中心
F1〜F12…支持ピン(支持部材)
P31,P33,P34…処理位置(第1処理位置)
P32…待機位置(第1待機位置)
P41,P43,P44…処理位置(第2処理位置)
P42…待機位置(第2待機位置)
R…(基板の)回転方向
S1〜S12…支持ピン(支持部材)
SP…(基板対向面と基板表面とに挟まれた)空間
TR…表面周縁部
W…基板
Wb…基板裏面
Wf…基板表面

Claims (9)

  1. 基板の表面の周縁部に第1処理液を供給して該周縁部に存在する薄膜を前記第1処理液によりエッチングして該周縁部から除去するベベルエッチング手段と、
    前記第1処理液が付着する前記基板表面の周縁部に第2処理液を供給して前記第1処理液による前記薄膜のエッチング進行を実質的に抑制するエッチング抑制手段と、
    前記薄膜種類および前記薄膜の厚みに応じて前記ベベルエッチング手段によるベベルエッチング処理の実行中に前記エッチング抑制手段によるエッチング抑制処理を実行して前記薄膜のエッチングレートを調整する制御手段と
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記ベベルエッチング手段および前記エッチング抑制手段を制御して、前記エッチング抑制処理を実行することなく前記ベベルエッチング処理のみを実行する第1エッチングモードと、前記ベベルエッチング処理の実行中に前記エッチング抑制処理を実行する第2エッチングモードとに前記薄膜種類および前記薄膜の厚みに応じて選択的に切り換える請求項1記載の基板処理装置。
  3. 略円形基板の表面の周縁部から薄膜をエッチング除去する請求項2記載の基板処理装置であって、
    前記基板表面を上方に向けながら前記基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板を回転させる回転手段と
    をさらに備え、
    前記ベベルエッチング手段は、
    前記基板表面側から前記基板表面の周縁部に前記第1処理液を供給する第1ノズルと、前記基板表面の周縁部に前記第1処理液を供給可能な第1処理位置と前記基板から離れた第1待機位置とに前記第1ノズルを移動させる第1ノズル移動機構とを有し、
    前記エッチング抑制手段は、
    前記基板表面側から前記基板表面の周縁部に前記第2処理液を供給する第2ノズルと、前記第2ノズルを前記第1処理位置と異なる位置であって前記基板表面の周縁部に前記第2処理液を供給可能な第2処理位置と前記基板から離れた第2待機位置とに前記第2ノズルを移動させる第2ノズル移動機構と
    を有し、
    前記制御手段は前記第1ノズルを前記第1処理位置に位置決めして該第1ノズルから前記第1処理液を供給して前記第1エッチングモードを実行する一方、前記第1処理位置に位置決めした前記第1ノズルから前記第1処理液を供給しながら前記第2ノズルを前記第2処理位置に位置決めして前記第1処理液が付着する前記基板表面の周縁部に前記第2処理液を供給して前記第2エッチングモードを実行する基板処理装置。
  4. 平面視で前記基板の回転中心から前記第1処理位置に延びる方向と前記基板の回転中心から前記第2処理位置に延びる方向とが形成する角度が180°である請求項3記載の基板処理装置。
  5. 平面視で前記基板の回転中心から前記第1処理位置に延びる方向と前記基板の回転中心から前記第2処理位置に延びる方向とが形成する角度が180°と異なる請求項3記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は前記第1エッチングモードに加えて前記第2エッチングモードとして前記基板の回転方向において前記第1処理位置が前記第2処理位置に対して上流側となっている第1サブモードと、前記基板の回転方向において前記第1処理位置が前記第2処理位置に対して下流側となっている第2サブモードとの間でエッチングモードを選択的に切り換える基板処理装置。
  6. 前記第2処理位置は前記第1処理位置に対して前記基板の径方向内側である請求項3ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記基板表面に対向しながら近接配置されるとともに、前記基板表面の周縁部に対向する位置に前記第1および第2ノズルが個別に挿入可能な上下方向に貫通する複数のノズル挿入孔が形成された遮断部材をさらに備え、
    前記第1および前記第2ノズル移動機構はそれぞれ、前記複数のノズル挿入孔のいずれかに前記第1および第2ノズルを挿入させて前記第1および第2処理位置に位置決めする請求項3ないし6のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記遮断部材は前記基板表面と対向する基板対向面を有し、該基板対向面にガス吐出口が形成されている請求項7記載の基板処理装置であって、
    前記基板保持手段は、鉛直軸回りに回転自在に設けられた回転部材と、前記回転部材に上方に向けて突設され、前記基板の裏面に当接して該基板を前記回転部材から離間させて支持する少なくとも3個以上の支持部材と、前記ガス吐出口から前記基板対向面と前記基板表面とに挟まれた空間にガスを供給することによって前記基板を前記支持部材に押圧させるガス供給部とを有する基板処理装置。
  9. 基板表面の周縁部に第1処理液を供給して該周縁部に存在する薄膜を前記第1処理液によりエッチングして該周縁部から除去するベベルエッチング工程と、
    前記第1処理液が付着する前記基板表面の周縁部に第2処理液を供給して前記第1処理液による前記薄膜のエッチング進行を実質的に抑制するエッチング抑制工程と
    を備え、
    前記薄膜種類および前記薄膜の厚みに応じて前記ベベルエッチング工程の実行中に前記エッチング抑制工程を実行して前記薄膜のエッチングレートを調整することを特徴とする基板処理方法。
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