JP3798917B2 - 押圧加熱型ヒータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ベアチップを基板上にダイレクトボンドする際に用いるボンデイング用ヒータヘッド等、被加熱物を押圧加熱するようにしたセラミックヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ベアチップを基板上にダイレクトボンドする方法として、異方性導電膜(ACF)等の樹脂系の接着材を使用したACF接続方法、またはマルチチップモジュールに用いるようなAu−Si、Au−Sn、Pb−Sn等の低融点ロウを使用したフリップチップ接続法等が行われている。
【0003】
例えば、フリップチップ接続法では、多層パッケージの基板上に半導体ベアチップを載置して、その上面から押圧加熱型ヒータを内蔵もしくは組み合わせたセラミックブロック体で加熱しながら押圧することによって、接合を行っている。この時、両者に備えた半田バンプによって、接合するとともにワイヤリングを行うことができる。
【0004】
このような押圧加熱型ヒータとして、熱伝導性の高い窒化アルミニウム質セラミックスを用いたものも用いられていた。これは、押圧加熱型ヒータを窒化アルミニウム質セラミックスからなる方形体に形成し、その先端側を半導体チップと当接させるセラミックブロック体とし、後端側を他部材と結合するホルダとし、側面もしくは内部にAg−Pd、Pt−Pd等の発熱体を厚膜印刷の手法で印刷し焼き付けた後、カバーガラスペースト等で覆ったものである(厚膜式セラミックブロック体)。
【0005】
このような押圧加熱型ヒータに求められる特性としては、まず半導体ベアチップを多層パッケージの基板上に固着させるための接着材を軟化もしくは溶融するための熱を半導体ベアチップを介して接着材まで効率良く伝える必要がある。また、生産効率の点から、所要温度までの昇温時間が短く、しかも押圧加熱接合終了後の接着材が固化するまでの温度降下時間が短いことも重要である。さらに、半導体ベアチップを接合する際には、熱と同時に圧力も加えるため、押圧加熱型ヒータのセラミックブロック体には機械的強度や耐摩耗性、あるいは靭性が要求される。
【0006】
しかし、上記厚膜式セラミックブロック体の場合、熱伝導性の良い窒化アルミニウム質セラミックスを用いているため、発熱体の熱がホルダ側に逃げやすく、セラミックブロック体側の加熱効率が悪いと言う問題があった。
【0007】
さらに、厚膜式であるため発熱体とセラミックスとの密着性が悪く、しかも熱膨張差があることから、昇温、降温の熱サイクルを繰り返すうちに発熱体がセラミックスから剥がれたり、頻繁に断線を生じる等の不都合があった。
【0008】
そこで、近年、図4に示したように、ホルダ1を低熱伝導セラミックスで構成し、発熱部6とリード引出部4を内部に設け、該リード引出部4に接続する電極取出部5を備えたセラミックヒータ2と、さらに前記セラミックヒータ2の表面に高熱伝導性セラミックスからなるヘッド3をガラス等の接着剤を用いて接合したものを、前記ホルダ1の凹部1aに固定した押圧加熱用ヒータが開発された。
【0009】
この押圧加熱用ヒータを使用する場合は、発熱部6を通電発熱した状態で半導体ベアチップに押し当てて、基板上に半田バンプで接合するようにしたものであり、このヘッド3は高熱伝導セラミックス、ホルダ1は低熱伝導セラミックスで構成し、加熱効率を向上せしめるよう意図したものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術は非常に有効なものであったが、近年、加熱温度の向上が求められる中でセラミックヒータの加熱温度の向上が必要となった。しかし現行の押圧加熱型セラミックヒータ構造ではセラミックヒータ2の電極取出部5の、金属メタライズ層の耐熱温度が280℃と低いために、セラミックヒータ通電時にメタライズ部温度が280℃以上に上昇し断線するという問題が生じた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果この問題を防ぐために冷却機構が必要であると判断した。
【0012】
そこで、本発明の押圧加熱型ヒータは、電極取り出し部を有するとともに被加熱物を加熱するためのヒータと、該ヒータを固定するホルダーと、該ホルダーに取り付けられ、かつ内部に冷却用気体が供給されるとともに外部に前記冷却用気体を排出する穴を有した多孔質体と、前記ヒータの電極取り出し部の近傍に設けられた冷却フィンと、を備える押圧加熱型ヒータであって、前記穴の排出口は、前記冷却フィンに向かって前記冷却用気体を排出するように配置されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図1、2を例にとって説明する。
【0014】
図1は全体の斜視図、図2は押圧加熱用ヒータの加熱部および押圧部の製造工程を示す図である。本発明の押圧加熱用ヒータは、低熱伝導セラミックスからなるホルダー1に凹部1aを形成し、発熱体を埋設したセラミックヒータ2を上記ホルダ1の凹部1aに保持したものである。また、図1、2ではセラミックヒータ2の上面にヘッド3を接合して押圧部を形成してあるが、このヘッド3は必ずしも必要ではなく、セラミックヒータ2の上面をそのまま押圧部とすることもできる。
【0015】
そして、本発明では、セラミックヒータ2の電極取出部5近傍に金属製のフィン7を無機接着剤8を介して取り付けたものである。
【0016】
さらに、図1に示すように、凹部1aにセラミックヒータ2を接合したホルダ1は、冷却するために多孔質体9に取り付けてある。多孔質体9の内部には、空気供給用の穴9aが形成されており、この穴9aから多孔質体9全体に空気が拡散することにより、ホルダ1が冷却される構造になっている。
【0017】
また、前記空気供給用の穴9aは、セラミックヒータ2の電極取出部5近傍に設置されるフィン7に向かって空気が排出されるように形成され、これによってフィン7の冷却効果を高めている。
【0018】
さらに、電極取出部5はセラミックヒータ2の発熱部より10mm以上離れて設置されており、フィン7の冷却により間接的に冷却されるようになっている。
【0019】
多孔質体9は、強度、冷却性の面から気孔率20〜60%程度に調整したものを用いる。例えば、ホワイトアランダムなどの電融アルミナとガラス等を混合後、成形焼成した多孔質セラミックス等を用いる。
【0020】
図3には、フィン7の具体的な構造の一例を示した。図3(a)に示すように台形状とし、このフィン7と係止部材7aでセラミックヒータ2の電極取出部5の近傍を挟み込んで固定すれば良い。また、図3(b)に示すようなピン形状、図3(c)に示すようなハニカム形状、図3(d)に示すようなメッシュ形状等のフィン7とすることもでき、この他にもいろいろな構造のフィンを使用する事が可能である。
【0021】
なお、フィン7は、エアーが通過できる範囲でなるべく多くセル数が多い方がよく、また、接地面積を大きくするために無機接着剤8を介して接着する方が好ましい。さらに、フィン7の材質としては、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮等を使用することが可能である。
【0022】
また、他の実施形態として、図示していないが、電極取出部5に接合する電極自体をフィン形状としておくこともできる。
【0023】
この押圧加熱用ヒータを使用する場合は、発熱体に通電発熱した状態で、セラミックヒータ2上面の当接面を半導体ベアチップに押し当てて、加熱しながら応力を加え、基板上に半田バンプで接合する。
【0024】
このとき、セラミックヒータ2は半導体チップを直接加熱できるかもしくは高熱伝導セラミックスからなるヘッド3を表面に接合しているため、熱を良好に伝えることができ、急速昇温が可能となる。また当接面がセラミックスからなるため、耐摩耗性に優れ、摩耗や変形することなく長期間使用することができる。しかも、ホルダ1は低熱伝導セラミックスからなるため、セラミックヒータ2の熱がホルダ側から逃げることを防止し、加熱効率を向上できる。多孔質体9についても、ホルダ1からの熱の逃げを抑制する効果が期待できる。
【0025】
また、加熱時には、ホルダ1に圧縮応力が加わるが、セラミックスからなるために弾性変形することなく確実に応力を伝達することができる。しかも、ホルダ1下面と当接面の間は優れた平行度を保持する必要があるが、全ての部材がセラミックスからなるため、高い平行度を維持することができる。このため、大面積の半導体チップの接合時にも、安定した接合が可能となる。
【0026】
さらに、発熱体はセラミックヒータ2に埋設されているので、昇温、降温を繰り返して熱サイクルが加わっても、発熱体が剥離したり断線することを防止できる。
【0027】
ここでセラミックヒータ2を成すセラミックスは、ホルダ1よりも熱伝導率が高いか、もしくは同等のセラミックスであれば良く、好ましくは常温での熱伝導率が50W/m・K以上のものを用いる。なお、本発明における熱伝導率は常温での値であり、レーザーフラッシュ法により求めたものである。
【0028】
また、セラミックヒータ2よりさらに高熱伝導性の材料からなるヘッド3を、セラミックヒータ2の上に接着剤等を介して接合するようにしても構わないし、他の保持具で可動可能に保持され、押圧加熱時にセラミックヒータ2および半導体チップと接触する構造に取り付けることも可能である。
【0029】
なお、セラミックヒータ2またはヘッド3の当接面は半導体ベアチップ等の被加熱物と接触することから、耐摩耗性を高めるために、荷重500gでのビッカース硬度が10GPa以上のセラミックスを用いることが好ましい。
【0030】
さらに、当接面の欠けを防止するためには、JISに規定する3点曲げ強度が300MPa以上、圧痕法で測定した靱性値(K1C)が4MPa・m1/2 以上のセラミックスを用いることが好ましい。
【0031】
これらを満足するセラミックスとしては、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素等のセラミックスがある。窒化珪素質セラミックスは、窒化珪素(Si3 4 )を主成分とし、周期律表第3a族元素(RE)を酸化物(RE2 3 )換算で3〜5モル%、アルミニウムが酸化物換算で0.2重量%以下の組成からなり、窒化珪素結晶の平均粒径を5μm以上と大きくするとともに、粒界に周期律表第3a族元素、珪素、及び酸素を含む結晶相を形成することにより、熱伝導率を50W/m・K以上としたものが望ましい。
【0032】
また、窒化アルミニウム質セラミックスは、窒化アルミニウム(AlN)を主成分とし、焼結助剤として希土類元素酸化物等を含有するものである。さらに炭化珪素質セラミックスは、炭化珪素(SiC)を主成分とし、B、C又はAl2 3 、Y2 3 等の焼結助剤を含有するものである。
【0033】
これらの高熱伝導セラミックスの中でも、特にビッカース硬度が10GPa以上、曲げ強度が300MPa以上、靱性値が4MPa・m1/2 以上のものを用いれば、当接面の欠け等を抑制することができる。具体的には高熱伝導窒化珪素質セラミックスが最適である。
【0034】
また、セラミックヒータ2またはヘッド3の当接面は被加熱物と密着し均一に熱を加えるために平坦な面とする必要がある。具体的には、当接面は、表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra)0.5μm以下、平坦度1〜5μmとし、ホルダ1下面との間の平行度を2〜5μmとすることが好ましい。
【0035】
さらに、セラミックヒータ2の厚みは0.5〜5mmとすることが好ましい。これは、厚みが5mmを越えると熱容量が大きくなりすぎて昇温特性が悪くなり、一方0.5mm未満であると均熱性が維持しにくくなるためである。
【0036】
次に、ホルダ1を成す低熱伝導セラミックスとは、セラミックヒータ2と熱伝導率が同等か、もしくはそれよりも熱伝導率の低いセラミックスであれば良く、好ましくは常温での熱伝導率が50W/m・K以下のものを用いる。
【0037】
具体的には、低熱伝導窒化珪素、アルミナ、ジルコニア等を用いることができ、その他さまざまなセラミックスを用いることができる。
【0038】
低熱伝導窒化珪素質セラミックスは、窒化珪素(Si3 4 )を主成分とし、Al2 3 、Y2 3 等を焼結助剤として含有するものである。またアルミナセラミックスは、Al2 3 を主成分とし、SiO2 、MgO、CaO等を焼結助剤として含有するものである。さらにジルコニアセラミックスは、ZrO2 を主成分とし、Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 等を安定化剤として含有するものである。また、ジルコニアセラミックスについては、強度及び靱性を考慮し、TZP等の部分安定化ジルコニアを使用するとよい。
【0039】
次に、セラミックヒータ2は以下のようにして製造する。まず、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム等のセラミックスプレス成形体に、タングステン(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるいは炭化物、窒化物等からなるペーストをスクリーン印刷法等を用いて印刷し発熱体を形成する。
【0040】
リード引出部4は、別途用意したプレス成形体にφ1mm程度の貫通穴を少なくとも1個以上形成し、タングステン(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるいは炭化物、窒化物等からなるペーストを前記貫通穴に充填し発熱体と電気的接続させる為のリード部を形成する。発熱体を印刷した成形体とリード部を形成した成形体を積み重ねてホットプレス焼成を行いセラミックヒータ2を得る。
【0041】
ここで、セラミック成形体はプレス成形にはこだわらず、テープ成形等を用いても問題なく、その場合、発熱体を印刷したテープとリード部を形成したテープを加圧密着させ焼成しセラミックヒータ2を得ることも可能である。
【0042】
これらセラミックヒータ2、ホルダ1間の接合構造としては、接着剤等を用いた接合、機械的な接合、焼成収縮を利用した接合等さまざまな手段をとることができる。
【0043】
例えば、セラミックヒータ2にヘッド3を接合する場合は、接着剤を用いて接合する。この接着剤としては、ガラス成分を用いることが好ましい。具体的には、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカ、ジルコニア、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物のいずれかの組合せからなる組成で、融点が1500〜1800℃の高融点ガラスを用いる。
【0044】
例えばY2 3 −Al2 3 系として、Y2 3 :Al2 3 =60:40(重量%)で融点が1760℃のガラス成分を用いる。あるいは、Si3 4 −Y2 3 −Al2 3 系として、上記Y2 3 −Al2 3 の組成にSi3 4 を5モル%加えることによって、融点を下げた組成のガラス成分を用いることもできる。さらに、Si3 4 −SiO2 −RE2 3 (REは希土類元素)系として、Si3 4 :(SiO2 +Y2 3 )=5:95(モル%)でSiO2 :Y2 3 =2:1(モル%)となるように調合したガラス成分を用いることもできる。また、Y2 3 に限らず、他の希土類金属酸化物を用いる事も可能である。
【0045】
この際、温度及び時間等の調整により、ガラス成分をセラミックス中に拡散させることによって、より接合強度を高めることができる。
【0046】
また、上記ガラス成分からなる接着剤中に、AlN等の高融点で熱伝導率の高い粒子を混入させることもできる。一般にガラス自体は内部に欠陥が多数存在するので強度が低いが、ガラス中に粒子を分散させることにより、ガラスの組織を細かく分割することにより、ガラスの強度を向上さることが可能となる。これにより、両者の接合を確実にして半導体チップの接合の信頼性を向上させる事が可能となる。
【0047】
また、接着剤として金属アルミニウムを用いることもできる。例えば、アルミニウム箔を挟んで熱処理すれば、セラミックヒータ2を構成するSi3 4 、あるいは雰囲気の窒素ガスと反応してAlN系サイアロンを形成するので、この反応を利用して接合することも可能である。
【0048】
なお、以上のような接着剤の厚みは1〜200μmの範囲とすることが好ましい。
【0049】
また、ホルダ1とセラミックヒータ2の間は、焼成収縮を利用した接合を利用することも可能である。具体的には、セラミックヒータ2を通常焼成した後、熱間静水圧加圧(HIP)処理しておき、常圧焼成した後のホルダ1の凹部に上記のセラミックヒータ2を凹部1aに配置した後、全体をHIP処理すれば、ホルダ1側が収縮することによりセラミックヒータ2を挟み込んで強固に保持することができる。HIP時の収縮を利用した接合である。
【0050】
この場合、セラミックヒータ2を挟まずにホルダ1のHIP処理を施した場合の凹部1aの幅と、セラミックヒータ2の幅の差が、HIP収縮による挟みシロとなるが、この挟みシロが200μm以下となるように設定しておくことが好ましい。より好適には、ホルダ1側のHIP処理時の収縮量を95〜99.8%とし、上記挟みシロが10〜50μmとなるように設定しておくことが最適である。
【0051】
以上のように、半導体ベアチップの接合に用いる押圧加熱用ヒータを例にとって説明したが、本発明の接触加熱用ヒータはこの用途に限るものではない。即ち、被加熱物に接触し加熱するようなヒータであればさまざまな用途に適用することができ、具体的にはFPC(Flexible Print Cable)等の半田接続、半導体パッケージキャップのシール、レーザーヘッド等の光学系ヘッドのキャンシール、チップ接続のリワーク等に用いることができる。
【0052】
【実施例】
実施例1
本発明実施例として、電極取出部5の突出長さLを表1のように変更したサンプルを作製した。
【0053】
作製した押圧加熱型ヒータの製法を、図2を用いて説明する。ホルダ1の材質として熱伝導率25.2W/mKの低熱伝導窒化珪素を用い、幅24mm、長さ44mmとしたものを用意した。その後、セラミックヒータ2を接合するための凹部1aを、幅が20mm、長さ24mm、深さ1.5mmとなるように切削加工した。
【0054】
次に、セラミックヒータ2は、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム等のセラミックスプレス成形体に、タングステン(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるいは炭化物、窒化物等からなるペーストをスクリーン印刷法等を用いて発熱体を印刷した成形体とリード部を形成した成形体を積み重ねてホットプレス焼成を行いセラミックヒータ2を得た。ホットプレス焼成した後、幅19.9mm、長さ44mm、厚み3.5mmとなるように、また、リード引出部4の長さは0〜25mmになるように切削加工を施してセラミックヒータ2を得た。
【0055】
次に、ホルダ1の凹部1aにガラス組成の混合粉末のペーストを塗布し、上にセラミックヒータ2を重ね、窒素雰囲気中1500〜1750℃で熱処理することにより一体化した。
【0056】
その後、セラミックヒータ2の電極取出部5に、Ti等の活性金属を含有するAu−Cu系メタライズを施し、さらにその上に、リードを接合した。放熱用のフィン7は、ホルダ1と電極取出部5との間に設置した。
【0057】
このようにして、押圧加熱用のヒータを作製し、フィン7の有無、多孔質体9の有無、空気冷却の有無、電極取り出し部5の突出長さLを変更して、それぞれの条件においてセラミックヒータ2の上面が500℃飽和するようにセラミックヒータ2に通電し、電極取出部5の温度を確認した。その結果を、表1に示した。
【0058】
まず、電極取出部5の突出長さLによる効果を評価したところ、10mm未満ではフィン7による冷却効果が不十分となるので好ましくなく、25mm以上の場合は構造的に大きくなりすぎるので好ましくない。
【0059】
本実施例では、電極取出部5の突出長さLを25mm以下に固定し多孔質体9を取り付けエアーを流し無機接着剤8を介してフィン7を取り付け電極取出部5の温度の測定を行った。
【0060】
その結果、表1の1〜5および8に示したようにフィン7、多孔質体9の取り付けおよび、エアー吹き付け等の処理を行わないと、電極部の温度を400℃以下に下げることができなかった。また、多孔質体9を備えてもフィン7を備えなければ(No.7,9)電極取出部5の温度を下げる効果は乏しかった。
【0061】
これらに対し、フィン7を取り付けたものは電極取出部5の温度を300℃以下に下げる事ができた。
【0062】
また、電極取出部5の突出長さLも温度に影響し、突出長さLを10mm以上にすると、前記の操作による冷却効果を増大させることができる。これらを複合すると、No.11〜14に示したように、230℃以下まで電極取出部5の温度を下げることができるようになった。
【0063】
【表1】
Figure 0003798917
【0064】
実施例2
実施例1では、ヘッド3を用いない構造のものを作製したが、本実施例ではヘッド3を用いた押圧加熱型セラミックヒータを作製した。
【0065】
ヘッド3の材質として熱伝導率59W/mK、ビッカース硬度14.8GPa、曲げ強度861MPa、破壊靱性6.2MPa・m1/2 の高熱伝導窒化珪素を用い、焼成後HIP処理を行い、幅20mm、長さ24mm、厚さ3mmとした。また、ホルダ1の材質として熱伝導率25.2W/mKの低熱伝導窒化珪素を用い、幅24mm、長さ44mmとしたものを用意した。その後、セラミックヒータ2を接合するための凹部1aを、幅が20mm、長さ24mm、深さ1.5mmとなるように切削加工した。
【0066】
次に、セラミックヒータ2は、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム等のセラミックスプレス成形体に、タングステン(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるいは炭化物、窒化物等からなるペーストをスクリーン印刷法等を用いて発熱体を印刷した成形体とリード部を形成した成形体を積み重ねてホットプレス焼成を行いセラミックヒータ2を得た。ホットプレス焼成した後、幅19.9mm、長さ44mm、厚み3.5mmとなるように、また、リード引出部4の長さは0〜25mmになるように切削加工を施してセラミックヒータ2を得た。
【0067】
次に、ホルダ3の凹部1aにガラス組成の混合粉末のペーストを塗布し、上にセラミックヒータ2を重ね、窒素雰囲気中1500〜1750℃で熱処理することにより一体化した。
【0068】
その後、セラミックヒータ2の電極取出部5に、Ti等の活性金属を含有するAu−Cu系メタライズを施し、さらにその上に、リードを接合した。放熱用のフィン7は、セラミックヒータ2の発熱部であるヘッド3取り付け部と電極取出部5との間に設置した。
本実施例によると、実施例1と同様にフィン7の取り付け、多孔質体9とエアー吹き付けによる冷却により、電極取出部5の温度を230℃以下に下げる事が可能となった。
【0069】
実施例3
本発明の別の実施例を説明する。
【0070】
幅60mm、長さ70mm、厚みが5mmのアルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム等を主成分とするセラミックプレス成形体に、タングステン(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるいは炭化物、窒化物等からなるペーストをスクリーン印刷法等を用いて発熱体を印刷した成形体とリード部を形成した成形体を積み重ね、さらに、ホルダ1部分となる適当な厚みの生成形体を重ねてホットプレス焼成を行い、方形ブロック状のセラミックヒータ2を得た。
【0071】
その後、セラミックヒータ2部の厚み、幅調整、ホルダ1部の寸法調整、セラミックヒータ2の電極取り出し部の寸法調整のため、適宜寸法に研削加工して、所望の押圧加熱型セラミックヒータを得た。
【0072】
前記の実施例1、2のものとの違いは、セラミックヒータ2、ホルダ1を全て同材質で一体成形し、後加工により、それぞれを適宜寸法に加工した点である。このような加工は、靭性の高いセラミックスの加工には向いていないが、このようにして、ブロックから所望の押圧加熱型セラミックヒータを切り出す加工も可能である。
【0073】
しかし、このようにブロックから切り出す加工方式の場合、実施例1、2と較べて切削加工が煩雑になるので、電極取出部5の突出長さLを長くしたり、厚みを薄く加工するのが強度の面から難しくなる。そこで、本実施例のタイプについては、前記実施例1,2のタイプよりまして、さらに、本発明の冷却構造が必要となる。
【0074】
本実施例の構造の一例としては、図1に示される押圧加熱型ヒータと同等の構造に加工することが可能である。
【0075】
また、本発明の電極取出部5のロウ付け用のロウ材は、耐熱280℃のものについて説明したが、ロウ材としては、Ag−Cu系、Au−Cu系、Pd系、Ni系といろいろなロウ材を使用することが可能である。
【0076】
【発明の効果】
叙上のように、本発明によれば、セラミックヒータを用いて半導体ベアチップを基板上にダイレクトボンドするための押圧加熱型ヒータにおいて、セラミックヒータの電極取出部近傍にフィンを備えることによって、電極取出部の温度上昇を防ぐことが可能となり、これにより、電極取出部の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押圧加熱型セラミックヒータを示す斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の押圧加熱型セラミックヒータにおけるセラミックヒータとホルダの接合部を示す図である。
【図3】(a)〜(b)は本発明の押圧加熱型セラミックヒータにおけるフィンのさまざまな形状を示す図である。
【図4】従来の押圧加熱型ヒータの構造を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 ホルダ
1a 凹部
2 セラミックヒータ
3 ヘッド
4 リード引出部
5 電極取出部
6 発熱部
7 フィン
8 無機接着剤
9 多孔質体

Claims (4)

  1. 電極取り出し部を有するとともに被加熱物を加熱するためのヒータと、該ヒータを固定するホルダーと、該ホルダーに取り付けられ、かつ内部に冷却用気体が供給されるとともに外部に前記冷却用気体を排出する穴を有した多孔質体と、前記ヒータの電極取り出し部の近傍に設けられた冷却フィンと、を備える押圧加熱型ヒータであって、
    前記穴の排出口は、前記冷却フィンに向かって前記冷却用気体を排出するように配置されていることを特徴とする押圧加熱型ヒータ。
  2. 前記冷却フィンは、無機接着剤を介して前記ヒータと接着されることを特徴とする請求項1に記載の押圧加熱型ヒータ。
  3. 前記多孔質体の気孔率が20〜60%であることを特徴とする請求項1または2に記載の押圧加熱型ヒータ。
  4. 前記ヒータと前記ホルダーとが一体焼成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の押圧加熱型ヒータ。
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