JP4695216B1 - ファイリング用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】固着部を嵩上げし、かつ嵩上げした固着部の固着強度を向上させるため、ピンホールを設置して固着したファイルを提供する。
【解決手段】この手段として、固着部のシート間に切片を挟み込むか又は表紙側シート又は裏表示側シートのいずれか一方又は双方のシート端をホルダー部側に折りたたんで固着部を嵩上げし、嵩上げした固着部面へ間歇的な多数のピンホールを設置し、当該ピンホールを間歇的な多数の凹凸面を有する押圧機を用いて押圧する。
【選択図】図1

Description

ファイリング用具に関する。
従来のファイルは、基板となるシートを折りたたんで表表紙側シートと裏表紙側シートを作り、その折りたたみ部によって一方の閉部を作り、他方の閉部は表表紙側シートと裏表紙側シートを端縁において固着して閉部を作り、該表表紙側シートと該裏表紙側シート及びL字型の折りたたみ部及び固着部によってホルダー部を形成している。
また、表表紙側シートと裏表紙側シートの開閉時の作動による応力を逃がし、固着部端の剥がれや破れ等の破損を防ぐため固着部端付近に切欠部を設置している。(例えば、特許文献1参照)
ファイルの開閉時の応力による固着部の固着強度を上げるため、固着部の押圧面を間歇的な斜めの縞状の溶着跡を形成する熱溶着方法のファイルが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
また、開閉時の作動による応力を緩和する目的の切欠部の切欠縁に切り込みを入れ、該切欠部の切欠端が固着面にかかりかつ固着面地が一部露出するような切欠部を設置して、該切欠部端を熱溶着するファイルも提案されている。(例えば、特許文献2参照)
また、これとは別に、ファイル等のポケット部の固着強度を上げることを目的にして、ポケット部の固着部の表表紙側シートと裏表紙側シートを固着部において僅かにずらして熱溶着するファイル等のポケットの構造およびその溶着方法を提案したものもある。(例えば、特許文献3参照)
一方、L字型のファイルにおいて、折りたたんだ固着部側のシートの端縁の一方を固着部側に折りたたんで、該折りたたみ部と他方のシートを熱溶着するファイルも提案されている。(例えば、特許文献4参照)
実用新案登録第3070390号 公報 特開2004−98312号 公報 特開2004−42594号 公報 実開昭62−70980号 公報
しかしながら、従来のファイルの固着部は、表表紙側シートと裏表紙側シートが直接固着されているため、ホルダー部のシートの隙間が極めて薄く、差し込む資料厚が限られていた(例えば、特許文献1乃至特許文献3参照)。
この形態のファイルに、無理して多くの資料を挿入して使用すると、固着部に無理な力が加わり、固着部ばかりかファイル全体が変形したり、破損することが多かった。
一方、L字型ファイルにおいて、一方のシート縁を折り曲げて熱溶着するファイル(例えば、特許文献4参照)は、一方のシート縁の折りたたみ部と他方のシートを熱溶するものであるが、ホルダー部の下部の支持箇所は、熱溶着縁と一方のシート縁の折りたたみ線部となり、挿入した資料の下部支持箇所が2箇所となり、挿入した資料が不揃いで安定しない。仮に、熱溶着によって、表表紙側シートと折りたたんだシートと裏表紙側シートの合計3枚のシートを一度に熱溶着するとなると、場合によっては折りたたみシート端と該元のシートが接着しない可能性が高い。仮に、接着できても、固着強度の著しく弱い固着部となり、実用性に欠けるおそれが大きい。
ファイルには、使用時において折り曲げたり、丸めたりすることがあり、表面シートと裏面シートにズレ圧力が加わる。また、差し込んだ資料により両シートに拡張圧力や膨張圧力が加わる。
固着部分の固着強度が弱いと、固着部分に剥がれや破損を来たすことになる。
挿入する資料厚を確保した実用性のあるファイルを作り上げるためには、嵩上げ幅の増大に対応した固着強度の確保技術が必要である。また、ファイルのもう一方の閉部である折りたたみ部にも、挿入する資料厚に対応できる付加技術が存在することが望ましい。
これら2つの付加技術のないファイルは、固着部が弱く実用性に欠けることが想定される。また、差し込む資料がある程度多くなると、ファイル全体が変形したり、破損する可能性が高く、実用的価値が低下する心配がある。
そこで本発明は、差し込む資料をある程度多く挿入して使用しても、固着部分が剥がれたり破損したりすることを抑制すると同時に、求めに応じて挿入できる資料厚をさらに多く確保することができるファイリング用具を提供する。
このための手段として、固着部を嵩上げし、かつ嵩上げした固着部の固着強度を向上させるため、間歇的な多数のピンホールを設置して固着したファイリング用具を提供する。
具体的には、固着部のシート間に切片を挟み込むか又は表表紙側シート又は裏表示側シートのいずれか一方又は双方のシート端をホルダー部側に折りたたんで固着部を嵩上げし、嵩上げした固着部面へ間歇的な多数のピンホールを設置し、当該ピンホールを設置した固着部面を固着して閉部を形成する。
なお、請求項1は、ファイリング用具に設置するポケット部のホルダー部も含むものとする。
また、請求項1においてピンホールには、固着部を縫合することによって生ずる該縫針の縫い穴を含むものとする。なお、固着部を縫合する場合は、必ずしも、固着部の押圧工程は必要ないものとする。
また、請求項において折りたたみ部の横断面が概U字形に折りたたまれたとは、差し込 む資料をある程度多く挿入されても使用することができることを目的として行う。この概 U字形には、折りたたみ部の横断面の角部が直角なもの及び概V字形のものも含むものと する。
差し込む資料が厚くなっても使用することができるファイリング用具を提供できると同時に、差し込む資料が厚くなっても容易に変形したり、破損すること防ぐことができるファイリング用具を提供できる点が従来のファイルに比べて有利な点である。
挿入できる資料厚を確保するためシート縁を折りたたんで嵩上げして固着したファイルの実施方法の1例を示した正面図である。(実施例1) 実施例1の固着部縁の折りたたみ方の1例を示した展開図である。 挿入できる資料厚をさらに確保するため裏表紙側シート縁と表表紙側シート縁の双方の縁を折りたたんだ折りたたみ方の実施方法の1例を示した展開図である。(実施例2) 挿入できる資料厚をさらに確保するため裏表紙側シート縁をN字型に折りたたみ、表表紙側シート縁も折りたたんだ折りたたみ方の実施方法の1例を示した展開図である。(実施例3) 従来のファイルにおいて、挿入できる資料厚を確保するためシート縁を折りたたんで固着したファイルの実施方法の1例を示した正面図である。(実施例4) 固着部面に間歇的な多数のピンホールを設置した1例を示す固着前のピンホール設置箇所の拡大部分正面図である。(実施例4) 固着部面に間歇的な多数の縫合によるピンホールを設置した1例を示す縫合ピンホール設置箇所の拡大部分正面図である。(実施例5) 従来のファイルの1例を示す正面図である。
本発明による実施形態は、嵩上げ方法の違い及び固着方法の違いによって異なる。
実施形態1:嵩上げ方法の実施形態
最初に、嵩上げ方法の違いによる実施例の違いついて述べる。
嵩上げ方法は、表表紙側シートと裏表紙側シートの間に切片を挟む方法、表表紙側シートと裏表紙側シートのいずれか一方又は双方のシート縁をホルダー部側に折りたたんで嵩上げする方法がある。
表表紙側シートと裏表紙側シートのいずれか一方又は双方のシート縁をホルダー部側に折りたたんで嵩上げした1例を示したものが図1、図2、図3、図4、図5である。
なお、嵩上げ方法にはこの他にも、前述した表紙側シートと裏表紙側シートのいずれか一方又は双方の縁をホルダー部側に折りたたんで嵩上げする方法と、前述した切片を挟む方法を組み合わせた嵩上げ方法もある。いずれの嵩上げ方法とするか、嵩上げ位置、嵩上げ高さ、嵩上げ箇所等は、設計事項とする。
実施形態2:固着方法の実施形態
本発明の固着方法は、大きく分けて熱溶着による固着、縫合による固着の2つの実施形態がある。但し、これら2つの固着方法を組み合わせた固着方法、及びこれら2つの固着方法のいずれかの固着方法と接着剤を用いた固着方法を組み合わせた固着方法も本発明の範囲とする。固着部の位置、形、大きさ等は設計事項とする。
間歇的な多数のピンホールの設置は、固着強度を上げるために実施するものである。
接着剤だけを用いた固着方法でも、ピンホールを設置する場合は、本発明の範囲とする。
なお、ピンホールは、特に円形である必要はない。また、ピンホールの形や配置をどう設定するか、ピンホールを規則的に設置するか不規則的に設置するか、数はどの程度設置するか、またピンホール深さはどの程度するか等については、押圧装置の押圧面との関係で決定する必要があり、設計事項とする。
また、間歇的な多数の凹凸面を有する押圧機の押圧面の模様、凹凸面の山と谷の高低差、押圧面への加熱等は、間歇的な多数のピンホールと対応して決定する必要があり、設計事項とする。
なお、ピンホール深さは、必ずしも、表紙側シート、切片又は折りたたみ縁、及び裏表紙側シートすべてを均一に貫通する必要はない。
また、押圧面の凹凸面の山と谷の高低差も、すべてを均一に設定する必要はない。
いずれも、固着強度を上げるための組み合わせを考慮して決定すればよい。
なお、縫合により固着する場合、押圧工程を加え、固着面を均す場合も本発明の範囲とする。
実施形態3:他の折りたたみ部の折りたたみ方法の実施形態
請求項2において、概U字形若しくは概V字形又は概コの字形に折りたたんだとは、固着部の嵩上げ高さに応じて、折りたたみ部において表表紙側シートと裏表紙側シートの隙間を作るために行うものである。
折りたたみ部の断面を概U字形若しくは概V字形又は概コの字形どのような形を選択するか、折りたたみ部付近において表表紙側シートと裏表紙側シートの隙間をどの程度にするかは、設計事項とする。
作動及び使用等
以上の作動及び使用等について説明する。
以上のいずれの実施形態においても、固着部付近に、切片又はシート縁の厚さの隙間ができる。また、この切片又はシート縁は固着されており、挿入した資料はこの切片又はシート縁によって支持される。
従って、挿入する資料厚が、該切片又はシート厚を必要以上にはみださなければ、固着部に無理な力はかからず、容易に変形したり、破損することを防ぐことができる。
また、その他の折りたたみ部においては、表表紙側シートと裏表紙側シートの隙間を作ることができるため、収納した資料は、ファイルに無理な力を及ぼさない。
本発明の最良の実施形態は、実施例2である。
1 嵩上げした固着部
2 嵩上げするシートの折りたたみ部
〜6 嵩上げするシートの折りたたみ部
7 折りたたみ部
8〜9 ピンホール
9−1 縫合
10 切欠部
11 面取部

Claims (3)

  1. ファイリング用具のホルダー部を形成する一方のシートと他方のシートが固着されるに 際して、
    該固着が予定されるシートの間に切片を挟むか又は該固着される側の一方又は双方のシ ート縁が連接延長されかつ該連接延長されたシート縁が折りたたまれて、嵩上げされ
    かつ該固着が予定される箇所に間歇的な多数のピンホール設置されて、固着された
    ことを特徴とするファイリング用具。
  2. 前記固着される箇所を押圧する押圧機の押圧面に間歇的な多数の凹凸面を具備した押圧機 を用いて押圧された請求項1のファイリング用具。
  3. ファイリング用具のホルダー部を形成する折りたたみ部の横断面が概U字形に折りたたま れた請求項1又は請求項2のファイリング用具
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