JP4552109B2 - 熱硬化性ポリイミド樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

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本発明は、各種耐熱性コーティング材料や電気絶縁材料、例えばプリント配線基板の層間絶縁材料、ビルドアップ材料、半導体の絶縁材料、耐熱性接着剤等の分野に有用な熱硬化性ポリイミド樹脂組成物とその硬化物に関する。
近年、電気電子産業を中心に各種分野において樹脂の耐熱性や電気特性の向上が要望されている。こうした中、上記要望に対して、耐熱性を有する樹脂組成物として、イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートと、芳香族イソシアネートと、ラクタムおよび酸無水物を含有するポリカルボン酸とをクレゾール系溶媒中で合成したポリアミドイミド樹脂並びにエポキシ樹脂を含有するポリイミドアミド樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前記クレゾール等の臭気が強く毒性のある溶剤ではなく、汎用溶剤、例えばケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤等の非プロトン系極性有機溶剤に溶解可能なポリイミド樹脂、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネート化合物及び/又は脂環式イソシアネート化合物とトリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸無水物とを反応させて得られるポリイミド樹脂の製造方法、および、前記ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有するポリイミド樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2に記載されたポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有するポリイミド樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物は、耐熱性に優れるが、誘電率と誘電正接が高く、しかも、引張強度、引張伸度等の機械物性に劣るため硬くて脆いという課題がある。
これら特許文献1および特許文献2の課題を解決するものとしては、カルボキシル基と数平均分子量300〜6,000の線状炭化水素構造を有するポリイミド樹脂と、エポキシ樹脂とを含有する熱硬化性ポリイミド樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献3参照。)。この特許文献3に記載された熱硬化性ポリイミド樹脂組成物の硬化物は、誘電率と誘電正接が低く誘電特性に優れ、引張強度、引張伸度等の機械物性や耐熱性は比較的良好であるが、線膨張係数が大きいという欠点があり、機械物性や耐熱性も改善が望まれている。
特開昭55−137161号公報(第2−5頁) 特開2001−316469号公報(第3−9頁) 特開2003−292575号公報(第3−9頁)
本発明の課題は、耐熱性に優れ、誘電率と誘電正接が低く、引張強度、引張伸度等の機械物性が良好で、しかも、線膨張係数の小さい硬化物が得られる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物とその硬化物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、酸無水基とイソシアヌレート環とを有する分岐状ポリイミド樹脂(X)と、イソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)を組み合わせてなる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、線膨張係数が低く、耐熱性、機械物性に優れ、誘電率と誘電正接の低い誘電特性の良好な硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、酸無水基と脂肪族ジイソシアネート化合物から合成されるイソシアヌレート環を有し、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1種以上の非プロトン性極性有機溶剤に25℃で溶解する分岐状ポリイミド樹脂(X)と、イソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)を含有することを特徴とする熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物を提供するものである。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、線膨張係数が低く、耐熱性、機械物性に優れ、誘電率と誘電正接の低い誘電特性の良好な硬化物が得られるという利点があり、耐熱性コーティング材料や電気絶縁材料に好適に使用できる。
本発明で用いるポリイミド樹脂(X)は、酸無水基とイソシアヌレート環を有する分岐状のポリイソシアネートであって、例えば、分子末端に酸無水物基を有し、イソシアヌレート環によって分岐した構造を有するポリイミド樹脂が挙げられ、なかでも有機溶剤に溶解するものが取り扱い面で好ましい。ここで使用される有機溶剤に制限はないが、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1種以上の非プロトン性極性有機溶剤に25℃で溶解するポリイミド樹脂が特に好ましく、なかでも膜厚制御と取り扱いが容易で、機械物性に優れる硬化物が得られることから、樹脂固形分40重量%以上のN−メチル−2−ピロリドン溶液の25℃での粘度が500Pa・s以下となり、かつ、樹脂固形分60重量%以下のN−メチル−2−ピロリドン溶液の25℃の粘度が1Pa・s以上となるポリイミド樹脂が好ましい。また、溶剤に溶解した状態は、1cmのセル中でヘイズ値が10以下の透明であることが好ましく、これを越える濁り等がある場合は、溶解性が不十分であり、硬化物の性能が満足されない。
前記ポリイミド樹脂(X)中の酸無水基としては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物由来の芳香環に直結した酸無水基であることが耐熱性に優れることから好ましい。また、末端の酸無水基は、一部開環して遊離カルボン酸の構造に変化してもよいが、誘電特性と機械物性の面から80モル%以上が酸無水基の構造であることが好ましい。さらに、ポリイミド樹脂(X)の酸価としては、樹脂固形物換算で150〜350が好ましく、200〜320がより好ましい。
前記ポリイミド樹脂(X)としては、なかでも有機溶剤に対する溶解性に優れることおよび硬化物の耐熱性と機械物性に優れることから、下記一般式(I)で示されるポリイミド樹脂(X1)が好ましい。
Figure 0004552109
〔式中、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数4〜13の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数6〜16の芳香族テトラカルボン酸二無水物の酸無水部分を除く4価の残基を示し、R、RおよびRはそれぞれ独立に酸素原子または下記の一般式(II)で示される原子団を示す。但し、分子末端のR、RおよびRはいずれも酸素原子である。〕
Figure 0004552109
(但し、式中のR、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ前記と同じである。)
前記一般式(I)で示されるポリイミド樹脂(X1)の中では、誘電率と誘電正接が低く、耐熱性、機械物性に優れる硬化物が得られることおよび有機溶剤溶解性に優れることから、前記一般式(I)中のR、RおよびRがそれぞれ独立に下記構造式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)または(7)で示される2価の脂肪族炭化水素基であり、しかも、式中のR、RおよびRがそれぞれ独立に下記構造式(8)、(9)、(10)、(11)または(12)で示される4価の芳香環含有有機基であることが特に好ましい。
Figure 0004552109
Figure 0004552109
なお、本発明において、ポリイミド樹脂(X)の酸価とイソシアヌレート環の濃度は、以下の方法で測定したものである。
(1)酸価:JIS K−5601−2−1に準じて測定する。尚、試料の希釈溶剤としては、無水酸の酸価も測定できるようにアセトン/水(9/1体積比)の混合溶剤で酸価0のものを使用する。
(2)イソシアヌレート環の濃度:12C−NMR分析〔溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を行い、149ppmにあるイソシアヌレート環に起因する炭素原子のスペクトル強度から検量線を用いてポリイミド樹脂(X)1g当たりのイソシアヌレート環の濃度(mmol)を求める。なお、12C−NMR分析により169ppmにあるイミド環に起因する炭素原子のスペクトル強度から同様にイミド環の濃度を求めることもできる。
本発明で用いる前記ポリイミド樹脂(X)の製造方法は、特に限定されないが、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)とカルボキシル基を3個および/または4個有する芳香族ポリカルボン酸の無水物(B)を、イソシアネート基に対して酸無水基が過剰となる条件、好ましくはイソシアネート基1モルに対して酸無水基が1.2倍〜4倍モルとなる条件で反応させる方法が挙げられる。なお、このポリイミド樹脂(X)の製造の際には有機溶剤中で反応を行うことが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(A)としては、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物であればよく、例えばジイソシアネート化合物をイソシアヌレート化反応させることで得ることができる。ここで用いるジイソシアネート化合物としては、使用に制限はなく、芳香族ジイソシアネート化合物、脂肪族ジイソシアネート化合物のいずれもが使用できるが、有機溶剤溶解性に優れ、硬化物の誘電率と誘電正接が低いポリイミド樹脂が得られることから、脂肪族ジイソシアネート化合物が好ましい。
また、前記芳香族ポリカルボン酸の無水物(B)としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族トリカルボン酸無水物、芳香族テトラカルボン酸一無水物が挙げられ、なかでも硬化物の耐熱性と機械物性に優れるポリイミド樹脂が得られることから、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、炭素原子数6〜16の芳香族テトラカルボン酸二酸無水物がより好ましい。
なお、前記一般式(I)で示されるポリイミド樹脂は、例えば、炭素原子数が6〜13の脂肪族構造を有するジイソシアネート化合物から誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネートと、炭素原子数6〜16の芳香族テトラカルボン酸二酸無水物を、イソシアネート基に対して酸無水基が過剰の条件で、有機溶剤中、好ましくはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルフォキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性極性有機溶剤で反応させることにより得ることができる。
前記芳香族ジイソシアネート化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアナートメチル)ベンゼン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニレンエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、脂肪族ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、ノルボヌレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)としては、例えば、1種または2種以上のジイソシアネート化合物、好ましくは脂肪族ジイソシアネート化合物を、第4級アンモニウム塩等のイソシアヌレート化触媒の存在下あるいは非存在下において、イソシアヌレート化することにより得られるものであって、3量体、5量体、7量体等のイソシアヌレートの混合物からなるもの等が挙げられる。前記ポリイソシアネート化合物(A)の具体例としては、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)としては、有機溶剤溶解性や硬化物の耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることから、脂肪族ジイソシアネート化合物をイソシアヌレート化することにより得られる、3量体、5量体、7量体等のイソシアヌレートの混合物100重量部中に3量体のイソシアヌレートを30重量部以上含有するものが好ましく、50重量部以上含有するものが特に好ましい。
また、前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)としては、イソシアネート基の含有率が10〜30重量%であることも、有機溶剤溶解性や硬化物の耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることからより好ましい。
前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)は、他のポリイソシアネート化合物、例えば、前記ジイソシアネート化合物や前記ジイソシアネートのビュレット体、アダクト体、アロハネート体等と併用しても良いが、イソシアヌレート型ポリイソシアネートを単独で使用するのが好ましい。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナントレン−1,3,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ベリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
さらに、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ブタンジオールビスアンヒドロトリメリテート、ヘキサメチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリプロピレンレングリコールビスアンヒドロトリメリテートやその他アルキレングリコールビスアンヒドロキシトリメリテートなどが挙げられ、なかでも、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートが好ましい。
芳香族テトラカルボン酸二酸無水物としては、これらの1種又は2種以上を用いることが可能である。また、芳香族テトラカルボン酸二酸無水物に芳香族トリカルボン酸無水物や芳香族テトラカルボン酸一酸無水物を混合して使用してもよい。
芳香族トリカルボン酸酸無水物としては、例えば、無水トリメリット酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸無水物等が挙げられる。
このようにして得られるポリイミド樹脂(X)の酸価としては、有機溶剤溶解性と硬化物の物性を良好にするために、酸価が固形物換算で150〜350であることが好ましく、200〜320(KOH−mg/g)であることがより好ましい。
前記ポリイミド樹脂(X)の製造方法では、有機溶剤を使用することが均一な反応を進行できるため好ましい。ここで有機溶剤は、系中にあらかじめ存在させてから化反応を行っても、途中で導入してもよい。また、この反応に際して適切な反応速度を維持するために系中の有機溶剤の割合は、反応系の80重量%以下であるが好ましく、10〜70重量%であることがより好ましい。かかる有機溶剤としては、原料成分としてイソシアネート基を含有する化合物を使用するため、水酸基やアミノ基等の活性プロトンを有しない非プロトン性極性有機溶剤が好ましい。
前記非プロトン性極性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルフォキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトンなどの極性有機溶媒を使用することができる。また、溶解可能であれば、その他エーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、石油系溶剤等を併用しても良い。
かかるエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル等のポリエチレングリコールジアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、等のポリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等のポリプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;低分子のエチレン−プロピレン共重合体等の共重合ポリエーテルグリコールのジアルキルエーテル類;共重合ポリエーテルグリコールのモノアセテートモノアルキルエーテル類;共重合ポリエーテルグリコールのアルキルエステル類;共重合ポリエーテルグリコールのモノアルキルエステルモノアルキルエーテル類等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、石油系溶剤として、トルエン、キシレンやその他高沸点の芳香族溶剤等や、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族、脂環族溶剤を使用することも可能である。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物で前記ポリイミド樹脂(X)と共に用いるイソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)としては、各種のポリイソシアネート化合物が使用できるが、なかでも耐熱性に優れ、線膨張係数の小さい硬化物がえられることから、イソシアネート基がブロックされていてもよい芳香族ポリイソシアネート化合物(Y1)が好ましく、また、耐熱性、機械物性に優れる硬化物が得られることからイソシアネート基がブロックされていてもよいイソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)が好ましく、ブロックされていてもよい有機溶剤可溶のイソシアネート基含有ポリイミド樹脂がより好ましい。これら芳香族ポリイソシアネート化合物(Y1)とイソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)は併用することができ、その場合の重量比(Y1)/(Y2)は、通常10/90〜90/10となる範囲であり、なかでも80/20〜20/80が好ましい。
前記イソシアネート基がブロックされていてもよい芳香族ポリイソシアネート化合物(Y1)としては、前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)を得る際の原料成分として例示した各種の芳香族ジイソシアネート化合物、これら芳香族ジイソシアネート化合物を原料として得られる3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)、あるいは、これらの一部または全部のイソシアネート基をブロック剤(C)でブロック化したもの等が挙げられ、なかでも芳香族ジイソシアネート化合物を原料として得られる3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)が好ましい。
前記芳香族ジイソシアネート化合物を原料として得られる3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビューレット型ポリイソシアネート、ウレタンアダクト型ポリイソシアネート等が挙げられる。
また、前記ブロック剤(C)としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、チモール、p−ニトロフェノール、p−ナフトール、p−クロロフェノール、p−tert−オクチルフェノール等のフェノール類;ε−カプロラクタム、δ−カプロラクタム、β−ブチロラクタム、β−プロピオラクタム等のラクタム類;メチルエチルケトンオキオシム、ブタノンオキシム、ホルムアミドオキシム、アセトアミドオキシム、アセトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシム、メチルアミルケトンオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルヘキサノンオキシム等のオキシム類;アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、マロン酸ジメチル、アセチルアセトン等の活性メチレン類;
t−ブタノール、ジメチルフェニルカルボナール、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類;ブチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオフェノール等のメルカプタン類;アセトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、アクリルアミド、ベンズアミド等の酸アミド類;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド類;N−メチルアニリン、N−メチルキシリレン、ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、カルバゾール等のアミン類;2−フェニルイミダゾリン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール等のイミダゾール類;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、ジフェニル尿素等の尿素類;エチレンイミン等のイミン類;重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリ等の亜硫酸類;N−フェニルカルバミン酸フェニル、2−オキサゾリドン等のカルバミン酸類など挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)としては、2個以上のブロックされていてもよいイソシアネート基を有する有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂であれば、線状構造、分岐状構造いずれでも良く、例えば、ポリイソシアネート化合物とポリカルボン酸無水物を、酸無水基に対してイソシアネート基が過剰となる条件、好ましくはイソシアネート基が酸無水基の1.2倍〜2倍モルとなる条件で合成して得られるイソシアネート基含有ポリイミド樹脂、あるいは、これらの一部または全部のイソシアネート基をブロック剤(C)でブロック化したポリイミド樹脂であって、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1種以上の非プロトン性極性有機溶剤に25℃で溶解するポリイミド樹脂が挙げられる。また、前記イソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)としては、予め一部ブロック化されたポリイソシアネート化合物とポリカルボン酸無水物を反応させてたものであっても良い。
ここで用いるポリイソシアネート化合物としては、前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A)を得る際の原料成分として例示した各種のジイソシアネート化合物、これらジイソシアネート化合物を原料として得られる3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)等が挙げられ、なかでもジイソシアネート化合物が好ましく、芳香族ジイソシアネートがより好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートが最も好ましい。
また、ポリカルボン酸の無水物としては、前記ポリイミド樹脂(X)を製造する際の原料成分として例示したカルボキシル基3個および/または4個有する芳香族ポリカルボン産の無水物がいずれも使用でき、なかでも芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、さらに芳香族テトラカルボン酸二無水物の中でも、ポリイミド樹脂(Y2)の溶解性の面でアルキレングリコールビスアンヒドロキシトリメリテート類が特に好ましく、具体的にはエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ブタンジオールビスアンヒドロトリメリテート、ヘキサメチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリプロピレンレングリコールビスアンヒドロトリメリテー等が挙げられる。また、このとき芳香族トリカルボン酸無水物も併用することが可能である。
次に、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物について説明する。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、酸無水基とイソシアヌレート環を有する分岐状ポリイミド樹脂(X)と、イソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)を含有するものであり、更に必要により、他の硬化成分、バインダー成分等を含有させても良い。重量比(X)/(Y)は、通常10/90〜90/10であるが、なかでも20/80〜80/20であることが好ましい。
前記他の硬化成分としては、各種エポキシ樹脂、フェノール系化合物等挙げられ、エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型ノボラック等のノボラック型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンと各種フェノール類と反応させて得られる各種ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のエポキシ化物;2,2′,6,6′−テトラメチルビフェノールのエポキシ化物等のビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂等の芳香族系エポキシ樹脂やこれら芳香族系エポキシ樹脂の水素添加物;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキヒシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等のごときヘテロ環含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性に優れる硬化物が得られることから、芳香族系エポキシ樹脂が好ましい。
前記フェノール系化合物としては、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物が挙げられ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール系化合物;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボラック樹脂、テルペンジフェノールノボラック樹脂等のノボラック系樹脂;ビフェノール、ビフェノールノボラック、テトラメチルビフェノール、これらの誘導体等のビフェノール系化合物;フェノールフルオレン、クレゾールフルオレン等のフルオレン系化合物等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性に優れる硬化物が得られることから、フェノール性水酸基を3個以上有する化合物が好ましい。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物の調製法には、特に限定はないが各種成分を機械的に混合しても、熱溶融により混合しても、溶剤に希釈してから混合しても良い。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、必要に応じて、前記以外の硬化剤や硬化促進剤を併用することができ、例えば、メラミン、ジシアンジアミド、グアナミンやその誘導体、アミン類、水酸基を1個有するフェノール類、有機フォスフィン類、ホスホニュウム塩類、4級アンモニュウム塩類、多塩基酸無水物、光カチオン触媒、シアネート化合物等が挙げられる。
また、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、更に必要に応じて、種々の充填材、有機顔料、無機顔料、体質顔料、防錆剤等を添加することができる。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
前記充填材としては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化けい素酸粉、微粒状酸化けい素、シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルムニウム、雲母等が挙げられる。
前記有機顔料としては、アゾ顔料;フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーンの如き銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデート・オレンジの如きクロム酸塩;紺青の如きフェロシアン化物、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、酸化鉄;炭化クロムグリーンの如き金属酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムレッド;硫化水銀の如き金属硫化物、セレン化物;硫酸鉛の如き硫酸塩;群青の如き珪酸塩;炭酸塩、コバルト・バイオレッド;マンガン紫の如き燐酸塩;アルミニウム粉、亜鉛末、真鍮粉、マグネシウム粉、鉄粉、銅粉、ニッケル粉の如き金属粉;カーボンブラック等が挙げられる。
また、その他の着色、防錆、体質顔料のいずれも使用することができる。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、通常、キャスト法、含浸、塗装等目的の方法で塗工施行される。硬化温度は80〜300℃で、硬化時間は20分間〜5時間である。
以下に、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物についてまとめる。
酸無水基とイソシアヌレート環を有する分岐状ポリイミド樹脂(X)とイソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)を含有する本発明のポリイミド樹脂組成物を硬化させる場合、ポリイミド樹脂(X)の酸無水基とポリイソシアネート化合物(Y)のイソシアネート基が反応し、イミド結合を生成しながら硬化が進行する。これにより硬化物は、イミド結合による3次元架橋構造を生成する為、非常に耐熱性と機械物性に優れ、誘電特性が良好で、線膨張率の低い硬化物を得ることが可能となる。
また、好ましい形態としては、かかるポリイミド樹脂(X)が芳香族ポリカルボン酸の無水物を原料として用いた場合、硬化反応で生成するイミド結合は芳香環に直結した5員環イミド結合を形成している為、さらに耐熱性、機械物性、低線膨張率の面で好ましい。
さらに、本発明において、ポリイミド樹脂(X)が分岐構造の中心にイソシアヌレート構造を有し、イソシアヌレート構造に直結した脂肪族構造を分岐枝とする構造で構成され、しかも、芳香族系酸無水物でイミド化された構造を有し、かつ、末端に酸無水基を有している場合は、かかるイソシアヌレート−脂肪族構造を単位とする分岐構造により溶剤溶解性が優れ、取り扱いの面、塗装、含浸等のアプリケーションの点からより好ましく、さらに上記の硬化形態により、芳香環に直結した5員環イミド結合を生成し、各種物性も優れた性能を発現する。
一方、ポリイミド樹脂(X)と反応し硬化する成分としてのポリイソシアネート(Y)は、芳香族系のブロックされても良いイソシアネート基を反応性基として有している構造である場合、かかる硬化時には5員環イミド結合の両端が芳香環にて結合された構造を形成する為、さらに耐熱性、機械物性、低線膨張率の点で好ましい。
よって、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、従来のイミド樹脂に比較して、非常に取り扱いやすく、かつ耐熱性高分子である芳香族ポリイミドと同等の性能を具備させることが可能である。また、分岐構造に由来する3次元架橋反応により、優れた機械物性、耐熱性、誘電特性、低線膨張率等の性能を実現することが可能である。この時の硬化温度も比較的緩和な条件で進行するので応用も容易に可能である。
本発明で用いるイソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)において、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が上述のブロック剤にて一部または全部ブロックされた構造をとる場合は、硬化時にブロック剤が解離し、イソシアネート基が再生し、ポリイミド樹脂(X)の酸無水基と反応する。
次に、本発明を実施例、比較例によりさらに具体的に説明する。以下において、部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準である。
合成例1〔ポリイミド樹脂(X)の合成〕
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた5リットルのフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン1346gと、ピロメリット酸二無水物654g(3モル)と、イソホロンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(以下、IPDI−Nと略記する。イソシアネート基の含有率18.2%、イソシアヌレート環含有トリイソシネート含有率85%)692g(イソシアネート基として3モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解、反応させ、更に2時間かけて160℃まで昇温した後、この温度で1時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となった。N−メチル−2−ピロリドンにて樹脂固形分濃度を60%に調整し、25℃での粘度が100Pa・sのポリイミド樹脂(X−1)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(X−1)の溶液をKBr板に塗装し、溶剤を揮発させた試料の赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は262mgKOH/g(樹脂固形分換算)で、イソシアヌレート環の濃度は0.888mmol/g(樹脂固形分換算)であった。
合成例2(同上)
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた5リットルのフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン1346gと、ピロメリット酸二無水物599.5g(2.75モル)と、IPDI−N230.7g(イソシアネート基として1モル)と、1,6−ヘキサンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(以下、HDI−Nと略記する。イソシアネート基含有率22.9%、イソシアヌレート環含有トリイソシアネート含有率63.3%)366.8g(イソシアネート基として2モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解、反応させ、更に2時間かけて160℃まで昇温した後、この温度で3時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となった。N−メチル−2−ピロリドンにて樹脂固形分濃度を55%に調整し、25℃での粘度が40Pa・sのポリイミド樹脂(X−2)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(X−2)の溶液を用いた以外は合成例1と同様にして赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は281(樹脂固形分換算)、イソシアヌレート環の濃度は1.08mmol/g(樹脂固形分換算)であった。
合成例3〔ポリイミド樹脂(Y−2)の合成〕
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン3861gと、HDI−N550g(イソシアネート基として3モル)と、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)1250g(5モル)と、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート1640g(4モル)と、MEKO(メチルエチルケトオキシム)435g(5モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解、反応させ、更に2時間かけて100℃まで昇温した後、この温度で3時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となり、ポリイミド樹脂(Y2A)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(Y2A)の溶液を用いた以外は合成例1と同様にして赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cmー1と酸無水基の特性吸収である1850cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。
合成例4(同上)
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン3064gと、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)1250g(5モル)と、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート1640g(4モル)と、MEKO(メチルエチルケトオキシム)174g(2モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解、反応させ、更に2時間かけて100℃まで昇温した後、この温度で3時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となり、ポリイミド樹脂(Y2B)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(Y2B)を用いた以外は合成例1と同様にして赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1と酸無水基の特性吸収である1850cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収が確認された。
比較合成例1(ポリイミド樹脂の合成)
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた20リットルのフラスコに、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート4951gと、IPDI−N2760g(イソシアネート基として12モル)と、ポリテールHA〔三菱化学(株)製の両末端に水酸基を有する水素添加液状ポリブタジエン、数平均分子量2,100、水酸基価51.2mgKOH/g〕2191g(水酸基として2モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温した後、3時間反応を行った。次いで、さらにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート1536gとトリメリット酸無水物1536g(8モル)を仕込み、160℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行した。系内は薄茶色のクリアな液体となり、ポリイミド樹脂(X′−1)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(X′−1)の溶液を用いた以外は合成例1と同様にして赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収、1550cm−1にウレタン結合の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は79(樹脂固形分換算)で、イソシアヌレート環の濃度は0.66mmol/g(樹脂固形分換算)であった。
比較合成例2(同上)
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを付けた20リットルのフラスコに、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート4300gと、IPDI−N2070g(イソシアネート基として9モル)と、HDI−N550g(イソシアネート基として3モル)を仕込み、混合して均一とした後、ポリテールHA2191g(水酸基として2モル)を加えて攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温した後、3時間反応を行った。次いで、トリメリット酸無水物1536g(8モル)を仕込み、160℃まで昇温した後、4時間反応させた。この際の反応は、発泡とともに進行し、粘度が高くなり、系内が攪拌しにくくなったときに、さらにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート2000gを加えて行った。系内は薄茶色のクリアな液体となり、ポリイミド樹脂(X′−2)の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂(X′−2)の溶液を用いた以外は合成例1と同様にして赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収、1550cm−1にウレタン結合の特性吸収が確認された。さらに、また、ポリイミド樹脂の酸価は85(樹脂固形分換算)、イソシアヌレート環の濃度は0.68mmol/gであった。
実施例1〜6
以下の第1表に示す配合にて熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1〜6を調製した。なお、表中の数値はいずれも固形換算分での配合量を表す。
Figure 0004552109
比較例1〜2
第2表に示す配合により比較対照用の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1′〜2′を調製した。尚、すべての樹脂組成物には、硬化触媒としてトリフェニルフォスフィン1部を添加した。また、表中の数値はいずれも固形換算分での配合量を表す。
Figure 0004552109
試験例1〜6および比較試験例1〜2
実施例1〜6で得た熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1〜6と比較例1〜2で得た熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1′〜2′を用いて、下記に示す方法で相溶性試験、塗膜造膜性試験、ガラス転移点(Tg)測定、引張試験、誘電特性測定、線膨張率測定を行った。結果を第3表〜第4表に示す。
(1)相溶性試験
第1表〜第2表に示す配合により熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を調製した際の相溶状態と、さらに得られた樹脂組成物をガラス板に塗装し、120℃で乾燥した後の塗膜の状態を、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:攪拌により容易に均一となり、塗膜面にも異物等が見られない。
○:攪拌により均一となり、塗膜面にも異物等が見られない。
△:攪拌により均一になりにくく、塗膜面にもやや異物等が見られる。
×:均一に溶解せず、塗膜面は、はじき、異物、不溶解物が確認できる。
(2)塗膜造膜性試験
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を乾燥後の膜厚が30μmになるようにブリキ板にアプリケーターにて塗布後、110℃で30分間乾燥させて得た試験片を、室温にて24時間放置し、塗膜外観を以下の評価基準で評価した。
評価基準
○:塗膜にクラック等の異常は見られない。
△:塗膜に若干クラックが見られる。
×:塗膜全面にクラックが発生した。
(3)ガラス転移点(Tg)測定
<試験用試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるようにブリキ基板上に塗装し、70℃の乾燥機で30分間乾燥した後、200℃でそれぞれ1時間硬化させて、硬化塗膜を作成し、室温まで冷却した後、硬化塗膜を塗装板から切り出し、Tg測定用試料とした。
<Tg測定方法>
前記Tg測定用試料を用い、下記の条件で動的粘弾性を測定し、得られたスペクトルのTanδの最大の温度をTgとした。
測定機器:レオメトッリク社製粘弾性測定装置RSA−II
治具:引張試験用治具
チャック間:20mm
測定温度:25〜300℃
測定周波数:1Hz
昇温速度:3℃/min
(4)引張試験
<試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるようにブリキ基板上に塗装した。次いで、この塗装板を70℃の乾燥機で20分間乾燥した後、200℃で1時間硬化させて硬化塗膜を作成した。室温まで冷却した後、硬化塗膜を所定の大きさに切り出し、基板から単離して測定用試料とした。
<引張試験測定方法>
測定用試料を5枚作成し、下記の条件で引張試験を行い、破断強度と破断伸度を求めた。
測定機器:東洋ボールドウィン社製テンシロン
サンプル形状:10mm×70mm
チャック間:20mm
引張速度:10mm/min
測定雰囲気:22℃、45%RH
(7)誘電特性測定
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が100μmになるようにブリキ基板上に塗装し、70℃の乾燥機で20分間乾燥した後、200℃で1時間硬化させ冷却した後、剥離した硬化塗膜を切り出した測定用試料を、アジレントテクノロジー社製4291Bを用いて、周波数は500MHzの条件で誘電率(ε)と誘電損失(Tanδ)を測定した。
(8)線膨張係数測定
<試験用試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるようにブリキ基板上に塗装し、70℃の乾燥機で20分間乾燥した後、200℃で1時間硬化させ冷却した後、剥離した硬化塗膜を幅5mm、長さ30mmに切り出し、測定用試料とした。
<線膨張係数測定方法>
セイコー電子(株)製熱分析システムTMA−SS6000を用いて、試料長10mm、昇温速度10℃/分、荷重49mNの条件でTMA(Thermal Mechanical Analysis)法により測定した。なお、線膨張係数に使用した温度域は40〜50℃での試料長の変位より求めた。
Figure 0004552109
Figure 0004552109
第3表の結果から明らかなように、実施例1〜6の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜は、非常に高いTgを示しており、高温においても耐熱性を発揮できる材料と言える。さらに、こうした高Tgを有しながら、誘電率と誘電正接が低く誘電特性が良好で、機械物性的にも強靭であり、線膨張係数も極めて低い。
一方、比較試験例1〜2の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜は、実施例の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜に比較して、低いTgで、破断強度と破断伸度においても低い結果であり、しかも線膨張係数も極めて高い結果であった。

Claims (9)

  1. 酸無水基と脂肪族ジイソシアネート化合物から合成されるイソシアヌレート環を有し、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる1種以上の非プロトン性極性有機溶剤に25℃で溶解する分岐状ポリイミド樹脂(X)と、イソシアネート基がブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物(Y)を含有する熱硬化性ポリイミド樹脂組成物であって、ポリイミド樹脂(X)が下記一般式(I)
    Figure 0004552109
    〔式中、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数4〜13の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数6〜16の芳香族テトラカルボン酸二無水物の酸無水部分を除く4価の残基を示し、R、RおよびRはそれぞれ独立に酸素原子または下記の一般式(II)で示される原子団を示す。但し、分子末端のR、RおよびRはいずれも酸素原子である。〕
    Figure 0004552109
    (但し、式中のR、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ前記と同じである。)であることを特徴とする熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  2. ポリイミド樹脂(X)が前記一般式(I)で示されるポリイミド樹脂であり、かつ、式中のR、RおよびRがそれぞれ独立に下記構造式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)または(7)で示される2価の脂肪族炭化水素基であり、しかも、式中のR、RおよびRがそれぞれ独立に下記構造式(8)、(9)、(10)、(11)または(12)で示される4価の芳香環含有有機基である請求項1に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
    Figure 0004552109
    Figure 0004552109
  3. ポリイミド樹脂(X)の酸価が150〜350である請求項1に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  4. ポリイソシアネート化合物(Y)がイソシアネート基がブロックされていてもよい芳香族ポリイソシアネート化合物(Y1)および/またはイソシアネート基がブロックされていてもよいイソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)である請求項1〜のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  5. ポリイソシアネート化合物(Y)がイソシアネート基がブロックされていてもよい芳香族ポリイソシアネート化合物(Y1)とイソシアネート基がブロックされていてもよいイソシアネート基含有ポリイミド樹脂(Y2)を、その重量比(Y1)/(Y2)が10/90〜90/10となる範囲で併用してなるものである請求項1〜のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  6. ポリイミド樹脂(X)とポリイソシアネート化合物(Y)の重量比(X)/(Y)が20/80〜80/20であり、かつ、ポリイミド樹脂(X)中の酸無水基のモル数(Xn)とポリイソシアネート化合物(Y)中のブロックされていてもよいイソシアネート基のモル数(Yn)の比(Xn)/(Yn)が0.8〜1.2である請求項1〜のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  7. さらに非プロトン性極性有機溶剤を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  8. 溶液である請求項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物。
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