JP4687093B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
この空気調和機では、冷却部の一部が屈曲した形状となっているため、冷却が必要な電装品を3次元的に配置することが可能である。このため、この空気調和機では、電装品のレイアウトの自由度を向上させることができる。
〈空気調和機の全体構成〉
本発明の第1実施形態が採用された空気調和機1の構成の概略を冷媒回路図と共に図1に示す。この空気調和機1は、室内の壁面などに取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3とを備えている。
電装品ユニット5は、上述したように室外機3の内部に設けられている。図2に示すように、室外機3の内部は、仕切り板によって通気室SP1と機械室SP2とに分かれている。通気室SP1には、室外ファン38と室外熱交換器30が設けられており、通気室SP1は外気が十分に通るように構成されている。機械室SP2は通気室SP1よりも雨や塵埃が侵入しにくい気密性の高い空間であり、圧縮機32が配置されている。電装品ユニット5は、例えば、機械室SP2の内部であって圧縮機32の上方に配置される。以下、電装品ユニット5の構成について詳細に説明する。
図5に空気調和機1の室外機3の制御ブロック図を示す。
(1)
この電装品ユニット5では、主冷媒回路11から分岐された液冷媒が、冷房時においては第2電動膨張弁61によって、暖房時においては第3電動膨張弁62によって減圧され、冷却部53において蒸発することによって、電装品50a−50dから発生した熱を奪う。これにより、電装品50a−50dの冷却のほぼ全てを冷却部53によって行うことができ、電装品50a−50dを効率よく冷却することができる。
この電装品ユニット5では、電装品50a−50dを効率よく冷却することができるため、従来必要とされていた大型のヒートシンクが不要である。このため、電装品ユニット5の小型化および軽量化が容易である。また、この電装品ユニット5では、空気の通路が不要であるため、冷却効率の向上のために従来電装品ユニット5の内部に設ける必要があった空気の通路を省略することができ、小型化がさらに容易である。
この電装品ユニット5では、電装品50a−50dの温度を従来よりも低くすることができるため、温度による負荷を低減することができる。従って、電装品50a−50dの高寿命化が可能であり、信頼性が向上する。
この電装品ユニット5では、電装品50a−50dの温度を低くすることができるため、定格以上の電流を流しても、電装品50a−50dに与える負担を低減することができる。このため、従来よりも容量の小さい電装品50a−50dを使用することができ、コストを低減することができる。
この電装品ユニット5では、基板51,52と電装品50a−50dとが内部に密閉される。このため、塵埃や水分の侵入を防止することができる。
この空気調和機1では、冷却部53によって電装品50a−50dの温度を概ね一定に保つことができる。これにより、電装品50a−50dと基板51,52との接続部および電装品への熱ストレスが緩和される。特に、インバーター50aに含まれるIPM(Intelligent power module)などのパワー素子のはんだ付け部およびワイヤーボンディングを長寿命化することができる。
この空気調和機1では、電装品50a−50dの温度の安定化により、回路および電装品の特性が安定する。このため、設計時のEMIノイズ対策において、測定結果の再現性が向上し、設計工数の削減が可能である。あるいは、温度が高くなるとEMIノイズは低減するため、電装品50a−50dの温度を所望の温度に制御することにより、EMIノイズを所望のレベルに制御することも可能である。
〈電装品ユニットの構成〉
本発明の第2実施形態にかかる電装品ユニット7を図6に示す。電装品ユニット7は、複数の電装品50a−50d、電装品50a−50dが実装された第3基板71および第4基板72、冷却部73、ケーシング54、伝熱部材74などを備えており、これらが一体的にユニット化されている。
この電装品ユニット7では、冷却部73を上記のように3次元的な形状とすることにより、電装品50a−50d及び基板71,72の配置の自由度が向上している。すなわち、上記のように第3基板71と第4基板72とを積層させて配置しても各基板71,72に実装された電装品50a−50dを冷却部73によって冷却することが可能である。また、第4基板72と平行に積層される第5基板や第6基板(図示せず)がさらに備えられても、冷却部73によって効率よく冷却することができる。このように、この電装品ユニット7では、電装品50a−50d及び基板71,72の配置の自由度がさらに向上しているため、冷却部73および複数の基板71,72をコンパクトに配置することができ、電装品ユニット7の小型化がさらに容易である。
(1)
上記の実施形態では、冷却部53は、伝熱部材55,56を介して平滑コンデンサ50dやリアクトル50cと熱の伝達を行っているが、冷却部53が、平滑コンデンサ50dやリアクトル50cに直接接触してもよい。
上記の実施形態では、冷却部53の内部に冷媒が流れているが、空気調和機1に使用される冷媒に限らず水などの他の液体やガスが利用されてもよい。
上記の実施形態では、冷却部53の端面がケーシング54を通って外部に露出しているが、冷却部53がケーシング54内部に完全に収納されていてもよい。
リアクトル50cや平滑コンデンサ50dなどの電装品は必ずしも第2基板52の表面に付着して設けられている必要はなく、リアクトル50cや平滑コンデンサ50dなどが第2基板52の表面から乖離して設けられワイヤなどによって第2基板52上の回路と接続されていてもよく、第2基板52が存在せずに第1基板51の回路とワイヤなどによって接続されていてもよい。
上記の第1実施形態では、冷却部53は、全体として平板状の形状を呈しているが、冷却部53の形状はこれに限られるものではない。第2実施形態に示したように、冷却部73の少なくとも一部が、基板71,72と平行な板状の形状を有していればよい。
上記の実施形態では、冷却部53の内部に冷媒が流れる伝熱管59が設けられているが、冷却部53の内部に空隙が設けられ、この空隙に冷媒が流されてもよい。
第1伝熱部材55と第2伝熱部材56とが異なる熱抵抗を有するように構成されてもよい。第1伝熱部材55は、平滑コンデンサ50dと接触し、冷却部53と平滑コンデンサ50dとの間で熱を伝達する。第2伝熱部材56は、第1伝熱部材55とは異なる熱抵抗を有し、第1伝熱部材55とは別体の部材である。第2伝熱部材56は、リアクトル50cと接触しており、冷却部53とリアクトル50cとの間で熱を伝達する。
冷却部53が図8に示すように第1冷却部81と第2冷却部82とを有するように構成されてもよい。第1冷却部81と第2冷却部82とでは、内部を流れる冷媒の流量が異なっており、冷却能力が異なる。第1冷却部81の内部には伝熱管59(図4参照)が比較的密に配設されており、第2冷却部82の内部には第1冷却部81よりも疎に伝熱管59が配設されている。このため、第1冷却部81の方が、内部を流れる冷媒の流量が多く、第2冷却部82よりも冷却能力が高くなっている。
なお、冷却する必要のない部分には伝熱管59が通らないように構成してもよく、また部分ごとに伝熱管59の管径を異なるものとしてもよい。
2 室内機
3 室外機
5,7 電装品ユニット
11 主冷媒回路
12 分岐冷媒回路
20 室内熱交換器(利用側熱交換器)
30 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
32 圧縮機
34 第1電動膨張弁(第1膨張弁)
50a インバーター(電装品,強発熱部品)
50b 制御用マイクロコンピューター(電装品,強発熱部品)
50c リアクトル(電装品,強発熱部品)
50d 平滑コンデンサ(電装品,強発熱部品)
51 第1基板(基板)
52 第2基板(基板)
53,73 冷却部
54 ケーシング
55 第1伝熱部材(伝熱部材、第1伝熱部)
56 第2伝熱部材(伝熱部材、第2伝熱部)
59 伝熱管(流体流路)
60 制御部
61 第2電動膨張弁(第2膨張弁)
62 第3電動膨張弁(第2膨張弁)
71 温度センサー
74 伝熱部材
81 第1冷却部
82 第2冷却部
Claims (16)
- 圧縮機(32)、熱源側熱交換器(30)、第1膨張弁(34)および利用側熱交換器(20)を含み冷媒が流れる主冷媒回路(11)と、
電装品ユニット(5)を含み前記主冷媒回路(11)から分岐された冷媒が流れる分岐冷媒回路(12)と、
前記分岐冷媒回路(12)に設けられ前記電装品ユニット(5)へと流れる冷媒を膨張させる第2膨張弁(61,62)と、
前記電装品(50a−50d)の温度を検知する温度センサー(71)と、
前記温度センサー(71)が検知した温度に基づいて前記第2膨張弁(61,62)を制御する制御部(60)と、
を備え、
前記電装品ユニットは、
複数の電装品(50a−50d)と、
前記電装品(50a−50d)のうち少なくとも一部の部品が実装された基板(51,52)と、
前記分岐冷媒回路(12)に分岐された冷媒が流れる流体流路(59)を内部に有する冷却部(53)と、
複数の前記電装品に接触して熱を前記冷却部(53)に伝達する、互いに熱抵抗が異なる第1伝熱部(55)と第2伝熱部(56)とを有する、空気調和機(1)。 - 前記電装品(50a−50d)と前記基板(51,52)と前記冷却部(53)とはユニット化されている、
請求項1に記載の空気調和機(1)。 - 前記基板(51,52)と前記冷却部(53)とは互いに平行に積層されている、
請求項2に記載の空気調和機(1)。 - 前記電装品(50a−50d)を内部に密閉するケーシング(54)をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記電装品(50a−50d)、前記基板(51,52)、前記冷却部(53)および前記ケーシング(54)はユニット化されている、
請求項4に記載の空気調和機(1)。 - 前記冷却部(53)は、前記基板(51,52)に接触している、
請求項1から5のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記電装品(50a−50d)は、他の部品よりも発熱量の多い強発熱部品(50a−50d)を含み、
前記冷却部(53)は、前記強発熱部品(50a−50d)に接触している、
請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記電装品(50a−50d)は、他の部品よりも発熱量の多い第1強発熱部品(50d)を含み、
前記第1伝熱部(55)は、前記冷却部(53)と前記第1強発熱部品(50d)とのそれぞれに接触して熱を伝達する、
請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記電装品は、他の部品よりも発熱量の多い第2強発熱部品(50c)をさらに含み、
前記第2伝熱部(56)は、前記第1伝熱部(55)と前記第2強発熱部品(50c)とのそれぞれに接触して熱を伝達する、
請求項8に記載の空気調和機(1)。 - 前記基板(51,52)は、第1基板(51)と第2基板(52)とを有し、
前記第1基板(51)と前記冷却部(53)と前記第2基板(52)とは、前記冷却部(53)の一方の面に前記第1基板(51)が対向し前記冷却部(53)の他方の面に前記第2基板(52)が対向するように積層されている、
請求項1から9のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記冷却部(53)は、冷却能力の異なる第1冷却部(81)と第2冷却部(82)とを有する、
請求項1から10のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 第1冷却部(81)と第2冷却部(82)とでは内部を流れる冷媒の流量が異なる、
請求項11に記載の空気調和機(1)。 - 前記冷却部(73)は、一部が屈曲した形状を有する、
請求項1から12のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記基板(51,52)は、樹脂製である、
請求項1から13のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記制御部(60)は、前記温度センサー(71)によって検知される温度が一定となるように前記第2膨張弁(61,62)を制御する、
請求項1から14のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 室内機(2)と室外機(3)とに分かれた空気調和機であって、
前記電装品ユニット(5,7)は、前記室外機(3)内に設けられる、
請求項1から15のいずれかに記載の空気調和機(1)。
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