JP4690000B2 - 薄膜電子部品用セラミック基板及びこれを用いた薄膜電子部品 - Google Patents
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Description
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、配線パターンを有しながらも特に高い精度の平坦面を確実且つ容易に、更には安価に得ることができる薄膜電子部品用セラミック基板及びこれを用いた薄膜電子部品を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、グレーズドセラミック基板においてより高い精度の平坦面を確実且つ容易に、更には、広範な材料選択が可能なように製造する方法を検討し、塗布されたガラスペーストを加熱する際に同時に加圧することで課題を解決することを考えた。その結果、従来のグレーズドセラミック基板の表面粗さから比べて、驚く程高い精度の平坦面が得られることを見出した。更に、この方法ではグレーズ層を形成する基板として表面粗さの大きな汎用の安価な基板を用いてもなんら問題なく、高い精度の平坦面が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されたものである。
(1)基部用セラミック基板と、該基部用セラミック基板の少なくとも一面側の表面に形成されるとともに、表面が平坦化研磨されたグレーズ層と、該グレーズ層の内部に配設され且つ該グレーズ層の表面に一部が露出された配線パターンと、を備える薄膜電子部品用セラミック基板であって、
上記グレーズ層は、上記基部用セラミック基板の表面に形成されたガラス層を、加熱温度が750〜1000℃で加圧圧力が0.5〜200MPaの加熱加圧処理をして得られたものであり、
上記加熱加圧処理は、圧力媒体として気体を用いた等方加圧による加熱加圧処理であり、
上記グレーズ層は、厚さが10〜100μmであり、
上記基部用セラミック基板には、上記基部用セラミック基板を100体積%とした場合に40体積%以下のガラスが含まれることを特徴とする薄膜電子部品用セラミック基板。
(2)上記基部用セラミック基板に含有されるガラスに比べて上記グレーズ層を構成するガラスは、屈伏点が100℃以上高い上記(1)に記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
(3)上記配線パターンは、上記基部用セラミック基板の内部に延設され且つ一部が該基部用セラミック基板の他面側に露出されている上記(1)又は(2)に記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
(4)上記グレーズ層を構成するガラスは、屈伏点が700℃以上である上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
(5)上記グレーズ層を構成するガラスは、Si、Al、B、Ca及びOを主成分とする上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
(6)上記(1)乃至(5)のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板を備えることを特徴とする薄膜電子部品。
配線パターンが基部用セラミック基板の内部に延設され且つ一部が基部用セラミック基板の他面側に露出されている場合は、キャパシタ用途に特に好適である。
グレーズ層の厚さが10〜100μmであるので、特に高い精度の平坦面が得られ、信頼性の高い薄膜電子部品を安定して得ることができる。
グレーズ層を構成するガラスの屈伏点が700℃以上である場合は、特に高い精度の平坦面が得られ、信頼性の高い薄膜電子部品を安定して得ることができる。また、これを用いて薄膜電子部品を形成する際に通常加えられる作業温度においても平坦性が保持されるため、信頼性の高い薄膜電子部品を安定して得ることができる。
ガラス層を構成するガラスがSi、Al、B、Ca及びOを主成分とする場合は、特に高い精度の平坦面が得られ、また、グレーズ面に直接導体層を形成でき、信頼性の高い薄膜電子部品を安定して得ることができる。
グレーズ層がガラス層を加熱加圧処理して得られたものであるので、特に高い精度の平坦面が得られ、信頼性の高い薄膜電子部品を安定して得ることができる。
本発明の薄膜電子部品は、高い精度の平坦面を有する基板が用いられているため、精度及び信頼性に優れる。
[1]薄膜電子部品用セラミック基板
本発明の薄膜電子部品用セラミック基板は、基部用セラミック基板と、該基部用セラミック基板の少なくとも一面側の表面に形成されるとともに、表面が平坦化研磨されたグレーズ層と、該基部用セラミック基板及び該グレーズ層の内部に形成された配線パターンと、を備え、
該配線パターンは、一端が本薄膜電子部品用セラミック基板の表面のうちのグレーズ層の表面に露出されていることを特徴とする。さらに、グレーズ層は、基部用セラミック基板の表面に形成されたガラス層を、加熱温度が750〜1000℃で加圧圧力が0.5〜200MPaの加熱加圧処理をして得られたものであり、
上記加熱加圧処理は、圧力媒体として気体を用いた等方加圧による加熱加圧処理であり、
上記グレーズ層は、厚さが10〜100μmであり、
上記基部用セラミック基板には、上記基部用セラミック基板を100体積%とした場合に40体積%以下のガラスが含まれることを特徴とする。
基部セラミック基板を構成するセラミック成分は特に限定されないが、耐熱性及び機械的強度に優れるものが好ましい。このようなセラミック成分のうち主となるセラミック成分(以下、単に「主セラミック成分」という。通常、全体に対して40質量%以上含有される。)としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ及びマグネシア等が挙げられる。これらのなかでもアルミナが好ましい。優れた絶縁性、耐熱性、機械的強度及び熱安定性等を備え、汎用性が高く、且つ安価に得られるからである。
主セラミック成分としてアルミナが含有される場合、その含有量は特に限定されないが、ガラスセラミック混合層(基部用セラミック基板の表面部にガラスが浸透して形成される混合層)を除き、更には、配線パターンを除くセラミック部分全体を100質量%とした場合に40質量%以上(より好ましくは70〜99質量%、更に好ましくは85〜98質量%)であることが好ましい。40質量%以上であれば、アルミナの備える上記性質を十分に発揮させることができる。
更には、ガラス全体を100質量%とした場合に、SiをSiO2換算で50〜70質量%(より好ましくは55〜65質量%)、且つ、AlをAl2O3換算で3〜15質量%(より好ましくは5〜10質量%)含有するものとすることができ、更に加えて、BをB2O3換算で10〜30質量%(より好ましくは15〜25質量%)、CaをCaO換算で3〜20質量%(より好ましくは5〜15質量%)含有するものとすることができる。
また、このガラスの軟化点は特に限定されないが、750℃以上(より好ましくは800℃以上、通常1200℃以下)であることが好ましい。
また、配線パターンは、グレーズ層の表面に一部が露出された導体である。「一部が露出された」とは、配線パターンの端部がグレーズ層から露出されていることを意味し、その一部は、例えば、端面であってもよく、端部であってもよい。また、露出された一部と基部用セラミック基板内の部分とは、同じ導電材料からなっていてもよく、異なる導電材料からなってもよい。
上記のうちのグレーズ層内に配設された配線パターンが基部用セラミック基板内に延設されている場合としては、例えば、配線パターンが薄膜電子部品用セラミック基板を表裏に貫通して形成されている場合が挙げられる。即ち、配線パターンが、基部用セラミック基板及びグレーズ層の内部に形成され、他端が薄膜電子部品用セラミック基板の他の表面に露出されている場合が挙げられる。例えば、ビア配線(図14の21等)及びスルーホール配線などである。その形状等は特に限定されないが、通常、積層方向に各層を貫通する円柱形状である。また、その直径も特に限定されないが、例えば、50〜200μmとすることができる。その他に、グレーズ層内に配設された配線パターンが基部用セラミック基板内に延設されている場合としては、グレーズ層の表面からグレーズ層内を貫通して基部セラミック基板の側面から端部が露出されている場合等が挙げられる。
この配線パターンとしては、例えば、通常の導通用配線、抵抗用配線、インダクタンス用配線、及び、ボンディングパッド等が挙げられる。これらは、通常、配線パターンの一部として形成されている。
グレーズ層は、基部用セラミック基板の表面に形成されたガラス層を加熱加圧処理して得る。この場合、ガラス層は、加熱加圧処理されていないガラスからなる層である。このガラス層は内部にはボイドを有する。即ち、内部にボイド(ポアに同義)を有する点において加熱加圧処理されたグレーズ層と異なる。
このガラス粉末を含有する層の形成方法は特に限定されない。例えば、ガラス粉末を含有するペースト(以下、単に「ガラスペースト」という)を塗布して得ることができる。また、ガラス粉末を分散させたスラリー中に基部用セラミック基板を載置してガラス粉末を沈降堆積させた後、スラリー内から取り出し、乾燥させて得ることができる。更に、ガラス粉末を直接振りかける等してガラス粉末のみからなる層を形成して得ることができる。これらの方法のなかでも、ガラスペーストを塗布して得ることが作業性等の面から好ましい。
このガラスペーストの粘度は特に限定されないが、例えば、1〜1000Pa・s(より好ましくは20〜500Pa・s)とすることができる。
ガラスペーストを塗布する方法は特に限定されず、ガラスペーストの粘度及び性状等により適宜選択することが好ましい。例えば、前記のようにガラスペーストの粘度が1〜1000Pa・sである場合には、スクリーン印刷、ドクターブレード法及びカーテンコータ印刷等により塗布することができる。これらのなかではスクリーン印刷及びドクターブレード法が好ましい。また、粘度が上記粘度範囲の下限値未満である場合には、スピンコート、ディップコート及び吹き付け塗布(インクジェット法及びサーマル法等を含む)等により行うこともできる。
得られたグレーズ層は、その表面を研磨して用いられる。研磨を行う際の研磨方法及びその条件等は特に限定されない。即ち、例えば、機械研磨であってもよく、化学機械研磨であってもよく、化学研磨であってもよい。
本発明の薄膜電子部品用セラミック基板のうち、基部用セラミック基板及びグレーズ層の両方の内部に配線パターンを備える薄膜電子部品用セラミック基板を得る方法は特に限定されないが、例えば、下記2つの方法により得ることができる。即ち、本薄膜電子部品用セラミック基板は、基部用セラミック基板がセラミック基板であるため、未焼成体を得る際に未焼成体を積層形成し、各層にパターンニング及び配線形成等を施し、その後、焼成することにより内部に配線パターンを有する基板を容易に得ることができる。このことはガラス基板及び単結晶基板に比べると大きな利点である。しかし、上記のグレーズ層は、他のセラミック層と同じように未焼成段階でパターンニングすることが困難である。このため、特殊な方法を用いて製造する必要がある。
該レジスト層をパターンニングして、該内部配線パターンの該端面に通じたパターンニング孔を形成するパターンニング工程と、
該パターンニング孔内に導電材料を充填して、該内部配線パターンの該端面と接続された内部配線パターン端部を形成する内部配線パターン端部形成工程と、
パターンニングされた該レジスト層を除去するレジスト層除去工程と、
該内部配線パターン端部の少なくとも一部が埋没されるように、該基部用セラミック基板の表面にガラス層を形成するガラス層形成工程と、
加熱加圧処理を施し、該基部用セラミック基板の表面にグレーズ層を形成する加熱加圧処理工程と、をこの順に備える方法である。
この方法によると、確実且つ容易に高い精度の平坦面を有する薄膜電子部品用セラミック基板を得ることができる。また、この方法では、グレーズ層形成工程後には、該グレーズ層の表面を平坦に研磨して、該内部配線パターン端部を露出させる平坦化研磨工程を備える。
上記パターンニング工程は、レジスト層形成工程で形成されたレジスト層をパターンニングして、内部配線パターンの端面に通じたパターンニング孔を形成する工程である。このパターンニングは、どのような手段で行ってもよいが、通常、フォトリソ手段により行う。即ち、例えば、レジスト層の表面に、マスクを配置し、不要部(パターンニング工程後に除去する部分)が露光されるようにして露光したのち、硬化されていない不要部を除去することで行うことができる。
上記レジスト層除去工程は、パターンニングされたレジスト層を除去する工程である。このレジスト層は、前述のとおり端部パターンの形成の際に必要なレジスト層であるため、端部パターンの形成後は除去できる。除去手段等は特に限定されず、前述のフォトレジストを用いた場合には、所定の剥離液を用いることで除去できる。
上記加熱加圧処理は、前述の加熱加圧処理をそのまま適用できる。
加熱加圧処理を施し、該基部用セラミック基板上にグレーズ層を形成する加熱加圧処理工程と、
該グレーズ層上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
該レジスト層をパターンニングして、該内部配線パターンの該端面に通じることとなるパターンニング孔を形成するパターンニング工程と、
該パターンニング孔から該グレーズ層をエッチングして該内部配線パターンの該端面に通じたエッチング孔を形成するエッチング工程と、
パターンニングされた該レジスト層を除去するレジスト層除去工程、及び、該エッチング孔内に導電材料を充填して、該内部配線パターンの該端面と接続された内部配線パターン端部を形成する内部配線パターン端部形成工程と、をこの順に備える方法である。
上記加熱加圧処理工程は、処理を行うガラス層内に端部パターンを有さないこと以外は、前記第1の方法における同工程をそのまま適用できる。
上記レジスト層形成工程は、グレーズ層上にレジスト層を形成する工程である。この工程は、形成面に内部配線パターンの端面が露出されていないこと以外は、前記第1の方法における同工程をそのまま適用できる。
上記パターンニング工程は、レジスト層をパターンニングして、内部配線パターンの端面に通じることとなるパターンニング孔を形成する工程である。「内部配線パターンの端面に通じることとなる」とは、後述するエッチング工程を経ることにより、パターンニング孔がエッチング孔を介して基部用セラミック基板の表面に露出された内部配線パターンの端面と通じることを意味する。このパターンニングにより、直接内部配線パターンの端面と通じないこと以外は、前記第1の方法における同工程をそのまま適用できる。
上記レジスト層除去工程は、パターンニングされたレジスト層を除去する工程であり、上記内部配線パターン端部形成工程は、エッチング孔内に導電材料を充填して、内部配線パターンの端面と接続された端部パターンを形成する工程である。
上記平坦化研磨工程は、グレーズ層の表面を平坦に研磨して、内部配線パターン端部を露出させる工程である。この工程は、平坦化研磨を行う以前に、端部パターンがグレーズ層の表面から既に露出されていること以外は、前記第1の方法における同工程をそのまま適用できる。
本発明の薄膜電子部品は、本発明の薄膜電子部品用セラミック基板を備えることを特徴とする。
上記「薄膜電子部品用セラミック基板」は、前記本発明の薄膜電子部品用セラミック基板をそのまま適用できる。この薄膜電子部品用セラミック基板の全体の厚さは特に限定されないが、通常、200〜2000μm(好ましくは300〜1000μm)である。
本発明の薄膜電子部品としては、薄膜キャパシタ及び薄膜キャパシタを搭載した電子部品ユニット等が挙げられる。
即ち、薄膜キャパシタ及び薄膜キャパシタを搭載した電子部品ユニットである。本発明の薄膜電子部品用セラミック基板上にキャパシタ部を備えることで、安定した電気特性を発揮でき、短絡等を生じず、高い信頼性を有するキャパシタ機能を有するものとすることができる。
上記「キャパシタ用導体層」は、キャパシタ部を構成する導体層である。このキャパシタ用導体層は、後述するキャパシタ用誘電体層を介して対向する導電性薄膜であり、1層のみからなってもよく、2層以上からなってもよい。また、通常、キャパシタ用導体層とキャパシタ用誘電体層との積層部分は、その最下層及び最上層はキャパシタ用導体層である。このキャパシタ用導体層は導電性を有すればよく(例えば、10μΩ・cm以下)、その材料は特に限定されないが、例えば、白金、金、銅、銀、ニッケル、チタン、モリブデン、クロム、コバルト及びタングステン等を用いることができる。これらの材料は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、キャパシタ用導体層の形状及び大きさは特に限定されず、更に、その厚さも特に限定されないが、通常、1μm以下である。これらの導体層材料及びキャパシタ用導体層の厚さ等は、所望の抵抗及び生産性等に応じて、更には、生産コストに応じて適宜選択することが好ましい。
更に、キャパシタ用誘電体層の形成方法は特に限定されないが、例えば、CSD法を用いる。即ち、目的とするキャパシタ用誘電体層を構成することとなる金属元素を含む誘電体原料を、形成面に塗布し、その後、熱処理してキャパシタ用誘電体層を得る方法である。このCSD法において用いる誘電体原料は特に限定されないが、目的とするキャパシタ用誘電体層を構成する金属元素を含有する金属有機化合物を含有することが好ましい。この有機金属化合物としては、アルコキシド、酢酸化合物及びシュウ酸化合物等を用いることができる。上記アルコキシドとしては、例えば、チタンイソプロポキシド等のチタンアルコキシド類、金属バリウムをアルコール系有機溶媒に溶解させて得られるバリウムアルコキシド類、ストロンチウム−n−ブトキシド等のストロンチウムアルコキシド類等が挙げられる。これらのアルコキシドは、純水を所定量加えて重合させたものを用いてもよい。また、アルコール系有機溶媒としては、エタノールとアセチルアセトンとの混合溶媒、2―エトキシエタノール、及び、その他目的とする金属種とキレートを形成できる化学種を含有するアルコール系有機溶媒が挙げられる。
また、上記の誘電体原料は、加熱等により均一化した後、塗布することができる。更に、この誘電体原料の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、スピンコート、ディップコート及び吹き付け塗布(インクジェット法及びサーマル法等を含む)等を用いることができる。得られた誘電体層は、必要に応じてエッチング等によりパターンニングを行いキャパシタ用誘電体層とすることができる。
[1]薄膜電子部品用セラミック基板の作製(内部配線パターンを備えないもの)
(1)基部用セラミック基板の作製
平均粒径が3〜5μmであるアルミナ粉末(Al2O3純度90%以上)と、Al2O3、SiO2及びCaOを主成分とするフラックス粉末(焼結助剤)とを用意し、混合粉末全体を100質量%とした場合に、アルミナ粉末が90〜95質量%、フラックス粉末が5〜10質量%となるように混合して混合粉末を得た。この混合粉末を用いて得られたスラリーを、ドクターブレード法により厚さ200μmのシート形状に成形した後、所望の大きさに裁断して未焼成シートを得た。この未焼成シートを3枚積層して厚さ600μmの基部用未焼成セラミックシートを得た。この基部用未焼成セラミックシートを焼成し、基部用セラミック基板を得た。この基部用セラミック基板の表面粗さを、触針式表面粗さ計(東京精密社製、形式「SURFCOM 1400D」)を用いて測定したところ、Raが0.24μmであり、Ryが5.7μmであった。この平坦化研磨を行っていない基部用セラミック基板の表面を200倍に拡大して得た画像を図6に、2000倍に拡大して得た画像を図7に示した。
テルピネオール(溶剤)にアクリル系樹脂(バインダ)を溶解させたのちガラス粉末を混合してガラスペーストを得た。ガラス粉末には、Si、B、Al及びCaの各々SiO2換算、B2O3換算、Al2O3換算及びCaO換算による合計量を100mol%とした場合に、Siが55〜65mol%、Bが15〜25mol%、Alが5〜15mol%、Caが5〜15mol%含有される平均粒径約3μmのガラス粉末を用いた。このガラスペーストをスクリーン印刷により基部用セラミック基板上に塗布し、乾燥させた後、大気雰囲気中1000℃で焼き付けを行った。
この焼き付け後のガラス層の表面粗さを、研磨したのちに同様に測定したところ、Raが0.60μmであり、Ryが13.0μmであった。このガラス層表面を200倍に拡大して得た画像を図10に、2000倍に拡大して得た画像を図11に示した。
その後、HIP炉内からグレーズ層が形成された基部用セラミック基板を取り出し、平坦化研磨を行った。平坦化研磨は、ダイヤモンドペーストを用いた機械研磨で行った。更に、用いたダイヤモンドペーストは、ペースト内のダイヤモンド砥粒の粒径が次第に小さくなるように異なるダイヤモンドペーストを用い、最後のダイヤモンドペーストには平均粒径2μm以下のものを用いた。
得られた平坦化研磨後のグレーズ層の表面粗さを、上記触針式表面粗さ計を用いて測定したところ、Raが0.0079μmであり、Ryが0.18μmであった。また、この平坦化研磨を行ったグレーズ層表面を200倍に拡大して得た画像を図12に、2000倍に拡大して得た画像を図13に示した。
この結果より、基部用セラミック基板表面は、Raが0.24μmであり、Ryが5.7μmと共に大きい。また、この基部用セラミック基板を研磨してもその表面粗さは、Raで0.078μm及びRyで0.97μmまでしか平坦性を向上させることができなかった。図6〜9より、基部用セラミック基板の表面粗さを十分に低減できないのは、表面に認められるポアに起因することが分かる。また、加熱加圧処理を行っていないガラス層の平坦化研磨された表面の表面粗さはRaが0.6μmであり、Ryが13.0μmであった。即ち、上記の基部用セラミック基板を研磨した表面よりも表面粗さは低下していることが分かる。図10及び11からも、ガラス層の形成によりポア数が大幅に低減されていることが分かる。しかし、図8で認められるポアよりも大きなポアが図10では認められる。即ち、この大きなポアが形成されているために、表面粗さを十分に低減できないことが分かる。
即ち、本発明によると、ポアを多く有する汎用のセラミック基板を用いても、少なくとも81%以上表面粗さを低減できていることが分かる。
以下、図2及び3を用いて、図1に示す配線パターン(21)を有する薄膜電子部品用セラミック基板(1)の作製について説明する。但し、図2は図3へ続く工程である。
(1)基部用セラミック基板(2)の作製
上記[1](1)と同様にして、厚さ600μmの基部用未焼成セラミックシートを得た。得られた基部用未焼成セラミックシートにCO2レーザーを用いて直径120μm(焼成後直径100μm)のビアホールを形成した。次いで、タングステン粉末、エチルセルロース(バインダ)及びブチルカルビトール(溶剤)を主成分とする導電性穴埋め剤(焼成後、内部配線パターンとなる)を調製し、先に形成したビアホール内に印刷充填した。その後、これまでに得られた未焼成体を所望の大きさに裁断した後、焼成し、表裏に貫通する内部配線パターン(211)を有する基部用セラミック基板(2)を得た。
上記(1)で得られた基部用セラミック基板(2)の表面に、感光性レジストをスピンコーティングして厚さ50μmのフォトレジスト層(22)を形成した。その後、基部用セラミック基板(2)内の内部配線パターン(211)のパターンを反転させたフォトマスクをフォトレジスト層(22)上に配置し、紫外線を照射した。次いで、現像液により硬化されていない部分を除去し、パターンニング孔(221)を形成した。パターンニング孔(221)内の底部には内部配線パターンの端面が露出された。
基部用セラミック基板(2)の裏面側に露出された内部配線パターン(211)を全て短絡させて、電解めっき浴に浸漬して、上記(2)で形成したパターンニング孔(221)内に銅からなる端部パターン(212)を約50μmの厚さ(フォトレジスト層と同程度の厚さ)に堆積形成した。その後、不要となったフォトレジスト層(22)を溶剤で完全に除去した。これにより、内部配線パターン端部形成工程で形成された端部パターン(212)は、基部用セラミック基板(2)表面から突出された。
上記[1](2)と同様にして得られたガラスペーストを上記基部用セラミック基板(2)上に塗布し、乾燥させ、乾燥厚さ250μmのガラスペーストからなるガラスペースト層(23)を形成した。その後、このガラスペースト層(23)を、N2−H2−H2Oからなる非酸化性雰囲気中1000℃で焼き付けてガラス化し、厚さ100μmのガラス層(24)を形成した。次いで、上記[1](2)と同様にしてHIP処理してグレーズ層(3)を形成した。その後、上記[1](2)と同様に平坦化研磨を行い、本発明の配線パターン(21)を有し、表面粗さRa0.01μm以下且つRy0.2μm以下のグレーズ層(3)を備える薄膜電子部品用セラミック基板(1)を得た。
以下、図4及び5を用いて配線パターン(21)を有する薄膜電子部品用セラミック基板の作製について説明する。但し、図4は図5へ続く工程である。
(1)基部用セラミック基板(2)の作製
上記[2](1)と同様にして表裏に貫通する内部配線パターン(211)を有する基部用セラミック基板(2)を得た。
(2)ガラス層形成工程及び加熱加圧工程
上記[1](2)と同様にして得られたガラスペーストを上記基部用セラミック基板(2)上に塗布し、乾燥させ、乾燥厚さ250μmのガラスペーストからなるガラスペースト層(23)を形成した。その後、このガラスペースト層(23)を上記[2](4)と同様にして焼き付けてガラス層(24)を形成した。次いで、上記[1](2)と同様にしてHIP処理してグレーズ層(3)を形成した。
上記(2)で得られた基部用セラミック基板(2)の表面に、上記[2](2)と同様にしてフォトレジスト層(22)を形成した(但し、フォトレジスト層の厚さは数μmとした)。更に同様にしてパターンニング孔(221)を形成した。パターンニング孔(221)内の底部にはグレーズ層(3)が露出された。
上記(3)で形成されたパターンニング孔(221)を用いて、グレーズ層(3)をフッ酸を用いて、グレーズ層(3)内にパターンニング孔(221)から基部用セラミック基板(2)表面に通じるエッチング孔(31)を形成した。このエッチング孔(31)内の底部には内部配線パターン(211)の端面が露出された。その後、不要となったフォトレジスト層(22)をアセトンで完全に除去した。
上記(4)までに得られた基部用セラミック基板(2)の裏面側に露出された内部配線パターン(211)を全て短絡させて、電解めっき浴に浸漬して先に形成したエッチング孔(31)内に銅からなる端部パターン(212)を堆積形成した。その後、上記[1](2)と同様に平坦化研磨を行い、本発明の配線パターン(21)を有し、表面粗さRa0.01μm以下且つRy0.2μm以下のグレーズ層(3)を備える薄膜電子部品用セラミック基板(1)を得た。
以下、図14〜17を用いて薄膜キャパシタ(100)の作製について説明する。尚、図15〜17は、図14の薄層キャパシタ(100)の右側半分を説明するものである。また、焼成前後における符号は便宜上同じとした。下記(1−a)〜(1−d)については図15を参照、下記(1−e)〜(1−i)については図16を参照、下記(1−j)〜(1−m)については図17を参照。
(1−b)次いで、このキャパシタ用導体層(4)をパターンニングするために、キャパシタ用導体層のエッチングを要しない部分にエッチングレジスト(5)を形成した。
(1−c)その後、イオンミリングを用いてエッチングを行い、キャパシタ用導体層(4)のパターンニングを行った後、エッチングレジスト(5)を除去した。
(1−d)次いで、チタンイソプロポキシドと、ストロンチウム−n−ブトキシドと、金属バリウムとを2−エトキシエタノールに溶解させて得られた誘電体原料(6)を、パターンニングしたキャパシタ用導体層(4)を有する基板表面にスピンコート塗布した。その後、塗布した誘電体原料(6)を乾燥した後、700℃で熱処理を行い、厚さ0.2μmのキャパシタ用誘電体層(6)を得た。
(1−e)得られたキャパシタ用誘電体層(6)をパターンニングするために、キャパシタ用誘電体層のエッチングを要しない部分にエッチングレジスト(7)を形成した。
(1−g)次いで、パターンニングされたキャパシタ用誘電体層(6)の表面に、0.2μmの白金からなるキャパシタ用導体層(8)をスパッタリングにより形成した。このキャパシタ用導体層(8)はキャパシタ内において主として上部電極となるものである。
(1−h)その後、このキャパシタ用導体層(8)をパターンニングするために、キャパシタ用導体層のエッチングを要しない部分(キャパシタ部を形成しない側の薄膜電子部品用セラミック基板裏面側もエッチングレジストにより保護した)にエッチングレジスト(9)を形成した。
(1−i)次いで、イオンミリングを用いてエッチングを行い、キャパシタ用導体層(8)のパターンニングを行った後、エッチングレジスト(9)を除去した。
(1−k)次いで、ソルダーレジスト層(10)のパターンニングを行った(このパターンニングによりビア導体の表面を表出させた)。
(1−l)その後、上記(1−k)で表出されたビア導体(21)の表面に、無電解めっき法により、ニッケル−金めっき層(11)を形成した。
(1−m)次いで、上記(1−l)で形成されたニッケル−金めっき層(11)の表面にハンダボール(12)を形成して、薄膜キャパシタ(100)を得た。
以下、図18〜24を用いて上記[4]と異なる薄膜電子部品(101)の作製(薄膜キャパシタの作製)について説明する。但し、図18は図19へ、図19は図20へ、図20は図21へ、図21は図22へ、図22は図23へ、図23は図24へ、各々続く工程である。尚、この方法では、薄膜電子部品用セラミック基板として、上記[2]の配線パターンを有する薄膜電子部品用セラミック基板の作製1に相当する方法を用いたものである。
上記[2](1)と同様にして得た基部用セラミック基板(2)の表面に、感光性レジストをスピンコーティングしてフォトレジスト層(22b)を形成した。その後、基部用セラミック基板(2)内の内部配線パターン(211)のパターンを反転させたフォトマスクをフォトレジスト層(22b)上に配置し、紫外線を照射した。次いで、現像液により硬化されていない部分を除去し、パターンニング孔(221b)を形成した。パターンニング孔(221b)内の底部には内部配線パターンの端面が露出されており、パターンニング孔(221b)の径は、内部配線パターンの径よりも大きく形成した。
基部用セラミック基板(2)の表面側の上記パターンニング孔(221b)内にスパッタリングにより、チタンからなる下部接続パターン(213)を堆積した。次いで、更に銅からなる上部接続パターン(214)を堆積した。
上記(2)を行った後に不要となったフォトレジスト層(22b)を剥離液で完全に除去した。これにより、下部接続パターン(213)及上部接続パターン(214)は、基部用セラミック基板(2)表面から突出された。
基部用セラミック基板の裏面側にスパッタリングにより、チタンからなる下部短絡層(215)を堆積した。次いで、更に銅からなる上部短絡層(216)を堆積して、基部セラミック基板の裏面側から露出された内部配線パターン(211)を短絡した。
上記(4)で得られた基部用セラミック基板(2)の表面に、感光性レジストをスピンコーティングして厚さ50μmのフォトレジスト層(22a)を形成した。その後、基部用セラミック基板(2)内の内部配線パターン(211)のパターンを反転させたフォトマスクをフォトレジスト層(22a)上に配置し、紫外線を照射した。次いで、現像液により硬化されていない部分を除去し、パターンニング孔(221a)を形成した。パターンニング孔(221a)内の底部には接続パターン(上部接続パターン及び下部接続パターン)の端面が露出された。
上記(4)で短絡された内部配線パターン(211)を利用して、基部用セラミック基板(2)を電解めっき浴に浸漬して、上記(5)で形成したパターンニング孔(221a)内に銅からなる端部パターン(212)を約50μmの厚さ(フォトレジスト層と同程度の厚さ)に堆積形成した。
上記(6)の後に不要となったフォトレジスト層(22a)を剥離液で完全に除去した。これにより、内部配線パターン端部形成工程で形成された端部パターン(212)は、基部用セラミック基板(2)表面から突出された。一方、上記(4)で形成した裏面側の短絡層を研磨により除去した。
上記[1](2)と同様にして得られたガラスペーストを同様にして塗布し、乾燥させ、表面側に乾燥厚さ250μmのガラスペーストからなる表面側ガラスペースト層を形成し、裏面側に乾燥厚さ100μmのガラスペーストからなる裏面側ガラスペースト層を形成した。その後、これらのガラスペースト層を、N2−H2−H2Oからなる非酸化性雰囲気中1000℃で焼き付けてガラス化し、厚さ100μmの表面側ガラス層(24a)及び厚さ40μmの裏面側ガラス層(24b)及びを形成した。
上記[1](2)と同様にしてHIP処理して表面側グレーズ層(3a)及び裏面側グレーズ層(3b)を形成した。
上記[1](2)と同様に平坦化研磨を行い、本発明の配線パターン(21)を有し(表面に露出し)、表面粗さRa0.01μm以下且つRy0.2μm以下の表面側グレーズ層(3a)を備える薄膜電子部品用セラミック基板(1)を得た。
上記(10)で得られた薄膜電子部品用セラミック基板(1)の表面側に、0.02μmのタンタルからなるキャパシタ用導体下層(4b)をスパッタリングにより形成した。その後、0.2μmの白金からなるキャパシタ用導体上層(4a)をスパッタリングにより形成した。即ち、キャパシタ用導体層(4)は、キャパシタ用導体下層(4b)とキャパシタ用導体上層(4a)とからなる。
上記(11)で形成されたキャパシタ用導体層(4)をパターンニングするために、キャパシタ用導体層のエッチングを要しない部分にエッチングレジスト(5)を形成した。
イオンミリングを用いてエッチングを行い、キャパシタ用導体層(4)のパターンニングを行った。
上記(13)で用いたエッチングレジスト(5)を除去した。
上記(14)でパターンニングされたキャパシタ用導体層上に、SiO2層(13)をプラズマCVD法を用いて層状に形成した。
上記(11)と同様にして、タンタルからなるキャパシタ用導体下層(8b)と、白金からなるキャパシタ用導体上層(8a)とからなるキャパシタ用導体層(8)を形成した。
上記(12)と同様にして、上記(17)で形成されたキャパシタ用導体層(8)をパターンニングするために、キャパシタ用導体層のエッチングを要しない部分にエッチングレジスト(9)を形成した。
上記(17)で形成されたキャパシタ用導体層(8)を、上記(13)と同様にしてイオンミリングを用いてエッチングを行い、キャパシタ用導体層(8)のパターンニングを行った。
上記(13)で用いたエッチングレジスト(9)を除去した。
チタンイソプロポキシドと、ストロンチウム−n−ブトキシドと、金属バリウムとを2−エトキシエタノールに溶解させて得られた誘電体原料(6)を、パターンニングしたキャパシタ用導体層(8)を有する基板表面にスピンコート塗布した。その後、塗布した誘電体原料(6)を乾燥した後、700℃で熱処理を行い、厚さ0.2μmのキャパシタ用誘電体層(6)を得た。
上記(15)で得られたSiO2層(13)及び上記(20)で得られたキャパシタ用誘電体層(6)をパターンニングするために、キャパシタ用誘電体層のエッチングを要しない部分にエッチングレジスト(7)を形成した。
バッファードフッ酸を用いてSiO2層(13)及びキャパシタ用誘電体層(6)をエッチングして、各々の層のパターンニングを行った。尚、このパターンニング工程はイオンミリング法にて行うこともできる。
上記(22)を経た後に、SiO2層及びキャパシタ用誘電体層のパターンニング用レジスト層を除去した。
上記(23)を経た基部用セラミック基板の表面側に後述するキャパシタ用導体層(14)の形成を要しない部分を保護するためのレジスト層(15)を形成した。
上記(24)を経た基部用セラミック基板の表面側に、白金からなるキャパシタ用導体上層(14)を形成した。
上記(25)で用いたレジスト層(15)を除去することで、キャパシタ用導体層(14)のパターンニングを行った。
表面側の薄膜積層部を保護テープにて保護した後(図示しない)、上記(9)で形成された裏面側グレーズ層(3b)を上記(10)と同様にして研磨を行って除去し、裏面側表面から配線パターン(221)を露出させた。
上記(1)と同様にして、後述する裏面側のハンダボール(12)の接続性を向上させるためのハンダボール接続パターン(17)を形成するためのレジスト層(16)を形成した。
上記(28)を経た基部用セラミック基板の裏面側にスパッタリングにより、白金からなる接続パターン(17)を堆積した。
上記(29)を行った後に不要となったレジスト層(16)を溶剤で完全に除去した。
上記(27)で形成した保護テープを剥離した後、上記(30)を経た基部用セラミック基板の表面側にハンダボールの形成を要しない部分がパターンニングにより選択的に除去されたソルダーレジスト層(10)を形成した。
尚、裏面側においては、上記(27)でグレーズ層(3b)を研磨除去することで露出され、且つ、上記(29)においてハンダボール接続パターン(17)で覆われなかった露出部位がソルダーレジストとして機能する。このため、表面側と同様なソルダーレジスト層を形成する必要がない。
上記(31)を経た基部用セラミック基板の表面側の上記レジスト層(10)が形成されていない部分と、裏面側のハンダボール接続パターン(17)表面と、各々ハンダボール(12)を形成して、薄膜キャパシタ(101)を得た。
Claims (6)
- 基部用セラミック基板と、
該基部用セラミック基板の少なくとも一面側の表面に形成されるとともに、表面が平坦化研磨されたグレーズ層と、
該グレーズ層の内部に配設され且つ該グレーズ層の表面に一部が露出された配線パターンと、を備える薄膜電子部品用セラミック基板であって、
上記グレーズ層は、上記基部用セラミック基板の表面に形成されたガラス層を、加熱温度が750〜1000℃で加圧圧力が0.5〜200MPaの加熱加圧処理をして得られたものであり、
上記加熱加圧処理は、圧力媒体として気体を用いた等方加圧による加熱加圧処理であり、
上記グレーズ層は、厚さが10〜100μmであり、
上記基部用セラミック基板には、上記基部用セラミック基板を100体積%とした場合に40体積%以下のガラスが含まれることを特徴とする薄膜電子部品用セラミック基板。 - 上記基部用セラミック基板に含有されるガラスに比べて上記グレーズ層を構成するガラスは、屈伏点が100℃以上高い請求項1に記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
- 上記配線パターンは、上記基部用セラミック基板の内部に延設され且つ一部が該基部用セラミック基板の他面側に露出されている請求項1又は2に記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
- 上記グレーズ層を構成するガラスは、屈伏点が700℃以上である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
- 上記グレーズ層を構成するガラスは、Si、Al、B、Ca及びOを主成分とする請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板。
- 請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の薄膜電子部品用セラミック基板を備えることを特徴とする薄膜電子部品。
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