JP4693790B2 - 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法 - Google Patents

自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4693790B2
JP4693790B2 JP2007001052A JP2007001052A JP4693790B2 JP 4693790 B2 JP4693790 B2 JP 4693790B2 JP 2007001052 A JP2007001052 A JP 2007001052A JP 2007001052 A JP2007001052 A JP 2007001052A JP 4693790 B2 JP4693790 B2 JP 4693790B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
slip signal
correction
driven wheel
motorcycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007001052A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008169700A (ja
Inventor
博一 藤田
智博 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2007001052A priority Critical patent/JP4693790B2/ja
Priority to ES08250062T priority patent/ES2382373T3/es
Priority to AT08250062T priority patent/ATE549199T1/de
Priority to EP08250062A priority patent/EP1944186B1/en
Priority to US11/971,184 priority patent/US7894970B2/en
Publication of JP2008169700A publication Critical patent/JP2008169700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4693790B2 publication Critical patent/JP4693790B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K28/00Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions
    • B60K28/10Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions responsive to conditions relating to the vehicle 
    • B60K28/16Safety devices for propulsion-unit control, specially adapted for, or arranged in, vehicles, e.g. preventing fuel supply or ignition in the event of potentially dangerous conditions responsive to conditions relating to the vehicle  responsive to, or preventing, skidding of wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W10/00Conjoint control of vehicle sub-units of different type or different function
    • B60W10/04Conjoint control of vehicle sub-units of different type or different function including control of propulsion units
    • B60W10/06Conjoint control of vehicle sub-units of different type or different function including control of propulsion units including control of combustion engines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2510/00Input parameters relating to a particular sub-units
    • B60W2510/06Combustion engines, Gas turbines
    • B60W2510/0604Throttle position
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2520/00Input parameters relating to overall vehicle dynamics
    • B60W2520/26Wheel slip
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2520/00Input parameters relating to overall vehicle dynamics
    • B60W2520/26Wheel slip
    • B60W2520/263Slip values between front and rear axle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2710/00Output or target parameters relating to a particular sub-units
    • B60W2710/06Combustion engines, Gas turbines
    • B60W2710/0605Throttle position
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2200/00Type of vehicle
    • B60Y2200/10Road Vehicles
    • B60Y2200/12Motorcycles, Trikes; Quads; Scooters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

本発明は、自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法に関する。
従来、自動二輪車の種々のトラクション制御方法が開示されている(例えば、特許文献1等)。自動二輪車のトラクション制御方法としては、例えば、スリップ率に基づく制御方法が挙げられる。スリップ率に基づく制御方法では、例えば、駆動輪回転速度と従動輪回転速度とからスリップ率が算出される。そして、算出されたスリップ率に応じて車両の駆動力が制御される。
しかしながら、前輪のタイヤ周長と後輪のタイヤ周長との周長比率は、自動二輪車の傾斜角(以下、「バンク角」とする。)に応じて変化する。このため、自動二輪車がスリップしていなくても、自動二輪車を傾斜させると、スリップ率が算出されてしまう。また、自動二輪車がスリップしている場合は、自動二輪車を傾斜させると、実際のスリップの度合いに見合ったスリップ率よりも大きなスリップ率または小さなスリップ率が算出されることとなる。従って、上記方法では、自動二輪車を的確にトラクション制御することができないという問題がある。
上記問題に鑑み、特許文献1では、バンク角を考慮したトラクション制御方法が提案されている。具体的に、特許文献1に記載された自動二輪車のトラクション制御方法では、エンジン回転数の変化幅から加速スリップの程度が判定される。判定されたスリップの程度に応じてエンジンの点火タイミングを遅角させることによってエンジンの出力が制御される。特許文献1に記載された自動二輪車のトラクション制御方法では、バンク角が大きくなるに従ってエンジンの点火タイミングの遅角量が大きくなるように制御される。かつ、バンク時において、エンジンの回転数の変化幅が大きくなるに従ってエンジンの点火タイミングの遅延量がさらに大きくなるように制御される。
上記方法によれば、バンク時にはエンジンの出力が抑えられ、バンク時の駆動輪のスリップが防止される、と特許文献1に記載されている。
特開平8−232697号公報
しかしながら、前輪のタイヤ周長と後輪のタイヤ周長との周長比率は、バンク角にのみ依存するものではない。例えば、自動二輪車の速度が変化し、タイヤの膨張率が変化すると、上記周長比率も変化する。このため、特許文献1に記載されたトラクション制御方法でも、自動二輪車を的確にトラクション制御することができないという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、自動二輪車のより的確なトラクション制御を実現することにある。
本発明に係る自動二輪車は、駆動源と、駆動源により駆動される駆動輪と、従動輪と、制御部と、を備えている。本発明に係る自動二輪車は、駆動輪速度センサと、従動輪速度センサと、をさらに備えている。駆動輪速度センサは、駆動輪の速度を検出する。従動輪速度センサは、従動輪の速度を検出する。制御部は、補正後スリップ信号に基づいて駆動源を制御する。補正後スリップ信号は、補正前スリップ信号から、補正前スリップ信号の低周波成分を減算したものである。補正前スリップ信号は、駆動輪速度センサにより検出される駆動輪の速度から従動輪速度センサにより検出される従動輪の速度を減算して得られる。
本発明に係る制御装置は、駆動源と、駆動源により駆動される駆動輪と、従動輪と、駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、を備えた自動二輪車を制御するためのものである。本発明に係る制御装置は、補正後スリップ信号に基づいて駆動源を制御する。補正後スリップ信号は、補正前スリップ信号から、補正前スリップ信号の低周波成分を減算したものである。補正前スリップ信号は、駆動輪速度センサにより検出される駆動輪の速度から従動輪速度センサにより検出される従動輪の速度を減算して得られる。
本発明に係るスリップ量検出装置は、駆動源と、駆動源により駆動される駆動輪と、従動輪と、駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、を備えた自動二輪車のスリップ量を検出するためのものである。本発明に係るスリップ量検出装置は、駆動輪速度センサにより検出される駆動輪の速度から従動輪速度センサにより検出される従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、補正前スリップ信号の低周波成分を減算することにより自動二輪車のスリップ量を検出する。
本発明に係る制御方法は、駆動源と、駆動源により駆動される駆動輪と、従動輪と、駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、を備えた自動二輪車を制御する方法に関する。本発明に係る制御方法は、補正後スリップ信号に基づいて駆動源を制御する。補正後スリップ信号は、補正前スリップ信号から、補正前スリップ信号の低周波成分を減算したものである。補正前スリップ信号は、駆動輪速度センサにより検出される駆動輪の速度から従動輪速度センサにより検出される従動輪の速度を減算して得られる。
本発明に係るスリップ量検出方法は、駆動源と、駆動源により駆動される駆動輪と、
従動輪と、駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、を備えた自動二輪車のスリップ量を検出する方法である。本発明に係るスリップ量検出方法は、駆動輪速度センサにより検出される駆動輪の速度から従動輪速度センサにより検出される従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、補正前スリップ信号の低周波成分を減算することにより自動二輪車のスリップ量を検出する。
本発明によれば、自動二輪車のより的確なトラクション制御が実現される。
《実施形態1》
以下、本実施形態1に係る自動二輪車1について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を実施した自動二輪車の例として、図1に示すモータサイクルタイプの自動二輪車1を挙げて説明する。しかし、本発明に係る自動二輪車は、これに限定されるものではない。本発明に係る自動二輪車は、例えば、所謂モータサイクルタイプ以外の自動二輪車(所謂モペットタイプ、スクータータイプ、オフロードタイプの自動二輪車等)であってもよい。
−自動二輪車1の構成−
図1は、本実施形態1に係る自動二輪車1の左側面図である。まず、図1を参照しながら、自動二輪車1の概略構成について説明する。なお、下記説明において、前後左右の方向は、シート9に着座した乗員から視た方向をいうものとする。
自動二輪車1は、車体フレーム2と、を備えている。車体フレーム2は、ステアリングヘッドパイプ2aを有する。ステアリングヘッドパイプ2aの下方端には、フロントフォーク3を介して、前輪4が回転自在に取り付けられている。また、フロントフォーク3には、前輪4の上方および後方を覆うフロントフェンダー5が取り付けられている。
車体フレーム2の後方端部には、スイングアーム6が揺動可能に取り付けられている。スイングアーム6の後方端部には、後輪7が回転可能に取り付けられている。
車体フレーム2の上面および側面の一部は、車体カバー8により被覆されている。前後方向に関して、車体カバー8の中央よりもやや後寄りの部分には、シート9が取り付けられている。
車体フレーム2には、エンジンユニット10が懸架されている。エンジンユニット10は、駆動源としてのエンジン10a(ここでは、エンジン10aが内燃機関である場合について説明する。しかし、エンジン10aは、モーターエンジンであってもよい。)や、クラッチ(図示せず)、変速機(図示せず)等により構成されている。
図2に示すように、エンジン10aの吸気管10bには、電子制御式のスロットルバルブ12が配置されている。スロットルバルブ12には、スロットル開度センサ13が接続されている。スロットルバルブ12の開度(スロットル開度)は、このスロットル開度センサ13によって検出される。スロットル開度センサ13は、後に詳述するECU20のCPU21に接続されている。
また、このスロットルバルブ12には、スロットル駆動アクチュエータ(図2には、図示せず。図3参照)が接続されている。スロットルバルブ12は、このスロットル駆動アクチュエータによって駆動される。スロットル駆動アクチュエータは、CPU21に接続されており、アクセルグリップ2bの回転度合い等に応じて、CPU21によって駆動される。
エンジンユニット10において生じる駆動力は、チェーンやベルト、ドライブシャフト等の駆動力伝達手段11によって後輪7に伝えられる。このため、本実施形態1では、後輪7が駆動輪を構成している。一方、前輪4が従動輪を構成している。なお、後輪7の幅(詳細には、自動二輪車1の停止時における後輪7の断面幅)と前輪4の幅(詳細には、自動二輪車1の停止時における前輪4の断面幅)とは、相互に等しくてもよい。後輪7の幅と前輪4の幅とは、相互に異なっていてもよい。また、後輪7は、1つの車輪により構成されていてもよい。後輪7は、車幅方向に並列された複数の車輪により構成されていてもよい。
前後方向に関して、車体カバー8のシート9より後方の部分には、ECU(エンジンコントロールユニット)20が取り付けられている。このECU20は、エンジンユニット10を制御するためのものである。また、自動二輪車1には、従動輪速度センサ31と、駆動輪速度センサ32とが設けられている。従動輪速度センサ31は、前輪4の速度を検出する。駆動輪速度センサ32は、後輪7の速度を検出する。さらに、自動二輪車1には、エンジン10aの点火タイミング等を調整する駆動力調整手段33が設けられている。本実施形態1では、この駆動力調整手段33とECU20とによって制御部が構成されている。
−ECU20の構成−
図3はECU20の構成図である。図3に示すように、ECU20は、CPU21と、駆動回路24とを備えている。CPU21は、メモリ23を備えている。CPU21と駆動回路24とは、演算部を構成している。メモリ23は、各種設定等を記憶している。なお、メモリ23とは別に、ハードディスク等の記憶装置を設けてもよい。
CPU21は、ローパスフィルタ処理(LPF処理)を行う。なお、説明の便宜上、図3等においては、CPU21内にローパスフィルタ(LPF)22を図示しているが、本実施形態では、ローパスフィルタ22としての回路が個別に設けられているわけではない。但し、本発明はこの構成に限定されるものではなく、ローパスフィルタ22を個別の回路として設けてもよい。
CPU21は、スロットル開度センサ13と、従動輪速度センサ31と、駆動輪速度センサ32と、駆動回路24とに接続されている。駆動回路24は、駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とにも接続されている。
上述のように、スロットル駆動アクチュエータ14は、スロットルバルブ12を駆動するためのものである。具体的には、スロットル開度センサ13によって検出されたスロットル開度やアクセルグリップ2bの回転度合い等に応じた駆動回路24から制御信号がスロットル駆動アクチュエータ14に対して出力される。スロットル駆動アクチュエータ14は、その制御信号に基づいてスロットルバルブ12を駆動する。
−本実施形態1におけるトラクション制御の概要−
本実施形態1におけるトラクション制御は、自動二輪車1を傾斜させた際に生じるスリップを効果的に抑制するものである。後輪7の速度(駆動輪速度)から前輪4の速度(従動輪速度)を減算して得られるスリップ信号は、自動二輪車1を傾けたことに起因する成分(以下、「リーン成分」とする。)と、前輪4および後輪7のうちの少なくとも一方がスリップしたことに起因する成分(以下、「スリップ成分」とする。)と、に大別される。リーン成分は、自動二輪車1の傾きが変化しないときには生じない。リーン成分は、運転者が自動二輪車1を傾ける操作を行い、自動二輪車1の傾きが変化しているときに生じる。すなわち、リーン成分は、運転者が自動二輪車1を傾ける操作をすることによって生じる。通常、運転者の自動二輪車1を傾ける操作はそれほど速く行われるものではない。このため、リーン成分は、スリップ成分よりも周波数が低い。本発明者らは、鋭意研究の結果、このリーン成分とスリップ成分との周波数の相違を初めて見いだし、本実施形態をなすに至った。
本実施形態1におけるトラクション制御方法は、後輪7の速度(駆動輪速度)から前輪4の速度(従動輪速度)を減算して得られたスリップ信号(補正前スリップ信号)から、リーン成分である低周波成分を減算して得られる補正後スリップ信号に基づいてエンジン10aを制御する方法である。以下、図4を参照しながら、本実施形態1におけるトラクション制御の具体的内容について詳細に説明する。
−実施形態1におけるトラクション制御の具体的内容−
図4は、本実施形態1におけるトラクション制御を表すブロック線図である。図4に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
また、CPU21は、補正前スリップ信号に対してローパスフィルタ処理を施して、補正前スリップ信号の低周波成分のみを取り出す。ここで、低周波成分とは、リーン成分と推測される成分である。具体的には、低周波成分は、補正前スリップ信号のうち、スリップ成分の周波数よりも低い周波数の成分である。低周波成分のカットオフ周波数は、自動二輪車1のタイプや走行する路面の状況等を考慮して適宜設定することができる。例えば、低周波成分のカットオフ周波数は、5Hzや3Hzとすることができる。つまり、低周波成分を、例えば、周波数が5Hz以下または3Hz以下の成分と設定することができる。
CPU21は、取り出した低周波成分(リーン成分と推測される部分)を補正前スリップ信号から減算して補正後スリップ信号を得る。CPU21は、この補正後スリップ信号を駆動回路24に対して出力する。
駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14と(図3参照)に対して出力する。この駆動力制御手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とによって、エンジン10aの出力が制御される。具体的には、駆動力調整手段33は、この制御信号に応じてエンジン10aを制御する。詳細には、駆動力調整手段33は、エンジン10aの点火タイミング(エンジン10aの回転数)を制御信号に応じて調節する。例えば、エンジン10aの点火タイミングを制御信号に応じて遅らせてもよい。一方、スロットル駆動アクチュエータ14は、駆動回路24から出力される制御信号に応じてスロットルバルブ12の開度(スロットル開度)を調整する。但し、本発明において、エンジン10aの出力する駆動力を調整する方法は特に限定されない。
図5〜図7は、本実施形態1のトラクション制御を行った際の前輪4、後輪7の速度および補正後の前輪4と後輪7との速度差等の例示である。図5は、前輪4の速度(従動輪速度)、後輪7の速度(駆動輪速度)および補正前スリップ信号(補正前の前輪4と後輪7との速度差)を示すグラフである。また、図6は、補正前スリップ信号と、推測されるリーン成分(すなわち、低周波成分)とを示すグラフである。図7は、補正前スリップ信号と、トラクション制御された後の補正後の前輪4と後輪7との速度差とを示すグラフである。図7より、本実施形態1のトラクション制御をすることによって、より的確なスリップ信号が得られることが分かる。
−作用および効果−
以上説明したように、補正前スリップ信号から低周波成分(リーン成分と推測される部分)を除去し、スリップ成分と推測される補正後スリップ信号に基づいてエンジン10aが制御される。このため、的確にスリップが抑制される。
仮に、スリップ成分に低周波成分が含まれる場合は、補正後スリップ信号には、そのスリップ成分の低周波成分が含まれないこととなる。このため、スリップの度合いに見合ったエンジン10aの制御がなされない虞がある。その結果、比較的低い周波数のスリップが生じる虞がある。しかしながら、比較的低い周波数のスリップには運転者は比較的容易に対応することができる。このため、自動二輪車1の運転に大きな支障は生じない。すなわち、本実施形態1に係るトラクション制御方法では、スリップを完全には防止できない場合もあるが、運転者の対応が困難な比較的高い周波数のスリップは少なくとも効果的に抑制される。これにより、走行安定性の高い自動二輪車1が実現される。
補正後スリップ信号の算出方法は、特に限定されないが、補正後スリップ信号は、本実施形態1のようにローパスフィルタ処理を行うことによって、容易かつ安価に算出することができる。
なお、自動二輪車1のバンク角は、正確に検出することが困難である。自動二輪車1の走行速度によって前輪4および後輪7の膨張度合いが相互に異なるためである。よって、特許文献1に記載の制御方法のように、バンク角に基づいて行うトラクション制御方法では、十分にスリップを抑制することができない。また、運転者による制御が困難な比較的高い周波数のスリップが生じる虞もある。さらに、バンク角検出センサは比較的高価である。このため、自動二輪車1のコストが上昇する。一方、従動輪速度センサ31および駆動輪速度センサ32は、多くの自動二輪車1に備わっている。また、従動輪速度センサ31や駆動輪速度センサ32は比較的安価である。このため、本実施形態1に係るトラクション制御方法は、自動二輪車1のコストを大きく上昇させることなく実施することができる。
《変形例1》
上記実施形態1では、ローパスフィルタ処理を行うことによって補正後スリップ信号を算出する例について説明した。しかし、本発明において補正後スリップ信号の算出方法は特に限定されない。本変形例1では、ハイパスフィルタ処理を行うことによって補正後スリップ信号を算出する例について説明する。なお、本変形例1の説明において、図1および図2は上記実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図8は、本変形例1におけるECU20の構成図である。本変形例1において、ECU20は、CPU21と、駆動回路24とを備えている。CPU21は、メモリ23を備えている。
本実施形態では、CPU21は、ハイパスフィルタ処理(HPF処理)を行う。なお、説明の便宜上、図8等においては、CPU21内にハイパスフィルタ(HPF)25を図示しているが、本実施形態では、ハイパスフィルタ25としての回路が個別に設けられているわけではない。但し、本発明はこの構成に限定されるものではなく、ハイパスフィルタ25を個別の回路として設けてもよい。
図9は、本変形例1におけるトラクション制御を表すブロック線図である。図9に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
CPU21は、補正前スリップ信号から高周波成分のみを取り出す。ここで、補正前スリップ信号の高周波成分とは、補正前スリップ信号から上記実施形態1の低周波成分を除いた成分である。すなわち、補正前スリップ信号のうち、スリップ成分と推測される部分である。本変形例1では、この高周波成分が補正後スリップ信号となる。
CPU21は、高周波成分(補正後スリップ信号)を駆動回路24に対して出力する。駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14と(図8参照)に対して出力する。駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とは、この制御信号に応じてエンジン10aを制御する。
以上のようにハイパスフィルタ処理も行って補正後スリップ信号を算出するようにしてもよい。
《実施形態2》
図10は本実施形態2におけるECU20の構成図である。図11は、実施形態2におけるトラクション制御を表すブロック線図である。図10および図11を参照しながら、本実施形態2におけるECU20の構成およびトラクション制御について説明する。なお、本実施形態2の説明において、図1および図2は上記実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態2におけるECU20は、CPU21と、駆動回路24とを備えている。CPU21は、上記実施形態1と同様にローパスフィルタ処理(LPF処理)を行う。また、CPU21は、後に詳述するように、制限データに基づいて制限処理を行う。CPU21は、メモリ23を備えている。なお、CPU21とは別に、制限処理を行う制限部(制限回路)を設けてもよい。
本実施形態2では、メモリ23には、補正前スリップ信号の上限値および下限値に関するデータ(以下、「制限データ」という。)が記憶されている。具体的に、制限データは、図12および図13に例示するような、前輪4の速度と後輪7の速度との少なくとも一方に相関する補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データ(前輪4の速度と後輪7の速度との少なくとも一方と、補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データとの相関関係)であってもよい。具体的には、制限データは、例えば、後輪7の速度(駆動輪速度)に相関する補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データであってもよい。また、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値に相関する補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データであってもよい。ここでは、制限データを、前輪4の速度(従動輪速度)と、補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データと、の相関関係とする例について説明する。
−実施形態2におけるトラクション制御−
図11に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
CPU21は、メモリ23に記憶されている制限データと、従動輪速度(制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、駆動輪速度との相関関係である場合は、駆動輪速度。制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値との相関関係である場合は、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値。)とから、従動輪速度(若しくは、駆動輪速度または従動輪速度と駆動輪速度との平均値)に応じた補正前スリップ信号の上限値および下限値を得る。
CPU21は、制限処理を行う。具体的に、CPU21は、補正前スリップ信号の大きさが上記下限値以上かつ上限値以下となるように補正前スリップ信号を制限する。具体的には、補正前スリップ信号のうち、下限値以上かつ上限値以下の部分は、そのままとし、一方、補正前スリップ信号のうち、下限値よりも小さい部分は、当該下限値とする。また、補正前スリップ信号のうち、上限値よりも大きい部分は、当該上限値とする。
例えば、図12および図13に基づくと、前輪4の速度(従動輪速度)が時速100kmであれば、CPU21は、補正前スリップ信号の上限値は、時速10kmと判断する。また、CPU21は、補正前スリップ信号の下限値は、時速−5kmと判断する。このため、CPU21は、補正前スリップ信号のうち、時速が10kmを超える部分(時間域)は、時速10kmとする。CPU21は、補正前スリップ信号のうち、時速が−5kmよりも低い部分(時間域)は、時速−5kmとする。
なお、補正前スリップ信号の上限値および下限値とは、駆動輪速度と従動輪速度との差の上限値および下限値である。例えば、従動輪速度センサ31や駆動輪速度センサ32が速度を電圧により検知するような場合において、補正スリップ信号の上限値および下限値は、検知される電圧の上限値や下限値ではない。
CPU21は、ローパスフィルタ処理を行う。具体的には、CPU21は、上記のように制限された補正前スリップ信号から低周波成分(実施形態1における低周波成分と同じ。すなわち、リーン成分と推測される部分)のみを取り出す。そして、CPU21は、補正前スリップ信号から、この低周波成分を減算し、補正後スリップ信号を得る。CPU21は、その補正後スリップ信号を駆動回路24に対して出力する。
駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14と(図10参照)に対して出力する。この駆動力制御手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とによって、エンジン10aの出力が制御される。
−作用および効果−
本実施形態2のように、ローパスフィルタ処理前の補正前スリップ信号の大きさを事前に制限しておくことによって、長期間にわたって過大なスリップが生じたときにも、トラクション制御が的確になされる。
長期間にわたってスリップし続けると、検出される補正前スリップ信号のうちのスリップ成分の周波数が低下する。このため、制限処理を行わなければ、補正前スリップ信号のスリップ成分はローパスフィルタ処理によってトラップされる。その結果、トラクション制御がされなくなる。従って、過大なスリップが発生し、瞬時にはスリップ状態から脱せないような場合には、途中からトラクション制御がされなくなり、自動二輪車1がスリップし続けることとなる。
それに対して、本実施形態2では、ローパスフィルタ処理に先立って補正前スリップ信号の大きさが制限される。このため、ローパスフィルタ処理によって長期にわたるスリップに起因するスリップ成分がトラップされない。その結果、長期間にわたって過大なスリップが生じたときにも、的確にトラクション制御がなされる。
ところで、補正前スリップ信号(前輪4の速度と後輪7の速度との差)の上限値および下限値は、車速によって異なる。車速(従動輪速度でもよい)が速くなるほど補正前スリップ信号の上限値および下限値も大きくなる。例えば、時速30kmで走行中と時速100kmで走行中とを比較すると、時速100kmで走行中の方が、補正前スリップ信号の上限値および下限値は大きくなる。このため、車速(従動輪速度でもよい)に対して一定の制限データを用いたのでは、車速によっては、的確なトラクション制御がされない虞がある。
本実施形態2では、従動輪速度(車速、駆動輪速度、従動輪速度と駆動輪速度との平均値等でもよい)に相関する制限データを用いている。このため、自動二輪車1の車速がどのような場合にも、的確にトラクション制御がなされる。
《実施形態3》
図14は本実施形態3におけるECU20の構成図である。図15は、実施形態3におけるトラクション制御を表すブロック線図である。図14および図15を参照しながら、本実施形態3におけるECU20の構成およびトラクション制御について説明する。なお、本実施形態3の説明において、図1および図2は上記実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1、2と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態3におけるECU20は、CPU21と、駆動回路24とを備えている。CPU21は、上記実施形態1と同様にローパスフィルタ処理(LPF処理)を行う。また、CPU21は、後に詳述するように、制限データに基づいて制限処理を行う。CPU21は、メモリ23を備えている。なお、CPU21とは別に、制限処理を行う制限部(制限回路)を設けてもよい。
本実施形態3では、メモリ23には、制限データと共に、図16および図17に例示するような、前輪4の速度(従動輪速度)、後輪7の速度(駆動輪速度)、スロットル開度およびエンジントルクのうちの少なくともひとつと時定数の相関関係に関するデータ(時定数データ)が記憶されている。具体的には、本実施形態3では、図16および図17に示すように、前輪4の速度(従動輪速度)と時定数との相関関係がメモリ23に記憶されている例について説明する。しかし、時定数データは、例えば、時定数と後輪7の速度(駆動輪速度)との相関関係であってもよい。また、時定数データは、例えば、時定数と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値と、の相関関係であってもよい。時定数データは、例えば、エンジントルクとの相関関係であってもよい。なお、エンジントルクは、スロットル開度とエンジン10aの回転数等から推測することができる。
ここで、時定数データは、自動二輪車1の車速によって運転者の自動二輪車1を傾ける動作の速さが異なることに着目して設定されたものである。自動二輪車1を傾ける動作が比較的速くなる(と予測される)比較的遅い車速(従動輪速度)域では、比較的小さな時定数が設定されている。一方、自動二輪車1を傾ける動作が比較的遅くなる(と予測される)比較的速い車速域(従動輪速度域)では、比較的大きな時定数が設定されている。
−実施形態3におけるトラクション制御−
図15に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
CPU21は、メモリ23に記憶されている制限データ(実施形態2において説明したものと同じ)と、従動輪速度(制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、駆動輪速度との相関関係である場合は、駆動輪速度。制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値との相関関係である場合は、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値。)とから、従動輪速度(若しくは、駆動輪速度または従動輪速度と駆動輪速度との平均値)に応じた補正前スリップ信号の上限値および下限値を得る。
CPU21は、上記実施形態2と同様に、制限処理を行う。具体的に、CPU21は、補正前スリップ信号の大きさが上記下限値以上かつ上限値以下となるように補正前スリップ信号を制限する。
また、CPU21は、メモリ23に記憶された時定数データ(例えば、図16および図17に示すような時定数に関するデータ)を読み込む。CPU21は、その時定数データと、従動輪速度(時定数データが、時定数と駆動輪速度との相関関係である場合は、駆動輪速度。時定数データが、時定数と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値と、の相関関係である場合は、従動輪速度と駆動輪速度との平均値。)とから、時定数データに基づくカットオフ周波数を算出する。
例えば、図16および図17に基づくと、前輪4の速度(従動輪速度)が時速30kmである場合は、時定数が0.5Hzと判断される。すなわち、CPU21は、カットオフ周波数を0.5Hzとする。
CPU21は、上記カットオフ周波数に基づいて、上記のように制限された補正前スリップ信号から低周波成分(実施形態1における低周波成分と同じ。すなわち、リーン成分と推測される部分)のみを取り出す。
CPU21は、補正前スリップ信号から、上記低周波成分を減算し、補正後スリップ信号を得る。そして、CPU21は、その補正後スリップ信号を駆動回路24に対して出力する。駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14と(図14参照)に対して出力する。この駆動力制御手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とによって、エンジン10aの出力が制御される。
−作用および効果−
上述のように、一般的に、運転者が自動二輪車1を傾ける操作に基づくリーン成分の周波数は比較的低い値であり、スリップ成分とは周波数を大きく異にする。このため、上記実施形態1のようにカットオフ周波数を一定にすることも考えられる。
しかしながら、自動二輪車1の車速によって、運転者が自動二輪車1を傾ける操作の速さも異なる。例えば、自動二輪車1の車速が比較的遅いときは、自動二輪車1を比較的迅速に傾ける操作も可能である。一方、自動二輪車1の車速が比較的速いときは、自動二輪車1を迅速に傾けることは困難であり、通常はゆっくり傾ける。このため、自動二輪車1の車速によってリーン成分の周波数は異なる。
本実施形態3では、時定数データに基づいてカットオフ周波数が算出される。このため、自動二輪車1の車速に応じて、補正前スリップ信号からリーン成分をより的確に減算することができる。従って、より好適なトラクション制御が可能となる。
なお、本実施形態3では、ローパスフィルタ処理を行う構成例について説明したが、上記変形例1のように、ハイパスフィルタ処理を行うようにしてもよい。
《変形例3》
上記実施形態3では、従動輪速度と時定数との相関関係である時定数データに基づいてカットオフ周波数を算出する例について説明した。しかし、カットオフ周波数の算出は、他種の時定数データに基づいて算出するようにしてもよい。本変形例3では、スロットル開度と時定数との相関関係である時定数データに基づいてカットオフ周波数を算出する例について、図18および図19を参照しながら説明する。また、変形例4では、エンジン(駆動源)10aのトルクと時定数との相関関係である時定数データに基づいてカットオフ周波数を算出する例について、図21および図22を参照しながら説明する。
なお、本変形例3の説明において、図1および図2は上記実施形態1と共通に参照する。図14は上記実施形態3と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1〜3および変形例1、2と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
−変形例3におけるトラクション制御−
図18に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
CPU21は、メモリ23に記憶されている制限データ(実施形態2において説明したものと同じ)と、従動輪速度(制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、駆動輪速度との相関関係である場合は、駆動輪速度。制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値との相関関係である場合は、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値。)とから、従動輪速度(若しくは、駆動輪速度または従動輪速度と駆動輪速度との平均値)に応じた補正前スリップ信号の上限値および下限値を得る。
CPU21は、上記実施形態2と同様に、補正前スリップ信号の大きさが上記下限値以上かつ上限値以下となるように補正前スリップ信号を制限する。また、CPU21は、図19および図20に例示するようなメモリ23に記憶された時定数データを読み込む。CPU21は、その時定数データと、スロットル開度センサ13によって検出されたスロットル開度とから、時定数データに基づくカットオフ周波数を算出する。
CPU21は、上記算出されたカットオフ周波数に基づいて、上記のように制限された補正前スリップ信号から低周波成分(実施形態1における低周波成分と同じ。すなわち、リーン成分と推測される部分)のみを取り出す。
CPU21は、補正前スリップ信号から、低周波成分を減算し、補正後スリップ信号を得る。そして、CPU21は、その補正後スリップ信号を駆動回路24に対して出力する。駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14と(図14参照)に対して出力する。この駆動力制御手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とによって、エンジン10aの出力が制御される。
《変形例4》
以下、変形例4におけるECU20の構成およびトラクション制御について説明する。なお、本変形例4の説明において、図1および図2は上記実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1〜3および変形例1、2と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図21は、本変形例4におけるECU20の構成図である。本変形例4におけるECU20は、トルク検出部34を有する点においてのみ、上記実施形態3のECU20と異なる。トルク検出部34は、エンジン10aのトルクを検出する。トルク検出部34は、検出したエンジン10aのトルクをCPU21に対して出力する。
−変形例4におけるトラクション制御−
図22に示すように、従動輪速度センサ31は、CPU21に対して、前輪4の速度(従動輪速度)を出力する。駆動輪速度センサ32は、CPU21に対して、後輪7の速度(駆動輪速度)を出力する。CPU21は、駆動輪速度から従動輪速度を減算し、補正前スリップ信号を得る。
CPU21は、メモリ23に記憶されている制限データ(実施形態2において説明したものと同じ)と、従動輪速度(制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、駆動輪速度との相関関係である場合は、駆動輪速度。制限データが、補正前スリップ信号の上限値および下限値と、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値との相関関係である場合は、前輪4の速度(従動輪速度)と後輪7の速度(駆動輪速度)との平均値。)とから、従動輪速度(若しくは、駆動輪速度または従動輪速度と駆動輪速度との平均値)に応じた補正前スリップ信号の上限値および下限値を得る。
CPU21は、上記実施形態2と同様に、補正前スリップ信号の大きさが上記下限値以上かつ上限値以下となるように補正前スリップ信号を制限する。また、CPU21は、メモリ23に記憶された時定数データを読み込む。本変形例4では、時定数データは、エンジン10aのトルクと時定数との相関関係である。CPU21は、その時定数データと、トルク検出部34によって検出された駆動源トルクとから、時定数データに基づくカットオフ周波数を算出する。
CPU21は、上記算出されたカットオフ周波数に基づいて、上記のように制限された補正前スリップ信号から低周波成分(実施形態1における低周波成分と同じ。すなわち、リーン成分と推測される部分)のみを取り出す。
CPU21は、補正前スリップ信号から、低周波成分を減算し、補正後スリップ信号を得る。そして、CPU21は、その補正後スリップ信号を駆動回路24に対して出力する。駆動回路24は、補正後スリップ信号に応じた制御信号を駆動力調整手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とに対して出力する。この駆動力制御手段33とスロットル駆動アクチュエータ14とによって、エンジン10aの出力が制御される。
以上、本発明の好ましい形態の例について説明したが、補正前スリップ信号は、駆動輪速度から従動輪速度を減算して得られるものに限定されない。補正前スリップ信号は、駆動輪速度と従動輪速度とから算出されるスリップに相関する信号である限りにおいて特に限定されない。例えば、補正前スリップ信号は、駆動輪速度を従動輪速度で除算して得られるものであってもよい。
本発明は自動二輪車に有用である。
実施形態1に係る自動二輪車の左側面図である。 スロットルバルブ12を表す模式図である。 実施形態1におけるECUの構成図である。 実施形態1におけるトラクション制御を表すブロック線図である。 前輪4の速度、後輪7の速度および補正前スリップ信号を表すグラフである。 補正前スリップ信号と、推測されるリーン成分とを示すグラフである。 補正前スリップ信号と、トラクション制御された後の補正後の前輪4と後輪7との速度差とを示すグラフである。 変形例1におけるECUの構成図である。 変形例1におけるトラクション制御を表すブロック線図である。 実施形態2におけるECUの構成図である。 実施形態2におけるトラクション制御を表すブロック線図である。 前輪の速度(従動輪速度)に相関する補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データを例示する表である。 前輪の速度(従動輪速度)に相関する補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データを例示するグラフである。 実施形態3におけるECUの構成図である。 実施形態3におけるトラクション制御を表すブロック線図である。 前輪4の速度に相関する時定数データを例示する表である。 前輪4の速度に相関する時定数データを例示するグラフである。 変形例3におけるトラクション制御を表すブロック線図である。 スロットル開度に相関する時定数データを例示する表である。 スロットル開度に相関する時定数データを例示するグラフである。 変形例4におけるECUの構成図である。 変形例4におけるトラクション制御を表すブロック線図である。
符号の説明
1 自動二輪車
4 前輪(従動輪)
7 後輪(駆動輪)
10 エンジンユニット
10a エンジン(駆動源)
11 駆動力伝達手段
12 スロットルバルブ
13 スロットル開度センサ
14 スロットル駆動アクチュエータ
16 シート
20 ECU(制御部:ECU20+駆動力調整手段33)
21 CPU(演算部:CPU21+駆動回路24)
22 ローパスフィルタ
23 記憶装置
24 駆動回路
25 ハイパスフィルタ
26 制限部
31 従動輪速度センサ
32 駆動輪速度センサ
33 駆動力調整手段(駆動力調整部)
34 トルク検出部

Claims (19)

  1. 駆動源と、前記駆動源により駆動される駆動輪と、従動輪と、制御部と、を備えた自動二輪車であって、
    前記駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、
    前記従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度と、前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度とから算出される補正前スリップ信号から、前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算した補正後スリップ信号に基づいて前記駆動源を制御する自動二輪車。
  2. 前記補正前スリップ信号は、前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度から前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度を減算して得られる請求項1に記載の自動二輪車。
  3. 前記補正前スリップ信号は、前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度を前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度で除算して得られる請求項1に記載の自動二輪車。
  4. 前記低周波成分は、周波数が5ヘルツ以下の成分である請求項1に記載の自動二輪車。
  5. 前記制御部は、
    前記補正前スリップ信号から前記低周波成分を取り出すローパスフィルタと、
    前記補正後スリップ信号に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有し、
    前記演算部は、前記補正前スリップ信号を算出すると共に、前記補正前スリップ信号を前記ローパスフィルタに対して出力し、かつ、前記ローパスフィルタにおいて取り出された前記低周波成分を前記補正前スリップ信号から減算することにより前記補正後スリップ信号を得る請求項1に記載の自動二輪車。
  6. 前記制御部は、
    前記補正後スリップ信号に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有し、
    前記演算部は、前記補正前スリップ信号を算出すると共に、前記補正前スリップ信号から前記低周波成分を取り出し、かつ、前記低周波成分を前記補正前スリップ信号から減算することにより前記補正後スリップ信号を得る請求項1に記載の自動二輪車。
  7. 前記制御部は、
    前記補正前スリップ信号から前記低周波成分を除く高周波成分を取り出すハイパスフィルタと、
    前記補正前スリップ信号を算出すると共に、前記補正前スリップ信号を前記ハイパスフィルタに対して出力し、かつ、前記ハイパスフィルタにおいて取り出された前記高周波成分に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有する請求項1に記載の自動二輪車。
  8. 前記制御部は、
    前記補正前スリップ信号を算出すると共に、前記補正前スリップ信号から前記低周波成分を除く高周波成分を取り出し、かつ、前記高周波成分に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有する請求項1に記載の自動二輪車。
  9. 前記制御部は、
    前記補正前スリップ信号の上限値および下限値に関する制限データを記憶する記憶部と、
    前記制限データに基づいて、前記補正前スリップ信号の大きさが前記下限値以上前記上限値以下となるように前記補正前スリップ信号を制限する制限部と、
    前記補正前スリップ信号から前記制限後の補正前スリップ信号の低周波成分を減算した前記補正後スリップ信号に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有する請求項1に記載の自動二輪車。
  10. 前記制御部は、前記制限後の補正前スリップ信号から前記低周波成分を取り出すローパスフィルタをさらに有し、
    前記演算部は、前記ローパスフィルタにおいて取り出された前記制限後の補正前スリップ信号の前記低周波成分を前記補正前スリップ信号から減算して前記補正後スリップ信号を得る請求項9に記載の自動二輪車。
  11. 前記制限データは、前記駆動輪の速度および前記従動輪の速度の少なくとも一方と、前記補正前スリップ信号の上限値データおよび下限値データとの相関関係である請求項9に記載の自動二輪車。
  12. スロットル開度を検出するスロットル開度センサと、
    前記駆動源のトルクを検出するトルク検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記駆動輪の速度、前記従動輪の速度、スロットル開度および前記駆動源のトルクのうちの少なくともひとつと時定数との相関関係である時定数データを記憶する記憶部と、
    前記補正後スリップ信号に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有し、
    前記演算部は、前記補正前スリップ信号から、前記時定数データに基づくカットオフ周波数でカットオフされた前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算して前記補正後スリップ信号を得る請求項1に記載の自動二輪車。
  13. 前記制御部は、
    前記駆動輪の速度、前記従動輪の速度、スロットル開度および前記駆動源のトルクのうちの少なくともひとつと時定数との相関関係である時定数データと、前記補正前スリップ信号の上限値および下限値に関する制限データと、を記憶する記憶部と、
    前記制限データに基づいて、前記補正前スリップ信号の大きさが前記下限値以上前記上限値以下となるように前記補正前スリップ信号を制限する制限部と、
    前記補正後スリップ信号に応じた制御信号を出力する演算部と、
    前記制御信号に応じて前記駆動源を制御する駆動力調整部と、
    を有し、
    前記演算部は、前記補正前スリップ信号から、前記時定数データに基づくカットオフ周波数でカットオフされた前記制限後の補正前スリップ信号の低周波成分を減算して前記補正後スリップ信号を得る請求項1に記載の自動二輪車。
  14. 前記駆動輪の幅と前記従動輪の幅とは相互に異なる請求項1に記載の自動二輪車。
  15. 前記後輪は1または複数の車輪で構成されている請求項1に記載の自動二輪車。
  16. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動される駆動輪と、
    従動輪と、
    前記駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、
    前記従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、
    を備えた自動二輪車の制御装置であって、
    前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度から前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算した補正後スリップ信号に基づいて前記駆動源を制御する制御装置。
  17. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動される駆動輪と、
    従動輪と、
    前記駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、
    前記従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、
    を備えた自動二輪車のスリップ量検出装置であって、
    前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度から前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算することにより前記自動二輪車のスリップ量を検出するスリップ量検出装置。
  18. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動される駆動輪と、
    従動輪と、
    前記駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、
    前記従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、
    を備えた自動二輪車を制御する方法であって、
    前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度から前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算した補正後スリップ信号に基づいて前記駆動源を制御する自動二輪車の制御方法。
  19. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動される駆動輪と、
    従動輪と、
    前記駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサと、
    前記従動輪の速度を検出する従動輪速度センサと、
    を備えた自動二輪車のスリップ量を検出する方法であって、
    前記駆動輪速度センサにより検出される前記駆動輪の速度から前記従動輪速度センサにより検出される前記従動輪の速度を減算して得られる補正前スリップ信号から、前記補正前スリップ信号の低周波成分を減算することにより前記自動二輪車のスリップ量を検出するスリップ量検出方法。
JP2007001052A 2007-01-09 2007-01-09 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法 Active JP4693790B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007001052A JP4693790B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法
ES08250062T ES2382373T3 (es) 2007-01-09 2008-01-08 Motocicleta
AT08250062T ATE549199T1 (de) 2007-01-09 2008-01-08 Motorrad
EP08250062A EP1944186B1 (en) 2007-01-09 2008-01-08 Motorcycle
US11/971,184 US7894970B2 (en) 2007-01-09 2008-01-08 Motorcycle, device and method for controlling the same and device and method for detecting slip quantity of motorcycle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007001052A JP4693790B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008169700A JP2008169700A (ja) 2008-07-24
JP4693790B2 true JP4693790B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=39350356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007001052A Active JP4693790B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7894970B2 (ja)
EP (1) EP1944186B1 (ja)
JP (1) JP4693790B2 (ja)
AT (1) ATE549199T1 (ja)
ES (1) ES2382373T3 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5189337B2 (ja) * 2007-09-27 2013-04-24 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両のクラッチ制御システム
EP2138366B1 (en) * 2008-06-26 2013-03-20 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Slip suppression control system for vehicle
US8689920B2 (en) * 2009-12-28 2014-04-08 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Traction control system and method of suppressing driving power
US8733482B2 (en) * 2010-05-27 2014-05-27 Boxx Corp. Motor assembly for two wheeled vehicle
EP2708458B1 (en) * 2011-05-10 2017-08-09 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Steering-damper control device and straddled vehicle provided therewith
JP2016109108A (ja) 2014-12-10 2016-06-20 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 車両用のトルク制御装置およびトルク制御方法
CN107428260B (zh) * 2015-03-27 2020-03-10 康奈可关精株式会社 电动车辆的驱动力控制装置
CN108762266B (zh) * 2018-05-28 2021-07-02 深圳市卓兴半导体科技有限公司 电动滑板车控制方法、装置、存储介质及电动滑板车

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01320469A (ja) * 1988-06-22 1989-12-26 Mazda Motor Corp 車両のスリップ検出装置
JPH0464764A (ja) * 1990-07-02 1992-02-28 Nissan Motor Co Ltd 車両用駆動力制御装置
JPH04121439A (ja) * 1990-09-12 1992-04-22 Honda Motor Co Ltd 車両の車輪速度制御装置
JPH07196023A (ja) * 1993-12-29 1995-08-01 Sumitomo Electric Ind Ltd アンチスキッド制御装置
JPH08119086A (ja) * 1994-10-20 1996-05-14 Aisin Seiki Co Ltd 四輪駆動車のアンチスキッド制御装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4554990A (en) * 1982-10-12 1985-11-26 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Anti-slip system for wheeled vehicle
KR950002002B1 (ko) * 1990-02-27 1995-03-08 미쯔비시지도오샤고오교오 가부시기가이샤 차량의 엔진출력 제어장치
JP2524246B2 (ja) * 1990-06-13 1996-08-14 本田技研工業株式会社 駆動輪スリップ制御装置
US5481455A (en) * 1991-10-17 1996-01-02 Nissan Motor Co, Ltd. System for detecting hydroplaning of vehicle
DE19514844A1 (de) * 1994-05-02 1995-11-09 Fichtel & Sachs Ag Anordnung zur Steuerung einer Fahrwerk-Einrichtung
JPH08232697A (ja) 1995-02-28 1996-09-10 Suzuki Motor Corp 自動二輪車のトラクション制御方法
JP3008833B2 (ja) * 1995-10-25 2000-02-14 トヨタ自動車株式会社 車体の横滑り速度推定装置
EP1070007B1 (de) * 1998-03-31 2003-10-29 Continental Teves AG & Co. oHG Verfahren und vorrichtung zum ermitteln von korrekturwerten für radgeschwindigkeiten
EP1110833B1 (en) * 1999-12-21 2005-02-16 Denso Corporation Antiskid brake control system for automotive vehicles
DE60305232T2 (de) * 2002-04-23 2007-03-08 Aisin Seiki K.K., Kariya Vorrichtung zur Schätzung des Haftungsfaktors eines Fahrzeugrades
WO2003095261A1 (fr) * 2002-05-07 2003-11-20 Kabushiki Kaisha Bridgestone Procede et dispositif permettant de commander un vehicule
US6711488B2 (en) * 2002-05-22 2004-03-23 Goodrich Corporation Wheel deceleration-based antiskid brake controller with adaptive deceleration threshold
JP2004142550A (ja) * 2002-10-23 2004-05-20 Honda Motor Co Ltd 車体速測定装置
GB0316382D0 (en) * 2003-07-12 2003-08-13 Torotrak Dev Ltd Continuously variable ratio transmission assembly and method of control of same
DE102004043487B4 (de) * 2003-09-09 2010-06-10 Mitsubishi Jidosha Kogyo K.K. Antriebskraftverteilungs- und Steuervorrichtung für ein Fahrzeug
US7577510B2 (en) * 2005-07-29 2009-08-18 Ford Global Technologies, Llc Method for suppressing driveline shudder in a vehicle with a traction control system
US7286919B2 (en) * 2005-10-17 2007-10-23 Gm Global Technology Operations, Inc. Method and apparatus for controlling damping of a vehicle suspension

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01320469A (ja) * 1988-06-22 1989-12-26 Mazda Motor Corp 車両のスリップ検出装置
JPH0464764A (ja) * 1990-07-02 1992-02-28 Nissan Motor Co Ltd 車両用駆動力制御装置
JPH04121439A (ja) * 1990-09-12 1992-04-22 Honda Motor Co Ltd 車両の車輪速度制御装置
JPH07196023A (ja) * 1993-12-29 1995-08-01 Sumitomo Electric Ind Ltd アンチスキッド制御装置
JPH08119086A (ja) * 1994-10-20 1996-05-14 Aisin Seiki Co Ltd 四輪駆動車のアンチスキッド制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008169700A (ja) 2008-07-24
EP1944186A3 (en) 2010-11-24
EP1944186A2 (en) 2008-07-16
US7894970B2 (en) 2011-02-22
US20080167784A1 (en) 2008-07-10
EP1944186B1 (en) 2012-03-14
ES2382373T3 (es) 2012-06-07
ATE549199T1 (de) 2012-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4693790B2 (ja) 自動二輪車、その制御装置および制御方法、並びに自動二輪車のスリップ量検出装置およびスリップ量検出方法
EP2993333B1 (en) Driving force control system and saddled vehicle
JP5844331B2 (ja) 縦力制御装置およびそれを備えた鞍乗り型車両
JP5926095B2 (ja) 自動二輪車用トラクション制御装置
EP2974900B1 (en) Straddle-type vehicle
JP5813932B2 (ja) 車両の制御装置
JP6948157B2 (ja) 車両制御装置
JP2010229912A (ja) エンジン出力制御装置
JP2946251B2 (ja) 車両の駆動輪トルク制御装置
JP6008957B2 (ja) 車両
JP7091644B2 (ja) 鞍乗型車両のエンジン制御方法およびエンジン制御装置
US20220212746A1 (en) Straddle type vehicle and control device
JP5251835B2 (ja) 自動二輪車用エンジン制御装置
JP5525256B2 (ja) トラクション制御装置、及び駆動力抑制方法
TWI604978B (zh) 驅動轉矩控制裝置、驅動源單元及車輛
WO2011070941A1 (ja) 自動二輪車
JP5945571B2 (ja) トラクション制御システムおよび鞍乗り型車両
JP5297369B2 (ja) 路面状態判定装置及び車両の制御方法
JP2020111189A (ja) リーン車両の制御装置及び転倒予測方法
WO2023067705A1 (ja) 自動二輪車の制御装置
JPH05240076A (ja) トラクションコントロール装置
JP2021038709A (ja) ウィリー抑制制御装置
JP2011179397A (ja) 自動二輪車用トラクション制御装置
JP2004322923A (ja) トラクション制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4693790

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250