JP4696414B2 - 可視光領域で触媒活性を有する光触媒 - Google Patents

可視光領域で触媒活性を有する光触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複合酸化物から成る光触媒に係り、特に、可視光領域でも触媒活性を有する光触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光触媒が発揮する高い酸化力と還元力を積極的に利用して、汚染大気・汚染水の清浄化などグローバルな環境浄化から、消臭・防汚・抗菌などの生活環境浄化に至るまで、さまざまな分野で光触媒の実用化に向けた研究開発が進められている。
【0003】
ところで、光触媒作用を有する最も代表的な酸化物として、例えば、アナターゼ型酸化チタンが知られており、脱臭・抗菌・防汚材として既に実用化されている。但し、酸化チタンが光触媒としての性能を発揮するのは、太陽光線のうち4%程度に過ぎない紫外線に対してのみである。このため、屋外における酸化チタンの高機能化・可視光領域での応答性を目指してさまざまな改良が試みられている。例えば、酸化チタン上に色素を吸着させ可視光を吸収して生じた吸着色素の励起状態から酸化チタンへ電子を注入する方法、Cr、V、Mn、Fe、Niなどの金属イオンを化学的に注入する方法、プラズマ照射によって酸素欠陥を導入する方法、異種イオンを導入する方法などさまざまな試みが国内外で行われてきている。
【0004】
しかしながら、いずれの方法も均一分散が難しい、電子と正孔の再結合による光触媒活性が低下する、調整コストが高いなどの問題があるため、未だ工業化には至っていない。
【0005】
他方、ペロブスカイト型酸化物が高い触媒活性を有するとして最近注目されている。例えば、特開平7−24329号公報においては、一般式A3+3+3で表されるLaFeO3および一般式A2+3+Oxで表されるSrMnOxなどが提案されているが、高い触媒活性は得られていない。
【0006】
また、層状ペロブスカイト型酸化物の研究も盛んに行われている。例えば、特開平10−244164号公報には層状ペロブスカイト型のABCO4が提案され、特開平8ー196912号公報にはKLaCa2Nb310系複合酸化物が提案され、また、特開平11−139826号公報には、KCa2Nb310が提案されている。但し、これらの原理および製法は複雑であり、また、得られた酸化物の化学的安定性にも問題があるため未だ工業化には至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、可視光領域においてシンプルな新しい機構に基づいて光触媒活性を発揮する安価な光触媒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは上記課題を解決するため光触媒の性能について鋭意研究を重ねたところ、Bイオンサイトにアクセプターとして上記Bイオンよりも低価数の陽イオンCをドープすることで生じた正孔を介し水素を水素イオンとして溶解保持する能力を有する一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δ(但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)で表されるペロブスカイト型酸化物においては、エネルギーバンドギャップは上記陽イオンのドープ前と変わらず一定でも、陽イオンをドープしたことで生成したアクセプター準位、および、陽イオンのドープにより生成が促進された外部雰囲気に起因した不純物順位を利用することにより光触媒として作用する光の波長領域が制御され、可視光領域においても有効に触媒活性を持たせられることを見出した。本発明は、このような技術的発見に基づき完成されたものである。
【0010】
すなわち、請求項に係る発明は、
可視光領域で触媒活性を有する光触媒を前提とし、
アクセプターをドープすることで生じた正孔を介し水素を水素イオンとして溶解保持することのできるペロブスカイト型酸化物から成り、上記ペロブスカイト型酸化物が、Bイオンよりも低価数の陽イオンCが最大50モル%の範囲でドープされた一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δ(但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)で表されると共に、上記一般式中、Aはアルカリ土類金属元素から選択された1種以上の元素、Bはランタノイド、IVa族元素から選択された1種以上の元素、Cはランタノイド、IIIa族元素、IIIb族元素から選択された1種以上の元素であることを特徴とし、
また、請求項に係る発明は、
請求項記載の発明に係る可視光領域で触媒活性を有する光触媒を前提とし、
上記一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δにおいて、AはCa、Sr、Baから選択された1種以上の元素、BはZr、Ceから選択された1種以上の元素、CはY、Er、Ga、Inから選択された1種以上の元素であることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
まず、本発明においては、一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δ(但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)で表されるペロブスカイト型酸化物が、Bイオンサイトにアクセプターとして上記Bイオンよりも低価数の陽イオンCをドープすることで生じた正孔を介し水素を水素イオンとして溶解保持する能力を有するため、エネルギーバンドギャップは陽イオンのドープ前と変わらず一定でも、陽イオンCをドープしたことで生成したアクセプター準位、および、陽イオンCのドープにより生成が促進された外部雰囲気に起因した不純物準位を利用することにより光触媒として作用する光の波長領域を制御することが可能となり、この結果、可視光に対しても有効に作用させられることが特徴となっている。
【0013】
ここで、一般式ABO3で表されるペロブスカイト構造の酸化物(ペロブスカイト酸化物)はよく知られているが、上記ペロブスカイト構造とは、厳密には立方単位格子を有し空間群Pm3mに属する構造であり、この構造をとる酸化物はそれ程多くない。多くのペロブスカイト酸化物においては、単位格子は歪んで立方単位格子からずれているため、ペロブスカイト型酸化物と称される。
【0014】
アルカリ土類元素を含む一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δで表されるペロブスカイト型酸化物においては、Bイオンサイトに、より低価数の陽イオンCをドープすると、生じた正孔を介して水素が水素イオンとして溶解するため、600℃以上では高温プロトン(水素イオン)伝導体となることが知られている。本発明者等は、このような酸化物を光触媒に用いた場合、水素イオンの溶解サイトは無数にあり活性であるため、飛躍的に光触媒活性が増大することを見出した。また、陽イオンCのドープによりエネルギーバンドギャップ内に形成されたアクセプター準位、および、陽イオンCのドープにより生成が促進された外部雰囲気に起因した不純物準位を介した電子の励起が可能になるため、バンドギャップエネルギーよりも低いエネルギーの可視光で有効に光触媒作用を有する材料を提供することが可能となる。
【0015】
ここで、一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δ(但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)で表されるペロブスカイト型酸化物は、通常の固相法、すなわち原料となる各金属成分の酸化物又は炭酸塩や硝酸塩等の塩類を目的組成比で混合し焼成することで合成されるが、これ以外の湿式法あるいは気相法で合成してもよい。
【0016】
なお、現状、入手可能な例えばZrO2には不可避的に0.9〜2.0モル%程度のHfO2が含まれておりHfO2を含んだ状態でZrO2の秤量が行われていが、最終的に調製された光触媒においても特性を悪化させてはいない。
【0017】
次に、上記出発原料粉末を混合させた後、この混合物を恒温槽で100〜140℃で乾燥し、空気等の酸素含有ガス中、1350〜1450℃で10〜50時間仮焼される。仮焼後、乳鉢等で再粉砕し、遊星回転ミル等で混合する。
【0018】
その後、200〜300MPaの圧力で円盤状に成形し、空気等の酸素含有ガス中、1450〜1650℃で50〜60時間焼成することにより上記一般式で表されるペロブスカイト型酸化物が得られる。
【0019】
また、ペロブスカイト型酸化物から成る本発明に係る光触媒の形状は、光を有効に利用するために表面積の大きい粒子であることが望ましく、一般には粒子の大きさは0.1〜10μm、より好ましくは0.1〜1μmが適当である。このような粒径を得る慣用的な手段として、焼成した試料を、例えば、乳鉢を用いて手粉砕するか、あるいは、ボールミル、遊星回転ボールミル等を用いて粉砕して、最終的に上記粒径の試料粉末が得られる。
【0020】
また、Bイオンサイトにアクセプターとしてドープされる上記Bイオンより低価数の陽イオンCのドープ量については、上述した一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δ(但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)に示すように最大50モル%の範囲に設定するとよい。陽イオンCのドープ量が50モル%を越えると異相が析出して光触媒性能が低下してしまう場合があるからである。尚、上記一般式中のδは、ペロブスカイト型酸化物の製造時における酸素分圧の条件などで変動する値である。そして、δの値が0.5を越えると異相が析出して光触媒性能を低下させるため、製造時における酸素分圧の条件等を調整して0<δ<0.5の範囲内に設定される。
【0021】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。
【0022】
[実施例1]
試料調製
(原料) SrCO3粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss0.04%):5.5906g、
CeO2粉末(三徳金属工業株式会社製、純度99.99%、ig.-loss3.75%):6.4057g、
23粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss2.19%):0.2189g
尚、上記「ig.-loss」は、水分、吸収物等によるロスを示している。
【0023】
(混合処理)1:秤量後の各粉末試料をジルコニア製乳鉢を用い、エタノールを加え1.5時間混合した。
【0024】
2:混合後の試料を乾燥後、ジルコニア製ポットに入れ、遊星回転ボールミルを用いて40分間粉砕した。
【0025】
(乾燥処理) 粉砕後の試料を恒温槽で120℃で30分以上乾燥させた。
【0026】
(仮焼処理) 乾燥後の試料を、ロジウム/白金製るつぼに入れ、大気中、1400℃で10時間仮焼した。
【0027】
(再粉砕・混合・乾燥処理) 仮焼後、乳鉢で再粉砕し、遊星回転ミルで混合した。その後、先の乾燥と同条件で乾燥した。
【0028】
(成形処理) 265MPaの圧力で17mmφの円盤状に成形した。
【0029】
(焼成処理) 大気中、1500℃で50時間焼成した。
【0030】
(粉砕処理) 焼成後、乳鉢で1時間粉砕して試料粉末を得た。
【0031】
(水素溶解) このようにして調製された焼成物には水素がイオンとして溶解していた。また、焼成物の組成は、Sr(Ce0.950.05)O3-δ(δの値は、0<δ<0.5内の数値である。以下、同様)であった。
【0032】
[実施例2]
(原料) CaCO3粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.99%、ig.-loss0.02%):5.3305g
ZrO2粉末(三徳金属工業株式会社製、ZrO2+HfO2の純度度99.60%、ig.-loss0.49%):6.2637g、
23粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss2.19%):0.3073g
とし、かつ、
(仮焼処理) 大気中、1350℃で10時間仮焼した。
【0033】
(焼成処理) 大気中、1650℃で50時間焼成した。
【0034】
尚、上記処理以外は実施例1と同様にして調製した。
【0035】
得られた焼成物の組成は、Ca(Zr0.950.05)O3-δであった。
【0036】
[実施例3]
(原料) CaCO3粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.99%、ig.-loss0.02%):7.0807g
ZrO2粉末(三徳金属工業株式会社製、ZrO2+HfO2の純度度99.60%、ig.-loss0.49%):8.3225g、
Ga23粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss0.02%):0.3322g
とし、かつ、
(仮焼処理) 大気中、1350℃で10時間仮焼した。
【0037】
(焼成処理) 大気中、1650℃で50時間焼成した。
【0038】
尚、上記処理以外は実施例1と同様にして調製した。
【0039】
得られた焼成物の組成は、Ca(Zr0.95Ga0.05)O3-δであった。
【0040】
[実施例4]
(原料) SrCO3粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss0.04%):6.0615g
ZrO2粉末(三徳金属工業株式会社製、ZrO2+HfO2の純度度99.60%、ig.-loss0.49%):4.8280g、
23粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss2.19%):0.2369g
とし、かつ、
(仮焼処理) 大気中、1350℃で10時間仮焼した。
【0041】
(焼成処理) 大気中、1650℃で50時間焼成した。
【0042】
尚、上記処理以外は実施例1と同様にして調製した。
【0043】
得られた焼成物の組成は、Sr(Zr0.950.05)O3-δであった。
【0044】
[実施例5]
(原料) CaCO3粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.99%、ig.-loss0.04%):5.4806g
ZrO2粉末(三徳金属工業株式会社製、ZrO2+HfO2の純度度99.60%、ig.-loss0.51%):6.4862g、
Er23粉末(高純度科学研究所株式会社製、純度99.9%、ig.-loss0.11%):0.5240g
とし、かつ、
(仮焼処理) 大気中、1350℃で10時間仮焼した。
【0045】
(焼成処理) 大気中、1650℃で50時間焼成した。
【0046】
尚、上記処理以外は実施例1と同様にして調製した。
【0047】
得られた焼成物の組成は、Ca(Zr0.95Er0.05)O3-δであった。
【0048】
[比較例]
硫酸チタン溶液を用い、アンモニアをアルカリ処理溶液として水酸化物の沈殿を生成させ、かつ、この沈殿物を、大気中、650℃で1時間の条件で焼成処理してアナターゼ型の酸化チタン(従来例に係る光触媒)を得た。
【0049】
[光触媒作用の評価]
実施例1〜5と比較例に係る光触媒の触媒活性評価は、メチレンブルー(MB)水溶液の光ブリーチング法を用いて行った。
【0050】
これは、メチレンブルー水溶液と測定試料(実施例1〜5と比較例に係る光触媒)を同一容器に入れ、光を照射し、光触媒効果によるメチレンブルーの分解の程度を分光光度計で調べる方法である。
【0051】
(メチレンブルー水溶液の調製)
メチレンブルー(関東化学株式会社製、試薬特級)
超純水(比抵抗18.2MΩcm以上)
上記メチレンブルー7.48mgを精秤し、全量をメスフラスコを用いて1リットルの超純水に溶解し、2.0×10-5mol・dm-3の水溶液を作製した。
【0052】
(光照射)
A 実験装置 装置概略は図1に示す。
【0053】
光源:下方照射型500WのXeランプ
フィルター:L42カットフィルターを使用して、波長λ>420nmの光(可視光)を照射。
【0054】
分光光度計:日立製作所製、U4000分光光度計
B 試料溶液
実施例1〜5と比較例に係る光触媒(試料)0.20gを、メチレンブルー水溶液200cm3中にマグネチックスターラーを用いてそれぞれ分散させた。
【0055】
各試料をそれぞれ分散させたメチレンブルー水溶液を石英セルに各々採取し、透過スペクトルを分光光度計を用いそれぞれ測定した。
【0056】
測定した試料を元に戻し、撹拌と光照射を繰り返し、時間経過毎に、透過スペクトルを測定した。メチレンブルー水溶液の検量線からメチレンブルーの濃度を評価した。
【0057】
この結果を図2のグラフ図に示す。
【0058】
[可視光領域での光吸収測定]
次に、上記分光光度計(日立製作所製、U4000分光光度計)を用いて、拡散反射法により各試料粉末(実施例1〜5と比較例)の光吸収スペクトルを測定し、試料の可視光領域での光吸収の状態を調べた。
【0059】
この結果を図3のグラフ図に示す。
【0060】
[確認]
1.図2のグラフ図から理解されるように、各実施例に係る光触媒(試料)を使用した場合、比較例に係る光触媒(試料)と比較して照射時間に対するメチレンブルー濃度の低下率が高い(すなわち、メチレンブルーの分解程度が高い)ことから、比較例に比べて各実施例に係る光触媒(試料)の可視光領域での触媒活性が優れていることが確認される。
【0061】
2.また、図3のグラフ図から理解されるように、波長λ>420nmの可視光に対する各実施例に係る光触媒の拡散反射率が比較例に係る光触媒の拡散反射率より低い値を示していることから、各実施例に係る光触媒の可視光域での光吸収は比較例に係る光触媒より優れていることが確認される。
【0062】
【発明の効果】
請求項1〜記載の発明に係る光触媒によれば、
アクセプターをドープすることで生じた正孔を介し水素を水素イオンとして溶解保持することのできるペロブスカイト型酸化物から成り、可視光領域で高い触媒機能を発揮させることが可能となるため、環境汚染物質の分解・処理や脱臭、防汚、抗菌、防曇などへの用途に提供できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜5と比較例に係る光触媒の触媒活性評価を行うための光照射実験装置における構成説明図。
【図2】光ブリーチング法によるメチレンブルー濃度の時間変化を示すグラフ図。
【図3】実施例1〜5と比較例に係る光触媒の光吸収スペクトルを示すグラフ図。

Claims (2)

  1. アクセプターをドープすることで生じた正孔を介し水素を水素イオンとして溶解保持することのできるペロブスカイト型酸化物から成り、上記ペロブスカイト型酸化物が、Bイオンよりも低価数の陽イオンCが最大50モル%の範囲でドープされた一般式A 2+ 4+ 1-x 3+ x 3- δ (但し、0<X≦0.5、かつ、0<δ<0.5)で表されると共に、上記一般式中、Aはアルカリ土類金属元素から選択された1種以上の元素、Bはランタノイド、IVa族元素から選択された1種以上の元素、Cはランタノイド、IIIa族元素、IIIb族元素から選択された1種以上の元素であることを特徴とする可視光領域で触媒活性を有する光触媒。
  2. 上記一般式A2+4+ 1-x3+ x3-δにおいて、AはCa、Sr、Baから選択された1種以上の元素、BはZr、Ceから選択された1種以上の元素、CはY、Er、Ga、Inから選択された1種以上の元素であることを特徴とする請求項記載の可視光領域で触媒活性を有する光触媒。
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