JP2015104344A - ココア飲料用粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】湯のみならず、冷水に対しても、良好な分散溶解性を有し、かつ時間の経過とともに分散溶解性が低下することが抑制されたココア飲料用粉末の製造方法を提供する。【解決手段】ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化することを特徴とする、ココア飲料用粉末の製造方法、及びこの製造方法により得られるココア飲料用粉末である。【選択図】なし

Description

本発明は、ココア飲料用粉末の製造方法に関し、この製造方法によって得られるココア飲料用粉末に関する。
ココア飲料は、カカオ豆を原料とするココアパウダーを使用した飲料である。ここで、ココアパウダーは、ココアニブを磨砕したココアマスから、ココアバターの一部を取り除き、粉砕して粉にしたものである。ココアパウダーは、非常に軽く、疎水性を有する粉末であるため、これに温水を注いでもママコとなり、均一に分散溶解させることが難しい。冷たいココア飲料とするため、冷水を使用した場合、均一に分散溶解させることは一層難しい。
湯のみならず、冷水に対しても、分散溶解させるための技術が提案されている。例えば、液状油脂とポリグリセリン脂肪酸エステルとを組み合わせて、ココアパウダーの顆粒等をコーティングする方法(特許文献1〜4参照)が提案されている。
特開平7−87892号公報 特開平9−275905号公報 特開2005−110593号公報 特開2005−168366号公報
しかしながら、上記のコーティング方法により得られた粉末は、分散溶解性が十分ではない上に、時間の経過とともに分散溶解性が低下する傾向があることが、本発明の発明者らによって見出された。
本発明の目的は、湯のみならず、冷水に対しても、良好な分散溶解性を有し、かつ時間の経過とともに分散溶解性が低下することが抑制されたココア飲料用粉末の製造方法、及びこの製造方法によって得られるココア飲料用粉末を提供することである。
本発明は、以下のとおりである。
本発明1は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化することを特徴とする、ココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明2は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を流動状態とし、そこにジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を噴霧し、次いで乾燥させることにより顆粒化を行なう、本発明1のココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明3は、ココアパウダー100質量部に対し、粉乳類が200〜500質量部である、本発明1又は2のココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明4は、ココアパウダー100質量部に対し、粉末状の糖類が25〜600質量部である、本発明1〜3のいずれかのココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明5は、ジグリセリン脂肪酸エステルが、ジグリセリンモノオレイン酸エステルを70質量%以上含む、本発明1〜4のいずれかのココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明6は、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液が、水又はエタノール水溶液を溶媒とする、本発明1〜5のいずれかのココア飲料用粉末の製造方法に関する。
本発明7は、顆粒化後の顆粒が、20メッシュ(目開き0.85mm)の篩により篩い分けを行ったとき、90質量%以上が篩を通過するものである、本発明1〜6のいずれかのココア飲料粉末の製造方法に関する。
本発明8は、本発明1〜7のいずれかのココア飲料用粉末の製造方法により得られる、ココア飲料用粉末に関する。
従来の液状油脂を使用したコーティング方法により得られた粉末の場合、保存中に、液状油脂が、ココアパウダーの表面に存在するココアバターに吸収されていき、これに伴い乳化剤であるポリグリセリン脂肪酸エステルが機能しなくなり、分散溶解性が低下していくと考えられる。これに対して、本発明の製造方法は、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を使用するため、製造工程で溶媒は蒸発し、ココアパウダーの表面にジグリセリン脂肪酸エステルが残ることになる。ジグリセリン脂肪酸エステルはココアバターに吸収されにくく、時間が経過しても、良好な分散溶解性を維持することが可能になると考えられる。
さらに、本発明の製造方法では、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を、これらをあらかじめ造粒することなく、混合物の状態で、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化するため、顆粒の表面のみならず、顆粒中のココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類等の境界部分にジグリセリン脂肪酸エステルが存在することになり、一層良好な分散溶解性が得られると考えられる。また、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類の可溶性が相違するため、顆粒化において、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液と接する際に、可溶性が高い成分がバインダのように機能することも、分散溶解性の向上に寄与していると考えられる。
本発明によれば、湯のみならず、冷水に対しても、良好な分散溶解性を有し、かつ時間の経過とともに分散溶解性が低下することが抑制されたココア飲料用粉末の製造方法、及びこの製造方法によって得られるココア飲料用粉末が提供される。
本発明のココア飲料用粉末の製造方法は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化することを特徴とする。
ココアパウダーは、公知のココアパウダーを使用することができる。ココアパウダーは、ココアバター含有量によって減脂ココア及びココア粉に分類することができるが、いずれも使用することができる。冷水への分散溶解性の点から、ココアパター含有量8〜20質量%のココアパウダーが好ましく、より好ましくは、ココアパター含有量8〜18質量%のココアパウダーである。
粉乳類は、粉末状の乳製品及びクリーミングパウダーを包含する。粉末状の乳製品としては、全粉乳、脱脂粉乳、粉末生クリーム、練乳パウダー等が挙げられる。クリーミングパウダーは、油脂、タンパク質、乳化剤、デキストリン等を乳化・粉末化したもので、油脂としては、例えば、動物性油脂及び植物性油脂、並びにそれらの硬化油、エステル交換油、分別油等が挙げられる。動物性油脂としては、例えば乳脂肪、ラード等が挙げられ、植物性油脂としては、例えばサフラワー油、大豆油、綿実油、コメ油、ナタネ油、オリーブ油、パーム油、ヤシ油等が挙げられ、タンパク質としては、例えば、乳タンパク質、植物性タンパク質等が挙げられ、乳化剤としては、例えば、蒸留モノグリセライド、反応モノグリセライド、ポリグリセリンエステル、有機酸モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン等を使用することができる。粉乳類は、嗜好性にあわせて、適宜、選択して使用することができる。
粉乳類は、ココアパウダー100質量部に対して、嗜好性の点から、200〜500質量部とすることができ、好ましくは、300〜500質量部である。
粉末状の糖類としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、粉末水飴、オリゴ糖、トレハロース糖の糖、ソルビトール、マンニトール、パラチニット、マルチトール、ラフィノース、エリスリトール、ラクチトール、キシリトール糖の糖アルコールが挙げられる。また、粉末状の糖類には、上記の糖にコーンスターチ、マルトデキストリン等を添加した粉糖も包含される。嗜好性の点から、ショ糖が好ましい。
粉末状の糖類は、ココアパウダー100質量部に対して、分散溶解性の点から、25〜600質量部とすることができ、好ましくは、100〜500質量部である。
顆粒化する成分としては、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類の他に、任意で食塩、香料(ミルク香料、ココア香料、ミント香料、フルーツ香料等)、香辛料、粉末状の酵母エキス(ロースト酵母エキス等)、調味料等を加えてもよい。
ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液におけるジグリセリン脂肪酸エステルは、ジグリセリンと脂肪酸とのエステル化反応生成物である。
上記ジグリセリンは、通常グリセリンもしくはグリシドール又はエピクロルヒドリン等を加熱し、重縮合反応させて得られる重合度の異なるポリグリセリンの混合物である。本発明で用いられるジグリセリンとしては、グリセリンの平均重合度が1.5〜2.4のジグリセリン組成物、あるいはグリセリン2分子からなるジグリセリンの含有量が50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上であるジグリセリン組成物が挙げられる。ジグリセリンを高濃度化するための精製法としては、蒸留及び/又はカラムクロマトグラフィー等自体公知の方法が挙げられる。
上記脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素原子数6〜24の飽和又は不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは炭素原子数8〜18の飽和又は不飽和脂肪酸、より好ましくは炭素原子数18の直鎖の不飽和脂肪酸が挙げられる。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、又はこれらから選ばれる一種もしくは二種以上の脂肪酸が挙げられ、好ましくはオレイン酸を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上含有する脂肪酸又は脂肪酸混合物が挙げられる。
ジグリセリン脂肪酸エステルは、好ましくはジグリセリンモノ脂肪酸エステルであり、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを高濃度で含むジグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。すなわち、上記ジグリセリンと脂肪酸を、例えば等モルで、エステル化反応させることにより、未反応のジグリセリン、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、ジグリセリンジ脂肪酸エステル、ジグリセリントリ脂肪酸エステル、ジグリセリンテトラ脂肪酸エステル等を含む混合物が得られる。この混合物から、それ自体公知の方法で未反応のジグリセリン等を除き、さらに高真空蒸留、例えば分子蒸留することにより、留分として、例えばジグリセリンモノ脂肪酸エステルを70質量%以上含むジグリセリン脂肪酸エステルを得ることができる。ジグリセリンモノ脂肪酸エステルとしては、ジグリセリンモノオレイン酸エステルが好ましく、ジグリセリンモノオレイン酸エステルを70質量%以上含むジグリセリン脂肪酸エステルを好適に使用することができる。
ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液における溶媒は、水又は水と水溶性溶媒の混合物である。水と水溶性溶媒の混合物としては、水とエタノールの混合物であるエタノール水溶液が挙げられる。エタノールを存在させることにより、ジグリセリン脂肪酸エステルの溶解が迅速になる傾向があるが、顆粒化の点から、溶媒であるエタノール水溶液中、エタノール含有量が30体積%以下であることが好ましい。溶媒は、好ましくは水である。
ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液における、ジグリセリン脂肪酸エステルの濃度は、特に制限はなく、製造面から0.1〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。
本発明のココア飲料用粉末の製造方法は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化することを特徴とする。
顆粒化は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液と接触させ、湿潤顆粒とし、これを乾燥させることにより行うことができる。ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類、並びに任意の成分は、全てを混合してから、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液と接触させてもよく、各成分を別々に供給しながら、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液と接触させてもよく、あるいは一部の成分の混合物と、他の成分とを別々に供給しながら、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液と接触させてもよい。
流動造粒により、顆粒化することが好ましく、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、流動状態にして、そこにジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を噴霧して供給し、湿潤顆粒とした後、乾燥させることにより行うことができる。
顆粒化に用いるジグリセリン脂肪酸エステル水溶液の量は、ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類の合計100質量部に対して、ジグリセリン脂肪酸エステルの量が、0.05〜3質量部になるようにすることができ、風味、粉末物性、分散溶解性の点から、好ましくは、0.2〜1質量部になる量である。ココアパウダーとジグリセリン脂肪酸エステル水溶液中のジグリセリン脂肪酸エステルは、質量基準で、ココアパウダー1に対して、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液中のジグリセリン脂肪酸エステルが0.005〜0.05であることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.04である。
顆粒化により得られた顆粒は、顆粒化の後に、篩い分け工程を設けてもよく、篩を通過した顆粒を回収して使用することができる。顆粒化により得られた顆粒は、好ましくは20メッシュ(目開き0.85mm)を通過する顆粒を75質量%以上含み、より好ましは90質量%以上含む。
上記のようにして得られた顆粒は、そのまま、又はグラニュー糖、甘味料、食塩、粉末香料(ミルク香料、ココア香料、ミント香料、フルーツ香料等)、香辛料、香辛料、粉末状の酵母エキス(ロースト酵母エキス等)、調味料等と混合して、ココア飲料用粉末とすることができる。
ココア飲料用粉末は、湯、冷水、牛乳を加えることにより、容易に分散溶解し、ココア飲料を調製することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例のココア飲料用粉末の評価は、以下のようにして行った。
<冷水溶解性試験>
200mLビーカーにココア飲料用粉末(15.5g)を量り入れ、5℃に調温した冷水120mLを注いだ。これを1分間に180回転の撹拌速度で30回を1セットとし、4セット撹拌を繰り返し、その溶解状態を観察し以下のように分類した。なお冷水溶解性の点からは攪拌回数・時間は少ないほうが好ましいことから、90回以下の回数で5点の場合を「適」と評価する。
完全に水没し液面に粉や泡の浮きが無くビーカーの底に溶け残りが無い状態:5
完全に水没し粉や泡の浮きが無いがビーカー底面に溶け残りがある状態:4
液面に粉や泡がある状態:3
液面に粉が残り完全に水没していない状態:2
液面の粉残り、泡残りがあり沈降した粉の溶け残りが有る状態:1
<保存性評価試験>
ココア飲料用粉末(15.5g)をアルミラミネートフィルムに充填し、37℃にて4ヶ月保存し、冷水溶解試験を実施し、上記基準に基づき分類した。粉末食品製造の経験則によれば、37℃4ヶ月の保管によって常温下の保管1年に相当する評価が可能といえる。
実施例1、比較例1〜4のココア飲料用粉末を以下のようにして調製した。
<実施例1>
表1の実施例1のジグリセリン脂肪酸エステル以外の各成分を、表1に示す量で、流動層造粒機(フロイント社製)に投入し、熱風温度95℃±2℃、排風温度45℃±2℃となるようにして、表1に示す量のジグリセリン脂肪酸エステルを水1000mLに溶解した造粒液全量を噴霧しながら造粒した。噴霧終了後、排風温度が60℃に達するまで熱風乾燥を行い、実施例1のココア飲料用粉末を得た。得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、100質量%が篩を通過した。試験結果を表1に示す。
<比較例1>
表1の比較例1の各成分を、表1に示す量で、流動層造粒機(フロイント社製)に投入し、熱風温度95℃±2℃、排風温度45℃±2℃となるようにして、水1000mLを噴霧しながら造粒した。噴霧終了後、排風温度が60℃に達するまで熱風乾燥を行い、比較例1のココア飲料用粉末を得た。試験結果を表1に示す。
<比較例2>
表1の比較例2のジグリセリン脂肪酸エステル及び中鎖脂肪酸油以外の各成分を、表1に示す量で、流動層造粒機(フロイント社製)に投入し、熱風温度95℃±2℃、排風温度45℃±2℃となるようにして、表1に示す量のジグリセリン脂肪酸エステル及び中鎖脂肪酸油の溶解液を噴霧しながら造粒しようとしたが、造粒できなかった。
<比較例3>
表1の比較例3のジグリセリン脂肪酸エステル及び中鎖脂肪酸油以外の各成分を、表1に示す量で、リボン式ミキサー(特寿工作所社製)に投入し、表1に示す量のジグリセリン脂肪酸エステルと中鎖脂肪酸油の溶解液を滴下しながら5分間混合して、比較例3のココア飲料用粉末を得た。得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、100質量%が篩を通過した。試験結果を表1に示す。
<比較例4>
表1の比較例4のジグリセリン脂肪酸エステル及び中鎖脂肪酸油以外の各成分を、表1に示す量で、比較例1と同様にして造粒した。次いで、造粒後の粉末の全量をリボン式ミキサー(特寿工作所社製)に投入し、表1に示す量のジグリセリン脂肪酸エステルと中鎖脂肪酸油の溶解液を滴下しながら5分間混合して、比較例4のココア飲料用粉末を得た。得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、100質量%が篩を通過した。試験結果を表1に示す。
<比較例5>
表1の比較例5の粉糖及びジグリセリン脂肪酸エステル以外の各成分を、表1に示す量で、流動層造粒機(フロイント社製)に投入し、熱風温度95℃±2℃、排風温度45℃±2℃となるようにして、表1に示す量のジグリセリン脂肪酸エステルを水1000mLに溶解した造粒液全量を噴霧しながら造粒した。噴霧終了後、排風温度が60℃に達するまで熱風乾燥を行い粉末を得た。得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、100質量%が篩を通過した。その後、得られた粉末と表1に示す量の粉糖をリボン式ミキサー(特寿工作所社製)に投入し5分間混合して、比較例5のココア飲料用粉末を得た。試験結果を表1に示す。
Figure 2015104344
表1中の各成分は、以下のとおりである。
ココアパウダー(製品名:D-11-DQ デザーン製)
クリーミングパウダー(製品名:ND-306 和光堂製)
粉糖(製品名:NSP 徳倉製)
ココア香料(製品名:ZD-1067 高砂香料製)
ミルク香料(製品名:ZD-5308 高砂香料製)
酵母エキス(製品名:ロースト酵母エキスパウダー アサヒフードアンドヘルスケア製)
食塩(製品名:焼塩 伯方の塩製)
ジグリセリン脂肪酸エステル(製品名:ポエムDO-100V 理研ビタミン製 モノエステル含量80%以上)
中鎖脂肪酸油(製品名:MT−N 花王社製)
実施例2〜4のココア飲料用粉末を以下のようにして調製した。
<実施例2>
表2の実施例2のジグリセリン脂肪酸エステル及びグラニュー糖以外の各成分を、表2に示す量で、流動層造粒機(フロイント社製)に投入し、熱風温度95℃±2℃、排風温度45℃±2℃となるようにして、表2に示す量のジグリセリン脂肪酸エステルを水1000mLに溶解した造粒液全量を噴霧しながら造粒した。噴霧終了後、排風温度が60℃に達するまで熱風乾燥を行い、粉末を得た。得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、100質量%が篩を通過した。その後、得られた粉末と表2に示す量のグラニュー糖をリボン式ミキサー(特寿工作所社製)に投入し5分間混合して、実施例2のココア飲料用粉末を得た。試験結果を表2に示す。
<実施例3及び4>
各成分の量を、表2の実施例3及び4の量とした他は、実施例2と同様にして、実施例3及び4のココア飲料用粉末を得た。試験結果を表2に示す。
Figure 2015104344
表2で使用した各成分の内容は、表1の各成分と同じである。
<実施例5及び6>
表1の実施例1に示す配合比率で、ジグリセリン脂肪酸エステル以外の成分の合計282.3kgとなる量を流動層造増粒機(大河原製作所製)に投入し、熱風温度105℃±5℃、排風温度50℃±5℃となるようにして、表1の実施例1に示す配合比率でジグリセリン脂肪酸エステルを83Lとなるように水に溶解した造粒液全量を噴霧し、造粒した。得られた粉末を、12メッシュ(目開き1.41mm)で篩い分けしたところ、95質量%が篩を通過した。この篩下品を実施例5とした。また、得られた粉末を、20メッシュ(目開き0.85mm)で篩い分けしたところ、70質量%が篩を通過した。この篩下品を実施例6とした。試験結果を表3に示す。
Figure 2015104344
本発明の製造方法によれば、湯のみならず、冷水に対しても、良好な分散溶解性を有し、かつ時間の経過とともに分散溶解性が低下することが抑制されたココア飲料用粉末を提供することができ、便利である。

Claims (8)

  1. ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を、ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を用いて顆粒化することを特徴とする、ココア飲料用粉末の製造方法。
  2. ココアパウダー、粉乳類及び粉末状の糖類を含む混合物を流動状態とし、そこにジグリセリン脂肪酸エステル水溶液を噴霧し、次いで乾燥させることにより顆粒化を行なう、請求項1記載のココア飲料用粉末の製造方法。
  3. ココアパウダー100質量部に対し、粉乳類が200〜500質量部である、請求項1又は2記載のココア飲料用粉末の製造方法。
  4. ココアパウダー100質量部に対し、粉末状の糖類が25〜600質量部である、請求項1〜3のいずれか1項記載のココア飲料用粉末の製造方法。
  5. ジグリセリン脂肪酸エステルがジグリセリンモノオレイン酸エステルを70質量%以上含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のココア飲料用粉末の製造方法。
  6. ジグリセリン脂肪酸エステル水溶液が、水又はエタノール水溶液を溶媒とする、請求項1〜5のいずれか1項記載のココア飲料用粉末の製造方法。
  7. 顆粒化後の顆粒が、20メッシュ(目開き0.85mm)の篩により篩い分けを行ったとき、90質量%以上が篩を通過するものである、請求項1〜6のいずれか1項記載のココア飲料粉末の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のココア飲料用粉末の製造方法により得られる、ココア飲料用粉末。
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