JP4704755B2 - 抗菌剤 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、新規化合物、それらを含有する組成物および抗菌剤としてのその使用に関する。
発明の背景
既知の抗生物質治療に対して耐性のある病原体の出現は、世界的な健康管理の深刻な問題となっている(Chu, et al., (1996) J. Med. Chem., 39: 3853-3874)。かくして、多剤耐性生物に対抗するのに有用な新規な幅広いスペクトルの抗生物質を見出す必要がある。重要なことに、今回、ある特定の化合物が抗菌活性を有し、したがって、哺乳動物、特にヒトにおける細菌感染の治療に有用であるかもしれないことが見出された。
WO99/37635、WO00/21948、WO00/21952、WO00/43383、WO00/78748、WO01/07433、WO01/07432、WO01/25227、WO0208224、WO0224684、PCT/GB01/05653、PCT/GB01/05661およびWO02040474は、抗菌活性を有するキノリンおよびナフチリジン誘導体を開示する。
発明の概要
本発明は、下記のように、細菌感染の治療に有用な式(I)の化合物からなる。本発明は、また、式(I)の化合物および医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物でもある。本発明は、また、哺乳動物、特にヒトにおける細菌感染の治療法でもある。
発明の詳細な記載
本発明は、式(I):
Figure 0004704755
[式中、Z、Z、Z、ZおよびZのうち1つは、Nであり、1つはCR1aであり、残りはCHであるか、または
、Z、Z、ZおよびZのうち1または2個は独立して、CR1aであり、残りはCHであり;
およびR1aは独立して、水素;ヒドロキシ;非置換か、あるいは1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によってN−置換されていてもよい(C1−6)アルコキシ、アミノ、ピペリジル、グアニジノまたはアミジノ、CONH、ヒドロキシ、(C1−6)アルキルチオ、ヘテロシクリルチオ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、アリールオキシ、アシルチオ、アシルオキシまたは(C1−6)アルキルスルホニルオキシによって置換された(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルコキシ−置換(C1−6)アルキル;ハロゲン;(C1−6)アルキル;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;ニトロ;シアノ;アジド;アシル;アシルオキシ;アシルチオ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C1−6)アルキルスルホキシド;アリールスルホニル;アリールスルホキシドあるいは1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によってN−置換されていてもよいアミノ、ピペリジル、グアニジノまたはアミジノ基であり;
但し、Z、Z、Z、ZおよびZがCR1aまたはCHであるとき、Rは水素以外であり;
Aは、式(C):
Figure 0004704755
(式中:
およびWは各々、独立して、N、O、SおよびCRから選択され;
はNまたはCであり;
はN、O、SまたはCRであり;
各Rは、独立して、水素;ヒドロキシ;ハロゲン;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;シアノ;ニトロ;アジド;アシル;アシルオキシ;アシルチオ;アミノ、モノ−およびジ−(C1−6)アルキルアミノ;ならびに置換および非置換(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキル、(C3−7)シクロアルキル、アミノカルボニル、(C1−6)アルキルチオ、(C1−6)アルキルスルホニルおよび(C1−6)アルキルスルホキシドである)
で示される置換または非置換の5員芳香族複素環であり;
は、水素、あるいは
1または2個の(C1−4)アルキル基によって置換されていてもよいアミノ;カルボキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;アミノ基がヒドロキシ、(C1−4)アルキル、ヒドロキシ(C1−4)アルキル、アミノカルボニル、(C1−4)アルキル、(C2−4)アルケニル、(C1−4)アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、(C2−4)アルケニルスルホニル、(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−4)アルケニルカルボニルによって置換されていてもよいアミノカルボニル;シアノ;テトラゾリル;3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン−4−イル;2,4−チアゾリジンジオン−5−イル;テトラゾール−5−イルアミノカルボニル;5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル;ハロゲン;(C1−4)アルキルチオ;トリフルオロメチル;(C1−4)アルキル、(C2−4)アルケニル、(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニルによって置換されていてもよいヒドロキシ;オキソ;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよい(C1−4)アミノスルホニルから選択される1〜3個の基で置換されていてもよい(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルであり;
は、−U−R基であり、ここに、
Uは、CH、C=OおよびSOから選択され、
は、各環に4個までのヘテロ原子を含有している置換または非置換の二環式炭素環式または複素環式環系(A):
Figure 0004704755
であり、ここに、
環(a)は芳香族であり、環(b)は芳香族または非芳香族であり;
はCであり;
はNまたはCRであり;
およびXはCであり;
は1〜2原子リンカー基であり、各原子は独立して、NおよびCRから選択され;
は2〜6原子リンカー基であり、Yの各原子は独立して、N、NR、O、S(O)x、CO、CRおよびCRから選択され;
およびRの各々は、独立して、水素;(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト;(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ;カルボキシ;アミノ、またはここに、アミノ基は(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよく、さらに(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよく;または(C2−6)アルケニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによってモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノスルホニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;またはアリール(C1−4)アルコキシから選択され;
各Rは独立して、水素;トリフルオロメチル;非置換またはヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキルチオ、ハロもしくはトリフルオロメチルによって置換された(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;アリールカルボニル;ヘテロアリールカルボニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;ホルミル;(C1−6)アルキルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよく、さらに、(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよいアミノカルボニルであり;
xは0、1または2である)であり;
yは1または2である]
で示される化合物、またはその医薬上許容される誘導体、またはその医薬上許容される塩を提供する。
また、本発明には、本発明の化合物の医薬上許容される付加塩、複合体またはプロドラッグが包含される。プロドラッグは、式(I)の活性な親薬剤をイン・ビボで放出するいずれかの共有結合した担体であると考えられる。
本発明は、また、式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体、および医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物、特に、哺乳動物、特にヒトにおける細菌感染の治療に有用な医薬組成物を提供する。
本発明は、さらに、治療の必要な哺乳動物に、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを特徴とする、哺乳動物、特にヒトにおける細菌感染の治療法を提供する。
好ましくは、ZはCHまたはNであり、ZはCHまたはCFであり、Z、ZおよびZは各々、CHであるか、またはZはNであり、ZはCHまたはCFであり、Z、ZおよびZは各々、CHである。
またはR1aが置換されたアルコキシである場合、それは、好ましくは、N−置換されていてもよいアミノ、グアニジノまたはアミジノによって置換された(C2−6)アルコキシ、またはピペリジルによって置換された(C1−6)アルコキシである。RおよびR1aアルコキシの適当な例は、メトキシ、トリフルオロメトキシ、n−プロピルオキシ、イソ−ブチルオキシ、アミノエチルオキシ、アミノプロピルオキシ、アミノブチルオキシ、アミノペンチルオキシ、グアニジノプロピルオキシ、ピペリジン−4−イルメチルオキシ、フタルイミドペンチルオキシ、または2−アミノカルボニルプロプ−2−オキシを包含する。
好ましくは、RおよびR1aは、独立して、メトキシ、アミノ(C3−5)アルキルオキシ、グアニジノ(C3−5)アルキルオキシ、ピペリジル(C3−5)アルキルオキシ、ニトロまたはハロである。より好ましくは、RおよびR1aは、独立して、メトキシ、アミノ(C3−5)アルキルオキシまたはグアニジノ(C3−5)アルキルオキシである。最も好ましくは、Rはメトキシであり、R1aはHであるか、または、ZがCR1aであるとき、それはC−Fであってもよい。
がCR1aであるとき、R1aは好ましくは、水素、シアノ、ヒドロキシメチルまたはカルボキシであり、最も好ましくは、水素である。
環(C)の例は、置換および非置換ピロール、イソピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、およびオキサジアゾールである。好ましくは、環(C)は、置換または非置換ピロール、チオフェン、フラン、チアゾールまたはトリアゾールである。最も好ましくは、環(C)はトリアゾールまたはチアゾールである。
好ましくは、Rは水素または(C1−6)アルキルである。
は好ましくは、水素;カルボキシ、置換されていてもよいヒドロキシ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアミノまたは(C1−6)アルコキシカルボニルで置換された(C1−6)アルキル;あるいは(C1−6)アルコキシカルボニルまたはカルボキシで置換された(C2−6)アルケニルである。Rのためのより好ましい基は、水素、カルボキシメチル、ヒドロキシエチル、アミノカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルアリルおよびカルボキシアリルである。最も好ましいR基は、水素である。
好ましくは、複素環(A)において、Yは、Xに結合したNR、OまたはS、およびNを介してXに結合したNHCO、またはXに結合したOまたはNHを包含する3−5個の原子、より好ましくは、4個の原子を有する。環(a)は、好ましくは、置換および非置換フェニルおよびピリジンである。好ましくは、環(b)は、置換および非置換ピリジン、ジオキサン、ピペリジン、モルホリン−3−オン、チオモルホリン−3−オン、オキサゾリジン−2−オン、チアジアゾール、およびチアゼパン−5−オンである。環(A)基の例は、置換または非置換の1,1,3−トリオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ1 l−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−6−イル、3−置換−3H−ベンゾオキサゾール−2−オン−6−イル、3−置換−3H−ベンゾオキサゾール−2−チオン−6−イル、3−置換−3H−ベンゾチアゾール−2−オン−6−イル、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)、4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−7−イル、4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]チアゼピン−7−イル、5−オキソ−2,3−ジヒドロ−5H−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−6−イル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−2−オン−7−イル(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b]チアジン−7−イル)、2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]チアジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−7−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル、3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン−7−イル、3,4−ジヒドロ−1H−キノキサリン−2−オン−7−イル、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−オン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−2−イル、2−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−[1,8]ナフチリジン−6−イル、4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン−6−イル、4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン−6−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−7−イル、1H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−2−オン−7−イル、および6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン−7−イルを包含する。
およびRは、好ましくは、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C1−4)アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アリール(C1−4)アルコキシおよび(C1−4)アルキルスルホニルから選択される。より好ましくは、RおよびRはどちらも水素である。
より好ましくは、各Rは、水素、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシ、ニトロ、シアノおよびメチルスルホニルから選択される。最も好ましくは、Rは、水素、フッ素またはニトロから選択される。
は、好ましくは、環(a)にある場合、Hであり、またはさらに、環(b)にある場合、メチルまたはイソプロピルなどの(C1−4)アルキルである。より好ましくは、環(b)において、NRがXに結合するとき、RはHであり、NRがXに結合するとき、Rは(C1−4)アルキルである。
の最も好ましい例は、
4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル、
4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン−6−イル、
4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン−6−イル、
1,2,3,4−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−7−イル、
1H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−2−オン−7−イル、,
4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル、および
6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン−7−イルである。
本発明の好ましい化合物は、
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホン酸{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}アミドおよび6−{[(2−{4−[6−(メトキシ)−1,5−ナフチリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}エチル)アミノ]メチル}−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3(4H)−オン二塩酸塩;またはその医薬上許容される塩である。
別記しないかぎり、「(C1−6)アルキル」なる語は、単独で使用される場合、または他の基(例えば、「アルコキシ」基)の一部を形成している場合、1〜6個の炭素原子を含有する置換または非置換の直鎖または分枝鎖アルキル基を包含する。(C1−6)アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびtert−ブチル基を包含する。
「(C2−6)アルケニル」なる語は、2〜6個の炭素原子からなり、ここに、1つの炭素−炭素単結合が炭素−炭素二重結合に置き換わっている置換または非置換アルキル基を意味する。(C2−6)アルケニルの例は、エチレン、1−プロペン、2−プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、およびそのいくつかの異性体ペンテンおよびヘキセンを包含する。シスおよびトランス異性体の両方が包含される。
「(C3−7)シクロアルキル」なる語は、3〜7個の炭素原子からなり、2個までの不飽和炭素−炭素結合を含有しうる置換または非置換の炭素環系をいう。(C3−7)シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルおよびシクロヘプチルを包含する。
別記しないかぎり、いずれかの(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニルおよび(C3−7)シクロアルキル基のための適当な置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アミノ、アミジノ、スルホンアミド、非置換(C1−6)アルコキシ、トリフルオロメチル、アシルオキシ、グアニジノ、非置換(C3−7)シクロアルキル、アリールおよび複素環式基からなる群から選択される3個までの置換基を包含する。
ハロまたはハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。
ハロアルキル基は、1−3個のハロゲン原子を包含する。
別記しないかぎり、「複素環」なる語は、本明細書中で使用する場合、適当には各環中に、酸素、窒素および硫黄から選択される4個までのヘテロ原子を含有している置換されていてもよい芳香族および非芳香族単環および縮合環を包含し、該環は、非置換であるか、または、例えば、(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ、カルボキシ;R中の対応する置換基に関し、置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよいアミノスルホニル;置換されていてもよいアリール、アリール(C1−4)アルキルまたはアリール(C1−4)アルコキシおよびオキソ基から選択される3個までの置換基によって、C−置換されていてもよい。
各複素環は、適当には、4〜7個、好ましくは5または6個の環原子を有する。縮合複素環系は、炭素環を含んでいてもよく、1つの複素環を含む必要がある。
複素環式基を含有している本発明の化合物は、複素環式基の性質にもよるが、2以上の互変形態において生じることがあり、かかる互変形態の全てが本発明の範囲内に包含される。
アミノ基が上記のような単環または縮合環の非芳香族複素環の一部を形成する場合、かかる置換されたアミノ基における適当な置換基は、H;トリフルオロメチル;ヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキルチオ、ハロまたはトリフルオロメチルによって置換されていてもよい(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;ホルミル;(C1−6)アルキルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよく、さらに、(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよいアミノカルボニルを包含する。
本明細書中で使用される場合、「アリール」なる語は、置換されていてもよいフェニルおよびナフチルを包含する。
アリール基は、(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ;カルボキシ;R中の対応する置換基に関し、置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノ基が(C1−4)アルキルもしくは(C2−4)アルケニルによって置換されていてもよいアミノスルホニル;フェニル、フェニル(C1−4)アルキルまたはフェニル(C1−4)アルコキシから選択される5個までの、好ましくは3個までの基によって置換されていてもよい。
「アシル」なる語は、ホルミルおよび(C1−6)アルキルカルボニル基を包含する。
本発明の化合物のいくつかは、水性および有機性溶媒などの溶媒から結晶化または再結晶化されうる。かかる場合、溶媒和物が形成されうる。本発明は、その範囲内に、水和物を包含する化学量論量の溶媒和物ならびに凍結乾燥などの工程によって生産されうる変化量の水を含有する化合物を包含する。
式(I)の化合物は、医薬組成物中での使用が意図されるので、それらが各々、実質的に純粋な形態、例えば、少なくとも60%純度、より適当には、少なくとも75%純度、好ましくは、少なくとも85%、特に、少なくとも98%純度(%は重量対重量に基づく)で提供されることは、容易に理解されよう。該化合物の純度の低い調製物を、医薬組成物において使用されるより純粋な形態を調製するために使用してもよく、該化合物のこれらのあまり純粋ではない調製物は、少なくとも1%、より適当には、少なくとも5%、好ましくは、10〜59%の式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を含有すべきである。
上記の式(I)の化合物の医薬上許容される誘導体は、遊離塩基形態またはその酸付加もしくは第4アンモニウム塩、例えば、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸またはリン酸、あるいは有機酸、例えば、酢酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸または酒石酸との塩を包含する。式(I)の化合物は、また、N−オキシドとして調製されてもよい。遊離のカルボキシ基を有する式(I)の化合物は、また、イン・ビボで加水分解可能なエステルとして調製されうる。本発明は、かかる誘導体の全てに及ぶ。
適当な医薬上許容されるイン・ビボで加水分化可能なエステル形成基の例は、ヒトの体内で容易に分解して親の酸またはその塩を遊離するエステルを形成するものを包含する。該型の適当な基は、部分式(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v):
Figure 0004704755
[式中、Rは水素、(C1−6)アルキル、(C3−7)シクロアルキル、メチル、またはフェニルであり、Rは(C1−6)アルキル、(C1−6)アルコキシ、フェニル、ベンジル、(C3−7)シクロアルキル、(C3−7)シクロアルキルオキシ、(C1−6)アルキル(C3−7)シクロアルキル、1−アミノ(C1−6)アルキル、または1−(C1−6アルキル)アミノ(C1−6)アルキルであるか;またはRおよびRは一緒になって、1または2個のメトキシ基で置換されていてもよい1,2−フェニレン基を形成し;Rは、メチルまたはエチル基で置換されていてもよい(C1−6)アルキレンを示し、RおよびRは独立して、(C1−6)アルキルを示し;Rは(C1−6)アルキルを示し;Rは、水素、またはハロゲン、(C1−6)アルキルもしくは(C1−6)アルコキシから選択される3個までの基によって置換されていてもよいフェニルを示し;Qは酸素またはNHであり;Rは水素または(C1−6)アルキルであり;Rは、水素、ハロゲンによって置換されていてもよい(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロアリールであるか;またはRおよびRは一緒になって、(C1−6)アルキレンを形成し;Rは、水素、(C1−6)アルキルまたは(C1−6)アルコキシカルボニルを示し;およびRは(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシ、(C1−6)アルコキシ(C1−6)アルコキシまたはアリールを示す]
で示される基を包含する。
イン・ビボで加水分解可能なエステル基の例は、例えば、アシルオキシ(C1−6)アルキル基、例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、α−アセトキシエチル、α−ピバロイルオキシエチル、1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)プロプ−1−イル、および(1−アミノエチル)カルボニルオキシメチル;(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(C1−6)アルキル基、例えば、エトキシカルボニルオキシメチル、α−エトキシカルボニルオキシエチルおよびプロポキシカルボニルオキシエチル;ジ(C1−6)アルキルアミノ(C1−6)アルキル、特に、ジ(C1−4)アルキルアミノ(C1−4)アルキル基、例えば、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノメチルまたはジエチルアミノエチル;2−((C1−6)アルコキシカルボニル)−2−(C2−6)アルケニル基、例えば、2−(イソブトキシカルボニル)ペンタ−2−エニルおよび2−(エトキシカルボニル)ブト−2−エニル;ラクトン基、例えば、フタリジルおよびジメトキシフタリジルを包含する。
さらに適当な医薬上許容されるイン・ビボで加水分解可能なエステル形成基は、式:
Figure 0004704755
[式中、Rは水素、(C1−6)アルキルまたはフェニルである]
で示される基である。
ある特定の上記の式(I)の化合物は、光学異性体の形態、例えば、ジアステレオ異性体および、あらゆる比率の異性体混合物、例えば、ラセミ混合物の形態で存在していてもよい。本発明は、かかる全ての形態、特に、純粋な異性形態を包含する。例えば、本発明は、A−B基CH(OH)−CHがいずれの異性体配置にある化合物も包含し、R−異性体が好ましい。異なる異性形態は、常法により、1を他から分離または分割すればよく、あるいは、従来の合成法または立体特異的もしくは不斉合成によって、いずれかの所定の異性体を得てもよい。
本明細書中において、ある特定の試薬を略記する。DCCはジシクロヘキシルカルボジイミドを示し、DMAPはジメチルアミノピリジンを示し、DIEAはジイソプロピルエチルアミンを示し、EDCは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、塩酸塩を示す。HOBtは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを示し、THFは、テトラヒドロフランを示し、DIEAは、ジイソプロピルエチルアミンを示し、DEADは、アゾジカルボン酸ジエチルを示し、PPhは、トリフェニルホスフィンを示し、DIADは、アゾジカルボン酸ジイソプロピルを示し、DMEは、ジメトキシエタンを示し、DMFは、ジメチルホルムアミドを示し、NBSは、N−ブロモスクシンイミドを示し、Pd/Cは、炭素上のパラジウム触媒を示し、PPAは、ポリリン酸を示し、DPPAは、アジ化ジフェニルホスホリルを示し、BOPは、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチル−アミノ)ホスホニウムを示し、HFは、フッ化水素酸を示し、TEAは、トリエチルアミンを示し、TFAは、トリフルオロ酢酸を示し、PCCは、クロロクロム酸ピリジニウムを示す。
本発明の化合物は、スキームIおよびIIにおいて図解される方法によって調製された。
スキームI
Figure 0004704755
試薬および条件:(a)トリメチルシリルアセチレン、CuI、PdCl(PPh、EtN、CHCl;(b)KCO、CHOH;(c)2−(3−アジドプロピル)イソインドール−1,3−ジオン、トルエン;(d) N・HO、EtOH;(e)3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホニルクロリド、CHCl、Et
トリフラート(I−1)をSonogashiraカップリング条件(Sonogashira, K.; Tohda, Y; Hagihara, N. Tetrahedron Lett. 1975, pp. 4467-4470)下で、芳香族ハロゲン化物または芳香族トリフラートと反応させて、I−2を得る。トリメチルシリル保護基の除去を塩基性条件下で行って、アルキンI−3を得る。反応性官能基をマスクするための保護基の使用は、当該分野でよく知られており、他の保護基は、標準的な参考文献、例えば、Greene, "Protective Groups in Organic Synthesis"(Wiley-Interscience出版)において挙げられている。次いで、末端アルキン誘導体を熱環化条件下でアジ化物と反応させて、トリアゾールI−4を得る。上記の参考文献Greeneに記載のように、ヒドラジンまたは他の適当な試薬を用いて、フタルアミド保護基の除去を行って、遊離のアミンI−5を得る。次いで、該アミンを適当な親電子物質、例えば、塩化アリールスルホニルと反応させて、スルホンアミドI−6を得る。例えば、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホニルクロリドは、DMF、CHCl、CHCNなどの非プロトン性溶媒中、イン・サイトゥで形成される酸を取り除くためのトリエチルアミン(EtN)、ジイソプロピルエチルアミン((i−Pr)NEt)またはKCOなどの付加塩基を用いて、アミンと反応させることによって、スルホンアミドに変換する。スルンアミド形成のための多くの付加的な方法が知られており、標準的な参考本、例えば、"Compendium of Organic Synthetic Methods", Vol. I - VI(Wiley-Interscience出版)において見出すことができる。
スキームII
Figure 0004704755
試薬および条件:(a)ブチルビニルエーテル、酢酸パラジウム(II)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、EtN、DMF;(b)N−ブロモスクシンイミド、THF、HO;(c)1,1−ジメチルエチル(3−アミノ−3−チオキソプロピル)カルバメート、エタノール、NaHCO;(d)トリフルオロ酢酸;(e)メタノール/ジメチルホルムアミド/酢酸、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド、シアノ水素化ホウ素ナトリウム
トリフラート(II−1)をHeckカップリング条件下で反応させて、II−2を得る(概説は、Beletskaya, Irina P.; Cheprakov, Andrei V., Chemical Reviews (Washington, D. C.) (2000), 100(8), 3009-3066参照)。ビニルエーテルII−2とN−ブロモスクシンイミドとの水性条件下での反応により、ブロモメチルケトンII−3を得る(例えば、Dhar, T.G. et al , Journal of Medicinal Chemistry (2002), 45(11), 2127-2130参照)。これを1,1−ジメチルエチル(3−アミノ−3−チオキソプロピル)カルバメートと、標準的なチアゾール縮合条件にしたがって反応させて、II−4を得る(例えば、Ikemoto et al, Tetrahedron (2003), 59(8), 1317-1325参照)。tert−ブチルオキシカルボニル保護基を標準条件下(トリフルオロ酢酸、次いで、重炭酸ナトリウム水溶液での後処理)で除去して、II−5を得る。次いで、該アミンを、シアノ水素化ホウ素ナトリウムを用いる還元的アルキル化反応において、アルデヒドと反応させて、II−6を得る。
本発明の医薬組成物は、経口、局所または非経口的使用に適合させた形態のものを包含し、ヒトを包含する哺乳動物における細菌感染の治療に使用されうる。
本発明にしたがう抗生物質化合物は、他の抗生物質から類推して、ヒト用医薬または獣医薬において使用するための、いずれかの便利な方法における投与用に処方されてもよい。
該組成物は、いずれかの経路、例えば、経口、局所または非経口投与用に処方されてもよい。該組成物は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、クリームまたは液体製剤、例えば、経口または滅菌非経口溶液または懸濁液の形態であってもよい。
本発明の局所処方は、例えば、軟膏、クリームまたはローション、眼用軟膏および点眼または点鼻剤、含浸包帯およびエーロゾルとして提供されてもよく、適当な通常の添加剤、例えば、保存料、薬剤浸透を助ける溶媒、および軟膏およびクリーム中の皮膚軟化薬を含有していてもよい。
該処方は、また、相溶性の通常の担体、例えば、クリームまたは軟膏基剤およびローション用のエタノールまたはオレイルアルコールを含有していてもよい。かかる担体は、処方の約1%〜約98%として存在していてもよい。より普通には、それらは、処方の約80%までを形成する。
経口投与用の錠剤およびカプセルは、単位投与量供与形態であってもよく、通常の賦形剤、例えば、結合剤、例えば、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントゴムまたはポリビニルピロリドン;増量剤、例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;錠剤滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;または許容される湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムを含有していてもよい。錠剤は、通常の製薬実施においてよく知られた方法にしたがって、被覆されてもよい。経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態であってもよく、使用前に水または他の適当なビヒクルを用いて復元するための乾燥製品として提供されてもよい。かかる液体製剤は、通常の添加物、例えば、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素添加食用脂、乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート、またはアラビアゴム;非水性ビヒクル(食用油を包含しうる)、例えば、アーモンド油、グリセリンなどの油性エステル、プロピレングリコール、またはエチルアルコール;保存料、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピル、またはソルビン酸、および所望により、通常のフレーバー剤または着色剤を含有していてもよい。
座剤は、通常の座剤基剤、例えば、ココア脂または他のグリセリドを含有する。
非経口投与の場合、流体単位投与形態は、該化合物および滅菌ビヒクル、好ましくは水を用いて調製される。該化合物は、使用されるビヒクルおよび濃度にもよるが、ビヒクル中に懸濁または溶解されることができる。溶液の調製において、該化合物を注射用水中に溶解し、フィルター滅菌した後、適当なバイアルまたはアンプル中に充填し、密封することができる。
有利には、局所麻酔薬、保存料および緩衝化剤などの薬剤をビヒクル中に溶解することができる。安定性を増加するために、該組成物をバイアル中に充填後、冷凍し、真空下で水を除去することができる。次いで、該乾燥凍結粉末をバイアル中に密封し、使用前に液体を復元するために、注射用水の添付のバイアルを供給してもよい。非経口懸濁液は、化合物をビヒクル中に溶解する代わりに懸濁し、滅菌がろ過によって行うことができないことを除き、実質的に同じ方法で調製される。該化合物は、滅菌ビヒクル中に懸濁する前に、エチレンオキシドに曝露することによって滅菌することができる。有利には、化合物の均一な分布を容易にするために、界面活性剤または湿潤剤が組成物中に包含される。
該組成物は、投与方法にもよるが、0.1重量%、好ましくは、10〜60重量%の活性材料を含有しうる。該組成物が投与単位からなる場合、各単位は、好ましくは、50〜500mgの活性成分を含有する。成人に使用される投与量は、投与経路および投与頻度にもよるが、好ましくは、100〜3000mg/日、例えば、1500mg/日の範囲である。かかる投与量は、1.5〜50mg/kg/日に相当する。適当には、投与量は、5〜20mg/kg/日である。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはイン・ビボで加水分解可能なエステルが上記の投与量範囲で投与される場合、毒物学的影響は示されない。
式(I)の化合物は、本発明の組成物中の唯一の治療剤であってもよく、または他の抗生物質もしくはβ−ラクタマーゼ阻害剤と組み合わせて用いてもよい。
式(I)の化合物は、グラム陰性およびグラム陽性生物の両方を包含する幅広い範囲の生物に対して活性である。
下記の実施例は、ある特定の式(I)の化合物の調製、およびある特定の式(I)の化合物の種々の細菌に対する活性を説明するものである。
生物学的活性
抗微生物活性アッセイ
全細胞抗微生物活性は、ナショナル・コミティー・フォー・クリニカル・ラボラトリー・スタンダーズ(National Committee for Clinical Laboratory Standards)(NCCLS)推奨の手法(Document M7-A4, "Methods for Dilution Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically")を用いるブロス微量希釈によって決定された。化合物は、0.016〜64mcg/mL範囲の連続2倍希釈において試験された。化合物は、スタフィロカッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)WCUH29、ストレプトカッカス・ニューモニアエ(Streptococcus pneumoniae)1629、エンテロカッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)2を包含するグラム−(+)生物のパネルに対して評価され、さらに、化合物は、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)NEMC1、イー・コリ(E. coli)7623およびAcrABEFDを包含するグラム−(−)株のパネルに対して評価された。最小阻害濃度(MIC)は、目に見える成長を阻害した最低濃度の化合物として決定された。ミラー・リーダーの助けを借りて、MIC終点を決定した。
当業者は、64μg/mL未満のMICを有するいずれの化合物も、可能性のあるリード化合物であるとみなした。好ましくは、本発明の抗微生物アッセイにおいて使用される化合物は、16μg/mL未満のMIC値を有する。
実験
総論
プロトン核磁気共鳴(H NMR)スペクトルは、300MHzにて記録され、化学シフトは、内部標準テトラメチルシラン(TMS)から低磁場側への百万分率(δ)で報告される。NMRデータの略語は次の通りである:s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット、dd=ダブレットのダブレット、dt=トリプレットのダブレット、app=見かけ、br=幅広。Jは、ヘルツで測定されたNMRカップリング定数を示す。CDClは、ジュウテリオクロロホルムであり、DMSO−dは、ヘキサジュウテリオジメチルスルホキシドであり、CDODは、テトラジュウテリオメタノールである。質量スペクトルは、エレクトロスプレー(ES)イオン化技術を用いて得られた。元素分析は、Quantitative Technologies Inc., Whitehouse, NJによって行われた。融点は、Thomas−Hoover融点装置で得られ、補正されない。全温度は摂氏で報告される。E.Merckシリカゲル60F−254薄層プレートが薄層クロマトグラフィーに用いられた。フラッシュクロマトグラフィーは、E.Merck Kieselgel 60(230−400メッシュ)シリカゲルで行われた。分析HPLCは、Beckmanクロマトグラフィーシステム上で行われた。分取HPLCは、Gilsonクロマトグラフィーシステムを用いて行われた。ODSは、オクタデシルシリル誘導体化シリカゲルクロマトグラフィー支持体を示す。YMC ODS−AQは、ODSクロマトグラフィー支持体であり、YMC Co. Ltd., Kyoto, Japanの登録商標である。PRP−1は、ポリマー(スチレン−ジビニルベンゼン)クロマトグラフィー支持体であり、Hamilton Co., Reno,Nevadaの登録商標である。Celiteは、酸−洗浄した珪藻土シリカから構成されるフィルターであり、Manville Corp., Denver, Coloradoの登録商標である。
調製例1
1,1,1−トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルエステルの調製
a)4−ヒドロキシ−6−メトキシ−[1,5]−ナフチリジン
メチルプロピオレート(40mL,0.44モル)を含有するメタノール(1000mL)中における5−アミノ−2−メトキシピリジン(55.0g,0.44モル)を48時間攪拌し、次いで蒸発させ、生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン)、次いで、ジクロロメタン−ヘキサン(44.6g,48%)からの再結晶化によって精製した。温かいダウサム(Dowtherm)A(50mL)中における不飽和エステル(10.5g,0.05モル)を3分かけて、還流しているダウサムAに加え、還流温度でさらに20分後、混合物を冷却し、ジエチルエーテル中に注ぎ入れた。沈殿物をろ過して固体を得た(6.26g、70%)。
b)1,1,1−トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルエステル
2,6−ルチジン(9.94mL、0.086モル)および4−ジメチルアミノピリジン(0.07g,0.0057モル)を含有するジクロロメタン(200mL)中における4−ヒドロキシ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン(10g,0.057モル)を氷中で冷却し、無水トリフルオロメタンスルホン酸(10.5mL,0.063モル)で処理した。2.5時間攪拌後、混合物を飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、乾燥させ、蒸発させ、シリカゲル(ジクロロメタン)上で精製して、薄黄色固体を得た(13.2g,75%)。LC−MS(ES)m/e309(M+H)
調製例2
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホニルクロリドの調製
粉末状の4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン(7.0g)を用心深く、何回かに分けて(20分かけて)、氷中で冷却したクロロスルホン酸(15mL)に加えた。
1時間後、青色溶液を室温に温め、45℃で2時間加熱し、冷却し、氷中に注ぎ入れた。固体を収集し、水およびヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させて、白色固体を得た(7.0g)。LC−MS(ES)m/e263(M)
実施例1
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホン酸{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}アミドの調製
a)2−メトキシ−8−トリメチルシラニルエチニル−[1,5]ナフチリジン
1,1,1−トリフルオロ−メタンスルホン酸6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルエステル(10g,32mmol)を部分的に、トリエチルアミン(80mL)中に溶解し、固体が完全に溶解するまで、ジクロロメタンを少量加えた。得られた溶液を脱気し、窒素でパージし、次いで、室温で一晩、(トリメチルシリル)アセチレン(5mL,36ミリモル)、塩化ビス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(456mg,0.65ミリモル)およびヨウ化銅(I)(125mg,0.65ミリモル)で処理した。反応混合物をほとんど乾固するまで濃縮し、次いで、酢酸エチル中に再溶解し、水およびブラインで洗浄した。不溶物質をろ過し、水層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。得られた茶色の濃厚な油をさらに精製することなく用いた。LC−MS(ES)m/e257(M+H)
b)8−エチニル−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン
2−メトキシ−8−トリメチルシラニルエチニル−[1,5]ナフチリジンのメタノール(80mL)中溶液を炭酸カリウム(4.49g,32ミリモル)で処理し、1.5時間攪拌した。反応混合物を濃縮乾固し、酢酸エチル中に再溶解し、ブラインで分配した。分離を容易にするために、2相混合物をろ過した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、1:1酢酸エチル:ヘキサン中におけるクロマトグラフィーに付して、生成物をクリーム色の固体として得た。δH(CDCl,400MHz),8.73(d,J=4Hz,1H),8.20(d,J=9Hz,1H),7.68(d,J=4Hz,1H),7.16(d,J=9Hz,1H),4.15(s,3H),3.67(s,1H).LC−MS(ES)m/e185(M+H)
c)2−{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}−イソインドール−1,3−ジオン
8−エチニル−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン(184mg,1.0ミリモル)および2−(3−アジド−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(230mg,1.0ミリモル)の混合物をトルエン(5mL)中で12時間還流した。冷却時、生成物が沈殿した。混合物をエーテル(5mL)で希釈し、ろ過し、固形生成物をエーテルで洗浄し、乾燥させて、190mg(46%)の2−{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}−イソインドール−1,3−ジオンを灰色固体として、単一の位置異性体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):9.10(s,1H);8.85(d,J=4.7Hz,1H);8.52(d,J=4.7Hz,1H);8.27(d,J=9.1Hz,1H);7.79(m,2H);7.67(m,2H);7.21(d,J=9.1Hz,1H);4.57(t,J=6.6Hz,2H);4.22(s,3H);3.83(t,J=6.3Hz,2H);2.47(m,2H)
d)3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホン酸 {3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}アミド
2−{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}−イソインドール−1,3−ジオン(180mg,0.43ミリモル)のエタノール(3mL)中懸濁液に、ヒドラジン水和物(23μL,0.48ミリモル)を加え、混合物を3時間還流させた。冷却後、0.1mLの6N水性HClを加えて、生成物を溶解させた。混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾固させて、粗アミン塩酸塩を得た(85mg)。該物質をクロロホルム(3mL)中に懸濁し、トリエチルアミン(0.18mL,1.3ミリモル)で処理し、次いで、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホニルクロリド(100mg,0.4ミリモル)で処理した。1時間攪拌後、混合物をクロロホルムで希釈し、飽和水性NaHCOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、シリカ上のクロマトグラフィー(0−5%メタノール/クロロホルム)に付して、標題化合物をオフホワイト色の固体として得た(60mg,27%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):10.83(br s,1H);9.05(s,1H);8.84(d,1H);8.37(d,1H);8.29(d,1H);7.85(m,1H);7.46(d,1H);7.24−7.42(m,3H);4.60(m,2H);4.17(s,3H);3.53(s,2H);2.80(m,2H);2.14(m,2H).LC−MS(ES)m/e512(M+H)
実施例2
6−{[(2−{4−[6−(メトキシ)−1,5−ナフチリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}エチル)アミノ]メチル}−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3(4H)−オン二塩酸塩の調製
(a)8−(1−ブトキシ−ビニル)−7−クロロ−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン
トリエチルアミン(7.2mL)、ブチルビニルエーテル(19.3mL)、酢酸パラジウム(II)(0.584g)および1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(1.06g)を含有するDMF(80mL)中におけるトリフラート(1b)(8.8g)を65−70℃で30時間加熱し、次いで蒸発させ、トルエンと共沸させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン−ヘキサン)に付して、固体を得た(3.7g)。
MS(ES)m/z293/295(M+H)
(b)2−ブロモ−1−(3−クロロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−エタノン
ビニルエーテル(a)(6.51g)をTHF(100mL)および水(9mL)中に溶解し、N−ブロモスクシンイミド(6.51g)で5時間処理し、次いで、蒸発させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン−ヘキサン)に付して、ブロモメチルケトンを固体として得た(8.9g)。
MS(ES)m/z315/317(M+H)
(c)1,1−ジメチルエチル(2−{4−[6−(メトキシ)−1,5−ナフチリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}エチル)カルバメート
ブロモメチルケトン(b)(2.07g,9ミリモル)、1,1−ジメチルエチル(3−アミノ−3−チオキソプロピル)カルバメート(1.84g,9ミリモル)および重炭酸ナトリウム(0.76g,9ミリモル)のエタノール(120mL)中混合物をアルゴン下で1時間、熱還流した。混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水性重炭酸ナトリウム溶液の間に分配した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中における0−50%酢酸エチル勾配を用いて溶出するシリカ上のクロマトグラフィーに付して、黄色固体を得た(0.93g,26%)。
MS(ES)m/z387(M+H)
(d)(2−{4−[6−(メチルオキシ)−1,5−ナフチリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}エチル)アミン
カルバメート(c)(0.93g,2.4ミリモル)をトリフルオロ酢酸(40mL)中に溶解した。1時間後、混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液の間に分配した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、固体を得た(2.17g,90%)。
MS(ES)m/z287(M+H)
(e)標題化合物
アミン(d)(0.14g,0.5ミリモル)および3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.1g,0.5ミリモル)のメタノール/ジメチルホルムアミド/酢酸(6mL/6mL/0.6mL)中混合物を80℃で2時間加熱し、次いで、室温に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(63mg,1ミリモル)を加え、混合物を室温で一晩攪拌した。混合物をクロロホルムと重炭酸ナトリウム水溶液の間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル中における0−10%メタノール勾配を用いて溶出するシリカ上のクロマトグラフィーに付して、固体を得た(31mg,14%)。
H NMRδH(400MHz,CDCl)δ9.02(1H,s),8.85(1H,d),8.45(1H,d),8.28(1H,d),7.57(1H,d),7.20(1H,d),7.00(1H,d),4.12(3H,s),3.90(2H,s),3.45(2H,s),3.32(2H,m),3.18(2H,m),MS(ES)m/z465(M+H)

Claims (4)

  1. 式(I):
    Figure 0004704755
    [式中、ZはNであって、Z、Z、ZおよびZの1つはCR1aであり、残りはCHであり;
    およびR1aは独立して、水素;ヒドロキシ;非置換か、あるいは1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によってN−置換されていてもよい(C1−6)アルコキシ、アミノ、ピペリジル、グアニジノまたはアミジノ、CONH、ヒドロキシ、(C1−6)アルキルチオ、ヘテロシクリルチオ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、アリールオキシ、アシルチオ、アシルオキシまたは(C1−6)アルキルスルホニルオキシによって置換された(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルコキシ−置換(C1−6)アルキル;ハロゲン;(C1−6)アルキル;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;ニトロ;シアノ;アジド;アシル;アシルオキシ;アシルチオ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C1−6)アルキルスルホキシド;アリールスルホニル;アリールスルホキシドあるいは1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によってN−置換されていてもよいアミノ、ピペリジル、グアニジノまたはアミジノ基であり;
    Aは、1,2,3−トリアゾール−1−イル基または1,3−チアゾール−2−イル基であり;
    は、水素であり;
    は、−U−R基であり、ここに、
    Uは、CH、C=OおよびSOから選択され、
    は、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジンまたは2H−ピリド−[3,2−b][1,4]チアジン−3(4H)−オンであり;
    yは1または2である]
    で示される化合物、またはその医薬上許容される塩。
  2. がNであり、ZがCHまたはCFであり、Z、ZおよびZが各々、CHである請求項1記載の化合物。
  3. がメトキシであり、R1aがHであるか、またはZがCR1aであるとき、それはC−Fであってもよい請求項1記載の化合物。
  4. 3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−スルホン酸{3−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−[1,2,3]トリアゾール−1−イル]−プロピル}アミドまたは6−{[(2−{4−[6−(メトキシ)−1,5−ナフチリジン−4−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}エチル)アミノ]メチル}−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3(4H)−オン二塩酸塩またはその医薬上許容される塩である請求項1記載の化合物。
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