JP4688706B2 - 放熱基板およびこれを用いた半導体装置 - Google Patents

放熱基板およびこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、IGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)素子等の半導体素子、昇華型サーマルプリンターヘッド用基板、面型発熱ヒーター支持基板、サーマルインクジェットプリンターヘッドのヒーター支持基板等の放熱効率を高める目的に用いられる放熱基板と、これを用いた半導体装置に関する。
近年、パワートランジスタモジュールやスイッチング電源モジュール等のパワーモジュールに代表される半導体装置の放熱基板として、例えば図6(a)〜(c)にその平面図および断面図を示すように、セラミック基板62の一方の主面上に回路基板である銅板63を接合し、他方の表面に放熱性の良好な銅板64を接合して構成された放熱基板61が広く用いられており、この銅板64には、セラミック基板62と反対側に熱をさらに拡散させるためのヒートシンク(不図示)が取り付けられる。
最近では、このような放熱基板におけるセラミック基板として特許文献1〜3で示されているように電気絶縁性を有するとともに熱伝導性に優れた窒化珪素基板が一般的に使用されるようになっている。窒化珪素基板62に銅板63,64を接合する手法としては、直接接合法、高融点金属メタライズ法、活性金属法等が用いられる。
直接接合法とは、予め1000℃以上に加熱して表面を酸化させた窒化珪素基板62上に、所定形状に打ち抜いて回路を形成した銅板63を配置して加熱し、銅板63が窒化珪素基板62と接触する界面に、窒化珪素基板62との濡れ性が高いCu−CuO、Cu−O等の共晶液相を生成させた後、共晶液相を冷却固化させることにより、窒化珪素基板62と銅板63とを直接接合する、いわゆる銅直接接合法(DBC法:Direct Bonding Copper法)である。また、高融点金属メタライズ法は、モリブデン(Mo)やタングステン(W)等の高融点金属を窒化珪素基板62の表面に1400〜1600℃で焼き付けて銅板63,64を一体に形成する方法である。さらに、活性金属法は、図6(b)のB部を拡大した断面図である図6(c)に示すように、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)などの4族元素のような活性を有する金属を含むAg−Cuロウ材層(以下、単にロウ材層と称す。)65を介して窒化珪素基板62に銅板63,64を800〜900℃に加熱して接合する方法である。この活性金属法によれば、ロウ材層65は銅(Cu)および銀(Ag)の主成分により銅板63,64との接合強度を高められるとともに、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)成分により窒化珪素基板62との接合強度も高められる。
なお、具体的な回路の形成方法としては、予めプレス加工やエッチング加工によりパターニングして回路を形成した銅板を用いたり、接合後にエッチング、レーザー等によりパターニングしたりする方法が知られている。
これら直接接合法や活性金属法により得られる放熱基板61は、いずれも窒化珪素基板62と銅板63,64との接合強度が高く、単純な構造を有するため、高実装化が可能であり、また製造工程も短縮できるといった効果が得られ、大電流型や高集積型の半導体素子に対応できるといった利点を有している。
特開平6−216481号公報 特開2001−94016号公報 特開2002−201076号公報
しかしながら、特許文献1〜3で提案された放熱基板61は、どれも800℃以上の高温で加熱して窒化珪素基板62に銅板63,64を接合しているため、接合時に熱応力が発生し、冷却の過程で放熱基板61が反りやすいという問題を有していた。
また、放熱基板61の放熱特性を向上させるために銅板63,64の厚みを大きくしようとした場合、上述の熱応力がより大きくなり、反りが大きくなりやすく、放熱特性の高い放熱基板61を得ることができないという問題があった。
さらに、近年、上述のような放熱基板61を使用した半導体装置の高出力化に伴って半導体素子の高集積化は急速に進行し、放熱基板61に繰り返し与えられる熱応力は増加する傾向にあるが、このような熱応力に対して十分な耐久性を備えた放熱基板とは言えなかった。
本発明は、上述のような課題を解決するためのものであって、放熱特性が良好であるとともに、クラックの発生がない耐久性を備えた放熱基板を提供するものである。
本発明の放熱基板は、窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板と、該窒化珪素基板の両
主面上に活性金属層を介して銅または銅合金を主成分とする銅板を接合してなる放熱基板であって、前記活性金属層および前記銅板との間に、活性金属層側より、銅を主成分とする結合層と、Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかの金属よりなる第1の薄層および第2の薄層とを備えたことを特徴とするものである。
さらに、前記第1の薄層を形成する金属と、第2の薄層を形成する金属とが同じ金属であることを特徴とする。
またさらに、前記第1の薄層および第2の薄層の互いに対向する面は、算術平均高さRaが0.05μm以下であることを特徴とする。
また、銅板を平面透視した際の前記銅板の端部が結合層の端部より内側に位置することを特徴とするものである。
さらに、銅板を平面透視した際の一方の銅板の端部が他方の銅板の端部より内側に位置することを特徴とするものである。
またさらに、前記結合層は、そのビッカース硬度がHv0.5GPa以下であることを特徴とするものである。
さらにまた、前記一方の銅板は、回路が形成された回路基板であることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体装置は、放熱基板における回路基板に半導体素子を接続したことを特徴とするものである。
本発明の放熱基板は、窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板と、該窒化珪素基板の両主面上に活性金属層を介して銅または銅合金を主成分とする銅板を接合してなる放熱基板であって、前記活性金属層および銅板との間に銅を主成分とする結合層を備えたことから、結合層の主成分である銅または銅合金の拡散作用により300〜500℃の低温で接合することができるため、銅直接接合法、高融点金属メタライズ法、活性金属法等で接合した場合より、接合時に銅板に生じる反りが小さくなるので、銅板の厚みを大きくすることができる。銅板の厚みの大きな放熱基板は、放熱特性を高くすることができ、場合によってはヒートシンクの取り付けも不要にすることができる。
また、前記活性金属層および前記銅板との間に、活性金属層側より銅を主成分とする結合層、Au,Pt,AgおよびInのいずれかの金属よりなる第1の薄層および第2の薄層を備えているので、これら金属の銅板および結合層に対する拡散作用と、銅板の主成分である銅または銅合金の第1の薄層および第2の薄層に対する拡散作用により180〜300℃の低温で接合することができる。
また、前記第1の薄層および第2の薄層がSnからなる場合、Snは柔らかく、変形しやすいため、結合層および銅板となじみやすい上、銅または銅合金の第1の薄層および第2の薄層に対する拡散作用により180〜300℃の低温で接合することができる。
以上のことから、銅直接接合法、高融点金属メタライズ法、活性金属法等で接合した場合より、接合時に銅板に生じる反りが小さくなるので、銅板の厚みを大きくすることができる。銅板の厚みの大きな放熱基板は、放熱特性を高くすることができ、場合によってはヒートシンクの取り付けも不要にすることができる。
また、第1の薄層を形成する金属と、第2の薄層を形成する金属とが同じ金属である場合、第1の薄層を形成する金属は第2の薄層に、第2の薄層を形成する金属は第1の薄層に拡散しやすくなるため、より低温で接合できるので、反りが小さく、しかも接合強度の高い放熱基板とすることができる。
さらに、第1の薄層および第2の薄層の互いに対向する面は、その算術平均高さRaを0.05μm以下にすることで、対向する面同士が互いになじみ、これら薄層を形成する金属はより容易に拡散するため、放熱基板の反りを小さくできるとともに、接合強度を高くすることができる。
また、銅板を平面透視した際の前記銅板の端部が結合層の端部より内側に位置することから、銅板の端面に加熱接合後の冷却工程で発生する応力が結合層内で分散されるように作用するため、窒化珪素基板に発生する応力は減少し、反りの小さい放熱基板とすることができる。
さらに、銅板を平面透視した際の一方の銅板の端部が他方の銅板の端部より内側に位置することから、外側に位置する銅板の端部には引張り応力が作用しないため、両方の銅板の厚みが大きい場合でも、クラックが生じるのを有効に防止でき、厚みの大きな銅板を窒化珪素基板の両主面上に接合強度を高く接合することができる。
さらにまた、結合層は、そのビッカース硬度Hvを0.5GPa以下とすることにより、接合時に印加する力に対して変形しやすいため、冷却時に発生する熱応力を十分に逃がすことができ、結果的に発生する熱応力が低くなり、より厚みの大きな銅板を接合することができる。
また、前記一方の銅板を回路が形成された回路基板とすることで、回路基板に半導体素子を接続した半導体装置とすることができ、半導体装置を使用時にも半導体素子に蓄熱することがなく、放熱性の高い半導体装置とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は、放熱基板の一実施形態を示し、(a)は一方の銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部の拡大図である。
熱基板1は、窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板2と、該窒化珪素基板2の両主面上に活性金属層31,32を介して銅または銅合金を主成分とする銅板41,42を接合してなるものである。
放熱基板1を構成する窒化珪素基板2は、窒化珪素を主成分とする基板であり、窒化珪素はその熱伝導率が40W/(m・k)以上と高く、放熱特性に優れる。窒化珪素基板2は、その長さが30〜80mm、幅が10〜80mm、厚みは用途によって異なるが、厚すぎると熱抵抗が高くなり、薄すぎると耐久性が低下するため、0.13〜0.4mmとすることが適切である。窒化珪素を主成分とする基板とは、窒化珪素基板2の全質量を100%とした場合、主成分となる窒化珪素が少なくとも50質量%以上含まれている基板をいう。
また、この窒化珪素基板2の両主面上に形成される活性金属層31,32は、例えば、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)などの4A族元素のような活性金属を含むAg−Cu合金からなり、その長さは5〜60mm、幅は5〜60mm、厚みは5〜20μmである。
銅板41は半導体素子の回路基板として機能し、長さは5〜60mm、幅は5〜60mm、厚みは回路を流れる電流の大きさや銅板41に搭載される半導体素子の発熱量等に応じて0.5〜5mmが選択される。銅板42は発熱した半導体素子により熱を逃がすという機能を有し、長さは5〜65mm、幅は5〜65mm、厚みは0.5〜5mmである。銅または銅合金を主成分とする銅板とは、銅板に対して、主成分である銅または銅合金が99.96質量%以上である銅板をいい、無酸素銅、タフピッチ銅、りん脱酸銅等の銅を用いるのがよい。特に、無酸素銅のうち、銅の含有率が99.995%以上の線形結晶無酸素銅、単結晶状高純度無酸素銅および真空溶解銅のいずれかを用いることが好ましい。
ここで、放熱基板1は、前記活性金属層31,32および銅板41,42との間に銅を主成分とする結合層51,52を備えたことが重要である。
図1に示すように、銅を主成分とする結合層51,52を備えることにより、結合層51,52の主成分である銅または銅合金の拡散作用により300〜500℃の低温で銅板41,42を接合することができる。また、結合層51,52は変形しやすいため、低い荷重でも接合でき、冷却時に発生する熱応力に対しても変形で緩和することができるため、結果的に発生する熱応力が低くなり、より厚みの大きな銅板41,42を接合しても反りが発生することなく、より放熱特性に優れた放熱基板を得ることができ、ヒートシンクの取り付けも不要にすることができる。
銅を主成分とする結合層51,52とは、結合層51,52に対して、主成分である銅が90質量%以上含有することをいい、活性金属層31,32と銅板41,42とを強固に結合する機能を成し、無酸素銅、タフピッチ銅、りん脱酸銅、等の銅を用いるのがよい。特に、無酸素銅のうち、銅の含有率が99.995%以上の線形結晶無酸素銅、単結晶状高純度無酸素銅および真空溶解銅のいずれかを用いることが好ましい。
また、このように結合層51,52を有する放熱基板1において、図2、3に示すように放熱基板1を平面透視した際の前記銅板41,42の端部41a,42aが結合層51,52の端部51a,52aより内側にあることが好ましい。
ここで、図2および図3は、それぞれ(a)は一方の銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部の拡大図である。
図2に示すように、銅板41,42の端部41a,42aは、それぞれ結合層51,52の端部51a,52aより内側にすることにより、銅板41,42の端部41a,42aに加熱接合後の冷却工程で発生する応力は結合層51,52内で分散されるように作用するため、窒化珪素基板2に発生する応力は減少し、より反りの小さい放熱基板1とすることができる。特に、銅板41の端部41a、結合層51の端部51a間の距離は0.2〜1mm,銅板42の端部42a、結合層52の端部52a間の距離は0.2〜1mmであることが好ましい。
なお、銅板41,42を平面透視したとは、銅板41,42の下方または上方に位置する結合層51,52の端部51a,52aを確認できるように銅板41,42を透視した場合を示す。
また、図3に示すように、放熱基板1は、銅板42を平面透視した際の一方の銅板41の端部41aを他方の銅板42の端部42aより内側に位置させることが好ましい。なお、平面透視する銅板41,42は何れでもよい。
これは、平面透視した際の銅板41,42同士の端部41a,42aが同一平面上にあり、しかもどちらの銅板41,42の厚みも大きくした放熱基板1では、窒化珪素基板2がその平面上で両方の銅板41,42より引張り応力を受けて、クラックが入るおそれがある。しかしながら、一方の銅板41の端部41aを他方の銅板42の端部42aより内側にすることにより、外側に位置する銅板42の端部42aには引張り応力が作用することがなくなるため、両方の銅板41,42の厚みが大きくても、クラックが生じることはなく、放熱特性のより高い放熱基板1とすることができる。
特に、回路として機能する銅板41の端部41aを放熱特性の観点より、放熱機能を有する銅板42の端部42aより内側にすることが好ましい。
また、結合層51,52は、そのビッカース硬度Hvが0.5GPa以下であることが好ましく、結合層51,52のビッカース硬度Hvを0.5GPa以下とすることで、予めビッカース硬度Hvの低いものを準備しなければならず、このような結合層51,52は容易に弾性変形して、銅板41,42との接合強度を高くすることができるからであり、特にビッカース硬度Hvは0.2〜0.5GPaであることがより好ましい。
なお、結合層51,52のビッカース硬度Hvは、JIS Z 2244−2003に準拠して測定すればよく、測定に用いる試験荷重は、結合層51,52の厚みに依存し、例えば98.07mN(ミリニュートン)あるいは196mNとする。
次いで、本発明の放熱基板の実施形態を示す。
図4(a)は一方の銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部の拡大図である。
図4に示す放熱基板1は、活性金属層31,32および銅板41,42との間に活性金属層31,32側より銅を主成分とする結合層51,52,Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかの金属よりなる第1の薄層53,54および第2の薄層55,56を備えている。
第1の薄層53,54および第2の薄層55,56がAu,Pt,AgおよびInのいずれかによりなる場合、これら金属の銅板41,42および結合層51,52に対する拡散作用と、銅板41,42の主成分である銅または銅合金の第1の薄層53,54および第2の薄層55,56に対する拡散作用により180〜300℃の低温で接合することができる。
また、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56がSnからなる場合、Snは柔らかく、変形しやすいため、結合層51,52および銅板41,42となじみやすい上、銅または銅合金の第1の薄層53,54および第2の薄層55,56に対する拡散作用により180〜300℃の低温で接合することができる。
これら第1の薄層53,54および第2の薄層55,56を形成する金属としては、Au,Pt,AgおよびInを用いることにより、これら金属は、酸化して酸化皮膜を形成しにくく、しかも柔らかく、容易に変形するため、接合する面同士がより密接に接触して、薄層を形成する原子が容易に拡散することができる。
また、これら金属のうち、Au,Pt,AgおよびInのいずれかによりなる薄層は、加熱されると凝集しやすいため、薄層1層のみを結合層51,52、銅板41,42のいずれかに形成しても部分的に凝集に伴う空隙が生じ、接合強度の向上はあまり望めないが、薄層を2層とすることで、凝集してもその影響が相殺され、薄層1層のみの場合より接合強度を高くすることができる。
以上のことから、銅直接接合法、高融点金属メタライズ法、活性金属法等で接合した場合より、接合時に銅板41,42に生じる反りが小さくなるので、銅板の厚みを大きくすることができる。銅板41,42の厚みの大きな放熱基板1は、放熱特性を高くすることができ、場合によってはヒートシンクの取り付けも不要にすることができる。
また、第1の薄層53,54を形成する金属と、第2の薄層55,56を形成する金属とが同じ金属であることが好適である。この場合、第1の薄層53,54を形成する金属は第2の薄層55,56に、第2の薄層55,56を形成する金属は第1の薄層53,54に拡散しやすくなるため、より低温で接合できるので、反りが小さく、しかも接合強度の高い放熱基板とすることができる。
さらに、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56を形成する金属は、特に酸化皮膜を形成しにくいAuが好ましく、Pt,AgおよびInのいずれかを用い、同じ温度で形成した場合より、接合強度を高くすることができる。
またさらに、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56の互いに対向する面は、その算術平均高さRaを0.05μm以下にすることで、対向する面同士が互いになじみ、これら薄層を形成する金属はより容易に拡散するため、放熱基板の反りを小さくできるとともに、接合強度を高くすることができる。
次に、本発明の放熱基板の製造方法について説明する。
本発明の放熱基板1は、先ず、長さ30〜80mm、幅10〜80mm、厚み0.13〜0.4mmの窒化珪素基板2の両主面上に、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)などの4族元素のような活性金属を含むAg−Cu合金のペーストをスクリーン印刷、ロールコーター法、刷毛塗り等で塗布し、このペースト上に銅が主成分であって、厚みが0.1〜0.6μmである銅箔を積層した後、800〜900℃で加熱溶融して、活性金属層31,32および銅を主成分とする結合層51,52を形成する。
次に、結合層51,52の銅板41,42と接する面を研磨した後、水素、窒素およびネオン、アルゴン等の不活性ガスのいずれかから選ばれる雰囲気中、300〜500℃に加熱し、30MPa以上の圧力で銅または銅合金を主成分とする、結合層51,52と接合する面が平坦な銅板41,42を接合して放熱基板1を得る。そして、銅および銅合金が酸化しない温度(50℃)まで加圧したまま冷却し、この温度に到達した後、加圧を終了し、放熱基板1を取り出す。
活性金属層31,32および銅板41,42との間に活性金属層31,32側より銅を主成分とする結合層41,42、Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかによりなる第1の薄層53,54および前記金属のいずれかよりなる第2の薄層55,56を備える場合、先ず、結合層51,52の銅板41,42に対向する面を研磨した後、Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかをスパッタまたは蒸着により、研磨した面に成膜して第1の薄層53,54とすればよい。
一方、第2の薄層55,56については、予め銅板41,42の結合層51,52に対向する面を研磨した後、Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかをスパッタまたは蒸着により、研磨した面に成膜して第2の薄層55,56とすればよい。いずれの研磨面も算術平均高さRaは0.05μm以下にすることが好適である。
これら金属の銅板および結合層に対する拡散は、これら金属の表面活性を高くするほど
進行しやすくなるので、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56の各厚みは、10nm以下とすることが好適である。
次に、第1の薄層53および第2の薄層55、第1の薄層54および第2の薄層56をそれぞれ対向させた状態で、水素、窒素およびネオン、アルゴン等の不活性ガスのいずれかから選ばれる雰囲気中、180〜300℃に加熱し、30MPa以上の圧力で接合して放熱基板1を得る。そして、銅および銅合金が酸化しない温度(50℃)まで加圧したまま冷却し、この温度に到達した後、加圧を終了し、放熱基板1を取り出す。
さらに、結合層51,52は、そのビッカース硬度Hvが0.5GPa以下である放熱基板1を形成する場合、銅を主成分とする銅箔は、接合後の硬度低下を考慮して、ビッカース硬度Hv0.7GPa以下の銅箔を準備して接合するのがよい。
また、図5は、それぞれ(a)は一方の銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)にB部の拡大図である。
図5に示すように、結合層51を介して窒化硅素基板2の主面上に銅板41が2個接合された放熱基板1であって、このように銅板41が複数接合されたものであってもよい。
上述の図1〜図5で示したような放熱基板1は、銅板41を回路が形成された回路基板とすることで放熱基板として好適に用いることができる。具体的な回路の形成方法としては、予めプレス加工やエッチング加工によりパターニングして回路を形成した銅板を用いたり、接合後にエッチング、レーザー等によりパターニングしたりすればよい。
また、厚み方向から見たときの銅板41,42の形状がN角形(Nは5以上の整数)であることで、形状が四角形である銅板41,42に比べ、銅板41,42の角部で発生する応力は分散されるため、放熱基板1が繰り返し高温下に曝されても、放熱基板1へのクラックの発生を防止することができる。
また、前記放熱基板1における回路基板に半導体素子を接続することで、半導体装置を使用しているときにも半導体素子に蓄熱することがないので、半導体装置として好適に用いることができる。
以上、本発明の放熱基板1は、上述の通り放熱特性が良好であるため、昇華型サーマルプリンターヘッド用基板、面型発熱ヒーター支持基板、サーマルインクジェットプリンターヘッドのヒーター支持基板等にも適用させることができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
窒化珪素を95質量%含有する窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板2の両主面に、チタン(Ti)を含むAg−Cu合金のペーストをスクリーン印刷で塗布し、このペースト上に無酸素銅からなる銅箔を積層した。次に、850℃で加熱溶融して、活性金属層31,32および無酸素銅からなる結合層51,52を形成した。そして、結合層51,52の銅板41,42と接する面をラップ盤を用いて算術平均高さRa0.050μm以下まで研磨した後、水素雰囲気中にて加熱し、圧力30MPaで無酸素銅からなる結合層51,52と接合する面が平坦な銅板41,42を接合することにより本発明の放熱基板である試料No.1,2,5,6,9,10を作製した。また比較例として、活性金属層31、銅板41間には結合層51を介さない放熱基板である試料No.3,4,7,8,11,12を作製した。各試料を構成する部材の寸法および銅板41,42を接合するときの温度は表1、表2に示す通りである。なお、試料No.3,7,11では、結合層52、銅板42間に半田層を挿入することで結合層52、銅板42を接合した。
次に、JIS B 0601−2001に準拠して触針式の表面粗さ計を用い、窒化珪素基板2の長手方向の最大高さRmaxを測定し、この測定値を反りとして表2に示した。なお、測定長さ、カットオフ値、触針先端半径、触針の走査速度はそれぞれ45mm,0.8mm,2μm,0.5mm/秒とした。
また、窒化珪素基板2のクラックの有無は超音波探傷法を用いて検出し、クラックが検出されたものを×、クラックが検出されなかったものを○で表に示した。
なお、超音波探傷法で用いる探触子は焦点深度25mmのものを用い、パルス発信器より探触子を介して放熱基板に発振される超音波の周波数は10MHzとした。
Figure 0004688706
Figure 0004688706
表2からわかるように本発明の範囲外である試料No.3,7,11は、銅板41,42の厚みを0.5mmと薄くしたにも拘らず、反りが0.43mm以上と大きなものであった。
また、本発明の範囲外である試料No.4,8,12は、高い放熱特性を得ようとして銅板41,42の厚みを2mmと大きくしたものの、活性金属層31、銅板41間および活性金属層32、銅板42間にはそれぞれ結合層5,52がないために、窒化珪素基板2にはクラックが検出された。
一方、本発明の試料No.1,2,5,6,9,10は、銅板41,42の厚みを2mmと大きくしても窒化珪素基板2にはクラックは検出されず、反りも0.41mm以下と小さいことがわかった。
(実施例2)
実施例1と同様な方法にて本発明の放熱基板である試料No.13〜22を作製した。各試料を構成する部材の寸法および銅板41,42を接合するときの温度は表3、表4に示す通りである。なお、銅板41、42の端面間の距離は、長さ方向、幅方向とも均等になるように配置した。銅板42,結合層52の端面間の距離についても同様で、表4では、銅板41、結合層51の端面間の距離を端面間距離a、銅板42,結合層52の端面間の距離を端面間距離bとし、銅板の端面が結合層の端面より内側にあるものをプラス、銅板の端面が結合層の端面より外側にあるものをマイナスで表した。
次に、実施例1と同様に窒化珪素基板2の長手方向の最大高さRmaxを測定し、この測定値を反りとして表4に示した。
Figure 0004688706
Figure 0004688706
表4からわかるように、長さ50mm、幅20mmの銅板42を構成部材とする試料No.13〜17では、端面距離aおよび端面距離bが長くなる。即ち、銅板41,42の端部41a、41bがそれぞれ結合層51,52の端部51a,51bより内側に行くほど、窒化珪素基板2の反りは0.29mm以下と小さくなったことがわかった。
また、長さ40mm、幅40mmの銅板42を構成部材とする試料No.18〜22についても同様である。
(実施例3)
実施例1、2と同様な方法にて本発明の放熱基板である試料No.No.23〜26を作製した。各試料を構成する部材の寸法および銅板41,42を接合するときの温度は表5、表6に示す通りである。なお、銅板41、42の端面間の距離は、長さ方向、幅方向とも均等になるように配置し、この距離を端面間距離cとして表6に示した。
そして、試料No.23〜26の銅板41に半導体素子(不図示)を実装し、この半導体素子に30Aの電流を流し、電流を流してから5分後に半導体素子の表面温度をサーモグラフィーで測定し、その表面温度を表6に示した。
Figure 0004688706
Figure 0004688706
表6からわかるように、銅板42の厚みが同一である試料No.23,24を比べると、銅板41,42の端面が同一平面上にある試料No.24より銅板41の端面が銅板42の端面より内側にある試料No.23のほうが半導体素子の表面温度は低く成ることがわかった。これにより放熱基板の放熱特性が良好であることがわかった。銅板42の厚みが同一である試料No.25,26についても同様である。
(実施例4)
実施例1〜3と同様な方法にて本発明の放熱基板である試料No.No.27〜30を作製した。各試料を構成する部材の寸法および銅板41,42を接合するときの温度は表7、表8に示す通りである。そして、試料No.27〜30を固定し、窒化珪素基板2の長手方向から銅板41aに荷重を与え、銅板41aが結合層51から剥離するときの荷重をロードセルで読みとった。このときの荷重より算出した、銅板41aと結合層51との接合強度を表8に示した。
Figure 0004688706
Figure 0004688706
表8からわかるように、結合層のビッカース硬度がHv0.5GPa以下である試料No.28〜31は、ビッカース硬度がHv0.5GPaを超える試料No.27より、接合強度が高いことがわかった。
(実施例5)
窒化珪素を95質量%含有する窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板2の両主面に、チタン(Ti)を含むAg−Cu合金のペーストをスクリーン印刷で塗布し、このペースト上に無酸素銅からなる銅箔を積層した。次に、850℃で加熱溶融して、活性金属層31,32および無酸素銅からなる結合層51,52を形成した。そして、結合層51,52の銅板41,42と対向する面をラップ加工により、鏡面とした後、この鏡面に表9に示す材質の金属をスパッタにより成膜して第1の薄層53,54とした。表9に第1の薄層53,54の各厚みを示す。
また、結合層51,52に対向する面を、予めラップ加工により鏡面とした銅板41,42を準備し、この鏡面に表9に示す材質の金属をスパッタにより成膜して第2の薄層55,56とした。表9に第2の薄層55,56の各厚みを示すが、横線を記入した欄は、比較のために第2の薄層55,56を形成しなかったものである。
次に、第1の薄層53および第2の薄層55、第1の薄層54および第2の薄層56をそれぞれ対向させた状態で、水素雰囲気中、圧力30MPa、表9に示す温度で接合して図4に示す放熱基板1からなる試料No.32〜43を得た。
そして、試料No.32〜43を固定し、窒化珪素基板2の長手方向から銅板41aに荷重を与え、銅板41aが結合層51から剥離するときの荷重をロードセルで読みとった。このときの荷重より算出した銅板41aと結合層51との接合強度を表9に示した。
Figure 0004688706
表9からわかるように、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56を備えた試料No.32は300℃以下の低温で接合することができ、第1の薄層53,54のみを備え、試料No.32と同温度(180℃)で接合した試料No.33より接合強度が高いことがわかる。このことは、試料No.35と試料No.36、試料No.38と試料No.39、試料No.41と試料No.42をそれぞれ比べても同様である。
また、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56をAuで形成した試料No.32は第1の薄層53,54および第2の薄層55,56をAgで形成した試料No.34より接合強度が高いことがわかる。このことは、試料No.35と試料No.37、試料No.38と試料No.40、試料No.41と試料No.43を比べても同様である。
(実施例6)
窒化珪素を95質量%含有する窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板2の両主面に、チタン(Ti)を含むAg−Cu合金のペーストをスクリーン印刷で塗布し、このペースト上に無酸素銅からなる銅箔を積層した。次に、850℃で加熱溶融して、活性金属層31,32および無酸素銅からなる結合層51,52を形成した。そして、結合層51,52の銅板41,42と対向する面をラップ加工により、鏡面とした後、この鏡面に表10に示す金属をスパッタにより成膜して第1の薄層53,54とした。なお、第1の薄層53,54の各厚みは10nmとした。
また、結合層51,52に対向する面を予め、ラップ加工により、鏡面とした銅板41,42を準備し、この鏡面に表10に示す金属をスパッタにより成膜して第2の薄層55,56とした。第2の薄層55,56の各厚みは10nmである。
次に、第1の薄層53および第2の薄層55、第1の薄層54および第2の薄層56をそれぞれ対向させた状態で、水素雰囲気中、圧力30MPa、表10に示す温度で接合して図4に示す放熱基板1からなる試料No.44〜55を得た。
そして、試料No.44〜55を固定し、窒化珪素基板2の長手方向から銅板41aに荷重を与え、銅板41aが結合層51から剥離するときの荷重をロードセルで読みとった。このときの荷重より算出した、銅板41aと結合層51との接合強度を表10に示した。
Figure 0004688706
表10からわかるように、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56が同じ金属である試料No.44は300℃以下の低温で接合することができ、第1の薄層53,54と第2の薄層55,56とが異なる試料No.45,46より接合強度が高いことがわかる。このことは、試料No.47と試料No.48,49、試料No.50と試料No.51,52、試料No.53と試料No.54,55を比べても同様である。
(実施例7)
窒化珪素を95質量%含有する窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板2の両主面に、チタン(Ti)を含むAg−Cu合金のペーストをスクリーン印刷で塗布し、このペースト上に無酸素銅からなる銅箔を積層した。次に、850℃で加熱溶融して、活性金属層31,32および無酸素銅からなる結合層51,52を形成した。そして、結合層51,52の銅板41,42と対向する面をラップ加工により、鏡面とした後、この鏡面に表11に示す金属をスパッタにより成膜して第1の薄層53,54とした。第1の薄層53,54の厚みは200nmとした。
また、結合層51,52に対向する面を予め、ラップ加工により、鏡面とした銅板41,42を準備し、この鏡面に表11に示す金属をスパッタにより成膜して第2の薄層55,56とした。第2の薄層55,56の各厚みを200nmとした。
ここで、JIS B 0601−2001に準拠して触針式の表面粗さ計を用いて、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56がそれぞれ対向する面の長手方向の算術平均高さRaを測定した。なお、測定長さ、カットオフ値、触針先端半径、触針の走査速度はそれぞれ45mm,0.8mm,2μm,0.5mm/秒とした。
次に、第1の薄層53および第2の薄層55、第1の薄層54および第2の薄層56をそれぞれ対向させた状態で、水素雰囲気中、圧力30MPa、表11に示す温度で接合して図4に示す放熱基板1からなる試料No.56〜63を得た。
次に、JIS B 0601−2001に準拠して触針式の表面粗さ計を用い、窒化珪素基板2の長手方向の最大高さRmaxを測定し、この測定値を反りとして表11に示した。なお、測定長さ、カットオフ値、触針先端半径、触針の走査速度はそれぞれ45mm,0.8mm,2μm,0.5mm/秒とした。
そして、試料No.56〜63を固定し、窒化珪素基板2の長手方向から銅板41aに荷重を与え、銅板41aが結合層51から剥離するときの荷重をロードセルで読みとった。このときの荷重より算出した、銅板41aと結合層51との接合強度を表11に示した。
Figure 0004688706
表11からわかるように、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56の互いに対向する面の算術平均高さRaがいずれも0.05μm以下であり、温度300℃で接合した試料No.56,57は、算術平均高さRaが0.05μmを超える試料No.58,59より接合強度が高く、好適である。
同様に、第1の薄層53,54および第2の薄層55,56の互いに対向する面の算術平均高さRaがいずれも0.05μm以下であり、温度200℃で接合した試料No.60,61は、算術平均高さRaが0.05μmを超える試料No.62,63より接合強度が高く、好適である。
熱基板の一実施形態を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。 熱基板の他の実施形態を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。 熱基板の他の実施形態を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。 本発明の放熱基板の実施形態を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。 本発明の放熱基板の他の実施形態を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。 従来の放熱基板を示し、(a)は銅板を平面視したときの平面図、(b)は同図(a)のA−A線における断面図、(c)は同図(b)のB部拡大図である。
符号の説明
1:放熱基板
2:窒化珪素基板
31,32:活性金属層
41,42:銅板
51,52:結合層
53,54:第1の薄層
55,56:第2の薄層

Claims (8)

  1. 窒化珪素質焼結体から成る窒化珪素基板と、該窒化珪素基板の両主面上に活性金属層を介して銅または銅合金を主成分とする銅板を接合してなる放熱基板であって、前記活性金属層および前記銅板との間に、活性金属層側より、銅を主成分とする結合層と、Au,Pt,Ag,InおよびSnのいずれかの金属よりなる第1の薄層および第2の薄層とを備えたことを特徴とする放熱基板。
  2. 前記第1の薄層を形成する金属と、第2の薄層を形成する金属とが同じ金属であることを特徴とする請求項に記載の放熱基板。
  3. 前記第1の薄層および第2の薄層の互いに対向する面は、算術平均高さRaが0.05μm以下であることを特徴とする請求項または請求項に記載の放熱基板。
  4. 前記銅板を平面透視した際の前記銅板の端部が結合層の端部より内側に位置することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の放熱基板。
  5. 前記銅板を平面透視した際の一方の銅板の端部が他方の銅板の端部より内側に位置することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の放熱基板。
  6. 前記結合層は、そのビッカース硬度がHv0.5GPa以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の放熱基板。
  7. 前記一方の銅板は、主面上に回路が形成された回路基板であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の放熱基板。
  8. 請求項に記載の前記回路基板に半導体素子を搭載したことを特徴とする半導体装置。
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