JP4699273B2 - ばねシート部材及びばね組立て体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車両用自動変速機のトルクコンバータのロックアップクラッチ(「ロックアップ装置」とも呼ばれている。)、車両用手動変速機のクラッチディスク等のダンパーに用いられるばねシート部材及びばね組立て体に関する。
この種のばね組立て体のばねシート部材には、例えば次の従来例1、2があげられる。なお、図9は従来例1にかかるばねシート部材を示す断面図、図10は従来例2にかかるばねシート部材を示す断面図である。
[従来例1]
図9に示すように、従来例1(特許文献1参照。)のばねシート部材142は、座部143と突出部144とを有している。座部143に、コイルばね140の座巻部140aの端面が当接される。また、突出部144は、座部143上に円柱状に突出されており、コイルばね140の座巻部140a内に圧入される。
[従来例2]
図10に示すように、従来例2(特許文献2参照。)のばねシート部材213は、シート本体216とばね取付部材217とからなる。シート本体216は、座部218と軸部223とを有している。軸部223に、ばね取付部材217が嵌められかつかしめ付けられている。ばね取付部材217は、中央部が径方向外方へ膨出するようにV字状に形成されかつ径方向に弾性変形可能な弾性係止片219を有している。座部218に、コイルばね210の座巻部210aの端面が当接される。また、ばね取付部材217の弾性係止片219が、コイルばね210の座巻部210a内に径方向の弾性を利用して係合される。
特開平11−82582 特開2006−37977
ちなみに、コイルばねの製造上、ばね径とくに座巻部の内径に少なからず寸法誤差が生じる。したがって、前記従来例1のばねシート部材142(図9参照。)の突出部144の外径よりも、コイルばね140の座巻部140aの内径が小さすぎる場合は、座巻部140aに対する突出部144の圧入が困難になり、コイルばね140に対するばねシート部材142の取付性が低下する。また、突出部144の外径よりも座巻部140aの内径が大きすぎる場合は、コイルばね140に対するばねシート部材142の取付後にコイルばね140からばねシート部材142が脱落する。
また、前記従来例2のばねシート部材213(図10参照。)では、コイルばね210の座巻部210a内にばね取付部材217の弾性係止片219が弾性を利用して係合されるため、座巻部210aの内径の寸法誤差を弾性係止片219の弾性により吸収することができるので、前記従来例1のばねシート部材142(図9参照。)の問題が解消される。しかしながら、シート本体216にばね取付部材217を嵌めてかしめ付けることから、シート本体216に対するばね取付部材217の取付性が悪いという問題が残る。
本発明が解決しようとする課題は、シート本体に対するばね取付部材の取付性を向上しながらも、コイルばねに対する取付性を向上しかつ取付後の脱落を防止することのできるばねシート部材及びばね組立て体を提供することにある。
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするばねシート部材及びばね組立て体により解決することができる。すなわち、請求項1に記載されたばねシート部材は、コイルばねの座巻部に取付けられるばねシート部材であって、シート本体とばね取付部材とを備え、前記シート本体は、前記コイルばねの座巻部の端面に当接される座部と、その座部上に突出された取付軸部とを有し、前記取付軸部は、その軸方向の中央部の外周に形成された環状の係合溝部を有し、前記ばね取付部材は、円環状でかつ径方向に撓み変形可能な弾性係止部を有し、前記ばね取付部材は、前記シート本体の取付軸部に前記弾性係止部が径方向外方への撓み変形を利用して嵌合されかつ前記弾性係止部が弾性復元により前記係合溝部に係合されることによって前記シート本体取付けられており、前記ばね取付部材は、前記コイルばねの座巻部内に前記弾性係止部が径方向内方への撓み変形を利用して嵌合されかつ前記弾性係止部が弾性復元により前記座巻部に係合されることによって、前記コイルばねの座巻部に取付けられる構成としたものである。このように構成すると、シート本体にばね取付部材を弾性係止部の弾性を利用した係合により取付けるため、シート本体に対するばね取付部材の取付性を向上することができる。また、シート本体に取付けられたばね取付部材を、コイルばねの座巻部内に弾性係止部の弾性を利用した係合により取付けるため、コイルばねの座巻部の寸法誤差を吸収することができる。これにより、コイルばねに対するばねシート部材の取付性を向上しかつ取付後のばねシート部材の脱落を防止あるいは低減することができる。
また、請求項2に記載されたばねシート部材は、請求項1に記載のばねシート部材のばね取付部材が、中空円筒状の基筒部と、その基筒部の一端部に形成された前記弾性係止部とを有するクリップ部材であり、前記弾性係止部が、前記基筒部の一端部に周方向に等間隔で形成されかつ全体で円錐筒状を呈する径方向に撓み変形可能な複数本の弾性係止片であり、前記弾性係止片が、その内側面に突出されかつ前記シート本体の取付軸部の係合溝部に係合可能な係止、及び、前記コイルばねの座巻部内係合可能な自由端部を備えるものである。このように構成すると、シート本体の取付軸部の係合溝部にクリップ部材の弾性係止部である弾性係止片の係止該弾性係止片の弾性を利用し係合することにより、シート本体にクリップ部材を容易に取付けることができる。また、コイルばねの座巻部内にクリップ部材の弾性係止片の自由端部該弾性係止片の弾性を利用し係合することにより、座巻部の寸法誤差を吸収することができる。
また、請求項3に記載されたばねシート部材は、請求項1に記載のばねシート部材のばね取付部材が、ばね性を有するC型リング状に形成された前記弾性係止部としてのリング部材からなり、前記リング部材が、前記シート本体の取付軸部の係合溝部に係合可能な内周部、及び、前記コイルばねの座巻部内に係合可能である外周部を備えるものである。このように構成すると、シート本体の取付軸部の係合溝部弾性係止部としてのリング部材の内周部該リング部材のばね性いわゆる弾性を利用し係合することにより、シート本体にリング部材を容易に取付けることができる。また、コイルばねの座巻部内にリング部材の外周部該リング部材のばね性いわゆる弾性を利用し係合することにより、座巻部の寸法誤差を吸収することができる。
また、請求項4に記載されたばね組立て体によると、コイルばねと、そのコイルばねの座巻部に取付けられた請求項1〜3のいずれか1つに記載のばねシート部材とを備えるものである。このように構成すると、シート本体に対するばね取付部材の取付性を向上しながらも、コイルばねに対する取付性を向上しかつ取付後の脱落を防止あるいは低減することのできるばねシート部材を備えたばね組立て体を提供することができる。
本発明のばねシート部材及びばね組立て体によれば、シート本体に対するばね取付部材の取付性を向上しながらも、コイルばねに対する取付性を向上しかつ取付後の脱落を防止あるいは低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例を参照して説明する。
[実施例1]本発明の実施例1を説明する。図1はばね組立て体を一部破断して示す側面図、図2はばねシート部材を一部破断して示す側面図、図3は同じく平面図、図4は同じく分解斜視図である。図1に示すように、ばね組立て体10は、コイルばね12と、一対のばねシート部材20とを備えている。このばね組立て体10は、車両用自動変速機のトルクコンバータのロックアップクラッチのダンパーとして用いられるものである。なお、ロックアップクラッチについては、例えば、前記特許文献1、2等に記載されたものと同様であるから、その説明を省略する。また、コイルばね12は、所定の有効巻数のコイル部13と、そのコイル部13の両端末部に形成された座巻部14とを有している。
次に、前記ばねシート部材20を説明する。図4に示すように、ばねシート部材20は、シート本体22とクリップ部材30との二部品により構成されている。シート本体22は、例えば鉄鋼等の金属製で、円板状の座部23と、その座部23上に同心状に突出されたほぼ円柱状の取付軸部24とを有している。図2に示すように、座部23の取付軸部24側の面(図2において上面)には、座巻部14の端面14aが当接可能となっている。また、取付軸部24は、その座部23側から先端側(図2において上側)に向かって順に並ぶがた止め部25と支持部26と小径軸部27と抜止部28とを有している。がた止め部25は、コイルばね12の座巻部14の内径とほぼ等しい外径を有している。また、支持部26は、がた止め部25の外径より小さい外径を有している。また、小径軸部27は、支持部26の外径より小さい外径を有している。また、抜止部28は、支持部26の外径とほぼ等しい外径を有している。抜止部28の外周面は、先細りテーパ状の斜面部28aとなっている。また、支持部26と抜止部28との間における小径軸部27の周りの環状の溝部は、係合溝部29となっている。また、シート本体22は、例えば、座部23及び取付軸部24を有する素材を鍛造加工により成形する工程と、その素材を転造加工することによりがた止め部25、支持部26、小径軸部27及び抜止部28を成形する工程とにより製造されている。なお、係合溝部29を有する取付軸部24は、本明細書でいう「係合手段」に相当する。
図4に示すように、前記クリップ部材30は、例えば樹脂製で、中空円筒状の基筒部31と、その基筒部31の一端部(図2において下端部)に周方向に等間隔で形成されかつ全体で円錐筒状を呈する複数本(図3では6本を示す。)の弾性係止片32とを有している。図2に示すように、基筒部31は、前記シート本体22の取付軸部24の抜止部28にほぼ隙間なく嵌合可能に形成されている。また、弾性係止片32は、自由端部(図2において下端部)が径方向に弾性変形すなわち撓み変形可能に形成されている(図2中、二点鎖線32参照。)。なお、図2中、二点鎖線32(1)は弾性係止片32が径方向外方へ撓み変形した状態を示し、また、二点鎖線32(2)は弾性係止片32が径方向内方へ撓み変形した状態を示している。
前記弾性係止片32の自由端部の外端部32aの外径は、前記コイルばね12の座巻部14の内径よりも大きくかつ座巻部14の内周部に係合可能な大きさに設定されている。また、弾性係止片32の基部(図2において上部)の内側面には、係止部34が突出されている。係止部34は、シート本体22の取付軸部24の係合溝部29内に係合可能に形成されている。また、前記基筒部31の弾性係止片32側の端部には、周方向に隣り合う弾性係止片32の相互間におけるスリット状の溝部33がくい込み状に形成されている。これにより、弾性係止片32の係止部34を含む基部に径方向に関する弾性が付与されている。また、本実施例のクリップ部材30は、例えば、30重量%程度のガラス材を配合した66ナイロン樹脂により成形されている。なお、クリップ部材30は、本明細書でいう「ばね取付部材」に相当する。また、係止部34を有する弾性係止片32は、本明細書でいう「係止手段」、「弾性係止部」を構成している。
前記クリップ部材30は、前記シート本体22に次に述べるようにして取付けられる。すなわち、クリップ部材30を、シート本体22の取付軸部24に被せた状態で座部23に押し付ける。これにともない、クリップ部材30の各弾性係止片32の係止部34がシート本体22の取付軸部24の斜面部28aに当接しかつ摺動していくことにより、各弾性係止片32が径方向外方すなわち拡径方向へ撓み変形(図2中、二点鎖線32(1)参照。)していく。そして、係止部34が抜止部28を乗り越えると、各弾性係止片32が弾性復元することにより、係止部34が取付軸部24の係合溝部29に係合する。この状態では、クリップ部材30の各弾性係止片32における自由端部の内端部が、シート本体22の取付軸部24のがた止め部25上に近接又は当接される。このようにして、クリップ部材30がシート本体22に抜止状態に取付けられることにより、ばねシート部材20が得られる(図2及び図3参照。)。
次に、前記したばねシート部材20を前記コイルばね12の座巻部14に取付ける手順について説明する。すなわち、クリップ部材30をコイルばね12の座巻部14内に挿入させるようにして、シート本体22を座巻部14に押し付ける。これにともない、クリップ部材30の各弾性係止片32の外側面がコイルばね12の座巻部14の内周面に当接しかつ摺動していくことにより、各弾性係止片32が径方向内方すなわち縮径方向へ撓み変形(図2中、二点鎖線32(2)参照。)していく。そして、各弾性係止片32の自由端部の外端部32aが座巻部14の少なくとも1巻を乗り越えると、各弾性係止片32が弾性復元することにより、各弾性係止片32の自由端部の外端部32aが座巻部14(詳しくは、ばね線材)に係合する。これにともない、座巻部14がシート本体22のがた止め部25に嵌合するとともに、座巻部14の端面14aがシート本体22の座部23上に当接する。このようにして、ばねシート部材20がコイルばね12の両座巻部14にそれぞれ取付けられることにより、ばね組立て体10(図1参照。)が得られる。
上記したばねシート部材20によると、シート本体22にクリップ部材30を係合により取付けることができる。詳しくは、シート本体22にクリップ部材30を嵌合してかしめ付ける必要がないので、シート本体22にクリップ部材30を容易に取付けることができる。このため、前記従来例2(図10参照。)のものと比べて、シート本体22に対するクリップ部材30の取付性を向上することができる。
また、シート本体22に取付けられたクリップ部材30を、コイルばね12の座巻部14内に弾性を利用した係合により取付けることができる。詳しくは、ばねシート部材20をコイルばね12に取付けるに際し、座巻部14を拡径させなくて済むので、ばねシート部材20をコイルばね12に容易に取付けることができる。また、コイルばね12の座巻部14に寸法誤差があっても、その寸法誤差をクリップ部材30の弾性変形量をもって吸収することができる。したがって、コイルばね12の座巻部14の内径が小さすぎたり、逆に大きすぎたりしても、コイルばね12にばねシート部材20を容易に取付けることができる。また、コイルばね12に対するばねシート部材20の取付後においては、クリップ部材30の各弾性係止片32の自由端部の外端部32aが座巻部14のばね線材に係合することにより、コイルばね12からばねシート部材20が脱落することを防止あるいは低減することができる。このため、従来例1(図9参照。)のものと比べて、コイルばね12に対するばねシート部材20の取付性を向上しかつ取付後のばねシート部材20の脱落を防止あるいは低減することができる。
また、シート本体22の係合手段である取付軸部24の係合溝部29に、クリップ部材30の係止手段である各弾性係止片32の係止部34が該弾性係止片32の径方向の弾性を利用した係合により、シート本体22にクリップ部材30を容易に取付けることができる。また、コイルばね12の座巻部14内にクリップ部材30の各弾性係止片32(詳しくは、自由端部の外端部32a)が該弾性係止片32の径方向の弾性を利用した係合により、座巻部14の寸法誤差を吸収することができる。
また、シート本体22のがた止め部25にコイルばね12の座巻部14が嵌合することにより、コイルばね12に対するシート本体22のふらつきを防止あるいは低減することができる。
また、上記したばね組立て体10(図1参照。)によると、コイルばね12と、そのコイルばね12の両座巻部14に取付けられた一対のばねシート部材20とを備えている。これにより、シート本体22に対するクリップ部材30の取付性を向上しながらも、コイルばね12に対する取付性を向上しかつ取付後の脱落を防止あるいは低減することのできるばねシート部材20を備えたばね組立て体10を提供することができる。
[実施例2]実施例2を説明する。図5はばね組立て体を一部破断して示す側面図、図6はばねシート部材を一部破断して示す側面図、図7は同じく平面図、図8は同じく分解斜視図である。なお、コイルばね12については、前記実施例1と同様であるからその説明を省略する。図5に示すように、ばね組立て体40は、コイルばね12と、一対のばねシート部材50とを備えている。このばね組立て体40は、例えば前記実施例1のばね組立て体10(図1参照。)と同様、トルクコンバータのロックアップクラッチのダンパーとして用いられるものである。
次に、前記ばねシート部材50を説明する。図8に示すように、ばねシート部材50は、シート本体52とリング部材60との二部品により構成されている。シート本体52は、例えば鉄鋼等の金属製で、円板状の座部53と、その座部53上に同心状に突出されたほぼ円柱状の取付軸部54とを有している。図6に示すように、座部53の取付軸部54側の面(図6において上面)には、座巻部14の端面14aが当接可能となっている。また、取付軸部54は、その座部53側から先端側(図6において上側)に向かって順に並ぶ支持部56と小径軸部57と抜止部58とを有している。支持部56は、コイルばね12の座巻部14の内径とほぼ等しい外径を有している。また、小径軸部57は、支持部56の外径より小さい外径を有している。また、抜止部58は、支持部56の外径とほぼ等しい外径を有している。抜止部58の外周面は、先細りテーパ状の斜面部58aとなっている。また、支持部56と抜止部58との間における小径軸部57の周りの環状の溝部は、係合溝部59となっている。また、シート本体52は、例えば、座部53及び取付軸部54を有する素材を鍛造加工により成形する工程と、その素材を転造加工することにより支持部56、小径軸部57及び抜止部58を成形する工程とにより製造されている。なお、係合溝部59を有する取付軸部54は、本明細書でいう「係合手段」に相当する。
図8に示すように、前記リング部材60は、例えばばね性を有する金属製で、断面円形のC型リング状でかつ径方向に弾性変形いわゆる撓み変形可能に形成されている。なお、リング部材60は、例えば線材をコイリングマシンにより成形することができる。
また、図6に示すように、リング部材60は、前記シート本体52に次に述べるようにして取付けられる。すなわち、リング部材60を、シート本体52の取付軸部54に被せるようにして座部53に向けて押し付ける。これにともない、リング部材60が、取付軸部54の斜面部58aに当接しかつ摺動していくことにより拡径方向へ撓み変形していく。そして、リング部材60が、抜止部58を乗り越えると、弾性復元することにより、リング部材60の内周部が取付軸部54の係合溝部59に係合する。このようにして、リング部材60がシート本体52に抜止状態に取付けられることにより、ばねシート部材50が得られる(図6及び図7参照。)。なお、リング部材60は、本明細書でいう「ばね取付部材」、「弾性係止部」に相当する。
次に、前記したばねシート部材50をコイルばね12の座巻部14に取付ける手順について説明する。すなわち、リング部材60を取付けた取付軸部54をコイルばね12の座巻部14内に挿入させるようにして、シート本体52を座巻部14に押し付ける。これにともない、リング部材60の外周部がコイルばね12の座巻部14の内周面に当接しかつ摺動していくことにより、リング部材60が径方向内方すなわち縮径方向へ撓み変形していく。そして、リング部材60の外周部が座巻部14の少なくとも1巻を乗り越えると、リング部材60が弾性復元することにより、リング部材60の外周部が座巻部14(詳しくは、ばね線材)に係合する。これにともない、座巻部14がシート本体52の支持部56に嵌合するとともに、座巻部14の端面14aがシート本体52の座部53上に当接する。このようにして、ばねシート部材50がコイルばね12の両座巻部14にそれぞれ取付けられることにより、ばね組立て体40(図6参照。)が得られる。
上記したばねシート部材50によると、シート本体52にリング部材60を係合により取付けることができる。このため、前記実施例1と同様、シート本体52に対するリング部材60の取付性を向上することができる。
また、シート本体52に取付けられたリング部材60を、コイルばね12の座巻部14内に弾性を利用した係合により取付けることができる。このため、前記実施例1と同様、コイルばね12の座巻部14の寸法誤差を吸収することにより、コイルばね12に対するばねシート部材50の取付性を向上しかつ取付後のばねシート部材50の脱落を防止あるいは低減することができる。
また、シート本体52の係合手段である取付軸部54の係合溝部59に、リング部材60をばね性いわゆる弾性を利用した係合により取付けることができる。また、コイルばね12の座巻部14内にリング部材60をばね性いわゆる弾性を利用した係合により、座巻部14の寸法誤差を吸収することができる。
また、シート本体52の支持部56にコイルばね12の座巻部14が嵌合することにより、コイルばね12に対するシート本体52のふらつきを防止あるいは低減することができる。すなわち、シート本体52の支持部56は、前記実施例1(図2参照。)におけるがた止め部25と支持部26との機能を兼用している。
また、上記したばね組立て体40(図5参照。)によると、コイルばね12と、そのコイルばね12の両座巻部14に取付けられた一対のばねシート部材50とを備えている。これにより、シート本体52に対するリング部材60の取付性を向上しながらも、コイルばね12に対する取付性を向上しかつ取付後の脱落を防止あるいは低減することのできるばねシート部材50を備えたばね組立て体40を提供することができる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明のばね組立て体は、前記実施例で述べた車両用自動変速機のトルクコンバータのロックアップクラッチの他、車両用手動変速機のクラッチディスク、車両用フライホイール等のダンパーとしても適用することができる。また、本発明のばね組立て体において、前記実施例では、コイルばねの両座巻部に同一のばねシート部材を取付けたものを例示したが、コイルばねの両座巻部に異なるばねシート部材を取付けるようにしてもよく、コイルばねの両座巻部の少なくとも一方の座巻部に本発明のばねシート部材を取付けたものであれば本発明の技術的範囲に属するものとする。また、前記実施例では、クリップ部材の弾性係止片として、シート本体の取付軸部の係合溝部に係合する係止部を有する弾性係止片と、コイルばねの座巻部に係合する弾性係止片とを共用したが、それぞれ個別の弾性係止片を設定することもできる。また、リング部材は、断面円形に限らず、断面角形、断面台形、断面楕円形等の異形線材により形成することができる。また、シート本体、リング部材は、金属製に限らず、樹脂製でもよい。また、クリップ部材は、樹脂製に限らず、金属製でもよい。
本発明の実施例1にかかるばね組立て体を一部破断して示す側面図である。 ばねシート部材を一部破断して示す側面図である。 ばねシート部材を示す平面図である。 ばねシート部材を示す分解斜視図である。 本発明の実施例2にかかるばね組立て体を一部破断して示す側面図である。 ばねシート部材を一部破断して示す側面図である。 ばねシート部材を示す平面図である。 ばねシート部材を示す分解斜視図である。 従来例1にかかるばねシート部材を示す断面図である。 従来例2にかかるばねシート部材を示す断面図である。
符号の説明
10 ばね組立て体
12 コイルばね
14 座巻部
20 ばねシート部材
22 シート本体
23 座部
24 取付軸部
29 係合溝部
30 クリップ部材(ばね取付部材)
32 弾性係止片
34 係止部
40 ばね組立て体
50 ばねシート部材
52 シート本体
53 座部
54 取付軸部
59 係合溝部
60 リング部材(ばね取付部材)

Claims (4)

  1. コイルばねの座巻部に取付けられるばねシート部材であって、
    シート本体とばね取付部材とを備え、
    前記シート本体は、前記コイルばねの座巻部の端面に当接される座部と、その座部上に突出された取付軸部とを有し、
    前記取付軸部は、その軸方向の中央部の外周に形成された環状の係合溝部を有し、
    前記ばね取付部材は、円環状でかつ径方向に撓み変形可能な弾性係止部を有し、
    前記ばね取付部材は、前記シート本体の取付軸部に前記弾性係止部が径方向外方への撓み変形を利用して嵌合されかつ前記弾性係止部が弾性復元により前記係合溝部に係合されることによって前記シート本体取付けられており、
    前記ばね取付部材は、前記コイルばねの座巻部内に前記弾性係止部が径方向内方への撓み変形を利用して嵌合されかつ前記弾性係止部が弾性復元により前記座巻部に係合されることによって、前記コイルばねの座巻部に取付けられる構成とした
    ことを特徴とするばねシート部材。
  2. 請求項1に記載のばねシート部材であって、
    前記ばね取付部材が、中空円筒状の基筒部と、その基筒部の一端部に形成された前記弾性係止部とを有するクリップ部材であり、
    前記弾性係止部が、前記基筒部の一端部に周方向に等間隔で形成されかつ全体で円錐筒状を呈する径方向に撓み変形可能な複数本の弾性係止片であり、
    前記弾性係止片が、その内側面に突出されかつ前記シート本体の取付軸部の係合溝部に係合可能な係止、及び、前記コイルばねの座巻部内係合可能な自由端部を備える
    ことを特徴とするばねシート部材。
  3. 請求項1に記載のばねシート部材であって、
    前記ばね取付部材が、ばね性を有するC型リング状に形成された前記弾性係止部としてのリング部材からなり、
    前記リング部材が、前記シート本体の取付軸部の係合溝部に係合可能な内周部、及び、前記コイルばねの座巻部内に係合可能である外周部を備える
    ことを特徴とするばねシート部材。
  4. コイルばねと、そのコイルばねの座巻部に取付けられた請求項1〜3のいずれか1つに記載のばねシート部材とを備えることを特徴とするばね組立て体。
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