JP4700981B2 - アモルファスシリコン感光体のクリーニング方法 - Google Patents

アモルファスシリコン感光体のクリーニング方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電潜像を現像する工程を有する画像形成方法における感光体のクリーニング方法に関する。
近年においては、複写機及びプリンターの多機能化、コピー画像の高画質化、高速化、白黒機からカラー機へ等市場からの要求は多岐にわたっている。そうした中でも、中高速クラスの複写機(コピースピード 50枚〜85枚/分)においては、白黒機の需要は未だ高い。
更に、このクラスのマシーンは、省エネ設計であることが要求され、特にスリープ時や夜間における電力消費を如何に押さえるかが課題である。
一方、ランニングコストを考えた場合、このクラスのマシーンへは、一般的に使用されるOPC感光体に比べ高耐久性のアモルファスシリコン感光体が用いられることが多い。
本来、アモルファスシリコン感光体の高耐久性はドラムの表層設計による高硬度化に
由来し、削れ、傷が付き難い点にある。
しかし、実際には画像形成プロセスにおいて、種々の感光体への付着物が生成され、これらの影響による画像欠陥により高耐久性が損なわれることが少なくない。
一般的な画像形成プロセスは、静電潜像担持体を帯電する工程、帯電された静電潜像担持体に静電潜像を形成する工程、静電潜像をトナーによって現像する工程、現像されたトナー像を転写材に転写する工程、転写されずに該静電潜像担持体上に残ったトナーをクリーニングする工程、を有し、中高速クラスの複写機(コピースピード 50枚〜85枚/分)においては、コロナ放電を利用した一次帯電及び転写プロセスが用いられる。
しかし、特に高湿下においては、これらコロナ放電に起因した生成物が感光体周辺の水分と共存し、感光体表面に付着することで、静電潜像の形成の妨げとなり画像欠陥(画像流れ現象)となる。この画像流れ現象は、感光体内部に温度調整用のヒーター(ドラムヒーター)を装着し、感光体表面温度を40℃〜45℃程度に保つことで防止することが出来るが、先に述べた省エネ設計として、夜間通電を要するドラムヒーターを装着することは好ましくない。
更に、電子写真プロセスにおいて感光体上に現像されたトナーは紙等の転写材に転写されるが、その際に転写されずに感光体上に残った残留トナーはクリーニング部材により除去される。除去されなかった残留トナー成分は、感光体上に停滞もしくは蓄積し、経時とともに成長することで画像欠陥となる。
また、同様に、廃棄されるOA紙の減量化や省資源化といった社会的要請が強まる中で、古紙を再利用した再生紙をコピー・プリンター用紙として用いるようになってきている。
しかしながら、再生紙は白色度を向上させる目的で、タルクや炭酸カルシウムを主体とした填料を非再生紙に比べ2〜4倍多く添加して製造されることが一般的である。この様な再生紙を長期間使用した場合、紙粉とともに運ばれた填料が感光体表面に付着或いは汚染することで、転写残トナーを付着或いは蓄積させた後、クリーニング工程により強固な付着或いは融着となり、画像欠陥を引き起こす場合がある。
上述の問題点に対しては、OPC感光体のような、アモルファスシリコンドラムに比べて表層が比較的やわらかい、つまり、クリーニングの際にドラム表層も削ってしまうような構成が好ましいとも言えるが、耐久性の面で劣る部分は大きく、中高速クラスの複写機に対しては、ドラムヒーターを用いたアモルファスシリコンドラムが好んで用いられる。
この様な中、トナー中に研磨剤や潤滑剤として無機微粉体を含有させることや感光体の表面設計を調整することでクリーニング性を改良することを目的とした各種提案がなされている。例えば、導電性酸化亜鉛及び酸化錫を含有させること(例えば、特許文献1〜5参照)や、フッ化セリウム或いは、フッ素含有酸化セリウム粒子を含有させること(例えば、特許文献6及び7参照)、特定のポリエステル樹脂とBET比表面積が0.5〜30m2/gの無機微粉体とBET比表面積が40〜400m2/gの無機微粉体を有すること(例えば、特許文献8参照)、平均一次粒子径30〜150nmの一次粒子の焼結凝集体であるチタン酸ストロンチウム微粒子を含有させること(例えば、特許文献9参照)、表層の元素比率が組成式a−Si1-XX:Hとした時のX値が0.95≦X<1.00であり、更に自由表面の動的押し込み硬さが45〜220Kgf/mm2であることを特徴とする水素化アモルファスシリコンカーバイド表層を持つ感光体を用いること(例えば、特許文献10参照)、フッ素含有量が12〜35原子%であり、更に動的押し込み硬さが90Kgf/mm2以上であるアモルファスシリコンカーバイドもしくはアモルファスカーボンからなる表面保護層を設けた感光ドラムを用いること(例えば、特許文献11参照)、アモルファスシリコン感光体を用いて、トナーの粒子径と円形度を規定した、3μm以下の特定の微粒子を含有させたトナーを用いること(例えば、特許文献12参照)、等が開示されている。しかし、これらの方法では、ドラムヒーターを取り除いた場合の高湿下での画像流れを完全に防止することは出来ず、更に、高画質化を目的としたトナーの微粒子化に対応したデジタル現像になると安定した画像濃度が得られなかったり、研磨粒子の硬度が一定でないために、感光体を不均一に削ってしまい、それにより研磨部分と未研磨部分とで感光体とクリーニングブレード間の摩擦係数が異なることにより、ブレードのめくれ、トナーのすり抜けを発生したり、傷による画像欠陥を生じたり、十分なクリーニング性が得られなかったり、本来の目的である高耐久性が損なわれたりする場合があり更に改良の余地があった。
すなわち、中高速用の複写機において、特に高湿下の画像流れの原因となる感光体付着物質及び画像形成プロセスの現像、転写、クリーニング工程で感光体へ付着するトナー成分や紙粉起因の付着、汚染物質により発生する種々の画像欠陥に対しては、研磨剤としての無機微粉体を含有したトナーと、比較的表層の軟らかいOPCドラムとを組み合わせてドラム表面と付着物を同時に研磨する。或は、表層の硬いアモルファスシリコンドラムへドラムヒーターを用いて高湿下の画像流れを防止し、他の付着物はクリーニングブレードで除去する。等の対策を講じることが好ましいと考えられる。
しかし、低ランニングコストの面及び省エネ設計の面では一長一短があり、中高速複写機のクリーニング方法には、更なる改善が必要である。
特開昭58−66951号公報 特開昭59−168458号公報 特開昭59−168459号公報 特開昭59−168460号公報 特開昭59−170847号公報 特開平1−204068号公報 特開平8−82949号公報 特開平1−223468号公報 特開平10−10770号公報 特開平9−204056号公報 特開2001−66815号公報 特開2004−126263号公報
本発明の目的は、アモルファスシリコン感光体を用いた、ドラムヒーターを使用しない中高速機複写機において、高湿下での画像流れが発生しないクリーニング方法を提供することにある。
本発明の目的は、転写後にアモルファスシリコン感光体上に残った転写残余トナーをアモルファスシリコン感光体上から除去するに際し、前記アモルファスシリコン感光体に当接するローラー状の部材と圧接するブレードにより、クリーニングする画像形成法を用いた中高速機複写機において、高画質、高耐久性を達成するクリーニング方法を提供することにある。
本発明の目的は、転写後にアモルファスシリコン感光体上に残った転写残余トナーをアモルファスシリコン感光体上から除去するに際し、前記アモルファスシリコン感光体に当接するローラー状の部材と圧接するブレードにより、クリーニングする画像形成法を用いた中高速機複写機において、再生紙を用いた場合でも、良好な現像性及びクリーニング性を有し、感光体汚染による画像欠陥を生じないクリーニング方法を提供することにある。
本発明は、導電性基体と、該導電性基体上に少なくともアモルファスシリコンを含む光導電層及びアモルファスシリコン及び/またはアモルファスカーボンを含む表面保護層を備え、
該表面保護層の元素比率を組成式、Si1-Xxと示したとき
Si1-Xx(0.93≦x≦0.98)
を満足するアモルファスシリコン感光体を用い、
前記アモルファスシリコン感光体の温度を調整するドラムヒーターを有さず、前記アモルファスシリコン感光体表面をコロナ帯電し、露光により静電潜像を形成し、
結着樹脂及び着色剤を有するトナー粒子と、粒子形状が立方体または直方体であって、個数平均粒径が30nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粉末を外添剤として有するトナーにより前記静電潜像を現像し、
現像されたトナーを転写材に転写し、転写後にアモルファスシリコン感光体上に残った転写残余トナーをアモルファスシリコン感光体上から除去するに際し、前記アモルファスシリコン感光体に当接するローラー状の部材と圧接するブレードにより、クリーニングするクリーニング方法に関する。
アモルファスシリコン感光体の表面保護層の調整と粒子形状が立方体または直方体であり、個数平均径が30nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粉末を外添剤として用いたトナーを組み合わせることにより、ドラムヒーターを用いずに、長期に渡り画像流れやクリーニング不良等の画像欠陥を生じることの無いクリーニング方法を提供する。
本発明者らは、静電潜像担持体を帯電する帯電工程;帯電された該静電潜像担持体に静電潜像を形成する潜像形成工程;該静電潜像担持体上にトナー像を形成するために、該静電潜像をトナー担持体上に担持されている磁性トナーによって現像する現像工程;及び該静電潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写工程;及び転写されずに該静電潜像担持体上に残ったトナーをクリーニングするクリーニング工程;を有する画像形成方法を用いた中高速複写機において、
特にドラムヒーターを用いないアモルファスシリコン感光体が導電性基体と、該導電性基体上に少なくともアモルファスシリコンを含む光導電層及びアモルファスシリコン及び/またはアモルファスカーボンを含む表面保護層を備え、
該表面保護層の元素比率を組成式、Si1-Xxと示したとき
Si1-Xx(0.93≦x≦0.98)
を満足するアモルファスシリコン感光体である場合、高湿下での画像流れを防止し、且つ、高クリーニング性及び良好な耐汚染性を発揮し、尚且つ、低ランニングコスト化及び省エネに有効であるクリーニング方法の開発に至った。
本発明に用いることの出来るアモルファスシリコン系感光体に関して説明する。
a−Si:Hを用いた画像形成装置用感光体は、一般的には、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法(以下、「PCVD法」と称する)等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を形成する。なかでもPCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上に順次a−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして実用に付されている。
本発明において使用される支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Feなどの周知の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
また、レーザー光などの可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消する別の方法として、帯電キャリアの減少が実質的にない範囲で支持体の表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けたり、感光層の下側に光吸収層等の干渉防止層或いは領域を設けても良い。
本発明において、その目的を効果的に達成するために支持体上、必要に応じて下引き層上に形成され、感光層の一部を構成する光導電層は真空堆積膜形成方法によって、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーターの数値条件が設定されて作製される。
グロー放電法によって光導電層を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガスを、内部が減圧にし得る反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定の支持体上にa−Si:H,Xからなる層を形成すればよい。
伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、周知の如く、p型伝導特性を与える周期表13族元素またはn型伝導特性を与える周期表15族元素を用いることができる。
本発明において、光導電層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは20〜50μm、より好ましくは23〜45μm、最適には25〜40μmとされるのが望ましい。
本発明の目的を達成し、所望の膜特性を有する光導電層を形成するために、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体温度を適宜設定することが必できる。
本発明においては、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
表面層は、アモルファスシリコン(a−Si)系の材料や、例えば、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H,X」と表記する)が好適に用いられる。
表面層をa−SiCを主成分として構成する場合の炭素量は、シリコン原子と炭素原子の和に対して、好ましくは93.0〜98.0%の範囲、更に好ましくは94.0〜97.0%の範囲とすることが本件の該無機微粉体を含有するトナー粒子と組み合わせた場合に、無機微粉体の研磨効果とアモルファスシリコン感光体の表面硬度とのバランスが取れ、高湿下での画像流れ防止やクリーニング性維持、高耐久性に対して十分な効果を発揮できる。表面組成の炭素量が93.0%未満となるような場合には、クリーニングブレードによる表面研磨性に対して、本無機微粉体を用いても不十分となり、ドラムヒーターを用いない系において画像流れが発生する場合があり好ましくない。更に表面組成の炭素量が98.0%超えとなるような場合には、感光体自体の硬度が低い為に、本無機微粉体による研磨効果が強く出過ぎることで耐久性が損なわれる場合や、この為にブレード設定圧を下げて耐久性を確保しようとした場合にはクリーニング不良が発生する場合があり好ましくない。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを越えると残留電位の増加等の電子写真特性の低下がみられる。
さらに本発明においては、光導電層と表面層の間に、炭素原子、酸素原子、窒素原子の含有量を表面層より減らしたブロッキング層(下部表面層)を設けることも帯電能等の特性を更に向上させるためには有効である。
本発明の画像形成装置用感光体においては、導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である。
電荷注入阻止層に含有される伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える周期表13族元素またはn型伝導特性を与える周期律表15族元素を用いることができる。
さらに、電荷注入阻止層には、炭素原子、窒素原子及び酸素原子の少なくとも一種を含有させることによって、該電荷注入阻止層に直接接触して設けられる他の層との間の密着性の向上をよりいっそう図ることができる。
また、本発明における電荷注入阻止層に含有される水素原子および/またはハロゲン原子は層内に存在する未結合手を補償し膜質の向上に効果を奏する。
本発明において、電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
また、本発明の画像形成装置用感光体においては、支持体と光導電層あるいは電荷注入阻止層との間の密着性の一層の向上を図る目的で、例えば、Si34、SiO2、SiO、あるいはシリコン原子を母体とし、水素原子及び/またはハロゲン原子と、炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を設けても良い。更に、前述のごとく、支持体からの反射光による干渉模様の発生を防止するための光吸収層を設けても良い。
本発明のトナーにおいては、
1)結着樹脂及び着色剤を有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであり、
2)重量平均粒子径(D4)が4.5乃至8.5μmであり、
3)該無機微粉体は、粒子形状が立方体または直方体であり、個数平均径が30nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粉末であることが重要である。
トナー粒子の重量平均径が4.5μm未満となる場合には、トナー粒子内における、着色剤の分散が不均一となったり、粒子間凝集力が増大したりすることで、カブリや飛び散り、トナー担持体上のコートムラと言った現象の抑制が困難であり好ましくない。更に重量平均径が8.5μmを超える場合には、高画質化の面で、トナー自体の帯電量が小さくなり、好ましくない。更に、左記問題を解決する目的で、帯電付与剤、流動化剤の添加量自体を多く調整すると、感光体への影響、特に傷及び削れ、フィルミングが悪化する場合があり好ましくない。
トナーの粒度分布については、種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターのマルチサイザーを用いて行った。
測定装置としてはコールターカウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は特級または1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーとして、トナー粒径を測定するときは100μmアパーチャーを用いて測定する。トナーの体積,個数を測定して、体積分布と、個数分布とを算出した。それから体積分布から求めた重量基準の重量平均径(D4:各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値とする)を求める。
更に、本発明においては、無機微粉体として粒子形状が立方体または直方体であり、個数平均径が30nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粉末を用いることが重要である。
上述の無機微粉体は研磨効果を有する粒子であり、本無機微粉体を添加したトナーを用いて画像形成を行うことによって、静電荷潜像担持体(感光体)の表面へのトナーのフィルミングや融着を防止できる理由については、次のように考えられる。
画像形成プロセスの転写工程後に静電荷潜像担持体上に残留したトナーは、静電荷潜像担持体に当接したクリーニングブレードによって掻き取られてクリーナー中に送られるが、トナーの一部はクリーニングブレード近傍に残留する。このときトナーに研磨剤を添加することによって、クリーニングブレードが静電荷潜像担持体に当接する圧力で静電荷潜像担持体表面を擦ることになる。トナーによるフィルミングや融着のように静電荷潜像担持体表面に、凸状に数百nmから数十μmの大きさで付着しているものが、クリーニングブレードを通過する際には、更に大きな圧力で研磨剤が作用することになる。このように、フィルミングや融着部分により効率的に研磨効果が得られる。
しかし、帯電生成物である硝酸イオンの如きイオン性の物質は、静電荷潜像担持体表面に極薄く付着している。該イオン性物質を効率的に除去するためには、感光体内部にドラムヒーターの如く表面温度を上昇させる機構を用いることが効果的であるが、本発明においてはドラムヒーターは用いない改善を目的としている。また、例えば、クリーニングブレードの当接圧を上げることにより、感光体とブレード間の周擦時の自己発熱による表面温度上昇も考えられるが、ブレードのめくれによるクリーニング不良や感光体自体が削れる方向となり耐久性能が損なわれる場合があり好ましくない。よって、ドラムヒーターを用いず、感光体表面に付着した帯電生成物を除去するためには、研磨剤自身の研磨能力を上げる必要がある。
従来のチタン酸ストロンチウム粉体は、帯電生成物の除去には不十分であったが、本発明者らは、これは該チタン酸ストロンチウム粉体に含まれる粒子の形状によるものであると考えた。
従来のチタン酸ストロンチウム粉体は焼結工程を経て製造されており、粒子の形状が球状又は球状に近い多面体状であった。このため、チタン酸ストロンチウムと静電荷潜像担持体表面との接触面積が小さいこと、また、クリーニングブレード近傍に保持された場合もその粒子形状から感光体に対して絶えず均一な、帯電生成物の除去効果を発揮するには不十分であったと推測される。
本発明者らは、トナー中に添加する研磨剤として粒子形状が概略立方体及び/又は直方体である無機微粉体を用いることで、静電荷潜像担持体表面に付着した帯電生成物の除去を効率的に行えることを見出した。研磨剤の粒子形状が概略立方体及び/又は直方体であることで、研磨剤と静電荷潜像担持体表面との接触面積を大きくすることができ、また、研磨剤の立方体及び/又は直方体の稜線が静電荷潜像担持体表面に当接することで、トナーの良好な掻き取り性を得ることができる。
本発明において用いる無機微粉体は、ペロブスカイト型の結晶構造を有している。ペロブスカイト型結晶の無機微粉体としては、例えば、チタン酸ストロンチウム微粉体、チタン酸バリウム微粉体、チタン酸カルシウム微粉体等があり、何れも研磨効果を発揮するが、中でもチタン酸ストロンチウム微粉体が好ましい。
本発明において使用される無機微粉体は、一次粒子の平均粒径が30〜300nmであり、好ましくは40〜300nmであり、40〜250nmであることが更に好ましい。平均粒径が30nm未満ではクリーナー部における当該粒子の研磨効果が不十分であり、一方、300nmを超えると上記研磨効果が強すぎるため静電荷潜像担持体(感光体)にキズが発生するため適さない。
また、無機微粉体は、トナー粒子表面に必ずしも一次粒子として存在するとは限らず、凝集体として存在する場合もあるが、その場合でも600nm以上の粒径を有する凝集体の含有率が1個数%以下であれば、良好な結果が得られる。600nm以上の粒子及び凝集体を1個数%を超えて含有している場合には、一次粒径が300nm未満であっても、静電荷潜像担持体にキズが発生する場合があり好ましくない。
本発明における無機微粉体の平均粒径については、電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真から100個の粒径を測定して、その平均を求めた。粒径は、一次粒子の最長辺をa、最短辺をbとしたとき、(a+b)/2として求めた。また、本発明で用いるペロブスカイト型結晶無機微粉体中の、粒子形状が概略立方体及び/又は直方体である粒子の含有率を50個数%以上にすることで、更に効率的に帯電生成物の除去が行えるので好ましい。
また、トナーへ流動性、帯電性を付与させる目的で該無機微粉体以外の添加剤を併用した場合には、低湿環境下で印字比率の高い画像形成を多数行った後に高湿環境下で画像形成を行う場合、画像流れを起こす可能性がある。
この原因については以下のことが確認された。低湿環境下で画像形成を繰り返す場合でも、高湿環境下での場合と同様に静電荷潜像担持体の表面に窒素酸化物が堆積する。更に印字比率の高い画像形成を多数行った場合、トナーに添加した該微粒子がクリーニングブレードに多量に付着するが、該微粒子が、同じくクリーニングブレード上に付着して静電荷潜像担持体の表面を研磨するための該無機微粉体の表面に多量に付着するため、十分な研磨作用が得られない。よって、低湿環境下で印字比率の高い画像形成を多数行った後に高湿環境下で画像形成を行う場合、画像流れを起こす可能性がある。
この対策として、該無機微粉体と流動性、帯電性の付与を目的とした微粒子とを外添剤として併用する場合、該無機微粉体を炭素数8乃至35の脂肪酸または炭素数8乃至35の脂肪酸の金属塩で表面処理することで、該微粒子の付着を改善できるので好ましい。
該無機微粉体を表面処理する脂肪酸またはその金属塩の炭素数は、10乃至30がさらに好ましい。炭素数が35を超えると、該無機微粉体の表面と脂肪酸またはその金属塩との密着性が低下し、長期の使用により無機微粉体の表面から剥がれ、耐久性が低下し、剥れた脂肪酸または脂肪酸金属塩がかぶりの原因となるため好ましくない。脂肪酸または脂肪酸金属塩の炭素数が8未満の場合、微粒子の付着の防止効果が低下する場合があり好ましくない。
無機微粉体に対する脂肪酸またはその金属塩の好ましい処理量は、無機微粉体母体に対して0.1乃至15.0質量%であり、更に好ましくは0.5乃至12.0質量%である。
本発明で用いる無機微粉体は、例えば、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHを調整して得たチタニアゾルの分散液に、ストロンチウムの水酸化物を添加して、反応温度まで加温することで合成することができる。該含水酸化チタンスラリーのpHは0.5〜1.0とすることで、良好な結晶化度及び粒径のチタニアゾルが得られる。
また、チタニアゾル粒子に吸着しているイオンを除去する目的で、該チタニアゾルの分散液に、水酸化ナトリウムの如きアルカリ性物質を添加することが好ましい。このときナトリウムイオン等を含水酸化チタン表面に吸着させないために、該スラリーのpHを7以上にしないことが好ましい。また、反応温度は60℃〜100℃が好ましく、所望の粒度分布を得るためには昇温速度を30℃/時間以下にすることが好ましく、反応時間は3〜7時間であることが好ましい。
上記の如き方法により製造された無機微粉体を脂肪酸又はその金属塩で表面処理を行う方法としては以下の方法がある。たとえば、Arガス又はN2ガス雰囲気下、無機微粉体スラリーを脂肪酸ナトリウム水溶液中に入れ、ペロブスカイト型結晶表面に脂肪酸を析出させることができる。また、たとえばArガス又はN2ガス雰囲気下、無機微粉体スラリーを脂肪酸ナトリウム水溶液中に入れ、撹拌しながら、所望の金属塩水溶液を滴下することで、ペロブスカイト型結晶表面に脂肪酸金属塩を析出,吸着させることができる。例えばステアリン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウムを用いればステアリン酸アルミニウムを吸着させることができる。
更に本発明においてその目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
本発明に用いられる結着樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもビニル系樹脂とポリエステル系樹脂が帯電性や定着性でより好ましい。
ビニル系樹脂としては、例えばスチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;α,β−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられる。これらのビニル系モノマーが単独もしくは2つ以上で用いられる。
これらの中でもスチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
また、必要に応じて以下に例示する様な架橋性モノマーで架橋された重合体又は共重合体であってもよい。
芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート類として例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01〜10質量部(さらに好ましくは0.03〜5質量部)用いることができる。
これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に定着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
本発明において、ビニル系モノマーの単重合体または共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を、必要に応じて前述した結着樹脂に混合して用いることができる。
2種以上の樹脂を混合して、結着樹脂として用いる場合、より好ましい形態としては分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は好ましくは45〜80℃、より好ましくは55〜70℃であり、数平均分子量(Mn)は2,500〜50,000、重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000であることが好ましい。
ビニル系重合体又は共重合体からなる結着樹脂を合成する方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法の如き重合法が利用できる。カルボン酸モノマー又は酸無水物モノマーを用いる場合には、モノマーの性質上、塊状重合法または溶液重合法を利用することが好ましい。
一例として次のような方法が挙げられる。ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、ジカルボン酸モノエステルの如きモノマーを用い、塊状重合法、溶液重合法によりビニル系共重合体を得ることができる。溶液重合法においては、溶媒留去時にジカルボン酸、ジカルボン酸モノエステル単位を留去条件を工夫することにより一部無水化することができる。更に、塊状重合法または溶液重合法によって得られたビニル系共重合体を加熱処理することで更に無水化を行うことができる。酸無水物をアルコールの如き化合物により一部エステル化することもできる。
逆に、この様にして得られたビニル系共重合体を加水分解処理で酸無水物基を閉環させ、一部ジカルボン酸とすることができる。
一方、ジカルボン酸モノエステルモノマーを用い、懸濁重合法、乳化重合法で得られたビニル系共重合体を加熱処理による無水化及び加水分解処理による開環により無水物からジカルボン酸を得ることができる。塊状重合法または溶液重合法で得られたビニル系共重合体を、モノマー中に溶解し、次いで懸濁重合法または乳化重合法により、ビニル系重合体または共重合体を得る方法を用いれば、酸無水物の一部は開環してジカルボン酸単位を得ることができる。重合時にモノマー中に他の樹脂を混合してもよく、得られた樹脂を加熱処理による酸無水物化、弱アルカリ水処理による酸無水物の開環アルコール処理によりエステル化を行うことができる。
ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物モノマーは交互重合性が強いので、無水物、ジカルボン酸の如き官能基をランダムに分散させたビニル系共重合体を得る為には以下の方法が好ましい方法の一つである。ジカルボン酸モノエステルモノマーを用い溶液重合法によってビニル系共重合体を得、このビニル系共重合体をモノマー中に溶解し、懸濁重合法によって結着樹脂を得る方法である。この方法では溶液重合後の溶媒留去時に処理条件により、全部またはジカルボン酸モノエステル部を脱アルコール閉環無水化させることができ酸無水物を得ることができる。懸濁重合時には酸無水物基が加水分解開環し、ジカルボン酸が得られる。
ポリマーにおける酸無水物化は、カルボニルの赤外吸収が酸またはエステルの時よりも高波数側にシフトするので酸無水物の生成または消滅は確認できる。
この様にして得られる結着樹脂は、カルボキシル基、無水物基、ジカルボン酸基が結着樹脂中に均一に分散されているので、トナーに良好な帯電性を与えることができる。
結着樹脂としては以下に示すポリエステル樹脂も好ましい。
ポリエステル樹脂は、全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、55〜45mol%が酸成分である。
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記(B)式で表わされるビスフェノール誘導体;
Figure 0004700981
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。)
また、(C)式で示されるジオール類;
Figure 0004700981
グリセリン、ソルビット、ソルビタン等の多価アルコール類が挙げられる。
また、全酸成分中50mol%以上を含む2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられ、また、3価以上のカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が挙げられる。
特に好ましいポリエステル樹脂のアルコール成分としては前記(B)式で示されるビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こはく酸、n−ドデセニルコハク酸又はその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸類;トリメリット酸又はその無水物のトリカルボン酸類が挙げられる。
これらの酸成分及びアルコール成分から得られたポリエステル樹脂を結着樹脂として使用したトナーは、定着性が良好で、耐オフセット性に優れているからである。
ポリエステル樹脂の酸価は好ましくは90mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下であり、OH価は好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下であることが良い。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナーの帯電特性において環境依存性が大きくなる為である。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は好ましくは50〜75℃、より好ましくは55〜65℃であり、さらに数平均分子量(Mn)は好ましくは1,500〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000であり、重量平均分子量(Mw)は好ましくは6,000〜100,000、より好ましくは10,000〜90,000であることが良い。
本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
具体的には、磁性材料としては、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せで使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
これらの強磁性体は平均粒径が0.05〜2μmで、795.8kA/m印加での磁気特性が抗磁力1.6〜12.0kA/m、飽和磁化50〜200Am2/kg(好ましくは50〜100Am2/kg)、残留磁化2〜20Am2/kgのものが好ましい。
結着樹脂100質量部に対して、磁性体20〜150質量部、好ましくは50〜130質量部、更に好ましくは60〜120質量部使用するのが良い。
本発明のトナーに使用できる非磁性の着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等がある。これらは結着樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部の添加量が良い。また、同様に染料が用いられ、例えば、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メチン系染料があり、結着樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の添加量が良い。
本発明のトナーは、その帯電性をさらに安定化させる為に必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.5〜10質量部使用するのが好ましい。0.5質量部未満となる場合には、十分な帯電特性が得られない場合があり好ましくなく、10質量部を超える場合には、他材料との相溶性が悪化したり、低湿下において帯電過剰になったりする場合があり好ましくない。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤として、例えば有機金属錯体又はキレート化合物が有効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、又はそのエステル類、又は、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのキレート顔料として、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等)、高級脂肪酸の金属塩として、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシド等のジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレートが挙げられる。
本発明において、必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもかまわない。離型剤としては次のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;また、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
離型剤の量は、結着樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部が好ましい。
また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有させることができる。
また、該離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65乃至130℃であることが好ましい。より好ましくは80乃至125℃であることがよい。融点が65℃以下の場合は、トナーの粘度が低下し、感光体へのトナー付着が発生しやすくなり、融点が130℃以上の場合は、低温定着性が悪化してしまう場合があり好ましくない。
本発明のトナーには、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得る微粉体を流動性向上剤として用いてもかまわない。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ等をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施し、疎水化処理したものであり、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すように処理したものが特に好ましい。
疎水化処理を施さずに無機微粉体を使用することは、感光体への付着や、削れが悪化したり、トナー自体の環境安定性を損なう場合があり、好ましくない。
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものを、疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。
乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものの製造方法としては、例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、シリカとしてはそれらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内であることが好ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の様な商品名で市販されているものがある。
AEROSIL(日本アエロジル社) 130
200
300
380
TT600
MOX170
MOX80
COK84
Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5
MS−7
MS−75
HS−5
EH−5
Wacker HDK N 20 V15
(WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E
T30
T40
D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社)
Fransol(Fransil社)
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等がある。さらに、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
本発明において、疎水性無機微粉体の疎水特性は、メタノール滴下透過率曲線を用いて測定する。具体的には、その測定装置として、例えば(株)レスカ社製の粉体濡れ性試験機WET−100Pが挙げられ、具体的な測定操作としては、以下に例示する方法が挙げられる。
まず、イオン交換水70mlを容器中に入れ、その測定用サンプル中の気泡等を除去するために超音波分散器で5分間分散を行う。この中に検体である疎水性無機微粉体を0.06g精秤して添加し、疎水性無機微粉体の疎水特性を測定するためのサンプル液を調製する。尚、この測定において、フラスコとしては、直径5cmの円形で、1.75mmのガラス製のものを用い、マグネティックスターラーとしては、長さ25mm、最大径8mmの紡錘形でありフッ素樹脂コーティングを施されたものを用いた。
次に、この測定用サンプル液を6.67s-1の速度で撹拌しながら、メタノールを1.3ml/min.の滴下速度で連続的に添加し、波長780nmの光で透過率を測定し、図2に示したようなメタノール滴下透過率曲線を作成する。
本発明における無機微粉体の疎水化度は、上述の透過率曲線における透過率80%のときの値を疎水化度としている。
流動化剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。
また、添加する流動化剤は1種類であっても、2種類以上を併用して使用できる。
本発明のトナーには、研摩効果に加え、帯電性付与性及び流動性付与、クリーニング助剤として、上述以外の無機微粉体を添加しても良い。無機微粉体は、トナー粒子に外添することにより、添加前後を比較するとより効果が増加し得るものである。本発明に用いられる無機微粉体としては、マグネシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、ストロンチウム、セリウム、カルシウム、バリウム等のチタン酸塩及び/又はケイ酸塩が挙げられる。
特に本発明の効果をより発揮できることから、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)及びチタン酸カルシウム(CaTiO3)、ケイ酸ストロンチウム(SrSiO3)、チタン酸バリウム(TiBaO3)が好ましい。
本発明で使用する無機微粒子は、例えば焼結法によって生成し、機械粉砕した後、風力分級して、所望の粒度分布であるものを用いるのが良い。
本発明における無機微粒子は、トナー100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜8質量部用いるのが良い。
本発明のトナーの製造方法としては、特に限定されず、懸濁重合法、乳化重合法、会合重合法、混練粉砕法等が用いられる。
また、本発明のクリーニング方法は非磁性トナー、磁性トナーのいずれの場合にも効果が得られるが、感光体に当接するローラー部材からの再塗布を考慮した場合、磁性トナーを用いることでより効果を発揮させることができる。
以下に粉砕混練法を用いたトナーの製造方法を説明する。
本発明のトナーは結着樹脂と着色剤、又はその他の添加剤として電荷制御剤や離型剤等を加えて、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により乾式混合し、ニーダー、ロールミル、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融・混練して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粗粉砕し、粗粉砕物Aを得る。得られた粗粉砕物Aをジェットミル、ミクロンジェット、IDS型ミル等の衝突式気流粉砕機又はクリプトロン、ターボミル、イノマイザー等の機械式粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕品を気流式分級機等を用いて所望の粒度分布を有する分級品Aを得る。分級品Aに対して、該無機微粉体に加え、必要に応じて、流動化剤や研磨剤等の微粉体を外添混合することで本発明のトナーを得ることが出来る。
本発明の感光体クリーニング方法は、電子写真プロセスを利用した複写機に用いられる。以下図1に、発明の感光体クリーニング方法を実施するための複写機の一例を示す。
該クリーニング装置のクリーニング容器1には、感光体2表面に当接されたクリーニングブレード3が保持されている。また、前記クリーニングブレードの上流側(感光体の回転方向に対して上流側)には感光体に当接或は隣接するローラー部材4が設けられている。更に、ローラー近傍へは、ロ−ラー上のトナー層を規制する目的でトナー層規制ローラー5を設け、該規制ロ−ラーにはステイ6で支持されたスクレーパー7が当接している。また、クリーニング容器1底部には紙面方向に垂直に搬送スクリュー8が配置され、クリーニングブレード及び規制ローラーで掻き落され回収されたトナーを廃トナーボックスへ搬送している。
ここで、上記のクリーニングブレードとしては、感光体に当接した際に感光体表面とある程度の密着性を有する弾性体であれば特に問題は無いが、コスト、成形性、クリーニング性の面から、ウレタンゴム材質の物を用いることが好ましい。更に、本発明のように感光体内部にドラムヒーターを用いないクリーニング方法へ適用する場合には、該ブレードは、温度40乃至80℃において、粘弾性特性の損失正接(tanδ)が最小となる温度(BT.min)が存在し、且つ、温度70乃至130℃において、粘弾性特性の損失正接(tanδ)が極大となる温度(BT.max)が存在する物を用いることで、高湿下での画像流れ防止効果とクリーニング性及び高耐久性を達成する上で好ましい。該ブレードの損失正接(tanδ)が最小となる温度が40℃未満となる場合には、感光体との密着性が強固となり過ぎ、クリーニングブレードのめくれ等によるクリーニング不良の原因となる場合があり好ましくない。同様に温度が80℃超えとなる場合には、感光体との密着性が十分でなく、すり抜け等の問題が発生する場合があり好ましくない。同様に損失正接(tanδ)が極大となる温度が70乃至130℃外となる場合には感光体との周擦時に、本発明の無機微粉体を均一に保持することが出来ず、発明の効果を十分に発揮できない場合があり好ましくない。
また、感光体に当接或は隣接するローラー部材としては、回収された廃トナーを感光体上へ再塗布可能なトナーの保持力を有する物であれば特に限定しないが、本発明の効果を十分に発揮する為には、磁性トナーを用いて、該ローラーには磁束密度50〜80mTの6極又8極の磁極を有するマグネットローラーを用い、トナー層が感光体に均一に当接するよう間隔及び規制ローラーを調整して用いることが好ましい。
次に、本発明の実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。「部」は質量部を意味する。
(アモルファスシリコン感光体の製造例1)
RF−PCVD法による画像形成装置用感光体の製造装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダー上に、表1に示す条件で正帯電の感光体1を作製した。
Figure 0004700981
この感光体のカーボンの含有比率(Xの値)は0.953であった。
(アモルファスシリコン感光体の製造例2〜5)
更に、表面層のカーボンの含有比率を変えるために、表2に示すように表面層のガスの流量を変え、感光体2〜5を作製した。
Figure 0004700981
なお、それぞれの感光体の表面層のカーボンの含有比率(Xの値)を以下の表3に示す。
Figure 0004700981
(無機微粉体の製造例1)
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.8に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が60μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.98倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.5mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを80℃まで5℃/時間で昇温し、80℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Aとした。該無機微粉体Aの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例2)
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.8に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.7mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを65℃まで5℃/時間で昇温し、65℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Bとした。該無機微粉体Bの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例3)
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、該含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.3%の硫酸を添加した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.6に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、1.00倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを85℃まで10℃/時間で昇温し、85℃に到達してから8時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Cとした。該無機微粉体Cの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例4)
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.8に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が60μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.98倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.5mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを80℃まで5℃/時間で昇温し、80℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返した。
更に、窒素雰囲気下、上記スラリーをスラリーの固形分に対して6.0質量%のステアリン酸(炭素数18)ナトリウムを溶解した水溶液中に入れ、撹拌しながら、硫酸亜鉛水溶液を滴下して、無機微粉体表面にステアリン酸亜鉛を析出させた。
該スラリーを純水でくり返し洗浄した後ヌッチェで濾過し、得られたケーキを乾燥してステアリン酸亜鉛で表面処理したチタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Dとした。該無機微粉体Dの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例5)
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを4.0に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを8.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が100μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.3mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを65℃まで5℃/時間で昇温し、65℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Eとした。該無機微粉体Eの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例6)
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、該含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを1.2に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が100μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
該含水酸化チタンに対し、1.02倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、SrTiO3換算で0.3mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを88℃まで40℃/時間で昇温し、88℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウム微粒子を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Fとした。該無機微粉体Fの物性を表4に示す。
(無機微粉体の製造例7)
炭酸ストロンチウム600gと酸化チタン320gをボールミルにて、8時間湿式混合した後、ろ過乾燥し、この混合物を0.49MPa(5kg/cm2)の圧力で成型して1100℃で8時間仮焼した。これを機械粉砕して、重量平均径1.5μmのチタン酸ストロンチウム微粉体を得た。このチタン酸ストロンチウム微粒子を無機微粉体Gとした。該無機微粉体Gの物性を表4に示す。
<実施例1>
(評価用磁性トナーの製造:T−1)
・結着樹脂(ポリエステル樹脂): 100部
(Tg57℃、酸価18mgKOH/g、水酸基価30mgKOH/g、分子量:Mp7
500、Mn3000、Mw58000)
・酸化鉄粒子: 90部
(平均粒子径0.19μm、795.8kA/m磁場での特性Hc10.8kA/m、σ
s83.2Am2/kg、σr13.7Am2/kg)
・アゾ系鉄錯体化合物: 2部
(保土ヶ谷化学社製、商品名T−77)
・フィッシャートロプシュワックス: 3部
(日本精蝋社製、商品名FT−100、融点98℃)
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(PCM−45型、池貝鉄工(株)製)にて混練(吐出時の混練物温度は約160℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー製造用粉体原料である粉体原料A(粗粉砕物)を得た。
粉体原料Aをターボ工業社製ターボミルT−250型を用い、粗砕品供給量を16kg/hrとして、機械式粉砕機内の入口温度は−10℃、出口温度は40℃となるように粉砕し、重量平均径が7.0μmであり、粒径4.0μm以下の粒子が48個数%、且つ粒径10.1μm以上の粒子を5.6体積%含有する微粉砕品を得た。
次いで、風力分級機で分級することで、重量平均径が7.0μmであり、粒径4.0μm以下の粒子が18.9個数%、且つ粒径10.1μm以上の粒子を4.8体積%含有する分級品(A−1)を得た。
この分級品(A−1)100部に対して、無機微粉体A2.0部と疎水性シリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理後にジメチルシリコンオイルで表面処理:BET130m2/g、疎水化度68)1.0部をヘンシェルミキサーにて外添添加し、目開き100μmの篩を通過させて評価用トナー(T−1)とした。
(評価−1)
iR6010複写機(キヤノン製)を改造して複写速度を75枚/分(A4横)とし、更に使用する感光体を(感光体の製造例1:感光体1)とするとともに、内部に搭載してるドラムヒーターを取り外した後、クリーニングブレードとして表5のB1を用いて、当接圧を20%アップさせ、評価機Zを作製した。
尚、クリーニングブレードの粘弾性は以下の方法にて測定した。
測定装置としては、ARES(商品名、TAインスツルメンツ社製)を用いる。
測定は、直径7.9mmのパラレルプレートを使用する。温度30℃で測定試料(クリーニングブレード)を冶具に接着して、測定を開始する。初期のノーマルフォースが0gになるようにサンプルをセットすることが重要である。
試料作製及び測定は以下の条件で行う。
測定冶具:7.9mmパラレルプレート フィクスチャー
測定試料:ブレードを下記に示す形状に切断して使用する。
試料形状:直径:8mm、厚さ:3.0mm
角振動周波数:6.28rad/s.
昇温速度:温度30℃〜170℃の範囲を2.0℃/min.で測定する。
印加歪初期値:0.1%とし、自動歪み調整モードで測定を行う。
自動歪み調整モード(Auto Strain Mode)の条件を以下に記す。
Max Applied Strainを20%と設定する。
Max Allowed Torqueを200.0g・cmと設定する。
Min Allowed Torqueを1.0g・cmと設定する。
Strain Adjustmentを20.0% of Current Strain と設定する。
自動テンション調整モード(Auto Tension Mode)で測定を行う。
自動テンション調整モード(Auto Tension Mode)の条件を以下に記す。
自動テンションディレクション(Auto Tension Direction)をコンプレッション(Compression)と設定する。
Initial Static Force10.0gと設定する。
Auto Tension Sensitivityを 40.0gと設定する。
Sample Modulus<1.0×108(Pa)と設定する。
現像器内に評価用トナー(T−1)を評価機Zへ設置した後、高温高湿室(32.5℃/85%)へ設置し、12時間以上調湿した。現像スリーブを1分間回転させた後、印字比率4%のテストチャートを用いて、評価紙としては、総填料25質量%(炭酸カルシウム24、タルク0.6、クレー0.4)、灰分量(600℃)25.3質量%のA4サイズ紙を使用して、連続10000枚画出しを行い、通紙終了後にメイン電源をオフして、第一日目のテストを終了した。
翌日、評価機Zをスタンバイ状態にした後、A3用紙一面に小文字が記載されたテストチャートを用いて、A3サイズ紙を使用して連続100枚の画出しを行い、画像流れの発生有無を確認した。初期画像1枚目から文字は鮮明で画像流れによる文字欠けは認められなかった。
画像流れの評価レベルは以下に示す。
◎ :初期画像1枚目から文字欠け無し。
○ :初期1枚目〜5枚目で文字欠けが解消。
△ :初期6枚目〜20枚目で文字欠けが解消。
× :初期20枚目〜100枚目で文字欠けが解消。
××:初期100枚目でも文字欠けが発生。
(評価−2)
評価−1が終了後、評価機を常温低湿室(23℃/10%)へ移動し、連続30000枚/日のA4サイズ紙での耐久を10日間行い、画像濃度と画質(カブリ)を評価した。画像濃度は初期1.45、150000枚時1.40となりΔDmax=0.05と安定しており、カブリも初期1.5%、300000枚時0.9%と良好な結果はとなった。
また、クリーニング不良による画像汚れの発生は無かった。
尚、ΔDmax=初期画像濃度−耐久ラスト(15万枚目)画像濃度
評価レベルは以下に示す。
(画像濃度)
◎ :ΔDmax 0.10 以下
○ :ΔDmax0.11〜0.20
△ :ΔDmax0.21〜0.30
× :ΔDmax0.31〜0.40
××:ΔDmax0.41以上
カブリ測定用反射測定機REFLECTMETER(東京電色(株))にて、上記の画像の白部及び未使用紙の反射率を測定し、両者の差をカブリとする。
未使用紙反射率−画像白部の反射率=カブリ%
(カブリ)
◎ :カブリ0.5%未満
○ :カブリ0.6〜1.5%
△ :カブリ1.6〜2.5%
× :カブリ2.6〜3.5%
××:カブリ3.6%以上
・クリーニング不良
○:クリーニング不良未発生
△:白地部に軽微にクリーニング不良が確認できる。
×:画像上にはっきりとクリーニング不良が確認できる。
(評価−3)
評価機Zを、高温高湿室(32.5℃/85%)へ戻し、12時間以上調湿した。評価−2と同様に連続30000枚/日のA4サイズ紙での耐久を10日間行い、画像濃度と画質(カブリ)及び朝一の画像流れを評価した。耐久開始初期において、数枚の画像流れが発生したが、2日目以降は未発生であった。また、画像濃度は初期1.40、300000枚時1.32となりΔDmax=0.08と安定しており、カブリも初期1.0%、300000枚時0.4%と良好な結果はとなった。また、全ての耐久評価において、クリーニング不良による画像汚れの発生は無かった。
(評価−4)
上記、評価−1〜評価−3の期間中、耐久枚数が100000枚毎に感光体を取り外し表面の削れ量を確認した。尚、感光体の削れ量は、フィッシャースコープMMSにて渦電流方式のプローブを用いて測定した未使用時の層膜厚と耐久100000枚毎に測定した層膜厚の差分を削れ量として、平均削れ量で判断した。結果は196Åとなった。
評価レベルは以下に示す。
・ドラム削れ
◎ :削れ量 100Å未満
○ :削れ量 100Å〜200Å
△ :削れ量 200Å〜300Å
× :削れ量 300Å〜400Å
××:削れ量 400Å以上
<実施例2〜3、比較例1〜2>
実施例1で用いた感光体を感光体2,3,4,5に変更した以外は同様に評価して、表6の結果を得た。
<実施例4〜6、比較例3〜5>
実施例1で用いた無機微粉体をB,C,D,E,F,Gに変更して、評価用トナーT−2〜T−7とした以外は同様に評価して、表6の結果を得た。
<実施例7〜10>
実施例1で用いたクリーニングブレードをB2,B3,B4,B5に変更した以外は同様に評価して、表6の結果を得た。
<比較例6>
実施例1で用いた評価機Zの感光体内へドラムヒーターを設置し、昼夜問わず、感光体表面温度が43℃となるように調整した以外は同様に評価して、表6の結果を得た。
Figure 0004700981
Figure 0004700981
Figure 0004700981
本発明に係るクリーニング装置の説明図である。 メタノール滴下透過率曲線の一例を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 導電性基体と、該導電性基体上に少なくともアモルファスシリコンを含む光導電層及びアモルファスシリコン及び/またはアモルファスカーボンを含む表面保護層を備え、
    該表面保護層の元素比率を組成式、Si1-Xxと示したとき
    Si1-Xx(0.93≦x≦0.98)
    を満足するアモルファスシリコン感光体を用い、
    前記アモルファスシリコン感光体の温度を調整するドラムヒーターを有さず、前記アモルファスシリコン感光体表面をコロナ帯電し、露光により静電潜像を形成し、
    結着樹脂及び着色剤を有するトナー粒子と、粒子形状が立方体または直方体であって、個数平均粒径が30nm以上300nm以下のチタン酸ストロンチウム粉末を外添剤として有するトナーにより前記静電潜像を現像し、
    現像されたトナーを転写材に転写し、転写後にアモルファスシリコン感光体上に残った転写残余トナーをアモルファスシリコン感光体上から除去するに際し、前記アモルファスシリコン感光体に当接するローラー状の部材と圧接するブレードにより、クリーニングするクリーニング方法。
  2. 前記ブレードは、温度40乃至80℃において、粘弾性特性の損失正接(tanδ)が最小となる温度(BT.min)が存在し、且つ、温度70乃至130℃において、粘弾性特性の損失正接(tanδ)が極大となる温度(BT.max)が存在することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング方法。
  3. 前記ローラー状の部材が前記アモルファスシリコン感光体上にクリーニング助剤を塗布することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング方法。
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