JPH0892543A - 耐熱性ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

耐熱性ホットメルト接着剤組成物

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JPH0892543A
JPH0892543A JP25147694A JP25147694A JPH0892543A JP H0892543 A JPH0892543 A JP H0892543A JP 25147694 A JP25147694 A JP 25147694A JP 25147694 A JP25147694 A JP 25147694A JP H0892543 A JPH0892543 A JP H0892543A
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JP
Japan
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polymer
dianhydride
diisocyanate
melt adhesive
hot melt
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Pending
Application number
JP25147694A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Eguchi
和博 江口
Sachiko Okada
幸子 岡田
Masayuki Takahashi
昌之 高橋
Hideetsu Fujiwara
秀悦 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品の組立、特に半導体装置の組立にお
いて実用上支障がない程度に低温で接着することがで
き、なおかつ十分な耐湿熱性、接着性、保存安定性およ
び作業性なども備えた耐熱性ホットメルト接着剤組成物
を提供すること。 【構成】 耐熱性ホットメルト接着剤組成物は、(A)
一般式(1) 【化1】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価の有
機基を示し、mおよびnは自然数である。)で表される
繰返し単位を主たる繰返し単位とする重合体と、(B)
分子内に2つ以上のフェノール性水酸基を有する多価フ
ェノールとを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れたホット
メルト接着剤組成物に関し、さらに詳しくは電子部品の
組立、特に半導体装置の組立等に有用な耐熱性に優れた
ホットメルト接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、特にエレクトロニクスの分野にお
いては、各種の接着剤が幅広く使用されているが、例え
ばフレキシブル印刷回路基板における金属箔とポリイミ
ドフィルムとの接着剤、樹脂封止型半導体装置内におけ
るリードフレームとチップとの接着剤、いわゆるTAB
テープの金属箔とポリイミドフィルムとの接着剤等につ
いては、耐熱性、純度、作業性等に優れた材料が求めら
れている。しかしながら、従来このような接着剤として
一般に用いられているエポキシ樹脂系、ゴム変性エポキ
シ樹脂系、フェノール樹脂系、アクリル樹脂系等の材料
では、耐熱性、純度等が劣るという欠点がある。
【0003】一方、エレクトロニクスの分野において使
用される耐熱性樹脂として、ポリイミド系樹脂が知られ
ているが、通常のポリイミド系樹脂は、不溶・不融性で
あり、接着剤として用いるには不適当であるため、その
前駆体であるポリアミック酸を特定溶媒に溶解させた溶
液の状態で使用されている。しかしながら、ポリアミッ
ク酸溶液では、脱溶媒およびイミド化の工程が必須とな
り、この場合、脱溶媒やイミド化の段階における水分子
の離脱により、ボイドが発生しやすく、またイミド化に
相当の高温と長時間を要するため、実用上の制約が多
く、生産性も低いという欠点がある。
【0004】そこで、例えば特開平1−268778号
公報には、特定構造を有する耐熱性のポリアミドイミド
重合体を溶着する方法が提案されている。しかしなが
ら、この方法も接着温度が高く、適用分野がかなり制約
されることになり、また接着温度を低下させようとする
と、重合体の溶融温度を低くすることが必要で、ガラス
転移温度(Tg) で表される耐熱性の低下を招くことにな
る。また、特開平5−320611号公報には、主とし
てポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂とからなるフ
ィルム状接着剤を用いる方法が提案されている。しかし
ながら、この方法も接着圧力が高く、適応分野がかなり
制約されており、また、接着圧力を下げると接着強度の
低下を招くことになる。このように、特にエレクトロニ
クスの分野においては、これまで、実用上支障がない程
度に低温で接着することができ、なおかつ十分な耐熱
性、作業性等も備えた適切な接着剤が見出されていない
のが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
部品の組立、特に半導体装置の組立において実用上支障
がない程度に低温で接着することができ、なおかつ十分
な耐湿熱性、接着性、保存安定性および作業性なども備
えた耐熱性ホットメルト接着剤組成物を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(A)
一般式(1)
【化1】(ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4
価の有機基を示し、mおよびnは自然数である。)で表
される繰返し単位を主たる繰返し単位とする重合体(以
下、「重合体A」という。)と、(B)分子内に2つ以
上のフェノール性水酸基を有する多価フェノールとを含
有することを特徴とする耐熱性ホットメルト接着剤組成
物、からなる。
【0007】以下、本発明を、順次詳細に説明する。こ
れにより、本発明の目的、構成および効果が明確となる
であろう。 <重合体A>まず、重合体Aおよびその製造方法につい
て説明する。重合体Aは、前記一般式(1)で表される
繰返し単位を主たる繰返し単位とするが、ここで、R
1は、脂肪族、脂環族あるいは芳香族の2価の有機基、R
2は脂肪族、脂環族あるいは芳香族の4価の有機基を示
し、R1およびR2の脂環族有機基および芳香族有機基は、
炭素環および/または複素環からなることができる。重
合体Aは、一般式(1)のポリイミド鎖(以下、「分子
鎖a」という。)およびポリカルボジイミド鎖(以下、
「分子鎖b」という。)よりなるブロックポリマーであ
るが、重合体Aにおいて分子鎖aおよび分子鎖bで示さ
れる繰返し単位は、一種以上存在することができる。ま
た、一般式(1)におけるmは、好ましくは、分子鎖a
のポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」とい
う。)が300〜20,000に相当する数、さらに好
ましくは300〜50,000に相当する数、特に好ま
しくは300〜5,000に相当する数であり、一般式
(1)におけるnは、好ましくは、分子鎖bのMnが1
00〜50,000に相当する数、さらに好ましくは3
00〜10,000に相当する数、特に好ましくは30
0〜5,000に相当する数である。
【0008】重合体Aを製造するには、まず、一般式
(2)
【0009】
【化2】 (ここで、R1は2価の有機基である。)で表される少
なくとも一種のジイソシアネートを主成分とするポリイ
ソシアネートと、一般式(3)
【0010】
【化3】 (ここで、R2は4価の有機基である。)で表される少
なくとも一種の酸二無水物とを、無触媒あるいは酸無水
物基とイソシアネート基とのイミド化を促進する触媒の
存在下で、重合させてポリイミドを生成させる。
【0011】前記ポリイソシアネートの主成分として用
いられるジイソシアネートの具体例としては、フェニレ
ン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−
ジイソシアネート、1−メトキシフェニレン−2,4−
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシ
リレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシ
アネート、ビフェニレン−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメトキシビフェニレン−4,4’−ジ
イソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニレン−
4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,
4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル
メタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメ
チルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、シクロブチレ
ン−1,3−ジイソシアネート、シクロペンチレン−
1,3−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,3
−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイ
ソシアネート、1−メチルシクロヘキシレン−2,4−
ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキシレン−2,
6−ジイソシアネート、1−イソシアネート−3,3,
5−トリメチル−5−イソシアネートメチルシクロヘキ
サン、シクロヘキサン−1,3−ビス(メチルイソシア
ネート)、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチルイソ
シアネート)、イソホロンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、エチ
レンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイ
ソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネ
ート、ドデカメチレン−1,12−ジイソシアネート、
リジンジイソシアネートメチルエステル等や、これらの
ジイソシアネートの化学量論的過剰量と2官能性活性水
素含有化合物との反応により得られる末端イソシアネー
トプレポリマー等を挙げることができ、好ましくは2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートイソホ
ロニソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネートである。前記ジイソシアネートは、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0012】また、場合によりジイソシアネートととも
に使用される他のポリイソシアネートとしては、例えば
フェニル−1,3,5−トリイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−2,5,4’−トリイソシアネート、トリ
フェニルメタン−2,4’,4”−トリイソシアネー
ト、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシ
アネート、ジフェニルメタン−2,4,2’,4’−テ
トライソシアネート、ジフェニルメタン−2,5,
2’,5’−テトライソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリイソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリス(メチルイソシアネート)、3,5
−ジメチルシクロヘキサン−1,3,5−トリス(メチ
ルイソシアネート)、1,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネー
ト)、ジシクロヘキシルメタン−2,4,2’−トリイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4,4’
−トリイソシアネート等の3官能以上のポリイソシアネ
ートや、これらの3官能以上のポリイソシアネートの化
学量論的過剰量と2官能以上の多官能性活性水素含有化
合物との反応により得られる末端イソシアネートプレポ
リマー等を挙げることができる。前記3官能以上のポリ
イソシアネートは、単独でまたは2種以上を混合して使
用することができ、その使用量は、ジイソシアネート1
00重量部当たり、通常、0〜40重量部、好ましくは
0〜20重量部である。
【0013】前記酸二無水物の具体例としては、ベンゼ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロ
メリット酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,
3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジク
ロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二
無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラ
クロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸
二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラ
カルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テ
トラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,2’,
3’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,
3,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニ
ル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、
ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二
無水物、ベンゾフェノン−2,3,2’,3’−テトラ
カルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−2,3,3’,
4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−
3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
1,1’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタ
ン二無水物、1,1’−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、2,2’−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2’−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、2,2’−ビス〔4−(2,3−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン
二無水物、2,2’−ビス〔4−(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スル
ホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水
物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメ
チルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)−1,3,1’,3’−テト
ラメチルジシロキサン二無水物、p−フェニルビス(ト
リメリット酸モノエステル酸二無水物)、エチレングリ
コールビス(トリメリット酸二無水物)、1,3−プロ
パンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、1,4
−ブタンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、
1,5−ペンタンジオールビス(トリメリット酸二無水
物)、1,6−ヘキサンジオールビス(トリメリット酸
二無水物)、1,8−オクタンジオールビス(トリメリ
ット酸二無水物)、1,10−デカンジオールビス(ト
リメリット酸二無水物)、4,4’−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド酸二無水
物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;デカヒドロナ
フタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水
物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキ
サヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン
酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シク
ロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水
物、ビシクロ−(2,2,2)−オクト(7)−エン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族
あるいは脂環族テトラカルボン酸二無水物;ピラジン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェ
ン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ピロ
ジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物等の
複素環族テトラカルボン酸二無水物を挙げることがで
き、好ましくはピロメリット酸二無水物、ビフェニル−
3,4,3’4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾ
フェノン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無
水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物である。これらの
酸二無水物は、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。
【0014】ポリイミドの合成に際して、ポリイソシア
ネートは、全量を反応前に添加しても、あるいは一部ま
たは全部を反応中に添加してもよい。
【0015】ポリイミドを合成する際のイミド化反応
は、無溶媒下あるいは適当な溶媒中で実施することがで
きる。このイミド化反応に使用される溶媒としては、ポ
リイソシアネート、酸二無水物および生成するポリイミ
ドに対して不活性であり、かつこれらの3者をいずれも
溶解することができる限り、特に限定されるものではな
く、例えば1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロ
ロエタン、ヘキサクロロエタン、1,1−ジクロロエチ
レン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジク
ロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベ
ンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、トリクロロ
メチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等の
エーテル系溶媒;シクロヘキサノン、2−アセチルシク
ロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチ
ルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、シ
クロヘプタノン、1−デカロン、2−デカロン、2,4
−ジメチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−
ペンタノン、2−メチル−3−ヘキサノン、5−メチル
−2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、
4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メ
チル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタ
ノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノ
ン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−
デカノン、4−デカノン等のケトン系溶媒;N−メチル
−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N
−ベンジル−2−ピロリドン、N−メチル−3−ピロリ
ドン、N−アセチル−3−ピロリドン、N−ベンジル−
3−ピロリドン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルム
アミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミ
ド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチルプロピオンアミド、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリドン等のアミド系溶媒;ジメチルス
ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;2−メトキシエ
チルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−
プロポキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセ
テート、2−フェノキシエチルアセテート、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテート等のアセテ
ート系溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができ、そ
の使用量は、通常、反応原料の濃度が0.5〜60重量
%、好ましくは5〜50重量%となる割合で使用され
る。反応原料の濃度が60重量%を超えると、場合によ
り、生成するポリイミドがゲル化する恐れがあり、ま
た、0.5重量%未満であると反応速度が遅くなり、生
産性が低下する。
【0016】前記イミド化触媒としては、例えばトリエ
チルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチル
アミン等のトリアルキルアミン類;1,4−ジアザビシ
クロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン等の環式第
三級アミン類;2,4−ペンタンジオン等の第一鉄錯体
あるいは第二鉄錯体類;2,4−ペンタンジオン等のマ
ンガン錯体類を挙げることができる。これらのイミド化
触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用すること
ができ、その使用量は、反応原料100重量部当たり、
通常、0〜30重量部、好ましくは0.001〜10重
量部である。
【0017】イミド化反応の温度は、ポリイソシアネー
ト、酸二無水物、触媒の種類や量等に応じて適宜選択さ
れるが、通常、300℃以下、好ましくは0〜200℃
である。
【0018】重合体Aは、前記のようにしてポリイミド
を合成し、さらに適当な溶媒中で、カルボジイミド化触
媒の存在下、適宜温度でポリイソシアネートを反応させ
ることにより製造される。この場合、必要に応じて、追
加のポリイソシアネートを添加することもできる。その
際、追加のポリイソシアネートは、全量を反応前に添加
しても、あるいは一部または全部を反応中に添加しても
よい。
【0019】重合体Aを製造する際のカルボジイミド化
反応に使用される溶媒としては、例えばポリイミドの合
成において例示したものを挙げることができ、その使用
量は、反応原料の濃度が0.5〜60重量%、好ましく
は5〜50重量%となる割合で使用される。反応原料の
濃度が60重量%を超えると、場合により、生成する重
合体Aがゲル化する恐れがあり、また、0.5重量%未
満であると反応速度が遅くなり、生産性が低下する。
【0020】前記カルボジイミド化触媒としては、例え
ば1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィド、
1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スル
フィド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1
−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィ
ド、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
メチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−メ
チル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド等
や、これらの3−ホスホレン異性体等のホスホレン化合
物;ペンタカルボニル鉄、ノナカルボニル二鉄、テトラ
カルボニルニッケル、ヘキサカルボニルタングステン、
ヘキサカルボニルクロム等の金属カルボニル錯体;ベリ
リウム、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、鉄等の
金属のアセチルアセトン錯体;トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリイソプロピルホスフ
ェート、トリ−t−ブチルホスフェート、トリフェニル
ホスフェート等の燐酸エステルを挙げることができる。
これらのカルボジイミド化触媒は、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができ、その使用量は、ポリ
イソシアネート100重量部当たり、通常、0.001
〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部であ
る。
【0021】カルボジイミド化反応の温度は、ポリイソ
シアネートや触媒の種類に応じて適宜選定されるが、通
常、20〜200℃である。
【0022】なお、このようにして得られる重合体Aの
Mnは、通常、600〜100,000である。
【0023】重合体Aを製造する際のポリイソシアネー
トと酸二無水物とのモル比率は重要であり、ポリイソシ
アネート中のイソシアネート基のモル数(Mi)は、酸
二無水物のモル数(Mc)を上回らなければならない。
ポリイソシアネートが全て一般式(2)で示されるジイ
ソシアネートの場合、一般式(1)のmおよびnはMi
/Mc=(m+n)/mのような関係となるが、n=0
の場合、重合体Aは全て分子鎖aと等しいポリイミド体
となり、本発明の所望の効果を奏する重合体Aとは異な
るものとなる。そこで、MiとMcとのモル比率(Mi
/Mc)は、1.2〜20が好ましく、さらに好ましく
は1.5〜10である。Mi/Mcが20を超えると重
合体Aは、ポリカルボジイミド自体と実質的に同等な性
質を示すことになり、耐熱安定性が低下し、Mi/Mc
が1.2未満であると重合体Aはポリイミド自体と実質
的に同等な性質を示すものとなり、接着性が低下する。
【0024】重合体Aは、溶液としてあるいは溶媒から
分離して使用されるが、その製造時に溶液として得られ
た重合体Aを溶媒から分離する方法としては、例えば重
合体Aの溶液を、該重合体Aに対して不活性な非溶媒中
に添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過またはデ
カンテーションにより分離、採取する方法;噴霧乾燥に
より分離、採取する方法等を挙げることができる。
【0025】このようにして得られた重合体Aは、カル
ボジイミド単位を有するため接着性に優れ、ポリイミド
単位を有するため耐湿熱性に優れた重合体となる。
【0026】<多価フェノール>本発明に用いられる多
価フェノールは、分子内に2つ以上のフェノール性水酸
基を有する化合物であり、該多価フェノールが重合体A
の硬化剤として作用する。この多価フェノールの具体例
としては、ジチオビスフェノール、4,4’−(ジクロ
ロエテニリデン)ビスフェノール(ビスフェノールC
2)、4,4’−(1,2−エタンジイル)ビスフェノ
ール(ビスフェノールE)、4,4’−(1−メチルエ
チリデン)−ビス(2,6−ジメチルフェノール)(ビ
スキシレノールA)、2,2’−メチレンビスフェノー
ル(ビスフェノールF)、4,4’−[(1,4−フェ
ニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール
(ビスフェノールP)、4,4’−(ジフェニルメチレ
ン)ビスフェノール(ビスフェノールTP)、4,4’
−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール(ビスフ
ェノールACP)、4,4’−(2,2,2−トリフロ
ロ−1−(トリフロロメチル)エチリデン)ビスフェノ
ール(ビスフェノールAF)、4,4’−シクロヘキシ
リデンビスフェノール(ビスフェノールZ)、4,4’
−スルフォニルビスフェノール(ビスフェノール
S)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノ
ール(ビスフェノールA)、4,4’−(1−メチルエ
チリデン)ビス(2−メチルフェノール)(ビスフェノ
ールC)、4,4’−(1−メチルプロピリデン)ビス
フェノール(ビスフェノールB)、4,4’−[1−
[4−{4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル}フェニル]エチリデン]ビスフェノール(トリスフ
ェノールPA)、4,4’,4’’−(1−フェニル−
1−エタニル−2−イリデン)トリス(3−メチルフェ
ノール)、2,4−ビス{1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−メチルエチル}フェノール(トリスフェノー
ル)、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラッ
ク樹脂、フェノールテルペン樹脂等を挙げることがで
き、好ましくはビスフェノールA、ビスフェノールKお
よびトリスフェノールPAである。これらの多価フェノ
ールは単独でまたは2種以上混合して用いることができ
る。
【0027】耐熱性ホットメルト接着剤としての作業性
および接着性のためには、硬化前の組成物の軟化温度が
50〜130℃であり、ホットメルト接着剤としての耐
熱性および接着強度を満足させるためには、硬化後の組
成物の軟化温度が130℃以上で、室温でのヤング率が
3GPa以下であることが必要である。このための重合
体Aと多価フェノールとの混合比は、用いる多価フェノ
ールの種類に依存するが、好ましくは重合体A100重
量部に対して多価フェノールを0.5〜100重量部、
さらに好ましくは、2〜60重量部である。多価フェノ
ールの混合量が0.5重量部未満であると、加熱時の硬
化が不十分なため軟化点を130℃以上にすることが難
しく耐熱性が不十分となりやすい。一方、多価フェノー
ルを100重量部以上混合すると架橋密度が高くなりす
ぎて硬化物が脆く、かつ高ヤング率になり接着強度が落
ちるおそれがある。本発明の耐熱性ホットメルト接着剤
組成物は、その構成成分に重合体Aおよび多価フェノー
ル以外の成分を耐熱性および接着性を損なわない程度の
任意の量加えることができる。例えば、フィルム状に成
形した耐熱性ホットメルト接着剤に柔軟性を加えるため
に熱可塑性エラストマーを加えたり、溶融時の粘度を低
下させるためにクロマンインデン樹脂等を加えることも
できる。本発明の耐熱性ホットメルト接着剤組成物は、
室温にて固体であり、粉末状、フレーク状、ペット状、
クラム状、フィルム状等いかような形状にも用いること
ができる。しかしながら、電子部品、特に半導体装置の
組立における作業性を重視すると、フィルム状またはテ
ープ状で好ましく用いられる。本発明の耐熱性ホットメ
ルト接着剤組成物をフィルム状またはテープ状に加工す
るためには、例えば重合体Aおよび多価フェノールを両
者を共に溶解する適当な溶媒に、150℃以下の温度で
溶解して、適当な基板に塗布した後、150℃以下の温
度雰囲気下にて乾式成膜を行う方法等を挙げることがで
きる。溶解および乾燥の際の温度が150℃を超えると
重合体Aと多価フェノールとの架橋反応が起こり、溶液
の粘度が上昇して安定したフィルム加工が困難となり、
接着性も低下する。上記のようにフィルム状またはテー
プ状へ加工する際に用いられる溶媒は、重合体Aおよび
多価フェノールに対して不活性であり、かつこれらを溶
解し得る限り、特に限定されるものではなく、その例と
しては、重合体Aの合成に使用される前記エーテル系溶
媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、非プロトン性極性溶
媒等を挙げることができる。これらの溶媒は単独でまた
は2種以上混合して使用することがある。なお、重合体
Aの合成時に使用された溶媒を使用するときは、その合
成により得られる重合体Aの溶液をそのまま使用するこ
ともできる。
【0028】また、本発明の上記耐熱性ホットメルト接
着剤組成物の溶液(以下、「組成物溶液」という。)を
ガラス繊維等の耐熱性の優れた繊維の薄布マットに含浸
させ乾燥することにより、繊維強化型のシート状物とし
て得ることもできる。また、組成物溶液をポリイミドフ
ィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム等の支持フィルムの片面または両面に塗工し、乾燥
させることにより耐熱性ホットメルト接着剤層付きフィ
ルムを得ることができる。さらに組成物溶液をそのまま
被着物に塗布し、他の被着物と加熱圧着することによっ
て使用することもできる。上記各々において乾燥時の温
度は、150℃以下とすることが好ましく、乾燥時の温
度が高すぎると架橋反応が進み、接着性が悪くなる傾向
がある。乾燥は、60〜150℃で1〜120分行えば
よい。本発明の耐熱性ホットメルト接着剤組成物をフィ
ルム状またはテープ状に加工するためには、また、溶融
成形も用いることができる。溶融成形は、例えば粉末
状、フレーク状、ペット状またはクラム状の重合体Aと
粉末状または塊状の多価フェノールとをヘンシェルミキ
サー等で混合した後、スリット状の口金を取り付けた押
し出し成形機で加熱溶融し、フィルム状に押し出すこと
により得られる。この溶融成形の際の成形温度は、15
0℃以下であることが好ましい。また、押し出し成形の
際のフィルムまたはテープの延伸操作の有無は、耐熱性
ホットメルト接着剤としての性能には影響しないが、膜
厚100μm以下のフィルムまたはテープを安定的に得
るためには1軸または2軸の延伸操作を行うことが好ま
しい。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
これらの実施例になんら制約されるものではない。な
お、軟化点、接着強度およびヤング率は以下の方法によ
り測定した。軟化点およびヤング率 実施例または比較例により得たフィルムを20℃、湿度
60%で1時間保管したもの、あるいは20℃、湿度6
0%で3カ月保管したものを試料として、動的粘弾性測
定装置(オリエンテック(株)製、DDV−01FP)
により、引張モードにて、周波数11Hz、昇温速度3
℃/minで測定したときの損失弾性率の最大値より求
めた。また、複素弾性率の絶対値をヤング率とした。接着強度 実施例または比較例により得たフィルムを15mm角に
打ち抜き、20℃で1時間保管したもの、あるいは20
℃で3カ月保管したものを、銅製接着片と15mm角の
酸化膜付きシリコンウェハーとの間に挟み込み、圧力1
Kgf/cm2のもとで1次加熱した。次いでオーブン
に移し、無重力下で2次加熱を行い硬化反応を進行させ
た。なお、1次加熱は170℃で10秒間、または26
0℃で5秒間の条件で、2次加熱は220℃で30分間
行った。その後、85℃で85%の湿度の湿熱下で14
4時間放置し、最後に250℃で10分間の熱負荷を与
えた後に、20℃にて10mm/minの引張り速度で
引っ張り試験を行い、接着強度を求めた。
【0030】<重合体Aの製造> 合成例1 乾燥した2リットルセパラブルフラスコにジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアナート(MDI)250.
3g(1モル)およびビフェニル−3,4,3’,4’
−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)58.5g
(0.25モル)を入れ、これに溶媒として1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン721.2gを添加して
溶解させた。続いて系内を窒素置換し、攪拌しながら室
温から140℃まで30分間かけて昇温した後、攪拌
下、140℃で20分間保持してイミド化反応を行っ
た。次に系内に1−フェニル−3−メチル−2−ホスホ
レン−1−オキシド0.192gを添加し、さらに攪拌
下、140℃で1時間、カルボジイミド化反応を行い、
重合体Aを得た。重合体における分子鎖aと分子鎖
bとの割合(モル比)は25:75であり、Mi/Mc
は4であった。
【0031】合成例2 合成例1において、BPDAの代わりに2,2’−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物221.1g(0.50モル)を用い、溶
媒としてシクロヘキサノン1102.3gを用いた以外
は合成例1と同様にして重合体Aを得た。重合体に
おける分子鎖aと分子鎖bとの割合(モル比)は50:
50であり、Mi/Mcは2であった。
【0032】合成例3 乾燥した2リットルセパラブルフラスコにトリレンジイ
ソシアナート174.4g(1.0モル)およびベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)64.
4g(0.20モル)を入れ、これに溶媒として1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン557.2gを添加
して溶解させた。続いて系内を窒素置換し、攪拌しなが
ら室温から140℃まで30分間かけて昇温した後、攪
拌下、140℃で30分間保持してイミド化反応を行っ
た。次に系内に1−フェニル−3−メチル−2−ホスホ
レン−1−オキシド0.192gを添加し、さらに攪拌
下、140℃で1.5時間、カルボジイミド化反応を行
い、重合体Aを得た。重合体における分子鎖aと分
子鎖bとの割合(モル比)は20:80であり、Mi/
Mcは5であった。
【0033】合成例4 乾燥した2リットルセパラブルフラスコにジシクロヘキ
シルメタン−4,4’−ジイソシアナート(HMDI)
262.3g(1.0モル)およびピロメリット酸二無
水物109.1g(0.50モル)を入れ、これに溶媒
としてアニソール557.2gを添加して溶解させた。
続いて系内を窒素置換し、攪拌しながら室温から140
℃まで2時間かけて昇温した後、攪拌下、140℃で3
0分間保持してイミド化反応を行った。次に系内に1−
フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド
0.192gを添加し、さらに攪拌下、140℃で8時
間、カルボジイミド化反応を行い、重合体Aを得た。
重合体における分子鎖aと分子鎖bとの割合(モル
比)は50:50であり、Mi/Mcは2であった。
【0034】実施例1 重合体A5gをN,N−ジメチルアセトアミド(以
下、「DMAc」と略す。)15gに溶解させた溶液
と、トリスフェノールPA2.5gをテトラヒドロフラ
ン5gに溶解させた溶液とを十分に混合して離型処理を
施したステンレス板に塗工して塗膜を得た。これを10
0℃で1時間乾燥した後、塗膜を強制的に剥離して厚み
50μmのホットメルト接着剤フィルムを得た。得ら
れたホットメルト接着剤フィルムについて軟化点、接
着強度およびヤング率の測定を行った。
【0035】実施例2 実施例1において、トリスフェノールPAを0.75g
使用した以外は実施例1と同様にして、厚み50μmの
ホットメルト接着剤フィルムを得た。得られたホット
メルト接着剤フィルムについて軟化点、接着強度およ
びヤング率の測定を行った。
【0036】実施例3 重合体A5gをシクロヘキサノン15gに溶解させた
溶液と、トリスフェノールPA0.75gをテトラヒド
ロフラン5gに溶解させた溶液とを十分に混合して離型
処理を施したステンレス板に塗工した。80℃で20分
間乾燥した後、フィルムを強制的に剥離して厚み50μ
mのホットメルト接着剤フィルムを得た。得られたホ
ットメルト接着剤フィルムについて軟化点、接着強度お
よびヤング率の測定を行った。
【0037】実施例4 実施例1において、重合体Aの代わりに重合体A5
gを用い、トリスフェノールPAを0.75g使用した
以外は実施例1と同様にして、厚み50μmのホットメ
ルト接着剤フィルムを得た。得られたホットメルト接
着剤フィルムについて軟化点、接着強度およびヤング
率の測定を行った。
【0038】実施例5 重合体A5gをアニソール15gに溶解させた溶液
と、トリスフェノールPA0.75gをテトラヒドロフ
ラン5gに溶解させた溶液を用いた以外は実施例3と同
様にして厚み50μmのホットメルト接着剤フィルム
を得た。得られたホットメルト接着剤フィルムについ
て軟化点、接着強度およびヤング率の測定を行った。
【0039】実施例6 重合体A5gをアニソール15gに溶解させた溶液
と、ビスフェノールK0.75gをアニソール5gに溶
解させた溶液を用いた以外は実施例3と同様にして厚み
50μmのホットメルト接着剤フィルムを得た。得ら
れたホットメルト接着剤フィルムについて軟化点、接
着強度およびヤング率の測定を行った。
【0040】実施例7 重合体A5gをアニソール15gに溶解させた溶液
と、フェノールテルペン樹脂(住友化学工業(株)製、
タッキロール160)0.75gをアニソール5gに溶
解させた溶液を十分に混合して離型処理を施したステン
レス板に塗工し、塗膜を得た。これを100℃で20分
間乾燥させた後、塗膜をステンレス板から強制的に剥離
して厚み50μmのホットメルト接着剤フィルムを得
た。得られたホットメルト接着剤フィルムについて軟
化点、接着強度およびヤング率の測定を行った。
【0041】比較例1 2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレン
ジイソシアネートとの8:2の混合物275gをテトラ
クロロエチレン2400mlに溶解させた後、1−フェ
ニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.
55gの存在下、還流下で5時間反応させてポリカルボ
ジイミドの溶液を得た。得られたポリカルボジイミドの
溶液に、ポリカルボジイミドの樹脂固形分100重量部
に対して、エピコート828(エポキシ樹脂、油化シェ
ルエポキシ(株)製)100重量部を加えた溶液を用い
て実施例1と同様にして厚み50mmのフィルムを得
た。得られたフィルムについて、軟化点、接着強度およ
びヤング率の測定を行った。
【0042】実施例1〜7および比較例1の軟化点、接
着強度およびヤング率の測定結果を表1にまとめて示
す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品の組立、特に
半導体装置の組立において実用上支障がない程度に低温
で接着することができ、なおかつ十分な耐湿熱性、接着
性および作業性なども備えた耐熱性ホットメルト接着剤
組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 秀悦 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1) 【化1】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価の有機
    基を示し、mおよびnは自然数である。)で表される繰
    返し単位を主たる繰返し単位とする重合体と、(B)分
    子内に2つ以上のフェノール性水酸基を有する多価フェ
    ノールとを含有することを特徴とする耐熱性ホットメル
    ト接着剤組成物。
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