JP4691691B2 - 微細電極イオン発生素子を有する除電装置 - Google Patents

微細電極イオン発生素子を有する除電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4691691B2
JP4691691B2 JP2005006115A JP2005006115A JP4691691B2 JP 4691691 B2 JP4691691 B2 JP 4691691B2 JP 2005006115 A JP2005006115 A JP 2005006115A JP 2005006115 A JP2005006115 A JP 2005006115A JP 4691691 B2 JP4691691 B2 JP 4691691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion generating
electrode
generating element
positive
ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005006115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006196291A5 (ja
JP2006196291A (ja
Inventor
章文 瀬戸
誠一 平澤
正明 辻
明 奥山
進 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2005006115A priority Critical patent/JP4691691B2/ja
Priority to TW095108784A priority patent/TW200735722A/zh
Publication of JP2006196291A publication Critical patent/JP2006196291A/ja
Publication of JP2006196291A5 publication Critical patent/JP2006196291A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4691691B2 publication Critical patent/JP4691691B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、微細電極イオン発生素子を有する除電装置に関し、詳しくは、物体表面に生じる静電気を中和する技術に関するもので、種々の製造プロセスにおいて問題となる静電気を簡便に除去するために利用される微細電極イオン発生素子を有する除電装置である。
製造プロセスにおける静電気の発生は、生産性や歩留まりの低下や電気的な障害発生の原因となるために、物体表面の静電気を両極イオンの付着によって中和し、除去する除電技術は、静電気の積極的な制御のために重要な技術として広く用いられている。正負両極イオンを用いた除電技術は、従来から詳細に議論されており(非特許文献1参照)、また、これまでに多数の製造業者により商品化されている。こうした除電装置は、半導体やプラスチック、液晶などの製造プロセスなどにおいて幅広く用いられている。
除電装置の一般的な構成としては、両極イオンの発生のための電極及び電源、ならびに生成したイオンを物体まで搬送するための気流発生装置で組み合わせられる。正負両極イオンの発生には、コロナ放電もしくは軟X線などによる空気の電離が用いられる。生成した正負両極イオンは気流や静電場などによって搬送され、逆極性に帯電した対象物に付着することでそれらの静電気の中和に至る。
静電気の除去装置には、針型やワイヤ型の電極を有するコロナ放電を用いた両極イオン発生装置が最も頻繁に利用されている。このようなイオン発生装置は例えば非特許文献1に詳しく述べられており、その構成の一例を図12に記す。この装置内では、放電電極21の先端近傍において気体分子が電離され、多量のイオンを発生させる。両極のイオンをほぼ同数発生させるために、例えば特許文献1に示されるように、正及び負の直流電圧のそれぞれ別の放電電極への印加や、特許文献2に示されるような交流電圧の印加が行われる。このようにして発生した正負両極イオンがブラウン運動しながら気流で搬送される過程で帯電した対象物に付着し、その表面電位を変化させる。正と負のイオンがほぼ同数存在する状況における帯電した対象物へのイオンの付着確率は、粒子の持つ電荷と反対の極性を持つイオンの付着確率が、粒子と同じ極性をもつイオンの付着確率を上回るので、その結果、正負両極イオンと対象物の間の付着反応は、物体表面を無帯電状態化する。
ここでイオン濃度は静電気の中和過程の速度すなわち、除電速度を決定するパラメータである。従って、より迅速な除電を必要とする製造プロセスにおいては、より高濃度の正負両極イオンをバランス良く発生する装置が必要とされる。
除電を目的とした正負両極イオン発生には、各種の電磁波を利用することも可能である。一般に電磁波を用いた正負両極イオンの発生法では、電離した気体分子の電荷が保存されるため、正負それぞれのイオン濃度比、すなわちイオンバランスが正負ほぼ同数に保たれているという特徴を有する。例えば、空気に軟X線を照射することで空気中の窒素やその他の不純物分子が電離され、正イオンと電子を生成する。電子の存在時間は非常に短いために、空気中の酸素や水分、その他不純物分子などと電子が結合することによって負イオンを形成する。結果として、正と負イオンをほぼ同量含む両極イオンの発生が可能となる。このような装置は、例えば非特許文献1や特許文献3に示されている。
この他に電磁波としては真空紫外線や放射線などの利用も可能であり、それぞれ特許文献4ならびに5に示されている。
これらの電磁波を用いた方法では上記の高濃度イオンの発生という要求を満たすためにより強力な電磁波が必要となる。しかし最も強いエネルギーを持つ放射性物質を用いた除電装置は、放射性物質使用認可を受けた場所においてのみ、かつ放射性物質取扱認可を受けた者によってのみ使用が可能であるという制限がある。また、上記の認可条件を満たす場合であっても、放射性物質の使用に伴う人体への健康影響をなくすための安全管理や保管に関して特別な取り扱いが必要である。さらに、真空紫外線や軟X線を用いた除電装置に関しても同様に、照射エネルギーが高いほど安全性を確保する措置が必要である。
上記コロナ放電における正負両極イオン発生では、空気の放電電圧(電離電圧)が正と負で異なるために、イオンバランスの制御は一般的に困難である。例えば、直流電圧を複数の電極に印加する形式においては、それぞれの放電電圧を別に制御する必要があり、交流電圧を用いた形式では波形の中心電圧のオフセットなどを行う必要があった。コロナ放電によって発生する正負両極イオンのイオンバランスを制御するために、例えば特許文献6に示されるように、イオンバランス制御回路を別に設置し、バランス制御を行う技術や、特許文献7に示されるように正負別々の気流の調整による方法などが提案されている。
しかしながら、上記いずれの方法においても迅速な除電特性を長期間安定して得るための抜本的な解決策とはならず、高濃度イオンをバランス良く生成する手法の開発が望まれていた。
コロナ放電による除電装置におけるもう1つの問題点は、長時間の運転に伴う、電極の摩耗や埃などの蓄積である。これらは、電極間の短絡や、静電気ノイズなどのトラブルの原因となる他に、上記イオンバランスを変化させるために、除電性能にも大きく影響を及ぼす。特に、より高濃度のイオンを発生させるためには、一般に用いられている針型電極では放電電圧を上昇させる必要があるが、その場合にはオゾンや酸素の活性種が高濃度で生成し、電極の劣化がより顕著に見られる。これらの問題の解決のために、これまでにも劣化が少ない針型電極材料(特許文献8)などの提案は行われているが、針型電極のように高電圧が必要で電荷が局所に集中する放電方式では埃の蓄積と劣化は免れなかった。したがって、より低い電圧で効率的にイオン生成が生じ、埃などが蓄積しにくく、かつ劣化しにくい材料もしくは構造で、たとえ劣化した場合でも交換やメンテナンスが簡便で安全な形態を有する両極イオン発生素子の開発が望まれていた。
一方、メンテナンス性を向上させるために、平面上に一方向に向けて配設されると共に微細な突起を有する放電電極を誘電体に配置した構造のイオン発生素子に関しては、コピー機などへの用途として、イオン発生素子からごく近傍のドラムの帯電、除電を目的に、特許文献9、10、11、12に示されている。これらの特許文献に記載の技術を用いて、これらの使用法とは異なり、イオン発生素子から離れた位置に置かれた物体を除電するのは正イオンと負イオンの物理的な性質の違いによって、イオンバランスが崩れるため困難であった。さらに、特許文献10、11、12に示されているような技術では、電圧の波形制御のみによるイオンバランスの制御は困難であった。以上の理由によって、このような装置は製造プロセスにおける除電装置としては実用できなかった。
特許第2520840号 特許第2627585号 特許第2951477号 特許第2598363号 特開平8−190993号 特許第3471511号 特許第2646020号 特許第3078819号 特許第2665903号 特開2003−323964 特開2003−249327 特開2002−237368 村田雄司監修、除電装置と除電技術、(株)シーエムシー出版(2004)
本発明の第1の目的は、前記針状電極によるコロナ放電を用いた除電装置の問題点である、長時間運転時の電極の劣化や埃の蓄積を低減し、低オゾン濃度で、かつ高濃度イオンの発生を可能とする、新たな高効率放電方式を採用したイオン発生素子を有する除電装置を提供し、これまでにない迅速な除電性能を達成する、さらにたとえ埃が蓄積したり、劣化が生じたりした場合でも簡単に清掃や交換が可能な微細電極のイオン発生素子を有する除電装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、誘電体を微細な突起を有する放電電極で挟み込んだ構造を有する素子の問題点であるところの、遠方の対象物の除電を可能とし、さらにそのイオンバランスの制御を簡便化し、これらの結果として、製造プロセスへの適用が可能な除電装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、下記構成を有する。
1.イオン発生素子から気体の放電によって発生した正イオンと負イオンを空気、窒素などの気流により搬送して、当該イオン発生素子から離れた位置に置かれた物体表面の静電
気の除去を行う除電装置において、
当該イオン発生素子が、平面上に一方向に向けて配設されると共に微細な突起を有する放電電極と誘導電極とそれらに挟まれた薄い誘電体膜とを有している微細電極イオン発生素子であって、放電電極に印加する電圧が正のパルス状波形である正イオン発生用微細電極イオン発生素子と、放電電極に印加する電圧が負のパルス状波形である負イオン発生用微細電極イオン発生素子とを1組として構成されており、
当該正イオン発生用微細電極イオン発生素子と、負イオン発生用微細電極イオン発生素子とを1組とするイオン発生素子が、前記各放電電極を含む平面が気流の方向と平行であり、且つ該放電電極の配設方向が気流の方向と垂直になるように少なくとも2組配置されており、
且つ、該2つの正イオン発生用微細電極イオン発生素子は相対向し、2つの負イオン発生用微細電極イオン発生素子も相対向するように配置されており、
当該イオン発生素子の放電電極に印加する電圧を調整する事で気流の下流側の位置における正負イオンのバランス制御が可能な構成であることを特徴とする除電装置
本発明の参考例としては、下記参考例1が挙げられる。
参考例1
イオン発生素子から気体の放電によって発生した正イオンと負イオンを空気、窒素などの気流により搬送して、当該イオン発生素子から離れた位置に置かれた物体表面の静電気の除去を行う除電装置において、
当該イオン発生素子が、平面上に相互に交差することがないように一方向に向けて配設されると共に微細な突起を有する2つ以上の放電電極とその放電電極を共有する1つの誘導電極を有した正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子で構成されており、
当該イオン発生素子が、前記各放電電極を含む平面が気流の方向と平行であり、且つ放電電極の配設方向が気流の方向に対して平行になるように少なくとも1つ以上配置されており、
当該イオン発生素子の放電電極に印加する電圧を調整する事で気流の下流側の位置における正負イオンのバランス制御が可能な構成であることを特徴とする除電装置(3線タイプのイオン発生素子を有する除電装置)。
本発明では、微細な突起を有する放電電極と設置極で薄い誘電体を挟んだ微細構造を有するチップ型の正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子からなるイオン発生素子(2線タイプ)を採用すると共に、このイオン発生素子を有効に配置することで、誘電体をバリアとする放電、すなわち誘電体バリア放電を発生させ、効率的に高濃度イオンの発生を可能とした。また、1つの素子に複数の電極を搭載することが可能となり、一般的に用いられている交流の他に、直流やパルス電圧を印加する場合においても、イオンバランスの制御が容易となった。さらに、イオン発生素子を小型化したことにより、構造が簡単でメンテナンス性が革新的に向上し、放電が複数の場所で行われるため、針型電極に見られる局所的な埃の蓄積の問題を低減することに成功した。
すなわち、本発明は、誘電体をバリア層とする微細電極を用いた正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子からなるイオン発生素子、電源、及び生成したイオンを搬送するための気流発生装置(気流供給機構)で構成される帯電物表面の静電気の除去装置であって、2線タイプのイオン発生素子の有効な配置によって、高濃度の正イオンと負イオンをバランス良く発生させ、メンテナンス性が容易であるイオン発生素子を有する除電装置を提供できた。
本発明においては、放電による正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子からなる2線タイプのイオン発生素子を用い、放射性物質や軟X線源、真空紫外線などを用いないので、使用認可や取扱認可による除電装置使用の制限がなくなる。また、除電装置の取り扱いや保管が、放射性物質を用いるものより容易になる。
本発明においては、正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子からなるイオン発生素子として、誘電体をバリア層に用いた微細電極間の高効率放電を使用することで、比較的低い電圧で効率的なイオン生成とオゾン濃度の抑制を可能とした。従って、従来の針型電極と比較して電極への負荷が少なく長時間使用しても電極の劣化を抑制することができる。
本発明においては、例えば、それぞれ3×10の6乗程度の高濃度正イオンと負イオンを発生することが可能となり、従来品と比べて2倍程度の除電性能の向上が見られる。また放電に用いる印加電圧を発生する電源はその電圧が制御できるものを用いることから、そうした電源を操作することにより、イオンバランスを制御できる。
本発明においては、放電電極と対極となる接地電極が、薄い誘電体膜(層)を隔てて挟み込まれた正イオン発生用微細電極イオン発生素子・負イオン発生用微細電極イオン発生素子の1組からなる2線タイプのイオン発生素子と、この2線タイプのイオン発生素子の有効配置と、放電電極に波形制御された電圧を印加するための電源装置と、さらに生成した正・負イオンを対象物である帯電体に効率よく搬送するための気流発生装置で構成されるときに、最も良い除電特性を示す。
イオン発生素子としては、放電電極に0.05mm以上1mm以下の微細な突起を複数有する線状の金属が最も有効で、誘電体には厚さ0.05mm以上1mm以下の各種セラミックス、ガラス、雲母などの誘電体膜を用い、この誘電体膜(層)を介して、放電電極を囲むように接地電極が置かれた形態が最も高濃度のイオンを発生することができる。なお、突起が0.05mm未満の場合は、誘電体膜(層)の膜厚とほぼ同じ距離となるために、突起が有効に働かず、線状の金属電極全体の広い範囲で放電が生じるため、オゾン濃度が上昇し、結果として実用的ではない。また1mmを超える場合は、針状電極を用いるのと同様に、電界が先端に集中するため、長時間運転の際に電極の摩耗による劣化が多いために、好ましくない。
本発明の放電電極は、平面上に一方向に向けて配設されれば、直線状、曲線状、波形状、鋸歯状、パルス波状等のいずれであってもよい。
そのようなイオン発生素子を気流発生装置の下流側に置き、波形が制御された各種電圧を放電電極に印加する。電圧と周波数は、正負ほぼ同量のイオンを発生させるために適切な値にそれぞれ設定する。人体に有害なオゾンの発生を抑制するためには、正及び負にバイアスされた10マイクロ秒以下のパルス電圧を周期的に印加するのが最も有効で、その場合、1つのイオン発生素子当たりに正負の電極をそれぞれ設置することで、正・負イオンの発生が可能となる。
本発明で用いる除電装置を図1〜11を用いて説明する。
図1に本発明に係る除電装置の一例の全体構成図を示す。除電装置本体ケース18内部に、気流発生装置としてのファン13と電源ケース12ならびにイオン発生素子11を設置し、電源ケース12内の高電圧発生電源17(31a、31b)から発生する高圧電源を放電電極15に接続し、対極となる接地電極16を設置する。イオン発生素子11は、交流電圧もしくはパルス電圧が印加された場合に安定した放電を持続できるものを用いる必要があり、本発明では2つの電極で誘電体を挟んだ誘電体バリア放電電極の構造を用いる。
イオン発生素子が、微細な突起を有する放電電極と誘導電極とそれらに挟まれた薄い誘電体膜とを有している微細電極イオン発生素子であって、放電電極に印加する電圧が正にバイアスがかかったパルス状波形である正イオン発生用微細電極イオン発生素子11aと、放電電極に印加する電圧が負にバイアスがかかったパルス状波形である負イオン発生用微細電極イオン発生素子11bとを1組として構成されており、当該正イオン発生用微細電極イオン発生素子11aと、負イオン発生用微細電極イオン発生素子11bとを1組とするイオン発生素子11が、それぞれの放電電極を含む平面が気流の方向と平行であり、且つ該放電電極の配設方向が気流の方向と垂直になるように少なくとも1組設置(図1、図6参照。但し図1、図6は2組設置の例である。)されており、このように1組でも効果を示すが、図1、図6に示すように、複数組設置することで、より除電性能を向上させることが可能となる。この際の電極の配置としては、図3で詳細に示される2線タイプのイオン発生素子(請求項1に示す発明)に交流電圧もしくは高周波電圧を印加して正・負イオンを発生させても良いし、パルス電圧によって、正、負それぞれの単極イオンを交互に発生させても良い。参考例としての配置は、図4に示す3線タイプのイオン発生素子(参考例1)にそれぞれ正、負のパルス電圧を加えて、放電電極を含む平面が気流の方向と平行であり、且つ該放電電極の配設方向が気流の方向と平行になるように設置した場合であり、正負それぞれのイオンを高濃度に発生させることが可能となる。この図4に示す3線タイプのイオン発生素子の場合、各放電電極を含む平面が気流の方向に対して平行なだけでは足りず、放電電極の配設方向が気流の方向と平行になるように配置する(図5参照)必要があり、このイオン発生素子の放電電極の配設方向を気流に対して垂直に設置した場合には、生成したイオンが下流側の電極から発生する逆極性のイオンによって捕捉されるため、本発明外となる。
図3に2線タイプのイオン発生素子11a(又は11b)の構造を示す。電圧は導線42を介して放電電極41に印加される。放電電極41の周囲には、薄い誘電体膜(層)45を介して、これを取り囲むように接地電極43を配置する。この放電電極41と接地電極43の間の間隔は、安定した放電が得られる範囲でできる限り小さくする。このことで、先端に電界を集中させ、低い電圧でもイオンの発生効率を上昇させる。誘電体膜45は絶縁性が高いので、放電電極44が誘電体膜45を介して接地電極43と重なっても安全上は問題ない。接地電極43は導線44を介して接地するのが好ましいが、イオンの生成には電位差の絶対値が重要であり、この両極間の電位差が保たれる以上はこの限りではない。そして、本発明においては、図2に示すように、電源12としては、正イオン発生用微細電極イオン発生素子11aには正パルス高電圧発生電源31aが接続され、負イオン発生用微細電極イオン発生素子11bには負パルス高電圧発生電源31bが接続される。
図4に参考例1としての3線タイプのイオン発生素子の構造を示す。正と負のパルス電圧は放電電極51および52に印加される。2線タイプと同様に、薄い誘電体膜(層)54を介して、これらを取り囲むように接地電極53を配置する。例えば2線タイプの素子に交流電圧を印加した場合では、正と負それぞれのイオン化電圧が異なるためにイオンバランスの制御には中心電圧のバイアスが必要であるが、3線タイプにおいては、同一の素子内で正負両極のイオンが発生でき、かつそれぞれの電圧によってそれぞれのイオン濃度を独立に制御することが可能となるために、イオンバランスの制御性が向上する。
以下、実施例を挙げて本発明を例証する。
実施例1
本発明の装置において、高濃度の正負イオンをほぼ同数発生させるために放電電極に印加する電圧と波形を最適化するために、極性別のイオン個数濃度を種々の条件で測定した。
そうした測定結果の例を表1に示す。正負それぞれのイオン濃度の測定にはゲルディエン型イオンカウンタを用い、サンプリング流量を5リットル毎分となるようにマスフローコントローラで制御し、イオンの検出にはノイズレベルが10のマイナス15乗アンペア以下の高感度電流計を用いた。イオン発生素子11は図1に示した状態で除電装置本体ケース18に取り付け、風量約1立方メートル毎分のファン13で発生する気流によってイオンを搬送した。イオンカウンタとイオン発生素子11の距離は10cmで一定とした。
交流の場合は、負イオン濃度が正イオン濃度を大きく上回る場合が見られた。これは空気の放電電圧が正と負で異なる特性を有するためである。しかしながら、これは実施例2に後述するように、サイン波の中心電圧を上昇させること(バイアス)によって除電性能が改善される。イオン発生素子と気流の配置に関しては、図1に示すように放電電極を含む平面(素子電極面)が気流の方向と平行になるように配置した場合に最も高濃度のイオンを遠方まで搬送することが可能であった。一方、当該平面が除電対象物に正対する場合には、図11に示すように、距離が離れた位置での除電特性の低下が見られた。
参考例1としての3線タイプのイオン発生素子でパルス電圧を用いた場合においては、素子電極面と気流方向が平行となる位置のなかでも、特に放電電極の配設方向が気流と平行となるようにイオン発生素子11を設置(図5参照)した場合に最も高濃度のイオン発生が見られ、正負それぞれのピーク電圧を制御することによって、正負ほぼ同じ濃度のイオン発生が得られた。このパルス波形を図9に示す。この場合、イオン濃度は正負それぞれの極性において、約1×10〜3×10個/mlの範囲で任意の値に調整することができた。表1においては、正イオン濃度が若干高い値が示されているが、これは後述するように除電性能の評価では、このようなイオンバランスの場合に、最も良い性能が得られたためである。この現象は正イオンと負イオンの物理的性質の相違に依るものであると推測される。
一方、参考例1としての3線タイプのイオン発生素子11を2本の放電電極の配設方向が気流に対して垂直となるように配置(図7参照)した場合には上流側のイオン、すなわち表1においては負イオンが電場によって捕捉されるために大幅なイオン濃度の低下が見られた。このような状態では除電性能も非常に悪いものとなるのであるが、この現象は気流に対する角度を調整することによってイオンバランスが制御できることを示唆している。さらに2線タイプのイオン発生素子の場合(図6及び図8参照)には、表1に示すように、少なくとも2枚1組用いて、この素子11a、11bから別極性の単極イオンを発生させることで、気流と垂直に設置(図6参照)してもそのバランスを制御することは可能であった。
対象として、現在の市販除電装置ならびに放射線源(アメリシウム241)から発生するイオン濃度を記載した。放射線源の場合はイオン発生素子と形態が異なるために、全く同じ計測条件では無いことを考慮しなくてはならないが、本発明によって高エネルギーを持つ放射線源に近いレベルの高イオン濃度が達成されていることが分かる。また従来の製品と比較しても倍近いイオン濃度が達成されている。従来の針型電極においては、7〜8kV以上の高電圧を印加する必要があったが、微細電極構造を採用することによって、半分程度以下の電圧での高濃度イオン発生が可能であることが分かる。また、表1に記載したデータはサンプリングを行った局所的なイオン濃度であるが、図1に示したように正イオン発生用微細電極イオン発生素子11aと負イオン発生用微細電極イオン発生素子11bとを1組するイオン発生素子11を複数組設置することで、高イオン濃度の空間を広く作ることが可能であるため、対象物が大きい場合でも、他の手法と比較して除電性能の向上が見られる。
表1中、実験No.4の本発明は、放電電極の配設方向が気流と垂直にできるために、長方形の素子を省スペースで設置でき、実験No.2の参考例に比べ、除電装置全体の小型化、薄型化が可能となる点で好ましい。一方、実験No.2の参考例は、実験No.4の本発明に比べ、より多くのイオン発生素子ならびに放電電極を並べて設置することが可能となるため、より広い空間で正負のバランスがとれた高濃度イオンを生成することができる点で好ましい。
実施例2
本発明の装置において、その除電特性を表1に記載した条件において測定した。除電性能の評価には、トレック・ジャパン製のチャージプレートモニター(モデル158)を用いた。除電装置からチャージプレートまでの距離はイオン濃度測定と同じ10cmで一定とした。典型的な減衰曲線を図10に示す。1100Vまで電圧を印加されたプレートに除電装置から放出される正負両極イオンを照射することで、その電圧が減衰していく過程が見られる。ここで、除電特性時間として1000Vから100Vまでの減衰時間を表2にまとめた。
まずバイアスの無い交流の場合には、表1に示したように負イオン濃度が正イオンに比べて2桁程度高いために、正電圧の減衰は早いが、負電圧はほとんど減衰しなかった。そこで、130V程度サイン波の中心電圧をプラス側にバイアスすると、正と負がほぼ同じ減衰時間で、従来製品と比較しても迅速な除電特性が得られた。
次にパルス波形を用いた場合においては、イオン発生用微細電極イオン発生素子11a、11bの配置にも依存するが、最も良いケースで、従来品と比較して半分程度の除電特性時間を達成することができた。オゾン濃度に関しては、ファンを動作すれば、いずれのケースにおいても検出限界以下(数ppb以下)であったが、例えばファンを停止した場合には、針型電極や、交流電源の場合には、場合によっては数ppm以上の高濃度イオンが検出された。比較して、パルス電源を用いた場合には、オゾン発生はほとんど無く、いずれのケースにおいても環境規制(100ppb)以下であり、万一ファンが止まったとしても安全であることも実証された。
表2中、実験No.13の参考例は、実験No.15の本発明に比べ、より広い空間でのイオン発生が得られ、これらを気流によって搬送することで除電対象物への単位時間当たりのイオン到達量が増大するため、より短い除電時間が得られる点で好ましい。一方、実験No.15の本発明は、実験No.13の参考例に比べてイオン到達量は少ないものの、素子の設置空間が少ないため、装置全体を小型化できる点で好ましい。尚、実験No.16の比較例は、実験No.15の本発明に比べ、イオンの空間的なばらつきが大きく、迅速な除電時間が得られない点で劣る。
本発明の装置において、イオン発生素子からの距離に対する除電特性時間の変化を図11に示す。生成したイオンを気流で搬送することによって従来品と比較して、より遠方に置かれた対象物の高速な除電が可能であることが分かる。また、図7に示すように、参考例1としての3線タイプイオン発生素子の放電電極の配設方向が気流と垂直になるように設置した場合においては、近距離では同等の性能が得られたが、距離が離れるにつれて従来品よりも除電性能が低下した。これは前述したように正負イオンの打消し合いのため気流搬送が効果的に行われていない結果である。
50mm以下の位置においては、気流による混合が均一で無いために実用的ではない。また1m以上離れた位置においては気流の分散とイオンの拡散の影響から除電性能が低下することが分かる。
本発明の除電装置は、誘電体バリア放電によるイオン発生素子を用いるため、高効率で高濃度の正負両極イオンが発生でき、これを気流によって効率的に搬送することで、従来品と比較しておよそ倍程度の画期的な高速除電が可能となり、各種製造プロセスにおける静電気トラブルの低減に利用できる。また、人体に有害な放射性物質や真空紫外線などの電磁波を用いないので、使用認可や取扱認可による装置使用の制限がなくなる。また、パルス電源を組み合わせることで、気流が停止した場合でも人体に有害なオゾン発生がほとんど無く、さらに長時間使用による電極の摩耗も低減できる。このことによりメンテナンス性が革新的に向上するとともに、例え汚れた場合においても簡単に交換可能である。誘電体や電極の材質を選択することで、安価な素子の製作も十分可能であり、コストパフォーマンスを考えれば、従来の針型電極に置き換わるものとして、製造プロセスにおける除電に限らず、広く利用できる。
本発明の一実施形態における除電装置の概略図 同上の回路図 正(又は負)イオン発生用微細電極イオン発生素子(11a又は11b)の電極構造の概略図(2線タイプ)(本発明) イオン発生素子(11)の電極構造の概略図(3線タイプ)(参考例) 3線タイプのイオン発生素子を用いて、放電電極の配設方向を気流の方向と平行に配置した除電装置の概略図(参考例) 2線タイプのイオン発生素子を用いて、放電電極の配設方向を気流の方向と垂直に配置した除電装置の概略図(本発明) 3線タイプのイオン発生素子を用いて、放電電極の配設方向を気流の方向と垂直に配置した除電装置の概略図(比較) 2線タイプのイオン発生素子を用いて、放電電極の配設方向を気流の方向と平行に配置した除電装置の概略図(比較) イオン発生素子(11)に用いるパルス電圧波形 除電評価装置における電荷の減衰曲線 除電時間の距離特性 従来の針型電極を用いた除電装置の概略図
符号の説明
11 イオン発生素子
11a 正イオン発生用微細電極イオン発生素子
11b 負イオン発生用微細電極イオン発生素子
12 電源ケース
13 気流発生装置
14 モータ
15 放電電極
16 接地電極
17 高圧電源
18 除電装置本体ケース
21 針型放電電極
22 ファン
31a 正パルス高電圧発生電源
31b 負パルス高電圧発生電源
41 放電電極
42 導線
43 接地電極
44 導線
45 誘電体膜(層)
51 正イオン発生用微細電極イオン発生素子
52 負イオン発生用微細電極イオン発生素子
53 接地電極
54 誘電体膜(層)

Claims (1)

  1. イオン発生素子から気体の放電によって発生した正イオンと負イオンを空気、窒素などの気流により搬送して、当該イオン発生素子から離れた位置に置かれた物体表面の静電気の除去を行う除電装置において、
    当該イオン発生素子が、平面上に一方向に向けて配設されると共に微細な突起を有する放電電極と誘導電極とそれらに挟まれた薄い誘電体膜とを有している微細電極イオン発生素子であって、放電電極に印加する電圧が正のパルス状波形である正イオン発生用微細電極イオン発生素子と、放電電極に印加する電圧が負のパルス状波形である負イオン発生用微細電極イオン発生素子とを1組として構成されており、
    当該正イオン発生用微細電極イオン発生素子と、負イオン発生用微細電極イオン発生素子とを1組とするイオン発生素子が、前記各放電電極を含む平面が気流の方向と平行であり、且つ該放電電極の配設方向が気流の方向と垂直になるように少なくとも2組配置されており、
    且つ、該2つの正イオン発生用微細電極イオン発生素子は相対向し、2つの負イオン発生用微細電極イオン発生素子も相対向するように配置されており、
    当該イオン発生素子の放電電極に印加する電圧を調整する事で気流の下流側の位置における正負イオンのバランス制御が可能な構成であることを特徴とする除電装置。
JP2005006115A 2005-01-13 2005-01-13 微細電極イオン発生素子を有する除電装置 Active JP4691691B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006115A JP4691691B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 微細電極イオン発生素子を有する除電装置
TW095108784A TW200735722A (en) 2005-01-13 2006-03-15 Static eliminator with fine electrode ion generating element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006115A JP4691691B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 微細電極イオン発生素子を有する除電装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006196291A JP2006196291A (ja) 2006-07-27
JP2006196291A5 JP2006196291A5 (ja) 2006-09-07
JP4691691B2 true JP4691691B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=36802196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005006115A Active JP4691691B2 (ja) 2005-01-13 2005-01-13 微細電極イオン発生素子を有する除電装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4691691B2 (ja)
TW (1) TW200735722A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4547506B2 (ja) 2005-11-24 2010-09-22 株式会社司測研 エアロゾル荷電中和装置
JP5156993B2 (ja) * 2007-02-09 2013-03-06 独立行政法人産業技術総合研究所 イオン発生器及び除電器
EP2295959B1 (en) * 2008-06-27 2016-04-06 University of Yamanashi Ionization analysis method and device
JP5932592B2 (ja) * 2011-12-05 2016-06-08 東京エレクトロン株式会社 除電用治具及びそれを用いた基板処理装置並びに基板処理装置の除電方法
CN104505713A (zh) * 2014-10-28 2015-04-08 张义卿 一种网眼状氧化钛膜的电极材料及其制造方法及其用途
JP6778624B2 (ja) * 2017-01-31 2020-11-04 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置、基板処理システムおよび基板処理方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003249327A (ja) * 2002-02-26 2003-09-05 Okabe Mica Co Ltd イオン発生装置
JP2004105517A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Sharp Corp イオン発生素子、イオン発生素子の製造方法、イオン発生装置およびそれを備えた電気機器
JP2004363088A (ja) * 2003-05-15 2004-12-24 Sharp Corp イオン発生素子、イオン発生装置、電気機器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2794117B2 (ja) * 1989-04-25 1998-09-03 増田 佳子 除電装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003249327A (ja) * 2002-02-26 2003-09-05 Okabe Mica Co Ltd イオン発生装置
JP2004105517A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Sharp Corp イオン発生素子、イオン発生素子の製造方法、イオン発生装置およびそれを備えた電気機器
JP2004363088A (ja) * 2003-05-15 2004-12-24 Sharp Corp イオン発生素子、イオン発生装置、電気機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006196291A (ja) 2006-07-27
TW200735722A (en) 2007-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7965487B2 (en) Neutralization apparatus having minute electrode ion generation element
JP4691691B2 (ja) 微細電極イオン発生素子を有する除電装置
KR100625425B1 (ko) 방전장치 및 공기정화장치
KR20070114735A (ko) 이온 발생소자, 이온 발생기 및 제전기
JP5351598B2 (ja) 除電装置
US7612981B2 (en) Ion generator and neutralizer
TWI397230B (zh) 離子產生裝置
JP4547506B2 (ja) エアロゾル荷電中和装置
JP4070546B2 (ja) イオン発生素子およびこれを備えたイオン発生装置
JP2001310141A (ja) 集塵装置
JP2004105517A (ja) イオン発生素子、イオン発生素子の製造方法、イオン発生装置およびそれを備えた電気機器
JP4409641B2 (ja) 空気イオン化装置及び方法
El Dein et al. Experimental and simulation study of V–I characteristics of wire–plate electrostatic precipitators under clean air conditions
WO2004023615A1 (ja) イオン発生素子、イオン発生素子の製造方法、イオン発生素子を備えたイオン発生装置およびイオン発生装置を備えた電気機器
KR20090003266A (ko) 미세전극 이온발생소자를 가지는 제전장치
JP4844734B2 (ja) ファン型除電器
KR100330190B1 (ko) 연x선을 이용한 정전기 제거장치
JP4986191B2 (ja) 除電装置及び除電方法
JP2004192993A (ja) マイナスイオン発生装置、その製造方法及び空気清浄機、空調機器
JP2006294602A (ja) 除電方法、除電装置、ガラス基板の帯電防止方法およびガラス基板の帯電防止装置
JP5223424B2 (ja) 集塵装置
JP2004349145A (ja) イオン発生装置及びこれを備えた電気機器
JP2014108315A (ja) 微生物不活化デバイス
JP5025883B2 (ja) 集塵装置
JP4811725B2 (ja) イオン発生器及び除電器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060710

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4691691

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250