JP4686877B2 - 車両の操縦席構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等のキャビン付き車両の操縦席構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャビン付き車両であるトラクタの場合、機体の後方に各種作業を行うための作業機を連結できるようになっているが、連結する作業機の操作は通常は本機側で出来るように構成されている。そして、本機及び作業機の操作用の各種装置、レバー類はキャビン内の運転席近傍に設けられている。
【0003】
ところで、従来の構成では、主に運転席側方の後輪フェンダ上あるいはその近傍に操作パネルを設け、上述の操作用各種装置やレバー類を配置していたが、オペレータにとっての操作のしやすさ等を考慮した配置構成とはなっていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題等に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、オペレータの操作性を向上できる操作部を備えた車両の操縦席構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明は次のように構成した。
すなわち、請求項1の発明によれば、機体の後方に各種作業を行うための作業機を連結可能とする車両において、
座席(16)側方の後輪フェンダ(8)もしくは該後輪フェンダ(8)に設置するパネル部材の内側に、前方と内方を開放し且つ後方に位置するほど先細りとした湾曲状の凹部(20)を形成し、該凹部(20)内に本機又は作業機操作用の各種設定器(24、25)、レバー(21、22、23)類を配設し、
上記凹部(20)には、オペレータの腕置き部となる水平面(20b)と、該水平面(20b)に連続し後輪(3)の前方に沿わせた傾斜面(20a)を形成し、
上記後輪(3)の前方に沿わせた傾斜面(20a)に上記レバー(21、22、23)類を突設するとともに、該レバーのグリップ部を上記水平面(20b)よりも上位且つ上記凹部(20)の側壁上の水平面(20c)よりも下位に設定し、
上記凹部(20)の側壁上には、操作方向又は各種表示方向をオペレータの略腕位置に向かって配したレバー(37)或いは設定器(33、34…)を設け、
ポジションレバー(21)は、そのアーム部(39)の先端部(39a)を回動支点として前後方向に移動可能とし、この先端部(39a)をブラケット(38)に取り付け、上記アーム部の先端部(39a)と同軸に取り付けたアーム(40)と角度センサ(43)に取り付けたアーム(42)とを角度センサ操作ロッド(41)で連結して、ポジションレバー(21)を前後に操作すると、上記ロッド(41)を介して角度センサ側のアーム(42)が回動し、これによりポジションレバー(21)の回動角を角度センサ(43)で検出可能とし、
スロットルレバー(22)は、そのアーム部(44)の屈曲部(44a)を回動支点として前後方向に移動可能とし、この屈曲部(44a)を上記ブラケット(38)の所定位置に設け、スロットルレバー(22)のアーム部(44)の先端部にはワイヤーケーブル(45)の一端を取り付け、他端をエンジン側に連結して、スロットルレバー(22)を前後に操作すると、ワイヤーケーブル(45)を介してアクセルの開閉を制御できるよう構成したことを特徴としている。
また、請求項2の発明は、前記ポジションレバー(21)のレバーガイド(21a)の近傍に下げ規制ダイヤル(46)を配置し、該下げ規制ダイヤル(46)の回動軸(46a)に平面視扇形状のカム(47)を固定し、このカム(47)を平面視で左側の径(A)が右側の径(B)よりも長く形成し、下げ規制ダイヤル(46)を回すと上記カム(47)が同時に水平方向に回転するようにし、ポジションレバー(21)のアーム部(39)の前側に平面視L字状のストッパ(48)を固定して、該ストッパ(48)の先端部を上記カム(47)の端面に当接するよう構成したことを特徴としている。
【0006】
また、請求項3の発明は、前記後輪フェンダ(8)の上面にテーブル保持部(68)を備え、該テーブル保持部(68)はその前後の2箇所に横長穴状のガイド孔(68a)を有し、このガイド孔68aによって簡易テーブル(66)のスライド先端側の回動軸(67)を案内して、簡易テーブル(66)を左右にスライド可能であると同時に、一番手前まで引き出した時に上記回動軸(67)により後輪フェンダ(8)の斜面に当たるまで下に折り畳むことを可能にしたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は一般的なキャビン付きトラクタの全体斜視図である。また、図2及び図3はそれぞれ本発明に係るキャビン付きトラクタにおけるキャビン内部の側面図及び平面図である。
図1に示すトラクタ1は、各左右一対の前輪2、2及び後輪3、3を備えた車台の前部にボンネット4で覆われた機関部が設けられ、その後ろ側にキャビン5が設けられている。さらに、車台の後部には作業機連結装置(ヒッチ部)6(図3参照)が設けられている。
上記キャビン5は、アンダーボディ7(図2参照)、後輪フェンダ8、8、ルーフ9、フロントピラー10、10、リヤピラー11、11等で外枠が構成され、これに左右のドア12、12、フロントウインドー13、フロント下部ウインドー14、14及びリヤウインドー15が取り付けられている。上記アンダーボディ7のフロア面は後部が一段高く形成されており、その上に座席16が設置されている。また、キャビン室内の前方には、計器パネル17、ステアリングハンドル18、クラッチペダル、ブレーキペダル19等が取り付けられている。
また、本発明に係わるトラクタは、本機及び作業機操作用の各種設定器、レバー類を配設した操作部を運転席右側方の後輪フェンダ8を利用して形成している。図4は上記操作部の拡大平面図である。
この操作部は、座席16右側方の後輪フェンダ8もしくは該後輪フェンダ8に設置するパネル部材の内側に、前方と内方を開放し且つ後方に位置するほど先細りとした湾曲状の凹部(図示するように周囲のすべてが側壁で必ずしも囲まれてはいるわけではないが一段と凹んだ部分を指す)20を形成している。そして、この凹部20内に、本機又は作業機操作用の各種設定器24、25、レバー類21、22、23等を配設している。
また、上記凹部20には、オペレータの腕置き部となる水平面20bと、該水平面20bに連続し後輪3の前方部に沿わせた傾斜面20aとを形成している。さらに、この凹部20の側方から後方にかけての側壁上に水平面20cを形成している。
【0008】
また、上記後輪3の前方に沿わせた傾斜面20aに、前記レバー21、22、23類を突設している。そして、該レバー類のグリップ部を前記水平面20bよりも上位で且つ前記凹部20の側壁上の水平面20cよりも下位に来るように設定している。
またさらに、前記凹部20の側壁上の水平面20cには、操作方向又は各種表示方向をオペレータの略腕位置に向かって配したレバー37及び各種設定器31〜36を配設している。
すなわち、この操作部は、オペレータからみて内側の前方にあって前方に向かって下がる緩やかな傾斜面20aと、内側の後方にあって前記傾斜面20aに連続しその後端と略同じ若しくはやや高く形成されたほぼ水平面20bと、外側にあって前記水平面20bより一段高く形成されたほぼ水平面20cとを有し、図3ないしは図4を参照して明らかなように、ここに上記の各種設定器、レバー類を配設している。
以上のような車両の操縦席構造によると、オペレータが前を向いたままでもレバー等を掴みやすく、各種レバー類や設定器の操作が行いやすくなる。また、前後の振動に対してもオペレータの肘が湾曲部に沿って前後に動くので、直角方向に形成した凹部と比較して衝撃が少なくなる。
このように、基本的にはオペレータが運転席に座った状態で自分の腕をやや後方から前方に向けて水平に回動する動作の範囲内において上記各種設定器、レバー類に直接手で触れて操作が可能となるので操作性が向上し、また快適な操作が行える。
なお、上述の内側後方の水平面20bの高さを座席16に付いているアームレスト16aとほぼ同じ高さにすると前述のごとく腕やひじを置くのに都合がよい。
【0009】
ここで上記操作部に配設した各種設定器、レバー類について説明すると、まず上述の傾斜面20aには、ポジションレバー21、スロットルレバー22、メインチェンジレバー23、変速スイッチ24、及びポジションスイッチ25が配設されている。
上記ポジションレバー21はポジションの上げ下げを操作し、前方側は下げ方向、後方側は上げ方向である。スロットルレバー22は前方に倒すとアクセル閉、後方に倒すとアクセル開となる。メインチェンジレバー23は中立(ニュートラル)と高速、中速、低速の変速3段を切り替える。また、変速スイッチ24は変速の微調整を行う。さらに、ポジションスイッチ25はポジションを一気に上げ下げする。
【0010】
また、内側後方の水平面20bには、上げ位置調整ダイヤル26、傾き調整ダイヤル27、水平切換スイッチ28、水平手動スイッチ29、及び水平感度スイッチ30が配設されている。
上記上げ位置調整ダイヤル26は作業機の上げ位置を調整する。水平切換スイッチ28は「自動」「平行」「手動」の選択と「自動」のときの作業機取付幅を切り換える。「自動」はトラクタ本体の傾きに関係なく傾き調整ダイヤル27で設定した角度に作業機を保ち、「平行」は作業機をトラクタ本体と平行に保ち、「手動」は作業機をトラクタ本体に対し水平手動スイッチ29で設定した所望の角度に保つ。傾き調整ダイヤル27は水平切換スイッチ28が「自動」のときの作業機の傾きを調整する。水平手動スイッチ29は作業機を手動で所望の角度に調整する。水平感度スイッチ30は自動水平制御の動作感度を切り換える。
【0011】
また、外側の水平面20cには、耕深調整ダイヤル31、PTOの入切スイッチ32と切換スイッチ33、4WD切換スイッチ34、負荷オートスイッチ35、アクセルスイッチ36、及びサブコンレバー37が配設されている。
上記耕深調整ダイヤル31は耕うん作業時の耕深を調整する。PTOの切換スイッチ33は正転と逆転とを切り換える。4WD切換スイッチ34は「2輪駆動」「4輪駆動」「旋回用4輪駆動」の切換を行う。「旋回用4輪駆動」の場合は前輪を高速駆動する。負荷オートスイッチ35は作業機の負荷が大きい場合にオンにすると変速位置を1段下げる。また、アクセルスイッチ36はオンにするとアクセル自動制御を行い、例えば後進時又は作業機を上げるとアクセルを自動的に下げる。サブコンレバー37は3連で構成されている。
【0012】
次に、上記ポジションレバー21とスロットルレバー22の構成について説明する。
図5はこれらのレバー21、22の側方からみた構成図、図6はその前方からみた構成図である。
ポジションレバー21は、そのアーム部39の先端部39aを回動支点として前後方向に移動でき、上記回動支点39aはブラケット38の所定位置に設けられている。そして、上記回動支点39aと同軸に取り付けたアーム40と角度センサ43に取り付けたアーム42とを角度センサ操作ロッド41で連結している。ポジションレバー21を前後に操作すると、上記ロッド41を介して角度センサ側のアーム42が回動するため、これによりポジションレバー21の回動角を角度センサ43で検出できるように構成している。一方、スロットルレバー22は、そのアーム部44の屈曲部44aを回動支点として前後方向に移動でき、上記回動支点44aは上記ブラケット38の所定位置に設けられている。スロットルレバー22のアーム部44の先端部にはワイヤーケーブル45の一端が取り付けられ、他端はエンジン側に連結している。スロットルレバー22を前後に操作すると、ワイヤーケーブル45を介してアクセルの開閉を制御できるように構成している。
このように、ポジションレバー21とスロットルレバー22は操作部20の小スペースにコンパクトに構成することが出来る。
【0013】
次に、上記ポジションレバー21の下げ規制機構について説明する。
図7及び図8はそれぞれ上記下げ規制機構を説明するための要部側面図及び平面図である。
同図に示すように、ポジションレバー21のレバーガイド21aの近傍に下げ規制ダイヤル46を配置し、該下げ規制ダイヤル46の回動軸46aに平面視扇形状のカム47を固定している。このカム47は図8を参照すると明らかなように、平面視で左側の径Aが右側の径Bよりも長く形成されており、下げ規制ダイヤル46を回すとカム47が同時に水平方向に回転するようになっている。また、ポジションレバー21のアーム部39の前側に平面視L字状のストッパ48を固定しており、該ストッパ48の先端部は上記カム47の端面と当接するように構成されている。
【0014】
以上の構成において、下げ規制ダイヤル46を左側(反時計回り)いっぱいに回した場合、ポジションレバー21のストッパ48がカム47の小径(B)側と当接するまでポジションレバー21を前方に倒すことが出来る(最下げ位置)。そして、今度は下げ規制ダイヤル46を右側(時計回り)いっぱいに回した場合、ポジションレバー21のストッパ48がカム47の大径(A)側と当接するまで、つまり上記の最下げ位置よりも手前の「M」の位置までポジションレバー21を前方に倒すことが出来る(図7及び図8の破断線の位置参照)。これによって、ポジションレバー21を最下げ位置よりも手前の位置で下げ規制を行う事が出来、不用意にポジションを下げ過ぎるのを防止できる。
【0015】
次に、上記サブコンレバー37の構成について説明する。
図9は上記サブコンレバー37の構成を説明するためのもので、サブコンレバー37は、前述のように本形態では3連で構成され、さらにサブコンレバー37とサブコンバルブ49の方向性がずれていて尚且つ距離的に近い関係に構成されている。そして、サブコンレバー37とサブコンバルブ49とのリンクの中間に中間リンク支点56を設け、その間をロッド51、ロッド54、ロッド55、及びロッド57にて接続している。なお、図9中において、50はサブコンレバー37の回動支点、52は調整部、53はコントローラであり、さらに58はサブコンバルブ49に取り付けたバルブ操作側のリンクで、58aはその回動支点である。
以上のように構成することで、従来のプッシュプルケーブルなどで接続するのと比べると安価で且つ小スペースで構成でき、本形態のようにサブコンレバー37とサブコンバルブ49の方向性がずれていても構成が可能であり、しかもメンテナンス性がよい。
【0016】
次に、上記メインチェンジレバー23の構成について説明する。
図10は上記メインチェンジレバー23の構成を説明するための側面図で、図11(a)はメインチェンジレバー23の前後方向の動きを説明するための構成図、同図(b)はその左右方向の動きを説明するための構成図である。
すなわち、メインチェンジレバー23の前後方向のストロークは、メインチェンジレバー23側の第1リンク64とミッション側のリンク62間をロッド59、支点61aを設けた中間リンク61、及びロッド60で接続して構成し、メインチェンジレバー23の左右方向のスライドは、キャビン5の揺れに対応すべく、メインチェンジレバー23側の回動支点65aを設けた第2リンク65とミッション側とをワイヤケーブル63で接続して構成している。
このように、メインチェンジレバー23の操作リンクをロッドとワイヤケーブルにて構成するため、従来のミッション側より直接レバーを操作する構成と比べて、小スペースでコンパクトに構成でき、レバーを外さなくてもキャビン5の脱着が可能になる。
【0017】
次に、キャビン内に簡易テーブルを設ける構成について説明する。
図12はキャビン内を正面側からみた図であり、座席16の左側方(図12では正面側からみているため座席16の右側方)の後輪フェンダ8近傍に上記簡易テーブル66を設けている。もう少し詳しく説明すると、後輪フェンダ8上面にテーブル保持部68を備え、該テーブル保持部68はその前後の2箇所に横長穴状のガイド孔68aを有し、この簡易テーブル66のスライド先端側の回動軸67が上記ガイド孔68aによって案内されるようになっている。したがって、簡易テーブル66は、左右にスライド可能であると同時に、一番手前まで引き出した時に上記回動軸67によって、後輪フェンダ8斜面に当たるまで下に折り畳むことができる。
ゆえに、使用しないときは簡易テーブル66を後輪フェンダ8斜面に沿うように収納されるので邪魔にはならず、また使用するときは簡易テーブル66を上に持ち上げて水平に奥までスライドさせて固定用ノブ69で固定することにより簡易テーブル66は水平に保持される。使用後は固定用ノブ69を外して、再び簡易テーブル66を手前にスライドさせて下に折り畳むことができる。
【0018】
次に、キャビン天井に設けたハッチの構成について説明する。
図13に示すように、キャビン5のルーフ(天井)9に開閉自在のハッチ70を設けている。該ハッチ70は例えばブロー成形等による樹脂成形品である。図14はハッチ70をキャビン室内側からみた図、図15は外からみた図であり、図16は図15のC−C断面図、図17は図15のD−D断面図でハッチ70を開放した状態を示している。
図15〜図17等に示すように、上記ハッチ70は、そのヒンジ支点70a付近の一部を膨らませた2箇所の膨設部71、71を設けるとともに、該ハッチ70の開閉基端部の内面側に排水孔72(図17参照)を形成している。図17中、73はウェザストリップである。
このようにキャビン5天井の樹脂成形ハッチ70に上記排水孔72を設けると、図17に示すように、樹脂内に結露して溜まった水をハッチ70を開けたときに排水孔72から排水できる。
【0019】
次に、キャビン取付時に使用されるマウントゴムの構成について説明する。
図18はマウントゴム74の座面を示しており、本形態では、マウントゴム74の周囲の複数箇所に切欠きによる溝75、…を形成する構成としている。従来のマウントゴムの下面は平面であったため、振動時にマウントゴム下面に取り付けたワッシャとの間に隙間を生じ、振動を吸収できなくなり、その結果キャビン振動が増大する欠点があったが、本形態のように、マウントゴム74の下面に複数の溝75を設けて凹凸部を形成することにより、走行時の機体振動に対する追従性が増し、振動を吸収する結果、キャビン振動を低減することが出来る。
【0020】
次に、組立時のボンネットとキャビン間を接合する構成について説明する。
図19はボンネットとキャビンとの接合部を示す図であり、図20はシール部材の拡大側面図である。
シール部材76は、キャビン外壁面、例えばキャビン5のフロントガラス13等と当接可能な鍔部76aと車両のボンネット4の端部4aを挿入可能な側面視U字状の挿入部76bとを有し、これら鍔部76aと挿入部76bとは一体で構成され、さらに鍔部76aと挿入部76bとの間には支え部材76cを付設している。上記鍔部76a及び挿入部76aは例えば硬質ゴムで、支え部材76cは軟質ゴムで構成されるが材質を特にこれらに限定するものではない。
上記シール部材76を使用すると、その鍔部76aはキャビン5を車台に装着した時その外壁面と当接し、その挿入部76bにはボンネット4のキャビン側の端部4aを挿入するので、組立時のボンネット4とキャビン5間の隙間をこのシール部材76によって簡単に接合でき、しかも外から見ても美観を損なわない。
【0021】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1の発明によれば、座席側方の後輪フェンダもしくは該後輪フェンダに設置するパネル部材の内側に、前方と内方を開放し且つ後方に位置するほど先細りとした湾曲状の凹部を形成し、該凹部内に本機又は作業機操作用の各種設定器、レバー類を配設し、
上記凹部には、オペレータの腕置き部となる水平面と、該水平面に連続し後輪の前方に沿わせた傾斜面を形成し、
上記後輪の前方に沿わせた傾斜面に上記レバー類を突設するとともに、該レバーのグリップ部を上記水平面よりも上位且つ上記凹部の側壁上の水平面よりも下位に設定し、
上記凹部の側壁上には、操作方向又は各種表示方向をオペレータの略腕位置に向かって配したレバー或いは設定器を設け、
ポジションレバーは、そのアーム部の先端部を回動支点として前後方向に移動可能とし、この先端部をブラケットに取り付け、上記アーム部の先端部と同軸に取り付けたアームと角度センサに取り付けたアームとを角度センサ操作ロッドで連結して、ポジションレバーを前後に操作すると、上記ロッドを介して角度センサ側のアームが回動し、これによりポジションレバーの回動角を角度センサで検出可能とし、
スロットルレバーは、そのアーム部の屈曲部を回動支点として前後方向に移動可能とし、この屈曲部を上記ブラケットの所定位置に設け、スロットルレバーのアーム部の先端部にはワイヤーケーブルの一端を取り付け、他端をエンジン側に連結して、スロットルレバーを前後に操作すると、ワイヤーケーブルを介してアクセルの開閉を制御できるよう構成したので、ポジションレバーとスロットルレバーを操作部の小スペース部にコンパクトに構成することが出来るという効果を有する。
請求項2の発明によれば、前記請求項1の発明の効果に加え、ポジションレバーを最下げ位置よりも手前の位置で下げ規制を行う事が出来、不用意にポジションを下げ過ぎるのを防止できるという効果を有する。
請求項3の発明によれば、前記請求項1,2の発明の効果に加え、使用しないときは簡易テーブルを後輪フェンダの斜面に沿うように収納できるので邪魔にならない。また、使用するときは簡易テーブルを上に持ち上げて水平に奥までスライドさせて固定用で固定することにより簡易テーブルを水平に保持できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるキャビン付きトラクタの全体斜視図である。
【図2】キャビン内の側面図である。
【図3】キャビン内の平面図である。
【図4】操作部の配置構成図である。
【図5】ポジションレバー及びスロットルレバーの構成を示す側面図である。
【図6】その前方からみた構成図である。
【図7】ポジションレバーの下げ規制の構成を示す側面図である。
【図8】その平面図である。
【図9】サブコンレバーの構成を示す図である。
【図10】メインチェンジレバーの構成を示す図である。
【図11】同じくメインチェンジレバーの構成を示す図である。
【図12】簡易テーブルの構成を示すキャビン内部の前方からみた図である。
【図13】キャビン天井のハッチを示す斜視図である。
【図14】キャビン室内からみたハッチの平面図である。
【図15】キャビンの上からみたハッチの平面図である。
【図16】図15のC−C断面図である。
【図17】図15のD−D断面図でハッチを開放した状態を示す。
【図18】マウントゴムの座面を示す平面図である。
【図19】ボンネットとキャビンとの接合構成を示す図である。
【図20】シール部材の拡大側面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 キャビン
8 後輪フェンダ
9 ルーフ
12 ドア
13 フロントガラス
15 リヤガラス
16 座席
20 凹部
21 ポジションレバー
22 スロットルレバー
23 メインチェンジレバー
37 サブコンレバー
46 下げ規制ダイヤル
66 簡易テーブル
70 ハッチ
76 シール部材
Claims (3)
- 機体の後方に各種作業を行うための作業機を連結可能とする車両において、
座席(16)側方の後輪フェンダ(8)もしくは該後輪フェンダ(8)に設置するパネル部材の内側に、前方と内方を開放し且つ後方に位置するほど先細りとした湾曲状の凹部(20)を形成し、該凹部(20)内に本機又は作業機操作用の各種設定器(24、25)、レバー(21、22、23)類を配設し、
上記凹部(20)には、オペレータの腕置き部となる水平面(20b)と、該水平面(20b)に連続し後輪(3)の前方に沿わせた傾斜面(20a)を形成し、
上記後輪(3)の前方に沿わせた傾斜面(20a)に上記レバー(21、22、23)類を突設するとともに、該レバーのグリップ部を上記水平面(20b)よりも上位且つ上記凹部(20)の側壁上の水平面(20c)よりも下位に設定し、
上記凹部(20)の側壁上には、操作方向又は各種表示方向をオペレータの略腕位置に向かって配したレバー(37)或いは設定器(33、34…)を設け、
ポジションレバー(21)は、そのアーム部(39)の先端部(39a)を回動支点として前後方向に移動可能とし、この先端部(39a)をブラケット(38)に取り付け、上記アーム部の先端部(39a)と同軸に取り付けたアーム(40)と角度センサ(43)に取り付けたアーム(42)とを角度センサ操作ロッド(41)で連結して、ポジションレバー(21)を前後に操作すると、上記ロッド(41)を介して角度センサ側のアーム(42)が回動し、これによりポジションレバー(21)の回動角を角度センサ(43)で検出可能とし、
スロットルレバー(22)は、そのアーム部(44)の屈曲部(44a)を回動支点として前後方向に移動可能とし、この屈曲部(44a)を上記ブラケット(38)の所定位置に設け、スロットルレバー(22)のアーム部(44)の先端部にはワイヤーケーブル(45)の一端を取り付け、他端をエンジン側に連結して、スロットルレバー(22)を前後に操作すると、ワイヤーケーブル(45)を介してアクセルの開閉を制御できるよう構成したことを特徴とする車両の操縦席構造。 - 前記ポジションレバー(21)のレバーガイド(21a)の近傍に下げ規制ダイヤル(46)を配置し、該下げ規制ダイヤル(46)の回動軸(46a)に平面視扇形状のカム(47)を固定し、このカム(47)を平面視で左側の径(A)が右側の径(B)よりも長く形成し、下げ規制ダイヤル(46)を回すと上記カム(47)が同時に水平方向に回転するようにし、ポジションレバー(21)のアーム部(39)の前側に平面視L字状のストッパ(48)を固定して、該ストッパ(48)の先端部を上記カム(47)の端面に当接するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の操縦席構造。
- 前記後輪フェンダ(8)の上面にテーブル保持部(68)を備え、該テーブル保持部(68)はその前後の2箇所に横長穴状のガイド孔(68a)を有し、このガイド孔68aによって簡易テーブル(66)のスライド先端側の回動軸(67)を案内して、簡易テーブル(66)を左右にスライド可能であると同時に、一番手前まで引き出した時に上記回動軸(67)により後輪フェンダ(8)の斜面に当たるまで下に折り畳むことを可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の操縦席構造。
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