JP2005110593A - ココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物 - Google Patents

ココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課 題】
本発明は、ココア粉末を処理すれば水濡れ性が改良されたココア粉末が得られる、ココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物を提供すること。
【解決手段】
(a)油脂、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ココア粉末の水濡れ性改良に有効な油脂組成物、ココア粉末を該油脂組成物で処理した水濡れ性が改良されたココア粉末および水濡れ性が改良された調整ココアに関する。
従来、ココア粉末は、以下のようにして作られている。まずカカオ豆を生のまま破砕した後焙焼し、または焙焼した後破砕した破砕物から、外皮や胚芽を取り除き、胚乳部であるカカオニブを得る。次いで、カカオニブを磨砕してカカオマスを得る。このカカオマスを圧搾などして脂肪分であるココアバターの一部を取り除いてココアケーキとし、このココアケーキを粗砕したキブルを粉砕してココア粉末が作られる。このとき、得られるココア粉末の湯水への分散性をよくし、好ましい色調とする目的でカカオニブ又はカカオマスをアルカリ性溶液で処理することが行われている。
しかしココア粉末は、通常約10〜24%の脂肪(ココアバター)を含有する微粉末であるため、ココア粉末を水に溶解させようとしたとき、水濡れが悪く、容易に分散溶解せず、集積してダマになる。そのためココア粉末を水または湯に分散溶解するにはあらかじめ少量の水または湯で練るなどの手間が必要であった。また、粉乳類や糖類などを加えて調整ココアにした場合にも、飲用時ダマになり易い欠点があった。
ココア粉末の水または湯に対する溶解性を向上させるため、ココア粉末または調整ココアを顆粒にすることは、公知の造粒方法により行われているが、この従来の方法で製造されたココア顆粒においても、分散性が悪く、熱湯を加えてよく撹拌しても完全に溶解分散せずに粒子が残ることがあった。これは、造粒時に固くしまった顆粒になり、顆粒内部に水が浸入しにくくなったためであると考えられる。また、造粒時に熱がかかるためにフレーバーが揮散するなどの欠点があった。そこで、ココア粉末の水濡れ性を改良するために、これまでに種々の技術が提案されている(例えば特許文献1〜5参照)。例えば、ココア粉末および粉糖の混合物に乳化剤を含有せしめた水溶液を混和した後乾燥して水易溶性ココア粉末を得る方法(特許文献1)、ココア粉末または調整ココアの造粒物に乳化剤をスプレーして水易溶性ココア粉末を得る方法(特許文献2)、ココア粉末を顆粒とし、これに油脂に溶解分散した親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルと親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを噴霧し、水易溶性ココアを得る方法(特許文献3)、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを有効成分とするココアの水濡れ性改良剤組成物及び油脂組成物(特許文献4)またはココアケーキを粗砕したキブルに乳化剤を添加し、混合して分散させた後,粉砕することによる水易溶性ココア粉末の製造法(特許文献5)等が提案されている。
しかしながら、水濡れ性が十分に満足できる程度のレベルに達したココア粉末または調整ココアは未だ開発されるに到っていない。
特公昭36−010690号公報(請求項1) 特開昭58−146238号公報(請求項1) 特開平07−087892号公報(請求項1) 特開平09−275905号公報(請求項1) 特開2000−125767号公報(請求項1)
本発明は、ココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物、ココア粉末を該油脂組成物で処理した水濡れ性が改良されたココア粉末および水濡れ性が改良された調整ココアを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意・検討を行った結果、(a)油脂、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物を開発することに成功すると共に、このココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物が上記した問題点を一挙に解決することを知見した。
すなわち、本発明は、
(1)(a)油脂、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物、
(2)(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルがジグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする(1)に記載のココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物、
(3)ココア粉末と(1)または(2)に記載の水濡れ性改良用油脂組成物を含むことを特徴とする改良ココア粉末、
(4)(3)に記載の改良ココア粉末を含むことを特徴とする改良調整ココア、
からなっている。
本発明の方法に従うと、従来方法に比べて、濡れ、溶解性がさらに改良されたココア粉末およびそれを用いた調製ココアを得ることができる。
本発明は、(a)油脂、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物に関する。
本発明で用いられる油脂としては、食用可能な油脂であれば特に制限はない。例えば(イ):大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ヒマワリ油、米糠油、コーン油、椰子油、パーム油、パーム核油、落花生油、小麦胚芽油等の植物油脂、(ロ):牛脂、ラード、魚油または乳脂等の動物油脂、(ハ):(イ)または(ロ)の分別油、(ニ):(イ)、(ロ)または(ハ)を水素添加したもの、(ホ):(イ)、(ロ)、(ハ)または(ニ)の一種または二種以上をエステル交換したもの、または(ヘ):中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)等が挙げられ、好ましくは大豆油、菜種油、MCT等である。
上記の中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)は、中鎖脂肪酸をその構成成分とするトリグリセライドであり、例えば、炭素数6の脂肪酸であるカプロン酸から炭素数12の脂肪酸であるラウリン酸の一種または二種以上をその構成脂肪酸とするトリグリセライド等が挙げられ、好ましくは炭素数8の脂肪酸であるカプリル酸から炭素数12の脂肪酸であるラウリン酸をその構成脂肪酸とするトリグリセライドである。さらに、炭素数6から炭素数12の脂肪酸以外に、炭素数6未満或いは炭素数13以上の脂肪酸をその構成脂肪酸として、僅かにまたは少量、含有するトリグリセライド等も、中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)に含まれる。
本発明で用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応等自体公知の方法で製造される。
上記ポリグリセリンは、通常グリセリンまたはグリシドールあるいはエピクロルヒドリン等を加熱し、重縮合反応させて得られる重合度の異なるポリグリセリンの混合物である。本発明で用いられるポリグリセリンとしては平均重合度が約2〜10程度のもの、例えば、具体的にはジグリセリン(平均重合度2)、トリグリセリン(平均重合度3)、テトラグリセリン(平均重合度4)、ヘキサグリセリン(平均重合度6)、オクタグリセリン(平均重合度8)またはデカグリセリン(平均重合度10)等が挙げられ、好ましくはジグリセリン、トリグリセリンまたはテトラグリセリン、より好ましくはジグリセリンが挙げられる。
上記ジグリセリンとしては、グリセリンの平均重合度が約1.5〜2.4のジグリセリン組成物、またはグリセリン2分子からなるジグリセリンの含有量が約50質量%以上、好ましくは約70質量%以上、より好ましくは約90質量%以上であるジグリセリン組成物が挙げられる。ジグリセリンを高濃度化するための精製法としては、例えば蒸留あるいはカラムクロマトグラフィー等自体公知の方法が用いられる。
上記脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和または不飽和脂肪酸、好ましくは炭素数8〜18の直鎖の飽和または不飽和脂肪酸、より好ましくは炭素数18の直鎖の不飽和脂肪酸が挙げられる。例えば、具体的にはオレイン酸、リノール酸およびリノレン酸の群から選ばれる一種またはニ種以上の脂肪酸が挙げられ、好ましくはオレイン酸を約50質量%以上、より好ましくは約70質量%以上含有する脂肪酸または脂肪酸混合物が挙げられる。
本発明で用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例として、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを高濃度に含むジグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。即ち、上記高純度のジグリセリンと脂肪酸を、例えば等モルで、エステル化反応させることにより、未反応のジグリセリン、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、ジグリセリンジ脂肪酸エステル、ジグリセリントリ脂肪酸エステルまたはジグリセリンテトラ脂肪酸エステル等を含む混合物が得られる。次に、該混合物から自体公知の方法で未反応のジグリセリン等を除き、さらに、該混合物を高真空蒸留、例えば分子蒸留することにより、留分として、例えばジグリセリンモノ脂肪酸エステルを約70質量%以上含むジグリセリン脂肪酸エステルが得られる。
本発明で用いられるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルはソルビタン脂肪酸エステルに酸化エチレンを付加重合させることにより製造され、別名(ポリソルベート)と呼称されているものである。それらは、市場において、例えばアトラス パウダー(Atlas Powder)社からトゥイーン(商標登録)という製品名で販売されており、その構成脂肪酸の種類に応じてトゥイーン20(商標登録)、トゥイーン40(商標登録)、トゥイーン60(商標登録)、またはトゥイーン80(商標登録)等がある。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビタン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の種類、エステル化度、または酸化エチレンの付加重合平均モル数等によってその特性が変化し、上記以外にも多くの製品がある。本発明で用いられるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとして、そのものの風味および水に対する溶解性の点から、トゥイーン40(商標登録)、トゥイーン60(商標登録)、またはそれらの相当品が好ましく用いられる。
本発明に係る油脂組成物を製造するための装置としては、特に限定されないが、例えば、攪拌機、加熱用のジャケット、邪魔板等を備えた通常の攪拌・混合槽を用いることができる。攪拌機に装備する攪拌翼の形状はプロペラ型、かい十字型、ファンタービン型、ディスクタービン型またはいかり型等のいずれを用いても良いが、好ましくはプロペラ型である。
本発明に係る油脂組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば油脂、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを、約20〜100℃、好ましくは約50〜70℃にて攪拌下、混合・溶解することにより製造することができる。
本発明に係る油脂組成物中には、(a)油脂が約20〜99質量%、好ましくは約40〜95質量%、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルが約0.1〜80質量%、好ましくは約5〜50質量%、および(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが約0.1〜10質量%、好ましくは約0.5〜5質量%の量で混合され、溶解されていることが好ましい。各成分の含有量は組成物全体が100質量%となるよう選択する。また、得られた本発明に係る油脂組成物は、常温(約15〜25℃)で透明・液状を呈するのが好ましい。
尚、本発明に係る油脂組成物中には、本発明の目的を阻害しない範囲で、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルまたはレシチン等の食品用乳化剤を加えることができる。ここで、グリセリン脂肪酸エステルには、グリセリンと脂肪酸のエステルの外、グリセリン酢酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、またはポリグリセリン縮合リシノール酸エステル等が含まれる。またレシチンには、分別レシチン、酵素分解レシチンまたは酵素処理レシチン等が含まれる。
本発明に係る油脂組成物を用いてココア粉末を処理する方法は特に限定されないが、例えばココア粉末を流動状態とし、そこに該油脂組成物を噴霧する方法、あるいはココア粉末に該油脂組成物を添加し、混合・分散させる方法等自体公知の方法にて行ってよい。その際、ココア粉末約100質量部に対して該油脂組成物約0.1〜20質量部が使用されるのが好ましい。
本発明において、水濡れ性が改良された調整ココアは、例えば上記のように油脂組成物で処理をされたココア粉末に、糖類、乳製品、または食塩あるいは香料等のその他の可食物を加え、ミキサーを用いて攪拌混合した後、この混合物を粉砕機を用いて粉砕することにより製造することができる。
ここで、糖類としては、砂糖、粉糖、乳糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、粉末水飴、オリゴ糖、トレハロース等の糖類の他、ソルビトール、マンニトール、パラチニット、マルチトール、ラフィノース、エリスリトール、ラクチトール、キシリトール等の糖アルコール等を用いることもできる。
また、乳製品としては、全粉乳、脱脂粉乳、粉末生クリーム、練乳パウダー、または乳製品を利用したクリーミングパウダー等が挙げられる。
本発明により、容易に水あるいは湯に分散・溶解する水濡れ性改良ココア粉末または調整ココアが得られる。さらに、より溶解性を高めるためにココア粉末または調整ココアを、例えば流動層造粒乾燥機、あるいは撹拌式混合・造粒機等を用いて造粒し、顆粒状とすることもできる。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〜3、比較例1〜4〕油脂組成物の作製
(1)油脂組成物作製用原材料
(イ)MCT(製品名:アクターM−107FR、理研ビタミン社製)
(ロ)ジグリセリンモノオレート(製品名:ポエムDO−100V、理研ビタミン社製)
(ハ)テトラグリセリンモノオレート(製品名:SYグリスターMO−310、阪本薬品工業社製)
(ニ)ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(製品名:Lamesorb SMS20、グルノー社製)
(ホ)ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート(製品名:NIKKOL TS−30、日光ケミカルズ社製)
(2)上記原材料を種々の配合割合にて配合して種々の油脂組成物を作製した(実施例1〜3および比較例1〜4)。実施例1〜3にて作製した油脂組成物の配合組成を表1、さらに比較例1〜4にて作製した油脂組成物の配合組成を表2に示した。
Figure 2005110593
表中数値の単位は質量%である。
Figure 2005110593
表中数値の単位は質量%である。
(3)実施例1〜3および比較例2〜4の油脂組成物の作製方法
表1および表2に示した原材料の配合割合に基づいて、所定の原材料を300ml容ビーカーに入れ、60℃に加熱し、撹拌機(製品名:スリーワンモーター、型式:FBL−600、HEIDON社製)を用いて、200rpmにて撹拌しながら配合物を混合・溶解した。尚、各実施例および各比較例の処理量は各々が200gになるようにした。
(4)上記のように作製した実施例1〜3および比較例2〜4による油脂組成物を室温で一晩放置した後、各油脂組成物の性状を観察した。その結果を表3に示した。
Figure 2005110593
〔実施例4〜6、比較例5〜6〕ココア粉末試料の作製
(1)ココア粉末99質量部に、前記の実施例1〜3または比較例1〜2により得た油脂組成物を各1質量部加え、ホバートミキサー(型番:N‐50;ホバート社)でビーターを使用し、低速で10分間撹拌・混合し、ココア粉末試料を得た。実施例4〜6または比較例5〜6の内容を表4に示した。
Figure 2005110593
(2)実施例4〜6または比較例5〜6により得たココア粉末試料の濡れ、溶解性および溶液の風味を評価した。評価結果を表5に示した。
Figure 2005110593
(3)ココア粉末試料の濡れ、溶解性及び溶液の風味の評価方法は下記の通りである。
[評価方法]
1)濡れ:200mlビーカーに約90〜100℃の熱湯100gを入れ、試料20gを液面に静かに置き、試料を液面に落としてから完全に沈むまでの時間(秒数)を測定し、これを濡れ程度の指標とした。
2)溶解性:上記試験終了後、薬さじで20回撹拌した時の解け残り量を観察し、定性的に評価した。評価基準を以下に示す。
++ は解け残りが多いことを表わす。
+ はやや解け残りが多いことを表わす。
± は解け残りがわずかにあることを表わす。
− は解け残りが無いことを表わす。
3)溶液の風味:試料4質量部にグラニュー糖6質量部を加え、約60℃に温めた牛乳100質量部に溶解して被検液とし、20人のパネルで官能検査を行った。評価は5段階評価とし、結果は20人の平均値を算出して、これを溶液の風味の指標とした。
5はとてもおいしいことを表わす。
4はおいしいことを表わす。
3はふつうであることを表わす。
2はあまりおいしくないことを表わす。
1はまったくおいしくないことを表わす。
〔実施例7〜9、比較例7〜8〕調整ココア粉末試料の作製
(1)前記の実施例4〜6または比較例5〜6により得たココア粉末試料各20質量部に、砂糖40質量部、乳糖19.7質量部、全粉乳10質量部、脱脂粉乳10質量部、食塩0.1質量部および香料0.2質量部を加え、ホバートミキサー(型番:N‐50;ホバート社)でビーターを使用し、低速で10分間撹拌・混合した。次に、これを粉砕機で粉砕して、調整ココア粉末試料(実施例7〜9、比較例7〜8)を得た。実施例7〜9または比較例7〜8により得た調整ココア粉末試料の内容を表6に示した。
Figure 2005110593
(2)実施例7〜9および比較例7〜8により得た調整ココア粉末試料の濡れ、溶解性及び溶液の風味を下記評価方法に基づいて評価した。評価結果を表7に示した。
Figure 2005110593
(3)調整ココア粉末試料の濡れ、溶解性及び溶液の風味の評価方法は下記の通りである。
[評価方法]
1)濡れ:200mlビーカーに約90〜100℃の熱湯を100g入れ、試料20gを液面に静かに置き、試料を液面に落としてから完全に沈むまでの時間(秒数)を測定した。
2)溶解性:上記試験終了後、薬さじで20回撹拌した時の解け残り量を観察し、定性的に評価した。評価基準を以下に示す。
++ は解け残りが多いことを表わす。
+ はやや解け残りが多いことを表わす。
± は解け残りがわずかにあることを表わす。
− は解け残りが無いことを表わす。
3)溶液の風味:試料20質量部を、約90〜100℃の熱湯100質量部に溶解して被検液とし、20人のパネルで官能検査を行った。評価は5段階評価とし、結果は20人の平均値とした。
5 はとてもおいしいことを表わす。
4 はおいしいことを表わす。
3 はふつうであることを表わす。
2 はあまりおいしくないことを表わす。
1 はまったくおいしくないことを表わす。

Claims (4)

  1. (a)油脂、(b)ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび(c)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物。
  2. (b)ポリグリセリン脂肪酸エステルがジグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載のココア粉末の水濡れ性改良用油脂組成物。
  3. ココア粉末と請求項1または2に記載の水濡れ性改良用油脂組成物を含むことを特徴とする改良ココア粉末。
  4. 請求項3に記載の改良ココア粉末を含むことを特徴とする改良調整ココア。

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