JPH10168204A - 半導体用接着フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置 - Google Patents

半導体用接着フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置

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JPH10168204A
JPH10168204A JP8335530A JP33553096A JPH10168204A JP H10168204 A JPH10168204 A JP H10168204A JP 8335530 A JP8335530 A JP 8335530A JP 33553096 A JP33553096 A JP 33553096A JP H10168204 A JPH10168204 A JP H10168204A
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JP
Japan
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film
lead frame
adhesive
semiconductor
adhesive film
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Application number
JP8335530A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kirihara
博 桐原
Yoshihiro Nomura
好弘 野村
Yoichi Hosokawa
羊一 細川
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体パッケージにおいて接着剤として用い
られる切断性に優れた、切断時にバリや切り屑が発生し
ない半導体用接着フィルム、これを用いたリードフレー
ム及び半導体装置を提供する。 【解決手段】 表面がプラズマ処理された耐熱性フィル
ムを支持フィルムとして、その片面または両面にアミド
基、エステル基、イミド基またはエーテル基を生成する
反応により得られる耐熱性熱可塑樹脂を接着剤層として
コーティングして得られる切断性に優れた半導体用接着
フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、半導体用接着フィ
ルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている、LOC(lead
on chip)やCOL(chip on lea
d)構造の半導体パッケージ、枠タブ構造の半導体パッ
ケージ等において、リードフレームとチップの接着には
フィルム状の接着材が用いられている。フィルム状の接
着剤としては、基材フィルムの片面、または両面にエポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等
の接着剤をコーティングした構造のものが主に用いられ
ている。通常これらのフィルム状の接着材は、シアーカ
ット、レザーカット等のスリット方法で細幅にスリット
された後、所定の形状に切り抜かれてリードフレームの
所定部分に貼り付けられ使用されるが、スリット時にフ
ィルム状接着剤端部に切断バリや切り屑が多発し、接着
フィルム付きリードフレーム製造において歩留まりが低
下するという問題点がある。
【0003】現在、これらの切断時の問題は、フィルム
をスリットする刃の材質や形状、及び上刃と下刃の間の
クリアランスを調整することによって一部解決されてい
る。しかしながら、これらの方法ではクリアランスの調
整に時間がかかり、しかもフィルム材の種類によって
は、クリアランス調整後短時間でバリが発生し、再度ク
リアランスの調整が必要となり、生産性が低下するとい
った問題点があり、切断性に優れた接着フィルムの開発
が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点を改良し、切断性に優れた、切断時にバリや切り屑が
発生しない接着フィルム、このフィルムを用いたリード
フレーム及び半導体装置を提供するものである。請求項
1記載の発明は、前記問題を解決し、切断時にバリが発
生しない半導体用接着フィルムを提供することにある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体用接着フ
ィルムの支持フィルムがポリイミド樹脂である半導体用
接着フィルムを提供するものである。請求項3記載の発
明は、請求項1または2記載の半導体用接着フィルムを
貼り付けたリードフレームを提供するものである。請求
項4記載の発明は、リードフレームと半導体素子とを請
求項1または2記載の半導体用接着フィルムを介して接
着させてなる半導体装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、切断時に発
生するバリと接着フィルムの特性との関係について誠意
検討した結果、特定の条件で表面処理した支持フィルム
を使用して接着フィルムを作製すると、バリの発生を低
減することができることを見いだし、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、表
面がプラズマ処理によって処理された耐熱性フィルムを
支持フィルムとして、その片面または両面にアミド基、
エステル基、イミド基またはエーテル基を生成する反応
により得られる耐熱性熱可塑樹脂を接着剤層としてコー
ティングして得られる、切断性に優れた半導体用接着フ
ィルムに関する。
【0006】また本発明は、支持フィルムがポリイミド
樹脂である請求項1に記載の半導体用接着フィルムに関
する。また本発明は、請求項1または2記載の半導体用
接着フィルムを貼り付けたリードフレームに関する。ま
た本発明は、リードフレームと半導体素子とを請求項1
または2記載の半導体用接着フィルムを介して接着させ
てなる半導体装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の半導体用接着フィ
ルムについて詳しく説明する。本発明に用いられる支持
フィルムとしてはポリイミド、ポリアミド、ポリサルフ
ォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリアリレート、ポリカーボネート等の絶
縁性耐熱性樹脂フィルムが好ましく、耐熱性、電気特性
からポリイミドフィルムがさらに好ましい。支持フィル
ムの厚さは、5〜200μmが好ましく、20〜75μ
mがさらに好ましい。支持フィルムは、プラズマ表面を
処理して用いる。これは、支持フィルムと接着剤層の接
着力を高くし、支持フィルムと接着剤層間の剥離を防ぐ
ためである。
【0008】プラズマ処理の方法としては、基材フィル
ムを作製した後にフィルムをプラズマ処理装置に通して
表面処理をさせる方法がある。プラズマ処理条件として
は特に制限はないが、例えばプラズマ処理装置内をアル
ゴン、ヘリウム等の希ガスや窒素、またはそれらの混合
気体で置換し、圧力を10〜760Torr、電力密度を1
000〜2000w・min/m2とする方法がある。
【0009】本発明の半導体用接着フィルムの製造法と
しては、前記表面処理された支持フィルムの片面または
両面に、アミド基、エステル基、イミド基またはエーテ
ル基を生成する反応により得られる耐熱性熱可塑樹脂、
例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
アミドイミド、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポ
リエーテルアミド、ポリエーテルアミドイミド等の耐熱
性熱可塑樹脂をN−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
アセトアミド、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等の極性溶剤に溶解して作製し
たワニスを塗工した後加熱して溶剤を乾燥させ、2層ま
たは3層の接着フィルムにする。耐熱性熱可塑樹脂を溶
剤に溶解するときの配合は特に制限はないが、樹脂分は
接着材の表面状態、作業性から15〜30重量%となる
のが好ましい。
【0010】塗工方法は特に制限はないが、例えば、ロ
ールコート、リバースロールコート、グラビアコート、
バーコート等が挙げられる。塗工後フィルムを乾燥し、
溶剤を除去して接着剤層を形成する。接着剤層の厚さと
しては1〜75μmが好ましく、10〜30μmがさら
に好ましい。このようにして得たフィルムは、図1の様
な構成を取る。このフィルムは、半導体用の接着材とし
て使用することができる。図1において1は支持フィル
ム、2は接着剤層である。
【0011】また、本発明の耐熱性接着剤付きフィルム
を用いると、信頼性に優れた接着フィルム付のリードフ
レームを作業性、歩留まりよく簡便に製造することがで
きる。例えば、前記耐熱性接着剤付きフィルムを所定の
大きさに打ち抜くか、切り取ったもの(フィルム片)
を、リードフレームに200℃〜400℃、5〜100
Kg/cm2で1秒〜5分間加熱溶融し加圧して圧着す
る方法がある。
【0012】また、本発明の耐熱性接着剤付きフィルム
を用いると、信頼性に優れた高容量の半導体を作業性、
歩留まりよく簡便に製造することができる。例えば、前
記耐熱性接着剤付きフィルムを所定の大きさに打ち抜く
か、切り取ったもの(フィルム片)を、リードフレーム
と半導体素子の間に挟み、200℃〜400℃、5〜1
00Kg/cm2で1秒〜5分間加熱溶融し加圧して圧
着し、その後リードフレームと半導体素子を金線等で接
合しエポキシ樹脂等の成形材料でトランスファ成形して
封止することにより半導体装置を製造することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらにより何ら制限されるものではない。 実施例1 温度計、攪拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた5
リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下で、2,2−
ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
205g(0.5モル)、プロピレンオキサイド69.
6g(1.2モル)を入れN−メチル−2−ピロリドン
1200gに溶解した。この溶液を−5℃に冷却し、こ
の温度でイソフタル酸ジクロライド101.5g(0.
5モル)を温度が20℃を超えないように添加した。そ
の後室温で3時間攪拌を続けた。得られた反応液をメタ
ノール中に投入して、重合体を単離させた。これを乾燥
した後ジメチルホルムアミドに溶解し、これをメタノー
ル中に投入し、減圧乾燥して精製された芳香族ポリアミ
ド粉末を得た。得られた芳香族ポリアミド粉末60gを
N−メチル−2−ピロリドン140gに溶解してワニス
を得た。次に、50μmの厚さのポリイミドフィルム
(宇部興産社製ユーピレックスS)の表面にプラズマ処
理装置で処理を行った。この時、プラズマ処理条件は装
置内がAr/He=6:4(容積比)になるよう置換
し、圧力を760Torrとし、電力密度を1500w・mi
n/m2とした。このフィルムの両面に前記ワニスを90
μmの厚さに流延し、100℃で10分、ついで300
℃で10分乾燥して厚さ25μmの接着剤層が両面につ
いた図1の構成の半導体用接着フィルムを得た。得られ
たフィルムを5.0mm幅にスリットしてフィルムの端
部を顕微鏡で観察したところ、バリはなく切断性は良好
であった。さらに、このフィルムを短冊状に打ち抜き、
厚さ0.2mmの鉄−ニッケル合金製のリードフレーム
の上に0.2mm間隔、0.2mm幅のインナーリード
が当たるように乗せて400℃で20Kg/cm2の圧
力で3秒間加圧して圧着したところ、バリがないために
接着フィルムとインナーリード間にバリが入り込むこと
なく良好な接着状態が得られた。また、このリードフレ
ームの接着剤層面に半導体素子を350℃の温度で20
Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着し、その後、
リードフレームと半導体素子を金線でワイヤボンドして
エポキシ樹脂成形材料でトランスファ成形しモールドし
図2に示すような半導体装置を得た。そのとき、接着フ
ィルムとインナーリード間、接着フィルムと半導体素子
間にバリによる接着不良はなく、ワイヤボンディング性
も良好であった。図2において、3は接着剤層、4はシ
リコンチップ、5はリードフレーム、、6は封止材、7
はボンディングワイヤ、8はバスバーである。
【0014】実施例2 温度計、攪拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた5
リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下で、2,2−
ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
143.5g(0.35モル)、1,3−ビス(アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン37.2g(0.
15モル)、プロピレンオキサイド69.6g(1.2
モル)を入れN−メチル−2−ピロリドン1200gに
溶解した。この溶液を−5℃に冷却し、この温度でイソ
フタル酸ジクロライド101.5g(0.5モル)を温
度が20℃を超えないように添加した。その後室温で3
時間攪拌を続けた。得られた反応液をメタノール中に投
入して、重合体を単離させた。これを乾燥した後ジメチ
ルホルムアミドに溶解し、これをメタノール中に投入
し、減圧乾燥して精製された芳香族ポリアミド粉末を得
た。得られた芳香族ポリアミド粉末60gをN−メチル
−2−ピロリドン140gに溶解してワニスを得た。次
に、50μmの厚さのポリイミドフィルム(宇部興産社
製ユーピレックスS)の表面にプラズマ処理装置で処理
を行った。この時、プラズマ処理条件は装置内がAr/
He=6:4(容積比)になるよう置換し、圧力を76
0Torrとし、電力密度を1500w・min/m2とした。
このフィルムの両面に前記ワニスを90μmの厚さに流
延し、100℃で10分、ついで300℃で10分乾燥
して厚さ25μmの接着剤層が両面についたポリイミド
フィルムを得た。得られたフィルムを5.0mm幅にス
リットしてフィルムの端部を顕微鏡で観察したところ、
バリはなく切断性は良好であった。さらに、このフィル
ムを短冊状に打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニッケル
合金製のリードフレームの上に0.2mm間隔、0.2
mm幅のインナーリードが当たるように乗せて400℃
で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着したと
ころ、バリがないために接着フィルムとインナーリード
間にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得られ
た。また、このリードフレームの接着剤層面に半導体素
子を350℃の温度で20Kg/cm2の圧力で3秒間
加圧して圧着し、その後、リードフレームと半導体素子
を金線でワイヤボンドしてエポキシ樹脂成形材料でトラ
ンスファ成形しモールドし図2に示すような半導体装置
を得た。そのとき、接着フィルムとインナーリード間、
接着フィルムと半導体素子間にバリによる接着不良はな
く、ワイヤボンディング性も良好であった。
【0015】実施例3 温度計、攪拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた5
リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下で、2,2−
ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
205g(0.5モル)を入れN−メチル−2−ピロリ
ドン1200gに溶解した。この溶液を−10℃に冷却
し、この温度でトリメリット酸無水物モノクロライド1
05.3g(0.5モル)を温度が−5℃を超えないよ
うに添加した。トリメリット酸無水物モノクロライドが
溶解したら、トリエチルアミン76gを温度が5℃を超
えないように添加した。室温で1時間攪拌後、180℃
で9時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反
応液をメタノール中に投入して、重合体を単離させた。
これを乾燥した後ジメチルホルムアミドに溶解し、これ
をメタノール中に投入し、減圧乾燥して精製された芳香
族ポリアミドイミド粉末を得た。得られた芳香族ポリア
ミドイミド粉末60gをN−メチル−2−ピロリドン1
40gに溶解してワニスを得た。次に、50μmの厚さ
のポリイミドフィルム(宇部興産社製ユーピレックス
S)の表面にプラズマ処理装置で処理を行った。この
時、プラズマ処理条件は装置内がAr/He=6:4
(容積比)になるよう置換し、圧力を760Torrとし、
電力密度を1500w・min/m2とした。このフィルム
の両面に前記ワニスを90μmの厚さに流延し、100
℃で10分、ついで300℃で10分乾燥して厚さ25
μmの接着剤層が両面についたポリイミドフィルムを得
た。得られたフィルムを5.0mm幅にスリットしてフ
ィルムの端部を顕微鏡で観察したところ、バリはなく切
断性は良好であった。さらに、このフィルムを短冊状に
打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニッケル合金製のリー
ドフレームの上に0.2mm間隔、0.2mm幅のイン
ナーリードが当たるように乗せて400℃で20Kg/
cm2の圧力で3秒間加圧して圧着したところ、バリが
ないために接着フィルムとインナーリード間にバリが入
り込むことなく良好な接着状態が得られた。また、この
リードフレームの接着剤層面に半導体素子を350℃の
温度で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着
し、その後、リードフレームと半導体素子を金線でワイ
ヤボンドしてエポキシ樹脂成形材料でトランスファ成形
しモールドし図2に示すような半導体装置を得た。その
とき、接着フィルムとインナーリード間、接着フィルム
と半導体素子間にバリによる接着不良はなく、ワイヤボ
ンディング性も良好であった。図2において、3は接着
剤層、4はシリコンチップ、5はリードフレーム、6は
封止材、7はボンディングワイヤ、8はバスバーであ
る。
【0016】実施例4 温度計、攪拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた5
リットルの4つ口フラスコに窒素雰囲気下で、2,2−
ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
205g(0.5モル)を入れN−メチル−2−ピロリ
ドン1200gに溶解した。この溶液を−10℃に冷却
し、この温度で4,4’−オキシジフタル酸二無水物1
55g(0.5モル)を温度が−5℃を超えないように
添加した。4,4’−オキシジフタル酸二無水物が溶解
したら、トリエチルアミン76gを温度が5℃を超えな
いように添加した。室温で1時間攪拌後、180℃で9
時間反応させてイミド化を完結させた。得られた反応液
をメタノール中に投入して、重合体を単離させた。これ
を乾燥した後ジメチルホルムアミドに溶解し、これをメ
タノール中に投入し、減圧乾燥して精製された芳香族ポ
リイミド粉末を得た。得られた芳香族ポリイミド粉末6
0gをN−メチル−2−ピロリドン140gに溶解して
ワニスを得た。次に、50μmの厚さのポリイミドフィ
ルム(宇部興産社製ユーピレックスS)の表面にプラズ
マ処理装置で処理を行った。この時、プラズマ処理条件
は装置内がAr/He=6:4(容積比)になるよう置
換し、圧力を760Torrとし、電力密度を1500w・
min/m2とした。このフィルムの両面に前記ワニスを9
0μmの厚さに流延し、100℃で10分、ついで30
0℃で10分乾燥して厚さ25μmの接着剤層が両面に
ついたポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムを
5.0mm幅にスリットしてフィルムの端部を顕微鏡で
観察したところ、バリはなく切断性は良好であった。さ
らに、このフィルムを短冊状に打ち抜き、厚さ0.2m
mの鉄−ニッケル合金製のリードフレームの上に0.2
mm間隔、0.2mm幅のインナーリードが当たるよう
に乗せて400℃で20Kg/cm2の圧力で3秒間加
圧して圧着したところ、バリがないために接着フィルム
とインナーリード間にバリが入り込むことなく良好な接
着状態が得られた。また、このリードフレームの接着剤
層面に半導体素子を350℃の温度で20Kg/cm2
の圧力で3秒間加圧して圧着し、その後、リードフレー
ムと半導体素子を金線でワイヤボンドしてエポキシ樹脂
成形材料でトランスファ成形しモールドし図2に示すよ
うな半導体装置を得た。そのとき、接着フィルムとイン
ナーリード間、接着フィルムと半導体素子間にバリによ
る接着不良はなく、ワイヤボンディング性も良好であっ
た。
【0017】実施例5 50μmの厚さのポリイミドフィルム(宇部興産社製ユ
ーピレックスS)の表面にプラズマ処理装置で処理を行
った。この時、プラズマ処理条件は装置内がAr/He
=6:4(容積比)になるよう置換し、圧力を760Tor
rとし、電力密度を1500w・min/m2とした。この
フィルムの両面に実施例1〜4のワニスを90μmの厚
さに流延し、100℃で10分、ついで300℃で10
分乾燥して厚さ25μmの接着剤層が両面についたポリ
イミドフィルムを得た。得られたフィルムを5.0mm
幅にスリットしてフィルムの端部を顕微鏡で観察したと
ころ、バリはなく切断性は良好であった。さらに、この
フィルムを短冊状に打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニ
ッケル合金製のリードフレームの上に0.2mm間隔、
0.2mm幅のインナーリードが当たるように乗せて4
00℃で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着
したところ、バリがないために接着フィルムとインナー
リード間にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得
られた。また、このリードフレームの接着剤層面に半導
体素子を350℃の温度で20Kg/cm2の圧力で3
秒間加圧して圧着し、その後、リードフレームと半導体
素子を金線でワイヤボンドしてエポキシ樹脂成形材料で
トランスファ成形しモールドし図2に示すような半導体
装置を得た。そのとき、接着フィルムとインナーリード
間、接着フィルムと半導体素子間にバリによる接着不良
はなく、ワイヤボンディング性も良好であった。
【0018】実施例6 50μmの厚さのポリイミドフィルム(宇部興産社製ユ
ーピレックスS)の表面にプラズマ処理装置で処理を行
った。この時、プラズマ処理条件は装置内がAr/He
=8:2(容積比)になるよう置換し、圧力を20Torr
とし、電力密度を1500w・min/m2とした。このフ
ィルムの両面に実施例1〜4のワニスを90μmの厚さ
に流延し、100℃で10分、ついで300℃で10分
乾燥して厚さ25μmの接着剤層が両面についたポリイ
ミドフィルムを得た。得られたフィルムを5.0mm幅
にスリットしてフィルムの端部を顕微鏡で観察したとこ
ろ、バリはなく切断性は良好であった。さらに、このフ
ィルムを短冊状に打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニッ
ケル合金製のリードフレームの上に0.2mm間隔、
0.2mm幅のインナーリードが当たるように乗せて4
00℃で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着
したところ、バリがないために接着フィルムとインナー
リード間にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得
られた。また、このリードフレームの接着剤層面に半導
体素子を350℃の温度で20Kg/cm2の圧力で3
秒間加圧して圧着し、その後、リードフレームと半導体
素子を金線でワイヤボンドしてエポキシ樹脂成形材料で
トランスファ成形しモールドし図2に示すような半導体
装置を得た。そのとき、接着フィルムとインナーリード
間、接着フィルムと半導体素子間にバリによる接着不良
はなく、ワイヤボンディング性も良好であった。
【0019】実施例7 50μmの厚さのポリイミドフィルム(宇部興産社製ユ
ーピレックスS)の表面にプラズマ処理装置で処理を行
った。この時、プラズマ処理条件は装置内がAr/He
=6:4(容積比)になるよう置換し、圧力を760Tor
rとし、電力密度を1500w・min/m2とした。この
フィルムの片面に実施例1〜4のワニスを90μmの厚
さに流延し、100℃で10分、ついで300℃で10
分乾燥して厚さ25μmの接着剤層が片面についたポリ
イミドフィルムを得た。得られたフィルムを5.0mm
幅にスリットしてフィルムの端部を顕微鏡で観察したと
ころ、バリはなく切断性は良好であった。さらに、この
フィルムを短冊状に打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニ
ッケル合金製のリードフレームの上に0.2mm間隔
0.2mm幅のインナーリードが当たるように乗せて4
00℃で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着
したところ、バリがないために接着フィルムとインナー
リード間にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得
られた。
【0020】実施例8 25μmの厚さのポリイミドフィルム(宇部興産社製ユ
ーピレックスS)の表面にプラズマ処理装置で処理を行
った。この時、プラズマ処理条件は装置内がAr/He
=6:4になるよう置換し、圧力を760Torrとし、電
力密度を1500w・min/m2とした。このフィルムの
両面に実施例1〜4のワニスを40μmの厚さに流延
し、100℃で10分、ついで300℃で10分乾燥し
て厚さ12μmの接着剤層が片面についたポリイミドフ
ィルムを得た。得られたフィルムを5.0mm幅にスリ
ットしてフィルムの端部を顕微鏡で観察したところ、バ
リはなく切断性は良好であった。さらに、このフィルム
を短冊状に打ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニッケル合
金製のリードフレームの上に0.2mm間隔、0.2m
m幅のインナーリードが当たるように乗せて400℃で
20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着したとこ
ろ、バリがないために接着フィルムとインナーリード間
にバリが入り込むことなく良好な接着状態が得られた。
また、このリードフレームの接着剤層面に半導体素子を
350℃の温度で20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧
して圧着し、その後、リードフレームと半導体素子を金
線でワイヤボンドしてエポキシ樹脂成形材料でトランス
ファ成形しモールドし図2に示すような半導体装置を得
た。そのとき、接着フィルムとインナーリード間、接着
フィルムと半導体素子間にバリによる接着不良はなく、
ワイヤボンディング性も良好であった。
【0021】比較例1 実施例1〜4において、基材の表面処理をプラズマ処理
から化学処理に変更する以外は実施例1〜4と同じにし
て接着フィルムを作製した。化学処理はシラン系カップ
リング剤の7重量%メタノール溶液を表面処理剤として
基材の表面にロールコータで塗布し、それを200℃で
5分間乾燥させることにより行った。得られたフィルム
を5.0mm幅にスリットしてフィルムの端部を顕微鏡
で観察したところ、実施例1〜4では見られなかったバ
リが発生していた。さらに、このフィルムを短冊状に打
ち抜き、厚さ0.2mmの鉄−ニッケル合金製のリード
フレームの上に0.2mm間隔0.2mm幅のインナー
リードが当たるように乗せて400℃で20Kg/cm
2の圧力で3秒間加圧して圧着したところ、バリのため
に良好な接着状態が得られなかった。また、このリード
フレームの接着剤層面に半導体素子を350℃の温度で
20Kg/cm2の圧力で3秒間加圧して圧着し、その
後、リードフレームと半導体素子を金線でワイヤボンド
してエポキシ樹脂成形材料でトランスファ成形しモール
ドし図2に示すような半導体装置を得た。そのとき、接
着フィルムとインナーリード間、接着フィルムと半導体
素子間にバリによる接着不良が起こり、ワイヤボンディ
ング性も悪かった。
【0022】比較例2 実施例1〜4において、50μmの厚さの表面処理をし
ていないポリイミドフィルム(宇部興産社製ユーピレッ
クスS)を基材フィルムとした以外は実施例1〜4と同
じにして接着フィルムを作製した。得られたフィルムを
5.0mm幅にスリットしたところ、全てのフィルムに
おいて支持フィルムと接着剤層の剥離が起きた。そのた
め、リードフレーム及び半導体素子への接着ができなか
った。比較例1,2からわかるように、支持フィルムの
表面処理をしないまたはプラズマ処理以外の方法にする
と、接着フィルムのスリット時に基材フィルムと接着剤
が剥離するかバリが発生する。そのため、リードフレー
ム及び半導体素子との接着が効率よくできない。
【0023】
【発明の効果】本発明になる半導体用接着フィルムはフ
ィルムの切断時にバリが出ないため、作業性、歩留まり
がよく、半導体の製造に有用である。また、このような
接着フィルムはリードフレーム及び半導体を製造する材
料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体用接着フィルムの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 支持フィルム 2 接着剤層
【図2】本発明の半導体用接着フィルムを使用した半導
体装置の断面図である。
【符号の説明】
3 接着剤層 4 シリコンチップ 5 リードフレーム 6 封止材 7 ボンディングワイヤ 8 バスバー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 7/02 C09J 7/02 Z 177/10 177/10 179/08 179/08 Z B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面がプラズマ処理された耐熱性フィルム
    を支持フィルムとして、その片面または両面にアミド
    基、エステル基、イミド基またはエーテル基を生成する
    反応により得られる耐熱性熱可塑樹脂を接着剤層として
    コーティングして得られる切断性に優れた半導体用接着
    フィルム。
  2. 【請求項2】支持フィルムが、ポリイミド樹脂である請
    求項1記載の半導体用接着フィルム。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の半導体用接着フィ
    ルムを貼り付けたリードフレーム。
  4. 【請求項4】リードフレームと半導体素子とを請求項1
    または2記載の半導体用接着フィルムを介して接着させ
    てなる半導体装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001011421A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Toyobo Co Ltd 半導体用接着剤フィルム、これを用いたリードフレーム及び半導体装置
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