JP4395747B2 - 絶縁回路基板およびパワーモジュール構造体 - Google Patents
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Description
この種のパワーモジュール構造体としては、例えば下記特許文献1に示されるような、絶縁体セラミックスと、該絶縁体セラミックスの一方の面にはんだを介して設けられた回路層と、前記絶縁体セラミックスの他方の面にはんだを介して設けられた放熱板と、該放熱板に熱伝導グリースを介して装着されたヒートシンクとを備える構成が知られている。このようなパワーモジュール構造体を使用するに際しては、一般に前記回路層の表面に発熱体としての例えば半導体素子を配設することがなされている。そして、使用時には、前記発熱体のオンオフが繰り返されることにより、パワーモジュール構造体全体に温度サイクルが作用することとなる。
請求項1記載の発明は、絶縁体セラミックスの一方の面側に回路層を介してヒートスプレッダが設けられるとともに、前記絶縁体セラミックスの他方の面側に金属層が設けられた絶縁回路基板であって、前記ヒートスプレッダは、ダイヤモンド粒子を混入されて、金属製の母材の前記回路層とは逆側の表面側に設けられた発熱体からの熱を前記回路層側の表面側へ伝達させる構成とされ、しかも、前記ヒートスプレッダは、前記母材内または該母材の前記回路層側の表面に、当該母材の前記回路層とは逆側の表面から前記回路層側の表面に向かう方向に対して直交する方向に延びるダイヤモンド粒子層が少なくとも1つ備えられていることを特徴とする。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、熱膨張係数の小さいダイヤモンド粒子が含まれていることから、ヒートスプレッダ全体の熱膨張係数が小さく抑えられ、温度サイクルが繰り返されたとしても、発熱体とヒートスプレッダとの間に過大な熱応力が生じ難く、発熱体にクラックが生じ難いことになる。
また、ダイヤモンド粒子は、熱伝導率が高いことから、ヒートスプレッダの一方の面(回路層とは逆側の面)に設けられた発熱体の熱が、ヒートスプレッダの他方の面(回路層側の面)に良好に伝熱されることになる。
さらに、前記ダイヤモンド粒子層が、前記母材の前記一方の表面から前記他方の表面に向かう方向に対して直交する方向に延在しているので、前記一方および前記他方の表面に沿った方向における当該ヒートスプレッダの全域において、前述した作用効果を均等に奏することが可能になり、このような作用効果が確実に奏されることになる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、ダイヤモンド粒子と母材とが強固に接合することになり、温度サイクルが繰り返されたとしても、母材とダイヤモンド粒子との接合状態が保持される。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、Cu、Cu合金、AlおよびAl合金の熱伝導率が高いことから、ヒートスプレッダ全体の熱伝導率も高くなり、発熱体の熱が良好に伝達されることになる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、Cu合金層と母材との間では金属結合しており、このCu合金層内に分散しているダイヤモンド粒子は、強固に母材内で固定されることになる。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の絶縁回路基板において、前記Cu合金層は、Cu−Ag系合金からなることを特徴とする。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、前記Cu合金層と母材との間の強固な接合を確実に実現することができる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、Al合金層内と母材との間では、金属結合しており、このAl合金層内に分散しているダイヤモンド粒子は、強固に母材内で固定されることになる。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の絶縁回路基板において、前記Al合金層は、Al−Si系合金からなることを特徴とする。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、前記Al合金層と母材との間の強固な接合を確実に実現することができる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、発熱体の熱がヒートスプレッダを通る際に、母材に突き出されたダイヤモンド粒子の端部から、他方のダイヤモンド粒子の端部に伝熱されることになり、良好に発熱体の熱が伝熱されることになる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、絶縁体セラミックスとヒートスプレッダとの熱膨張係数の整合性がとられることになる。
この発明に係る絶縁回路基板によれば、金属層が、発熱体の熱を良好に伝達することになる。
この発明に係るパワーモジュール構造体によれば、半導体素子の熱がヒートスプレッダを介して良好に伝達されることになり、該半導体素子に熱が留まることを抑制することが可能になる。
この発明に係るパワーモジュール構造体によれば、半導体素子の熱がヒートスプレッダを介して前記金属層に良好に伝達され、さらに該金属層に伝達された熱が前記放熱体を介して外部へ放散されることとなるので、前記半導体素子に熱が留まることを確実に抑制することができるとともに、使用時における当該パワーモジュール構造体の温度上昇を抑制することが可能になり、前記絶縁体セラミックスに割れが発生すること等を防止することができる。
この発明に係るパワーモジュール構造体によれば、半導体素子の熱がヒートスプレッダを介して前記金属層に伝達され、さらにこの熱が前記ヒートシンク内の水若しくは空気により奪われることになるので、前記半導体素子に熱が留まることを確実に抑制することができるとともに、使用時における当該パワーモジュール構造体の温度上昇を抑制することが可能になり、前記絶縁体セラミックスに割れが発生すること等を確実に防止することができる。
絶縁体セラミックス4の上面側には、回路層5が設けられており、下面側には金属層12が設けられている。
回路層5の上面側には、例えば90Pb−10Snからなるはんだ11を介して、ヒートスプレッダ3が設けられている。
本実施形態に係る絶縁回路基板1においては、ヒートスプレッダ3の上面側に、例えば90Pb−10Snからなるはんだ10を介して半導体素子2が設けられ、金属層12の下面側に、該金属層12よりも熱容量の大きい図示されない放熱体と、水冷若しくは空冷の図示されないヒートシンクとがこの順に設けられ、これらの絶縁回路基板1と半導体素子2と前記放熱体および前記ヒートシンクとによってパワーモジュール構造体が構成されている。
絶縁体セラミックス4は、例えばAlN、SiC、Si3N4、若しくはアルミナにより形成されている。また、金属層12、回路層5および前記放熱体は、CuまたはAlにより形成されている。
さらに、ダイヤモンド粒子層9は、Cu−Ag系合金層7と、Cu−Ag系合金層7内に分散させられたダイヤモンド粒子8とによって形成されている。Cu−Ag系合金層7としては、Cu−20〜36%Ag系合金により形成されるのが望ましい。
このダイヤモンド粒子8の両端部、つまり、各粒子8において、径方向外方へ鋭利に突出し、かつ互いに対向して位置された両先端部は、母材6に突き出されている。このように形成されたヒートスプレッダ3本体の厚み、すなわち2つの母材6、6とダイヤモンド粒子層9とが積層された積層方向における大きさ、言い換えるとヒートスプレッド3全体の厚みは、例えば0.4mm以上3mm以下に形成され、ダイヤモンド粒子層9の厚みは、例えば50μm以上300μm以下に形成される。
また、ヒートスプレッダ3は、熱膨張係数の小さいダイヤモンド粒子8を有していることから、ヒートスプレッダ3全体の熱膨張係数は、略3.9(10−6K−1)となるように形成されている。
そして、略750℃以上で熱処理することにより、母材6とAg膜との間で拡散を進行させ、母材6とAg膜との間を共晶反応によって金属結合させる。
この際、Ag膜は、母材6の銅と共晶反応することにより、Cu−Ag系合金層7とされ、母材6とCu−Ag系合金層7とは強固に接合されることになる。
このため、ダイヤモンド粒子8の表面にコーティングされた銅と、Cu−Ag系合金層7との間も共晶反応によって金属結合されることになり、ダイヤモンド粒子8がCu−Ag系合金層7内で強固に固定されることになる。
つまり、図2において、ダイヤモンド粒子8の前記両端部が、ダイヤモンド粒子層9に配設された各母材6、6に突き出ていることから、半導体素子2側に位置する一方の母材6に半導体素子2から伝導された熱が、ヒートスプレッダ3のダイヤモンド粒子8を介して、絶縁体セラミックス4側に位置する他方の母材6に良好に伝導されることとなる。
このため、半導体素子2の温度上昇が抑えられ、苛酷な温度サイクルが繰り返されたとしても、半導体素子2の機能を確保することができる。
さらに、このヒートスプレッダ3のダイヤモンド粒子層9の熱膨張係数は、略3.9(10−6K−1)とされていることから、ヒートスプレッダ3と絶縁体セラミックス4と半導体素子2との熱膨張係数が略一致することになる。
特に本実施形態では、ダイヤモンド粒子層9が、ヒートスプレッダ3全体において、半導体素子2が設けられた一方の表面から、回路層5が設けられた他方の表面に向かう方向、つまり高温側から低温側に向かう方向に対して直交する方向に延在しているので、前述した作用効果を、前記一方および前記他方の表面に沿った方向における当該ヒートスプレッダ3の全域に亙って均等に奏することが可能になり、このような作用効果を確実に奏することができる。
また、前記金属層12の下面側に、前記放熱体と前記ヒートシンクとがこの順に設けられているので、半導体素子2の熱がヒートスプレッダ3を介して前記金属層12および前記放熱体に順次良好に伝達され、さらに該放熱体に伝達された熱が前記ヒートシンク内の水や空気により奪われることになるので、半導体素子2に熱が留まることを確実に抑制することができるとともに、使用時における当該パワーモジュール構造体の温度上昇を抑制することが可能になり、絶縁体セラミックス4に割れが発生すること等を確実に防止することができる。
ここで、絶縁回路基板1は次のようにして形成した。まず、ヒートスプレッダ3については、一辺の長さが50mm、厚さが0.2mmの銅(Cu)板の母材6と、厚さ1.5mmの銅(Cu)板の母材6とを準備した後に、これら6、6の間に、Cuコーティングされたダイヤモンド粒子8(粒径200μm以上300μm以下)、および厚さ30μmのAg膜を挟み込み、この状態で、圧力0.05MPa以上0.5MPa以下でプレスして、略750℃以上で熱処理することにより、母材6とAg膜との間で拡散を進行させ、母材6とAg膜との間を拡散させる共晶反応によって金属結合することにより形成した。この際に、Ag膜はCu−Ag系合金層7とされる。次に、絶縁体セラミックス4の上面側に設けられた回路層5の上面に、90Pb−10Snからなるはんだ材と、ヒートスプレッダ3とをこの順に積層させて配置するとともに、該ヒートスプレッダ3の上面に、同様のはんだ材と、半導体素子2とをこの順に積層させて配置する。その後、この状態で前記積層された方向にこれらを加圧するとともに、加熱することにより、前記はんだ材を溶融硬化させて、前記はんだ10、11を形成し、前記パワーモジュール構造体を形成した。そして、このパワーモジュール構造体に、前記温度サイクルを負荷したときに、はんだ10、11にクラックが発生するか否かを調査した。
なお、表1において、ダイヤモンド−Ag−Cu層厚とは、ダイヤモンド粒子層9の厚みを意味する。
また、比較例2では、ダイヤモンド粒子層9の厚さ、すなわちCu−Ag系合金層7の厚さが300μmより大きい400μmであり、ダイヤモンド粒子8に対して大きくなり過ぎ、該粒子8の前記両端部を、当該ダイヤモンド粒子層9の上下に設けられた母材6に突き出すことができず、ヒートスプレッダ3の熱伝導率を向上させることができなかった。
さらに、比較例3では、前記ヒートスプレッダ3本体の厚さが3mmより大きい4.5mmであり、この場合、前記パワーモジュール構造体の使用時に発生するヒートスプレッダ3の熱変形が絶縁体セラミックス4や半導体素子2に拘束されることによって、これら2、4および前記はんだ10、11に大きな曲げ応力が作用することとなり、半導体素子2とヒートスプレッダ3との間に位置するはんだ10にクラックが発生した。
これに対し、実施例1から4に示されるように、ヒートスプレッダ3本体の厚さを0.4mm以上3mm以下とし、ダイヤモンド粒子層9の厚さを50μm以上300μm以下とすると、ヒートスプレッダ3の熱伝導率を確実に向上させることが可能になり、前記クラックの発生を防止できることが確認できた。
さらに、前記実施形態では、ダイヤモンド粒子層9が、Cu−Ag系合金層7とダイヤモンド粒子8とを備える構成を示したが、この合金層7は、Cu−Ag系合金により形成されたものに限らず他の組成を有するCu合金により形成されたものであってもよく、また、Cu合金に代えて、Al合金により形成されたAl合金層7としてもよい。この場合、Al合金層7をAl−Si系合金により形成するのが望ましく、特にAl−4〜15%Si系合金により形成するのがさらに望ましい。なお、Al合金層7を採用する場合には、母材6、6はAl若しくはAl合金、望ましくは純度が99.98%以上のAlにより形成する必要がある。また、ダイヤモンド粒子8の表面にはCu若しくはCu合金に代えてAl若しくはAl合金をコーティングする必要がある。
さらにまた、前記実施形態では、90Pb−10Snからなるはんだ10、11を採用したが、これに代えて例えばSn−Ag系等の鉛フリーはんだを採用してもよい。
図3に示されるように、絶縁回路基板30は、絶縁体セラミックス4と、回路層24と、ヒートスプレッダ25と、金属層12とによって概ね構成されている。
絶縁体セラミックス4の上面側には、回路層24が設けられており、下面側には金属層12が設けられている。
ヒートスプレッダ25は、回路層24と、ダイヤモンド粒子層23と、銅の母材20とによって形成されている。
つまり、本実施形態に係るヒートスプレッダ25は回路層24を一部に含む、言い換えればヒートスプレッダ25の一部が回路層24を構成するようになっている。
ダイヤモンド粒子層23は、Cu−Ag系合金層21と、このCu−Ag系合金層21内に分散するダイヤモンド粒子22とによって構成されている。
このダイヤモンド粒子22の一方の端部は母材20に突き出され、他方の端部は回路層24に突き出されている。
また、ダイヤモンド粒子22の表面には、母材20および回路層24と同一材質の銅がコーティングされている。
この際、第1の実施形態と同様に、Ag膜は、回路層24と母材20とダイヤモンド粒子22の表面にコーティングされた銅との間において、共晶反応によって金属結合することになる。
このため、Ag膜は、Cu−Ag系合金層21とされると共に、ダイヤモンド粒子22はCu−Ag系合金層21と強固に接合されることになる。さらに、Cu−Ag系合金層21と回路層24と母材20との間も、それぞれ共晶反応によって強固に接合されることになる。
このため、半導体素子2の熱が母材20から、ダイヤモンド粒子22を通して、絶縁体セラミックス4へと伝達され、絶縁体セラミックス4に伝達された熱は、金属層12を介して、図示されないヒートシンクに伝達されると共に冷却されることになる。
ここで、ダイヤモンド粒子22は、熱伝導率が高いことから、半導体素子2において生じる熱を良好にヒートシンクに伝達することができる。
特に、ダイヤモンド粒子22の前記他方の端部は、回路層24に突き出されていることから、半導体素子2の熱を効率的に放散させることができる構成を確実に実現することができる。すなわち、前記第1の実施形態と異なり、ヒートスプレッダ25と回路層24との間にはんだが介在されておらず、ヒートスプレッダ25の一部が回路層24を構成するように、ダイヤモンド粒子22の前記他方の端部が回路層24に突き出されているので、半導体素子2からの熱を、母材20、ダイヤモンド粒子22、および回路層24を順次良好かつ確実に伝導させることが可能になる。
ここで、絶縁回路基板30は次のようにして形成した。まず、上面側に銅の回路層24が設けられ、下面側に金属層12に設けられた絶縁体セラミックス4において、回路層24の上面にCuコーティングされたダイヤモンド粒子22(粒径200μm以上300μm以下)と厚さ30μmのAg膜とを配置するとともに、これらの上に前記母材20としての厚さが0.3mmとされた銅板を配置する。さらに、該銅板の上面に90Pb−10Snからなるはんだ材と、半導体素子2とをこの順に配置した後に、これらを加圧し800℃で接合して絶縁回路基板30およびこれに半導体素子2が備えられたパワーモジュール構造体を形成した。
そして、このパワーモジュール構造体に−40℃以上125℃以上の温度サイクルを繰り返しかけ、半導体素子2とヒートスプレッダ25との間に位置するはんだ10及び絶縁体セラミックス4にクラックが生じるか否かについて調査した。前記回路層24を形成した銅として、本実施例では、純度が99.9999%の銅を採用した。
なお、表2における、回路厚さとは、母材20とダイヤモンド粒子層23と回路層24との厚みの合計、つまりヒートスプレッダ25本体の厚みを意味する。また、ダイヤモンド−Ag−Cu層厚とは、ダイヤモンド粒子層23の厚みを意味する。
また、比較例2では、ダイヤモンド粒子層23の厚さ、すなわちCu−Ag系合金層21の厚さが300μmより大きい400μmであり、ダイヤモンド粒子22に対して大きくなり過ぎ、該粒子22の前記両端部を、当該ダイヤモンド粒子層23の上下に位置する母材20および回路層24に突き出すことができず、ヒートスプレッダ25の熱伝導率を向上させることができなかった。
さらに、比較例3では、前記回路厚さが3mmより大きい4.5mmであり、この場合、前記パワーモジュール構造体の使用時に発生するヒートスプレッダ25の熱変形が絶縁体セラミックス4や半導体素子2に拘束されることによって、これら2、4および前記はんだ10に大きな曲げ応力が作用することとなり、はんだ10および絶縁体セラミックス4の双方にクラックが発生した。
これに対し、実施例1から4に示されるように、ヒートスプレッダ3本体の厚さを0.4mm以上3mm以下とし、ダイヤモンド粒子層9の厚さを50μm以上300μm以下とすると、ヒートスプレッダ3の熱伝導率を確実に向上させることが可能になり、前記クラックの発生を防止できることが確認できた。
ここで、第1の実施形態においても、図1に示される回路層5を純度が99.9999%のCu材を用いて形成してもよい。
また、前記第1、第2実施形態における前記ヒートシンクは、水冷式でも空冷式であってもよく、つまり該ヒートシンク内を流通する冷媒の種類はいずれであってもよい。
さらに、前記第1、第2実施形態では、パワーモジュール構造体として、前記放熱体および前記ヒートシンクの双方が設けられた構成を示したが、これらを設けなくても、少なくとも半導体素子2に熱が留まることは防止することが可能になる。また、前記各実施形態では、前記ヒートシンクを、金属層12の下面側に設けられた前記放熱体の下面側に配設した構成を示したが、前記放熱体を設けず金属層12の下面側に直接設けるようにしてもよい。
2 半導体素子
3、25 ヒートスプレッダ
4 絶縁体セラミックス
5、24 回路層
6、20 母材
7、21 Cu−Ag系合金層(Cu合金層、Al合金層、Al−Si系合金層)
8、22 ダイヤモンド粒子
9、23 ダイヤモンド粒子層
12 金属層
Claims (13)
- 絶縁体セラミックスの一方の面側に回路層を介してヒートスプレッダが設けられるとともに、前記絶縁体セラミックスの他方の面側に金属層が設けられた絶縁回路基板であって、
前記ヒートスプレッダは、ダイヤモンド粒子を混入されて、金属製の母材の前記回路層とは逆側の表面側に設けられた発熱体からの熱を前記回路層側の表面側へ伝達させる構成とされ、
しかも、前記ヒートスプレッダは、前記母材内または該母材の前記回路層側の表面に、当該母材の前記回路層とは逆側の表面から前記回路層側の表面に向かう方向に対して直交する方向に延びるダイヤモンド粒子層が少なくとも1つ備えられていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1記載の絶縁回路基板において、
前記ダイヤモンド粒子が前記母材と同一材質のコーティング層を有することを特徴とする
絶縁回路基板。 - 請求項1又は2に記載の絶縁回路基板において、
前記母材は、Cu若しくはCu合金、又はAl若しくはAl合金により形成されていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1から3のいずれかに記載の絶縁回路基板において、
前記ダイヤモンド粒子層が、Cu合金層と該Cu合金層内に分散する前記ダイヤモンド粒子とによって形成されていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項4記載の絶縁回路基板において、
前記Cu合金層は、Cu−Ag系合金からなることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1から3のいずれかに記載の絶縁回路基板において、
前記ダイヤモンド粒子層が、Al合金層と該Al合金層内に分散する前記ダイヤモンド粒子とによって形成されていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項6記載の絶縁回路基板において、
前記Al合金層は、Al−Si系合金からなることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の絶縁回路基板において、
前記ダイヤモンド粒子の端部の少なくとも一方が前記母材へ突き出していることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の絶縁回路基板において、
前記絶縁体セラミックスが、AlN、SiC、Si3N4、若しくはアルミナからなることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の絶縁回路基板において、
前記金属層が、CuまたはAlから形成されていることを特徴とする絶縁回路基板。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の絶縁回路基板に半導体素子が接続され、該半導体素子が前記ヒートスプレッダ上に設置されていることを特徴とするパワーモジュール構造体。
- 請求項11記載のパワーモジュール構造体において、
前記金属層の下面側に、前記半導体素子から前記金属層に伝導した熱を外部に放散させる構成とされた放熱体が設けられていることを特徴とするパワーモジュール構造体。 - 請求項11または12に記載のパワーモジュール構造体において、
前記金属層の下面側に、水冷又は空冷ヒートシンクが設けられていることを特徴とするパワーモジュール構造体。
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