JP4686866B2 - イミド基含有環状オレフィン系(共)重合体、この(共)重合体から形成された光学材料、接着剤、コーティング剤および複合材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体およびこの(共)重合体から形成された、光学材料、接着剤、コーティング剤、さらにはこの(共)重合体とシリカおよび/またはアルミナを含む複合材料に関する。さらに詳しくは、優れた光学透明性と耐熱性を併せもつイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体およびこの(共)重合体から形成された、光学材料、接着剤、コーティング剤、シリカおよび/またはアルミナを含む複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高い光線透過率が必要な光学材料用、あるいは配線基盤の耐熱接着剤用のポリイミドとして、芳香族テトラカルボン酸の代わりに脂環式テトラカルボン酸を用いて芳香族ジアミンと縮合重合を行うことにより得られるポリイミドが用いられている。
しかし、上記の脂環式テトラカルボン酸を用いたポリイミドにおいても、重合体の構造単位に芳香族ジアミンに由来する構造を含むため、着色性があり、光学透明性の点で必ずしも十分ではない。
【0003】
一方、透明性、耐熱性の優れた重合体として、ノルボルネン系の付加型重合の環状オレフィン重合体が知られている。その一例として、イミド基を含む環状オレフィン重合体が、特表平11−505880号公報や国際特許公開WO96/37526に記載されている。しかし、これらに記載された重合体は、イミド基のN置換基がフェニル基であるN−フェニルノルボルネンカルボン酸イミドとノルボルネンとの付加共重合体であるため、黄色または褐色に着色することを免れない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、優れた光学透明性、耐熱性および接着性とを併せもつイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体およびこの(共)重合体から形成された光学材料、接着剤、コーティング剤、さらにはこの(共)重合体とシリカおよび/またはアルミナを含む複合材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記式(1)で表される繰り返し単位(a)を含み、重量平均分子量が5,000〜100万である、イミド基含有環状オレフィン系(共)重合体に関するものである。さらに、この(共)重合体から形成された、光学材料、接着剤、コーティング剤およびシリカおよび/またはアルミナを含む複合材料に関するものである。
【0006】
【化3】
【0007】
[式(1)中、A1,A2,A3およびA4はそれぞれ水素原子、炭素数1〜15のアルキル基、シクロアルキル基置換アルキル基、シクロアルキル基から選ばれた置換基で、nは0から2の整数、jは1から3の整数である。]
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、上記式(1)に示された繰り返し単位(a)を含むことを特徴とする。
また、本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、上記式(1)から選ばれた繰り返し単位(a)以外に、下記式(2)で表される繰り返し単位(b)を含むことができ、繰り返し単位(a)の割合は、5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、さらに好ましくは30〜100モル%である。
【0009】
【化4】
【0010】
[式(2)中、B1,B2,B3およびB4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜15の炭化水素基、または−(CH2)kXで表される極性基を示す。nは0から3の整数である。ここで、Xは−C(O)OR1、−OC(O)R2、Br、Cl、Fまたは−Si(OR3)mR4 (3-m)であり、R1,R2は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシシリル基、アルコキシシリル基を含む炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基を示し、R3,R4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基を示し、mは0〜3の整数を示す。kは0〜3の整数を示す。また、B1とB3で形成される、酸無水物またはカルボキシイミドであってもよい。さらにB1とB3で環を形成してもよい。]
【0011】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体に用いられる繰り返し単位(a)は、下記式(3)に示す環状オレフィン(以下、「特定の環状オレフィン(1)」ということがある)の付加重合により形成することができる。
【0012】
【化5】
【0013】
[式(3)中、A1,A2,A3,A4は、それぞれ、上記式(1)に示すものと同一である。また、nは0から2の整数、jは1から3の整数である。]
【0014】
このような特定の環状オレフィン(1)の具体例としては、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−メチル−スクシンイミド
3−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−メチル−スクシンイミド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−プロピル−スクシンイミド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミド、
3−メチル−ビシクロ[2.2.1]−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミド、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミド、
などを挙げることができ、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】
繰り返し単位(a)の含有量は、全繰り返し単位中、5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、さらに好ましくは30〜100モル%である。その含有量が5モル%未満であると、接着性や密着性が低下する。
【0016】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、繰り返し単位(a)以外に、必要に応じて、繰り返し単位(b)を含むことにより構成される。繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)を含む本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、特定の環状オレフィン(1)と下記式(4)の環状オレフィン(以下、「特定の環状オレフィン(2)」ということがある)とを付加共重合することにより形成される。
【0017】
【化6】
【0018】
[式(4)中、B1,B2,B3,B4は、式(2)と同一である。nは、0から3の整数である。]
【0019】
このような特定の環状オレフィン(2)の具体例としては、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−プロピル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−デシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ドデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル,6−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル,6−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]、
5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エテニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸メチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸エチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリフロロエチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリフロロプロピル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリクロロプロピル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸t−ブチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリメトキシリルプロピル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸メチルジメトキシシリルプロピル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸メチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸t−ブチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリフロロエチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリフロロプロピル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
アクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメチル、
メタクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメチル、
5−トリメトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチルジメトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメチルモノメトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−カルボン酸メチル、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−カルボン酸エチル、
3−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−カルボン酸トリフルオロエチル、
などを挙げることができる。
これらの中から、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】
特定の環状オレフィン(2)としてジシクロペンダジエンを用いて繰り返し単位(b)を形成する場合は、繰り返し単位(b)にオレフィン性不飽和結合が残存する。この残存するオレフィン性不飽和結合を利用して架橋や変性することができるが、この残存するオレフィン性不飽和結合を利用しない場合は、耐熱性や耐候性の面から水素化することが好ましい。
【0021】
繰り返し単位(b)の全繰り返し単位中の割合は、特に限定されるものではないが、通常0〜95モル%、好ましくは0〜90モル%、さらに好ましくは0〜70モル%であるが、本発明の(共)重合体に求める特性あるいは機能に応じて、繰り返し単位(b)の種類あるいはその含有量は適宜選択される。
【0022】
例えば、上記式(2)で表される繰り返し単位(b)において、B1〜B4のうち少なくとも1つが、反応性を有する置換基、例えば、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、−Si(OR)mR' (3-m)基(ここで、R,R'はアルキル基、mは1〜3の整数を示す)あるいはこれらを含む炭化水素基などである場合は、さらにエポキシ化合物、カルボキシ化合物、アルコール化合物、アミン化合物などと反応させたり、光、熱、ラジカル発生剤の存在下で架橋することができる。かかる架橋体は、一般に、未架橋の場合と較べて耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性などの向上が期待できる。
また、フィルム、薄膜、シートの耐熱性をさらに向上させるために、本発明の環状オレフィン系(共)重合体は、テトラアルコキシシラン、コロイダル状のシリカなどのシリカ成分および/またはアルミナで複合化することができるが、これら無機粒子の分散安定化のために、−Si(OR)mR' (3-m)基を含有する繰り返し単位(b)の導入は有用である。これら−Si(OR)mR' (3-m)基を含有する繰り返し単位(b)の全繰り返し単位中の含有量は、0.5〜30モル%、好ましくは1〜10モル%である。
【0023】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体、すなわち、特定の環状オレフィン(1)[および、必要に応じて、特定の環状オレフィン(2)]から形成されるイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、以下の製造方法で得ることができる。すなわち
[Pd(CH3CN)4][BF4]2、[Pd(PhCN)4][SbF6]、
ジ-μ-クロロ-ビス(6-メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-エンド-5σ, 2π)Pd[以下、「I」と略す。]
Iとメチルアルモキサン「以下、MAOと略す」、IとAgSbF6、IとAgBF4、
[(η3-アリル)PdCl]2とAgSbF6 、[(η3-アリル)PdCl]2とAgBF4、
[(η3-クロチル)Pd(シクロオクタジエン)][PF6]、
[(1,5 -シクロオクタジエン)Pd(CH3)(Cl)]とPPh3とNaB[3,5-(CF3)2C6H3]4
[(η3-クロチル)Ni(シクロオクタジエン)][B((CF3)2C6H4)4]
[NiBr(NPMe3)]4とMAO、Ni(オクトエート)2とMAO、
Ni(オクトエート)2とB(C6F5)3とAlEt3、Ni(オクトエート)2とHSbF6とBF3・Et2OとAlEt3、
Ni(オクトエート)2とPh3C・B(C6F5)3とAlEt3、Co(ネオデカノエート)とMAO、
LnNi(C6F5)2(Lはベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン;nは1または2)
などの周期律表8族のNi、Pd、Coなどのカチオン錯体またはカチオン錯体を形成する触媒を用いて、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールジメチルエーテル、ニトロメタン、N-メチルピロリドン、ピリジン、N,N'-ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルフォルムアミド、アセトアミドなどの極性溶媒などから選ばれた溶媒中で、−20〜100℃の範囲の温度で、特定の環状オレフィン化合物(1)[および、必要に応じて、特定の環状オレフィン(2)]を(共)重合することにより得られる。
【0024】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、o−ジクロロベンゼンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、1,000〜500,000、重量平均分子量が5,000〜1,000,000、好ましくは数平均分子量が5,000〜300,000、重量平均分子量が10,000〜500,000である。
数平均分子量が1,000未満、重量平均分子量が5,000未満では、薄膜、フィルムとしての強度が不十分となることが多い。一方、数平均分子量が500,000、重量平均分子量が1,000,000を超えると、フィルムの成形加工性が低下したり、溶液粘度が高くなり扱い難くなることが多い。
【0025】
なお、本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体のガラス転移温度は、130〜400℃、好ましくは180〜370℃、さらに好ましくは210〜350℃である。そのガラス転移温度が130℃未満の場合、本発明の(共)重合体からなる部品などを加工したり使用する際の耐熱性に問題が生じることがある。一方、そのガラス転移温度が400℃を超えると、(共)重合体の熱分解温度に近く、部品などに加工することが困難となる場合がある。
ここで、本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体のガラス転移温度は、動的粘弾性で規定する。すなわち、Tanδ(貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比:Tanδ=E”/E’)の温度分散のピーク温度をガラス転移温度とする。
動的粘弾性の測定は、レオバイブロンDDV−01FP(オリエンテック製)を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5μmの条件で行う。
【0026】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、コロイダルシリカ、湿式シリカなどのシリカやアルミナと複合化することにより、高い硬度と線膨張率が低い複合体とすることができる。これら無機物の分散性および分散安定性を優れたものにするには、本発明の環状オレフィン系ポリイミド(共)重合体中にアルコキシシリル基などの極性基が含有されていることが好ましい。
本発明に使用するシリカは、例えば、湿式シリカやテトラアルコキシシランの加水分解によって得られる。また、本発明に使用するシリカおよびアルミナの表面が部分的にアルコキシシリル化合物で、処理されていることが好ましい。
複合体中でのこれら無機粒子の径は、通常、100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。100μm以上の場合は、無機粒子が均一に配合されにくい。一方10μm以下の場合は、透明性に優れた複合体を得ることができる。複合体中のシリカおよび/またはアルミナの含有量は、10〜90重量%で、好ましくは20〜80重量%である。
これら複合体は、本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体が溶解する溶媒中で、水または有機溶媒に分散された、シリカおよび/またはアルミナの分散体を混合、攪拌し、必要に応じて分散剤を添加して、さらにろ過して重合体分散体として得られる。これら分散体をそのまま用いたり、分散媒を濃縮・乾固し、固体として用いたりすることができる。
このような本発明の複合体の線膨張率は、好ましくは70ppm/℃(80℃)未満、好ましくは65ppm/℃(80℃)以下、さらに好ましくは40ppm/℃(80℃)以下である。線膨張率が70ppm/℃(80℃)以上であると、寸法安定性に問題が生じることがある。
なお、シリカやアルミナを含有しない本発明の環状オレフィン系(共)重合体の線膨張率は、通常、40〜200ppm/℃(80℃)であるが、これらの無機粒子を配合することで、線膨張率をより低くすることができる。
【0027】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体には、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチル−フェニル)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、
テトラキス[メチレン−3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアレート、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、
ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
などののフェノール系酸化防止剤や、ハイドロキノン系酸化防止剤;
さらに
トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)フォスファイト、
トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、
などのリン系2次酸化防止剤;
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、
2−メルカプトベンズイミダゾール
などのイオウ系2次酸化防止剤を添加することもできる。
【0028】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、過酸化物、アゾ化合物、レドックス、ジスルフィド、ポリスルフィド化合物、ジオキシム、シランカップリング剤などの架橋剤を、この(共)重合体100重量部に対して、0.05〜5重量部を添加して熱により架橋体に変換することもできるし、光、電子線などの活性エネルギー線を照射することにより架橋体に変換することもできる。
【0029】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、公知のノルボルネン系開環重合体あるいはその水素化物やノルボルネン系付加重合体(例えば、特開昭61−29260号公報、特開昭60−16870号公報、特開昭60−26024号公報、特開平2−51511号公報、特開平1−132625号公報、特開平1−132626号公報、特開平4−202404号公報、特開平4−63807号公報、特開平8−198919号公報、特表平9−508649号公報、特表平11−505880号公報、特開昭61−292601号公報など記載の(共)重合体)と配合して、優れた耐熱性、光学特性(透明性、低複屈折性など)、接着・密着性を有する組成物を得ることができる。
【0030】
上記の重合体組成物において、本発明の(共)重合体と他の重合体との配合割合は、本発明の(共)重合体および他の重合体の種類、両者の相溶性、組成物の使用目的に応じて、適宜選択されるが、優れた耐熱性を有する(共)重合体組成物を得るためには、本発明の(共)重合体の割合が、好ましくは5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。
【0031】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体、あるいは、これを用いた組成物は、押し出し機によりフィルム、シートおよび薄膜にすることができるが、炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、エステル溶媒、ラクトン溶媒、エーテル溶媒、アミド系溶媒、アミン溶媒、尿素溶媒、エーテル溶媒、アルコール溶媒などから選ばれた1種以上の溶媒に溶解しキャスティングした後溶媒を乾燥除去して、フィルム、シートおよび薄膜にすることができる。
さらに、他の方法として、これらいずれかの溶媒に膨潤して、押し出し機を用いて溶媒を除去しながら、フィルム、シートおよび薄膜にすることができる。
【0032】
本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、優れた光学透明性、耐熱性、接着性・密着性を有するので、液晶表示素子基板、導光板、偏光フィルム、位相差フィルム、液晶パネル、透明導電性フィルム、OHPフィルムをはじめ、光ファイバー、レンズあるいはプリズムなどの光学材料や、プリント基板の絶縁層材料、さらに医療機器、容器などに用いられる。
また、本発明のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体は、接着性に優れるので、光学部品、半導体基板材料などの接着剤、コーティング剤として有用である。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限を受けるものではない。
なお、分子量、ガラス転移温度、屈折率、全光線透過率、線膨張係数、吸水率、密着性は、下記の方法で測定した。
【0034】
(1)重量平均分子量、数平均分子量:
ウオターズ(WATERS)社製、150C型ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置で、東ソー(株)製Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。得られた分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)屈折率:
ASTM-D542に準拠し、25℃におけるD線(589 nm)の屈折率n25 Dを測定した。
(3)全光線透過率:
ASTM-D1003に準拠し、厚さが100μmのフィルムにして、全光線透過率を測定した。
【0035】
(4)ガラス転移温度:
動的粘弾性の測定で得られたTan δ(貯蔵弾性率E'と損失弾性率E''との比E'' / E' = Tan δ)の温度分散のピーク温度を重合体のガラス転移温度とした。
動的粘弾性の測定は、レオバイブロンDDV-01FP(オリエンテック製)を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5 μmの条件で行った。
【0036】
(5)線膨張率:
TMA(Thermal Mechanical Analysis) / SS6100(セイコーインスツルメント社製)を用いて、膜厚100μm、幅3 mm、長さ10 cmの試料を、チャック間距離10mmで固定し、室温から200℃程度まで一旦、昇温して残留ひずみをとった後、室温から3℃/min.で昇温し、チャック間距離の伸びから線膨張率を求めた。
(6)吸水率:
23℃の水中に24時間浸漬させた後、浸漬前後の重量変化より吸水率を測定した。
(7)密着性
10 cm×10 cmの試験片にアルミニウムを蒸着し、この蒸着膜に対してカッターにより、1 mm×1 mmの碁盤目が10個×10個形成されるように切り込みを入れ、セロハンテープによる剥離試験を行い、25ブロック中における剥離したブロックの数を測定した。
【0037】
参考例1
(モノマー合成)
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドの合成
まず、イミド化を高収率で行うために、次のようにして担持酸触媒の合成を行った。
(イミド化担持酸触媒の合成)
500 mLの3口フラスコに、リン酸(85 wt %)を10 g入れ、さらに水4 gを入れた。シクロヘキシルアミン6.9 mL (60 mmol) を滴下し、室温で2時間攪拌後、ワコーゲル−300を15 g 加えて担持触媒とした。キシレン150 mLを加えて環流させ水を取り除いた後、室温まで放冷した。
(イミド化)
前述のように合成した担持触媒に、シクロヘキシルアミンを21 mL (180 mmol)フラスコ内に滴下し、キシレン100 mLを加えた後、125℃まで加温した。原料の酸無水化合物である、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシン酸無水物33g (180 mmol) をキシレン150 mLにけん濁させ、反応系内にゆっくり滴下していった。滴下後、キシレンを5時間環流させて、発生する水を取り除いていった。反応後、ろ過で担持触媒を取り除き、キシレンを留去した。ヘキサンに再溶させSiO2カラムにて精製した。イソプロパノール・水にて再結晶を行い、白色結晶として31 g(収率70 %)の目的物が得られた。
【0038】
実施例1(重合)
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、2.6 g (10 mmol) の参考例1で得られたビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドと、5 mLのジクロロメタンを入れた。別途、窒素置換したシュレンクで、Pd錯体「I」(0.1 mmol) を2 mLのジクロロメタンに溶かし、2 mLのジクロロメタン中のヘキサフルオロアンチモン酸銀 (0.2 mmol)と反応させた。発生したAgClを取り除いた溶液を、シリンジを介してモノマー溶液に加えた。30℃で24時間反応させた後、多量のヘキサン中に反応溶液を注いで重合体を析出させた。50℃で10時間乾燥させ、0.8 g (収率30 %) の重合体を得た。1,769cm-1(C=O逆対称伸縮)、1,701 cm-1(C=O対称伸縮)、1,371 cm-1(C−N伸縮)、728 cm-1(C=O変角)におけるバンドを示す赤外線分析法と、未転化モノマーの不存在(1H-NMR)によってホモポリマーの生成が確認された。得られた重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフによる分子量を測定したところ、ポリスチレン換算の数平均分子量は4,000、重量平均分子量は8,000であった。このようにして得られた重合体をAとする。
実施例1で得られた重合体の、赤外吸収スペクトルを図1に、1H−NMRチャートを図2に示す。
【0039】
実施例2
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、1.9 g (7.5 mmol) の参考例1で得られたビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドと、5 mLのトルエンを入れた。そこに、トルエンに溶解させた(toluene)Ni(C6F5)2を0.15 mmol加えて、30℃で6時間反応させた後、多量のメタノール中に反応溶液を注いで重合体を析出させた。50℃で10時間乾燥させ、0.40 g(収率21 %)の重合体を得た。1,769cm-1(C=O逆対称伸縮)、1,701 cm-1(C=O対称伸縮)、1,371 cm-1(C−N伸縮)、728 cm-1(C=O変角)におけるバンドを示す赤外線分析法と、未転化モノマーの不存在(1H-NMR)によってホモポリマーの生成が確認された。得られた重合体をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフによる分子量を測定したところ、ポリスチレン換算の数平均分子量は3,000、重量平均分子量は6,000であった。このようにして得られた重合体をBとする。
実施例2で得られた重合体の、赤外吸収スペクトルを図3に、1H−NMRチャートを図4に示す。
【0040】
実施例3
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、1.9 g (7.5 mmol) の参考例1で得られたビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドと、0.7 g (7.5 mmol) のビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンおよび5 mLのトルエンを入れた。そこに、トルエンに溶解させた(toluene)Ni(C6F5)2を0.15 mmol加えて、30℃で6時間反応させた後、多量のメタノール中に反応溶液を注いで共重合体を析出させた。50℃で10時間乾燥させ、1.66 g(収率64 %)の共重合体を得た。共重合体中の該スクシンイミド構造の存在が1,769cm-1(C=O逆対称伸縮)、1,701 cm-1(C=O対称伸縮)、1,371 cm-1(C−N伸縮)、728 cm-1(C=O変角)におけるバンドを示す赤外線分析法と、未転化モノマーの不存在(1H-NMR)によって証明された。共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は99,000、重量平均分子量は157,000であった。該スクシンイミド構造単位の含量は、赤外吸収スペクトルの1,701 cm-1の特性吸収を用いて、検量線法により定量し、35.3モル%であった。このようにして得られた共重合体をCとする。
実施例3で得られた共重合体の、赤外吸収スペクトルを図5に、1H−NMRチャートを図6に示す。
【0041】
実施例4
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、0.76 g (3.0 mmol) の参考例1で得られたビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドと、1.1 g (12 mmol) のビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンおよび5 mLのトルエンを入れた。そこに、トルエンに溶解させた(toluene)Ni(C6F5)2を0.15 mmol加えて、30℃で6時間反応させた後、多量のメタノール中に反応溶液を注いで共重合体を析出させた。50℃で10時間乾燥させ、1.77 g(収率94 %)の共重合体を得た。共重合体中の該スクシンイミド構造の存在が1,769cm-1(C=O逆対称伸縮)、1,701 cm-1(C=O対称伸縮)、1,371 cm-1(C−N伸縮)、728 cm-1(C=O変角)におけるバンドを示す赤外線分析法と、未転化モノマーの不存在(1H-NMR)によって証明された。共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は105,000、重量平均分子量は211,000であった。該スクシンイミド構造単位の含量は、13.5モル%であった。このようにして得られた共重合体をDとする。
実施例4で得られた共重合体の、赤外吸収スペクトルを図7に、1H−NMRチャートを図8に示す。
【0042】
実施例5
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、3.9 g (15 mmol) の参考例1で得られたビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−スピロ−N−シクロヘキシル−スクシンイミドと、2.6 g (28 mmol) のビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンおよび1.2 g (7.0 mmol) の5−n−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを入れた。溶媒としてトルエン16 mLを加えた。そこに、トルエンに溶解させた(toluene)Ni(C6F5)2を0.10 mmol加えて、30℃で6時間反応させた後、多量のメタノール中に反応溶液を注いで共重合体を析出させた。90℃で10時間乾燥させ、5.7 g(収率72 %)の共重合体を得た。共重合体中の該スクシンイミド構造の存在が1,769cm-1(C=O逆対称伸縮)、1,701 cm-1(C=O対称伸縮)、1,371 cm-1(C−N伸縮)、728 cm-1(C=O変角)におけるバンドを示す赤外線分析法と、未転化モノマーの不存在(1H-NMR)によって証明された。共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は117,000、重量平均分子量は399,000であった。該スクシンイミド構造単位の含量は、15.2モル%であった。このようにして得られた共重合体をEとする。
実施例5で得られた共重合体の、赤外吸収スペクトルを図9に、1H−NMRチャートを図10に示す。
【0043】
実施例6
実施例1〜5によって得られた(共)重合体5 gをトルエン15 mLに溶かし、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を(共)重合体100重量部に対して1.0重量部を添加した。この(共)重合体溶液をキャストして厚さ100μmのフィルムを作成した。このフィルムを用いて、各種物性評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0044】
比較例1
窒素置換したガラス製耐圧ビンに、7.5 g (80 mmol) のビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンおよび3.6 g (20 mmol) の5−n−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを入れた。溶媒としてトルエン53 mLを加えた。そこに、トルエンに溶解させた(toluene)Ni(C6F5)2を0.04 mmol加えて、30℃で1時間反応させた後、多量のメタノール中に反応溶液を注いで共重合体を析出させた。90℃で10時間乾燥させ、9.9 g(収率89 %)の共重合体を得た。共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は545,000、重量平均分子量は1,072,000であった。このようにして得られた共重合体をFとする。
【0045】
比較例2
比較例1によって得られた共重合体5 gをトルエン15 mLに溶かし、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を共重合体100重量部に対して1.0重量部を添加した。この共重合体溶液をキャストして厚さ100μmのフィルムを作成した。このフィルムを用いて、各種物性評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
実施例7
幅10 mm、長さ100 mm、厚さ50 μmのポリイミドフィルム2枚のそれぞれの片端部10 mmの部分に重合体のトルエン溶液(濃度:30重量%)を厚さ3μm塗布し、溶剤を適度に乾燥させ、タックは認められるが流動性が認められなくなった後で、2枚のフィルムの樹脂塗布面どうしを重ね合わせてローラーで圧着した。次いで200℃、2時間加熱して溶剤を乾燥した。この後一方のフィルムを固定してT字剥離試験を実施した。結果は以下のように評価し表2に示す。
○:重合体部の凝集破壊
×:重合体とフィルムの界面乖離
【0048】
実施例8
厚さ50μmのポリイミドフィルムに重合体のトルエン溶液(濃度:30重量%)を5μm塗布した。次いで200℃、2時間加熱して溶剤を乾燥した。次いで、セロハンテープによる剥離試験を実施した。皮膜が剥がれる場合を密着性不良と判定し×とした。また、剥がれない場合を密着性良好と判定し○とした。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例9
共重合体C100重量部に対して、粒径0.1μm〜1.0μmであるコロイダルシリカのキシレン/ノルマルブタノール(50/50重量比)溶媒分散体(固形分:30重量%)をシリカとして10重量部となるように添加して、実施例6と同様にしてフィルムを作成した。得られたフィルムの全光線透過率は90%であった。また、線膨張率は50ppm /℃であり、共重合体C単独の場合に較べて線膨張率が小さくなった。
【0051】
【発明の効果】
本発明の環状オレフィン系(共)重合体は、優れた光学透明性、耐熱性および接着性とを併せ持ち、光学材料・接着剤・コーティング剤として、さらにはこの(共)重合体を用いた複合材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】重合体Aの赤外吸収スペクトルである。
【図2】重合体Aの1H−NMRチャートである。
【図3】重合体Bの赤外吸収スペクトルである。
【図4】重合体Bの1H−NMRチャートである。
【図5】共重合体Cの赤外吸収スペクトルである。
【図6】共重合体Cの1H−NMRチャートである。
【図7】共重合体Dの赤外吸収スペクトルである。
【図8】共重合体Dの1H−NMRチャートである。
【図9】共重合体Eの赤外吸収スペクトルである。
【図10】共重合体Eの1H−NMRチャートである。
Claims (8)
- さらに、式(2)で表される繰り返し単位(b)を含む請求項1記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体。
- 式(1)で表される繰り返し単位(a)5〜100モル%を含む請求項1または2記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体から形成されてなる光学材料。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体から形成されてなるフィルムまたはシート。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体から形成されてなる接着剤。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体から形成されてなるコーティング剤。
- 請求項1〜3いずれか1項記載のイミド基含有環状オレフィン系(共)重合体と、シリカおよび/またはアルミナとを含む複合材料。
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