JP2007258565A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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卓也 岸本
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Abstract

【課題】ノズルからの薬液吐出により薬液処理を行った後に同ノズルからのリンス液吐出によりリンス処理を行う際に、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止するとともに、処理に要する時間を短縮する。
【解決手段】洗浄動作が完了すると、時刻t2に薬液用開閉バルブが閉じられて薬液の供給が停止されるとともに、経過時間のカウントが開始される。そして、待機時間T2が経過すると、時刻t3にリンス液用開閉バルブが開かれて、ノズルへのリンス液の供給が開始され、これによってリンス処理工程が実行されるとともに、経過時間のカウントが開始される。そして、待機時間T3が経過すると、時刻t4に薬液用サックバックバルブがオフにされ、これによって、薬液用サックバックバルブによる薬液の吸い込み、すなわちサックバック工程が開始される。
【選択図】図9

Description

この発明は、半導体基板、液晶表示装置用基板等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板に対して、エッチング液などの薬液を用いて所定の薬液処理を施すとともに、その後、純水などのリンス液を用いて所定のリンス処理を施す基板処理技術に関するものである。
たとえば、半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」という。)の表面に薄膜の微細パターンを形成する工程が繰り返し行われる。このような半導体装置の製造工程においては、必要に応じて、ウエハ自体またはウエハの表面に形成された薄膜の表面(以下、「ウエハの表面」などと総称する。)から汚染物質を除去するための洗浄処理が行われる。従来、このような洗浄処理を行う基板洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された装置は、シリコンウエハを水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックに保持されて回転されているウエハの表面に洗浄用エッチング液(ふっ酸など)および純水を吐出するノズルとを備えている。この構成により、ノズルに供給されたエッチング液をノズルからウエハの表面に吐出することによってエッチング作用を利用した薬液洗浄処理が行われ、ノズルに供給された純水をノズルからウエハの表面に吐出することによってウエハ上のエッチング液を洗い流すリンス処理が行われる。
この特許文献1に記載の装置では、ノズルにエッチング液を供給する工程とノズルに純水を供給する工程との間には、エッチング液および純水の両方をノズルに供給するオーバーラップ工程が設けられており、これによって、薬液洗浄処理によって活性化したウエハ表面が大気にさらされることを確実に防止している。その結果、活性化されたシリコンと大気中のエアロゾルとの反応に起因して生じるコロイダルシリカ(パーティクル)がウエハ上に残留するのを防止することが可能になっている。また、エッチング液を配管から一定量だけ吸い込むサックバックバルブが設けられており、これによって、エッチング液の供給停止後に配管から一定量のエッチング液をサックバックバルブ内に吸い込むようにしている。その結果、その吸い込み後にリンス液が配管に供給されると、エッチング液がウエハに供給されるリンス液に殆ど混入しないようになっている。
また、ノズルから薬液を吐出した後にサックバックバルブを用いてサックバック動作を実行するものとして、例えば特許文献2に記載されたものがある。
特開平11−330041号公報(0028、図2) 特開平9−299862号公報(図3)
最近の基板洗浄装置などの基板処理装置では、例えばノズルからの薬液やリンス液の吐出領域を高精度で制御するために、ノズル径を微小な寸法(例えば1mm未満)に設定する場合がある。このような装置では、薬液やリンス液の貯留源からノズルに至る配管内の圧力損失が大きくなり、上記従来の特許文献1に記載の装置のようにオーバーラップ工程を設けてノズルに薬液および純水を同時に供給すると、次のような問題が発生することがあった。すなわち、同時供給される薬液とリンス液との間において、供給圧力の差が大きくなるタイミングがあるため、該タイミングで供給圧力の大きい側から小さい側に向かって液が逆流してしまうことがある。また、例えばリンス液の供給源として、工場に設置されている純水供給ラインを用いると、純水の供給圧力が1日のうちでも変動することがよくあるが、この変動によって上記逆流が生じたり逆流量が変動することがある。このように液の逆流が生じると、基板への液の吐出量が変動するため、処理時間の制御が非常に困難になる。さらに、このように配管内の圧力損失が大きい装置では、薬液やリンス液の流量を小さい値に設定する必要があるため、流量の大きい場合に比べて処理に要する時間が長くなってしまう。したがって、薬液やリンス液のノズルへの供給を効率良く行って処理に要する時間を短縮することが望まれる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルからの薬液吐出により薬液処理を行った後に同ノズルからのリンス液吐出によりリンス処理を行う際に、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止するとともに、処理に要する時間を短縮することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、薬液供給手段によりノズルに薬液を供給し、該ノズルから薬液を基板に向けて吐出して基板に所定の薬液処理を施す薬液処理工程と、ノズルへの薬液供給の停止と同時または該停止から所定時間経過後にリンス液供給手段によりノズルにリンス液の供給を開始し、ノズルからリンス液を基板に向けて吐出して基板に所定のリンス処理を施すリンス処理工程と、ノズルへのリンス液の供給開始後にサックバック手段によりノズル側から薬液供給手段側に所定量の薬液を吸い込むサックバック工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、同一ノズルから薬液およびリンス液がそれぞれ基板に向けて吐出されて薬液処理およびリンス処理が実行される。すなわち、薬液供給手段によりノズルに薬液が供給され、ノズルから基板に向けて薬液が吐出されて基板に所定の薬液処理が施される。そして、ノズルへの薬液供給の停止と同時または該停止から所定時間経過後に、リンス液供給手段によりノズルへのリンス液の供給が開始され、ノズルから基板に向けてリンス液が吐出されて基板に所定のリンス処理が施される。このように、ノズルへの薬液の供給とリンス液の供給とがオーバーラップすることがないため、例えばノズル径が微小であるため薬液供給手段やリンス液供給手段からノズルに至る配管内の圧力損失が大きい場合であっても、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止することができる。また、ノズルへのリンス液の供給開始後に、サックバック手段によりノズル側から薬液供給手段側に所定量の薬液が吸い込まれるため、リンス液と薬液との界面がリンス液の供給路から薬液供給手段側に引き込まれることになる。したがってノズルに供給されるリンス液への薬液の混入を確実に防止することができ、これによってリンス処理に要する時間を短縮することができる。
ところで、ノズルへの薬液供給が停止しても、薬液供給手段とノズルとの間に残存している供給圧力によってノズルから基板への薬液の吐出が継続している。そして、その供給圧力が所定レベル以下に低下すると、ノズルから基板への薬液の吐出が終了し、薬液はノズルから液垂れして基板に害を及ぼすこととなる。そこで、薬液供給の停止から所定時間が経過した時点よりリンス液供給を開始するように構成するとともに、所定時間は、ゼロよりも長く、薬液供給の停止からノズルからの薬液の吐出が終了するまでに要する応答時間よりも短い時間に設定されているとするのが好ましい。このように構成すると、薬液のノズルからの液垂れを未然に防止することができる。
また、サックバック工程では、ノズルに連通する配管内に残留する薬液がリンス液にほぼ置換し終わった後にサックバック手段の動作が開始されるようにすると、薬液の吸い込み量が必要最小限の量で、リンス液と薬液との界面をリンス液の供給路から薬液供給手段側に引き込むことが可能になる。
また、この発明は、基板に対して薬液による薬液処理およびリンス液によるリンス処理を施す基板処理装置であって、上記目的を達成するため、基板の表面に対向して配置されたノズルと、ノズルに連通する第1配管を介してノズルにリンス液を供給するリンス液供給手段と、第1配管から分岐した第2配管に接続され、第2配管および第1配管を介してノズルに薬液を供給する薬液供給手段と、第2配管に設けられ、第1配管側から所定量の薬液を吸い込むサックバック手段と、ノズルへの薬液供給を開始し、薬液処理が終了すると薬液供給を停止する薬液制御手段と、薬液供給手段によるノズルへの薬液供給の停止時点からの経過時間を計時する第1計時手段と、第1計時手段が予め設定された第1時間を計時するとノズルへのリンス液の供給を開始するリンス制御手段と、リンス液供給手段によるノズルへのリンス液供給の開始時点からの経過時間を計時する第2計時手段と、第2計時手段が予め設定された第2時間を計時するとサックバック手段を動作させるサックバック制御手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、薬液供給手段により、基板の表面に対向して配置されたノズルに連通する第1配管および第1配管から分岐した第2配管を介してノズルに薬液が供給され、ノズルから基板に向けて薬液が吐出されて基板に対して薬液処理が施される。そして、ノズルへの薬液供給の停止時点から第1時間が経過すると、リンス液供給手段により、ノズルへのリンス液の供給が開始され、ノズルから基板に向けてリンス液が吐出されて、基板に対してリンス処理が施される。このように、ノズルへの薬液の供給とリンス液の供給とがオーバーラップすることがないため、例えばノズル径が微小であるため薬液供給手段やリンス液供給手段からノズルに至る配管内の圧力損失が大きい場合であっても、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止することができる。また、ノズルへのリンス液供給の開始時点から第2時間が経過すると、第2配管に設けられたサックバック手段により第1配管側から所定量の薬液が吸い込まれるため、リンス液と薬液との界面が第1配管から第2配管側に引き込まれることになる。したがってノズルに供給されるリンス液への薬液の混入を確実に防止することができ、これによってリンス処理に要する時間を短縮することができる。なお、第1計時手段と第2計時手段とは、1つの計時手段で構成するようにしてもよい。すなわち、薬液供給手段によるノズルへの薬液供給の停止時点からの経過時間を計時するとともに、リンス液供給手段によるノズルへのリンス液供給の開始時点からの経過時間を計時する計時手段を備えるようにしてもよい。
この発明によれば、ノズルへの薬液の供給とリンス液の供給とがオーバーラップすることがないように構成している。このため、例えばノズル径が微小であるため薬液供給手段やリンス液供給手段からノズルに至る配管内の圧力損失が大きい場合であっても、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止することができる。また、ノズルへのリンス液の供給開始後に、サックバック手段により所定量の薬液を吸い込むように構成している。このため、リンス液と薬液との界面が薬液供給手段側に引き込まれることになる。したがってノズルに供給されるリンス液への薬液の混入を確実に防止することができ、これによってリンス処理に要する時間を短縮することができる。
図1は、この発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。この基板処理装置は、半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfの周縁部からメタル層やフォトレジスト層などの薄膜をエッチング除去する装置である。具体的には、その表面Wf(デバイス形成面)に薄膜が形成された基板Wの周縁部TRに対して化学薬品または有機溶剤等の薬液や純水またはDIW等のリンス液を供給することで該表面周縁部TRから薄膜をエッチング除去するとともに、基板裏面Wbに薬液およびリンス液を供給して裏面Wb全体を洗浄する装置である。以下、薬液およびリンス液を総称する場合は「処理液」という。
この基板処理装置は、基板Wをその表面Wfを上方に向けた状態で水平に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの下面(裏面Wb)の中央部に向けて処理液を供給する下面処理ノズル2と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面(表面Wf)の中央部に向けて処理液を供給する上面処理ノズル3と、CPUやメモリを備え装置各部を制御する制御ユニット4と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に対向配置される遮断板5と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面周縁部TRに処理液を供給する周縁処理ノズル7とを備えている。
スピンチャック1は、中空の回転支軸11がモータを含むチャック回転駆動機構13の回転軸に連結されており、チャック回転駆動機構13の駆動により鉛直方向に延びる回転軸J回りに回転可能となっている。この回転支軸11の上端部には、スピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転駆動機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。
中空の回転支軸11には、処理液供給管21が挿通されており、その上端に下面処理ノズル2が結合されている。処理液供給管21は薬液供給ユニット22およびリンス液供給ユニット23と接続されており、薬液またはリンス液が選択的に供給される。また、回転支軸11の内壁面と処理液供給管21の外壁面の隙間は、環状のガス供給路24を形成している。このガス供給路24はガス供給ユニット25と接続されており、基板Wの下面とスピンベース15の対向面との間に形成される空間に窒素ガスを供給することができる。なお、この実施形態では、ガス供給ユニット25から窒素ガスを供給しているが、空気や他の不活性ガスなどを吐出するように構成してもよい。
図2はスピンベース15を上方から見た平面図である。スピンベース15には、その中心部に開口が設けられるとともに、その周縁部付近には複数個(この実施形態では24個)の支持ピンF1〜F12,S1〜S12が鉛直方向に昇降自在に設けられている。ここで、基板Wを水平支持するためには、支持ピンの個数は少なくとも3個以上であればよいが、支持ピンが基板Wの下面に当接する部分を処理するためには、支持ピンを基板Wの下面に対して離当接自在に構成するとともに、処理中に少なくとも1回以上、支持ピンを基板Wの下面から離間させるのが望ましい。そのため、支持ピンが基板Wの下面に当接する部分をも含めて基板Wの下面を処理するためには少なくとも4個以上の支持ピンが必要とされ、実施形態である24個とすることより安定して基板Wを支持することができる。
これら支持ピンF1〜F12,S1〜S12は、回転軸Jを中心として放射状に略等角度間隔でスピンベース15から上方に向けて突出して設けられている。支持ピンF1〜F12,S1〜S12の各々は、基板裏面Wbと当接することによって、スピンベース15から所定距離だけ上方に離間させた状態で基板Wを水平に支持可能となっている。これらのうち、周方向に沿って1つ置きに配置された12個の支持ピンF1〜F12は、第1支持ピン群を構成していて、これらは連動して基板Wを支持し、または基板Wの裏面から離間してその支持を解除するように動作する。一方で、残る12個の支持ピンS1〜S12は、第2支持ピン群を構成しており、これらは連動して基板Wを支持し、または基板Wの裏面から離間してその支持を解除するように動作する。
図3は支持ピンの構成を示す部分拡大図である。なお、支持ピンF1〜F12,S1〜S12の各々はいずれも同一構成を有しているため、ここでは1つの支持ピンF1の構成についてのみ図面を参照しつつ説明する。支持ピンF1は、基板Wの下面に離当接可能な当接部61と、当接部61を上下方向へ移動可能に支持する可動ロッド62と、この可動ロッド62を上下動させるモータ等を含む昇降駆動部63と、可動ロッド62を取り囲むように設けられ可動ロッド62と昇降駆動部63とを外部雰囲気から遮断するベローズ64とを有している。ベローズ64は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)より形成され、薬液等により基板Wを処理する際に、ステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム等から形成される可動ロッド62を保護する。また、当接部61は耐薬性を考慮して、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)で形成されるのが好ましい。ベローズ64の上端部は当接部61の下面側に固着される一方、ベローズ64の下端部はスピンベース15の上面側に固着されている。なお、昇降駆動部63はモータに限らず、エアシリンダー等のアクチュエータ全般を用いてもよい。
上記した構成を有する支持ピンF1〜F12,S1〜S12では、昇降駆動部63が制御ユニット4からの駆動信号に基づき図示省略する駆動連結部を介して可動ロッド62を1〜数mmのストロークで駆動させることにより、次のように基板Wを支持する。すなわち、昇降駆動部63を駆動させない状態では、所定の高さ位置(基板処理位置)で基板Wを支持するように支持ピンF1〜F12,S1〜S12の各々はコイルばね等の付勢手段(図示せず)によって上向きに付勢されており、基板Wは支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群と、支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群との両方の支持ピン群により支持される。一方で、支持ピンS1〜S12を付勢力に抗して下降駆動させると、支持ピンS1〜S12の当接部61は基板Wの下面から離間して基板Wは支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群のみにより支持される。また、支持ピンF1〜F12を付勢力に抗して下降駆動させると、支持ピンF1〜F12の当接部61は基板Wの下面から離間して基板Wは支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群のみにより支持される。
図1に戻って説明を続ける。スピンチャック1の上方には、支持ピンF1〜F12,S1〜S12に支持された基板Wに対向する円盤状の遮断板5が水平に配設されている。この遮断板5は、スピンチャック1の回転支軸11と同軸上に配置された回転支軸51の下端部に一体回転可能に取り付けられている。この回転支軸51には、遮断板回転駆動機構52が連結されており、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断板回転駆動機構52のモータを駆動させることにより遮断板5を回転軸J回りに回転させる。制御ユニット4は、遮断板回転駆動機構52をチャック回転駆動機構13と同期するように制御することで、スピンチャック1と同じ回転方向および同じ回転速度で遮断板5を回転駆動させることができる。
また、遮断板5は、遮断板昇降駆動機構53と接続され、遮断板昇降駆動機構53の昇降駆動用アクチュエータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、遮断板5をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断板昇降駆動機構53を駆動させることで、基板処理装置に対して基板Wが搬入出される際には、スピンチャック1の上方の退避位置に遮断板5を上昇させる。その一方で、基板Wに対してエッチングなどの所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定され、該基板表面Wfと対向する対向位置まで遮断板5を下降させる。これにより、遮断板5の下面(対向面501)と基板表面Wfとが近接した状態で離間して対向配置される。
遮断板5の中心の開口および回転支軸51の中空部には、処理液供給管31が挿通されており、その下端に上面処理ノズル3が結合されている。処理液供給管31は薬液供給ユニット22およびリンス液供給ユニット23と接続されており、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に薬液またはリンス液が選択的に供給される。また、回転支軸51の内壁面と処理液供給管31の外壁面の隙間は、環状のガス供給路32を形成している。このガス供給路32はガス供給ユニット25と接続されており、基板Wの上面(表面Wf)と遮断板5の対向面501との間に形成される空間SPに窒素ガスを供給することができる。
図4は遮断板5の底面図である。この遮断板5の基板表面Wfと対向する対向面501の平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されており、その中心部に開口を有している。このため遮断板5が対向位置に配置されると基板Wの表面全体を覆って基板表面Wf上の雰囲気を外部雰囲気から遮断することが可能となっている。また、遮断板5の周縁部には遮断板5を上下方向(鉛直軸方向)に貫通する、略円筒状の内部空間を有する貫通孔502が形成されており、後述する周縁処理ノズル7が挿入可能となっている。この貫通孔502はスピンチャック1に保持される基板Wの表面周縁部TRに対向する位置に形成されているため、周縁処理ノズル7を貫通孔502に挿入させることで周縁処理ノズル7を表面周縁部TRに対向して配置させることができる。
また、対向面501には複数のガス噴出口506が開口している。複数のガス噴出口506はスピンチャック1に保持される基板Wの表面中央部の非処理領域NTRに対向する位置に、回転軸Jを中心とする円周に沿って等角度間隔に形成されている。これらのガス噴出口506は、遮断板5の内部のガス流通空間505に連通しており、ガス流通空間505に窒素ガスが供給されると、ガス噴出口506を介して窒素ガスが空間SPに供給される。なお、ガス噴出口は複数の開口に限らず、単一の開口、例えば、回転軸Jを中心として全周にわたってリング状に開口したものであってもよい。但し、複数のガス噴出口とした方が、ガス噴出圧の均一性を得る点で有利である。
そして、この空間SPに窒素ガスが供給されることで空間SPの内部圧力を高めて基板Wをその下面に当接する支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧させることができる。これによって、支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧された基板Wは、チャック回転駆動機構13がスピンベース15を回転させることで基板Wの下面と支持ピンF1〜F12,S1〜S12との間に発生する摩擦力によって支持ピンF1〜F12,S1〜S12に支持されながらスピンベース15とともに回転する。なお、供給された窒素ガスは空間SPを基板Wの中心付近から径方向外側へと流れていく。
図1に戻って説明を続ける。周縁処理ノズル7は、ノズルアーム71の一方端に固着されている。ノズルアーム71の他方端はアーム軸72により軸支され、アーム軸72が回動することで周縁処理ノズル7がアーム軸72を中心として所定の角度範囲で揺動可能となっている。また、アーム軸72には、ノズルアーム71と該ノズルアーム71に固着された周縁処理ノズル7とを一体的に駆動させる駆動機構73が連結されている。この駆動機構73は、周縁処理ノズル7とノズルアーム71とを揺動させるモータ等の揺動駆動源731と、周縁処理ノズル7とノズルアーム71とを上下方向に昇降させるシリンダ等の昇降駆動源732とを備えている。これらの構成により、周縁処理ノズル7を、揺動駆動源731により基板表面Wfに平行に水平移動させるとともに、昇降駆動源732により上下移動させることが可能となっている。このため、制御ユニット4からの動作指令に応じて駆動機構73が駆動されることで、周縁処理ノズル7とノズルアーム71とを表面周縁部TRから離間した離間位置P1(図1の破線で示す位置)と、遮断板5の貫通孔502に挿入され表面周縁部TRに処理液を供給可能な処理位置P2(図1の実線で示す位置)とに移動させることができる。
図5は周縁処理ノズル7および遮断板5に形成された貫通孔502の構成を示すとともに、周縁処理ノズル7への処理液供給系の構成を示す図である。周縁処理ノズル7は、遮断板5の貫通孔502の形状に合わせて略円筒状に形成され、貫通孔502に挿入されることで、周縁処理ノズル7の先端面7aが表面周縁部TR(図1)に対向して配置されるようになっている。
この周縁処理ノズル7は、略円筒状に形成されたノズル胴部の断面積がノズル先端側と後端側で異なるように構成されている。具体的には、ノズル先端側の胴部703の断面積がノズル後端側の胴部704の断面積より小さくなるように構成されており、ノズル先端側の胴部703とノズル後端側の胴部704との間に段差面7bが形成されている。すなわち、ノズル先端側の胴部703の外周面(側面)とノズル後端側の胴部704の外周面(側面)とは、段差面7bを介して結合されている。段差面7bは、胴部703,704の結合部分において、ノズル先端側の胴部703を取り囲む環状に形成されており、スピンチャック1に保持された基板表面Wfに略平行になっている。
一方で、遮断板5に形成されている貫通孔502は、周縁処理ノズル7の胴部703,704に対応して、下端側に上端側より小径に形成された小径部503を備えており、貫通孔502の大径部と小径部503との間に、周縁処理ノズル7の段差面7bに対応する環状の当接面5aが形成されている。そして、周縁処理ノズル7が貫通孔502に挿入されると、段差面7bと当接面5aとが当接することで、周縁処理ノズル7が処理位置P2に位置決めされることとなる。この周縁処理ノズル7が処理位置P2に位置決めされた状態で、周縁処理ノズル7の先端面7aは遮断板5の対向面501と面一になっている。
当接面5aは、遮断板5の対向面501と略平行に、つまり基板表面Wfと略平行に形成されており、周縁処理ノズル7の段差面7bと面接触するようになっている。このため、段差面7bおよび当接面5aを基板表面Wfに平行に形成しない場合に比べて、周縁処理ノズル7の外形部分および貫通孔502の内壁の加工を容易として、周縁処理ノズル7を処理位置P2に位置決めする際に、基板Wに対するノズルの位置精度を高めることができる。さらに、周縁処理ノズル7を処理位置P2に位置決めする際に、周縁処理ノズル7の段差面7bが遮断板5の当接面5aに押し付けられることにより、周縁処理ノズル7が遮断板5に当接固定され、処理位置P2に安定して位置決めすることができる。
周縁処理ノズル7の直径(ノズルの外径)、すなわち胴部704の直径は、遮断板5の貫通孔502に挿入させる関係上、必要以上に貫通孔502の孔径を大きくすることのないように、例えばφ5〜6mm程度に構成される。
なお、周縁処理ノズル7およびノズルアーム71は耐薬性を考慮して樹脂材料により形成されている。具体的には、周縁処理ノズル7は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)で形成され、ノズルアーム71はPVC(ポリ塩化ビニル)で形成されている。周縁処理ノズル7の段差面7bは、例えば上記樹脂材料で形成された円筒状のノズルの先端側を切削加工することにより形成することができる。
周縁処理ノズル7の内部には、処理液供給路701が形成されており、この処理液供給路701の吐出口701aが周縁処理ノズル7の先端面7aに形成されている。この吐出口701aは、基板Wの径方向外側に向けて開口しており、吐出口701aから薬液およびリンス液を表面周縁部TRに選択的に供給可能になっている。この処理液供給路701は、ノズル後端部において第1配管81に連通しており、この第1配管81はリンス液供給ユニット23に接続されている。第1配管81には、分岐点83で分岐した第2配管85が接続されており、この第2配管85は薬液供給ユニット22に接続されている。第1配管81および第2配管85は、例えば軟質合成樹脂製のチューブで構成されている。
第1配管81のリンス液供給ユニット23近傍には、リンス液用開閉バルブ87およびリンス液用サックバックバルブ89が設けられており、制御ユニット4からの動作指令に応じてリンス液用開閉バルブ87が開かれると、リンス液が第1配管81を介して周縁処理ノズル7に圧送され、周縁処理ノズル7の吐出口701aからリンス液が吐出されて、表面周縁部TRに供給されるとともに、基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。
また、第2配管85の薬液供給ユニット22近傍には、薬液用開閉バルブ91および薬液用サックバックバルブ93が設けられており、制御ユニット4からの動作指令に応じて薬液用開閉バルブ91が開かれると、薬液が第2配管85および第1配管81を介して周縁処理ノズル7に圧送され、周縁処理ノズル7の吐出口701aから薬液が吐出されて、表面周縁部TRに供給されるとともに、基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。したがって、薬液の供給位置よりも基板内周側の非処理領域NTRには薬液は供給されず、その結果、基板表面Wfの周縁部は基板Wの端面から内側に向かって一定の周縁エッチング幅で薄膜がエッチング除去される。
サックバックバルブ89,93は、配管81,85から一定量だけ液を吸い込む機能を有するバルブである。このサックバックバルブ89,93は、それぞれ、例えばダイアフラムを内蔵しており、空気圧が印加された状態のダイアフラムが、その空気圧印加を停止すると揺動し、その揺動分に相当する量の液を配管81,85から吸い込むように構成されている。このように、この実施形態では、リンス液供給ユニット23およびリンス液用開閉バルブ87が、本発明の「リンス液供給手段」を構成し、薬液供給ユニット22および薬液用開閉バルブ91が、本発明の「薬液供給手段」を構成している。また、周縁処理ノズル7が、本発明の「ノズル」に相当し、薬液用サックバックバルブ93が、本発明の「サックバック手段」に相当する。
ここで、周縁処理ノズル7、吐出口701aおよび第1、第2配管81,85の寸法について説明する。この実施形態の基板処理装置では、周縁処理ノズル7からの薬液およびリンス液の吐出領域を高精度で制御するために、吐出口701aの内径は1mm未満の微小寸法(この実施形態では例えば0.2mm)に設定されている。また、周縁処理ノズル7および第1、第2配管81,85の内径は、吐出口701aの内径より多少大きい寸法(この実施形態では例えば2mm)に設定されている。したがって、開閉バルブ87,91から吐出口701aに至る第1、第2配管81,85および周縁処理ノズル7内の圧力損失が大きいため、薬液およびリンス液の流量は小さい値(この実施形態では例えば10ml/分)に設定されている。なお、この実施形態では例えば、吐出口701aから分岐点83までの距離は約20cmに設定されている。また、分岐点83からリンス液用サックバックバルブ89までの距離は約5cmに設定され、リンス液用サックバックバルブ89とリンス液用開閉バルブ87とは互いに隣接して配置されている。また、分岐点83から薬液用サックバックバルブ93までの距離は約5cmに設定され、薬液用サックバックバルブ93と薬液用開閉バルブ91とは互いに隣接して配置されている。
図6は周縁処理ノズル7の外径と貫通孔502の孔径との関係を説明するための断面図である。貫通孔502の孔径は周縁処理ノズル7の外径よりも大きく形成されており、貫通孔502の内部にて、周縁処理ノズル7を水平方向に移動可能となっている。具体的には、駆動機構73の揺動駆動源731を駆動することで、処理位置P2として水平方向における位置が互いに異なる2つの位置、つまり、薬液を基板Wの表面周縁部TRに供給するエッチング位置P21(図6(a))と、リンス液を基板Wの表面周縁部TRに供給する位置であってエッチング位置P21より基板Wの径方向内側に位置するリンス位置P22(図6(b))とに周縁処理ノズル7を位置決めすることが可能となっている。なお、揺動駆動源731による揺動に代えて周縁処理ノズル7を水平方向に直線的に動かしてエッチング位置P21とリンス位置P22とに位置決めするようにしてもよい。
エッチング位置P21は貫通孔502の内部空間において基板Wの径方向外寄り(同図の右方向)に位置する一方、リンス位置P22は貫通孔502の内部空間において基板Wの径方向内寄り(同図の左方向)に位置する。このような貫通孔502の孔径としては、周縁処理ノズル7の外径に対して1〜2mm程度大きく形成することが好ましく、リンス位置P22はエッチング位置P21に対して、例えば0.2〜0.5mmだけ基板Wの径方向内側に位置するように設定される。
また、ノズル先端側の胴部703の外径L1と貫通孔502の小径部503の孔径L2との差(L2−L1)は、ノズル後端側の胴部704の外径B1と貫通孔502の孔径B2との差(B2−B1)に比べて大きくなるように貫通孔502が形成されている。このため、周縁処理ノズル7と貫通孔502の内壁とが摺動する場合であっても、その摺動はノズル後端側の胴部704と貫通孔502の内壁との間で行われることとなり、ノズル先端側の胴部703と貫通孔502の小径部503の内壁との間で行われることはない。したがって、摺動によりパーティクルが発生したとしても、基板Wから比較的遠く離れた位置で発生することになるため、基板W近くでパーティクルが発生する場合と比較して、摺動によって発生したパーティクルがプロセスに与える影響を小さくすることができる。なお、この場合、ノズル後端側の胴部704の径と貫通孔502の孔径L2との差分(B2−B1)の間で周縁処理ノズル7の吐出位置をエッチング位置P21とリンス位置P22とに変更することができる。
ここで、周縁処理ノズル7と貫通孔502との摺動を避ける観点からは周縁処理ノズル7の外径に対して貫通孔502の孔径は大きいほど良いが、孔径の増大は遮断板5の対向面501の面積を減少させ、雰囲気遮断効果を減退させるとともに、貫通孔502に起因する処理液の跳ね返り等の不具合が発生する危険性を増大させる。したがって、上記のように周縁処理ノズル7の胴部径と貫通孔502の孔径とを設定することで、パーティクルによるプロセスへの悪影響を防止しながら貫通孔502に起因する不具合を抑制することができる。
また、遮断板5の貫通孔502の内壁には、ガス導入部504が開口されており、このガス導入部504は遮断板5の内部に形成されたガス流通空間505を介してガス供給ユニット25に連通している。これによって、ガス導入部504から貫通孔502の内部空間に窒素ガスを供給することが可能となっている。したがって、制御ユニット4からの動作指令に応じてガス供給ユニット25から窒素ガスが圧送されると、貫通孔502の内部空間に窒素ガスが供給され、周縁処理ノズル7が離間位置P1(図1の破線で示す位置)に移動された状態、すなわち、周縁処理ノズル7が貫通孔502に挿入されていない状態では、貫通孔502の上下双方の開口から窒素ガスが噴出される。
ガス導入部504は、貫通孔502の内壁に形成された当接面5aより上方、つまり当接面5aを中心として基板Wが位置する方向と反対の基板Wから離間する方向に開口されている。このため、周縁処理ノズル7が処理位置P2に位置決めされた際に、周縁処理ノズル7の段差面7bと当接面5aとが当接することにより基板W側へのガス流路が塞がれ、窒素ガスが当接部分を越えて貫通孔502から基板表面Wfと対向面501とで挟まれた空間SPに噴出するのが防止される。なお、ガス導入部504を介して貫通孔502に導入された窒素ガスは、貫通孔502の上方、つまり基板Wと反対方向に排出されることとなる。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について説明する。図7は制御ユニット4による基板処理装置の動作のメインルーチンを示すフローチャート、図8は図7のステップ#5のサブルーチンを示すフローチャート、図9は各バルブの動作などを示すタイミングチャートである。また、図10は基板処理装置の動作を模式的に示す図である。
この装置では、基板Wの表面Wfにメタル層などの薄膜TFが形成された基板Wが薄膜形成面を上方に向けた状態で搬入されスピンベース15上に載置されると、制御ユニット4が装置各部を以下のように制御して基板Wに対してベベルエッチング処理(エッチング工程+リンス工程+乾燥工程)を実行する。なお、基板Wの搬送を行う際には、遮断板5はスピンチャック1の上方の退避位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。また、搬入される基板Wはすべての支持ピンF1〜F12,S1〜S12にて支持するようにしてもよいし、支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群のみにより支持するようにしてもよく、あるいは支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群のみにより支持するようにしてもよい。
未処理の基板Wが支持ピンF1〜F12,S1〜S12に載置されると、制御ユニット4は遮断板5を対向位置まで降下させて基板Wに近接して対向配置させる(ステップ#1)。そして、ガス噴出口506から窒素ガスを吐出させるとともに、ガス供給路32から基板表面Wfの中央部に向けて窒素ガスを供給する(ステップ#2)。これによって、遮断板5の対向面501と基板表面Wfとの間に形成される空間SPの内部圧力が高められ、基板Wはその下面(裏面Wb)に当接する支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧されてスピンベース15に保持される。また、基板表面Wfは遮断板5の対向面501にごく近接した状態で覆われることによって、基板Wの周辺の外部雰囲気から確実に遮断される。
次に、制御ユニット4は駆動機構73を作動させることで周縁処理ノズル7を離間位置P1から処理位置P2に移動させる。ここでは、先ず処理位置P2として周縁処理ノズル7をエッチング位置P21に位置決めする(ステップ#3)。具体的には、揺動駆動源731の作動により周縁処理ノズル7が水平方向に沿って遮断板5の貫通孔502の上方位置に移動するとともに、昇降駆動源732の作動により周縁処理ノズル7が降下してノズル先端面7aが遮断板5の対向面501と面一となる位置まで貫通孔502に挿入される。貫通孔502は周縁処理ノズル7の外径よりも大きく形成されているため、周縁処理ノズル7と貫通孔502の内壁とが摺動してパーティクルが発生するのが防止される。また、貫通孔502に周縁処理ノズル7が挿入されると、周縁処理ノズル7の外形部分に形成された段差面7bと、貫通孔502の内壁に形成された当接面5aとが当接して、周縁処理ノズル7が遮断板5(段差部503)に基板Wに向かって、つまり鉛直方向下向きに押し付けられる。これによって、周縁処理ノズル7が遮断板5に当接固定され、処理位置P2(エッチング位置P21)に安定して位置決めされる。
それに続いて、制御ユニット4は遮断板5を停止させた状態で、チャック回転駆動機構13を制御してスピンベース15を回転させることにより、基板Wを回転させる(ステップ#4)。このとき、支持ピンF1〜F12,S1〜S12に押圧された基板Wは支持ピンF1〜F12,S1〜S12と基板Wの下面との間に発生する摩擦力でスピンベース15に保持されながら、スピンベース15とともに回転することとなる。
基板表面Wfと対向面501とで挟まれた空間SPに供給されたガスは、基板Wの回転に伴う遠心力によって回転軸Jを中心として径方向外側に均等に流れ、基板外に排出されていく。ここで、ガス導入部504を介して貫通孔502にも窒素ガスが流れ込むが、基板W側への流路は周縁処理ノズル7の段差面7bと貫通孔502の内壁に形成された当接面5aとの当接により塞がれており、貫通孔502から窒素ガスが空間SPに入り込むことがなく、貫通孔502の内壁と周縁処理ノズル7(ノズル後端側の胴部704)の隙間から遮断板5の上方から抜けていく。このため、遮断板5の周縁部に形成された1つの貫通孔502から空間SPに回転軸Jに対して不均一に窒素ガスが入り込み、回転軸Jを中心として径方向外側に均等に流れていく気流を乱すのを防止することができる。
そして、スピンベース15の回転速度が所定速度に達すると、処理液供給サブルーチンが実行される(ステップ#5)。すなわち、時刻t1に薬液用開閉バルブ91が開かれて、周縁処理ノズル7への薬液の供給が開始され、これによって薬液処理工程が実行される(ステップ#51)。また、同時に薬液用サックバックバルブ93がオンにされ、これによって、内蔵するダイアフラムに空気圧が印加された状態となり、薬液の吸い込み準備が完了する。
この薬液処理工程では、薬液供給ユニット22からエッチング処理に適した薬液が周縁処理ノズル7に圧送されて、表面周縁部TRに処理液として供給される。図10(a)に示すように、基板Wの径方向外側に向けて吐出された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁に向かって流れ、基板Wの端面を伝って流下する。これにより、表面周縁部TRの全体に薬液が供給されてエッチング処理される。このとき、周縁処理ノズル7は遮断板5の段差部503に押し当てられた状態で処理位置P2(エッチング位置P21)に位置決めされているので、遮断板5に対して周縁処理ノズル7が固定され、ノズル位置、特に上下方向(高さ方向)の位置が正確に定まる。このため、基板Wの回転に伴う気流や振動等の影響により周縁処理ノズル7からの吐出位置が不安定になるのを防止できる。すなわち、樹脂等の剛性が比較的低い材質で形成されたノズルアーム71およびこれに固着された小径の周縁処理ノズル7は気流や振動等の影響を受け易いが、これらに比べて物理的(体積および質量、配置条件等)に振動等の影響を受けにくい遮断板5に周縁処理ノズル7が押し付けられることで、吐出位置が変動するのが防止される。
特に、この実施形態では、薬液を鉛直方向ではなく、基板Wの径方向外側に向けて斜めに吐出させているので、基板Wと周縁処理ノズル7との間の距離が一定とされることで、周縁エッチング幅EHが変動するのを防止することができる。また、ノズル先端面7aが対向面501よりも上方に位置ずれした際に、周縁処理ノズル7から吐出された薬液が貫通孔502の内壁に当たって跳ね返りが発生するのを防止することができる。その結果、表面周縁部TR以外の非処理領域NTRがエッチングされてしまうのを回避することができる。
また、この実施形態では、基板Wの外周端部に接触して基板Wを保持するチャックピン等の保持部材が設けられていない。したがって、保持部材により保持している部分と保持していない部分とで薬液の回り込み量が異なるという事態を招くことはなく、基板表面Wfの周縁部へ薬液を均一に回り込ませることができる。また、上記保持部材は基板Wの外周端部付近の気流を乱す要因となり得るが、この要因が存在しないことからミスト状の薬液の基板表面Wf側への巻き込みが軽減される。さらに、ガス供給路32およびガス噴出口506から供給される窒素ガスにより基板表面Wfの中央部への薬液の入り込みが防止される。したがって、表面周縁部TRから一定の周縁エッチング幅EHで全周にわたって均一に不要物がエッチング除去される。
さらに、周縁処理ノズル7は遮断板5の貫通孔502に挿入されるため、薬液が飛散して周縁処理ノズル7に向けて跳ね返ってくるような場合でも薬液は遮断板5の対向面501に遮られ、周縁処理ノズル7の周囲(側面)に薬液が付着するようなことがない。このため、ノズル移動時において周縁処理ノズル7から薬液が落ちて基板Wあるいは基板周辺部材に付着して悪影響を及ぼすことが防止される。したがって、周縁処理ノズル7の洗浄も不要となり、装置のスループットの向上を図ることができる。
そして、例えば予め設定された薬液処理時間T1が経過して、表面周縁部TRに対するエッチング処理が完了すると(ステップ#52でYES)、時刻t2に薬液用開閉バルブ91が閉じられて薬液の供給が停止されるとともに、経過時間のカウントが開始される(ステップ#53)。また、周縁処理ノズル7がエッチング位置P21からリンス位置P22に移動する(ステップ#54)。このとき、周縁処理ノズル7を水平方向にそのまま移動させてしまうと、互いに当接している周縁処理ノズル7の段差面7bと遮断板の当接面5aとの間で摺動によるパーティクルが発生するおそれがあることから、周縁処理ノズル7を少し上昇させて段差面7bと当接面5aとを互いに離間させた後で水平方向に移動させてリンス位置P22に位置決めするのが望ましい。
そして、予め設定された待機時間T2が経過すると(ステップ#55でYES)、時刻t3にリンス液用開閉バルブ87が開かれて、周縁処理ノズル7へのリンス液の供給が開始され、これによってリンス処理工程が実行されるとともに、経過時間のカウントが開始される(ステップ#56)。また、同時にリンス液用サックバックバルブ89がオンにされ、これによって、内蔵するダイアフラムに空気圧が印加された状態となり、リンス液の吸い込み準備が完了する。
このリンス処理工程では、リンス液供給ユニット23からリンス液が周縁処理ノズル7に圧送されて、表面周縁部TRに処理液として供給される。ここで、図10(b)に示すように、周縁処理ノズル7から吐出されたリンス液は、基板Wの回転に伴う遠心力を受けて基板Wの径方向外向きに流れ基板外に排出される。したがって、周縁処理ノズル7がエッチング位置P21に対して基板Wの径方向内側に位置するリンス位置P22に位置決めされることで、薬液供給範囲を含み、しかも薬液供給範囲よりも広い範囲にリンス液を供給することができる。このため、表面周縁部TR(処理領域)と表面中央部の非処理領域NTRとの界面に付着する薬液をリンス液によって確実に洗い流すことができる。
そして、予め設定された待機時間T3が経過すると(ステップ#57でYES)、時刻t4に薬液用サックバックバルブ93がオフにされ、これによって、薬液用サックバックバルブ93による薬液の吸い込み(サックバック工程)が開始される(ステップ#58)。なお、薬液の吸い込みが完了するまでには所定時間T4を要する。
ここで、待機時間T2の設定値について説明する。図9の最下段に示す管内圧力は、時刻t2に薬液用開閉バルブ91が閉じられた後、リンス液用開閉バルブ87を閉じた状態のままとしたときの周縁処理ノズル7および第1、第2配管81,85内の圧力Pの推移を示したものである。なお、薬液用開閉バルブ91を開いて薬液供給ユニット22から周縁処理ノズル7に薬液を供給しているときの周縁処理ノズル7内の圧力Pは、図9に示すようにP=P1に保たれている。
上述したように、この実施形態では、吐出口701aの内径は、1mm未満の微小寸法(この実施形態では例えば0.2mm)に設定されており、周縁処理ノズル7および第1、第2配管81,85の内径は、吐出口701aの内径より多少大きい寸法(この実施形態では例えば2mm)に設定されている。このため、吐出口701aでの圧力損失は比較的大きい値になっている。
その結果、時刻t2に薬液用開閉バルブ91が閉じられても、圧力Pは、図9に示すように緩やかに低下して、所定の遅延時間T10が経過した時刻t10に、圧力P2に到達する。ここで、圧力P2は、P≧P2のときは吐出口701aから薬液の正常な吐出が行われ、P<P2になると吐出口701aから薬液の正常な吐出が行われない(例えば液滴が落下する)ような値である。なお、遅延時間T10は、吐出口701aの内径、周縁処理ノズル7および第1、第2配管81,85の内径や、薬液用開閉バルブ91から吐出口701aまでの距離などによって決まる。
したがって、吐出口701aからの薬液の吐出は時刻t2で停止せず、所定時間だけ正常に行われることとなる。そこで、この実施形態では、待機時間T2を0<T2<T10に設定している。このように、T2<T10に設定して吐出口701aから薬液の正常な吐出が行われなくなる前にリンス液の吐出を開始することによって、吐出口701aから液滴が落下して基板Wに害を及ぼすような事態を未然に防止することができる。
また、薬液の供給停止と同時にリンス液の供給を開始する(すなわちT2=0)のではなく、0<T2に設定することによって、吐出口701aから正常に吐出している薬液を有効利用することができる。また、薬液の供給停止と同時にリンス液の供給を開始する(T2=0)と、吐出口701aから薬液とリンス液との混合液が吐出されることになるため、リンス液が無駄に消費されることになるが、0<T2に設定することによって、リンス液の無駄な消費を防止してリンス液の有効利用を図ることができ、リンス液の消費量を低減することができる。
また、薬液の供給停止と同時にリンス液の供給を開始した場合(T2=0)において、リンス液側の供給圧力が変動して圧力P1より低くなっていた場合には、第1配管81内の薬液がリンス液側に逆流するような事態も考えられる。しかしながら、0<T2に設定して周縁処理ノズル7内の圧力Pがある程度低下した後にリンス液の供給を開始することによって、そのような逆流を確実に防止することができる。このように、この実施形態では、待機時間T2が本発明の「所定時間」および「第1時間」に相当し、遅延時間T10が本発明の「応答時間」に相当する。
次に、待機時間T3の設定値について説明する。この待機時間T3は、時刻t3にリンス液の供給が開始されてから、第1配管81および周縁処理ノズル7内に残留する薬液がリンス液にほぼ置換し終わるのに要する時間に設定されている。これによって、第1配管81との分岐点83から第2配管85側に薬液用サックバックバルブ93により薬液を吸い込んだときに、薬液の全く混入していないリンス液が第2配管85側に引き込まれることとなる。したがって、必要最小限の吸い込み量の薬液を吸い込むことによって、リンス液と薬液との界面を第2配管85側に引き込むことができる。これによって、リンス液への薬液の混入を確実に防止することができる。このように、この実施形態では、待機時間T3が本発明の「第2時間」に相当する。
図8に戻って説明を続ける。時刻t3から例えば予め設定されたリンス処理時間T5が経過してリンス動作が完了すると(ステップ#59でYES)、時刻t5にリンス液用開閉バルブ87が閉じられてリンス液の供給が停止されるとともに、経過時間のカウントが開始される(ステップ#60)。そして、予め設定された待機時間T6が経過すると(ステップ#61でYES)、時刻t6にリンス液用サックバックバルブ89がオフにされ、これによって、リンス液用サックバックバルブ89によるリンス液の吸い込みが開始されて(ステップ#62)、図8のサブルーチンを終了して図7のメインルーチンに戻る。なお、リンス液の吸い込みが完了するまでには所定時間T7を要する。このリンス液の吸い込みによって、吐出口701aからのリンス液の液垂れを確実に防止することができる。
次いで、制御ユニット4は周縁処理ノズル7を貫通孔502から抜き出して表面周縁部TRから離間した離間位置P1に移動させる(ステップ#6)。このとき、図10(c)に示すように、ガス導入部504から貫通孔502に導入される窒素ガスが遮断板5の上下の開口から貫通孔502の上下方向に噴出する。このため、周縁処理ノズル7が貫通孔502から抜き出された状態であっても、処理液が貫通孔502に入り込み基板表面Wfに向けて跳ね返るのが抑制される。
続いて、制御ユニット4は遮断板回転駆動機構52を制御してスピンベース15の回転数とほぼ同一の回転数で同一方向に遮断板5を回転させる(ステップ#7)。その後、下面処理ノズル2からスピンベース15とともに回転される基板Wの裏面Wbに処理液が供給され、基板Wの裏面(非デバイス形成面)Wbに対して裏面洗浄処理が実行される(ステップ#8)。具体的には、下面処理ノズル2から基板裏面Wbの中央部に向けて処理液として薬液とリンス液とが順次供給されることにより、裏面全体と裏面Wbに連なる基板端面部分が洗浄される。このように基板Wとともに遮断板5を回転させることで、遮断板5に付着する処理液がプロセスに悪影響を及ぼすのを防止するとともに、基板Wと遮断板5との間に回転に伴う余分な気流が発生するのを抑制して基板表面Wfへの処理液の巻き込みを防止することができる。
ここで、洗浄処理中に支持ピンF1〜F12,S1〜S12を基板裏面Wbから少なくとも1回以上、離間させることで支持ピンF1〜F12,S1〜S12と基板裏面Wbの当接部分にも処理液を回り込ませて当該部分を洗浄することができる。例えば、洗浄処理途中に、支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群と支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群との両方の支持ピン群により基板Wを支持した状態から第1支持ピン群のみにより基板Wを支持した状態に切り換え、基板Wと第2支持ピン群との間の当接部分に処理液を回り込ませる。その後、両方の支持ピン群により基板Wを支持した状態に移行させた後に、第2支持ピン群のみにより基板Wを支持した状態に切り換え、基板Wと第1支持ピン群との間の当接部分に処理液を回り込ませる。これにより、基板Wと支持ピンF1〜F12,S1〜S12との間の当接部分のすべてに処理液を回り込ませて裏面全体の洗浄処理を行うことができる。
こうして、裏面洗浄処理が完了すると、制御ユニット4はチャック回転駆動機構13および遮断板回転駆動機構52のモータの回転速度を高めて基板Wおよび遮断板5を高速回転させて、基板Wの乾燥を実行する(ステップ#9)。このとき、上記した基板表面Wfへの窒素ガス供給と併せて、ガス供給路24からも窒素ガスを供給することで、基板Wの表裏面に窒素ガスを供給させる。これにより、基板Wの表裏面の乾燥処理が促進される。
基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4は遮断板回転駆動機構52を制御して遮断板5の回転を停止させるとともに(ステップ#10)、チャック回転駆動機構13を制御して基板Wの回転を停止させる(ステップ#11)。そして、ガス供給路32およびガス噴出口506からの窒素ガスの供給を停止することで、基板Wの支持ピンF1〜F12,S1〜S12への押圧保持を解除する(ステップ#12)。その後、遮断板5が上昇され、処理済の基板Wが装置から搬出される(ステップ#13)。
なお、上記時間T1,T2,T3,T4,T5,T6,T7は、予め設定されたものであり、制御ユニット4内の記憶手段としてのメモリに予め格納しておけばよい。このように、この実施形態では、制御ユニット4が、本発明の「薬液制御手段」、「リンス制御手段」、「サックバック制御手段」、「第1計時手段」、「第2計時手段」に相当する。
以上説明したように、この実施形態によれば、周縁処理ノズル7への薬液供給の停止から待機時間T2の経過後に、周縁処理ノズル7へのリンス液の供給を開始しており、周縁処理ノズル7への薬液の供給とリンス液の供給とがオーバーラップすることがない。このため、周縁処理ノズル7の吐出口701aの内径が1mm未満の微小寸法であり、開閉バルブ87,91から吐出口701aに至る第1、第2配管81,85および周縁処理ノズル7内の圧力損失が大きいにも拘らず、薬液やリンス液の逆流が生じるのを未然に防止することができる。
また、この実施形態によれば、周縁処理ノズル7へのリンス液の供給開始後に、薬液用サックバックバルブ93により周縁処理ノズル7側から薬液供給ユニット22側(すなわち第1配管81側から第2配管85側)に向けて所定量の薬液を吸い込んでいるため、リンス液と薬液との界面がリンス液の供給路である第1配管81から薬液供給ユニット22側に引き込まれることになる。したがって周縁処理ノズル7に供給されるリンス液への薬液の混入を確実に防止することができ、これによってリンス処理に要する時間T5を短縮することができる。ここで、上述したように、開閉バルブ87,91から吐出口701aに至る第1、第2配管81,85および周縁処理ノズル7内の圧力損失が大きいため、薬液やリンス液の流量を小さくせざるを得ないことから、リンス時間T5の短縮効果は大きい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、0<T2に設定して薬液の供給停止から待機時間T2後にリンス液の供給を開始しているが、本発明はこれに限られず、T2=0、すなわち、薬液の供給停止と同時にリンス液の供給を開始するようにしても、薬液供給とリンス液供給とをオーバーラップさせるのでなければ構わない。ただし、上述したように0<T2の方が好ましい。
また、上記実施形態では、図8に示すように、ステップ#53,#56,#60でタイマカウントを開始し、それぞれステップ#55,#57,#61で待機時間T2,T3,T6が経過したか否かを判定しているが、タイマカウントの手順はこれに限られない。例えば、時刻t1から経過時間のカウントを継続しておいてもよい。すなわち、(T1+T2)の経過で時刻t3と判定し、(T1+T2+T4)の経過で時刻t4と判定し、(T1+T2+T5+T6)の経過で時刻t6と判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、基板Wをエッチング処理する装置としているが、この発明は、例えば洗浄装置のように、基板に対して薬液およびリンス液を同一ノズルから供給してそれぞれ所定の処理を施す他の基板処理装置に対しても適用可能である。また、基板の種類もウエハに限らず、液晶表示装置用ガラス基板などの他の種類の基板であってもよい。また、上記実施形態では、基板を1枚ずつ処理する枚葉方式の処理装置としているが、本発明はこれに限られず、複数枚の基板を同時に処理する、いわゆるバッチ方式の処理装置に対しても本発明を適用することができる。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などを含む各種基板に対して、エッチング液などの薬液を用いる薬液処理と、純水などのリンス液を用いるリンス処理とを施す基板処理方法および基板処理装置に適用される。
本発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。 スピンベースを上方から見た平面図である。 支持ピンの構成を示す部分拡大図である。 遮断板の底面図である。 周縁処理ノズルおよび遮断板に形成された貫通孔の構成を示すとともに、周縁処理ノズルへの処理液供給系の構成を示す図である。 周縁処理ノズルの外径と貫通孔の孔径との関係を説明するための断面図である。 制御ユニットによる基板処理装置の動作のメインルーチンを示すフローチャートである。 図7のステップ#5のサブルーチンを示すフローチャートである。 各バルブの動作などを示すタイミングチャートである。 基板処理装置の動作を模式的に示す図である。
符号の説明
4…制御ユニット(薬液制御手段、リンス制御手段、サックバック制御手段、第1計時手段、第2計時手段)、7…周縁処理ノズル(ノズル)、701a…吐出口、22…薬液供給ユニット(薬液供給手段)、23…リンス液供給ユニット(リンス液供給手段)、81…第1配管、85…第2配管、87…リンス液用開閉バルブ(リンス液供給手段)、91…薬液用開閉バルブ(薬液供給手段)、93…薬液用サックバックバルブ(サックバック手段)、T2…待機時間(所定時間、第1時間)、T3…待機時間(第2時間)、T10…遅延時間(応答時間)、W…基板

Claims (4)

  1. 薬液供給手段によりノズルに薬液を供給し、該ノズルから薬液を基板に向けて吐出して前記基板に所定の薬液処理を施す薬液処理工程と、
    前記ノズルへの前記薬液供給の停止と同時または該停止から所定時間経過後にリンス液供給手段により前記ノズルにリンス液の供給を開始し、前記ノズルからリンス液を前記基板に向けて吐出して前記基板に所定のリンス処理を施すリンス処理工程と、
    前記ノズルへの前記リンス液の供給開始後にサックバック手段により前記ノズル側から前記薬液供給手段側に所定量の前記薬液を吸い込むサックバック工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記薬液供給の停止から前記所定時間が経過した時点より前記リンス液供給を開始する請求項1記載の基板処理方法であって、
    前記所定時間は、ゼロよりも長く、前記薬液供給の停止から前記ノズルからの前記薬液の吐出が終了するまでに要する応答時間よりも短い時間に設定されている基板処理方法。
  3. 前記サックバック工程では、前記ノズルに連通する配管内に残留する前記薬液が前記リンス液にほぼ置換し終わった後に前記サックバック手段の動作が開始される請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 基板に対して薬液による薬液処理およびリンス液によるリンス処理を施す基板処理装置において、
    前記基板の表面に対向して配置されたノズルと、
    前記ノズルに連通する第1配管を介して前記ノズルに前記リンス液を供給するリンス液供給手段と、
    前記第1配管から分岐した第2配管に接続され、前記第2配管および前記第1配管を介して前記ノズルに前記薬液を供給する薬液供給手段と、
    前記第2配管に設けられ、前記第1配管側から所定量の前記薬液を吸い込むサックバック手段と、
    前記ノズルへの前記薬液供給を開始し、前記薬液処理が終了すると前記薬液供給を停止する薬液制御手段と、
    前記薬液供給手段による前記ノズルへの前記薬液供給の停止時点からの経過時間を計時する第1計時手段と、
    前記第1計時手段が予め設定された第1時間を計時すると前記ノズルへの前記リンス液の供給を開始するリンス制御手段と、
    前記リンス液供給手段による前記ノズルへの前記リンス液供給の開始時点からの経過時間を計時する第2計時手段と、
    前記第2計時手段が予め設定された第2時間を計時すると前記サックバック手段を動作させるサックバック制御手段と
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
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