JP4844734B2 - ファン型除電器 - Google Patents

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本発明は物体表面の静電気を除去するファン型除電器に関し、詳しくは電極にて発生した正イオン及び負イオンをファンによって発生する気流で効率よく搬送し、長期間使用しても高い除電性能を維持できるように、電極構造と配置が最適に構成されたファン型除電器に関する。
従来のイオン発生器・除電器は、例えば、従来型除電器の場合では、先鋭な針形状のイオン発生電極に高電圧電源により高電圧を印加して、コロナ放電を生じさせ、空気をイオン化する(例えば、特許文献1参照)。針形状のイオン発生電極は、先端部における局所的な電界によって空気を電離させるため、イオン濃度が先端部に集中し、発生するイオン濃度分布に偏りが生じるという課題を有していた。従って、複数の電極を配置して、ファンなどでイオンを搬送しようとしても、電極間の距離が近いと正イオンと負イオンの再結合によって消失し、また、電極間が遠いと同極イオン同士の反発によって、必ずしも効率よく除電対象物までイオンを発生できず、その結果として除電性能に限界があった。
針形状のイオン発生素子では、通常、電極全体に電圧が印加される。この電圧は直流タイプでは通常5〜7kV、交流でも約2〜3kVの高電圧である。従って、電極と除電対象物の空間に何も配置されていないと、除電対象物に電極の電位が作用するという問題があった。これは、除電対象物と除電器の距離が近い場合、より顕著であった。よって、導電性の電界遮蔽部などを使用する(特許文献2参照)必要があったが、該電界遮蔽部によって気流中のイオンが捕捉され、除電性能が低下するという問題点があった。
また、従来の針形状のイオン発生電極は、チリなどの堆積や物理スパッタリングによる磨耗などの影響により、コロナ放電が生じ難くなり、イオン発生効率が低下する傾向にあった。更に、針形状のイオン発生電極と対向し、放電を安定させるために設けられた接地電極についても、高電圧による静電吸着及びイオン発生電極の物理スパッタリングなどにより、チリなどの堆積が生じ表面の汚れが進行し、イオン発生効率を低下させる要因ともなっていた。
従って、除電器使用者は定期的に、針形状のイオン発生電極先鋭部の清掃または交換、さらに接地電極及びその周辺の清掃を行い、イオン発生効率を改善するためのメンテナンス作業を強いられることになっていた。かかるメンテナンス作業は、先鋭部を有する構造体内部の清掃であり、さらに高電圧が印加されている部分でもあるため、作業は危険かつ煩わしいものとなっていた。また、清掃のための機構を設置した除電器も開発されているが、複雑な機構を必要とした(特許文献3参照)。
前記放電電極の交換、清掃には、着脱式のユニットも提案されている(特許文献4、5参照)。しかしながら、ファン型除電器の場合、気流の流通経路は円形であり、複数の針形状の電極ならびに電源配線を設置して、かつ効率的にイオンを気流搬送するためには配置に工夫が必要であり、そのため構造が複雑とならざるを得なかった。着脱構造も必然的に複雑なものとなり、そのための製造コストが大きくなっている。
さらに従来の除電器では、上記長期使用時の電極劣化により、正イオン濃度と負イオン濃度のアンバランスを引き起こすという課題があった。直流電源を用いて、正負それぞれ別の電極を使用した場合、針形状の電極は正電極と負電極でその劣化速度が異なるために、正イオンと負イオンの濃度バランスを長時間維持するのは困難となる。従って、除電器使用者は頻繁にイオンバランスの調整を行う必要があり、また調整を怠ると場合によっては帯電器となることさえもあった。一方、交流電圧を用いた形式でも、空気の電離電圧が正と負で異なるために、波形の中心電圧のオフセットなどを行う必要があり、直流と同様に長時間使用を行った場合はイオンバランスを維持することは困難であった。
しかるに、放電電極と誘導電極を表面に配設した誘電体をイオン発生素子として用い、針形状ではなく、板状のイオン発生素子ならびに除電器が開発された(特許文献6〜8参照)。
特許文献6〜8に示す技術では、誘電体を介し放電電極と誘導電極との間で高電圧を印加して局所的に放電させイオンを発生させるため、物理的な先鋭構造を持たないフラットな形状となっている。また放電電極に微細な突起パターンを設けることで、電界集中により安定して正負両イオンを発生させることが可能となり、針形状のイオン発生電極に比べ、低電圧、低消費電力で同等のイオン量を発生させることが可能になっている。さらに、上記突起を放電電極長手方向に複数個設置することで、一次元的に均一な濃度のイオンが発生することが可能になるため、針形状のイオン発生電極が抱えていた、イオン濃度の空間的なバラツキの問題が低減されている。
また上記フラット素子型の電極は、低電圧でイオンを発生することができるため、電極が劣化しにくく、チリなども付着しにくく、またフラット素子全面でイオンが発生しているため、チリの付着も分散され、結果として汚れにくい構造となっている。また例え汚れたとしても、先鋭構造を持たないために清掃が容易で、従来の針型形状電極と比較して、メンテナンス性が格段に向上している。
しかし、上記のような誘電体を介して形成された電極構造によるイオン発生は、比較的高周波な電力を供給しなければ電極間のインピーダンスが大きくなるため、効率が極端に低下し、部分的にイオンを発生することができなくなる。
特にAC型電源を印加することで1つのイオン発生素子から正イオンと負イオンを周期的に交互に発生させるものでは、高周波高電圧を印加した場合、沿面放電によってオゾンが生成されるという欠点を有している。
また、上記の誘電体表面の放電によって生成するイオンは、針形状の電極と比較して、電場による拡散が少なく、放電電極近傍に局在するという問題点がある。
更に、フラットイオン発生素子を用いた場合では、ファンとの組み合わせでは、単に気流中に素子を置いただけでは十分な除電性能が得られず、イオンの効率的な輸送のための配置に工夫が必要となるため、コスト及び省スペースの点でのメリットが見込めない。
特開平4−94099 特開2004−253193 特開2004−234972 特開2004−253192 特開2004−105517 特開2004−105517 特開2003−249327 特開2006−114326
本発明者らは、上記した従来の課題を解決するために、少なくとも2つの面を有する誘電体と、該誘電体の少なくとも2つの放電電極の作用を受ける誘導電極とを有してなるイオン発生素子、イオン発生器及び除電器を先に提案した(特願2005−043456)
また本発明者らは、イオン発生素子をプラグとソケットを用いた脱着可能な構成とすることで、交換時や清掃時などのメンテナンス性を向上させたイオン発生素子、イオン発生器及び除電器を次に提案した(特願2005−043488)。
本発明者らは、これらの先提案技術について更に研究を続けた結果、イオン生成と輸送がより効率的となり、かつ副生成物であるオゾン濃度を低減させ、また、交換・清掃などのメンテナンス性及び取扱性をより向上させる必要があることを知った。
そこで本発明の課題は、イオン発生・輸送効率が良好で、オゾン生成が少なく、しかも省スペース化が可能な環状のイオン発生部を有するファン型除電器を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、下記構成を有する。
1.可撓性素材からなる誘電体と、該誘電体表面に配設される微細な突起を有する放電電極と、前記誘電体の裏面に配設される誘導電極とを有してなるイオン発生素子を環状の支持体に保持した環状イオン発生部と、
該環状イオン発生部を着脱可能に固定するための固定治具と、
前記放電電極及び誘導電極に電圧を印加する高圧電源と、
前記環状イオン発生部に対して気流を発生させるファンと、
それらを格納及び保持する筐体とを有するファン型除電器であって、
該環状イオン発生部のイオン発生面が、前記ファンによる気流の流通経路に成っているファン型除電器において、
前記正及び負それぞれの極性のイオンを発生する環状イオン発生部について、少なくともその2つを組合せた1対のイオン発生部のイオン発生面が、気流の流通経路及び正イオンと負イオンの間仕切りに成っていることを特徴とするファン型除電器。
.筐体に環状イオン発生部を格納できる電極接点を有する凹状溝を配置してあり、
固定治具が、前記環状イオン発生部を押さえ込む押え構成を有し、
該押え構成により前記環状イオン発生部の電極接点の電気的接続が確保されることを特徴とする上記に記載のファン型除電器。
.固定治具が環状イオン発生部の電極の接点位置において、除電対象物に対して被覆する構造となるカバーを有することを特徴とする上記1又は2に記載のファン型除電器。
.固定治具に高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構が設けられていることを特徴とする上記1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
.誘電体表面に配設される放電電極が、気流が通過しない固定治具の電極部分及び取付部分において、イオン発生をしない誘導電極の投影部分から距離を持った電極パターンを有することを特徴とする上記1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
.誘電体表面に配設される放電電極が、部分的に誘導電極の投影部分からイオン並びにオゾン発生量を調整できる距離を持った電極パターンを有することを特徴とする上記1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
.ファンの風量調節機構を有することを特徴とする上記1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
請求項1に示す発明によれば、可撓性素材からなる誘電体を用いることで、イオン発生部を環状とすることが可能となり、さらにイオン発生面が、気流の流通経路に成っているために、省スペース化ができるとともに、生成したイオンを効率よく除電対象物まで搬送することが可能となる。
特にフラット素子を用いて、正イオンと負イオンの両イオンを別途に発生させ、かつ気流と十分に混合させるには、多くのイオン発生素子と電源を用意しなければならず、また電極ならびに電線の配設が複雑になるが、本発明によれば、環状のイオン発生部でファンによって生成した気流の誘導と気流+イオンの効率的な混合機構を兼ね備えることが可能である。従って、同等の性能を有する除電器としては、実装スペースが従来の約1/2程度の省スペース化が可能となる。
更に、イオン発生部のイオン発生面が、気流の流通経路ならびに正イオンと負イオンの間仕切りに成っていることで、気流搬送中での正負イオンの再結合を抑制できるため、除電対象物と除電器の距離が離れていても十分な除電性能を確保することが可能となる。
請求項に示す発明によれば、固定治具によって、環状イオン発生部を押さえ込む押さえ構成を有することで、高電圧電極接点の電気的接続を確実にすることが可能で、また、メンテナンス時等の環状イオン発生部の交換、清掃が容易になるため、それらに要する時間とコストを低減させることができる。
請求項に示す発明によれば、固定治具が環状イオン発生部の電極の接点位置において、除電対象物に対して被覆する構造となっているために、電極に印加された電圧が除電対象物に悪影響を及ぼすことを防止できる。また、誤って電極部分に手が触れることはなく、安全である。
請求項に示す発明によれば、固定治具に高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構が設けられているために、メンテナンス時等の際に固定治具を取り外した場合に、誤って電極に手が触れても感電することがなく、安全である。
請求項に示す発明によれば、誘電体表面に配設される放電電極が、気流が通過しない部分において、イオン発生をしないように配設されているため、余分なオゾンの発生を抑制でき、かつ電力の消費を抑えることができる。また、オゾンなどの副生成物による電極ならびに治具、筐体の劣化を防ぐことができる。
請求項に示す発明によれば、誘電体表面に配設される放電電極に部分的にイオン発生しないパターンを設けることで、余分なオゾンの発生が抑制でき、正負イオン濃度のバランス調整が可能となる。特に円周長さが異なる環状イオン発生部を複数用いたときに、発生する正負イオン流の長さを揃えたり、必要に応じて任意に調節したりすることができる。また、電力の消費を抑えることができ、オゾンなどの副生成物による電極ならびに治具、筐体の劣化を防ぐことができる。
請求項に示す発明によれば、より効果的に、発生する正負イオン流の長さを揃えたり、必要に応じて任意に調節したりすることができる。
以下、本発明に係るファン型除電器(以下、単に除電器ということもある)の詳細について添付図面に基づき説明する。
図1は本発明に係るファン型除電器の外観斜視図、図2はカバーの取外構成を示す要部説明図、図3は本発明の環状イオン発生部の取付構成を示す要部拡散分解斜視図、図4は本発明のイオン発生素子の電極構造を示す要部構造図、図5は従来のファン型除電器の一例を示す概略構成図、図6は気流によるイオンの輸送を示す説明図、図7は正イオンと負イオンの生成領域の間仕切り効果の比較を示す説明図、図8は本発明のファン型除電器と比較の除電器の除電特性の比較を示すグラフ、図9はカバーの有無による電極部の露出と被覆を示す説明図、図10はカバーによる高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構の一例を示す構成図、図11は部分的にイオン発生領域を設けた環状イオン発生部の構成図、図12は放電電極の突起形状の複数例を示す説明図、図13は誘電電極の形状の複数例を示す説明図である。
先ず、図1〜図4に基いて本発明を説明する。
本発明に係る除電器は、可撓性素材からなる誘電体11と、該誘電体11表面に配設される微細な突起13を有する放電電極12と、前記誘電体11の裏面に配設される誘導電極14とを有してなるイオン発生素子10を環状の支持体である絶縁体リング15に保持した環状イオン発生部1(1A・1B)と、
該環状イオン発生部1(正又は負のいずれか一方の極性のイオンを発生する1Aと他方の極性のイオンを発生する1Bとの1対)を着脱可能に固定するための固定治具であるカバー2と、
前記放電電極12及び誘導電極14に電圧を印加する高圧電源(図示を省略)と、
前記環状イオン発生部1(1A・1B)に対して気流を発生させるファン3と、
それらを格納及び保持する筐体4とを有するファン型除電器であって、
該環状イオン発生部1(1A・1B)のイオン発生面が、前記ファン3による気流の流通経路に成っている構成を有する。
即ち、図1{(A)は表面側、(B)は背面側を示す}に示すように、筐体4には、ファン3ならびにカバー2が取り付けられており、ファン3の風量はつまみ等による風量調節機構5によって制御可能な構造となっている。さらに図2に示すように、カバー2にはネジ構造等の押え機構21が設けられており、例えば、図2(A)に示すように矢符X方向にカバー2を所定角度回動させることでネジ構造等の押え機構21のロックを解除し、図2(B)に示すように手前側(矢符Y方向)に容易に取り外すことができる構成を有する。また、取り外しと逆の操作によりカバー2を容易に取付けることができると共に、カバー2の取付けによりネジ構造等の押え機構21によってイオン発生部1(1A・1B)の電極接点16の接続を確実にすることができる。即ち、カバー2がイオン発生部1(1A・1B)の固定治具となっている。尚、図1において、6は電源スイッチ、7・8はイオンバランス調節機構、9はコンセント部を示す。
カバー2を取り外すと、図3に示すように、筐体4の電極シャーシ部41に設けられた凹状溝であるイオン発生部取付部42に環状イオン発生部1(1A・1B)が挟み込まれている。環状イオン発生部1(1A・1B)は、絶縁体リング15、電極接点16、帯状のイオン発生素子10を有して構成され、絶縁体リング15の片面もしくは両面に帯状のイオン発生素子10を環状に沿った形状に曲げて貼り付けられる構成となっており(図11参照)、電極接点16が、イオン発生部取付部42の一部に取付けられた電極接点受部43により電気的接続が確保されている。
電極接点受部43は、シリコン等の弾性を有する素材を介してイオン発生部取付部42に取付けることが、イオン発生部1の保持性と電気的接続の確実性の点で好ましい。
環状イオン発生部1には、放電電極12と誘導電極14に接続する電極接点16が夫々1ないし複数箇所(本実施例では2箇所)設けられており、その電極接点16によって帯状のイオン発生素子10が、放電電極12が外側を向くように固定されている。ここで、絶縁体リング15の両面にイオン発生素子10を2以上貼り付ける場合には、電極接点16を共用させることができる。放電電極12に印加する電圧が交流の場合、放電電極12面から両極イオンが生成し、DCにバイアスされたパルス電源の場合、印加された極性と同じ極のイオンが同じ放電電極12面から生成される。
環状のイオン発生部1には、図4に示すような電極パターンが設けられている。即ち、イオン発生部1は、可撓性素材からなる誘電体11、放電電極12、ならびに誘導電極14によって構成されており、誘電体11の表面には放電電極12を、裏面には誘導電極14を微細加工により形成し、放電電極11には微細な突起13が誘導電極14の投影線と重ならない程度に間隔を空けて配設されている。電圧リード線17を介して高電圧を印加し、誘導電極14を接地18することにより、誘電体11の表面でプラズマが形成され、空気の電離によりイオンが生成される。
以下、更に詳述する。
図5は比較として示した従来のファン型除電器の一例の構造図である。除電器本体ケース110内部に、気流発生装置としてのファン111と電源ケース112並びに4枚の板状のイオン発生素子113を設置し、電源ケース112内の高電圧発生電源114から発生する高圧電源を放電電極115に接続し、対極となる接地電極116を設置する。ところで、誘電体117を用いたイオン発生素子113においては、図6に示したように放電電極115近傍にイオンが局在する。従って、気流を放電電極115に対して垂直に導入した場合では、イオンが含まれない領域が形成される。即ち、図5の配設の場合、除電器の中心部の気流にはイオンが含まれないために、除電性能の低下が生じる。
図5と比較して、本発明(図1)では、環状のイオン発生部1(1A・1B)が気流の流通経路を形成している、即ち、気流の誘導を兼ねているために、放電電極近傍で発生したイオンを効率よく、しかも空間的なイオン濃度分布の変化を形成することなく、除電対象物まで効率的に搬送することができる。
隣接する環状イオン発生部1A・1B同士の間隔は、近すぎるとイオン同士の相互作用ならびにイオンと電極との相互作用があり、また、気流を閉塞して流量を低下する。さらに、遠すぎるとイオンが含まれない領域があるため、これらを考慮した値に設定することが重要であり、装置全体の大きさやファンの風量、大きさなどに依存して、数値的には限定されないが、狭くは2mm程度、広くは10mm程度が最も良い除電性能が得られる。
本発明のイオン発生部1(1A・1B)に印加する電圧は、直流にバイアスしたパルス電圧の複数使用による正負イオンの独立発生や、交流高周波を用いた両極イオン発生など、特に限定されるものではないが、前者の方法で、正と負を別に発生させ、さらに、イオン発生部1(1A・1B)のイオン発生面が、気流の流通経路ならびに正イオンと負イオンの間仕切りに成っていること、即ち、間仕切りを兼ね備えていることで、気流搬送中での正負イオンの再結合を抑制できるため、除電対象物と除電器の距離が離れていても十分な除電性能のファン型除電器を提供することが可能となる。
例えば、図7に示すようにイオン発生部1(1A・1B)を正イオンと負イオンの間仕切りとして兼用させた場合{図7(A)参照}と、同じ空間で向かい合わせて正イオンと負イオンを発生させた場合{図7(B)参照}との除電性能を比較すると、図8に示すように、本発明の一形態である前者{図7(A)}のほうが、良い除電性能が得られていることが分かる。また、本発明は、従来の針型電極を用いた除電器よりも良い性能が得られている。この差異は、除電器と除電対象物の距離が離れるに従い顕著に現れ、本発明での、広い面積でのイオン発生及び気流による効率的な搬送と、間仕切りの効果が相乗した結果である。
上記の間仕切り効果は、例え同じ領域で両極イオンが発生したとしても、電極間の距離を適当な値、好ましくは正イオンと負イオンの再結合が生じにくい程度、に調整することで同様の効果が得られる。この再結合速度は、dC/dt=−βC(+)C(−)で与えられるため(Cは全イオン濃度、tは時間、βは衝突係数、C(+)、C(−)はそれぞれ正イオン、負イオンの濃度)、このイオン濃度の減衰速度と、両極イオンの初期濃度、さらには気流の流量を数値的に解くことで、電極間の距離を決定すれば良い。さらに、本発明においては、図7(C)に示すように、例えばイオンを含まないシースエアー(拡散防止)領域19をイオン発生領域の間に設けることで、帯状にイオンが搬送され、イオンの長距離輸送がより効率的になる。
図9はカバー2の取付前{図9(A)参照}と取付後{図9(B)参照}の電極接点16及び電極接点受部43の状態を示したものである。カバー2が取り付けられていない時には、除電対象物側に向かって高電圧接点である電極接点16及び電極接点受部43がむき出しの露出状態になるため、特に除電対象物が近くに置かれた場合、静電場が形成される。そこでカバー2を取付けることにより、該カバー2が電極接点16及び電極接点受部43である電極部の被覆を兼ね備えているので、該電極部に印加された電圧が除電対象物に悪影響を及ぼすことを防止できる。また、誤って電極部に手が触れることはなく、安全である。
更に、カバー2に高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構が設けることが好ましい。安全スイッチのオンオフ機構の一例としては、図10の(A)及び(B)に示すように、電極シャーシ部41の背面にマイクロスイッチ等の如きスイッチ機構44を配設し、該スイッチ機構44のオンオフをカバー2のネジ構造等の押え機構21の一部を延伸して設けられた安全スイッチ脚部22が動作させるように構成することができる。即ち、カバー2が取付けられている時には該カバー2の安全スイッチ脚部22がスイッチ機構44をオン状態{図10(B)参照}となり、カバー2を取外すために該カバー2を所定角度回動させた時には安全スイッチ脚部22がスイッチ機構44から離れてオフ状態{図10(A)参照}となるので、メンテナンス時等のカバー2の着脱の際等に、電極接点16及び電極接点受部43である電極部に誤って手が触れても感電することがなく、また、ファンも回転しないため安全である。
放電電極12ならびに誘導電極14の配設方法としては、全面に図4に示すようなパターンを形成しても良いが、有害なオゾンなどの副生成物が増加することが懸念されるため、必要が無い箇所、例えばカバーの位置において、イオンが発生しないように図11に示すようなパターンを形成しても良い。このためには、各種印刷やエッチングなどの微細加工を用いれば、誘電体11表面に任意の形状の電極パターンを形成できる。
このような電極の配設法によって、余分なオゾンの発生が抑制でき、かつ電力の消費を抑えることができる。また、オゾンなどの副生成物による電極ならびにカバー、筐体の劣化を防ぐことができ、メンテナンス性が向上する。
また、前記のように放電部分の長さを制御することで、正負イオン濃度のバランス調整が可能となる。即ち、円周長さが異なる環状イオン発生部1を複数用いたときに、正負イオンの発生長さを揃えたり、必要に応じて任意に調節したりすることができる。
イオン発生素子10に用いられる放電電極12の材質としては、導電性を有するものであれば特に制限するものではなく、例えば、ステンレスやタングステン、導電性セラミックスなどがある。放電電極12は放電により劣化、溶融などし難い材料が望ましい。放電電極12の材質や使用用途などに応じて、表面コーティングなどの絶縁保護層で放電電極12を覆うようにして形成し保護すれば、放電電極12の耐久寿命を延ばすことも可能なり、同時に放電電極12からの発塵の低減及びメンテナンスの簡略化も可能となる。表面コーティングの材料としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)薄膜コーティングやエポキシ系の絶縁材などがある。
放電電極12の形状としては、微細な突起13を複数有する線状のものが望ましく、微細な突起13は0.01mm以上10mm以下であることが好ましい。突起13の形状は、イオン発生可能な形状であれば特に制限されるものでなく、例えば、図12の(a)に示すような形状でもよいし、その他の波状、円状、格子状等の形状でもよい。イオン発生効率は、放電電極12の形状依存に比べ、対極する誘導電極14と放電電極12の微細な突起13との距離及びその突起13の形状による関係において、最も影響することがわかっている。なお、その形状は電界集中が有効に生じ易い形状であれば、特に制限するものではなく、例えば、図12(b)〜(g)に示す形状が挙げられる。尚、図12の(b)〜(g)は部分拡大図である。
イオン発生素子10に用いられる誘電体11は、放電電極12を表面に形成し、誘導電極14を裏面に形成した構成となっている。各面に形成されている放電電極12と、誘導電極14との距離は、誘電体11の厚みによって制御され、誘電体11の誘電率によってその厚みを決定するが、0.01〜5mmの範囲が好ましい。また、その形状は、板状、円状、支柱状、円柱状など、その形状に特に制限はない。誘電体11の材質としては、アルミナ、ガラス、マイカなどの誘電材料が挙げられる。成形に際しては、誘電材料を積層することで材料のピンホール等による絶縁破壊を抑制することができ、絶縁耐圧等を向上させることができる。
誘電体11への放電電極12、誘電電極14の形成は、公知公用の手段を採ることもでき、例えばインクジェット印刷やシルク印刷、スクリーン印刷によって形成することができる。
放電電極12は、従来の針形状のイオン発生電極とは異なり物理的尖鋭部を持たない構造であり、またイオン発生効率がよいことで、低電圧での駆動が可能となったため、メンテナンスの際等にイオン発生素子に触れてしまった際の危険性が低減された。
また、放電電極12と誘導電極14の距離を、誘電体11の厚みで制御することで、例えば、放電電極12と誘導電極14の距離に対し、放電電極12と誘導電極14の距離を長くすることで、両者から発生するイオン量を調整することも可能となる。正イオンと負イオンの発生に必要なエネルギーに相違があることは知られており、従来までは印加電圧源の調整を施す必要があったが、誘電体11の厚みの制御によるイオン発生のレベルの調整も可能となる。
誘導電極14は、誘電体11上に放電電極12に対向し形成されている。誘導電極14の材料としては、導電性を有するものであれば特に制限するものではなく、例えば、ステンレスやタングステン、導電性セラミックス等が挙げられる。
誘導電極14の形状としては、放電電極12に対向した電極構造であれば、その形状については特に制限されるものでなく、例えば、図13(a)〜(d)に示す種々の形状を採ることができる。
本発明に係るファン型除電器の外観斜視図 カバーの取外構成を示す要部説明図 本発明の環状イオン発生部の取付構成を示す要部拡散分解斜視図 本発明のイオン発生素子の電極構造を示す要部構造図 従来のファン型除電器の一例を示す概略構成図 気流によるイオンの輸送を示す説明図 正イオンと負イオンの生成領域の間仕切り効果の比較を示す説明図 本発明のファン型除電器と比較の除電器の除電特性の比較を示すグラフ カバーの有無による電極部の露出と被覆を示す説明図 カバーによる高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構の一例を示す構成図 部分的にイオン発生領域を設けた環状イオン発生部の構成図 放電電極の突起形状の複数例を示す説明図 誘電電極の形状の複数例を示す説明図
符号の説明
1(1A・1B) イオン発生部
10 イオン発生素子
11 誘電体
12 放電電極
13 突起
14 誘導電極
15 絶縁体リング
16 電極接点
17 電圧リード線
18 接地
19 シースエアー(拡散防止)領域
2 カバー(固定治具)
21 ネジ構造等の押え機構
22 安全スイッチ脚部
3 ファン
4 筐体
41 電極シャーシ部
42 イオン発生部取付部
43 電極接点受部
44 スイッチ機構
5 つまみ等による風量調節機構
6 電源スイッチ
7 イオンバランス調節機構
8 イオンバランス調節機構
9 コンセント部
110 除電器本体ケース
111 ファン
112 電源ケース
113 板状のイオン発生素子
114 高電圧発生電源
115 放電電極
116 接地電極
117 誘電体

Claims (7)

  1. 可撓性素材からなる誘電体と、該誘電体表面に配設される微細な突起を有する放電電極と、前記誘電体の裏面に配設される誘導電極とを有してなるイオン発生素子を環状の支持体に保持した環状イオン発生部と、
    該環状イオン発生部を着脱可能に固定するための固定治具と、
    前記放電電極及び誘導電極に電圧を印加する高圧電源と、
    前記環状イオン発生部に対して気流を発生させるファンと、
    それらを格納及び保持する筐体とを有するファン型除電器であって、
    該環状イオン発生部のイオン発生面が、前記ファンによる気流の流通経路に成っているファン型除電器において、
    前記正及び負それぞれの極性のイオンを発生する環状イオン発生部について、少なくともその2つを組合せた1対のイオン発生部のイオン発生面が、気流の流通経路及び正イオンと負イオンの間仕切りに成っていることを特徴とするファン型除電器。
  2. 筐体に環状イオン発生部を格納できる電極接点を有する凹状溝を配置してあり、
    固定治具が、前記環状イオン発生部を押さえ込む押え構成を有し、
    該押え構成により前記環状イオン発生部の電極接点の電気的接続が確保されることを特徴とする請求項に記載のファン型除電器。
  3. 固定治具が環状イオン発生部の電極の接点位置において、除電対象物に対して被覆する構造となるカバーを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のファン型除電器。
  4. 固定治具に高圧電源の安全スイッチのオンオフ機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
  5. 誘電体表面に配設される放電電極が、気流が通過しない固定治具の電極部分及び取付部分において、イオン発生をしない誘導電極の投影部分から距離を持った電極パターンを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
  6. 誘電体表面に配設される放電電極が、部分的に誘導電極の投影部分からイオン並びにオゾン発生量を調整できる距離を持った電極パターンを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
  7. ファンの風量調節機構を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のファン型除電器。
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