JP4680216B2 - 消泡剤組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、豆腐、油揚げ、豆乳または湯葉など(以下、豆腐などと略称することがある。)の製造時に使用される消泡剤組成物の製造方法に関するものである。
豆腐などの製造工程において、泡の発生(発泡)により、生産能力の低下や商品の品質不良が発生し、豆腐などの製造に支障をきたす場合がある。泡は、例えば、大豆磨砕時、大豆磨砕物いわゆる「呉(ご)」の蒸煮時、豆乳搬送や豆乳タンクへの豆乳注入時または凝固剤の添加撹拌時などに発生し、豆腐などの生産能力を低下させる。
このような発泡を抑制し、発生した泡を消失させるため、シリコーン樹脂系消泡剤、グリセリン脂肪酸エステル系消泡剤または油脂系消泡剤などが用いられている。シリコーン樹脂は、そのままでは水に分散せず、他の乳化剤などと組み合わされ、乳化物として製剤化されている。グリセリン脂肪酸エステルや油脂は、それ自身では消泡力が不十分であり、消泡力を高める為に種々の素材を配合した製剤が使用されている。例えば、カルナバロウ、蜜ロウ、米ヌカロウなど高融点脂質の単体または混合物と炭酸マグネシウム塩とを配合してなる豆腐用消泡剤(特許文献1参照)、食用油脂、リン脂質、無機質担体およびシリコーン樹脂を含有することを特徴とする消泡剤(特許文献2参照)、ポリリシノール酸エステル、大豆リン脂質、無機塩を必須成分とするペースト、もしくは液体の豆腐用消泡剤(特許文献3参照)、カプリル酸ジグリセリドの他、レシチンを含有するか、および/または炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび第3燐酸カルシウムから選択される無機質担体を含有するものであることを特徴とする食品用液状消泡剤(特許文献4参照)などである。
しかし、シリコーン樹脂系消泡剤は、食品添加物として使用量に制限があり、許容範囲内での添加量では十分な消泡力が得られないという問題点がある。
また、これまで開示された消泡剤では上記問題が満足できる程度に解決されたとは言えず、安全でより消泡力の強い消泡剤の開発が望まれている。
特開昭62−163667号公報 特開昭62−083009号公報 特開平04−20257号公報 特許第3013494号公報
本発明の目的は、豆腐などの製造時に発生する泡に対して優れた消泡作用を有する消泡剤組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意・検討を行った結果、周期律表第2族元素を含有する化合物(本明細書および特許請求の範囲において2族元素化合物と略称する。)と、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物を、約100℃以上の温度で約1時間以上加熱し、得られた混合物を約100℃未満に冷却し、冷却した混合物にレシチンを添加して製造された消泡剤組成物が、豆腐などの製造時に発生する泡に対して優れた消泡作用を有することを見出し、その知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
2族元素化合物と、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物を、100℃以上の温度で1時間以上加熱する工程、および
前記工程で得られた混合物を100℃未満に冷却し、冷却した混合物にレシチンを添加する工程を含むことを特徴とする消泡剤組成物の製造方法、
からなっている。
本発明の製造方法によれば、従来の製造方法で製造されたものよりもより優れた消泡作用を有する消泡剤組成物が製造でき、該方法で製造された消泡剤組成物は、豆腐などの製造時の発泡の抑制または発生した泡の消泡に使用する事ができる。
本発明は、豆腐などの製造時の発泡を抑制または発生した泡を消失させる目的で豆腐などの製造時に任意の工程で使用される消泡剤組成物の製造方法に関する。該消泡剤組成物の構成成分としては、(1)2族元素化合物、(2)油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上、および(3)レシチンなどが挙げられ、その製造方法としては、以下の工程1および2を含む方法が挙げられる。
工程1:
2族元素化合物と、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物を、約100℃以上の温度で約1時間以上加熱する工程。
工程2:
前記工程1で得られた混合物を約100℃未満に冷却し、冷却した混合物にレシチンを添加する工程。
本発明で用いられる2族元素化合物としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムまたはラジウムを含む化合物が挙げられ、好ましくは2族元素の塩である。具体的な2族元素の塩としては、例えば炭酸マグネシウム(食品添加物)、リン酸三マグネシウム(食品添加物)、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム(食品添加物)、リン酸三カルシウム(食品添加物)、クエン酸カルシウム(食品添加物)、ステアリン酸カルシウム(食品添加物)、ケイ酸カルシウム、などが好ましく挙げられる。
2族元素化合物の形態や粒子径などはどのようなものでも使用できるが、消泡性、作業性の面から粉末形態が好ましい。2族元素化合物は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる油脂としては、食用に適する油脂であれば特に限定されず、例えばオリーブ油、キャノーラ油、コメ油、米ぬか油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、大豆白絞油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、菜種白絞油、ひまわり油、綿実油、やし油、落花生油、グレープシード油またはしそ油などの植物性油脂、牛脂、豚脂、魚油、乳脂またはラードなどの動物性油脂、あるいはそれらを分別処理したもの、水素添加処理したもの、さらにこれらの動植物性油脂を単独または2種類以上を任意に組み合わせてエステル交換処理したものなどが挙げられる。これらの油脂は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる乳化剤としては、食品衛生法上許容される乳化剤であればよく、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応生成物が挙げられる。前記脂肪酸としては、食用可能な動植物性油脂を起源とする炭素数6〜24の直鎖の飽和または不飽和脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸または縮合リシノール酸などが挙げられ、炭素数14〜18の飽和または不飽和脂肪酸が好ましい(以下、脂肪酸エステルにおける脂肪酸において同意義。)。
グリセリン脂肪酸エステルには、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応生成物の外、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、グリセリン酢酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステルなどが含まれる。
グリセリン有機酸脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル(例えば、ポエムG−002;理研ビタミン社製)、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステルなどが挙げられる。
ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(以下、PGPRと略称す。)としては、例えば、ポエムPR−100(商品名;理研ビタミン社製)、ポエムPR−300(商品名;理研ビタミン社製)、SYグリスターCR−310(商品名;阪本薬品工業社製)、SYグリスターCR−500(商品名;阪本薬品工業社製)またはサンソフト818SK(商品名;太陽化学社製)などが商業的に製造、販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、ソルビタンを主成分とするソルビトールの分子内縮合物と脂肪酸とのエステル化反応生成物が挙げられ、例えばソルビタントリステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステルまたはソルビタンモノラウリン酸エステルなどが好ましく挙げられる。
プロピレングリコール脂肪酸エステルとしては、プロピレングリコールと脂肪酸とのエステル化反応生成物が挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、ショ糖と脂肪酸とのエステル化反応生成物またはショ糖酢酸イソ酪酸エステルなどが好ましく挙げられる。
乳化剤は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられるワックスとしては、動植物由来のワックス、例えばカルナウバロウ、コメヌカロウ、カンデリラロウ、ホホバロウ、モクロウ、ミツロウまたはゲイロウなどが挙げられる。ワックスは、1種類で用いてもよいし、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる脂肪酸としては、食用可能な動植物性油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸など)または不飽和脂肪酸(例えば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸、縮合リシノール酸など)などが挙げられる。中でも炭素数14〜18の飽和および不飽和脂肪酸から選ばれる1種類または2種類以上の脂肪酸を含む混合物が好ましい。
本発明で用いられるシリコーン樹脂としては、例えばシリコーン油(ポリジメチルシロキサン)およびシリコーン油に微粉状の二酸化ケイ素(シリカ)を配合したオイルコンパウンド型のものなどが挙げられ、好ましくはシリコーン油である。
本発明では、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物における混合物としては、例えば、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸またはシリコーン樹脂における上記2種類以上の混合物;油脂と乳化剤との混合物;または油脂と脂肪酸との混合物などが挙げられる。
以下、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物を「油脂等」という。
上記工程1において、2族元素化合物と油脂等との混合は、2族元素化合物と油脂等との混合物に適した混合装置を適宜選択して実施することが好ましい。混合物の形態としては、粉末状、ペースト状、スラリー状または液体状などが挙げられる。混合装置としては、乳化または分散機などが好ましく挙げられ、具体的には例えば、TKホモミキサー(プライミクス社製)、クレアミックス(エムテクニック社製)またはハイフレックスグラル(深江パウテック社製)などが挙げられる。
上記工程1において、2族元素化合物と油脂等の混合物の加熱温度は、約100℃以上であり、約120〜250℃が好ましい。また、加熱時間は、約1時間以上であり、約2〜5時間が好ましい。
上記加熱は、攪拌操作がなくてもよいが、混合物を攪拌しながら行われることが好ましい。混合物を攪拌しながら加熱することにより、加熱時間を短縮し得る。
本発明で用いられるレシチンとしては、油糧種子または動物原料から得られたもので、リン脂質を主成分とするものであれば特に制限はなく、例えば大豆レシチンおよび卵黄レシチンなど油分を含む液状レシチン、液状レシチンから油分を除き乾燥した粉末レシチン、液状レシチンを分別精製した分別レシチン並びにレシチンを酵素で処理した酵素分解レシチンまたは酵素処理レシチンなどが挙げられる。上記リン脂質としては、例えばフォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジン酸、リゾレシチンまたはリゾフォスファチジン酸などが挙げられる。レシチンは、1種類で用いてもよいし、2種類以上の混合物を用いてもよい。
上記工程2において、2族元素化合物と油脂等の混合物を冷却してレシチンを添加する温度は、約100℃未満であり、約50〜80℃が好ましい。混合物を約100℃未満に冷却して添加することによりレシチンの褐変を抑制し得る。レシチン添加後の混合物は、さらに攪拌されるのがよい。
また、工程2におけるレシチン添加時に、工程1で用いた油脂等と同一または異なる油脂等をさらに添加してもよい。
本発明の製造方法により製造される消泡剤組成物の各成分の配合割合は、2族元素化合物、油脂等またはレシチンの種類により異なるが、2族元素化合物が約5〜20質量部、好ましくは約5〜15質量部であり、油脂等が約40〜90質量部(2種類以上の混合物の場合はその合計質量部;以下、同様)、好ましくは約60〜85質量部であり、レシチンが約5〜40質量部、好ましくは約10〜30質量部である。
本発明の製造方法により製造される消泡剤組成物には、上記構成成分の他に、食品衛生法上許容される添加物などが配合されていてもよい。該添加物としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールもしくはL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルなどの酸化防止剤などが挙げられる。かかる添加物は、上記工程1で得られる混合物に添加してもよく、また工程2のレシチン添加時または添加後に混合物に添加してもよい。
本発明の製造方法により製造される消泡剤組成物には、所望により粉砕、粉末化、造粒、乳化、混練、均一化またはテンパリング処理などを行ってもよい。
本発明の製造方法により製造される消泡剤組成物は、豆腐、油揚げ、豆乳または湯葉などの製造工程において発生する泡に対し優れた消泡効果を発揮し得る。該消泡剤組成物は、豆腐などの製造工程のいずれの段階で添加してもよい。該段階としては、例えば、(1)大豆を水に浸して大豆を膨らませる段階、(2)(1)の大豆に水を加え磨砕していわゆる「呉(ご)」を調製する段階、(3)「ご」を煮沸する段階、(4)煮沸した「ご」を絞り、豆乳とおからを分離する段階、(5)分離した豆乳を搬送または容器やタンクへ注入する段階、あるいは(6)豆乳に凝固剤(例えば、にがりなど)を添加して攪拌する段階などが挙げられる。なお、消泡には、発生した泡を破泡して消失させたり、泡を溶解(溶泡)させたり、泡の発生(発泡)を抑制することが含まれる。
該消泡剤組成物の使用量に特に制限はないが、例えば豆乳をタンクへ注入する段階では、本発明で得られる消泡剤組成物を豆乳に対して約0.05〜1.0質量%程度添加するのが好ましい。
以下に、実施例、試験例などを用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)83質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)5質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を120℃に調整し、2時間加熱した。加熱処理した混合物を約60℃に冷却し、次にレシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)12質量部を加えて溶解し、消泡剤組成物を得た。
[実施例2]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)40質量部、ステアリン酸(ステアリン酸98:ミヨシ油脂社製)2質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)10質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を120℃に調整し、2時間加熱した。加熱処理した混合物を約60℃に冷却し、次にコメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)10質量部、グリセリン酢酸脂肪酸エステル(ポエムG−002;理研ビタミン社製;アセチル化モノグリセリドと略記することもある。)10質量部、PGPR(ポエムPR−300;理研ビタミン社製)3質量部、レシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)25質量部を加えて溶解し、消泡剤組成物を得た。
[実施例3]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)82質量部、ステアリン酸(ステアリン酸98:ミヨシ油脂社製)1質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)5質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を170℃に調整し、3時間加熱した。加熱処理した混合物を約60℃に冷却し、次にレシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)12質量部を加えて溶解し、消泡剤組成物を得た。
[比較例1]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)83質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)5質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を120℃に調整し、45分間加熱した。加熱処理した混合物を約60℃に冷却し、次にレシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)12質量部を加えて溶解し、消泡剤組成物を得た。
[比較例2]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)30質量部、グリセリン酢酸脂肪酸エステル(ポエムG−002;理研ビタミン社製)10質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)10質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を80℃に調整し、2時間加熱した。加熱処理した混合物を約60℃に冷却し、次にコメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)25質量部、レシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)25質量部を加えて溶解し、消泡剤組成物を得た。
[比較例3]
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)83質量部を、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて液温を120℃に調整し、2時間加熱した。加熱処理したコメ油を約60℃に冷却し、次にレシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)12質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)5質量部を加えて混合し、消泡剤組成物を得た。
[比較例4](従来の製法)
コメ油(コメサラダ油:ボーソー油脂社製)83質量部、レシチン(レシチンDX;日清オイリオ社製)12質量部、炭酸マグネシウム(炭酸マグネシウムR:富田製薬社製)5質量部を混合し、クレアミックス(CLM−0.8S;エムテクニック社製)を用いて8000rpmで撹拌しながら、オイルバス(OB−200SA;アズワン社製)を用いて混合物の液温を70℃に調整し、30分間加熱し、消泡剤組成物を得た。
[試験例]
消泡試験
生大豆8kgを30kgの水道水に14時間浸漬し、水切りした。水切り後の浸漬大豆に全量が40kgとなるように水を加えながらグラインダーで浸漬大豆を磨砕した。磨砕した磨砕物(「ご」)を煮釜に入れ加熱し、102℃に到達後30秒間蒸煮した。蒸煮後の「ご」を脱水機(型式:アトムMTS−SP1;丸井工業社製)を用いて豆乳とおからに分離し、豆乳を得た。
尚、磨砕から蒸煮までの一連の操作は小型豆乳プラント(ミニホープS;高井製作所製)を用いて実施した。
前述の操作により得られた豆乳に、上記の実施例1〜3、比較例1〜4に示した消泡剤組成物を0.1質量%添加し試験試料とした。試験試料を90℃まで加熱し、加熱後の試験試料100gをフードミル(HL2053;フィリップス社製、容器容量約200mL)で5秒間撹拌し、撹拌を停止してから3分後の泡の高さを測定した。結果を表1に示した。尚、対照として、同条件で試験した豆乳のみ(消泡剤無添加)の泡の高さは、約29mmであった。
Figure 0004680216
実施例1〜3の消泡剤組成物を添加することにより、泡の高さは対照の1/2程度に抑えられた。一方、比較例1〜4の消泡剤組成物を添加しても、泡の高さは対照と殆ど変わらなかった。
本発明は、豆腐、油揚げ、豆乳または湯葉などの製造時に発生する泡に対して優れた消泡作用を有する消泡剤組成物の製造方法として有用である。

Claims (1)

  1. 炭酸マグネシウム、リン酸三マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウムおよびケイ酸カルシウムから選択される1種類または2種類以上と、油脂、乳化剤、ワックス、脂肪酸およびシリコーン樹脂から選択される1種類または2種類以上とを混合した混合物を、100℃以上の温度で1時間以上加熱する工程、および
    前記工程で得られた混合物を100℃未満に冷却し、冷却した混合物にレシチンを添加する工程を含むことを特徴とする豆腐、油揚げ、豆乳および湯葉用の消泡剤組成物の製造方法。
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