JP4688087B2 - 免震装置用支持装置及び支持装置付き免震装置 - Google Patents

免震装置用支持装置及び支持装置付き免震装置 Download PDF

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Description

本発明は例えば構造物の内部、または外部に設置され、物品等の収納のために利用される本棚、陳列棚等のラック、展示台、水槽等の構造体、あるいは構造体を含む構造物を免震支持する免震装置を壁から隔てた位置で機能させる免震装置用支持装置、及びその支持装置を有する支持装置付き免震装置に関するものである。
物品等の収納のために利用されるラックは例えば柱としての縦枠と、隣接する縦枠間に架設される横枠から箱形に組み立てられるが、ラック内の物品を地震時に健全に保持するには、構造物の揺れがラック内の物体に入力しないよう、ラック内で地震力(慣性力)を遮断するか、ラック自体を免震装置に支持させることが必要になる(特許文献1参照)。
免震装置には積層ゴム支承、転がり支承、滑り支承等があるが、いずれの形式も地震時には静止状態を中心に構造体に対して水平の2方向に相対移動を生ずる。このため、免震装置の周囲に壁が存在した場合に、静止状態にある免震装置が壁との間の距離を超える相対移動を生じたときに、免震装置、または免震装置が支持する物品や構造体が壁に衝突する事態に陥る。
従って免震装置の設置場所の周囲には免震装置自身の相対変形量を見込んだ空間を確保することが不可欠であり(特許文献2参照)、免震装置を屋内(構造体内部)に設置する場合には、壁や柱に接近させた状態で平面内に免震装置を配置することができない。
特開2000−320610号公報(請求項1、段落0046〜0052、図1〜図6) 特開2008−14031号公報(段落0034〜0035、図3、図4)
結局、免震装置の側面と構造体の壁や柱との間には免震装置の相対変形量を見込んだクリアランスが必要であるため、免震装置の設置位置が制限される上、必然的に免震装置の設置面の床面積に対する免震装置の占める割合が小さくなる。
本発明は上記背景より、免震装置が壁に面した状態で設置された場合にも、免震装置の機能を有効に発揮させることのできる免震装置用支持装置を提案するものである。
請求項1に記載の免震装置用支持装置は、構造体の水平面上に互いに平行に配置され、前記水平面に直接、もしくは間接的に前記水平面に平行に固定される複数本の固定部と、この各固定部に対してその軸方向に相対移動自在に支持され、水平の2方向に相対変形可能な免震装置を支持可能な可動部とを有する複数本のスライド部材と、
前記固定部と前記水平面のいずれかに直接、もしくは間接的に形成され、前記可動部の長さ方向の一端が接触可能な壁部とを備え
前記壁部の前記スライド部材側の面は前記水平面と前記スライド部材の軸方向に交差する面をなし、
前記構造体が振動を受ける前の平常状態で、前記可動部の長さ方向の一端が前記壁部に接触した状態、もしくは接近した状態にあり、前記構造体が振動を受けたときに前記可動部が前記壁部との接触、もしくは衝突により前記固定部から前記壁部の反対側へ突出した状態に移行することを構成要件とする。
免震装置用支持装置は構造体の水平面上に直接、もしくは間接的に設置される。「水平面」は免震装置が設置されるべき構造体(部材)や部位の上面であり、構造物内で言えば、床面に該当する。この水平面上に免震装置用支持装置が設置され、その上に免震装置が設置される。
可動部の長さ方向の一端が接触可能な壁部が形成されるとは、免震装置用支持装置(構造体)が振動を受ける前の平常(静止)状態で、可動部の長さ方向の一端が接触した状態、もしくは接近した状態になる壁部が形成されることを言う。
固定部と水平面のいずれかに壁部が直接、もしくは間接的に形成されるとは、壁部が固定部に形成される場合と、水平面に形成される場合の他、いずれかに付加的に一体化する部材に形成される場合があることを言う。例えば固定部に壁部が形成される場合、固定部は水平面に直接、もしくは間接的に固定されるから、壁部は間接的に水平面に形成されるため、結果的には壁部は水平面に形成され、構造体に一体化する。壁部のスライド部材(可動部)側の面(壁部の表面)は水平面とスライド部材の軸方向に交差する面をなすが、その方向は必ずしも垂直である必要はない。
壁部22のスライド部材2(可動部4)側の面(壁部22の表面)が水平面21とスライド部材2の軸方向に対して垂直である場合、すなわち壁部22の表面が水平面21とスライド部材2の軸方向のいずれに対しても直交する場合は、図1、図2に示すようにスライド部材2の軸方向(固定部3と可動部4)が水平面21に平行で、壁部22の表面に直交する状態にある。
壁部22のスライド部材2側の面(壁部22の表面)がスライド部材2の軸方向に対して垂直でない(直交しない)場合は、図30に示すようにスライド部材2の軸方向が壁部22の表面に対して例えば45度等、90度以外の角度をなす状態にあることを言う。45度は2方向のいずれの壁部22、22に対しても均等な角度であるが、スライド部材2の軸方向が両壁部22、22の双方に対して90度以外の角度をなしていれば、固定部3に対する可動部4の相対移動時、可動部4はいずれの壁部22に対しても相対移動するから、図30に示すスライド部材2の軸方向が両壁部22、22に対してなす角度は任意であり、45度である必要はない。
図30に示す状態は、壁部22がスライド部材2の軸方向に交差する2方向を向いている状態に相当する(請求項2)。「壁部22がスライド部材2の軸方向に交差する2方向を向く」とは、2枚の壁部22、22が異なる方向を向いて配置される場合と、1枚の湾曲、あるいは屈曲した壁部22が配置される場合がある。後者の場合、壁部22の凹部(凹面)側がスライド部材2側を向く。図30に示す状態はまた、スライド部材2の軸方向が、2方向を向いている壁部22、22(の表面)のいずれに対しても交差(傾斜)している状態である、とも言える。
図30の場合、スライド部材2の可動部4、もしくは可動部4に支持された支持板40が壁部22の表面(スライド部材2側の面)に接触(衝突)し、壁部22から反力を受けることで、可動部4が固定部3に対して軸方向に移動する。この場合、スライド部材2は1段でありながらも、軸方向が2方向の壁部22、22の双方と垂直でない状態にあるから、可動部4は図30に二点鎖線で示すように2方向を向いた壁部22、22の両表面から遠ざかる向きに移動する。
すなわち、図30に示すスライド部材2と壁部22の関係は、2方向の壁部22、22の双方に対して相対移動(水平移動)する点で、スライド部材2が図1、図2に示すように2方向を向いた平板状の2枚の壁部22、22の表面に平行に、2段に配置されている場合と同等の状態になる。従って1段のスライド部材2の配置によってスライド部材2を2段に配置した場合と同様に、2方向の壁部22、22から同時に遠ざかる向きに移動する効果が期待される。
壁部22(壁部22の表面:スライド部材2側の面)がスライド部材2の軸方向に直交せず、交差する2方向を向いて配置された状態は、スライド部材2の可動部4が2方向に交差する壁部22、22に包囲された状態であるから、構造体20の振動に起因して可動部4が固定部3に対して移動しようとするときには、2方向の壁部22、22のいずれに接触しても、あるいは湾曲等した壁部22のいずれの部分に接触しても固定部3に対して移動することになる。
スライド部材2が水平の1方向を向いて配置される場合には、壁部22は少なくともスライド部材2の軸方向に直交する方向等、交差する方向の1方向にのみ配置されればよい。その場合も壁部22は湾曲、あるいは屈曲した1枚の壁から構成されることもある。スライド部材2はその幅方向に並列して水平面に固定されるから、壁部22は少なくとも各スライド部材2の一方の端部位置に部分的に形成されればよいが、全スライド部材2の一方の端部を含む範囲に連続的に形成されることもある。
スライド部材2が水平の2方向に直交等、交差して配置される場合(請求項3)には、壁部22も2方向を向いたスライド部材2の少なくとも可動部4の一端が接触可能となるよう、2方向を向いて配置されるか、あるいは2方向を向くように湾曲等した1枚の壁部22が配置される。以下、壁部22が2方向を向いて配置されるとは、平板状の2枚の壁部22、22が配置される場合と、湾曲等した1枚の壁部22が配置される場合を含む。
スライド部材が2方向に交差して配置される場合、2方向のスライド部材の内、水平面寄り(下側)のスライド部材の可動部に接触可能な壁部はスライド部材に直交する方向等を向いて形成される。この場合も、壁部は部分的に形成される場合と連続して形成される場合がある。上側のスライド部材の固定部は下側のスライド部材の可動部に固定され、上側のスライド部材は下側のスライド部材の可動部と共に挙動する。
スライド部材が水平の2方向に交差して配置される場合において、水平面寄り(下側)のスライド部材に支持される上側のスライド部材の可動部に接触可能な壁部は、図1、図2に示すように下側のスライド部材から上側のスライド部材が張り出したときの可動部の一端が接触可能な位置に形成される。
上側のスライド部材の可動部に接触可能な壁部は少なくとも上側のスライド部材が下側のスライド部材から最も張り出したときの、上側のスライド部材の可動部が接触し得る位置に部分的に形成されればよい。但し、最も張り出した状態に至る前に上側のスライド部材の可動部が固定部に対して移動することもあるから、下側のスライド部材の可動部が接触する壁部から連続して形成されることが適切である。
可動部の長さ方向の一端が接触可能な壁部が直接、もしくは間接的に水平面に形成されることで、免震装置用支持装置(構造体)が振動を受ける前の状態で、可動部が常に壁部に接触(衝突)し得る状態になるため、平常(静止)状態では構造体が振動を受けたときに可動部が壁部に衝突し、反発する状態に置かれる。構造体に一体化した壁部は可動部に接近する向きにも遠ざかる向きにも移動可能で、最初に接近する向きに移動したときに可動部が壁部に衝突するが、最初に遠ざかる向きに移動したときにも、最初の移動後には逆向きに移動するため、可動部は構造体の振動によって壁部に衝突することになる。
請求項1における水平の2方向に相対変形可能な免震装置とは、水平面内における任意の方向の振動時に、構造体と、免震装置が支持する物品や構造物を含む被支持体との間の相対変形に追従して変形可能であることを言う。免震装置には積層ゴム支承、転がり支承、滑り支承等が含まれる。
可動部は固定部に対し、両者間に滑り支承、もしくは転がり支承が介在することにより軸方向に相対移動自在になり、相対移動量は可動部と固定部の少なくともいずれか一方に設置、もしくは形成されるストッパによって制限される。可動部と固定部との間に転がり支承としてのローラや球等の回転体が介在する場合には、回転体は可動部が負担する荷重を支持しながら、固定部と可動部に対して相対的に回転する。回転体の回転半径をrとすれば、回転体が1回転し、固定部に対して2πrだけ移動したときには、可動部も回転体に対して2πrだけ移動するから、可動部は固定部に対し、4πrの相対移動を生ずる。
スライド部材が固定部と可動部を有し、固定部が構造体に固定されることで、可動部は固定部からの摩擦力以外の力を受けず、構造体に入力する地震動から絶縁された状態にあるため、地震が発生し、構造体が振動を開始したときには、可動部が固定部に対して相対移動しようとする。固定部は構造体と一体的に挙動するため、固定部と可動部との間の摩擦力が小さければ、構造体の振動時に可動部は固定部の移動に拘らず、構造体の振動前の位置(絶対位置)に留まろうとする。
構造体20の振動は1方向につき、正負の向きに繰り返されるため、可動部4と固定部3との間の摩擦係数が0であると仮定し、構造体20の振動に関係なく可動部4が絶対的な位置を変えずに静止するとすれば、可動部4は構造体20に入力する初期の地震波によって図3に示す挙動を示す。図3では可動部4を回転体で表現し、固定部3に壁部22を一体化させている。
図3−(a)に示す状態から(b)に示すように可動部4が壁部22に接近する一方の向きに構造体20が移動したときに、可動部4は壁部22に衝突し、(c)に示すように反発により壁部22から距離を置いた位置まで移動する。
図3−(c)の状態から構造体20が逆向きに移動すると、(d)、(e)に示すように一旦、可動部4と壁部22との間の距離が大きくなるが、更に逆向きに構造体20が移動したときには、(f)に示すように可動部4に壁部22が衝突して再度、(g)に示すように可動部4が反発により壁部2から一層遠ざかる向きに移動する。この繰り返しにより可動部4は構造体20の振動開始直後に、壁部22から次第に遠ざかり、壁部22から距離を置いた位置で静止することになる。
逆に可動部4が最初に壁部22から遠ざかる向きに移動したときにも、構造体20が可動部4に接近する向きに移動したときに壁部22が可動部4に衝突するため、結局、構造体20の正負の向き振動によって可動部4は壁部22からある程度の距離を置いた位置まで移動し、その状態で免震装置を支持することになる。図3−(a)〜(g)に示す可動部4の挙動は地震波を使用した振動台実験によって裏付けられている。
構造体20に入力する初期の地震波によって図3−(g)に示すように可動部4が固定部3から張り出した状態で静止する理由は、前記した可動部4と壁部22との衝突による反発の他、可動部4が固定部3から一定距離、壁部22から遠ざかる向きに移動したときに、可動部4の先端部が固定部3から僅かながら垂れ下がろうとすることで、可動部4が壁部22側へ復帰しにくくなることが考えられる。
例えば可動部4が支持する免震装置の質量を含む可動部4の重心が固定部3の端部から張り出せば、可動部4上の質量が可動部4を固定部3から垂れ下げようとする力として作用する。可動部4が固定部3に対する可動量(ストローク)の半分以上、移動すれば、可動部4の重心が固定部3から張り出すことになる。このような理由から、初期の地震波によって可動部4が固定部3から張り出し、その後に到来するS波を構造体20が受けることによって可動部4が壁部22側へ復帰することがないものと考えられる。結果として可動部4は固定部3から張り出した位置で、それが支持する免震装置に免震の機能を発揮させる。
地震波は初期微動(P波)とその後に伝播する主要動(S波)からなり、構造体は主に横波であるS波の到来によって水平方向に振動する。S波の振幅(加速度)は図4−(a)に示すように微小な大きさから次第に増大するが、上記のように可動部が固定部(構造体)に対して移動を繰り返し、壁部から遠ざかる挙動はS波の微小な振幅(加速度)の振動によって引き起こされると考えられる。振幅(加速度)が増大した時点では可動部が支持する免震装置が機能する。図4−(a)は構造体に入力する地震波の入力加速度を、(b)は免震装置に支持された物体の応答加速度を示す。横軸が時間(秒)、縦軸が加速度(G)である。
免震装置が一定の振幅(加速度)の振動の入力があったときに下端と上端との間に相対変形を生じ、免震装置としての機能を発揮するとすれば、可動部が壁部から距離を置いた位置まで移動するまでの間は、免震装置が機能しない状態に保たれる。可動部はそれが支持する免震装置が機能する以前に、壁部からある程度の距離を置いた位置まで移動し、免震装置が壁部から距離を置いた位置で免震装置を支持することになる。
可動部が壁部から離れるまで免震装置が機能しない理由は、免震装置自身が有する相対変形後の復元のための復元力(ばね定数)が大きく、可動部が固定部から張り出す程度の振動によっては免震装置が相対変形を生じないためである。
可動部の固定部に対する相対移動量(距離)には、固定部からの可動部の垂れ下がりを防止する必要から、ストッパによる制限があり、可動部は固定部から一定の相対移動を生じた位置で強制的に停止させられるため、可動部がこの一定の相対移動を生じたときにはそれ以上、壁部から遠ざかる向きに移動することはない。
固定部の端部に面する壁部が免震装置用支持装置の周囲に1方向に存在する場合において、S波の初期の振動が可動部の長さ方向に卓越する場合には、振動によって可動部が固定部から張り出す状態に移行することができる。初期の振動が可動部の長さ方向に卓越しない場合には、振動は可動部に対してその幅方向に慣性力を加えようとするが、可動部の幅方向の力(の成分)は可動部と固定部との間に摩擦力を作用させることに留まり、可動部の長さ方向には何もしないため、可動部の長さ方向の成分によって可動部は固定部に対して移動することが可能である。
スライド部材に対する振動の方向に関係なく、スライド部材がS波の初期の振動を受けることにより可動部が壁部との衝突により固定部から壁面の反対側へ突出した状態を維持することで、免震装置が壁部に接近した状態で設置された場合にも、免震装置が支持する構造体、もしくは構造物を健全に支持することの、本来の免震装置の機能を有効に発揮させることが可能である。
免震装置が壁部に接近した状態にありながらも、スライド部材の可動部が固定部から張り出した状態で免震装置を機能させることで、スライド部材の軸方向の一方側には免震装置と構造体の壁との衝突を回避するためのクリアランスを確保する必要がない。スライド部材から免震装置が張り出す側である軸方向の他方側にのみ、免震装置の相対移動を許容するためのクリアランスが確保されていればよいことになる。
この結果、免震装置の設置位置を基準としてその周囲(水平2方向)にクリアランスを確保する必要がある従来の免震装置との対比では、構造体の平面内での免震装置の設置位置の制約が緩和され、それに伴い、床面積に対する免震装置の占める割合を拡大することができるため、免震装置の設置のための空間(平面積)を有効に利用することが可能になる。
固定部の一方の端部に面する壁が1方向に存在する場合には、免震装置が1方向に配列するスライド部材に支持されることで、上記のように固定部に対する可動部の最初の移動の向きに関係なく、構造体に生ずる最初の振動によって可動部は壁から離脱した位置に留まろうとする。
固定部が1方向にのみ配列した場合には、可動部の移動の方向が1方向に特定されるが、複数本のスライド部材が水平の2方向に互いに交差する方向に組み合わせられ、相対的に上に位置するスライド部材の可動部に前記免震装置が支持されている場合には(請求項3)、水平の2方向に可動部を移動させることが可能である。
この場合、図1、図2に示すように水平面に固定された下側の複数本のスライド部材の上に、そのスライド部材と交差する方向に、上側の複数本の交差方向のスライド部材が互いに平行に配置される。但し、前記のように2方向を向いた平板状の壁部の双方に対して可動部が移動することは、図30に示すようにスライド部材の軸方向が2方向の壁部のいずれに対しても交差していること、すなわち壁部がスライド部材の軸方向に交差する2方向を向いていることと同等である。
スライド部材が交差して2段に配置される図1、図2の場合、前記のように上側のスライド部材の固定部は下側のスライド部材の可動部に、その軸方向に直交等、交差した状態で固定され、上側のスライド部材は下側のスライド部材の可動部と共に挙動する。上側のスライド部材を構成する固定部の長さ方向の一端部は構造体の水平面に形成された壁部に面する。複数本のスライド部材が互いに交差する方向に組み合わせられる場合、スライド部材が水平の2方向を向いて配列することで、構造体に生ずる最初の振動によって可動部が2方向の壁部から離脱した状態にすることができる。
スライド部材が2方向に配列する場合には、下側のスライド部材の可動部が固定部(構造体)に対し、壁部から遠ざかる向きに移動する。上側のスライド部材の固定部は下側のスライド部材の可動部に固定されているため、上側のスライド部材の可動部は構造体に対しては2方向の壁部から遠ざかる向きに移動することになり、結局、上側のスライド部材の可動部に支持された免震装置は2方向の壁部から距離を置いた位置に移動する。このとき、免震装置は図2において並列する上側の可動部4、4(受け部材8、8)に区画される領域に移動している。
スライド部材の可動部はS波の初期の振動によって壁面から離脱した状態に移行し、一旦、静止するが、この振動による可動部の移動を確実に生じさせる目的で、図17に示すように固定部と可動部の双方の接触面に振動の発生時の慣性によって可動部が固定部から突出する向きの勾配を付けることが考えられる。具体的には固定部と可動部の双方の接触面に、構造体の壁からの距離が大きくなるに従い、構造体の水平面からの距離が小さくなる向きの傾斜が付けられる(請求項4)。
勾配の形成によって可動部はS波によって初動を与えられたときに、固定部に対し、上記のように壁部から遠ざかる向きに移動しようとする。このとき、勾配(傾斜)の存在によって可動部に作用する重力は固定部の上面に垂直な成分と上面に平行な成分に分けられ、上面に平行な成分が垂直な成分による静止摩擦力を超えることで、可動部は固定部に対し、勾配に沿って移動しようとし、壁部側への移動が阻止されることになる。
勾配の存在によって固定部に対する可動部の、壁部の反対側への移動が起こり易くなることで、移動した後の可動部と壁部との間の距離を、免震装置が壁部に接触しない程度まで、十分に確保することが可能になる。二組のスライド部材が互いに交差した状態で組み合わせられる場合には、少なくとも下側のスライド部材の可動部と固定部との間の接触面に振動の発生時に慣性によって可動部が固定部から突出する向きの勾配が付けられる。
固定部に対して可動部が相対移動し、一旦静止した後、次に到来する主要動によって可動部が復帰し、固定部内に戻る可能性がある場合には、可動部の戻りを阻止する係止部材が可動部と固定部の少なくともいずれか一方に備えられる(請求項5)。具体的には可動部と固定部の少なくともいずれか一方が、構造体の振動に伴い、可動部が固定部に対し、壁部からの距離が大きくなる向きに相対移動したときに、可動部の逆向き(壁部との間の距離が小さくなる向き)の移動を阻止する係止部材を備える。
可動部と固定部の少なくともいずれか一方が、構造体の振動に伴い、可動部が固定部に対し、壁部から遠ざかる向きに相対移動したときに、可動部の逆向きの移動を阻止する係止部材を備えることで、固定部に対して移動した可動部の壁部側への戻りを阻止することができるため、免震装置を壁部から隔てた領域(範囲)内で挙動させることが可能である。可動部の壁部側への戻りは可動部が壁部に衝突し、反発により壁部から遠ざかる向きに移動したときに、壁部の反対側に位置する固定部のストッパに衝突して生ずることもある。
係止部材は図18に示すように例えば固定部、もしくは構造体に固定されるラチェット状の歯形に壁部側へ係止可能な先端部を持ち、可動部の側面等に水平軸等の回りに回転自在に軸支される。係止部材が水平軸等の回りに回転自在に支持され、自重等により先端部が軸支位置の下方を向く状態にあれば、可動部が固定部から突出する向きに移動するときには、歯形への衝突により先端部が歯形に係止することはないため、その向きの移動が許容される。可動部が壁部側へ移動しようとするときに係止部材が歯形に係止し、停止させられることになる。
この場合、可動部は壁面から離脱する向きに固定部から移動し、静止したときにその位置で停止するため、可動部の戻りを確実に阻止することができ、スライド部材が支持する免震装置を壁面から距離を置いた領域(範囲)内で機能させることが可能になる。
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の免震装置用支持装置は、可動部に水平の2方向に相対変形可能な上記免震装置が可動部に支持されることで、支持装置付き免震装置を構成する(請求項6)。この場合、免震装置自体が地震波の到来時に壁部から自動的に遠ざかる機能を有することになるため、平常時に壁部に接近した領域に配置されながらも、壁部との衝突を回避して被支持体を免震支持する能力を保有する。
構造体の水平面上に設置され、互いに平行に配置される複数本のスライド部材を備え、スライド部材が水平面に直接、もしくは間接的に固定される固定部と、固定部に対してその軸方向に相対移動自在に支持され、水平の2方向に相対変形可能な免震装置を支持する可動部を有するため、スライド部材がS波の初期の振動を受けることにより可動部が固定部から壁部の反対側へ突出した状態を維持することができる。
この結果、免震装置が壁部に接近した状態で設置された場合にも、免震装置を壁部から距離を置いた領域で機能させることができ、免震装置が支持する構造体、もしくは構造物を健全に支持することの、本来の免震装置の機能を有効に発揮させることができる。
(a)は2方向用の免震装置用支持装置の構成例を示した斜視図、(b)は(a)のx−x線断面図である。 (a)は図1−(a)の平面図、(b)は(a)のy−y線端面図、(c)は(b)の一部拡大図である。 (a)〜(g)は壁部との衝突により固定部に対して相対移動する可動部の挙動を示した立面図である。 (a)は構造体に入力する入力加速度の波形を示したグラフ、(b)は免震装置に支持された物体の応答加速度の波形を示したグラフである。 スライド部材の構成例を示した軸方向の端面図である。 (a)は図5に示すスライド部材の固定部を水平面上に並列させて配置した様子を示した斜視図、(b)は(a)に示す、並列する固定部を含むスライド部材から構成された支持装置の構成例を示した端面図である。 (a)は軸が水平に対して傾斜した回転体が鉛直荷重を負担しているときにその母線と端面が受ける力の関係を示した立面図、(b)は回転体が水平荷重を負担しているときにその母線と端面が受ける力の関係を示した立面図である。 図5に示すスライド部材を幅方向に2分割した形態のスライド部材の構成例を示した斜視図である。 図8に示すスライド部材の可動部が固定部に対して軸方向に相対移動したときに、可動部の本体を固定部から外した様子を示した斜視図である。 図8に示すスライド部材の可動部を固定部から外した様子を示した斜視図である。 図8〜図10に示すスライド部材を上下2段に、互いに直交させて組み合わせて構成された2方向用の支持装置の構成例を示した斜視図である。 図11の平面図である。 (a)は図11に示す支持装置を下側のスライド部材の軸方向に見た様子を示した端面図、(b)は(a)の円部分の拡大図、(c)は支持装置を上側のスライド部材の軸方向に見た様子を示した端面図、(d)は(c)の円部分の拡大図である。 図11に示す支持装置の上側の支持装置が下側の支持装置に対して相対移動した様子を示した平面図である。 図14のz−z線断面図である。 図11に示す支持装置の下側の支持装置を構成する固定部を示した斜視図である。 固定部と可動部の接触面に傾斜を付けた場合のスライド部材の構成例を示した側面図である。 (a)は可動部に、固定部に対する相対移動時に壁側への戻りを阻止する係止部材を接続した場合のスライド部材の構成例を示した側面図、(b)は(a)の拡大図である。 免震装置の構成例を示した斜視図である。 図19の平面図である。 図20のA−A線の立面図である。 図20のB−B線の立面図である。 図22の一部拡大図である。 図19に示す免震装置を構成する下部テーブルを示した斜視図である。 図24の平面図である。 図25のA−A線の立面図である。 図25のB−B線の立面図である。 図19に示す免震装置の変形例を示した斜視図である。 (a)は図28に示す免震装置の下部テーブルと上部テーブルの端面を示した立面図、(b)は(a)の円部分の拡大図、(c)はベースと下部テーブルの端面を示した立面図である。 並列するスライド部材が水平面上に1方向にのみ配置され、その周囲に壁部がスライド部材の軸方向に交差する2方向を向いて配置されている場合の免震装置用支持装置の構成例を示した平面図である。 (a)は可動部の固定部からの張り出し長さを制御する紐状のストッパを固定部と可動部との間に架設した場合の、可動部の格納状態を示したスライド部材の側面図、(b)は可動部が固定部から張り出したときの様子を示したスライド部材の側面図である。 (a)は可動部の固定部からの張り出し長さを制御する紐状のストッパを支持部材(固定板)と受け部材(支持板)との間に架設した場合の免震装置用支持装置を示した側面図、(b)は(a)の平面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1−(a)は構造体20の水平面21上に互いに平行に配置され、水平面21に直接、もしくは間接的に固定される複数本の固定部3と、この各固定部3に対してその軸方向に相対移動自在に支持され、水平の2方向に相対変形可能な免震装置100を支持可能な可動部4とを有する複数本のスライド部材2と、固定部3と水平面21のいずれかに直接、もしくは間接的に形成され、可動部4の長さ方向の一端が接触可能な壁部22とを備えている免震装置用支持装置(以下、支持装置)1の構成例を示す。
図1、図2、図5〜図15では支持装置1が、並列する2本のスライド部材2、2からなる1方向用の(1方向に機能する)支持装置1が2方向に交差した(2段に重ねられた)状態で組み合わせられた場合を示すが、支持装置1は図30に示すように並列する2本のスライド部材2、2のみからなり、1段の状態で使用されることもある。
図30では支持装置1の周囲に位置する2枚の壁部22、22の支持装置1側の面が互いに垂直である(直交する面をなしている)場合に、スライド部材2、2の軸方向が2枚の壁部22、22のいずれに対しても、平行でも垂直でもない状態にあるが、スライド部材2はその軸方向がいずれかの壁部22の支持装置1側の面に平行、あるいは垂直な状態に置かれる場合もある。
図30では特に支持装置1がいずれの壁部22に対しても同等に挙動するよう、すなわち、いずれの壁部22に接触してもスライド部材2が壁部22に対して同じように動作するよう、スライド部材2、2の軸方向が2枚の壁部22、22のいずれに対しても45度の角度をなしている。この場合、スライド部材2の可動部4、または可動部4に支持されている支持板40が振動に伴っていずれかの壁部22の支持装置1側の面に接触(衝突)したときに、反発により可動部4と支持板40が両壁部22、22から遠ざかる向きに移動し、移動した領域で免震装置100を振動させることになる。
図1は1方向用の支持装置1が2段に重ねられた2方向用の(2方向に機能する)支持装置1の例を示している。(b)は(a)のx−x線の断面を示す。スライド部材2が1方向にのみ配置される場合には、図1における上側のスライド部材2は不在になる。図2−(a)は図1−(a)の平面を、図2−(b)は図2−(a)のy−y線の端面を示す。図2−(c)は図2−(b)における一方のスライド部材2の拡大図である。
図1に示す2方向用の支持装置1の場合、図1−(a)に示すように上段側の支持装置1を構成する上側のスライド部材2の固定部3が下段側の支持装置1を構成する下側のスライド部材2の可動部4に固定され、上段側の支持装置1は下段側の支持装置1を構成する下側のスライド部材2の可動部4と共に挙動する。
スライド部材2の固定部3と可動部4はそれぞれ互いに鉛直方向に係合しながら、水平方向(軸方向)に相対移動自在な形状をする。具体的には例えば図1−(b)に示すように固定部3と可動部4のいずれか一方が溝形断面形状等、他方を上下から挟み込む断面形状をし、他方がその形状に包囲される中実、もしくは中空の断面形状をする。
図1、図2では中実断面形状の部材を構造体に直接、もしくは間接的に固定される固定部3として使用し、溝形断面形状の部材を可動部4として使用しているが、逆にする場合もある。可動部4は固定部3に対して軸方向のいずれの向きにも相対移動するため、溝形の形状をする固定部3、または可動部4の端部は開放する。
力学的には固定部3は常に可動部4を支持した状態で、変形を生じない剛性を有する断面形状で形成され、可動部4は免震装置と免震装置が支持する物体の荷重を支持した状態で、変形を生じない剛性を有する断面形状で形成される。
固定部3は構造体の水平面21上に直接、または図1に示すように支持部材6を介して固定される。支持部材6には山形鋼等、固定部3に相当する長さを有する連続した部材、またはその部材を切断した形状で、断続的に配置される部材が使用され、水平面21にボルト等により固定される。支持部材6は図11〜図15に示すように面材(固定板30)である場合もある。
固定部3と可動部4との間には可動部4を相対移動させる回転体5が介在する。回転体5は図2に示すように固定部3と可動部4とに上下に挟み込まれる位置に配置される。回転体5は球形、円柱形、樽形等の回転体形状をし、固定部3と可動部4の双方に接触しながら軸回りに回転することにより自身が固定部3に対して移動しながら、可動部4を固定部3に対して相対移動させる。
図1の例では(b)に示すように溝形の可動部4と中実断面の固定部3の上下面に半円断面形状の溝を形成し、この溝に球形の回転体5を嵌合させた状態で、溝に沿って転動させている。前記したように回転体5の半径をrとすれば、回転体5が1回転することにより可動部4は固定部3に対し、4πrの相対移動を生ずる。可動部4は固定部3に対して相対移動することにより固定部3の端部から突出し、可動部4が最も突出したときの突出長さがスライド部材2のストローク(相対移動距離)となる。
可動部4の、固定部3からの突出長さはその少なくともいずれか一方に、または支持部材6等に固定されるストッパ7によって規制される。図1では固定部3と可動部4の双方に互いに係合するストッパ7を固定している。図1に示す固定部3に固定されているストッパ7と対になる可動部4のストッパは可動部4の壁側に固定されている。ストッパ7は可動部4が固定部3から突出しきったときに固定部3と重なり代を有した状態で停止する位置に固定される。固定部3のストッパ7と可動部4のストッパの少なくともいずれか一方には可動部4が停止するときに急激に停止しないよう、衝突時の衝撃を緩和する、ゴムや樹脂等の緩衝材(ダンパー)が接続される(取り付けられる)こともある。
ストッパ7には図31、図32に示すように支持装置1を構成し、水平面21に固定された状態を維持する前記した支持部材6(固定板30)と、可動部4の移動と共に、支持部材6(固定板30)に対して移動する後述の受け部材8(支持板40)との間に架設される、曲げ剛性のないワイヤ、ロープ等の紐状の部材も使用される。紐状の部材が伸縮可能であれば、伸長によって可動部4を停止させるべき位置を超えることが想定されるから、紐状のストッパ7は伸縮しない、あるいは伸縮しにくい材料で形成されていることが適切である。但し、紐状のストッパ7が伸長可能であっても伸長しきった状態からの伸長が生じなければ、軸方向に復元力を発揮し得る紐状のばねも使用可能ではある。
紐状のストッパ7は例えば支持部材6(固定板30)と固定部3のいずれかと、受け部材8(支持板40)と可動部4のいずれかとの間に架設され、可動部4、または受け部材8(支持板40)が移動しきった位置で、張架(緊張)状態になることで、可動部4、または受け部材8(支持板40)を停止させる。ストッパ7は可動部4が固定部3から、壁部22側の反対側へ張り出すときの張り出し長さを制御すればよいため、必ずしも固定部3の軸方向両側への移動時に移動量を制御する位置に配置されている必要はない。
図31は可動部4の下側に凹部を形成し、この凹部における張り出し側の端部と固定部3の下側における張り出し側の端部との間に紐状のストッパ7を架設して両端を双方に固定し、(a)に示すように可動部4が固定部3内に納まっている状態で、弛んでいるストッパ7が可動部4の凹部内に収納されるようにしている。(b)に示すように可動部4が固定部3から張り出しきった状態ではストッパ7が張力を負担した状態になって可動部4を停止させる。
図32は支持部材6(固定板30)と受け部材8(支持板40)との間に紐状のストッパ7を架設して両端を双方に固定した場合の例を示す。この場合は(a)に示すように支持部材6(固定板30)と受け部材8(支持板40)との間に、双方が対向する方向に紐状のストッパ7を架設することができるだけの空間が確保されているから、いずれか、または双方にストッパ7を収納するための空間を形成することは必要ではない。このため、ストッパ7の両端は単純に支持部材6(固定板30)の受け部材8(支持板40)側の面と、受け部材8(支持板40)の支持部材6(固定板30)側の面に固定されればよい。(b)は(a)の平面を示す。
図32では支持部材6(固定板30)と受け部材8(支持板40)との間の紐状のストッパ7の他に、受け部材8(支持板40)と支持部材6(固定板30)、もしくは受け部材8(支持板40)と構造体20(水平面21)のそれぞれに、移動した受け部材8(支持板40)を互いの接触によって静止(停止)させる凸部71と受け部72を固定している。凸部71は例えばボルトやピン等から構成され、受け部72は凸部71の先端が接触することによって弾性変形(収縮)しながら、速度を持った受け部材8(支持板40)を停止させるゴム等や粘性体等の緩衝材(ダンパー)から構成される。凸部71と受け部72は例えば受け部材8(支持板40)と支持部材6(固定板30)等に固定されるブラケットに接続(連結)される。凸部71と受け部72は対になることで、ストッパ7を構成する。
免震装置を支持する可動部4、図1に示す上側のスライド部材2の可動部4には免震装置を支持し、固定するための受け部材8が固定される。受け部材8は上側のスライド部材2の可動部4が固定部3に対して相対移動するときに免震装置が固定部3に接触(摺動)することを回避するために、上側のスライド部材2の固定部3に接触せず、上面が固定部3と可動部4の上面から上に突出した状態で可動部4に固定される。受け部材8は図11〜図15に示すように面材(支持板40)である場合もある。
図5、図6はスライド部材2の他の構成例を示す。ここに示すスライド部材2は水平面に直接、もしくは間接的に固定される溝形断面形状の固定部3と、固定部3上に対向した状態で配置される、同じく溝形断面形状の可動部4から構成され、固定部3と可動部4の間に、転動することにより双方に対して相対移動する円柱状の回転体5を介在させている。この例では固定部3が水平面21側である下側に位置し、可動部4が固定部3の上側に位置する。またここでは下記の理由から、円柱状の回転体5の軸を水平に対して傾斜させている。
円柱状の回転体5の軸を水平に対して傾斜させることで、回転体5が直接、載置される後述の下部レールから互いに向き合う反力を受けることができるため、以下のように回転体5の転動時の安定性を確保することができる利点がある。
回転体5は軸が水平に対して傾斜した状態で下部レール31と上部レール41との間に介在することで、図7−(a)に示すように下部レール31には下側の母線と下側の端面の一部で接触し、上部レール41には上側の母線と上側の端面の一部で接触する。平常時と、下部レール31と上部レール41との間の相対移動時、すなわち鉛直荷重負担時には上側の母線と端面に上部レール41から鉛直下向きの荷重P1、P2を受け、下側の母線と端面に下部レール31から鉛直上向きの反力R1、R2を受ける。
各母線と各端面に作用する鉛直方向の力P1、P2 、R1、R2は母線と端面に垂直な成分と平行な成分に分けられ、各垂直な成分P11とR11、P21とR21は互いに向き合うため、下部回転体は四方から拘束された状態に置かれる。
この結果、回転体5は一方の端面において下部レール31の側面に常に接触し、他方の端面において上部レール41の側面に常に接触するため、回転体5の両端面と両レール31、41の側面との間のクリアランスを完全になくすことができ、鉛直荷重負担時における回転体7の絶対的な安定性が確保され、鉛直荷重を負担した状態で下部レール31と上部レール41が相対移動したときの回転体5の直進運動性も確保され、ガタつきが解消される。
鉛直荷重負担時には回転体5が一方の端面において下部レール31の側面に常に接触し、他方の端面において上部レール41の側面に常に接触することで、下部レール31と上部レール41のそれぞれにおいては回転体5の直進運動を規制する上で、その一方の端面のみをガイドすればよいことになる。
上部レール41と下部レール31との間に捩じりモーメントが作用し、回転体5の上側の母線、または端面に上部レール41から水平力Q1、Q2が作用したときには図7−(b)に示すように下側の母線、または端面に上部レール41から水平反力H1、H2を受ける。水平力Q1、Q2と水平反力H1、H2は母線と端面に垂直な成分と平行な成分に分けられ、各垂直な成分Q11とH11、Q21とH21は互いに向き合うため、回転体5は四方から拘束された状態に置かれる。
この結果、回転体5は一方の端面において下部レール31の側面に常に接触し、他方の端面において上部レール41の側面に常に接触するため、回転体5の両端面と両レール31、41の側面との間のクリアランスを完全になくすことができ、水平荷重負担時の回転体7の安定性が確保され、水平荷重負担時に上部レール41と下部レール31が相対移動したときの回転体5の直進運動性も確保され、ガタつきが解消される。
水平荷重負担時にも回転体5が一方の端面において下部レール31の側面に常に接触し、他方の端面において上部レール41の側面に常に接触することで、上部レール41と下部レール31のそれぞれにおいては回転体5の直進運動を規制する上で、その一方の端面のみをガイドすればよいことになる。
以上の通り、回転体5は軸が水平に対して傾斜した状態で下部レール31と上部レール41間に介在することで、鉛直荷重負担時と水平荷重負担時のガタつきが解消されるため、下部レール31と上部レール41間に相対移動が生ずるときには回転体5が常に直進運動をすることが可能になる。また回転体5の上側の母線、または端面に下部レール31、または上部レール41から水平力Q1、Q2が作用したときに下側の母線、または端面に下部レール31、または上部レール41から水平反力H1、H2を受けることで、回転体を介しての下部レール31と上部レール41間の水平力の伝達も確実に行われることになる。
図5に示すスライド部材2は図6に示すように少なくとも2本、並列することにより支持装置1を構成する。図6−(a)は図5に示すスライド部材2の内、固定部3を2本、並列させて配置した様子を示している。図6-(b)は(a)に示す固定部3に可動部4を組み合わせた上で、2本の固定部3、3を、水平面21に固定される面材の固定板30に接合し、2本の可動部4、4を、免震装置を支持する面材の支持板40に接合して支持装置1を構成した様子を示している。
図5、図6に示すように固定部3と可動部4の各対向する面には、軸が互いに交差した状態で、スライド部材2の幅方向に2列に配列している回転体5が同時に接触し、転動するための下部レール31と上部レール41がそれぞれ固定される。図面では固定部3と可動部4を1枚の鋼板から成型していることに伴い、下部レール31と上部レール41も1枚の鋼板を折り曲げ加工することにより成型し、固定部3と可動部4に接合している。接合はボルトや溶接による。
図面ではまた、下部レール31と固定部3との間、及び上部レール41と可動部4との間に隙間の存在による下部レール31と上部レール41の変形を拘束するために、鋼板を屈曲させた形の補強材31a、41aを入れている。
図5の例では1本のスライド部材2につき、回転体5を軸方向に2列連結しているが、水平に対して傾斜した軸を持つ回転体5は少なくとも2本のスライド部材2、2によって対になることで、安定性を確保することができるため、図8のように1本のスライド部材2につき、回転体5を1列に配列することもある。
固定部3と可動部4の対向する面のいずれか一方側には、対向する他方側が互いに分離する向きに係止しながら、水平方向の相対移動を許容するローラ9が軸支される。分離する向きとは、上方を指す。図面では固定部3の幅方向両側の折り曲げ部分にローラ9を軸支させたことに伴い、可動部4下面の幅方向両側の折り曲げ部分にローラ9が転動する軌道部4aを形成している。ローラ9が可動部4の幅方向両側からローラ9側へ回り込む軌道部4a上を転動することで、可動部4は固定部3に軸支されているローラ9に上向きに係止するため、ローラ9は可動部4の固定部3からの浮き上がりを防止する役目も兼ねている。
図5では固定部3の幅より可動部4の幅が大きく、ローラ9が固定部3に軸支されている場合を示しているが、図5に示すスライド部材2の固定部3と可動部4は図8に示すように入れ替わり、可動部4にローラ9が軸支され、固定部3に軌道部3aが形成されることもある。
下部レール31の幅方向両側位置には固定部3に対して下部レール31を幅方向に位置決めするためのスペーサ31bが固定され、上部レール41の幅方向両側位置には可動部4に対して上部レール41を幅方向に位置決めするためのスペーサ41bが固定、もしくは接続される。
回転体5はスライド部材2の軸方向に複数個配置され、幅方向には1個、もしくは複数個配置される。図5では可動部4の固定部3に対する相対移動時の安定性を確保するために幅方向に2個配置しているが、スライド部材2はその幅方向に並列して配置されるため、上記のように各スライド部材2につき、幅方向に1個の回転体5が配置されれば足りる。以下、1本のスライド部材2に配置される複数個の回転体5の組を回転体群と言う。
図5、図6では回転体5は転動する方向に直交する方向に二列並列し、列毎に転動する方向に複数個配列して回転体群を構成しているから、この二列の回転体群が一組となって可動部4の固定部3に対する相対移動時に転動する。各列の回転体5の群の軸は使用状態で下部レール31上を安定して転動するよう、互いに交差する。一ユニットとなる二列の回転体群は回転体5の個数分の開口10aを有するガイド板10によって整然と転動する。
可動部4と固定部3との間に双方に対して相対移動する回転体5を介在させた場合、可動部4は回転体5の移動量の2倍、固定部3に対して移動するから、回転体5は平常時には可動部4と固定部3に対していずれの向きにも移動できるよう、その相対移動方向の中央部に配置される。図6では固定部3上の、可動部4の相対移動方向の片側に回転体5が寄り、回転体5が下部レール31上のストッパ7に係止した様子を示している。図6は可動部4が固定部3に対して最大限に移動した状態を示している。
スライド部材2の使用状態では図5、図6に示すように回転体群が下部レール31と上部レール41に挟まれ、回転体群の軸方向両側に、回転体群の軸方向の移動を拘束する被係止部11が位置するため、これらと干渉しないよう、ガイド板10は屈曲させられている。図5、図6では二列の回転体群が1枚のガイド板10に保持されている様子を示しているが、回転体群は軸方向に三列以上配列することもある。
図8〜図10は図5、図6に示すスライド部材2における回転体群をスライド部材2の軸方向に1列に配列させた形式のスライド部材2の構成例を示す。図8に示すスライド部材2は図5に示すスライド部材2の上部レール41と下部レール31を中心(鉛直線)に関して線対称に2分割した形態に形成した場合であり、図5、図6に示すスライド部材2を簡素化した形態に相当する。
図8〜図10に示すスライド部材2においても固定部3が水平面21側である下側に位置し、可動部4が固定部3の上側に位置する。固定部3の内周側(可動部4側)には傾斜した上面を持ち、回転体5の下側の端面を支持する被係止部11が形成された下部レール31が固定される。可動部4の内周側(固定部3側)には同様に傾斜した上面を持ち、回転体5の上側の端面に接触し、回転体5の軸方向の移動を拘束する被係止部11が形成された上部レール41が固定される。
固定部3と可動部4のいずれか一方には他方に沿って転動するローラ9が軸支され、他方にはローラ9が転がり接触する軌道部3aが形成される。図8中、符号12は固定部3に対する可動部4の浮き上がりを阻止する係止部材を示す。係止部材12は可動部4に形成される場合には固定部3のいずれかの部分に係止し、固定部3に形成される場合には可動部4のいずれかの部分に係止する。下部レール31と上部レール41には回転体5が係止するストッパ7が固定される。
並列する2本のスライド部材2、2内の各回転体5は互いに鉛直線に関して線対称形に配置される。図8では図10に示すように5個の回転体5から1本のスライド部材2に配置される回転体5の群を構成し、この回転体5の群をガイド板8によって径方向に互いに間隔を置いて配列させている。図9は図8に示すスライド部材2の可動部4の本体を取り除き、その下面側に接合される上部レール41と、回転体5を示している。図10は図9の上部レール41を不在にした様子を示している。
図11、図12は図8〜図10に示すスライド部材2を上下2段に、互いに直交させて組み合わせ、下側のスライド部材2の固定部3に前記した固定板30に接合し、上側のスライド部材2の可動部3に前記支持板40を接合して構成された2方向用の支持装置1を示している。下側で並列する2本のスライド部材2、2の組み合わせと、上側で並列する2本のスライド部材2、2の組み合わせはそれぞれ1方向用の支持装置1を構成し、2方向に組み合わせられることにより2方向用の支持装置1を構成する。
図11、図12の場合、下側の1方向用の支持装置1は並列する2本のスライド部材2、2が固定板30に接合されることによって一体化し、上側の1方向用の支持装置1は並列する2本のスライド部材2、2が支持板40に接合されることによって一体化する。図11、図12では固定板30と接合板40を軽量化するために中央部に開口を形成している。
図13−(a)は図11に示す支持装置1を下側の並列するスライド部材2、2の軸方向に見た様子を、(c)は上側の並列するスライド部材2、2の軸方向に見た様子を示している。(b)は(a)の円部分の拡大図、(d)は(c)の円部分の拡大図である。図14は図11に示す2方向用の支持装置1の上側の1方向用の支持装置1が下側の1方向用の支持装置1に対して相対移動した様子を示している。図15は図14のz−z線の断面を示す。図16は図11〜図15に示す2方向用の支持装置1の内、下側の支持装置1を構成するスライド部材2の固定部3を示している。
図17は固定部3と可動部4の双方の接触面に、壁部22からの距離が大きくなるに従い、水平面21からの距離が小さくなる向きの傾斜が付けられた場合のスライド部材2の構成例を示す。ここでは図1に示す支持装置1におけるスライド部材2の固定部3と可動部4の互いの接触面に傾斜を付けた様子を示している。この場合、水平面21に対して傾斜した接触面同士で接触することで、可動部4は壁部22から遠ざかる向きの力を壁部22から受けたときに、壁部22から遠ざかる側へ移動し易い状態にある。図17中、鎖線は可動部4が固定部3から張り出したときの様子を示している。
図18−(a)は可動部4と固定部3の少なくともいずれか一方が、構造体20の振動に伴い、可動部4が固定部3に対し、壁部22からの距離が大きくなる向きに相対移動したときに、可動部4の逆向きの移動を阻止する係止部材4bを備えたスライド部材2の構成例を示す。ここでは可動部4の側面に係止部材4bを水平軸回りに回転自在に接続している。
固定部3、もしくは水平面21には可動部4が壁部22側へ移動しようとするときに係止部材4bの先端部が係止する被係止部材3bが一体化されるか、形成される。係止部材4bは可動部4に水平軸回りにいずれの向きにも回転自在に支持され、自重により、もしくはばねを利用した復元力により常に先端部が水平軸より下方へ回転しようとする力を受けた状態にある。
被係止部材3bは鋸刃状の形状をした多数の溝部3cを持ち、固定部3の軸方向に連続的に形成される。係止部材4bの先端部は図18−(b)に示すように被係止部材3bの各溝部3cに係止可能な形状をし、可動部4が壁部22側へ移動しようとするときに、自重等により降下して溝部3cに係止する。可動部4が壁部22から遠ざかる側へ移動するときには、溝部3cの上端部に跳ね上げられて係止状態が解除される。
可動部4が固定部3に対し、壁部22からの距離が大きくなる向きに相対移動したときに、係止部材4bによって可動部4の逆向きの移動を阻止することは、例えばタイルカーペット等、樹脂や繊維からなる材料、あるいはゴム板(ゴムマット)等の、係止部材4bとの間の摩擦係数の大きい材料を被係止部材3bに使用することによっても得られる。その場合、係止部材4bは図18に示すように被係止部材3b側が先細りになる形状ではなく、被係止部材3b側が平坦な形状をする等、被係止部材3bとの接触面積が大きい形状に形成される。
図19〜図27はスライド部材2の可動部4が支持する免震装置100の具体例を示す。ここではレールがスライド部材2と同じ構成を持つ転がり支承型の免震装置100を示しているが、2方向に相対変形することにより免震装置100上の物体への振動の伝達を回避する機能を有すれば、免震装置100の形態は一切、問われない。
免震装置100は後述のベース102において図11〜図15に示す支持装置1における支持板40に接合されることにより支持装置1の可動部4に支持され、支持装置1付き免震装置を構成する。図19〜図27に示す免震装置100は図11〜図15に示す支持装置1における下側(下段側)の支持装置1の可動部4に間接的に接合され、この可動部4と共に挙動する。
図19はベース102と、ベース102上に、ベース102に対して水平の1方向に相対移動自在に支持される下部テーブル103と、下部テーブル103上に、下部テーブル103に対し、水平の1方向に交差する水平方向に相対移動自在に支持される上部テーブル104を重ねた形式の免震装置100の具体例を示す。免震装置100は構造的に分離する下部構造(構造体20)と上部構造(被支持体)との間に水平に設置され、上部構造が下部構造に対して相対水平移動しようとするときに、下部テーブル103がベース102に対して相対移動し、上部テーブル104が下部テーブル103に対して相対移動することにより上部構造の相対移動を許容する。
免震装置100は主として構造物(建物)内部の構造体20を対象とするが、中低層住宅等のような建築構造物、または橋梁等の土木構造物の他、博物館内の展示品等のような軽量の構造物に至るまで、振動低減用の免震装置として利用される。構造物を対象とする場合、免震装置100は免震建物の上部構造と基礎との間、橋梁の橋桁と橋脚との間、免震床と躯体床との間等、構造物全般において上下に区分される上部構造と下部構造との間に設置される。ベース102は基礎、橋脚、躯体床その他の下部構造の上面を含む水平面21に固定される前記支持装置1に支持される。
図20は図19の平面を、図21は図20のA−A線の立面を、図22は図20のB−B線の立面を示す。図23は図22の下部テーブル103と上部テーブル104との間の部分の一部拡大図である。免震装置1の製作効率を上げる上で、ベース102と下部テーブル103、及び上部テーブル104の各本体は基本的に1枚の鋼板を折り曲げ加工することにより成型されるが、鋼板に形鋼等の鋼材を組み合わせて免震装置1を製作することもある。ベース102等の本体とは、免震装置100の構成要素の内、後述の下部回転体107と上部回転体108、及び下部レール121、132と上部レール131、141等を除いた部分を指す。
ベース102と下部テーブル103間には、下部テーブル103を水平の1方向に相対移動自在に支持する円柱状の下部回転体107が介在し、下部テーブル103と上部テーブル104間には、上部テーブル104を前記1方向に交差する水平方向に相対移動自在に支持する円柱状の上部回転体108が介在する。下部回転体107の軸と上部回転体108の軸は共に、水平に対して傾斜した状態にある。
免震装置100の構成要素であるベース102と上部テーブル104の本体は鋼板の長さ方向、もしくは幅方向の両側を折り曲げ加工することにより、両側以外の部分に空間を確保するように箱形に形成される。折り曲げられた両側部分は空間内に収納される下部回転体107や上部回転体108等の部品や部材を接続し、または配置するために利用される。
図19等に示すように3層構造の上下に位置するベース102と上部テーブル104の本体を1枚の鋼板から成型する場合、中間層の下部テーブル103は図24に示すようにベース102や上部テーブル104を構成する鋼板と同一の鋼板を2枚、背中合わせに接合した形に形成される。
ベース102と下部テーブル103間、及び下部テーブル103と上部テーブル104間の空間に、図20〜図22に示すようにそれぞれの間に相対移動が生じたときに伸長して復元力を発揮するばね105、106がそれぞれの相対移動方向に交差する方向に架設される。ベース102と下部テーブル103の各対向する面にはばね105の端部が連結されるためのばね受け123、135が固定され、下部テーブル103と上部テーブル104の各対向する面にはばね106の端部が連結されるためのばね受け136、143が固定される。ばね105はベース102のばね受け123と下部テーブル103のばね受け135との間、及び下部テーブル103のばね受け136と上部テーブル104のばね受け143との間に架設される。
ベース102と下部テーブル103間に架設されるばね105は振動が生じていない平常状態では下部テーブル103がベース102に対していずれの向きに相対移動しても下部テーブル103に同じ復元力を与えるために、軸が平面上、ベース102と下部テーブル103の相対移動方向に直交する方向を向いて架設される。ばね105はベース102と下部テーブル103間に相対移動が生じたときにベース102への接続点回りに回転しながら伸長して復元力を発揮する。
下部テーブル103と上部テーブル104間に架設されるばね106も軸が平常状態で平面上、下部テーブル103と上部テーブル104の相対移動方向に直交する方向を向いて架設され、下部テーブル103と上部テーブル104間に相対移動が生じたときに下部テーブル103への接続点回りに回転しながら伸長して復元力を発揮する。図面では下部テーブル103がベース102に対して相対移動し、上部テーブル104が下部テーブル103に対して相対移動し、ばね105、106がこれらの相対移動に追従した様子を示している。ばね105、106には主に変形能力の高いコイルスプリングが使用される。
ベース102と下部テーブル103との間の納まりを示す図21のように下部回転体107は転動する方向に直交する方向に二列並列し、各列毎に転動する方向に複数個配列して回転体群70を構成する。この二列の回転体群70が一組となって下部回転体107のユニットとして挙動する。下部回転体107の各列の回転体群70、70の軸は使用状態でレール上を安定して転動するよう、互いに交差する。一ユニットとなる二列の回転体群70は下部回転体107の個数分の開口109aを有するガイド板109によって整然と転動する。
下部テーブル103と上部テーブル104との間の納まりを示す図22のように上部回転体108も転動する方向に直交する方向に二列並列し、各列毎に転動する方向に複数個配列して回転体群80を構成する。この二列の回転体群80が一組となって上部回転体108のユニットとして挙動する。使用状態でレール上を安定して転動するよう、上部回転体108の各列の回転体群80、80の軸も互いに交差する。一ユニットとなる二列の回転体群80は上部回転体108の個数分の開口110aを有するガイド板110によって整然と転動する。ガイド板109とガイド板110も開口109a、110a部分を打ち抜いた1枚の鋼板を曲げ変形させることにより製作される。
免震装置100の使用状態では図21〜図23に示すように回転体群70が下部レール121と上部レール131に、回転体群80が下部レール132と上部レール141にそれぞれ挟まれる。また各回転体群70、80の軸方向両側に被係止材111、111が位置することから、これらと干渉しないよう、ガイド板109、110は屈曲させられている。図24、図25では二列の回転体群80、80が1枚のガイド板110に保持されている様子を示しているが、回転体群70、または回転体群80は軸方向に三列以上配列することもある。
二列の回転体群70から一ユニットを構成する各下部回転体107はガイド板109の開口109aに入り込み、両端面が開口109aの内周面に接触することにより、転動時の軸方向の移動に対して拘束される。同じく二列の回転体群80から一ユニットを構成する上部回転体108はガイド板110の開口110aに入り込み、両端面が開口110aの内周面に接触することにより、転動時の軸方向の移動に対して拘束される。下部回転体107と上部回転体108は水平に対して下方を向く端面が開口109a、110aに係止する場合には、転動するときの降下に対して拘束され、水平に対して上方を向く端面が開口109a、110aに係止する場合には、転動時の浮き上がりに対して拘束される。
前記の通り、図19〜図22はベース102と下部テーブル103、及び上部テーブル104を、1枚の鋼板を本体とする統一された鋼板ユニットから構成された免震装置100を示す。図24〜図27は図19〜図22に示す免震装置1の内、中間層である下部テーブル103の単体を示す。
この場合、鋼板ユニットはベース102等のフレームの本体を構成する鋼板に後述の下部支持材122、134と上部支持材133、142、及び下部レール121、132と上部レール131、141その他の部品を接合した形で製作される。前記のように鋼板ユニットはそのままベース102、及び上部テーブル104として使用され、図24に示すように2枚の鋼板ユニットの鋼板を背中合わせに接合することにより下部テーブル103が製作される。下部テーブル103は2枚の鋼板から成型されることになる。接合はボルト、または溶接による。
下部回転体107は半径をrとすれば、1回転することによりベース102に対して2πrだけ進み、そのとき下部テーブル103は下部回転体107に対して2πr進むから、下部回転体107が1回転する間に下部テーブル103はベース102に対して4πr進む。同様に上部回転体108の半径をRとすれば、上部回転体108が1回転する間に上部テーブル104は下部テーブル103に対して4πR進む。図面では下部回転体107の半径rと上部回転体108の半径Rが等しい場合を示しているが、異なる場合もある。
上部テーブル104は上部回転体108の移動量の2倍、下部テーブル103に対して移動することから、回転体群80は平常時には上部テーブル104が下部テーブル103に対していずれの向きにも移動できるよう、その相対移動方向の中央部に配置される。同様に回転体群70は平常時にはベース102上の、下部テーブル103の相対移動方向の中央部に配置される。図24では下部テーブル103上の、上部テーブル104の相対移動方向の片側に回転体群80が寄り、ガイド板110が下部レール132上のストッパ115に係止した様子を示している。図24は上部テーブル104が下部テーブル103に対して最大限に移動した状態である。
図21に示すようにベース102と下部テーブル103の対向する面のそれぞれには軸が互いに交差している回転体群70、70が同時に接触する下部レール121と上部レール131が固定される。同様に、図22、図23に示すように下部テーブル103と上部テーブル104の対向する面のそれぞれには軸が互いに交差している回転体群80、80が同時に接触する下部レール132と上部レール141が固定される。図面ではベース102と下部テーブル103、及び上部テーブル104の本体を1枚の鋼板から成型していることに伴い、下部レール121と上部レール131、及び下部レール132と上部レール141も1枚の鋼板を折り曲げ加工することにより成型し、ベース102等の本体に接合している。接合はボルトや溶接による。
図面では特に下部レール121と上部レール131、及び下部レール132と上部レール141を構成する鋼板の両端からベース102等を構成する鋼板に応力が集中的に作用する事態を回避するために、ベース102等と下部レール121等との間に下部支持材122、134と上部支持材133、142を介在させ、下部支持材122、134に下部レール121、132を接合し、上部支持材133、142に上部レール131、141を接合している。
下部支持材122、134と上部支持材133、142はベース102と下部テーブル103、及び上部テーブル104を補強する働きを有する他、後述の下部ローラ112と上部ローラ113を軸支するために、または下部ローラ112と上部ローラ113が転動するために利用される。なお、下部レール121はベース102に、上部レール131と下部レール132は下部テーブル103に、上部レール141は上部テーブル104にそれぞれ直接接合されることもある。
図面ではまた、下部レール121と下部支持材122との間、及び上部レール131と上部支持材133との間に隙間が存在することによる下部レール121と上部レール131の変形を拘束するために、これらの隙間に、鋼板を屈曲させた形の補強材212、312を入れている。同様に、下部レール132と下部支持材134との間、及び上部レール141と上部支持材142との間にも隙間の存在による下部レール132と上部レール141の変形を拘束するために、鋼板を屈曲させた形の補強材322、412を入れている。
前記のように各下部回転体107と各上部回転体108はガイド板109、110の開口109a、110aに入り込むことで、転動時の軸方向の安定性を得ることができるが、図面では図21〜図23に示すように回転体群70、80の安定性を高めるために、各回転体群70、80の両側位置にその端面が係止する被係止材111を固定している。被係止材111は下部レール121、132と上部レール131、141の、回転体群70、80の両端面が係止する位置に固定される。
図19〜図23に示す免震装置1は上下対称形であることから、ベース102の下部レール121と上部テーブル104の上部レール141には幅方向中央部に被係止材111が固定され、下部テーブル103下面の上部レール131と上面の下部レール132には幅方向両側に被係止材111が固定される。被係止材111は下部レール121、132、または上部レール131、141の幅方向両側を折り曲げることによっても形成可能である。
二列の回転体群70、70の軸方向中間部位置に固定されているベース102上面における下部レール121の被係止材111は上下対称位置の上部テーブル104の上面においても回転体群80、80の軸方向中間部に位置する。この被係止材111はベース102と下部テーブル103の間では回転体群70の下方を向いた端面に係止し、下部テーブル103と上部テーブル104との間では回転体群80の上方を向いた端面に係止する。
二列の回転体群70、70の軸方向両側位置に固定されている下部テーブル103下面における上部レール131の被係止材111は上下対称位置の下部テーブル103の上面においても回転体群80、80の両側に位置する。この被係止材111はベース102と下部テーブル103の間では回転体群70の上方を向いた端面に係止し、下部テーブル103と上部テーブル104との間では回転体群80の下方を向いた端面に係止する。
被係止材111は回転体群70、または回転体群80の軸方向両側の端面に係止することでこれらの軸方向の移動を拘束する働きをするが、軸方向に隣接する回転体群70、80の各対向する端面にガイド板109、110の開口109a、110aが係止することにより回転体群70、80の軸方向の移動を拘束できる場合には、必ずしも被係止材111を固定することは必要でない。
下部レール121、132の幅方向両側位置の下部支持材122、134には下部支持材122、134に対して下部レール121、132を幅方向に位置決めするためのスペーサ211、321が固定、もしくは接続される。同様に上部レール131、141の幅方向両側位置の上部支持材133、142には上部支持材133、142に対して上部レール131、141を幅方向に位置決めするためのスペーサ311、411が固定、もしくは接続される。
ベース102と下部テーブル103の対向する面のいずれか一方側には、対向する他方側が互いに分離する向きに係止しながら、水平方向の相対移動を許容する下部ローラ112が軸支される。同様に下部テーブル103と上部テーブル104の対向する面のいずれか一方側には、対向する他方側が互いに分離する向きに係止しながら、水平方向の相対移動を許容する上部ローラ113が軸支される。分離する向きとは、上方を指す。
図面ではベース102と下部テーブル103の各対向する面に接合される下部支持材122と上部支持材133の加工のし易さから、下部支持材122と上部支持材133の幅方向両側を折り曲げ、上部支持材133の折り曲げ部分を利用して下部ローラ112を軸支させている。また下部支持材122の折り曲げ部分を下部ローラ112が転動する受け材122aとして利用している。この場合、下部支持材122が受け材122aを兼ねることになる。
同様に図22、図23に示すように下部テーブル103上面の下部支持材134の幅方向両側の折り曲げ部分に上部ローラ113を軸支させ、上部テーブル104下面の上部支持材142の幅方向両側の折り曲げ部分に上部ローラ113が転動する受け材142aを形成している。ここでは上部支持材142が受け材142aを兼ねる。
図面とは逆に、ベース102の下部支持材122と上部テーブル104の上部支持材142にそれぞれ下部ローラ112と上部ローラ113を軸支させ、下部テーブル103下面の上部支持材133と上面の下部支持材134にそれぞれ受け材を形成することもある。
下部ローラ112は図示するように下部テーブル103に軸支された場合、ベース102に対する下部テーブル103の相対移動量が最大限に達したときにも、ベース102に複数箇所で係止し、下部テーブル103の傾斜や離脱を防止するよう、ベース102と下部テーブル103間の相対移動方向に間隔を隔てて複数個配置される。
上部ローラ113も下部テーブル103に対する上部テーブル104の相対移動量が最大限に達したときにも、上部テーブル104に複数箇所で係止し、上部テーブル104の傾斜や離脱を防止するよう、下部テーブル103と上部テーブル104間の相対移動方向に間隔を隔てて複数個配置される。
ベース102と下部テーブル103との間には一組、もしくは複数組の、一ユニットとなる二列の回転体群70がガイド板109と共に配置され、下部テーブル103と上部テーブル104との間にも一組、もしくは複数組の、一ユニットとなる二列の回転体群80がガイド板110と共に配置される。図面では一ユニットとしての二列の回転体群70、70を下部テーブル103の相対移動方向に直交する方向に二組、配置し、一ユニットとしての二列の回転体群80、80を上部テーブル104の相対移動方向に直交する方向に二組、配置しているが、共に三組以上、配置する場合もある。
一ユニットの回転体群70、80を下部テーブル103と上部テーブル104の相対移動方向に直交する方向に複数組、配置すれば、下部テーブル103と上部テーブル104の相対移動時の安定性を向上させることができる利点があるが、免震装置100の規模によっては一ユニットの回転体群70、80を一組、配置すればよい場合もある。
図19〜図23に示すようにベース102の下部レール121と、下部テーブル103下面の上部レール131の長さ方向の端部には、ベース102に対する下部テーブル103の相対移動量を制限するためのストッパ114が軸支、または固定等される。ストッパ114に下部回転体107、またはガイド板109が係止することにより下部レール121と上部レール131間を転動する下部回転体107の転動が制限され、下部テーブル103の落下が防止される。
同様に下部テーブル103上面の下部レール132と、上部テーブル104の上部レール141の長さ方向の端部には、下部テーブル103に対する上部テーブル104の相対移動量を制限するためのストッパ115が軸支、または固定等される。ストッパ115に上部回転体108、またはガイド板110が係止することにより下部レール132と上部レール141間を転動する上部回転体108の転動が制限され、上部テーブル104の落下が防止される。
図28、図29は図19〜図27に示す免震装置100の変形例を示す。図28は免震装置100の外観を、図29−(a)は図28の下部テーブル103と上部テーブル104の端面を、(c)はベース102と下部テーブル103の端面を示す。(b)は(a)の拡大図である。図28、図29では免震装置100の上部テーブル104の上に物体を接続するためのブラケット104aを固定している。
1……免震装置用支持装置、
2……スライド部材、
3……固定部、3a……受け部、3b……被係止部材、3c……溝部、
31……下部レール、31a……補強材、31b……スペーサ、
4……可動部、4a……受け部、4b……係止部材、
41……上部レール、41a……補強材、41b……スペーサ、
30……固定板、40……支持板、
5……回転体、6……支持部材、
7……ストッパ、71……凸部、72……受け部、
8……受け部材、9……ローラ、
10……ガイド板、10a……開口、11……被係止部、12……係止部材、
20……構造体、21……水平面、22……壁部、
100……免震装置。

Claims (6)

  1. 構造体の水平面上に互いに平行に配置され、前記水平面に直接、もしくは間接的に前記水平面に平行に固定される複数本の固定部と、この各固定部に対してその軸方向に相対移動自在に支持され、水平の2方向に相対変形可能な免震装置を支持可能な可動部とを有する複数本のスライド部材と、
    前記固定部と前記水平面のいずれかに直接、もしくは間接的に形成され、前記可動部の長さ方向の一端が接触可能な壁部とを備え
    前記壁部の前記スライド部材側の面は前記水平面と前記スライド部材の軸方向に交差する面をなし、
    前記構造体が振動を受ける前の平常状態で、前記可動部の長さ方向の一端が前記壁部に接触した状態、もしくは接近した状態にあり、前記構造体が振動を受けたときに前記可動部が前記壁部との接触、もしくは衝突により前記固定部から前記壁部の反対側へ突出した状態に移行することを特徴とする免震装置用支持装置。
  2. 前記壁部は前記スライド部材の軸方向に交差する2方向を向いていることを特徴とする請求項1に記載の免震装置用支持装置。
  3. 前記複数本のスライド部材は水平の2方向に互いに交差する方向に組み合わせられ、相対的に上に位置するスライド部材の可動部に前記免震装置が支持されていることを特徴とする請求項1に記載の免震装置用支持装置。
  4. 固定部と可動部の双方の接触面に、前記壁部からの距離が大きくなるに従い、前記水平面からの距離が小さくなる向きの傾斜が付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の免震装置用支持装置。
  5. 前記可動部と前記固定部の少なくともいずれか一方は、前記構造体の振動に伴い、前記可動部が前記固定部に対し、前記壁部からの距離が大きくなる向きに相対移動したときに、前記可動部の逆向きの移動を阻止する係止部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の免震装置用支持装置。
  6. 水平の2方向に相対変形可能な免震装置が請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の免震装置用支持装置の前記可動部に支持されていることを特徴とする支持装置付き免震装置。
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