JP4686897B2 - 金属部材構造物を備えた車両用樹脂製窓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は金属部材構造物を備えた車両用樹脂製窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両を軽量化するために窓材として、無機ガラスにかわり透明の樹脂を用いることが種々検討されている。しかして、車両用樹脂製窓であっても、ガラスの場合と同様に結露による曇りを除去するために、樹脂製板材である基板の面に熱線プリントを形成することが考えられる。また、ラジオやテレビの受信のために、樹脂製の基板にアンテナプリントなどの導線を設けるニーズも生じる。これらの熱線プリントや導線などの導電性層には、給電を行ったり電気信号を通電するために、金属製の導電性端子(以下たんに端子という)を接続する必要がある。しかし、従来は金属製の端子を基板の一面(車内側面)に取付けた場合、基板の他面(車外側面)にひけ、変形または凹凸が生じて見栄えが悪くなり、良好な品質の車両用樹脂製窓を製造することができない。
【0003】
このように、基板の他面(車外側面)にひけ、変形または凹凸が生じるのは以下の理由による。すなわち、車両用樹脂製窓を製造するに際しては、車内側となる先端が、金型外部に突出するよう、端子を金型のキャビティ内に収納したうえ金型に固定し、高温の溶融樹脂をキャビティ内に射出し、射出された樹脂が固化することにより基板が形成され(射出成形)、車両用樹脂製窓が製造される。しかるに、金属性の端子と樹脂では冷却時の収縮率に差があり、端子と周辺の樹脂材料部分と端子から離れている樹脂材料部分とは均一に収縮せず収縮量に差が生じる。このため基板の他面(車外側面)にひけ、変形または凹凸が生じるものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、斯かる実情に鑑み、射出成形により端子などの金属部材を基板の車内側の面に取付けた場合でも、基板の車外側の面にひけ、変形または凹凸などの支障が生じないようにした金属部材構造物を備えた車両用樹脂製窓を提供することを目的としてなしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明樹脂製の基板と、すくなくとも車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた樹脂製のフィルムと、車両の窓に取付けた際に車内側となるフィルムと基板との間に形成された導電性層と、車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部および該突出部に繋がる基部を備えた金属部材ならびに基部を包囲するよう取付けた、前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられているとともに、基部の導電性層に面した部分は、導電性層に接触し、
前記基板を構成する樹脂と金属部材構造物の座板を構成する樹脂は、材質が同一の樹脂である車両用樹脂製窓を提供する。
また、本発明は、多色成形により形成した基板と、車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部および該突出部に繋がる基部を備えた金属部材ならびに前記基部を包囲するよう取付けた、前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物と、基板の車内側となる面および前記基部の車内側となる側に露出した部分に形成された導電性層とを備え、
前記金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられ、
前記基板を構成する樹脂と金属部材構造物の座板を構成する樹脂は、材質が同一の樹脂である車両用樹脂製窓を提供する。
【0006】
本発明は、透明樹脂製の基板と、
すくなくとも車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた樹脂製のフィルムと、
車両の窓に取付けた際に車内側となるフィルムと基板との間に形成された導電性層と、
金属部材、及び前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられているとともに、導電性層に面した部分は導電性層に接触し、
前記金属部材構造物の金属部材は、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部、及び該突出部に繋がるとともに前記導電性層の面に沿い延びて突出部から離反し、且つ突出部から離反した側の面は、前記導電性層のフィルムと接触している面とは反対側の面に接し、しかも、前記導電性層に接する側とは反対側の面は、前記座板に接するよう延在する基部、並びに前記突出部に繋がるとともに前記基部とは反対側に延在して座板に埋設される脚部を備えている車両用樹脂製窓を提供する。
また、本発明は、多色成形により形成した基板と、
車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた導電性層と、
金属部材、及び前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられ、
前記金属部材構造物の金属部材は、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部、及び該突出部に繋がるとともに前記導電性層の面に沿い延びて突出部から離反し、且つ突出部に近接した側の面は、前記導電性層に接し、しかも、前記突出部から離反した側の面は、前記座板及び基板に接するよう延在する基部、並びに前記突出部に繋がるとともに前記基部とは反対側に延在して座板に埋設さる脚部を備えている車両用樹脂製窓を提供する。
【0007】
本発明では、金属部材構造物の金属部材を導電性の端子とすることが好ましい。
【0008】
本発明によれば、車両用樹脂製窓の金属部材構造物を取付けた側とは反対側の車外側となる面にひけ、変形または凹凸が生じることがなく、見栄えの良い良好な品質の車両用樹脂製窓を製造することができる。また、本発明によれば、金属部材は座板に対し強固に固定される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例とともに説明する。
図1〜図5を用いて本発明を実施する形態の一例を説明する。図1は本発明の車両用樹脂製窓の一例を示す平面図、図2は図1のII−II方向拡大矢視図である。また、図3は図1、2に示す車両用樹脂製窓に用いる金属部材構造物である端子の縦断面図、図4は図3の平面図、図5は本発明の車両用樹脂製窓を射出成形する際に用いる金型の断面図である。
【0010】
図1、2において、1は車両用樹脂製窓であり、車両用樹脂製窓1は、板状の基板2を備えている。基板2としては、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、ポリアリレートなどの透明な熱可塑性樹脂が使用される。車両に取付けた場合に車内側となる基板2の一面には、全面に亘り、表面にハードコート層を備えたフィルム3が貼付けられており、車外側となる基板2の他面には、全面に亘り、表面にハードコート層を備えたフィルム4が貼付けられている。フィルム3、4としては、基板2と同一の材料が使用され、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォンなどの透明な熱可塑性樹脂が例示される。
【0011】
フィルム3の基板2と対向した面には、熱線プリントや導線となる複数の細幅の導電性層5が、基板2の幅方向へ延在するよう塗着されている。また、フィルム3の導電性層5を塗着した面と同一の面には、導電性層5の長手方向両端に接続されるよう、電極となる広幅の導電性層6が塗着されている。導電性層6は、基板2の幅方向両端部近傍において縁部に沿って上下方向へ向け延在している。導電性層5、6としては、銀粉などの導電性の金属粉およびフィルム3と密着性のあるポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などのバインダ、または印刷性を附与するためのブチルセロソルブアセテートなどの溶剤を混練したものが使用される。
【0012】
導電性層5、6をフィルム3の外側表面に塗着せず、フィルム3と基板2とが相対向する、フィルム3の内面に塗着するのは以下の理由による。すなわち、導電性層5、6をフィルム3の外側表面に塗着した場合には、後からのハードコート処理の際に塗着した導電性層にたれなどの不具合が生じたり、また形成された導電性層5、6は外気に晒され、劣化し易いためである。
【0013】
フィルム3の各導電性層6長手方向一端(図1では下端)に近接した部分には、導電性層5、6をも貫通してスリット部7(図2参照)が形成されている。スリット部7には、側面形状がほぼ⊥形状の端子8が配設されている。すなわち、図3、4に示すように、端子8は平面形状が矩形状の樹脂製の座板9を備えている。座板9は原則的には基板2と同一材質であって、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、ポリアリレートなどの透明な熱可塑性樹脂が使用される。一方で、高温状態から温度が下降し硬化する際の収縮率がほぼ同一なら、基板2と異なる材質の樹脂であっても良い。
【0014】
座板9には、銅または鉄製の金属板をほぼ⊥形状に折曲げ形成した端子本体10が取付けられている。すなわち、端子本体10は、水平部分と傾斜部分とを備え直接座板9に取付けられる左右の基部10aと、左右の基部10aの相対向する端部で折曲げられて座板9から突出し、基部10aの水平部分に対し直交する方向へ延在し頂部で連続するよう折曲げ形成された突出部10bとを備えている。また、端子本体10は両基部10aの一部を打抜いて、突出部10b側へ向けて座板9へ埋設されるよう折曲げた左右の脚部10cを備えている。
【0015】
しかして、端子8は、端子本体10における基部10aの左右部分が金型のキャビティ内に位置し、基部10aの傾斜部および突出部10b側の部分ならびに突出部10bがキャビティの外部へ位置するよう、金型にセットされ、溶融樹脂をキャビティ内に射出することにより製造される。溶融樹脂は、基部10aの左右両側の水平部の上面と同一レベルになるとともに、基部10aの突出部10b側水平部および傾斜部分の下面に接触し、脚部10cが樹脂内に埋設されるよう、射出される。このため、溶融樹脂が固化して形成された座板9は、基部10aの下面に対し当接するとともに、脚部10cが座板9内に埋設され、左右両側においては基部10aの左右両側の水平部の上面と同一レベルになる。こうして座板9と端子本体10とは、基板2に対し強固に固定される。
【0016】
端子8が基板2に取付けられた際には、図2に示すように、端子8における座板9の左右両側部および端子本体10の基部10aにおける座板9の左右両側部と繋がる左右部分は、導電性層6に対し接触する。端子本体10の突出部10bは、スリット部7から車内側となる側に突出した状態となる。
【0017】
車両用樹脂製窓1を製造する場合、図5に示すような金型11を使用することを例示できる。金型11は、可動金型12と固定金型13とを備えている。可動金型12と固定金型13には、キャビティ14と15とが形成されている。固定金型13には、キャビティ14、15に溶融樹脂を供給するための供給路16が設けられている。固定金型13のキャビティ14とは反対側には、固定金型13と一体的に中空のケーシング17が設けられている。キャビティ14と連通するようケーシング17および固定金型13に形成した中空孔18には、端子8における端子本体10の突出部10bを嵌入し得るようになっている。
【0018】
中空孔18の長さは、端子本体10の突出部10bよりも長く形成されている。すなわち、導電性層5、6が塗着されたフィルム3を固定金型13のキャビティ14内にセットした状態で、端子8を所定状態にキャビティ14内にセットして端子本体10の突出部10bを中空孔18内に嵌入した場合には、突出部10bの先端部と中空孔18の先端部との間には、中空孔18の一部により空隙が形成されるようになっている。この空隙の部分には、ケーシング17を貫通して中空孔18に対し直交する方向へ向くよう穿設した排気孔19が連通されており、排気孔19には真空吸着装置20が接続されている。しかして、真空吸着装置20を駆動することにより、中空孔18内を排気し、フィルム3のセットされたキャビティ14内に端子8をセットし溶融樹脂をキャビティ14、15内に供給する際に、端子8が動かないようになっている。
【0019】
図示してないが、キャビティ14、15には、キャビティ14、15内の壁面にフィルム3、4を格納した際にフィルム3、4をキャビティ14、15の凹壁14a、15aに接触させるよう、真空吸着装置が接続されている。キャビティ14、15には図示してないが、キャビティ14、15内に格納されたフィルム3、4の位置決めを行うための位置決めピン、可動金型12、固定金型13を合わせて射出成形を行った後に、成型品を固定金型13から取出すためのイジェクションピンが設けられている。
【0020】
つぎに、上記車両用樹脂製窓1を製造する手順について説明する。
まず、車両の窓の大きさに対応したフィルム3、4を用意する。フィルム3の一方の面には導電性層5、6を塗着させてある。しかして、フィルム3および導電性層6を厚さ方向へ貫通して形成したスリット部7においては、端子8における端子本体10の突出部10bを挿通させて基部10aの左右両端部および座板9の左右両端部を導電性層6に対し接触させ、座板9の部分を接着剤または両面テープでフィルム3の導電性層6部に仮固定する。
【0021】
フィルム3、4が用意されたら、開いている可動金型12のキャビティ15内にフィルム4を格納し、真空吸着装置を駆動してフィルム4の一面がキャビティ15の凹壁15aに接触するよう、フィルム4をキャビティ15に装着する。また、突出部10bを凹壁14a側に向けるとともに導電性層5、6を凹壁15aと接触しないよう凹壁14aから離反する側に向け、端子8が仮固定されたフィルム3を固定金型13のキャビティ14内に収納する。しかして、端子8における端子本体10の突出部10bを固定金型13およびケーシング17に設けた中空孔18に嵌入させる。
【0022】
端子8における端子本体10の突出部10bが中空孔18に嵌入されるとともに、フィルム3がキャビティ14内に収納されたら、真空吸着装置を駆動してフィルム3の一面がキャビティ14の凹壁14aに接触するよう、フィルム3をキャビティ14に装着する。この際、フィルム3、4は位置決めピンにより固定する。真空吸着装置20を駆動して排気孔19を介し中空孔18内を排気し、端子8における座板9の左右両端部および端子本体10の基部10aの左右両端部をフィルム3の導電性層6に対し接触させ、端子本体10の基部10aの突出部10b側の部分をキャビティ14の凹壁14aに対し接触させる。
【0023】
キャビティ14、15内にフィルム3、4を装着したら、可動金型12を固定金型13側へ移動させて金型11を閉じ、継続して真空吸着装置20を駆動することにより、端子8をキャビティ14の凹壁14aに固定して保持させ、溶融樹脂を所定の圧力で供給路16からキャビティ14、15内へ射出充填する。しかして、溶融樹脂が冷却され固化すると基板2が形成されるが、フィルム3、4および座板9の溶融樹脂と接触する面は、基板2に対し融着して基板2と一体化し、端子8は座板9を介して基板2に対し取付けられた状態となる。溶融樹脂が冷却し固化したら真空吸着装置20などの真空吸着装置を停止させて可動金型12を開き、積層物を固定金型13から取出す。これにより、車両用樹脂製窓1が完成する。なお、車両用樹脂製窓1を車両の窓枠に取付ける場合には、端子8における突出部10bの設けられた面を車内側とする。
【0024】
本図示例によれば、溶融樹脂が冷却し固化して基板2が形成される際の基板2と座板9の接触面の収縮量はほぼ等しい。このため、本図示例では、車両用樹脂製窓1の端子8を取付けた側とは反対側の車外側となる面にひけ、変形または凹凸が生じることがなく、見栄えが良く、良好な品質の車両用樹脂製窓1を製造できる。
【0025】
以下、ポリカーボネイト樹脂製の基板に取付ける端子として、(1)ポリカーボネイト樹脂製の座板を有する端子を備えた車両用樹脂製窓(本件図示例のものに相当)、(2)座板を用いない銅板製の端子を備えた車両用樹脂製窓、(3)全体がエポキシ樹脂製の部材を備えた車両用樹脂製窓を射出成形により製造し、車両用樹脂製窓の端子(または部材)を設けた側とは反対側の面のひけの表面粗さを測定した結果を示す。表面粗さの測定にあたっては、市販の表面粗さ計を用いた。測定箇所はつぎのように選んだ。すなわち、車両用樹脂製窓における座板の中心(または、この中心に相当する点)に対応する端子(または部材)を設けた側の反対側の点を中心とし、座板の長手方向(またはこの長手方向に相当する方向)であって、車両用樹脂製窓の面方向に±15mmの範囲を測定した。図6は(1)の車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフ、図7は(2)の車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフ、図8は(3)の車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフである。
【0026】
図6に示すごとく、(1)の車両用樹脂製窓の場合に表面粗さがもっとも少なく、図8に示すごとく、(3)の車両用樹脂製窓の場合に表面粗さがもっとも大きく、図7に示すごとく、(2)の車両用樹脂製窓の場合の表面粗さは、図6と図8に示す場合の中間であることが分かる。これは、(1)の場合には、座板と基板は同一の材質で、両者の収縮率が等しい結果、溶融樹脂が冷却し固化して基板が形成される際の基板と座板の接触部の収縮量が等しいためと考えられる。(3)の場合に表面粗さが大きくなるのは、基板と部材との収縮率が大きく異なるためと考えられる。
【0027】
図9および図10を用いて本発明を実施する形態の他の例を説明する。図9はいわゆる多色成形(本例では二色成形)した車両用樹脂製窓の端部の拡大断面図、図10は車両用樹脂製窓を多色成形する際に用いる金型の断面図である。図9において、21は基板2の端縁部に車内側に位置するよう、射出成形により形成した基板であり、基板2、21は同一の材質、たとえば、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、ポリアリレートなどの透明な熱可塑性樹脂が使用される。
【0028】
基板21には、図3、4に示すと同一の構造の端子8が、端子本体10の突出部10bが車内側に向くよう取付けられている。端子8における端子本体10の基部10aのうち、突出部10bに近接した、基板21の表面から露出した部分の表面(車内側の面)には、基板2、21の車内側の面に塗着されている導電性層22が連続して塗着されている。導電性層22としては、銀粉などの導電性の金属粉およびポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などのバインダ、または印刷性を附与するためのブチルセロソルブアセテートなどの溶剤を混練したものが使用される。
【0029】
多色成形により車両用樹脂製窓1を製造する場合、図10に示すような金型23を使用することを例示できる。金型23は可動金型24と固定金型25とを備えており、可動金型24には基板2用のキャビティ26が、また固定金型25には、基板21用のキャビティ27が、それぞれ形成されている。固定金型25には、キャビティ26、27に溶融樹脂を供給するための供給路28、29が設けられている。固定金型25のキャビティ27とは反対側には、固定金型25と一体的に中空のケーシング30が設けられている。キャビティ27と連通するようケーシング30および固定金型25に形成した中空孔31には、端子8における端子本体10の突出部10bを嵌入し得るようになっている。
【0030】
中空孔31の長さは、端子本体10の突出部10bよりも長く形成されている。すなわち、端子8を所定状態にキャビティ27内にセットして端子本体10の突出部10bを中空孔31内に嵌入した場合には、突出部10bの先端部と中空孔31の先端部との間に、中空孔31の一部による空隙が形成されるようになっている。この空隙の部分には、ケーシング30を貫通して中空孔31に対し直交する方向へ向くよう穿設した排気孔32が連通されており、排気孔32には真空吸着装置33が接続されている。しかして、真空吸着装置33を駆動することにより、中空孔31内を排気し、キャビティ27内に端子8をセットし溶融樹脂をキャビティ27内に供給する際に、端子8が動かないようになっている。また、図示してないが、可動金型24、固定金型25を合わせて射出成形を行った後に、成型品を固定金型25から取出すためのイジェクションピンが設けられている。
【0031】
多色成形により車両用樹脂製窓1を製造する際には、端子8における端子本体10の突出部10bを中空孔31内に嵌入し、端子本体10における基部10aの突出部10bに近接する側の部分が、固定金型25におけるキャビティ27内の凹壁27aに当接するよう、端子8をキャビティ27内にセットする。端子8が固定金型25のキャビティ27内にセットされたら、可動金型24を固定金型25側へ移動させて金型23を閉じ、継続して真空吸着装置33を駆動し、排気孔32を介し中空孔31内を排気する。このため、端子8は固定金型25のキャビティ27内に所定状態に固定され保持される。
【0032】
金型23を閉じたら供給路28から可動金型24のキャビティ26内に溶融樹脂を供給し、ついで、供給路29から溶融樹脂を固定金型25のキャビティ27内に供給する。しかして、溶融樹脂が冷却して固化すると基板2、21が形成され、端子8は座板9を介して基板21に取付けられた状態となる。溶融樹脂が冷却し固化したら真空吸着装置33を停止させて可動金型24を開き、積層物を固定金型25から取出す。これにより、車両用樹脂製窓1が完成する。車両用樹脂製窓1における基板2、21の車内側の面および基部10aの車内側に露出した面には、導電性層22が塗着される。導電性層22としては、導電性層5、6と同様、銀粉などの導電性の金属粉およびフィルム3と密着性のあるポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などのバインダ、または印刷性を附与するためのブチルセロソルブアセテートなどの溶剤を混練したものが使用される。
【0033】
本図示例においても、溶融樹脂が冷却し固化して基板2、21が形成される際の基板21と座板9の接触面の収縮量はほぼ等しいため、車両用樹脂製窓1の端子8を取付けた側とは反対側の車外側となる面にひけ、変形または凹凸が生じることがなく、見栄えが良く、良好な品質の車両用樹脂製窓1を製造できる。
【0034】
なお、本発明の金属部材構造物を備えた車両樹脂製窓は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。すなわち、本図示例では、金属部材構造物が端子の場合について説明したが、本発明は端子に限らず固定用のボルトや補強リブを基板に取付ける場合にも適用できる。また、座板と座板が取付けられる基板とは同一の樹脂とするのが望ましいが、収縮率がほぼ同一なら異なる樹脂でも良い。さらに、図2に示す端子における座板の導電性層に接触する部分には、メッキ処理(座板がポリカーボネイト樹脂の場合は蒸着およびメッキ)を施して給電させるようにすることもできる。本発明における座板は、座板全体が基板に埋設されても、座板のうちの一部(たとえば、座板の基板側の部分)が埋設され、残りの部分が露出していてもよい。外観を良好に保つ点で、座板のほぼ全体が基板に埋設され、突出部に近接した部分が若干露出していることが好ましい。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜5記載の金属部材構造物を備えた車両用樹脂製窓によれば、車両用樹脂製窓の金属部材を取付けた側とは反対側の車外側となる面にひけ、変形または凹凸が生じることがなく、見栄えの良い良好な品質の製品を製造でき、加えて、請求項3、4の車両用樹脂製窓においては、座板と金属部材とは、基板に対し強固に固定できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用樹脂製窓の一例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II方向拡大矢視図である。
【図3】図1、2に示す車両用樹脂製窓に用いる金属部材構造物である端子の縦断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】本発明の車両用樹脂製窓を射出成形する際に用いる金型の断面図である。
【図6】座板としてポリカーボネイト樹脂を用いた端子を備えた車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフである。
【図7】座板を用いない銅板製の端子を備えた車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフである。
【図8】エポキシ樹脂製の部材を備えた車両用樹脂製窓の表面粗さを示すグラフである。
【図9】多色成形により形成した車両用樹脂製窓の端部の拡大断面図である。
【図10】車両用樹脂製窓を多色成形する際に用いる金型の断面図である。
【符号の説明】
1 車両用樹脂製窓
2 基板
3 フィルム
4 フィルム
6 導電性層
8 端子
9 座板
10 端子本体(金属部材)
10a 基部
10b 突出部
10c 脚部
21 基板
22 導電性層
Claims (5)
- 透明樹脂製の基板と、
すくなくとも車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた樹脂製のフィルムと、
車両の窓に取付けた際に車内側となるフィルムと基板との間に形成された導電性層と、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部および該突出部に繋がる基部を備えた金属部材ならびに基部を包囲するよう取付けた、前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられているとともに、基部の導電性層に面した部分は、導電性層に接触し、
前記基板を構成する樹脂と金属部材構造物の座板を構成する樹脂は、材質が同一の樹脂である車両用樹脂製窓。 - 多色成形により形成した基板と、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部および該突出部に繋がる基部を備えた金属部材ならびに前記基部を包囲するよう取付けた、前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物と、
基板の車内側となる面および前記基部の車内側となる側に露出した部分に形成された導電性層とを備え、
前記金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられ、
前記基板を構成する樹脂と金属部材構造物の座板を構成する樹脂は、材質が同一の樹脂である車両用樹脂製窓。 - 透明樹脂製の基板と、
すくなくとも車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた樹脂製のフィルムと、
車両の窓に取付けた際に車内側となるフィルムと基板との間に形成された導電性層と、
金属部材、及び前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられているとともに、導電性層に面した部分は導電性層に接触し、
前記金属部材構造物の金属部材は、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部、及び該突出部に繋がるとともに前記導電性層の面に沿い延びて突出部から離反し、且つ突出部から離反した側の面は、前記導電性層のフィルムと接触している面とは反対側の面に接し、しかも、前記導電性層に接する側とは反対側の面は、前記座板に接するよう延在する基部、並びに前記突出部に繋がるとともに前記基部とは反対側に延在して座板に埋設される脚部を備えている車両用樹脂製窓。 - 多色成形により形成した基板と、
車両の窓に取付けた際に基板の車内側となる面に取付けられた導電性層と、
金属部材、及び前記基板と収縮率がほぼ等しい樹脂製の座板を有する金属部材構造物とを備え、
該金属部材構造物の座板は、基板に埋設されて取付けられ、
前記金属部材構造物の金属部材は、
車両の窓に取付けた際に車内側へ突出する突出部、及び該突出部に繋がるとともに前記導電性層の面に沿い延びて突出部から離反し、且つ突出部に近接した側の面は、前記導電性層に接し、しかも、前記突出部から離反した側の面は、前記座板及び基板に接するよう延在する基部、並びに前記突出部に繋がるとともに前記基部とは反対側に延在して座板に埋設さる脚部を備えている車両用樹脂製窓。 - 金属部材構造物の金属部材が導電性の端子である請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用樹脂製窓。
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