JP4688787B2 - 糖類マトリックスを有する剤形 - Google Patents
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Description
治療法の選択肢は、3つの主なカテゴリに分けられる。第1の場合は、アレルゲン回避又は露出の減少である。アレルゲン回避は、例えば食物アレルゲンの場合では明らかであるのに対して、室内塵ダニアレルゲンでは困難又は高価な場合があり、花粉アレルゲンの場合では不可能な場合がある。第2の最も広く用いられる治療法の選択肢は、抗ヒスタミン剤及びステロイドのような古典的対症薬の処方である。対症薬は安全で有効であるが、疾患の固有原因を変化させず、疾患の蔓延の制御もしない。第3の治療法の選択肢は、特定のアレルギーワクチン接種であり、これは、ほとんどの場合、問題のアレルゲンにより引き起こされるアレルギー症状を低減又は軽減する。
免疫システムには、口腔からアクセスすることができ、アレルゲンの舌下投与が公知の投与経路である。
DD−A−0107208は、アレルゲンを含む従来の圧縮錠剤を調製する工程を開示している。投与すると直ぐに、錠剤は唾液に溶解され、次にアレルゲンが口腔の粘膜を通して吸収される。製剤は、水不溶性賦形剤、すなわち滑石粉、並びにパラフィン及び脂肪酸を含み、これは、患者の口内に不快な残遺物を残すことになるため望ましくない。更に、錠剤化工程の間の摩擦により、アレルゲンの物理的安定性に有害である可能性がある。
EP278877は、固体支持物、例えば、ショ糖/乳糖がアレルゲンの溶液でコーティングされた舌下に用いるための薬剤組成物を開示している。得られる製剤は、急速に分解するが瞬間的ではないと主張されている。しかし、どのようにして目的を達成するかは開示されていない。更に、この製剤は、乳糖の形で還元糖を含み、これは、アレルゲンと反応しやすい。
米国特許第4,371,516号は、水中で直ちに分解する活性原料を含む薬剤剤形を開示している。薬剤剤形は、10秒以内で分解する担体材料の開放マトリックス網状組織を含む。
WO00/44351に開示されるような凍結乾燥した加工デンプン担体は、口腔内に投与されて唾液に接触すると瞬間的に活性原料を放出するように設計される。活性原料として花粉症に対するワクチンを説明している。加工デンプン担体は、デキストリン及びゲル化前のデンプンとすることができる。
WO02/13858は、口腔用途のための急速溶解「ケーク」の形態のワクチンを含む急速溶解薬物組成物を開示している。WO02/13858の目的は、消化管内で無傷のまま留まることになるウイルス又は細菌のワクチンを提供することのように見える。これは、炭酸カルシウムのような制酸剤をケークに組込み、胃の酸性内容物に対して抗原を保護することにより達成される。
US−A−5,648,093は、急速分散非圧縮性固体剤形を開示している。特定の例では、マルトデキストリン、マンニトール、及びキサンタンガムから成る剤形が開示されている。
WO91/09591(実施例25)は、固体状態で溶解させることにより、マトリックスがマルトデキストリン(DE10)、マンニトール、及びキサンタンガムから成るプラセボ担体マトリックスを調製することを開示している。
WO00/57856は、周口膜に接触すると投与される急速分散剤形の薬物を開示しており、この剤形は、50%〜99%の担体及び場合によっては希釈剤を含む。担体として、多くの化合物のなかからDEが3〜50であるマルトデキストリンが示されている。希釈剤として多くの化合物のなかからソルビトールが示されている。
本発明は、一般的に以下の事柄に関する。
(a)デキストロース等量(DE)が1〜20のマルトデキストリンの形態の第1のマトリックス形成剤、(b)ソルビトールの形態の第2のマトリックス形成剤、及び(c)活性物質、を含む医薬活性物質を口粘膜投与するのに適する非圧縮急速分散固体剤形。
1以上の更に別のマトリックス形成剤を含む本発明による剤形。
更に別のマトリックス形成剤が単糖類、二糖類、又は三糖類である本発明による剤形。
更に別のマトリックス形成剤がマンニトールである本発明による剤形。
ポリエチレングリコール(PEG)を更に含む本発明による剤形。
マルトデキストリンが投与溶液の3〜40%(w/w)、好ましくは10〜35(w/w)、より好ましくは15〜25%(w/w)の量で存在する本発明による剤形。
マンニトールが投与溶液の1〜20%(w/w)、好ましくは2〜10%(w/w)、より好ましくは3〜6(w/w)の量で存在する本発明による剤形。
ソルビトールが投与溶液の0.01〜10%(w/w)、好ましくは0.05〜5%(w/w)、より好ましくは0.1〜2%(w/w)の量で存在する本発明による剤形。
PEGが1〜20%(w/w)、好ましくは2〜15%(w/w)、より好ましくは3〜10%(w/w)の量で存在する本発明による剤形。
活性物質がアレルゲンである本発明による剤形。
更に、驚くべきことに、ソルビトールは、極めて微量含まれている場合でも、剤形の機械的強度を大きく増大させることが示されている。
原位置で製造するために、すなわち、最終容器すなわちブリスターパック内の活性原料及びマトリックス形成賦形剤の固化システムから溶媒を除去するために、この剤形を密封して剤形から残留物が放出しないように剤形をコーティングすることが不可能である。更に、剤形が瞬間的に放出するという特性を台無しにすることになるので、剤形をコーティングすることも不可能である。
更に、製造、運搬、貯蔵、及び特に患者の取り扱いを可能にするのに十分な化学的安定性を活性原料が有するアレルゲン含有急速分散固体剤形も必要である。
水活性は、製品の貯蔵寿命に寄与する重要な因子の1つである。製品の水活性は、細菌の繁殖、並びに薬物の安定性、力価、及び粘性に影響を及ぼすことは公知である。また、タンパク安定性は、その脆弱性のために水活性により相当の影響を受ける。ほとんどのタンパク質は、活性を保持する高次構造を維持すべきである。水活性レベルを低度に維持することにより、高次構造の変化を防ぐか又は誘発するのを助けることができ、これは、次に、アレルゲンの形態のタンパク質を確実に安定にするのに重要となる。また、タンパク質の加水分解は、酵素により引き起こされるか否かに関わらず、水活性の影響を受けるものである。
好ましい固体剤形の水活性は25%を超えず、好ましくは0.1%〜20%、より好ましくは0.5〜15%、更に好ましくは2〜8%、最も好ましくは4〜7%である。
実施例1に説明する方法により判断した固体剤形の水含量は、好ましくは25%を超えず、好ましくは0.1%〜20%、より好ましくは0.5〜15%、更に好ましくは2〜8%、最も好ましくは4〜7%である。
好ましくは、本発明の目的では、活性原料、一般的にアレルゲンの安定性は、総アレルゲン活性及び主要アレルゲン含量のようなアレルゲンの力価測定値により評価される。
実施例1に説明する方法によれば、総アレルゲン活性の損失は、好ましくは総初期活性の50%未満、より好ましくは総初期活性の30%未満、更に好ましくは総初期活性の20%未満、最も好ましくは総初期活性の15%未満とすべきである。
固体アレルゲン剤形の一実施形態では、総アレルゲン活性の損失は、実施例1に説明する方法によれば、総初期活性の50%未満である。
固体アレルゲン投与の別の実施形態では、少なくとも1つの主要アレルゲンのアレルゲン含量の損失は、実施例1に説明する方法によれば、初期含量の50%未満である。
すなわち、固体剤形の安定性は、脆砕性、引張強度、破断までのピーク荷重、物理特性の安定性、一般的に分散時間、及び剤形の視覚的外観のような感覚器特性の安定性のような機械的堅牢性等の付加的なパラメータで評価することが好ましい。
本発明の更に別の実施形態では、固体剤形の引張強度は、好ましくは1.1N/mm2未満、より好ましくは0.8N/mm2未満である。一般的に、剤形の引張強度は、0.2〜0.5N/mm2である。引張強度が小さくなると、剤形の機械的強度及び安定性が小さくなり、速く分散するようになる。
本発明の好ましい実施形態では、剤形は、マトリックス形成剤に加えて1以上の賦形剤を更に含む。
本発明による急速分散固体剤形のマトリックスの部分を形成する薬剤的に許容可能な賦形剤は、補助剤、制酸剤、希釈剤、賦活薬、粘膜付着剤、着香剤、食味遮蔽剤、保存料、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、及び甘味料のような適切な賦形剤である。これらの賦形剤は、アレルゲンワクチンを製剤化する分野の技術者に理解されるような従来の製薬業務に応じて選択される。
補助剤は、通常、アレルゲンの吸収を促進し、並びにアレルゲンの免疫刺激特性を促進するのに用いられる。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明による急速分散固体剤形は、補助剤を含まない。
また、驚くべきことに、問題のアレルゲンの免疫刺激特性を促進するためには、急速分散固体剤形に補助剤を組み込むことは必ずしも必要でなく、すなわち、固体剤形は、特定の免疫応答を向上させることができることが見出された。
本発明の好ましい実施形態では、マルトデキストリンのDEは、1〜15、より好ましくは1〜10である。
本発明の好ましい実施形態では、更に別のマトリックス形成剤は、単糖類、二糖類、又は三糖類である。単糖類、二糖類、及び三糖類の例は、マンノース、グルコース、ガラクトース、マンニトール、マンノース、ガラクティトール、エリスリトール、イノシトール、スレイトール、マルチトール、トレハロース、ショ糖、マルトース、マルトトリオース、乳糖、パラチノース、及びラクツロースである。好ましい単糖類、二糖類、及び三糖類は、マンノース及びマンニトールである。
本発明の剤形の好ましい実施形態では、この更に別のマトリックス形成剤はマンニトールである。
本発明により用いるのに適する他のマトリックス形成剤は、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、及びケイ酸アルミニウムのような無機塩と、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、及びL−フェニルアラニンのような2〜12の炭素原子を有するアミノ酸とである。
更に、本発明では、マルトデキストリン、ソルビトール、及び単糖類、二糖類、及び三糖類から成るマトリックスを有する急速分散非圧縮剤形を生成することが可能になる。従って、本発明の別の好ましい実施形態では、マトリックスには、マルトデキストリン、ソルビトール、及び単糖類、二糖類、及び三糖類以外の他のマトリックス形成剤を含まない。より詳細には、マトリックスは、ポリマーマトリックス形成剤を含まないことが好ましく、より詳細には、マトリックスは、ゼラチン及び/又はデンプン及び/又はゴムを含まないことが好ましい。
投与溶液の総乾燥物質含量は、好ましくは20%(w/w)よりも大きく、より好ましくは30%(w/w)よりも大きく、更に好ましくは40%(w/w)よりも大きく、更に好ましくは50%(w/w)よりも大きく、最も好ましくは60%(w/w)よりも大きい。投与溶液の総乾燥物質含量は、生成する錠剤の寸法によって決まることになる。
本発明の剤形に用いられる薬剤活性物質は、口粘膜経路を通して投与することができる任意の活性物質とすることができる。口粘膜投与は、迅速に投与することが望ましい場合、及び/又は、例えば粘膜を超えて活性物質を運ぶのが困難なために及び/又は胃腸系を通過する間に活性物質が分解するために腸粘膜を通じて投与することが困難な場合に特に適切である。口粘膜経路を通じた投与は、例えばタンパク質に適切である。
鎮痛剤及び抗炎症剤:アロキシプリン、オーラノフィン、アザプロパゾン、ベノリラート、ジフルニサル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダク。
駆虫剤:アルベンダゾール、ベフェニウムヒドロキシナフトエート、カンベンダゾール、ジクロロフェン、イベルメクチン、メベンダゾール、オキサムニキン、オクスフェンダゾール、オキサンテルエンボナート、プラジカンテル、ピランテルエンボナート、チアベンダゾール。
抗不整脈剤:アミオダロンHCl、ジソピラミド、酢酸フレカイニド、硫酸キニジン。
抗菌剤:ベネタミンペニシリン、シノキサシン、シプロフロキサシンHCl、クラリスロマイシン、クロファジミン、クロキサシリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、エチオナミド、イミペネム、ナリジクス酸、ニトロフラントイン、リファンピシン、スピラマイシン、スルファベンザミド、スルファドキシン、スルファメラジン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファフラゾール、スルファメトキサゾール、スルファピリジン、テトラサイクリン、トリメトプリム。
抗凝固剤:ジクマロール、ジピリダモール、ニクマロン、フェニンジオン。
抗うつ剤:アモキサピン、シクラジンドール、マプロチリンHCl、ミアンセリンHCl、ノルトリプチリンHCl、トラゾドンHCl、マレイン酸トリミプラミン。
抗糖尿病剤:アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリピジド、トラザミド、トルブタミド。
抗てんかん剤:ベクラミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、エトトイン、メトイン、メトスクシミド、メチルフェノバルビトン、オキシカルバゼピン、パラメタジオン、フェナセミド、フェノバルビトン、フェニトイン、フェンスクシミド、プリミドン、スルチアム、バルプロ酸。
抗真菌剤:アムフォテリシン、硝酸ブトコナゾール、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナタマイシン、ナイスタチン、硝酸スルコナゾール、テルビナフィンHCl、テルコナゾール、チオコナゾール、ウンデセン酸。
抗通風剤:アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン。
抗高血圧剤:アムロジピン、ベニジピン、ダロジピン、ジリタゼムHCl、ジアゾキシド、フェロジピン、酢酸グアナベンズ、インドラミン、イスラジピン、ミノキシジル、ニカルジピンHCl、ニフェジピン、ニモジピン、フェノキシベンザミンHCl、ピラゾシンHCL、レセルピン、テラゾシンHCl。
抗マラリア剤:アモジアキン、クロロキン、クロルプログアニルHCl、ハロファントリンHCl、メフロキンHCl、プログアニルHCl、ピリメタミン、硫酸キニーネ。
抗偏頭痛剤:メシル酸ジヒドロエルゴタミン、酒石酸エルゴタミン、マレイン酸メチセルシド、マレイン酸ピゾチフェン、コハク酸スマトリプタン。
抗ムスカリン剤:アトロピン、ベンズヘキソールHCl、ビペリデン、エトプロパジンHCl、ヒヨスチンブチルブロマイド、ヒヨスチアミン、臭化メペンゾラート、オルフェンナドリン、オキシフェンチルチミンHCl、トロピカミド。
抗腫瘍剤及び免疫抑制剤:アミノグルテチミド、アムサクリン、アザチオプリン、ブスルファン、クロラムブシル、シクロスポリン、ダカルバジン、エストラムスチン、エトポシド、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メソトレキセート、マイトマイシン、ミトタン、ミトザントロン、プロカルバジンHCl、クエン酸タモキシフェン、テストラクトン。
抗原虫剤:ベンズニダゾール、クリオキノール、クリオキノール、ジヨードヒドロキシキノリン、ジロキサニドフロエート、ジニトルミド、フルゾリドン、メトロニダゾール、ニモラゾール、ニトロフラゾン、オルニダゾール、チニダゾール。
抗甲状腺剤:カルビマゾール、プロピルチオウラシル。
抗不安剤、鎮静剤、睡眠剤、及び神経遮断剤:アルプラゾラム、アミロバルビトン、バルビトン、ベンタゼパム、ブロマゼパム、ブロムペリドール、ブロチゾラム、ブトバルビトン、カルブロマール、クロルジアゼポキシド、クロルメチアゾール、クロルプロマジン、クロバザム、クロチアゼパム、クロザピン、ジアゼパム、ドロペリドール、エチナメート、フルナニゾン、フルニトラゼパム、フルオプロマジン、デカン酸フルペンチキソール、デカン酸フルフェナジン、フルラゼパム、ハロペリドール、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、メプロバメート、メタカロン、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、ペントバルビトン、ペルフェナジンピモジド、プロクロルペラジン、スルピリド、テマゼパム、チオリダジン、トリアゾラム、ゾピクロン。
βブロッカー:アセブトロール、アルプレノロール、アテノロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オクスプレノロール、ピンドロール、プロプラノロール。
強心剤:アムリノン、ジギトキシン、ジゴキシン、エノキシモン、ラナトシドC、メジゴキシン。
コルチコステロイド:ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデゾニド、酢酸コルチゾン、デゾキシメタゾン、デキサメタゾン、酢酸フルドロコルチゾン、フルニゾリド、フルコルトロン、プロピオン酸フルチカゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン。
利尿剤:アセタゾラミド、アミロリド、ベンドロフルアザイド、ブメタニド、クロロチアジド、クロルタリドン、エタクリン酸、フルセミド、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン。
酵素:抗パーキンソン病剤:メシル酸ブロモクリプチン、マレイン酸リスリド。
胃腸病剤:ビサコジル、シメチジン、シサプリド、ジフェノキシレートHCl、ドンペリドン、ファモチジン、ロペラミド、メサラジン、ニザチジン、オメプラゾール、オンダンセトロンHCL、ラニチジンHCl、スルファサラジン。
ヒスタミンH,受容体拮抗剤:アクリバスチン、アステミゾール、シンナリジン、シクリジン、シプロヘプタジンHCl、ジメンヒドリナート、フルナリジンHCl、メクロジンHCl、オキサトミド、テルフェナジン、トリプロリジン。
脂質調整剤:ベザフィブラート、クロフィブラート、フェノフィブラート、ジェムフィブロジル、プロブコール。
局所麻酔剤:神経筋剤:ピリドスチグミン。
硝酸塩及び他の抗狭心症剤:アミル硝酸塩、ニトログリセリン、イソソルビドジニトレート、イソソルビドモノニトレート、ペンタエリトリトールテトラニトレート。
栄養剤:ベータカロテン、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK。
オピオイド鎮痛剤:コデイン、デキストロプロピオキシフェン、ジアモルフィン、ジヒドロコデイン、メプタジノール、メタドン、モルヒネ、ナルブフィン、ペンタゾシン。
経口ワクチン:疾患の症状を防止するか又は軽減するように設計されたワクチン(以下のものは代表的であるが網羅的なリストではない):インフルエンザ、結核、髄膜炎、肝炎、百日咳、ポリオ、破傷風、ジフテリア、マラリア、コレラ、疱疹、腸チフス、HIV、AIDS、麻疹、ライム病、旅行者下痢、A型、B型及びC型肝炎、中耳炎、デング熱、狂犬病、パラインフルエンザ、風疹、黄熱病、赤痢、レジオネラ病、トキソプラズマ症、Q熱、出血熱、アルゼンチン出血熱、カリエス、シャーガス病、大腸菌により引き起こされる尿路感染症、肺炎球菌感染症、流行性耳下腺炎、及びチクングンヤ熱。
他の疾患の症状を防止するか又は軽減するワクチン(以下のものは原因菌の代表的リストであるが網羅的なものではない):ビブリオ種、サルモネラ種、ボルデテラ種、ヘモプロテウス種、トキソプラズマ、サイトメガロウイルス、クラミジア種、連鎖球菌種、ノーウォークウイルス、大腸菌、ヘリコバクタピロリ、ロタウイルス、淋菌、髄膜炎菌、アデノウイルス、EBウイルス、日本脳炎ウイルス、カリニ肺炎、単純疱疹、クロストリジウム種、呼吸器合胞体、クレブシエラ種、赤痢菌種、緑膿菌、パルボウイルス、カンピロバクタ種、リケッチア種、水痘帯状疱疹、エルシニア種、ロスリバーウイルス、J.C.ウイルス、ロドコッカスエクイ、カタル性モラクセラ、ボレリアブルグドルフェリ、及びパスツレラヘモリチカ。
花粉症、喘息、間接リウマチ、及び癌腫のような局所性及び全身性アレルギー状態等の非感染性免疫変調疾患状態に関するワクチン。
獣医用途のためのワクチンには、ペット及び家畜に影響を及ぼすコクシジウム症、ニューカッスル病、地方病性肺炎、ネコ科動物白血病、萎縮性鼻炎、丹毒、口蹄疫、ブタ肺炎、及び他の疾患状態、及び他の感染症及び自己免疫疾患状態に関するものが含まれる。
タンパク質、ペプチド、及び組換え薬剤:インシュリン(六量体/二量体/単量体形)、グルカゴン、成長ホルモン(ソマトトロピン)、ポリペプチド又はその誘導体、(好ましくは、分子量1000〜300,000)、カルシトニン及びその合成修飾物、エンケファリン、インターフェロン(特に、風邪治療のためのアルファ2インターフェロン)、LHRH及び類似物(ナファレリン、ブセレリン、ゾラデックス)、GHRH(成長ホルモン放出ホルモン)、セクレチン、ブラジキン拮抗剤、GRF(成長ホルモン放出因子)、THF、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)、ACTH類似物、IGF(インシュリン状成長因子)、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)、心房性ナトリウム利尿ペプチド、バソプレシン及び類似物(DDAVP、リプレシン)、第VIII因子、G−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)、EPO(エリスロポエチン)。
性ホルモン:クエン酸クロミフェン、ダナゾール、エチニルエストラジオール、酢酸メドロキシプロゲステロン、メストラノール、メチルテストステロン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、エストラジオール、複合エストロゲン、プロゲステロン、スタノゾロール、スチルベストロール、テストステロン、チボロン。
殺精子剤:ノノキシノール9。
興奮剤:アンフェタミン、デキサンフェタミン、デクスフェンフルラミン、フェンフルラミン、マジンドール、ペモリン。
本発明によれば、アレルゲンワクチンは、口腔で唾液に接触すると迅速に溶解することにより、アレルゲンが粘膜の免疫関連組織と密接に接触してそれに働き掛けるようにした急速分散固体剤形で提供される。本発明の好ましい実施形態では、本発明によるアレルゲンは、個体に繰返し露出されるとアレルギー性、すなわちIgE媒介反応を引き起こすと報告されている任意の天然のタンパク質である。天然アレルゲンの例には、花粉アレルゲン(樹木、広葉草本(herb)、雑草(weed)、及び草花粉アレルゲン)、昆虫アレルゲン(吸入性、唾液及び毒アレルゲン、例えば、ダニアレルゲン、ゴキブリ及び小昆虫アレルゲン、ヒメノプテラ毒アレルゲン)、獣毛及びフケアレルゲン(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、マウス等由来)、及び食物アレルゲンが含まれる。樹木、草、及び広葉草本からの重要な花粉アレルゲンは、一般的に、カバノキ(カバノキ属)、ハンノキ(ハンノキ属)、ハシバミ(ハシバミ属)、シデ(クマシデ属)及びオリーブ(オリーブ属)、シーダー(クリプトメリア属及びジュニパレス属)、スズカケノキ(プラタナス)を含むブナ目、モクセイ目、マツ目、及びスズカケノキ目の分類学的目、ドクムギ属、オオアワガエリ属、イチゴツナギ属、ギョウギシバ属、カモガヤ属、シラゲガヤ属、クサヨシ属、ライムギ属、及びモロコシ属の一般的に草を含むイネ目、ブタクサ属、ヨモギ属、及びヒカゲミズ属の一般的に広葉草本を含むキク目、及びイラクサ目に由来するようなものである。他の重要な吸入アレルゲンは、ヒョウヒダニ属及びシワダニ属の室内塵ダニ、貯蔵庫ダニ、例えば、サヤアシニクダニ、ニクダニ、及びケナガコナダニからのもの、ゴキブリ、小昆虫、及びノミ、例えば、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ユスリカ、及びイヌノミからのもの、ネコ、イヌ、及びウマのような哺乳動物からのものであり、毒アレルゲンは、ミツバチ(ミツバチ上科)、スズメバチ(スズメバチ上科)、及びアリ(アリ上科)を含む膜翅目の分類学的目からのもののような穿刺又は刺咬昆虫から生じるものなどを含む。菌類からの重要な吸入アレルゲンは、一般的に、アルテルナリア属及びクラドスポリウム属から生じるようなものである。
本発明の更に別の実施形態では、急速分散固体剤形は、同じアレルギー源由来又は異なるアレルゲン源由来の何れか、例えば、各々異なるダニ及び草の種からの草群1及び草群5のアレルゲン又はダニ群1及び群2のアレルゲン、低寸及び高寸ブタクサアレルゲンのような雑草抗原、アルテルナリア属及びクラドスポリウム属のような異なる真菌アレルゲン、カバノキ、ハシバミ、シデ、オーク及びハンノキアレルゲンのような樹木アレルゲン、ピーナッツ、大豆及び牛乳アレルゲンのような食物アレルゲンからの少なくとも2つの異なる種類のアレルゲンを含む。
アレルゲンは等モル量で存在することができ、存在するアレルゲン比が好ましくは1:20までで変動することができる。
本発明の更に別の実施形態では、低IgE結合アレルゲンは、WO99/47680、WO02/40676、又はWO03/096869A2によるアレルゲンである。
本発明の剤形は、凍結乾燥により生成されることが好ましい。
好ましくは、pHは、アレルゲンの変性や沈殿を避けて確実に安定な生成物にするために、溶液を含むアレルゲン及びマトリックスを固化する前に調節される。異なるアレルゲン溶液に最適なpHは、その等電点(pl)がそうであるように、ほぼ全pH範囲に亘るものである。抽出物のようなアレルゲンの混合物は、抽出物中の個々のアレルゲンの濃度のような因子により判断される溶解性及び安定性に対して同じく最適なものである。従って、本発明による製剤に対して、個々に判断されるpHの実現可能な範囲を予想することができる。問題のアレルゲンに対する最適なpHは、異なるpHの製剤に加速安定試験を行うことにより判断される。このような試験の設計は、アレルゲンワクチンを製剤する技術の技術者には公知である。
好ましくは、アレルゲン抽出物を含む投与溶液は、3.5〜10、より好ましくは4〜9、最も好ましくは6〜9のpHに調節すべきである。
本発明の別の実施形態では、剤形は、好ましくは1500〜75000SQ−u/剤形の範囲の繰返し単一投与量である。
更に別の好ましい実施形態では、アレルゲン剤形は、例えば5分後までは流体状の水を取り込まないことにより口腔で希釈されない。
本発明による急速分散固体剤形は、米国特許第5,729,958号及び米国特許第5,343,762号に説明するように製造して、使い捨ての単用量ブリスターパックに入れて包装することができる。適切なブリスターパックの例は、全アルミニウムブリスターパック、ポリマー、例えばポリプロピレンで作られたブリスターパック、PVCのブリスターパック、及びPVC/PVdC積層体で作られて例えばカレンダ加工クラフト紙に積層されたアルミニウムで密封されたブリスターパック、「Aclar(登録商標)」、又は「Triplex(登録商標)」である。
更に別の実施形態では、急速分散剤形は、アルミニウムで形成され、カレンダ加工クラフト紙に積層されたアルミニウムで密封されたブリスターパックに包装される。
更に別の実施形態では、急速分散剤形は、例えば5層アルミニウム積層体で形成された多層ブリスターパックに包装され、カレンダ加工クラフト紙に積層されたアルミニウムで密封される。
更に別の実施形態では、急速分散剤形は、アルミニウム積層体で形成されたブリスターパックに包装してカレンダ加工クラフト紙に積層されたアルミニウムで密封し、小児がこのブリスターパック、例えば対小児安全包装を開けることが困難なようにする。
すなわち、本発明の剤形の一実施形態では、手で取り扱う間に各固体剤形から500SQ−U未満、より好ましくは250SQ−U未満、最も好ましくは150SQ−U未満が放出される。
本発明の好ましい実施形態では、剤形を取り出した後のブリスターパックの粉塵の残留含量は、総アレルゲン含量の2%を超えず、より好ましくは、固体剤形の総アレルゲン含量の0.5%を超えず、更に好ましくは、固体剤形の総アレルゲン含量の0.2%を超えず、最も好ましくは、固体剤形の総アレルゲン含量の0.1%を超えない。
a)密封ブリスターパックユニットに収容した固体剤形の個々の単位体を脆砕性測定に適切な機器に入れる段階、
b)それを適切な時間に亘って適切な速度で動かす段階、
c)密封固体剤形単位体を取り出す段階、
d)密封固体剤形単位体を開けてこの単位内容物を容器に出す/急速分散剤形単位体及び全ての残留物を容器に入れる段階、
e)固体剤形単位体を容器から取り出して全ての遊離している残留物を上述の容器に残す段階、
f)上述の残留物にアレルゲン特異検定を行い、上述の残留物内のアレルゲン含量を判断する段階、及び
g)任意に、固体剤形単位体の総アレルゲン含量の上述の残留物内パーセントアレルゲン含量を計算する段階、
を含む検定法で、500SQ−U/固体剤形未満、より好ましくは、250SQ−U/固体剤形未満、最も好ましくは、150SQ−U/固体剤形未満である。
更に、経口剤形は、魅力的な外観を有することが好ましい。従って、品質制御の一部として、本発明による急速分散固体剤形には、色、形状、不規則性、及び欠陥のようなパラメータに対して目視検査を行うことが好ましい。
患者の遵守性を確実に最適にするために、患者が剤形を口に入れて分解させる時に心地よいと感じることが好ましい。従って、剤形は、口中での感触も試験することが好ましい。
ブリスターパックには、任意の考えられる数の急速分散固体剤形を含むことができる。好ましい実施形態では、ブリスターパックは、1〜100固体剤形を含み、より好ましくは5〜35固体剤形を含む。ブリスターパックは、患者を脱感作するのに必要な任意の特定の投薬計画に従って適切な容器に更に包装することができる。
本発明による急速分散固体剤形は、米国特許第4,371,516号に開示されている工程による昇華工程により調製することができる。従って、アレルゲン及びマトリックス形成賦形剤の固化溶液は、昇華を受けることになる。昇華工程は、溶液を凍結乾燥させることにより行うことが好ましい。溶液は、凍結乾燥段階を行って任意の望ましい形状の固体形を生成する間、ブリスターパックの凹部に収容されている。ブリスターパックは、液体窒素又は固体二酸化炭素を用いて冷却することができる。凍結段階の後、ブリスターパック内の凍結溶液を減圧し、必要に応じて熱を制御して加え、溶媒の昇華を助ける。
より詳細には、本発明は、本発明によるアレルゲンワクチン剤形の有効量を口粘膜に投与する段階を含む、アレルギーを予防又は治療するか又はアレルギー症状を軽減する方法に関する。
本発明はまた、本発明による急速分散非圧縮固体剤形を製造するための医薬活性物質に関する。
より詳細には、本発明は、本発明による急速分散非圧縮アレルゲンワクチン固体剤形を製造するためのアレルゲンに関する。
より詳細には、本発明は、アレルギーを口粘膜予防又は治療するか又はアレルギー症状を軽減するための本発明による急速分散非圧縮アレルゲンワクチン固体剤形に関する。
また、本発明は、疾病を口粘膜予防又は治療するための請求項1に記載の急速分散又は非圧縮固体剤形を製造するための医薬的活性物質の使用に関する。
より詳細には、本発明は、アレルギーを口粘膜予防又は治療するか又はアレルギー症状を軽減するための請求項1に記載の急速分散又は非圧縮アレルゲンワクチン固体剤形を製造するためのアレルゲンの使用に関する。
パイエル板は、小腸、大腸、及び虫垂の壁に位置するリンパ結節の集合体であり、感染物質及び身体に異物となる他の物質の付着及び透過に対する身体防御の重要な部分である。また、パイエル板は、集合リンパ小節としても公知である。同様の集合リンパ小節は、気道、直腸、鼻腔、口腔、咽頭、尿生殖路、大腸、及び身体の他の粘膜組織に見ることができる。上述の組織は、一般的に粘膜関連リンパ組織(MALT)ということができる。
適切な大きさで適切な物理化学特性を有する医薬活性物質は、パイエル板及びMALTにより有効に取り込まれることが示されている。
更に、マイクロカプセルを利用すると、剤形から活性物質が放出されることが防止されるという利点を伴っている。本明細書の他所により詳細に説明するように、これは、活性物質がアレルゲンである場合に特に重要である。
更に、本発明は、医薬活性物質を口粘膜投与するのに適する急速分散固体組成物を調製するための水性投与溶液に関し、この投与溶液は、(a)デキストロース等量(DE)が1〜20のマルトデキストリンの形態の第1のマトリックス形成剤、及び(b)第1のカプセル封入マトリックス形成剤及び活性物質を含むマイクロカプセルを含む。
「マルトデキストリン」という用語は、デキストロース等量(DE)が1〜20である部分加水分解デンプンを意味する。
「急速分散剤形」という用語は、口腔内で約90秒未満以内、好ましくは60秒未満以内、好ましくは30秒未満以内、より好ましくは20秒未満、更に好ましくは10秒未満、更に好ましくは5秒未満以内、最も好ましくは口腔内に入れて約2秒未満以内に分解される剤形を意味する。
「低脆砕性」という用語は、外力を受けると剤形から失われる残留材料の量を意味する。固体剤形は、残留材料損失が投与量の総アレルゲン含量の500SQ−単位/固体剤形未満、より好ましくは250SQ−単位/固体剤形未満、最も好ましくは150SQ−U/固体剤形未満を含む場合には、輸送、貯蔵、及び取り扱いに十分な脆砕性及び堅牢性を有する。本発明においては、脆砕性は、本発明による方法で測定することができ、又は「ヨーロッパ薬局方」による修正方法により測定することもできる。
「固体剤形」という用語は、口腔に投与される時に液体でも粉末でもない剤形、例えば錠剤又は顆粒組成物を意味する。
「引張強度σ」は、以下の式により計算される。
σ=3Wax9.8Nmm−2/2d2b
ここで、w=破断までのピーク荷重(kgF)、a=支持部間の距離、d=急速分散固体剤形の厚さ(mm)、及び、b=急速分散固体剤形の直径(mm)である。
「口粘膜の」という用語は、舌下、又は活性原料を患者の口腔又は咽頭の粘膜に接触させる口腔の他の任意の部位に配置される剤形を意味する。
「単糖類」という用語は、環状であるか又は線状分子の形であるかに関係なく6つの炭素を含む任意の有機分子を意味する。「二糖類」という用語は、2つの単糖類の任意の組合せを含む任意の糖類を意味する。「三糖類」という用語は、3つの単糖類の任意の組合せを含む任意の糖類を意味する。
「アレルゲン」という用語は、固体に繰返し露出するとアレルギー、すなわち、IgE介在反応を引き起こすと報告されている任意の天然のタンパク質又はタンパク質の混合物を意味する。天然アレルゲンの例には、花粉アレルゲン(樹木、雑草、及び広葉草本及び草花粉アレルゲン)、ダニアレルゲン(例えば、室内塵ダニ及び貯蔵庫ダニからのもの)、昆虫アレルゲン(吸入性、唾液、及び毒由来アレルゲン)、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、マウス等の例えば唾液、毛髪、及びフケからの動物アレルゲン、真菌アレルゲン、及び食物アレルゲンが含まれる。アレルゲンは、アレルゲン抽出物、精製アレルゲン、修飾アレルゲン、又は組換えアレルゲン又は組換え突然変異アレルゲン、30を超えるアミノ酸の任意のアレルゲン断片、又はその任意の組合せの形態で用いることができる。
「水含量」とは、「カール・フィッシャー」滴定原理を用いて定量的に判断した固体投与単位体中の残留水の含量を意味する。本方法は、12の所定量が水の等量に変換されることになるという原理に基づいている(ヨーロッパ薬局方2.5.12)。
awは、以下の式により計算することができる。
aw=p/ps=ERH(%)/100
ここで、p=生成物表面の水蒸気分圧、ps=飽和圧又は生成物温度での純水上の水蒸気分圧、及び、ERH=平衡相対湿度である。
API:活性タンパク質原料
ELISA:酵素免疫吸着検定法
DDT:ジチオスレイトール
HRP:西洋ワサビペルオキシダーゼ
LIA:「Magic Lite」特異IgE検定
LITE試薬:蛍光ラベル抗gE
PMP:常磁性粒子
SDS−PAGE:ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動
TMB:テトラメチルベンジジン
草抽出物
Ipsen及びLowensten(1983)、「Jour.Allergy.Clin.Immunol.」、72:2、150〜159頁に記載の方法により、草花粉抽出物を調製した。低寸草では、花粉は、5℃で20時間に亘って炭酸水素アンモニウムで抽出した。遠心分離で粒子物質を除去して上清を水で(3回)透析し、再構成するまで冷所で貯蔵した。
固体製剤:
製造工程:
1.磁石撹拌子を備えたビーカにMQ水を加える。
2.もしあれば、マンニトール及びソルビトールを加え、撹拌しながら溶解する。
3.もしあれば、マルトデキストリン及びPEGを加え、撹拌しながら溶解する。
4.もしあれば、アレルゲン抽出物を加える。
5.アレルゲンが存在する場合には、塩酸(2N)又は水酸化ナトリウム(2N)を用いてpH=7−8にpHを調節する。
6.溶液250μlを予め形成したブリスターパックに投入する。溶液は、周囲温度条件で投入する。
7.投入後、満たしたブリスターパックを−80℃で凍結させる。この単位体を貯蔵温度及びチャンバ圧力の標準条件を用いて凍結乾燥させる。
目視検査:全ての単位体に対して、例えば、色、形状、不規則性、及び欠陥の目視検査を行い、外観が許容可能であることを確認した。
分解:現行の「ヨーロッパ薬局方」又は現行の「USP」に記載の通りに試験が行われた。
水含量:「カール・フィッシャー」滴定原理を用いて残留水を判断した。本方法により、12の所定量が等量のH2Oに変換されるという原理に基づいてサンプル中の水含量が定量的に判断される。
組成
この実施例は、マルトデキストリン、マンニトール、及びソルビトールから成るマトリックスを有し、このマトリックスがマイクロカプセル封入アレルゲン(MEA)を含むような顆粒の顆粒組成物の調製と、この顆粒組成物からの圧縮錠剤の調製とに関する。
材料
カプセル封入剤:米国所在のバーミンガム・ポリマーズから入手される分子量40,000g/モルの「ポリ−D,L−ラクチド−グリコリド(DL−PLG)」(60/40)
活性物質:MEA粒子内の「Phl p」抽出物
マンニトール:「Unikem」から入手される「Ph.Eur.<559>」、番号281048
ソルビトール:「Nomeco」から入手される「Ph.Eur.<435>」、番号340927
マルトデキストリン:「Cerestar」から入手される「NF 18」、CPUR01915(18DE)型
滑石粉:「Unikem」から入手される「Ph.Eur.<438>」、番号297911
ステアリン酸マグネシウム:「Unikem」から入手される「Ph.Eur.<229>」、番号280560
耐圧潰性
錠剤を第1の垂直板に接触するように支持体上に水平に置く。遠位端に第2の垂直板を備えて、2つの板が平行に配置されるようにしたピストンを錠剤に接触するように移動し、錠剤の圧潰時に印加される圧力をNで測定する。
脆砕性
20の錠剤の埃をはらって秤量し、その後、内部リブを備えたシリンダ内に入れる。シリンダは、25rpmで選択した時間に亘って回転し、シリンダから取り出して埃をはらって秤量する。最初及び最後の重量の差をパーセントで計算し、脆砕性を表す。
1.均質化
「DL−PLG」を酢酸エチルに溶解し(30w/w%)、アレルゲン抽出物を水に溶解する(13w/w%)。2つの溶液を混合して均質化し、油/水の2相乳剤を形成する。
2.水性媒体中での油/水乳剤の乳化
油/水乳剤をPVAの2w/w%水性溶液と混合し、これを酢酸エチルで飽和してリン酸ナトリウム及び塩酸を用いてpH=6.8に緩衝し、乳化して水/油/水乳剤を形成する。水/油/水乳剤を乳化器具の乳剤篩に通過させ、MEA−マイクロカプセルを形成する。
3.酢酸エチル/PVAの抽出
MEA−マイクロカプセルを硬化するために、酢酸エチル及びPVAを抽出する。抽出の最初の10分間は、温度を22℃に維持し、その後12℃に下げる。
4.遠心分離による濃縮
段階3で形成された懸濁液を遠心分離する。
5.再懸濁及び噴霧乾燥
遠心分離後、マイクロカプセルを水中に再懸濁し(1800ml/25g)、噴霧乾燥して完成マイクロカプセルを形成する。
MEAを蒸留水に懸濁し、マンニトール、マルトデキストリン、及びソルビトールを加えて懸濁液を撹拌する。得られる混合物を液体窒素で満たしたチャンバに噴霧して入れると、ここで、液滴は直ちに凍結する。噴霧凍結の間、液滴の一部分は互いに凍結することになり、従って、凍結粒子組成物は、任意に圧潰を受ける。圧潰した氷粒子を奮いにかけて凍結乾燥し、再び奮って完成顆粒を得る。
錠剤の調製
「Comprex II」錠剤形成装置を用いて錠剤を生成した。
組成
Claims (11)
- アレルゲンを口腔粘膜投与するための凍結乾燥非圧縮急速分散製剤であって、
(a)1〜20のデキストロース等量(DE)を有するマルトデキストリン、
(b)ソルビトール、及び
(c)マンニトール、
から成るマトリックス形成剤と
(d)アレルゲン
とを含む前記製剤であって、前記製剤が水性投与溶液を凍結乾燥することにより調製され、前記溶液において、マルトデキストリンは投与溶液の3〜35%(w/w)の量で存在し、ソルビトールは投与溶液の0.01〜0.1%(w/w)の量で存在し及びマンニトールは投与溶液の1〜5%(w/w)の量で存在し、前記製剤が、マトリックス形成剤としてのゼラチン及びデンプン及びゴムを含まず、かつ口腔内で90秒未満で分解することを特徴とする前記製剤。 - ポリエチレングリコール(PEG)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の製剤。
- 1以上の付加的な賦形剤を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の製剤。
- 前記賦形剤が、補助剤、制酸剤、希釈剤、賦活薬、粘膜付着剤、着香剤、食味遮蔽剤、保存料、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、及び甘味料から成る群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の製剤。
- 前記アレルゲンが、樹木花粉アレルゲン、草花粉アレルゲン、ダニアレルゲン、昆虫アレルゲン、毒アレルゲン、獣毛及びフケアレルゲン、及び食物アレルゲンから成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
- 前記アレルゲンが、抽出物、精製アレルゲン、修飾アレルゲン又は組換えアレルゲン又は組換えアレルゲンの突然変異、又はそれらの組合せの形態であることを特徴とする請求項5に記載の製剤。
- 前記アレルゲンが、草花粉であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の製剤。
- 前記アレルゲンが、塵ダニであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の製剤。
- 少なくとも2つの異なるアレルゲンを含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の製剤。
- 舌下投与のためのものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の製剤。
- 口腔内で30秒未満で分解することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の製剤。
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