JP4686798B2 - 半導体用接着剤フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置 - Google Patents

半導体用接着剤フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体用接着剤フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来技術】
現在、LOC(Lead on Chip)やCOL(Chip on Lead)構造の半導体パッケージ、枠ブタ構造の半導体パッケージ等において、リードフレームとチップの接着にはフィルム状の接着剤が用いられている。フィルム状の接着剤としては基材フィルムの片面、又は両面にエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルアミドイミド樹脂等の接着剤をコーテイングした構造のものが主に用いられている。通常これらのフィルム状接着剤は、シアーカット、レーザーカット等のスリット方法で細幅にスリットされた後、所定の形状に切り抜かれてリードフレームの所定部分に貼り付けられ使用されるが、スリット時にフィルム状接着剤端部に切断バリや切り屑が多発し、接着剤フィルム付きリードフレーム製造において歩留まりが低下するという問題がある。
【0003】
現在、これらの切断時の問題は、フィルムをスリットする刃の材質や形状、及び上刃と下刃のクリヤランスを調節することによって一部解決している。しかし、これらの方法では、クリヤランスの調節に時間がかかり、しかも、テープ材の種類によっては、クリヤランス調節後短時間でバリが発生し、再度クリヤランスの調節が必要になり、生産性が低下するといった問題点があり、切断性に優れた接着テープの開発が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題を改良し、切断性に優れた、切断時にバリや切り屑が発生しない半導体用接着剤フィルム、このフィルムを用いたリードフレーム及び半導体装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、切断時に発生するバリと接着剤フィルムの特性との関係について鋭意研究した結果、特定組成のポリアミドイミド樹脂を接着剤層に用いることにより信頼性を損なわずに切断時のバリの発生を押さえることができることを見いだし、この知見に基づき本発明を完成させた。
即ち、本発明は、支持体フィルムの片面または両面に、接着剤層として対数粘度が0.1dl/g以上でダイマー酸が共重合されたポリアミドイミド樹脂層を有する半導体用接着剤フィルムに関する。
本発明の好ましい態様は、該ダイマー酸の該ポリアミドイミド樹脂中の共重合量が1重量%以上である。また、該ポリアミドイミド樹脂が、酸成分中にシクロヘキサンジカルボン酸を有する。さらに、該ポリアミドイミド樹脂が、アミン残基として、ジシクロヘキシルメタン基及び/又はイソホロン基を含有する。そして、支持体フィルムがポリイミドフィルム又はポリエステルフィルムである。
【0006】
また、本発明は、前記記載の半導体用接着剤フィルムを貼り付けたリードフレームに関する。また、本発明はリードフレームと半導体素子を前記の半導体用接着剤フィルムを介して接着させてなる半導体装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の半導体用接着剤フィルムについて詳しく説明する。本発明に用いられる支持体フィルムとしてはポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン等が用いられるが、耐熱性、絶縁性、価格などからポリイミド又はポリエステルが好ましい。支持体フィルムの厚さは5〜200μmが好ましく、20〜75μmがさらに好ましい。支持体フィルムは通常そのまま用いられるが、接着剤層との接着性を改良するために表面処理をしたものを用いてもよい。支持体フィルムの表面処理としてはサンドマット加工やコロナ処理などの物理加工やシランカップリング剤やポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等の溶液を塗布する化学処理がありいずれの方法を用いてもかまわない。
【0008】
本発明の半導体用接着剤フィルムの接着剤層にはダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂が用いられる。特開平10−158599に記載されるように通常のポリアミドイミド樹脂でも半導体用接着剤フィルムの接着剤層として使用できる可能性はあるが、貼り合わせ温度が300℃を超え、且つスリット時のバリ発生が激しいという問題があった。本発明ではダイマー酸をポリアミドイミド樹脂に共重合させることによって、ガラス転移温度を下げて貼り合わせ温度を低下させ、また弾性率を低下させること及び支持体フィルムへの接着性を向上させることによってスリット時のバリの発生を抑えることができた。
【0009】
本発明のダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂は、トリメリット酸無水物(酸塩化物)とジアミン或いはジイソシアネート及びダイマー酸とを重合溶剤に溶解して加熱攪拌することで容易に製造することができる。
【0010】
重合温度は、通常50℃〜220℃、好ましくは80℃〜200℃の範囲で行われる。
【0011】
ジイソシアネート法で合成する場合、イソシアネートと酸成分中の活性水素との反応を促進するために、トリエチルアミンやルチジン、ピコリン、トリエチレンジアミン等のアミン類、リチウムメトキサイド、ナトリウムメトキサイド、カリウムブトキサイド、フッ化カリウム、フッ化ナトリウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属化合物、或いはコバルト、チタニウム、スズ、亜鉛などの金属、半金族化合物の触媒の存在下に行ってもよい。
【0012】
本発明のダイマー酸を共重合したポリアミドイミドの合成に用いられる酸成分としてはトリメリット酸無水物が用いられるが、その一部を他の多価カルボン酸及びそれらの無水物に置き換えることができる。
多価カルボン酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3、3’、4、4’ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物、3、3’、4、4’ジフェニルテトラカルボン酸無水物、4、4’オキシジフタル酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、1、4ブタンジオールビスアンヒドロトリメリテート、ヘキサメチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリプロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート等が挙げられるが、これらの中ではピロメリット酸無水物及びエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートが可とう性、密着性、重合性及びコストの点から好ましい。
【0013】
脂肪族及び脂環族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ビメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、シクロヘキサンジカルボン酸及びこれらの酸塩化物などが挙げられ、これらの中では、重合性や溶解性、透明性、耐熱性、耐薬品性の点からシクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
【0014】
芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル酸、5ーtertーブチルー1、3ーベンゼンジカルボン酸、テレフタル酸、ジフェニルメタンー4、4’ジカルボン酸、ジフェニルメタンー2、4ージカルボン酸、ジフェニルメタンー3、4ージカルボン酸、ジフェニルメタンー3、3’ージカルボン酸、1、2ージフェニルエタンー4、4’ジカルボン酸、ジフェニルエタンー2、4ージカルボン酸、ジフェニルエタンー3、4ージカルボン酸、ジフェニルエタンー3、3’ージカルボン酸、2、2’ービスー(4ーカルボキシフェニル)プロパン、2ー(2ーカルボキシフェニル)ー2ー(4ーカルボキシフェニル)プロパン、2ー(3ーカルボキシフェニル)ー2ー(4ーカルボキシフェニル)プロパン、ジフェニルエーテルー4、4’ージカルボン酸、ジフェニルエーテルー2、4ージカルボン酸、ジフェニルエーテルー3、4ージカルボン酸、ジフェニルエーテルー3、3’ージカルボン酸、ジフェニルスルホン4、4’ジカルボン酸、ジフェニルスルホンー2、4ージカルボン酸、ジフェニルスルホンー3、4ージカルボン酸、ジフェニルスルホンー3、3’ジカルボン酸、ベンゾフェノンー4、4’ージカルボン酸、ベンゾフェノンー、33’ージカルボン酸、ピリジンー2、6ージカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビスー[(4ーカルボキシ)フタルイミド]ー4、4’ージフェニルエーテル、ビスー[(4ーカルボキシ)フタルイミド]ーα、α’ーメタキシレン等及びこれらの酸塩化物が挙げられ、好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸である。
【0015】
トリカルボン酸としては、ブタンー1、2、4ートリカルボン酸、ナフタレン1、2、4ートリカルボン酸、トリメリット酸などが挙げられ、また、これらの酸塩化物が挙げられる。
【0016】
テトラカルボン酸としては、ブタンー1、2、3、4ーテトラカルボン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノン3、3’、4、4’ーテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルー3、3’、4、4’ーテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルー3、3’、4、4’ーテトラカルボン酸、ビフェニルー3、3’、4、4’テトラカルボン酸、ナフタレンー2、3、6、7ーテトラカルボン酸、ナフタレンー1、2、4、5ーテトラカルボン酸、ナフタレンー1、4、5、8ーテトラカルボン酸等が挙げられる。
【0017】
これらの酸成分は一種でも二種以上の混合物としても、トリメリット酸無水物と共に用いることができる。
【0018】
一方、アミン成分としてはジアミンおよびジイソシアネートが挙げられ、本発明では特に制限はないが、具体的には、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、オキシジアニリン、メチレンジアミン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアミン、ジアミノm−キシリレン、ジアミノーp−キシリレン、1、4ーナフタレンジアミン、1、5ナフタレンジアミン、2、6ーナフタレンジアミン、2、7ーナフタレンジアミン、2、2’ービスー(4ーアミノフェニル)プロパン、2、2’ービスー(4ーアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4、4’ージアミノジフェニルスルホン、4、4’ージアミノジフェニルエーテル、3、3’ジアミノジフェニルスルホン、3、3’ジアミノジフェニルエーテル、3、4ージアミノビフェニル、4、4’ジアミノベンゾフェノン、3、4ージアミノジフェニルエーテル、イソプロピリデンジアニリン、3、3’ジアミノベンゾフェノン、o−トリジン、2、4ートリレンジアミン、1、3ービスー(3ーアミノフェノキシ)ベンゼン、1、4ービスー(4ーアミノフェノキシ)ベンゼン、1、3ービスー(4ーアミノフェノキシ)ベンゼン、2、2ービスー[4ー(4ーアミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビスー[4ー(4ーアミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビスー[4ー(3ーアミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4、4’ービスー(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、2、2’ービスー[4ー(4ーアミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4、4’ージアミノジフェニルスルフィド、3、3’ージアミノジフェニルスルフィド等の芳香族ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、等の脂肪族ジアミン、イソホロンジアミン、4、4’ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ジアミン等が挙げられる。また、上記ジアミンのアミノ基をーN=C=O基で置き換えたイソシアネートが挙げられる。これらの中では、4、4’ジアミノジフェニルメタン(4、4’ジフェニルメタンジイソシアネート)と4、4’ジアミノジシクロヘキシルメタン(4、4’ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)及び/又はイソホロンジアミン(イソホロンジイソシアネート)の単独又は混合物が反応性、コスト、溶解性、柔軟性の点から好ましい。
上記アミン成分は、単独で使用してもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
【0019】
上記酸成分及びアミン成分は、通常、等モル混合で合成されるが、必要に応じて、一方の成分を多少増減させることもできる。
【0020】
本発明では、ポリアミドイミド樹脂の柔軟性や接着性を更に改良してスリット時のバリの発生を抑える目的で、酸成分の一部をダイマー酸に置き換えることを特徴としている。
【0021】
ダイマー酸は本来、不飽和基を含有する複数成分の混合物であり、中には不飽和基を含まないものもある。ダイマー酸はその成分及びその構成からいくつかの種類が市販されているが、本発明では特に限定しない。ダイマー酸の共重合量は1重量%以上、好ましくは5重量%以上である。共重合量が1重量%以下では本発明の目的である柔軟性や接着性、スリット時のバリの発生が十分改良されない。
【0022】
本発明のポリアミドイミド樹脂の重合に使用される溶剤としては、Nーメチルー2ーピロリドン、N,N’ージメチルアセトアミド、N,N’ージメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶剤、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ系溶剤、ジグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶剤の他、γーブチロラクトンやテトラメチルウレア等の比較的誘電率の高い溶剤などが挙げられ、これらの中では、重合性の点から、Nーメチルー2ーピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γブチロラクトンが好ましい。
これらは、単独でも、混合溶剤としても使用でき、さらにキシレン、トルエン等の比較的誘電率の低い溶剤を混合して用いても構わない。
【0023】
このようにして得られたポリアミドイミド樹脂の対数粘度は、強靭性、屈曲性等の点から0.1dl/g以上、好ましくは0.2dl/g以上が必要である。当該対数粘度が0.1dl/g以下であると、柔軟であっても樹脂は脆くなるため本発明の目的を達成できない。
【0024】
本発明の、ダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂は重合溶液をそのまま支持体フィルムへコーテイングする事も可能であるが、汎用で沸点の低い、乾燥が容易な溶剤に置換して用いることもできる。
【0025】
溶剤置換を行う方法は特に限定されず、乾式紡糸や湿式紡糸など、公知の技術を応用すればよい。例えば,湿式法の場合、本発明のポリアミドイミド樹脂の非溶剤で上記の重合溶剤と混和する溶剤、好ましくは水からなる凝固浴中に概ポリアミドイミド樹脂溶液をノズルから押し出して、凝固、脱溶剤した後、乾燥して、低沸点汎用溶剤に再溶解すればよい。
【0026】
低沸点汎用溶剤としては、ポリマー組成によって異なってくるが、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類の一種又は二種以上の混合溶剤が挙げられ、目的によっても選択することができるが、価格や溶解性、安全性などの点から最も好ましいのは、上記アルコール類と炭化水素系の混合溶剤である。
【0027】
本発明のダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂はそのまま使用しても優れた耐熱性、接着性、耐薬品性、柔軟性等を発揮して、半導体用接着フィルムに好適であるが必要に応じてアクリル系樹脂やポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、多官能イソシアネート化合物、炭素粒子や酸化チタン、酸化珪素、炭酸カルシウムなどの無機フィラー、染料、顔料、界面活性剤などの帯電防止剤などをポリアミドイミド樹脂本来の性能を損なわない範囲で配合してもかまわない。
【0028】
本発明の半導体用接着フィルムの製造方法としては、前記ダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂溶液をポリイミド又はポリエステル支持体フィルムにコーテイング、乾燥して2層又は3層のフィルム状接着剤にする。
【0029】
コーテイング方法には特に制限はないが、例えば、リバースロールコーター、グラビアロールコーター、コンマコーター、スリットダイコーター、バーコーター等が用いられる。コーテイング後溶剤を乾燥除去して接着剤層を形成させる。
接着剤層の厚みは1〜75μmが好ましく、10〜30μmが更に好ましい。このようにして得られたフィルムは図1のような構成になる。このフィルムは、半導体用の接着フィルムとして使用することができる。図1において1は支持体フィルム、2は接着剤層である。
【0030】
また、本発明の半導体用接着剤フィルムを用いると、信頼性に優れた接着剤付きリードフレームを作業性、歩留まりよく簡便に製造することができる。例えば、前期フィルムを所定の大きさに打ち抜くか切り取ったものを、リードフィルに150℃〜300℃、5〜100Kg/cm2で1秒〜5分圧着する方法がある。
【0031】
また、本発明のフィルムを用いると信頼性に優れた高容量の半導体を作業性、歩留まりよく簡便に製造することができる。例えば、前期フィルムを所定の大きさに打ち抜くか、切り取ったものを、リードフレームと半導体素子との間に挟み150℃〜300℃、5〜100kg/cm2で1秒〜5分間加熱、圧着した後リードフレームと半導体素子を金線などで接合しエポキシ樹脂などの成形材料でトランスファ成形して封止する事により半導体装置を製造することができる。
【0032】
【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。尚、実施例中のポリマーの特性は以下の方法で測定した。
【0033】
1.対数粘度;ポリマー0.5gを100mlのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、ウベローデ粘度管によって測定した。
【0034】
(実施例1〜4)
反応容器に、トリメリット酸無水物(TMA)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ダイマー酸(プリポール1030:)を表1に示す処方で仕込み、更にN−メチルー2ーピロリドン(NMP)をポリマー濃度が40%となるように仕込んで、120℃で約1時間反応させた後、180℃に昇温して5時間反応させた。冷却しながら更にN−メチル2−ピロリドンを加えて、固形分濃度が20%のポリマー溶液を得た。このポリマーの物性を表1に示す。
これらのポリマー溶液を50μのポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックスS)の両面に乾燥膜厚が25μとなるように塗布、100℃で10分乾燥後、250℃で1時間加熱を順次行い図1に示す構成の接着フィルムを得た。
得られた接着フィルムを5mm幅にスリットして端部を顕微鏡で観察した結果いずれもバリはなく、切断性は良好であった。さらにこのフィルムを短冊状に打ち抜き、厚さが0.2mmの鉄ーニッケル合金製のリードフレームの上に0.2mm間隔、0.2mm幅のインナーリードが当たるように乗せて250℃で50Kg/cm2の圧力で5秒間加圧して圧着したところ、バリがないために接着フィルムとインナーリード間にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得られた。また、このリードフレームの接着剤層面に半導体素子を300℃、30Kg/cm2の圧力で5秒間熱圧着し、その後リードフレームと半導体素子を金線でワイヤボンデイングしてエポキシ樹脂成形材料でトランスファ成形しモールドした。この半導体装置は接着フィルムとインナーリード間、接着フィルムと半導体素子間にバリによる接着不良はなく、ワイヤボンデイング性も良好であった。
【0035】
(実施例5)
実施例3のトリメリット酸無水物の量を1.2倍にした以外は実施例3と同じ原料組成で重合を行った。このポリマーの物性を表1に示す。又このポリマーを用い実施例1と同じ方法で半導体用接着フィルム及びこれを用いたリードフレーム、半導体装置を作成した結果支持体フィルムや半導体素子に対する接着性が良好でスリット時のバリの発生もなくワイヤボンデイング性も良好であった。
【0036】
(比較例1)
反応容器に、トリメリット酸無水物192g、ジフェニルメタンジイソシアネート250g、Nーメチルー2ーピロリドン531gを仕込み、実施例1と同じ条件で反応させた後、885gのNーメチルー2ーピロリドンを加えて、固形分濃度が20%のポリマー溶液を得た。このポリマーの物性を表1に示す。このポリマーを用いて実施例1と同じ方法で半導体用接着フィルム及びこれを用いたリードフレーム、半導体装置を作成したが支持体フィルムや半導体素子への接着性が不十分で接着フィルムのスリット時にバリが発生した。
【0037】
(比較例2)
反応容器に、実施例3と同じ処方で原料を仕込み、80℃で約1時間反応させた後n−ブタノール/N−メチルー2ーピロリドン(10/90重量%)の混合溶液970gを加えて反応を停止させた固形分濃度が20%のポリマー溶液を得た。このポリマーの物性を表1に示す。このポリマー溶液を用いて実施例1と同じ方法で半導体用接着フィルム作成したがこのポリマーの分子量が低いため脆く、支持体フィルムへの接着性が不十分で接着フィルムのスリット時にバリが発生した。
【0038】
(実施例6)
反応容器に、TMA58g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸52g、イソホロンジイソシアネート229g、フッ化カリウム1.16g、プリポール1030を230g、γーブチロラクトン481gを仕込み、120℃で1.5時間反応させた後、180℃に昇温して約3時間反応させた。冷却しながら641gのNMPを加えて固形分濃度30%のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を大量の水中に投入して凝固させ、十分水洗した後乾燥した。この乾燥ポリマー中のダイマー酸の含有量は48重量%、対数粘度は0.53dl/gであった。この乾燥ポリマーをエタノール/トルエン(50/50重量比)の混合溶剤に固形分濃度が25%となるように溶解した。このポリマー溶液を用いて実施例1と同じ方法で接着剤フィルム及びこの接着剤フィルムを用いたリードフレーム、半導体装置を作成した。得られた接着剤フィルムはスリット性が良好で半導体素子との接着性、ワイヤボンデイング性も良好であった。
【0039】
(実施例7)
実施例6で用いたダイマー酸共重合ポリアミドイミド樹脂のエタノール/トルエン溶液をポリエステルフィルム(東洋紡製A−4100)の両面に乾燥膜厚が25μとなるように塗布、100℃で10分乾燥を行い図1に示す構成の接着フィルムを作成した。この接着フィルムのスリット性、及びこの接着フィルムを用いたリードフレーム、半導体装置の製造を実施例1と同じ方法で行ったところ接着フィルムとインナーリード間及び半導体素子間の接着性は良好でワイヤボンデイングに耐える耐熱性を示した。
【0040】
(比較例3)
反応容器に、トリメリット酸無水物を96g、シクロヘキサンジカルボン酸を86g、イソホロンジイソシアネートを229g、フッ化カリウム1.16gとγーブチロラクトン323gを仕込み実施例6と同じ条件でポリアミドイミド樹脂を合成、水中で凝固、洗浄、乾燥し、エタノール/トルエン(50/50重量%)に25%となるように溶解した。
このポリマー溶液を用いて実施例7と同様の条件で接着フィルムを作成しようとしたがこのポリマーはポリエステルフィルムに接着しないためスリット時に簡単に剥離してしまった。
【0041】
【表1】
Figure 0004686798
【0042】
【発明の効果】
本発明のダイマー酸を共重合したポリアミドイミド樹脂は耐熱性、支持対フィルムへの接着性に優れ、バリの発生がないため歩留まりよく半導体用接着フィルムを製造することができ、このフィルムを用いることにより信頼性の高いリードフレーム及び半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体用接着剤フィルムの1例の構成図である。
【符号の説明】
1 接着剤層
2 支持体フィルム

Claims (7)

  1. 支持体フィルムの片面または両面に、接着剤層として対数粘度が0.1dl/g以上でダイマー酸が共重合されたポリアミドイミド樹脂層を有する半導体用接着剤フィルム。
  2. 該ダイマー酸の該ポリアミドイミド樹脂中の共重合量が1重量%以上である請求項1に記載の半導体用接着剤フィルム。
  3. 該ポリアミドイミド樹脂が、酸成分中にシクロヘキサンジカルボン酸を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体用接着剤フィルム。
  4. 該ポリアミドイミド樹脂が、アミン残基として、ジシクロヘキシルメタン基及び/又はイソホロン基を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体用接着剤フィルム。
  5. 支持体フィルムがポリイミドフィルム又はポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体用接着剤フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体用接着剤フィルムを貼り付けたリードフレーム。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体用接着剤フィルムを介してリードフレームと半導体素子を接着させてなる半導体装置。
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